adlの改善につなげる 筋緊張の評価...2014/11/15 · adlの改善につなげる...
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ADLの改善につなげる 筋緊張の評価
栗原市立栗原中央病院
金澤聡
2014/10/25 1
第16回宮城県作業療法学会
紀伊先生と
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姿勢筋緊張
筋の伸張に対する受動的抵抗や、筋が持続的に持っている一定の緊張状態を筋緊張という。
筋緊張は姿勢を変えると自動的に変化する。これは身体が受ける重力の作用に対して、筋が一定の準備状態を維持し、さらに変化出来る緊張の幅を持たせることを意味している。姿勢によって筋緊張が制御されることで、重力環境で姿勢を保持したり、あるいは運動したりすることが可能となる。
石井慎一郎他:動作分析臨床活用講座:メジカルビュー社より抜粋
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姿勢筋緊張をどのように調整するか
「姿勢は外形的に整えても動作時の姿勢調整には影響しない。なぜならば、姿勢は動作のために内発的に立ち上がる筋緊張を反映するからである。ゆえに姿勢を整えるためには、運動を介して筋緊張を修正することから始める。」
(佐藤房郎)
潮見泰藏編集:脳・神経系リハビリテーション:羊土社
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クリニカル・リーズニング 臨床的推論過程
• OTが患者さんの印象や一場面における現象を捉えて、その原因を探っていく過程。
• 患者さんから得られた発言や行動などの情報によって、どんな思考過程をしたか?明確にして、客観的な治療展開をすること。
(玉垣努)
平成20年脊髄損傷リハビリテーション講習会資料
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筋緊張の評価のポイント①
• 頭部・胸郭・骨盤・上肢・下肢と分けて評価を進めていく。
• 単一の筋緊張のみの評価ではなく、活動の中で全身の筋緊張がどう変化するか、動作に対してどう影響しているのかを予測していく。
• 行為の背景となる、姿勢制御は無意識であるため、目的動作と同時に介入することが必要。
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筋緊張評価のポイント②
• 動かすタイミングは?抵抗は?スピードは?方向は?自分の立ち位置は?セラピストも患者様に大きな影響を与えることを理解する。
• 今回はハンドリング・プレーシング(Bobath conceptの四肢や体幹を空間に保持させる手技)をしながら筋緊張の確認(スムーズに動くか?どこまで動くか?どこが動くか?どこが動かないか?低緊張で重い?高緊張で硬さがある? )をしていく。
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挙上動作
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プレーシングでの評価
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姿勢評価
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姿勢評価
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側方への骨盤からの誘導
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側方への誘導
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抗重力方向への伸展と 従重力方向への屈曲の誘導
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抗重力方向への伸展と 従重力方向への屈曲の誘導
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上腕骨頭のアライメント調整
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肩のアライメント調整
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上肢から体幹の誘導
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プレーシングでの評価
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介入前後の挙上
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肩甲帯への介入
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上肢の評価と介入
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手の評価と介入
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介入のポイント
• Hands on からHands off(紀伊克昌)
• More Active(紀伊克昌)
• More Better(紀伊克昌)
• OTのかかわりによってその方の生活は左右される。筋緊張評価と、他の評価と統合して解釈することが出来ると、患者さんの支援の幅を格段に広げることができます。
• 多くの引き出しを持つことと、その中身の整理が必要。
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「
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・多忙にもかかわらず、笑顔で撮影にご協力いただいた当院のPTさんに深く感謝いたします。
・また、このような機会を頂いた、宮城県作業療法学会実行委員の皆様に深く感謝いたします。