糖尿病 ·...
Post on 26-Dec-2019
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糖質制限ダイエットについては、我々専門家の間でも肯定派と否定派に意見が分かれているのが現実です。少し勉強してみましょう。 まず、糖質制限ダイエットによる効果の理屈には大きく2つのことが考えられています。
① 摂取する糖質を制限することで体の中の糖質が不足すると、体内に蓄積されていた中性脂肪が分解されるので、結果的に脂肪の減少につながります。
② 糖質を制限すると血糖値の上昇が抑えられ、血糖値の上昇に反応して分泌されるインスリンの分泌も抑制されます。インスリンは血糖値を下げるために血液中の糖を脂肪細胞に取り込むよう命令を出すホルモンです。つまり、インスリンの分泌量が少なければそれだけ糖が脂肪細胞に取り込まれなくなり、結果として太りにくくなるというわけです。
糖質制限は確かに体重減量に効果的で、カロリー制限より効果が高いというデータもあります。ただし、急激な糖質制限でインスリン分泌のバランスが崩れる、筋肉が衰えるなど、体調を崩す場合もあります。重要なのは、糖質を単純に制限するというよりいかに上手に糖質を摂り入れるかだと考えます。 そのポイントは自分のルールを作ることです。例えば、「夕食では白米を控えるようにする」「おやつは控える、もしくはカロリーオフのものや寒天を使ったものに変える」「ビールをやめてハイボールか焼酎にする」「週に 1 回は糖質を制限せずに好きなものを食べる日を作る」など、日々実行できそうなルールを作ってみましょう。ダイエットで大事なことは継続です。そのためには無理をしすぎないことが長続きさせるコツです。
話題の糖質制限 理屈を知って上手に糖質を制限する
安成 英輔(やすなりえいすけ)
日本通運健康保険組合 健康管理センター 認定産業医医学博士・順天堂医院代謝内分泌内科非常勤助教医療法人社団めぐみ会 自由が丘メディカルプラザ院長日本内科学会認定内科医・日本糖尿病学会専門医日本糖尿病協会療養指導医日本医師会認定産業医・認定健康スポーツ医
経 歴 岩手医科大学卒順天堂大学大学院 医学研究科(博士課程)卒
専門領域 糖尿病・代謝内分泌学
監修
※ここでは生活習慣などが影響して起こる2型糖尿病について解説しています。
糖尿病を予防するには5
糖尿病の多くは、糖尿病になりやすい体質(遺伝的素因)に、食べすぎ・運動不足・ストレスといった生活習慣(環境因子)が加わって発症します。これだけポピュラーな病気ですから、誰しも遺伝的素因を多少は持っていると考えておいたほうがよいでしょう。 発症の引き金を引いてしまわないよう、下のチェックを参考に、生活習慣を見直してみましょう。
食事時間が不規則
脂っこいものをよく食べる
お酒をたくさん飲む
甘いものをよく食べる
野菜や海藻類をあまり食べない
運動不足である
ストレスがたまっている
ゆっくり休めていない
糖尿病を招きやすい生活習慣チェック
コ ラ ム
日本通運健康保険組合 11
医療百科1 糖尿病
1000 万人もいると推計されています。「美食家がな誰もがかかる可能性があるこの病気について、正しい
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