6-6 敷地造成計画と造成工事費の試算 新火葬場の …- 79 -...
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6-6 敷地造成計画と造成工事費の試算
新火葬場の予定地は図 6-8 に示すように既存山陽斎場敷地と隣接地を一部拡張
造成して建設する計画とします。
図6-8 新火葬場建設予定地
(1)土地利用計画について
既存山陽斎場の地盤高さはEL(標高)44.5mに位置にあります。
新火葬場の地盤高さにつきましては、排水勾配を考慮してELは 45.0mで計画す
ることにします。
また、建設予定地は既存山陽斎場の敷地を除き周囲は雑木林が密集している山林
であることから、造成によって外部から直接施設が見通すことができないように、
極力この雑木林を残し、緩衝緑地帯として計画することとします。
(2)造成計画について
造成にあたりましては、周囲の防災に配慮して施工することを考慮します。
① 切盛土工
土木工事につきましては、計画地内で土量バランスをとることが望ましいのです
が、計画予定地が山林であることから、既存山陽斎場の現状地盤高さ(44.5m)を
建設予定地
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重視し、新しく建設する火葬場の計画地盤の高さを影響のない範囲で、0.5m高くす
る計画とします。
また、用地拡張のための切土部分につきましては、必要な敷地面積を確保し、残
土の搬出をできるだけ少なくするために擁壁を配置する計画とします。これによる
残土量は次のように約 13,220m3となります。
・切土工・・・・・約 13,870m3
・盛土工・・・・・ 約 650m3
・残土処分量・・・約 13,220m3
(擁壁工事)
・ブロック積擁壁:約 620 ㎡(基礎L=100m)
・大型ブロック積:約 450 ㎡(H=5.0~10.0m)
② 目隠し設置
造成工事施工中は、幹線道路部分から見通すことができないように仮囲いを設
置することとします。
規模:L(長さ)約 90m H(高さ)約 3m
③ 法面工事
造成に伴う法面の工事については次のように行います。
切土法面勾配:1 割 5 分
なお、今回の工事については、盛土の法面工事は発生しないので除きます。
(3)進入道路工事
計画敷地内への取付道路は主要幹線である県道 225 号から進入できるように取
り付け工事を行うこととします。なお、進入道路に沿って歩道を敷地内まで整備
します。
高低差:約 3m
幅 員:約 7m
延 長:約 50m
勾 配:約 2.0%
(4)雨水排水計画
① 流 域
流域は原則として計画敷地内とします。
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図6-9 造成計画図(案)
※ 既存敷地を除く新規の造成面積(平坦な面積):約 4,500 ㎡
土地利用計画表
項 目 面積(㎡) 構成比率
(%) 備 考
1.建設予定地面積
(既存敷地+拡張予定地)
3,867㎡+12,066 ㎡
=15,933 ㎡ 100.0
2.平坦敷地面積
(既存敷地+造成敷地)
64 頁の必要面積(7,363
㎡)に 1,000㎡の余裕を
見て約 8,363㎡とする。
52.5
3.残存緑地 7,570㎡ 47.5
0+00
0+20
0+40
0+60
0+80
1+00
1+10
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図6-10 造成計画断面図
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(5)造成工事費の試算
新火葬場の建設にあたって既存山陽斎場の隣接地を一部造成し拡張して建設す
る計画とします。造成面積は、必要な平坦敷地面積が 8,363 ㎡であることから、
既存の山陽斎場敷地を除いた約 4,500㎡とします。
拡張に当っての概算の敷地造成工事費につきましては、山口県の単価表を参考
に以下に試算します。
1.準備工(伐開、除根、整地等) 拡張面積約 4,500 ㎡
約 4,500 ㎡×700円/㎡≒3,150 千円
2.土木工事(切盛土工事、整地工事等)
傾斜地(3 度超~5 度以下)の造成費単価を使用
約 4,500 ㎡×8,600 円/㎡≒38,700 千円
3.擁壁工事
単価 37,400 円/㎡×1,070㎡≒40,018 千円
4.残土処分費 (造成計画から 約 13,220 ㎥)
13,220 ㎥×1,500 円/㎥ ≒19,830 千円
5.雨水排水工事(側溝、集水桝等) 300m×300m
一式 約 5,000 千円
6.支障物撤去工事 一式 約 1,000 千円
直接工事費 計 107,698 千円
7.間接費(①共通仮設費、②現場管理費、③一般管理費)
直接工事費の約 80%とする。 107,698 千円×約 80%=86,158 千円
敷地造成工事費総合計 約 193,856 千円
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6-7 概算工事費の試算
新火葬場の建設にかかる、造成工事費、建築物工事費及び火葬炉設備工事
費につきまして、最近の事例を参考に試算します。
なお、用地購入にかかる費用については積算から除きます。
(1)敷地拡張造成工事費
前記6-6から 一式 193,856 千円
(2)新設火葬場建設に係る工事費
① 建築物の工事費(床面積 1,940 ㎡)
単価は表 6―3 参照による最近の火葬場建設に係る建築平均単価を使用
(電気設備、機械設備含む)
・工事費 437 千円/㎡(諸経費含む)×建築面積 1,940 ㎡≒847,780 千円
建築工事費合計 計 847,780 千円
② 既設火葬棟解体撤去工事(既存建物面積:約 460 ㎡)
約 460 ㎡×約 15,000 円/㎡≒6,900 千円
諸経費:直接工事費の 20%とする。
4,600千円×20%=1,380 千円
既存斎場解体撤去費 計 8,280 千円
(3) 外構工事費(舗装及び植栽、構内通路、駐車場等)
外構面積=[(既存敷地 3,867㎡+造成拡張面積約 4,500㎡)―建築面積 1,866
㎡]=約 8,367 ㎡-約 1,866 ㎡=6,501 ㎡
・舗装等工事: 駐車場+構内通路+進入道路
1,175㎡+1,763 ㎡+350 ㎡=3,288 ㎡
3,288㎡×約 2,800 円/㎡≒9,206 千円
・植栽工事(庭園等)
(6,501 ㎡-3,288 ㎡)×6,000 円/㎡≒19,278 千円
外構直接工事費 計 28,484 千円
・間接費(①仮設工事費、②現場管理費 ③一般管理費等)
直接工事費の約 80%とする。
28,484 千円× 80%≒22,787 千円
外構工事費合計 51,271 千円
新火葬場建設に係る工事費計(敷地造成・建築工事等)
合計 約 1,101,188 千円
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(4)火葬炉設備工事費(人体炉5炉)
単価は表 6―3 参照による最近の火葬場建設に係る火葬炉設備工事費
・人体炉 5 炉×約 39,850 千円/1 炉≒199,250 千円
火葬炉設備工事費計約 199,250千円
新火葬場建設に係る工事費総合計 約 1,300,437 千円
(5)その他新火葬場建設までに必要な事業費について
火葬場建設にかかる直接工事費のほか、事業推進にあたっては、次のような
事業費が必要と考えます。
① 用地購入費 検討中
② 候補地における測量調査費
約 280 円/㎡×14,397 ㎡≒4,031 千円
③ 地質調査費
約 800 円/㎡×拡張面積 4,500 ㎡≒3,600千円
④ 建築物等の基本・実施設計費業務委託費
単価=国土交通省の告示による費用積算による:面積約 1,940㎡
直接人件費
・設計に必要な時間 6,370 時間×4,000 円/時≒25,480 千円
諸経費
・直接人件費の 120%とする 25,480 千円×120%≒30,576 千円
計 56,056 千円
⑤ 工事施工に係る監理業務委託費(建築物工事及び火葬炉設備工事等)
単価=国土交通省の告示による費用積算による:面積約 1,940 ㎡
直接人件費
・監理に必要な時間≒2,680 時間×4,000 円/時≒10,720 千円
諸経費
・直接人件費の 120%とする。 10,720 千円×120%≒12,864 千円
計 23,584 千円
総事業費 : 1,387,708 千円
事業費一覧 (単位:千円)
(本計画での工事費は概算のため、百万円の位で整理する。)
造成工事費 194,000 測量調査費 4,000
建設工事費 848,000 地質調査費 4,000
解体撤去費 8,000 設計業務委託費 56,000
外構工事費 51,000 監理業務委託費 24,000
火葬炉設備工事費 199,000
計 1,388,000
消費税 111,000
合計 1,499,000
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参考資料
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