※1 ※2国内初のエンジン冷却用電動ウォーターポンプを開発...
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国内初のエンジン冷却用電動ウォーターポンプを開発(2009年05月21日)
当社はハイブリッド車のさらなる燃費向上に寄与する「エンジン冷却用電動ウォーターポンプ」を開発し、5月18日にトヨタ自動車株式会社が発表した新型プリウスに搭載されました。この製品は、国内メーカーとしては初のエンジン冷却用電動ウォーターポンプであり、今後もより多くの車種への採用をめざして、開発を続けていきます。 ウォーターポンプとは、エンジンを冷却するための冷却水を循環させるポンプです。一般的な自動車のエンジン冷却は、ラジエーターを経由して外気で冷却された水を、エンジンの動力を利用した機械式のウォーターポンプでエンジン周辺に循環させて行っています。機械式のウォーターポンプは、出力する水の量がエンジンの回転数に比例して増加する構造となっており、循環させる冷却水の量を任意にコントロールするのが難しいため、エンジン冷却の最適化や、アイドリングストップ時やハイブリッド車のモーター走行時などエンジン回転が停止する場面での冷却などを考える上で課題となっていました。 今回開発したエンジン冷却用電動ウォーターポンプは、従来の機械式と比べて大きく二つの特長を持っています。まず、動力源がバッテリーとなり、動かしたいとき動かしたいだけポンプを作動できるようになったため、エンジンの冷却をより最適に近い状態にコントロールすることが可能となりました。さらに、従来の機械式はエンジン回転によって駆動されていましたが、バッテリー駆動とすることで、ウォーターポンプを駆動するためエンジンにかかっていた負荷も軽減されました。また、エンジン周りの構造も簡素になりました。こうした点を総合すると、当製品によって、車両全体の燃費を2%程度向上させる効果が期待できます。
当社は現在ウォーターポンプ・オイルポンプでは世界一のシェア※1を得ておりますが、これまで培ってきた機械式でのノウハウに、モーターによる流量制御などエレクトロニクスの技術を加えた結果が、今回国内初のエンジン冷却用電動ウォーターポンプとして結実しました。新型プリウスには当社製のインバーター冷却用電動ウォーターポンプも搭載されており、今後もこうしたハイブリッド車を始めとする自動車のヒートマネジメント関連製品の開発に積極的に取り組んでいきます。
また、今回の新型プリウスには、ハイブリッド車トランスミッション用ダンパーや、ソーラーパネル付ムーンルーフ※2、新世代シートスラ
イド※3などの当社新製品も搭載されております。当社は今後も、燃費向上など地球環境に貢献できる製品の開発に努めてまいります。 なお、エンジン冷却用電動ウォーターポンプは5月20日(水)~22日(金)にパシフィコ横浜で開催中の「人とクルマのテクノロジー展」のアイシングループのブースで展示しております。 ※1当社調べによる
※2京セラ株式会社、旭硝子株式会社と共同開発
※3トヨタ紡織株式会社と共同開発
エンジンへの装着状態(赤破線で囲んだ部分)
<関連リンク ニュースリリース 「人とくるまのテクノロジー展2009」にグループ2社で出展>