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月間ユニークブラウザ数 出店店舗数 (2012 年 3 月時点) 商品数 (2012年3月時点) (2011年12月3日時点) 24時間で 130億円の流通総額を達成 (2012年3月時点) 会員数 (2012 年 3 月時点) 「システムに強い人間がオンラインで商売するのではなく、商売が上手な人が簡単にお店を開けるようにする」という強い信念 から、オンラインショッピングモールの草分けとして 1997年に「楽天市場」をスタートさせた楽天株式会社。利用者の拡大や サービスの多様化に応えるために、A10ネットワークスの AXシリーズを採用し、ネットワークインフラの強化を実施しました。 台数・電力消費の削減目標は従来の1/3 AXシリーズで機能向上と機器集約を実現した楽天 A10ネットワークス導入事例

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Page 1: 7600 - A10ネットワークス ロードバランサ ... · ベートクラウド基盤では、Cloud Foundryとい うOSSを用いたPaaSと、既存のIaaS環境を進 化させて収容しています。今後立ち上がる新し

月間ユニークブラウザ数

2億5594ブラウザ

出店店舗数(2012 年 3 月時点)

商品数(2012年3月時点)

(2011年12月3日時点)

24時間で130億円の流通総額を達成(2012年3月時点)

24時間130億円

会員数(2012 年 3 月時点)

7600万人

年間流通総額

1兆円 突破

「システムに強い人間がオンラインで商売するのではなく、商売が上手な人が簡単にお店を開けるようにする」という強い信念から、オンラインショッピングモールの草分けとして 1997年に「楽天市場」をスタートさせた楽天株式会社。利用者の拡大やサービスの多様化に応えるために、A10ネットワークスの AXシリーズを採用し、ネットワークインフラの強化を実施しました。

台数・電力消費の削減目標は従来の1/3AXシリーズで機能向上と機器集約を実現した楽天

9000万点以上

A10ネットワークス導入事例

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などが増加し、課題視されていました」

 そこで楽天では、より高性能なロードバラ

ンサーの導入によるネットワークの最適化と

機器の集約化に着手しました。同時に、従

来より高度なネットワーク機能や安定性の

向上によるダウンタイムの最小化、IPv6対応

などの実現も計画の目標として盛り込まれま

した。

 2009年末頃から次期ロードバランサー選

びが始まりました。異なるベンダー製品数機

種を用いた、数ヵ月に及ぶ検証期間を経て

たどり着いたのは、A10ネットワークスの「AX

2600GF」でした。2010年7月から各サービス

のロードバランサーは順次、AX 2600GFへと

リプレースされています。最大の決め手となっ

たのはロードバランサーとしての基本性能が

高く、少ない台数に集約しても安定して高い

パフォーマンスを維持できることでした。鈴

木氏は「64ビットプラットフォームが見せるパ

フォーマンスは圧倒的で、同価格帯の1U製品

でこれだけの性能が出せる機器は他にありま

せんでした。CPUにも余裕があり、セッション

同期機能などの付加機能を利用しても処理

能力への影響が少ない」と話しています。メ

ンテナンス時のサービス断をなくすため、セッ

ション同期機能を常用できることはECサイト

にとって重要なポイントです。

 もちろん、電源のホットスワップなどハード

64ビットの圧倒的パワーSFPも24ポート装備  台数、電力は大幅削減

検 証

 

 楽天株式会社(以下、楽天)は、3万9千点

以上の店舗が出店するショッピングモールを

インターネット上に展開しています。商品点数

は9000万点以上、会員数は7600万人にも上

り、24時間で流通総額130億円を達成してい

ます(数値はいずれも2012年3月現在)。サー

ビス開始から15年を経た今は、EC事業を主軸

としつつトラベル、ポータル、金融など多様な

事業を展開し、生活に必要な多くのサービス

をワンストップで提供できる体制にまで成長

しました。

 多くが実経済と密接に結びついているた

め、サービスを提供するネットワークインフラ

には高い信頼性が求められます。加えて、繰り

返し利用したくなるような、高速で快適な環

境を提供しなければなりません。鈴木幹昌氏

は、これまで続けてきた努力について次のよ

うに語ります。

「トラフィックの伸びに合わせてシステムを拡

大、その度にロードバランサーも増えました。

機器の台数とともに、機器コスト以外にも様々

なコストが増加します。メンテナンス工数増加

による管理コスト、ラックスペースや電源コスト

ロードバランサーが増加管理コストを含めたTCO削減のため集約へ

課 題

人と社会をエンパワーメントする企業

64 ビット OS の特長と優位性

業界で初めて64ビットOSを採用圧倒的なレイヤー4-7パフォーマンスと拡張性高機能かつ高い柔軟性を実現

スケーラビリティ

パフォーマンス

信頼性

Value Point

1Uラックで充分な パフォーマンスを実現

楽天株式会社 百瀬千尋様

ミーティングにも参加してもらい、 切り替え作 業 時も、 何か問題があったときに備えて即応体制を整えてくださるなど、熱意を感じられるサポートをいただきました。スケジュール通りに切り替えられたのは、このサポートがあったからだと思っています。

楽天は世界をフィールドにビジネスを展開していますが、拠点となっているのはもちろん日本です。日本法人に多くの技術者がいて、きちんとした技術サポートを迅速に受けられる A10 ネットワークスのサポート体制はありが たいです。 本 国 にエスカレーションする場合でも、その後の動向についてフォローしていただけます。導入前には定例

Rakuten, Inc.楽天株式会社市場名:JASDAQ スタンダード銘柄コード:4755本社:東京都品川区代表取締役:三木谷浩史主な事業内容:EC 事業、クレジットカード事業、銀行事業、電子マネー事業、ポータル・メディア事業、トラベル事業、証券事業、プロスポーツ事業、通信事業

Value Point楽天株式会社について

海外ベンダーとは思えない国内での手厚い技術サポート

楽天株式会社鈴木幹昌様

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にまで集約すること。このペースでいけば計

画通りに実現できそうです。パフォーマンス

の高いAXシリーズは、高トラフィックのセグ

メントにも安心して導入できるので、悩む必要

がありません。楽天の幅広いサービスでロー

ドバランサー集約のために活躍してくれると

期待しています」

 

ウェアソフトウェア面でもダウンタイム最小

化のための機能を持っており、IPv6対応機能

も豊富です。光ファイバーポートも24ポートあ

り、今後も増大が予想されるトラフィックの処

理に柔軟性が生まれます。

 そしてもうひとつ注目されたのが、グリーン

性能の高さでした。百瀬千尋氏は「消費電力

やCO2排出量を低減するのは、現代企業の

務めです。その視点で機器選定するうえで、

A10ネットワークスが提示する1ワット当たりの

パフォーマンスという指標は役立ちました」

と話します。

 2012年6月現在、AX 2600GFを中心に数

十台のAXシリーズが楽天の各サービスで利

用されており、数十Gbpsのトラフィックを

処理しています。大規模イベントにより想定

以上に急激なトラフィック増も発生しました

が、特別な対応なくサービスを提供できてい

ます。その導入効果について中山和則氏は次

のように教えてくれました。

「いくつかのイベントでは、リプレース前の製

品では乗り切れなかったと思われるほどアク

セスが集中しました。その度に、AXシリーズ

に換えておいてよかったと胸をなでおろして

います」

 従来の半数以下の台数に機器を集約で

きたため、管理負荷も大幅に軽減されまし

た。また、台数削減はラックコストや電力コ

ストにも好影響をもたらします。中には6U

から1Uに集約できたサービスもあり、楽天

が掲げる電力削減目標の達成に向けて貢

献できました。

 多数あるサービスの全てがAXシリーズで

集約された訳ではなく、まだプロジェクトは

途上にあります。しかし今後の展望は明るい

と鈴木氏は言います。「現在は約半数への集

約ですが、最終目標は従来の3分の1の台数導入効果は明白さらなる集約でサービス全体をグリーン化

効 果

革新的なテクノロジーリーダー

ネットワーク構成図

1 ワット当たりパフォーマンス イメージ図AX シリーズ

従来の LBラックサイズ 1U x 3 → 3U

CO² 排出量

消費電力

ルーター

サーバー群

L2 スイッチ

られています。こうした細かいところがないがしろにされていると、操作の小さなつまずきが積み重なり、人為ミスをも引き起こしかねません。親しみやすいインターフェイスは、運用現場では結構重要なポイントなのです。

楽天のネットワークでは細かい設 定 変 更が日々発 生するのですが、A10 製品はメンテナンスしやすいと社内でも好評です。特に、CLI が使いやすいという声をよく聞きます。業界標準のCLI は、ネットワーク機器に馴染んだものには親しみやすい作りになっていて、"?" や TAB キーによるコマンドの補完など、業界で標準的な仕様に合わせて作

Value Point

コマンドラインインターフェイス(CLI)による直観的で分かりやすい操作環境

楽天株式会社 中山和則様

製品に匹敵するパフォーマンスを 1U ラックに収まる製品で実現してくれるので、スペースコストと電力コストの削減効果が高いですね。

期待通りのパフォーマンスを発揮しながら、従来とは比較にならないほど少ない台数に集約できたことに満足しています。台数が多くなるとメンテナンス工数も増えるし、ラックや電源などのデータセンター費用も増えます。少ない台数に集約できれば、これらすべてのコストの削減が実現します。しかも A10 製品は 2U、3U サイズの他社大型

1Uラックで充分な パフォーマンスを実現

CPS/W

AX シリーズラックサイズ 1U

スペース

3分の1

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−プライベートクラウドを構築されたというこ

とですが、どのようなものを作られたのでしょ

うか。

 自社サービスや開発に使うクラウド環境を

構築しました。クラウド化は社内でも加速し

ており、これまでにもIaaS環境を社内向けに

提供してきました。今回構築した新しいプライ

ベートクラウド基盤では、Cloud Foundryとい

うOSSを用いたPaaSと、既存のIaaS環境を進

化させて収容しています。今後立ち上がる新し

いサービスは、この基盤上で動くことになるで

しょう。

 当面、追加の帯域増強を考えなくてもいいよ

うに、ネットワークはすべて10Gbpsで接続しま

した。ロードバランサーとルーターの間のみ、

冗長性も考慮して20Gbpsにしてあります。使っ

ているロードバランサーは、もちろんA10ネット

ワークスの最新10Gbpsモデル。この数年間に

多数のA10製品を構築、運用して得たノウハウ

と、最新技術の集大成と言えるような設計に

なっています。

−これからのサービスを開発、運用していく

重要な基盤が作られた訳ですね。そこでA10

製品を選んだのは、何か理由があったので

しょうか。

  10 G b p sを基 本としたネットワーク構 成

が 可 能 な パ フォーマンスを 持 って いて、

Application Deliver y Par tition(以下、

ADP)機能があることがポイントです。仮想

ネットワークとADPを組み合わせて、1台の筺

体の中に異なる環境、異なる構成のロードバ

ランサーをいくつも構築しました。AXシリー

ズは冗長 化 構成になっているのですが、そ

の中で動作する本番環境のパーティション

と開発環境のパーティションでは、Active-

Standbyを逆に設定してあります。本番環境

のロードバランサーと開発環境のロードバラ

ンサーのActive機を分けることで、開発環境

でトラブルが発生したとしても本番環境への

影響を最小限に抑えられる構成です。こうし

た構成が簡単にできるのは、ADPやVRRP-A

(パーティション単位でのHA構成機能)があ

るからですね。N+1で冗長性を確保できるの

で、今後の増強も2台セットで追加する必要は

ありません。

−AXシリーズの仮想化機能をうまく使いこ

なして、将 来を見 越した設 計ですね 。今後

の活用や拡張についても教えていただけま

すか?

 aXAPIを使って、AXシリーズの管理機能をク

ラウド管理ポータルに取り込む予定です。ネッ

トワーク管理者以外が使えるセルフサービス

ポータルを作れば、運用の負荷が下がり、ロー

ドバランサー機能提供のスピードアップも実現

できそうです。

 また、今後はクラウド基盤が広い地域に広

がっていくことも考えられるため、GSLBの検証

と導入も考えなくてはいけないと思っています。

楽天という会社のグローバル化とともに、クラ

ウド環境も世界中の様々な地域に展開してい

くのが夢です。

新サービスの開発と運用のためのプライベートクラウド基盤を作った楽天、A10ネットワークスのAXシリーズ最新モデルのクラウドとの親和性を語るクラウド化は業種を問わない ITの大きな潮流となっているが、まだ新しい技術も多く投入しなければならず、自社で専用のクラウド環境を持つのは容易ではない。楽天はどのような発想で設計し、どのような技術を使って目的を達したのか。

楽天株式会社 鈴木幹昌様

開発環境

構成A

本番環境A

構成B

本番環境B

構成C

仮想化イメージ図

開発者 利用者A 利用者B

Part Number: CSAX_20150218_Rakuten

〒105-0001 東京都港区虎ノ門 4-3-20 神谷町MTビル 16階 TEL : 03-5777-1995 FAX: 03-5777-1997 [email protected]

A10ネットワークス株式会社

©2015 A10 Networks, Inc. All rights reserved. A10 Networks、A10ロゴ、A10 Lightning、A10 Thunder、aCloud、ACOS、ACOS Policy Engine、ACOS Synergy、Affinity、aFleX、aFlow、aGalaxy、aVCS、AX、aXAPI、IDaccess、IDsentrie、IP-to-ID、SoftAX、SSL Insight、Thunder、Thunder TPS、UASG、VirtualN、Virtual Chassisおよび vThunderは米国およびその他各国におけるA10 Networks, Inc. の商標または登録商標です。その他上記の全ての商品およびサービスの名称はそれら各社の商標です。 A10 Networksは本書の誤りに関して責任を負いません。 A10 Networksは、予告なく本書を変更、修正、譲渡、および改訂する権利を留保します。 製品の仕様や機能は、変更する場合がございますので、ご注意ください。 *記載の内容は取材当時のものです。

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