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当運用チームのすべての戦略の運用プロセス においてESG は十分に考慮されている 当運用チームの投資プロセスでは、投下 資本利益率の今後の持続性と方向性を 重視しています。これは、長期にわたって 高いリターンを持続する企業の株価は株 式市場をアウトパフォームするという信念 に基づくものです。 企業が将来生み出すリターンにとって、 ESGに関する重大なリスクと機会はこれ までになく重要性が増しており、 ESG 投資リターンの長期持続性を評価する上 で不可欠な要素となっています。 当社は、サステナビリティやガバナンスと いった問題に関しては、外部委託すること はせず、 20 年以上にわたって投資先企業 と直接対話を行ってきました。 当運用チームの エンゲージメント活動実績 1,2 1,252 株主議決権行使件数(全戦略合算) 283 ESG 問題について経営陣と 対話した件数 79 会社提案の議案に反対した件数 (うち25 件は役員報酬に関する提案) 3 60 議決権助言会社ISS の提案と 異なる投票をした件数 インターナショナル・エクイティ運用チーム ESGレポート 2019 下半期 エンゲージメントは我々の強み ESG に関する重大なリスクや投資機会が生じた際に企業と直接対話(エンゲージ)し、判断 するという意味では、集中投資型のアクティブ運用者は、最も適任であると思われます。 2019 年下半期において、我々はプラスチックごみ、エネルギー転換、そして役員報酬について エンゲージメントを行いました。また、社会問題(消費財企業の農業サプライチェーンに おける幼年労働など )についてもエンゲージメントを行いました。 全てのエンゲージメントは我々のポートフォリオ・マネジャーおよびESGリサーチ責任者に よって実施されており、外注は一切おこなっていません。 我々は第三者機関の評価に依存することもしません。我々のチームが直接的かつ重点的な エンゲージメントを行うことで、企業のESGプロファイルについて包括的な実態を示すこと が出来ていると考えています。また、企業の行動を業界の競合他社と比較することで、どの 面で立ち遅れているかを明確にすることができます。後述には、我々が行った目立ったエン ゲージメントの要約と、相対的な弱みを見つけた企業に対する提案について述べていきます。 エンゲージメント グローバル・フランチャイズ運用戦略 /グローバル・クオリティ運用戦略 / グローバル・サステイン運用戦略 /インターナショナル・エクイティ運用戦略 国連責任投資(PRI )原則に署名 1 出所:インターナショナル・エクイティ運用チームは「エンゲージメント」を「経営陣もしくは執行権を 持たない取締役との対話」と定義しています。 2 出所:2019 12 31 日までの12 か月間のデータ 3 出所:報酬に係る提案全て Inside this Issue: 詰め替えの文化 日本の消費財企業がどのようにプラスチックごみに取り組んでいるか 念入りな調査 複雑な保険業界における役員報酬について 変化の風 石油、再生可能エネルギー、そして二酸化炭素削減について 対比の重要性 どのように生活必需品企業はサプライチェーンにおいて幼年労働に取り組んでいるか

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当運用チームのすべての戦略の運用プロセスにおいてESGは十分に考慮されている

• 当運用チームの投資プロセスでは、投下資本利益率の今後の持続性と方向性を重視しています。これは、長期にわたって高いリターンを持続する企業の株価は株式市場をアウトパフォームするという信念に基づくものです。

• 企業が将来生み出すリターンにとって、ESGに関する重大なリスクと機会はこれまでになく重要性が増しており、ESGは投資リターンの長期持続性を評価する上で不可欠な要素となっています。

• 当社は、サステナビリティやガバナンスといった問題に関しては、外部委託することはせず、20年以上にわたって投資先企業と直接対話を行ってきました。

当運用チームの エンゲージメント活動実績 1,2

1,252株主議決権行使件数(全戦略合算)

283ESG問題について経営陣と

対話した件数

79会社提案の議案に反対した件数

(うち25件は役員報酬に関する提案)3

60議決権助言会社 ISSの提案と 異なる投票をした件数

インターナショナル・エクイティ運用チーム | ESGレポート | 2019年 下半期

エンゲージメントは我々の強み• ESGに関する重大なリスクや投資機会が生じた際に企業と直接対話(エンゲージ)し、判断するという意味では、集中投資型のアクティブ運用者は、最も適任であると思われます。

• 2019年下半期において、我々はプラスチックごみ、エネルギー転換、そして役員報酬についてエンゲージメントを行いました。また、社会問題(消費財企業の農業サプライチェーンにおける幼年労働など)についてもエンゲージメントを行いました。

• 全てのエンゲージメントは我々のポートフォリオ・マネジャーおよびESGリサーチ責任者によって実施されており、外注は一切おこなっていません。

• 我々は第三者機関の評価に依存することもしません。我々のチームが直接的かつ重点的なエンゲージメントを行うことで、企業のESGプロファイルについて包括的な実態を示すことが出来ていると考えています。また、企業の行動を業界の競合他社と比較することで、どの面で立ち遅れているかを明確にすることができます。後述には、我々が行った目立ったエンゲージメントの要約と、相対的な弱みを見つけた企業に対する提案について述べていきます。

エンゲージメントグローバル・フランチャイズ運用戦略/グローバル・クオリティ運用戦略/ グローバル・サステイン運用戦略/インターナショナル・エクイティ運用戦略

国連責任投資(PRI)原則に署名

1 出所:インターナショナル・エクイティ運用チームは「エンゲージメント」を「経営陣もしくは執行権を持たない取締役との対話」と定義しています。

2 出所:2019年12月31日までの12か月間のデータ3 出所:報酬に係る提案全て

Inside this Issue:詰め替えの文化• 日本の消費財企業がどのようにプラスチックごみに取り組んでいるか

念入りな調査• 複雑な保険業界における役員報酬について

変化の風• 石油、再生可能エネルギー、そして二酸化炭素削減について

対比の重要性• どのように生活必需品企業はサプライチェーンにおいて幼年労働に取り組んでいるか

エンゲージメント

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント | アクティブ・ファンダメンタル・エクイティ2

本レポートの内容は国連により承認されたものではなく、国連、国連職員または加盟国の見解を表すものではありません。詳細については、国連の持続可能な開発目標のウェブサイト(https://www.un.org /sustainabledevelopment/sustainable-development-goals)をご覧ください。

詰め替えの文化 (インターナショナル・エクイティ運用 )

直近の日本出張において、我々の保有する日本の消費財企業に対して

エンゲージメントを行いました。エンゲージメントにおける主題はプラ

スチックごみについてで、欧州や北米の同業他社が近年、彼らのパッ

ケージ包装をより持続可能性のあるものにすべく努力をしている中で

(※詳しくは前回のエンゲージメントをご参照下さい)、日本企業の

戦略がどうあるかを比較調査する為です。

日本は廃棄物の管理方法が特徴的です。プラスチックを含む家庭用パッ

ケージ包装は、そのほとんどが埋立てもしくは放流されることなく、消

費者と自治体によって慎重に回収、分別がなされます。しかし、約8割

のプラスチックはその後、主に廃棄物発電の為に焼却されます。相対的

に見れば、埋立てや海へ漏洩、もしくは化石燃料を燃やすことに比べれ

ば良いのかもしれませんが、それでも、かなりの二酸化炭素を排出し、

長期的に持続可能であるとは言えません。実際のリサイクル割合は他

のマーケット同様、低いと言えるでしょう。

情報開示と追跡が重要

我々の結論としては、日本の消費財企業がプラスチック問題の認識を高

め、なにかしらの進展があったとしても、彼らはまだ旅のスタート地点に

立ったに過ぎず、欧州の競合他社には遅れをとっているということです。

いくつかの企業は情報開示レベルとプラスチックごみ削減目標に取り組

んでいる、もしくは将来により更なる活動を約束していますが、一般に

欧州の競合他社に劣ります。我々は保有する企業に対し、プラスチック

消費データについての更なる情報開示と、エレン・マッカーサー財団の

ようなグローバル・サステイナビリティ同盟との協働を、勧めました。

国別での同業他社比較

日本の企業が世界のその他を先導している分野としては、家庭用品や

パーソナルケア用品で詰め替え可能な包装を使用していることです。いく

つかのカテゴリー(例えば洗濯用液体洗剤)では、詰め替え商品は市場

の8割近くを占めています。

包装コストを下げることは消費者還元へとつながり、詰め替えができな

い他の商品と比べると低価格で製造することができ、消費者から手に

取ってもらいやすくなります。これらは、我々が追跡している欧米企業

が行っている同様の試験的取り組みについても、十分に成功する可能

性があることを裏付けてくれています。

保有する日本企業と幅広い環境および社会課題について直接エンゲー

ジメントを行ったことによって、いくつかの日本企業が取り組んでいるこ

とが世界の同業他社と同じであると強調された点は、有益なものでし

た。例として、プラスチックの生物分解の試験的取り組みや、潜在的な

社会リスクを監視する為の第三者機関が開発したサプライチェーンの追

跡ツールを使用するなどが挙げられます。

念入りな調査 (グローバル・クオリティ、グローバル・サステイン、 インターナショナル・エクイティ運用 )

昨今、我々は保有する保険会社の役員報酬制度変更の提案について議

論してきました。保険業界の会計実務は複雑なことで有名であるため、

経営陣のふるまいにどのような影響を役員報酬が与えるのかを議論す

るには、より一層の調査をする必要があります。我々のPAY X - RAY(企

業の報酬プランをスコアリングし、良い行いと悪い行いを分類し、我々

の保有する企業の報酬プランをランク付けする、独自のシステム)はと

ても有用な評価ツールです。上記のような場面においても、我々の業

界に対する深い知見を使うことで、エンゲージメントをより有効性ある

ものにでき、我々の議決権行使に役立つと信じています。

まさにこの例では、国際財務報告基準(IFRS)のルールが変更される時

に、保険会社が新しい報酬プランを提出しました。変更の提案は長期の

保険商品の収益が認識されるタイミングに影響する可能性がありました。

保険会社はこの測定基準を、役員報酬を決める際の主な基準とする

ことを提案しました。我々が懸念したのは、国際財務報告基準(IFRS)

ルールの変更前と変更後のどちらを使うかによって、経営陣は実質的

に、過去に遡って利益を変更し、更に将来の利益にも影響を及ぼす裁量

を持つ事になる、という事実でした(なおこの事は保険会社が後で当運

用チームに開示したため、他の投資家は気付きませんでした)。これら

は目標を意味のないものにすると同時に、基準となるビジネスパフォー

マンスにはなんら直結しません。その結果、我々はこの企業の経営陣に

対し、この報酬プランについては反対表明をしました。

変化の風 (インターナショナル・エクイティ運用 )

我々は保有するエネルギー会社の1社に対して、脱炭素化の議題でエン

ゲージメントを行い続けてきました。我々は企業の再生可能エネルギー

事業の成長戦略について分析すると共に、脱炭素に関連した石油や

ガス事業の潜在リスクについても分析しました。

我々は当該企業が、再生可能な電力(風力や太陽光)事業の投資により

集中してきた事に励まされました。再生可能エネルギー事業は現段階

では、まだその規模はグループ全体の中では小さいのですが、2025年

までには、その発電能力を8倍にするとの目標を設定しており、昨年の

目標からかなりの改善が見られました。もしこの目標が達成されたなら

ば、今日の再生可能エネルギー業界における首位企業に匹敵するビジ

ネス規模となるでしょう。

再生可能エネルギーの機会を最大化する必要がある

当該企業は以前にもまして高い自己資本利益率(ROE)をこれらプロ

ジェクトに求めるようになり、それらは石油やガス事業から得られる収益

水準に匹敵するものになってきました。これは前回の我々との議論時に

は、企業が再生可能エネルギーに投資するには見込み収益率が低いと

見積もっていましたが、その姿勢に変化が表れたといえるでしょう。

エンゲージメント

3モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント | アクティブ・ファンダメンタル・エクイティ

一方で、当該企業はいまだに同じ資本コストを全ての事業にかけていま

す。我々は風力および太陽光発電事業は複雑な石油採取事業に比べ、

リスクが低い傾向にあり、より低い資本コストで価値を生み出すことが

できることを指摘してきました。再生可能エネルギー事業は、長期の引

取り契約、政府の政策支援、低いオペレーショナルリスクのおかげで、

しばしば高いキャッシュフローの可視化から恩恵を受けています。我々

が企業に指摘したように、これらは再生可能エネルギーのみを扱う企業

には高いバリュエーション倍率として反映され、再生可能エネルギーに

全体の一部を投資する石油会社のバリュエーション倍率には十分に反

映されていませんでした。彼らは市場に正当に評価してもらえるだけの

十分な情報公開(再生可能エネルギー事業にまわす資本の実際の額を

最近まで控えめに見せていたなど)を行っていません。我々としては、

これら石油業界の思考回路は、再生可能エネルギーの成長に代表され

るように、機会の最大化を狙う方向に向けていくべきだと考えています。

座礁資産の課題

企業は化石燃料事業における座礁資産(市場環境や社会環境が激変

することにより、価値が大きく棄損する資産)リスクについて認識し始め

ました。企業が成長可能性について試算する際には、炭素価格に石油

とガスプロジェクトのコストを足し合わせます。石油とガスの比率を下

げることにより、二酸化炭素排出量をかなり削減することができ、長期

的なリスクを低減することができます。試算では、企業の価値の9割は

10年以内の将来における新規事業にあると言われています。このこと

は、座礁資産が長期にわたり資産としてあり続ける可能性を減らし、企業

がこれら事業から撤退する選択肢を与えることでしょう。同時に、将来

において石油需要が停滞、もしくは減少傾向となった際には、貯蓄の為

の支出を減らすでしょう。そのような転換があったならば、資本を株主

に還元、もしくは低炭素事業への投資を加速することができるでしょう。

対比の重要性 (グローバル・フランチャイズ、グローバル・クオリティ、 インターナショナル・エクイティ運用 )

我々は保有する生活必需品企業の2社と農業サプライチェーンにおける

幼年労働についてエンゲージメントを行いました。我々は2社がどのよ

うに彼らに原材料を提供する各農園における幼年労働の実態を追跡、

対処しているかを検証しました。

農業における幼年労働は原材料を使用し、日用消費財を生産する企業

にとっては複雑な課題であり、その多くはバリューチェーンの下層、すな

わち農園レベルでの可視化ができておらず、直接の管理をすることも難

しい状況となっています。世界中で販売されている日用品の原材料の

大部分を生産する多くの低所得の新興市場では、幼年労働は社会イン

フラ(農村地域での学校に通う環境など)が十分に整備されていない

ことで悪化が加速しています。

両企業ともに幼年労働の削減もしくは排除を達成するための長期の是

正プログラムを有しています。しかし、我々の分析およびエンゲージメ

ントから、両社にはいくつかの重大な違いが見えてきました。我々が対

話を行った一つの企業は幼年労働について追跡、情報公開を行ってお

り、現時点の根本的な原因への対処を公開しています。また、2011年

からサプライチェーンにおける非政府機関および独立監査人と協働し

て、特定の国における自社の監査を補強し、外部からの監査評価を提

供してもらっています。この企業によると、幼年労働の実態はしだいに

減少しており、監査をおこなった農園の98%は幼年労働が無くなった

ということです。もう一方の企業は、課題を認識しつつも、情報公開

のレベルが低く、直接的な第三者機関との協働もまだ行っていません。

現段階で我々はこれが重大な財務リスクになるとは考えていませんが、

将来的には信用および訴訟リスクを抱えるかもしれません。

これらエンゲージメントは、企業が課題に取り組むことで評判のリスク

を緩和できるということを示しており、企業がサプライチェーンにおける

社会的リスクをどのように管理するかによって、業界の雄となれるか否

かの明暗が分かれるといえます。

この重要なテーマについて、企業ごとの取り組みを比較することによっ

て、劣後していると我々が感じた企業に建設的なフィードバックを提供

して行状の改善に貢献できたと考えています。我々は引き続きこの

テーマについて監視を続けるとともに、企業とのやりとりについては

随時アップデートしていきたいと考えています。

エンゲージメント

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント | アクティブ・ファンダメンタル・エクイティ4

議決権行使の状況(2019年 12月31日までの 12カ月間)

行使した株主総会件数: 82

行使した議案件数: 1,252

経営陣に反対票を投じた比率: 6%

出所:ISS Proxy Exchange; MSIM

PAY X - RAY報酬の検証インターナショナル・エクイティ運用チームは、報酬に関して全ての会社に対してエンゲージメントを行ってきました。我々は役員報酬こそ良いガバナンスを行うための鍵だと考えます。

各ポートフォリオ・マネジャーは経営陣が起案した役員報酬提案の調査および投票行動に責任を有します。我々はこれらを外部委託したことはなく、企業と業界に対する深い知識に基づく決定が我々に情報優位性をもたらすと考えています。

Pay X - Rayは我々独自のスコアリング手法であり、投資先企業の報酬制度を比較することで、チームの議論を促進し、賛成票を与えるか否かの参考とします。合理化されたスコアリングシステムは、内容の良し悪しを明確化し、投資先企業の報酬制度を順位付けすることができ

ます。報酬制度の各要素(業績評価指標、賞与が与えられる方法、業績評価期間など)は加点もしくは減点が与えられ、総合点として企業のスコアが出ます。

2019年 12月31日までの 12か月間に、経営陣が 起案した役員報酬提案に対し、当運用チームは 104回の投票行動を行いました。

• 賛成:76%• 反対:24% (直近6年間で最高水準)

反対票を投じた理由には、報酬が過剰であること、業績連動報酬の比率が不十分であること、経営陣の目標が客観的でないまたは開示されていないこと、業績に対するインセンティブが株主の利益と合致していないことなどがありました。

下記の表は、2014年から2019年の間、経営陣が提示した役員報酬案に当社が賛成した件数と反対した件数の比率をまとめたものです。

経営陣が起案した役員報酬提案への当社の投票行動 2014年~2019年

出所:ISS Proxy Exchange; MSIM

議決権行使の方針MSIMは慎重かつ誠意を持って、長期的な投資リターンを最大化する目標にかなうよう、当社のお客様(サブアドバイザーが資産を運用している年金プランの受益者および参加者を含む)の利益を最優先して議決権を行使しています。MSIMは、調査会社と契約し、議決権行使の事案の分析と助言を受けています。当社は、1社かそれ以上の調査会社からの助言を確認しますが、それに従う義務は全くありません。当運用チームは、全ての事案に対し、当社の議決権行使の方針に基づき、お客様それぞれの利益を最優先して投票を行います。

多国籍ソフトウェア企業(米国) 男女の賃金差に関するレポートの公表を企業に求める株主提案に賛成。

電子部品メーカー(米国) 会社の事業およびサプライチェーンにおける人権リスクに関するレポートの公表を求める株主提案に、経営陣の反対にも関わらず賛成。

多国籍ハイテク企業(米国) 全株式が1株当たり1議決権を有するという株主提案に賛成し、経営陣の提案に反対。

経営陣の提案に反対し、当該企業で問題になっている不平等な雇用慣行を禁止する方針の採用を当該企業に求める株主提案に賛成。

セクシャル・ハラスメント方針に関するレポートの公表を求める株主提案に、経営陣の反対にも関わらず賛成。

コンテンツのガバナンス関連の方針およびリスクに関するレポートの公表を求める株主提案に、経営陣に反対にも関わらず賛成。

銀行(欧州) 経営陣が業績に見合わない役員報酬を得ていることに対し、その役員報酬の返還を検討すべき、という株主提案に賛成。

経営陣の提案に対する当社の主な反対投票行動(2019年12月31までの12カ月間)

2014 2015 2016 2017 2018 20190

50

100

賛成 (%) 反対 (%)

89%

11%

88%

12%

83%

17%

78%

22%

87% 76%

13%24%

5

エンゲージメント

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント | アクティブ・ファンダメンタル・エクイティ

炭素排出量の少ないポートフォリオ通常、インターナショナル・エクイティ運用チームが提供するグローバル・ポートフォリオの炭素排出量は、ベンチマークの平均的な炭素集約度の5分の1を下回っています(企業売上高100万ドル当たりの炭素トン数)。

* ベンチマーク対比で下回る率(%)

出所:MSCI ESG Research;モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント。2019年12月31日現在。MSCI ESG Researchは、ポートフォリオの炭素 フットプリントを投資額100万ドル当たり、または投資先企業の売上高100万ドル当たりのポートフォリオの炭素排出量(スコープ 1(直接排出量)および スコープ2(エネルギー起源間接排出量))と定義しています。報告されているまたは推定される排出量のデータを用いて、投資家の所有比率に基づいて、ポートフォリオの全排出量を合計しています。

グローバル・サステイン運用戦略

グローバル・フランチャイズ運用戦略

グローバル・クオリティ運用戦略

MSCIワールド・インデックス

インターナショナル・エクイティ運用戦略

MSCIEAFE インデックス

-88%* -87%*

0

50

100

150

200

250

-87%*

-17%*

企業売上高

100万ドル当たりの炭素トン数

本書は、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントが海外で発行したレポートを邦訳したものです。本書と原文(英語版)の内容に相違がある場合には原文が優先します。

本書はインターナショナル・エクイティ運用チームの運用戦略に関する情報提供を目的として作成したものであり、法令に基づく開示資料ではありません。本書は信頼できると判断した情報を元に、十分な注意を払い作成しておりますが、その正確性や完全性をお約束するものではありません。本書の内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。本書中のグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。また、特定の銘柄及び市場等全般の推奨や価格の上昇又は下落を示唆するものではありません。

当社の事前の許可無く、本書を第三者へ交付することはご遠慮下さい。

重要事項

本書は、当社の投資一任契約および投資顧問契約に関する業務に関連して提供されるものであり、特定の金融商品の取引や申込みの推奨や勧誘を目的とするものではありません。また、当社は、本投資戦略によって運用されている金融商品の取引や申込みの推奨や勧誘を行うものではありません。

1. 投資一任契約の概要

投資一任契約は、お客様の資産の運用に関し、お客様があらかじめ運用の基本方針を定めた上で、有価証券の価値等の分析に基づく投資判断のすべてを当社に一任し、当社がこれをお引き受けするものです。お客様は投資を行うのに必要な権限を当社に委任し、当社は委任された権限を行使するにあたっては、当社の投資判断に基づきこれを行い、お客様は個別の指示を行わないものとします。

2. 元本損失が生ずることとなるおそれ

受託資産の運用には、受託資産に組入れられた株式その他の有価証券等の価格変動リスク、株式その他の有価証券等の発行体の信用リスク及び株式その他有価証券等を売却あるいは取得する際に市場に十分な需要や供給がないため、十分な流動性の下で取引を行えない、または取引が不可能となる流動性リスク等による影響を受けます。また、外貨建て資産に投資するため

為替変動リスクの影響を受けます。受託資産の運用による損益はすべてお客様に帰属し、元本が保証されているものではなく、元本損失が生ずることとなるおそれがあります。

3. 投資一任契約締結に際しての留意事項

受託資産の運用は、個別の受託資産ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、投資一任契約を締結する際には、契約締結前交付書面をよくご覧 ください。

4. 受託資産の運用に係る費用について

投資顧問契約及び投資一任契約に係る投資顧問報酬として、契約資産額に対して年率2.20%(税込)を上限とする料率を乗じた金額が契約期間に応じてかかります。また、一部の戦略では、前記の報酬に加えて成功報酬がかかる場合があります。その他の費用として、組み入れ有価証券の売買手数料、先物・オプション取引に要する費用、有価証券の保管費用等を間接的にご負担いただく場合があります。これらの手数料等は契約内容、契約資産の額、運用状況等により異なる為、事前に料率、上限額等を示すことができません。

リスクについて

当運用戦略は主に海外の有価証券等を投資対象とするため、当該有価証券の価格の下落により投資元本を割り込むことがあります。また、外貨建ての資産は為替変動による影響も受けます。従ってお客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益及び損失はすべてお客様に帰属します。投資する可能性のある金融商品等には、価格変動リスク、信用リスク、流動性リスク、為替変動リスク、デリバティブ取引に伴うリスク、カントリーリスク等のリスクを伴います。

モルガン・スタンレ-・インベストメント・マネジメント株式会社金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第410号加入協会:日本証券業協会、一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

ウェブサイトでは様々なレポートを掲載しています www.morganstanley.com/im/jp

© 2020 Morgan Stanley CRC 3079897 Exp. 05/13/2021