加島拓、加藤直人、木村信行、小林伸隆、清水友晶、...
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集中講義
Cocos2d-x[ v3.10対応]
集中講義
とのさまラボ
西田寛輔
株式会社トランスリミット
藤田泰生――――﹇著﹈
株式会社H
atchUp
八反田智和――――﹇企画・プロデュース﹈
Cocos2d
-x
ゲーム開発
第 0 講 オリエンテーション
第 1 講 環境を構築してみよう
第 2 講 プロジェクトを作成してみよう
第 3 講 ポーカーゲームを作ろう
第 4 講 タイトル画面を作ってみよう
第 5 講 画面遷移させてみよう
第 6 講 ゲーム画面を作ろう
第 7講 トランプを作ろう
第 8 講 トランプを表示しよう
第 9 講 トランプのアクション
第10講 ボタンの制御
第11講 役の判定
第12講 役の表示
第13講 音楽を鳴らそう
第14講 ゲームを完成させよう特 講 自分だけのゲームを作ろう
もくじ
ゲーム開発
マイナビBOOKSのWebサイトhttp://book.mynavi.jpマイナビ出版の書籍や雑誌に関する情報を提供しています。書籍の購入も可能です。
作って学ぶUnityゲーム開発の教科書[Unity 5対応]森信虎、さいたまげーむす[著]ISBN 978-4-8399-5743-8ゲーム作りは楽しいっ! Unityでゲーム開発はじめよう!実践で役立つゲーム作りを解説。
開発のプロが教えるCocos2d-x逆引きガイドブック加島拓、加藤直人、木村信行、小林伸隆、清水友晶、鶴田亮、西田寛輔、藤田泰生、松浦晃洋[著]八反田智和(HatchUp)[編集]ISBN 978-4-8399-5204-4目的から調べられる、Cocos2d-xのテクニック& Tips集 !現場に携わる達人たちの知識とノウハウを凝縮。
SwiftではじめるiPhoneアプリ開発の教科書[Swift 2 & Xcode 7対応]森巧尚[著]まつむらまきお[イラスト]ISBN 978-4-8399-5703-2もっと初心者にやさしくなった本書でiPhoneアプリの作成をはじめましょう!
﹇v3.10
対応﹈
西田寛輔、藤田泰生﹇著﹈
株式会社H
atchUp
八反田智和﹇企画・プロデュース﹈
第 0 講 オリエンテーション
第 1 講 環境を構築してみよう
第 2 講 プロジェクトを作成してみよう
第 3 講 ポーカーゲームを作ろう
第 4 講 タイトル画面を作ってみよう
第 5 講 画面遷移させてみよう
第 6 講 ゲーム画面を作ろう
第 7 講 トランプを作ろう
もくじ 第 8 講 トランプを表示しよう
第 9 講 トランプのアクション
第10講 ボタンの制御
第11 講 役の判定
第12講 役の表示
第13講 音楽を鳴らそう
第14講 ゲームを完成させよう特 講 自分だけのゲームを作ろう
スマホのゲームづくりってこういうことだったのか!こういうことだったのかこういうことだったのかこういうことだったのか
集中講義
Cocos2d-x[ v3.10対応]
集中講義
とのさまラボ
西田寛輔
株式会社トランスリミット
藤田泰生――――﹇著﹈
株式会社H
atchUp
八反田智和――――﹇企画・プロデュース﹈
Cocos2d
-x
ゲーム開発
第 0 講 オリエンテーション
第 1 講 環境を構築してみよう
第 2 講 プロジェクトを作成してみよう
第 3 講 ポーカーゲームを作ろう
第 4 講 タイトル画面を作ってみよう
第 5 講 画面遷移させてみよう
第 6 講 ゲーム画面を作ろう
第 7 講 トランプを作ろう
第 8 講 トランプを表示しよう
第 9 講 トランプのアクション
第10 講 ボタンの制御
第11 講 役の判定
第12 講 役の表示
第13 講 音楽を鳴らそう
第14 講 ゲームを完成させよう特 講 自分だけのゲームを作ろう
もくじ
ゲーム開発
マイナビBOOKSのWebサイトhttp://book.mynavi.jpマイナビ出版の書籍や雑誌に関する情報を提供しています。書籍の購入も可能です。
作って学ぶUnityゲーム開発の教科書[Unity 5対応]森信虎、さいたまげーむす[著]ISBN 978-4-8399-5743-8ゲーム作りは楽しいっ! Unityでゲーム開発はじめよう!実践で役立つゲーム作りを解説。
開発のプロが教えるCocos2d-x逆引きガイドブック加島拓、加藤直人、木村信行、小林伸隆、清水友晶、鶴田亮、西田寛輔、藤田泰生、松浦晃洋[著]八反田智和(HatchUp)[編集]ISBN 978-4-8399-5204-4目的から調べられる、Cocos2d-xのテクニック& Tips集 !現場に携わる達人たちの知識とノウハウを凝縮。
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﹇v3.10
対応﹈
西田寛輔、藤田泰生﹇著﹈
株式会社H
atchUp
八反田智和﹇企画・プロデュース﹈
第 0 講 オリエンテーション
第 1 講 環境を構築してみよう
第 2 講 プロジェクトを作成してみよう
第 3 講 ポーカーゲームを作ろう
第 4 講 タイトル画面を作ってみよう
第 5 講 画面遷移させてみよう
第 6 講 ゲーム画面を作ろう
第 7 講 トランプを作ろう
もくじ 第 8 講 トランプを表示しよう
第 9 講 トランプのアクション
第10講 ボタンの制御
第11 講 役の判定
第12講 役の表示
第13講 音楽を鳴らそう
第14講 ゲームを完成させよう特 講 自分だけのゲームを作ろう
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スマホのゲームづくりってこういうことだったのか!
Cocos2d-x[ v3.10対応]
集中講義
ゲーム開発とのさまラボ
西田
寛輔
株式会社トランスリミット
藤田 泰生――――﹇著﹈
株式会社H
atchUp
八反田 智和――――﹇企画・プロデュース﹈
002
NOTES :本書の使い方と注意
本書はCocos2d-x v3.10をベースに解説しています。iOSやXcode、Android Studioのバージョン変更により、操作や機能が変更になることがあります。
本書のサンプルファイルは次のサポートサイトからダウンロードできます。補足、正誤情報についても掲載しています。適宜ご参照ください。
http://book.mynavi.jp/supportsite/detail/9784839954901.html
■ 本書は2016年2月段階での情報に基づいて執筆されています。本書に登場するソフトウェアのバージョン、画面、URL、製品のスペックなどの情報は、すべてその原稿執筆時点でのものです。執筆以降に変更されている可能性がありますので、ご了承ください。
■ 本書に記載された内容は、情報の提供のみを目的としております。したがって、本書を用いての運用はすべてお客様自身の責任と判断において行ってください。
■ 本書の制作にあたっては正確な記述につとめましたが、著者や出版社のいずれも、本書の内容に関してなんらかの保証をするものではなく、内容に関するいかなる運用結果についてもいっさいの責任を負いません。あらかじめご了承ください。
■ 本書中の会社名や商品名は、該当する各社の商標または登録商標です。本書中では©マークおよび®マークは省略させていただいております。
003
INTRODUCTION :はじめに
Cocos2d-x(ココスツーディーエックス)は、2Dのゲーム開発に特化したオープンソースのフレ
ームワークです。複数のOSに対応しており、特にスマートフォンのアプリ開発で注目されて
います。商用の場合でも無料で利用できるのも魅力です。
本書は教科書の形式で、実際に授業に使ってもらえることを想定に執筆しました。そのため
1講の内容も、最初のインストール以外はだいたい1時間程度に収まるようになっています。
また実際にプログラムを動かしたり改造したりしながら予習や復習ができるよう、1講ごとに
プログラムが動くように工夫しました。実際の授業では1講が終わったら、次の講座まで時
間が空くと思います。その時に可能ならば自分なりの改造をしてみてください! 改造のヒン
トは、本書の中でもいくつか提案しています。
ほかのゲーム開発本と違う本書の大きな特徴は「ゲームを完成させるプロセスが学べる」こ
とです。既存のプログラムに必要な機能を追加し、動作を見て改良していく過程が学べます。
こういったプロセスや「次にどの機能を足そうか?」という考え方を身につけることが、プロ
グラミングの上達や「次に何をしてよいのかわからない」という状態の打破に繋がるのでは
ないかと考えているからです。
逆に言うと、すでに自分でプログラムを完成させることができる人や、Cocos2d-xで凄いゲ
ームが作りたい! という方には、本書は物足りなく感じるかもしれません。Cocos2d-xの基
本的な使い方しか学びませんし、でき上がるゲームもオールドスタイルのポーカーゲームで
す。本書を授業で使用している場合、授業が退屈でしょうがない時はどうすればいいのでし
ょう? その答えも本書の中にきっとあります。他の人が驚くような凄いポーカーゲームを作
ってください!
004
CONTENTS :目次
第0講 オリエンテーション 0100 − 1 スマホでのゲームづくり 01 10 − 2 スマホゲームの開発環境 012コラム 3D対応とGUI 013 第 1講 環境を構築してみよう 0141 − 1 Cocos2d-xで開発するために必要な要件 0151 − 2 本書で使用する開発ツールについて 0141 − 3 Mac( iOS/Android)の環境構築の準備 0161 − 4 iOSアプリを作成するために必要な環境構築 0191 − 5 Androidアプリを作成するために必要な環境構築 0201 − 6 Cocosのインストール (Mac) 0301 − 7 Windows(Android)の環境構築の準備 0321 − 8 WindowsでAndroidアプリを作成するために必要な環境構築 0321 − 9 Cocosのインストール(Win) 047まとめ 049参考情報 049
第 2講 プロジェクトを作成してみよう 0502 - 1 プロジェクトの作成 0512 - 2 動作確認( iOS, Android) 0532 - 3 フォルダ構成と役割 0582 - 4 ソースコードの追加 0592 - 5 iPhone と Android の違いについて 064まとめ 064コラム GitHub、SourceTreeを使って本書のソースコードを見てみよう 064
第 3講 ポーカーゲームを作ろう 0663 - 1 企画を作ろう 0673 - 2 制約や要件をまとめよう 0673 - 3 ポーカーゲームを作ろう 068
005
3 - 4 仕様を決めよう 0693 - 5 画面構成 0693 - 6 用語説明 0703 - 7 ゲームの流れ 0713 - 8 プロジェクトを作ろう 0713 - 9 リソースを追加しよう 0733 - 10 動作確認 0743 - 11 仕様完成! 075まとめ 075参考情報 075
第 4講 タイトル画面を作ってみよう 0764 - 1 シーンを作ろう 0774 - 2 クラスの新規作成 0774 - 3 クラスのひな形を作る 0794 - 4 シーンの構造 0814 - 5 シーンを呼び出そう 0824 - 6 画面の準備をしよう 0834 - 7 背景画像を表示しよう 0854 - 8 ロゴ画像を表示しよう 0874 - 9 ボタンを表示しよう 0884 - 10 ボタンが押されたときの処理を実装しよう 0904 - 11 タイトル画面完成 092まとめ 092コラム Cocos2d-xの座標について 093コラム シーンとレイヤーについて 094コラム CCLOGの使い方について 096
第 5講 画面遷移させてみよう 0985 - 1 ゲームシーンを作ろう 0995 - 2 とりあえず遷移させてみる 1015 - 3 ゲーム画面を作ろう 1045 - 4 トランジションを追加しよう 106
006
5 - 5 画面遷移完成 1075 - 6 不要なファイルを削除する 107まとめ 108コラム 色々なトランジションを試してみよう 109 第 6講 ゲーム画面を作ろう 1 106 - 1 BET、DEALボタンの配置 1 1 16 - 2 ボタンを押せなくしてみよう 1 146 - 3 変数を定義しよう 1 156 - 4 共通ヘッダを定義しよう 1 176 - 5 ラベルを作ろう 1206 - 6 ゲーム画面完成 122まとめ 122コラム 定数の定義について 123
第 7講 トランプを作ろう 1267 - 1 ゲームの流れを確認しよう 1277 - 2 BETボタンを押した処理 1277 - 3 カードクラスの作成 1307 - 4 デッキクラスの作成 1337 - 5 デッキを準備しよう 1357 - 6 デッキを確認しよう 1387 - 7 デッキをシャッフルしよう 1397 - 8 手札を配ろう 1417 - 9 手札完成! 145まとめ 146コラム 乱数の作り方と、シードについて 147
第 8講 トランプを表示しよう 1508 - 1 手札の表示方法 1518 - 2 スプライトを並べる 1518 - 3 トランプの画像を確認 1548 - 4 画像の事前読み込み 155
007
8 - 5 トランプ画像の表示 1568 - 6 カード完成! 159まとめ 159コラム テクスチャアトラスの使いかたと作りかた 160
第 9講 トランプのアクション 1629 - 1 アクションとは? 1639 - 2 トランプの動きを整理しよう 1639 - 3 ボタンを押したときの処理 1649 - 4 トランプを動かそう 1679 - 5 アクションについて 1699 - 6 フェードインさせよう 1709 - 7 時間差でアクションを実行しよう 1729 - 8 トランプを表にしよう-1 (トランプ画像の縮小) 1749 - 9 トランプを表にしよう-2 (アクションから別の関数を呼び出す) 1769 - 10 トランプを表にしよう-3 (アクションの完成) 1809 - 11 アクション完成! 181まとめ 181コラム ラムダの書き方 182
第 10講 ボタンの制御 18610 - 1 ボタンの動きを考えてみる 18710 - 2 ゲームのステータスを管理しよう 18810 - 3 HOLDボタンを作成しよう 19110 - 4 HOLD状態を保持・変更できるようにしよう 19410 - 5 ステータスを管理しボタンを制御しよう (開始~BETボタン入力待ちまで) 20110 - 6 ステータスを管理しボタンを制御しよう (BETボタンを押してから、カードが配り終わるまで) 20310 - 7 ステータスを管理しボタンを制御しよう (カードが配り終わってからDEALボタンを押すまで) 20510 - 8 ステータスを管理しボタンを制御しよう (DEALボタンを押して、カードを交換するまで) 20910 - 9 ステータスを管理しボタンを制御しよう (ゲームの流れを完成させよう) 21710 - 10 ゲームの流れが完成! 223まとめ 223
008
第 11講 役の判定 22411 - 1 ポーカーの役 22511 - 2 定数の定義 22611 - 3 役を判定するための関数を準備しよう 22711 - 4 役を判定するための関数を呼び出してみよう 22911 - 5 役を判定しよう(フラッシュ) 23011 - 6 デバッグ用にカードを積み込みしてみよう 23211 - 7 役を判定しよう(ストレート) 23311 - 8 役を判定しよう(ペア) 23711 - 9 役の判定が完成! 243まとめ 243
第 12講 役の表示 24412 - 1 画像の確認 24512 - 2 画像の準備をしよう 24612 - 3 画像のZ座標の変更 24812 - 4 役名のスプライトの表示/非表示の制御をしよう 24912 - 5 役名を表示してみよう 25612 - 6 配当の反映とゲームオーバー処理を追加しよう 26012 - 7 積み込みを外そう 26512 - 8 役の表示完成! 265まとめ 265
第 13講 音楽を鳴らそう 26613 - 1 音楽の確認 26713 - 2 タイトル画面で音楽を鳴らしてみよう 26813 - 3 音楽を止めて画面遷移させてみよう 26913 - 4 ゲーム画面に音楽をつけてみよう 27113 - 5 カードを配るときのアクションに音をつけてみよう 27713 - 6 ポーカーゲーム完成! 279まとめ 279参考情報 279
009
第 14講 ゲームを完成させよう 28014 - 1 HOLDを早めに押せるようにしてみよう 28114 - 2 演出を加えてドキドキ感を! 28214 - 3 カードをめくる演出を変えてみよう 28514 - 4 ゲームの結果を保存しよう 29014 - 5 デバッグ情報を消そう 29314 - 6 iPhoneアプリのアイコンを設定しよう 29414 - 7 iPhoneアプリの名前を設定しよう 29714 - 8 Androidで開発するときにエラーが出たら確認するポイント 29814 - 9 Androidもアイコンとアプリ名を変えよう 300まとめ 301
特講 自分だけのゲームを作ろう 302
特 - 1 リファクタリングしてみよう 303特 - 2 変数の上限について考えよう 306特 - 3 トランプのデッキを使い分けよう 307特 - 4 トランプを毎回シャッフルしない 307特 - 5 配当をカジノのビデオポーカーと同じにしよう 308特 - 6 必勝法が練習できるようにしよう 309特 - 7 ボーナスモードをつけよう 310特 - 8 ダブルアップをつけよう 31 1特 - 9 creditを交換できるようにしよう 31 1特 - 10 JOKERを実装しよう 312特 - 11 ブラックジャックを作ろう 312特 - 12 アプリをストアに公開しよう 312まとめ 312
素材について 313あとがき 315索引 316著者プロフィール 319
010010
【 この講義の狙い 】
第 0 講
この講義では、実際に本書を読みはじめる前に、講義全体の内容について説明します。
オリエンテーション
どんな開発環境を用意すればいいのか、なぜCocos2d-xを使うのかなどを学習しましょう。
第 2 講
第 1 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
011
第 4 講
第 0 講 オリエンテーション
ゲームの進化とスマホゲームは常に進化しています。ハードウエアの進化やユーザー層の変化にともない、ゲームの内容も変わっ
てきています。簡単に、従来のゲームとスマホのゲームについて考えてみましょう。
ハードウェアの進化によるプレイスタイルの変化昔は、ゲームといえばゲームセンターで遊ぶものでした。プレイ代金は1回100円、説明書は"インストラクションカード"とよばれる2枚の紙だけです。当然、1回のプレイ時間が長くなればお店の売上が落ちます。ルールが分かりやすく、短時間でたのしめるゲームが求められました。アクションゲーム、シューティングゲーム
が主流の時代です。ゲームを重ねることで、プレイヤー自信が成長し、長時間のプレイが可能になったり、
高得点を狙えるようになります。ハイスコアを競い合うのがゲームの主な楽しみ方でした。
その後、"ファミコン"の登場により、ゲームはより身近なものに進化していきました。いわゆる家庭用ゲーム機の普及です。プレイ時間の制限がなくなり、複雑なルールのゲームも登場するようになりました。「ドラゴ
ンクエスト」「いただきストリート」「信長の野望」など、じっくり楽しめるゲームが登場しました。これにより、
アクションゲームが苦手な人でもゲームを楽しめるようになりました。プレイヤー自信が成長しなくてもゲー
ムのキャラクターが成長することで、満足感が得られる仕組みが確立していきます。
携帯電話の登場で、ゲームの環境は更に変化しました。ゲーム専用のハードウェアをわざわざ購入する必
要がなくなり、誰でもゲームをはじめられるようになったのです。また、それと同時に、ソフトの値段も変化し
ました、無料であそべるゲームの登場です。これにより、ユーザー層が一気に拡大しました。大人から子供
まで、だれもがゲームで遊ぶ時代になったのです。
そして現在、スマホには沢山のゲームが出ています。携帯端末の特性を活かし、短時間のプレイで、長期
に渡って少しずつ遊んでもらうゲームが増えています。外出時でのプレイを想定し、音楽がなくても視覚要
素だけで楽しめるよう演出に工夫したり、普段あまりゲームで遊ばないライト層向けに、チュートリアルを充
実したり、簡単にゲームを始められる工夫が増えています。
だれでもゲームを作って売れる時代にスマホのゲームのもう1つの特徴は、だれでもゲームを作って販売できるということでしょう。家庭用ゲーム機の時代は、ライセンス契約をハードウェアメーカーと結ぶ必要がありました。当然、個人では契約できません
し、そもそも、専用の開発機材などを用意するのも大変でした。
0 - 1 スマホでのゲームづくり
012
パソコンやホームページの普及で、だれでもゲームを作れるようになりました。自分で作ったゲームをフリー
ウェアで公開したり、Flashなどでゲームを作成し、ホームページで公開できるようになりました。これにより、個人でもゲームを開発できるようになりました。とはいえ、ソフトウェアはまだまだパッケージ販売が主流で
したし、家庭用ゲーム機も普及していたので、個人で作ったゲームを、世の中に普及させるのは難しい状態
でした。
スマホの発売と同時に、状況は一気に変わりました。アプリストアが登場したからです。だれでも、スマホ用
のゲームを開発してアプリストアに登録できるようになりました。これにより、個人のゲームと法人のゲーム
の区別がなくなったのです。自分で作ったゲームが、公開されたその日から、有名なゲームメーカーと同じス
トアに並べられます。在庫も要らないし、無料で販売することも可能です。そして、たぶんこれが一番重要
なのですが、世界中に普及していて、みんながゲームを楽しんでいる端末向けに、自分が作ったゲームを配
信できるのです!
パソコンを用意しようスマホゲームを開発するには、パソコンを用意する必要があります。Windowsの場合、iPhoneアプリの開発に必要なXcodeが使えないため、Mac(OSX)を用意するのが理想です。Macを持っていれば iPhoneアプリもAndroidアプリも両方開発できるからです。もちろん、Androidしか開発しないのであればWindowsだけでも可能です。また、パソコンを複数台用意できるのであれば、Windowsで開発して、最後にMacでiPhone用のビルドを行うといった方法もできるでしょう。このあたりは、自分がどのスマホに対応したゲームを作りたいか、どういった開発言語で開発したいかにも関係してくるので難しいところです。とはい
え、執筆時点ではWindowsの方が優れている点はあまり思い浮かばないので、まだ購入していないのであれば、Macの購入をおすすめします。
フレームワークについて学ぼう次に、アプリの作り方について簡単に学習しましょう。 iPhoneの場合、Xcodeで開発を行います。主要言語はSwiftです。Androidの場合は、AndroidStudioで開発します。言語はJavaです。この時点で、両方とも互換性がないことに注意してください。 iPhoneとAndroid両方で動くゲームを作りたい場合、それぞれの言語で2つのアプリを作る必要があります。
マルチプラットフォームiPhoneとAndroidそれぞれのプログラムを作るのは大変です。そこで、1個プログラムを作れば、両方の端
0 - 2 スマホゲームの開発環境
第 2 講
第 1 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
013
第 4 講
第 0 講 オリエンテーション
末で動作ができるマルチプラットフォーム対応のフレームワークを使うケースが増えています。フレームワー
クには、いろいろな種類があり、HTML5をベースとしたMonacaや、絵本の作成に特化したKwikなど、さまざまなものが存在しています。もちろん、ゲームに特化したフレームワーク(ゲームエンジン)も存在してい
ます。有名なのは、Unityでしょう。3Dゲームを作ることができ、最近では2Dにも対応しています。一方、本書で学習する、Cocos2d-xは、名前の通り「2d(2次元)」に特化したゲームエンジンです。有名メーカーなどでも採用されているゲームエンジンにもかかわらず、無料で提供されているため、だれでも本格的な
ゲーム制作を気軽に始めることができます。
Cocos2d-xとUnityの開発時における最大の違いは、GUIの有無でしょう。ソースコード主体で構築していくCocos2d-xに対して、Unityは、GUIを使って簡単に画面を作成することが出来ます。逆に言うと、Unityの場合はGUIの使い方を学習する必要があるということです。本書では、プログラムを学習すること、ゲームを完成させるプロセスを学習することに重みをおいているため、Cocos2d-xを採用しました。本書で学んだ知識を応用して、他のフレームワークもぜひ学んでみてください。
3Dに特化したUnityが2D対応を始めたように、Cocos2d-xもまた、3D対応に力を入れています。機能も徐々に充実してきていますので、興味がある方は試してみてください。
GUIについても、Cocos Studioの開発が行われています。本書ではとりあげませんが、こちらについても興味がある方は試してみてください。
{ c o l u m n }
3D対応とGUI
環境を構築してみよう
Macユーザの方はOS Xの環境構築を、Windowsユーザの方はWindowsの環境構築の節を参考に進めてください。
014
この講義では、Cocos2d-xで開発を始めるために必要な環境設定とプロジェクトの作成、サンプルの実行方法を学習します
【 この講義の狙い 】
第 1 講
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 015
第 4 講
第 1 講
まずは、開発をするために必要な要件を確認します。Cocos2d-xを使用するにあたり必要な要件は公式サイトのWikiに記載されています。http://www.cocos2d-x.org/wiki/Cocos2d-x
2016年3月時点では次のような記載がされています。
Cocos2d-xの開発には、OS Xの場合はXcode、Androidの場合はAndroid StudioやEclipseなどが使われています。
また、公式のサイトでダウンロード可
能なCocosというアプリケーションを使うことで、今まで敷居の高かったプ
ロジェクトの作成などが簡単に行える
ようになります。
本書では、このCocosというアプリを使用しiPhone、Androidアプリの作成を行います。
それでは実際にMac用の環境構築とWindows用の環境構築の方法をみていきましょう。
1 - 1 Cocos2d-xで開発するために必要な要件
1 - 2 本書で使用する開発ツールについて
OS バージョン 備考
OS X OS X 10.7(Lion) 以上 iOS、 Androidアプリの開発が可能
Xcode 5.1 以上 Macを使用する場合
Windows Windows 7 以上 Androidアプリの開発が可能
Python 2.7.5 以上
Android NDK r9d 以上 Androidアプリを作成する場合
表 1-1 Cocos2d-xのRequirements
図 1-1 公式のダウンロードサイト
016
1 - 3 Mac(iOS/Android)の環境構築の準備
動作確認環境Cocosでは、iOSの確認はXcodeで、Androidの確認はAndroid Studioで行うことになります。本書で動作確認しているミドルウエアやアプリケーションのバージョンを以下に示します。
以降の節では iOSとAndroidの環境構築を分けて解説しているので、みなさんの目的に合わせて必要な箇所を見ながら環境構築をすすめてみてください。
Macを使うために必要な基礎知識ターミナルの使い方本書では、アプリケーションのバージョン確認などの用途でターミナルを使用します。そのため、まずはター
ミナルの使い方を確認しておきましょう。
Finderを開き、メニューから「アプリケーション - ユーティリティ」の中にターミナルがあるので、これを
実行します。
項目 バージョン 備考
OS OS X 10.11.3 El CapitanCocos2d-x 3.10 Cocos2d-x本体
Cocos 3.10 Cocos2d-xの統合開発環境
Python 2.7.9 Macに標準インストールされているもの
Xcode 7.2.1Java | 1.8.0_73 Androidアプリ作成時のみ Androidアプリ作成時のみ
Android Studio 1.5.1 Androidアプリ作成時のみ
Android Developer Tools 24.0 Androidアプリ作成時のみ
Android SDK r24.0.2 Androidアプリ作成時のみ
Android NDK r10 Androidアプリ作成時のみ
表 1-2 動作確認した環境(Mac)
図 1-2 ターミナルの起動方法
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 017
第 4 講
第 1 講
ターミナルを起動すると図 1-3のような画面が表示されます。
ここで、コマンドを打ち込むことで色々な
作業が実施できます。本書では以後ター
ミナルで作業をする場合以下のような記
述をします。
この例の場合、ターミナルを起動し\$の後ろに記載されている「コマンド」をターミナル上で打ち込んで「return」を押下することを示しています。実行結果のように\$がついていない文言は実行後に表示される文字を表しています。ターミナルは今後何度も使うことになるので、Dockに追加しておくとよいでしょう。
Pythonの確認Macには初期状態で、Pythonがインストールされています。先ほど学習したターミナルを使ってPythonのバージョンを確認してみましょう。
2.7.X(Xは任意の数字)が表示されればOKです。もし、表示されるバージョンがPythonの3系の場合、Androidのコンパイルが通らない可能性があるため注意が必要です。
HomebrewのインストールHomebrew(http://brew.sh/index_ja.html)は、Mac用のパッケージマネージャーでとても簡単にミドルウェアやライブラリなどをインストールすることが可能です。
図 1-3 ターミナル画面
$ コマンド実行結果
$ python -V
2.7.9
図 1-4 Pythonのバージョン確認
018
Homebrew拡張のHomebrew-Caskを使用すればJDKやAndroid Studioなどもインストール可能ですが、今回はHome brewのみでインストール可能なAndroid SDKやAndroid NDKをインストールする方法を紹介します。もし興味があれば
Homebrew-Caskも調べてみてください。
Androidのアプリも作成する方で、Android NDKなどをインストールしていない場合はHomebrewもインストールしておきましょう。
ターミナルを起動し以下のコマンドを実行します。
公式サイトに記載してあるのでコピーペーストして実行するのが良いでしょう。
インストールが終了した場合、次のコマンドを実行してインストールされたことを確認してみましょう。
バージョンが表示されれば無事インストールができています。
workspaceのディレクトリ本書では、OS X上でプロジェクトを作成するディレクトリはCocos標準の「~/Documents/Cocos Projects/」を使用します。workspaceディレクトリは必ずしも同一にする必要はないので、別のディレクトリを使用する場合は適宜読みかえてすすめてください。
ここまでで、iOS/Android共通の設定や確認事項は終了です。以降、構築したい内容に合わせて作業をすすめてください。
図 1-5 Homebrewの公式サイト
$ /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/
master/install)"
$ brew -v
Homebrew 0.9.5
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 019
第 4 講
第 1 講
XcodeのインストールXcodeはApple社が提供している統合開発環境です。 iPhoneアプリを作成する場合はXcodeを利用するのが一般的です。そのため、本書ではXcodeを使い開発を進めていきます。
XcodeのインストールさっそくXcodeをインストールしてみましょう。 FinderのアプリケーションからApp Storeを起動します(図 1-6)。
右上の検索ボックスで「Xcode」を検索します(図1-7)。検索結果の中からXcodeを選択し、「Install」ボタンを押下すると
Xcodeがインストールされます(図 1-8)。本書では2016年3月時点の最新版である、7.2.1をインストールしました。
iOSのみでよければCocos2d-xを使用するための準備はこれで完了です。
もしiOSアプリの開発を実施する場合は、Androidアプリを作成するために必要な環境構築の節はとばして、Cocos2d-xのインストールに進んでください。
1 - 4 iOSアプリを作成するために必要な環境構築
図 1-6 App Storeの起動
図 1-7 Xcodeの検索
図 1-8 Xcodeのインストール
020
ここからは、Androidアプリを作成するために必要な準備を進めていきます。
Android Studioのインストール公式サイト(http://developer.android.com/intl/ja/sdk/index.html)からAndroid Studioをダウンロードします。
「DOWNLOAD ANDROID STUDIO FOR MAC」ボタンを押下するとダウンロード画面に遷移するので、チェックボックスにチ
ェックをつけ、「DOWNLOAD ANDROID STUDIO FOR MAC」ボタンを押下しましょう。
本書執筆時点(2016年3月)では、Android Studioのバージョンは1.5.1でした。ダウンロードしたAndroid Studioを起動します。
1 - 5 Androidアプリを作成するために必要な環境構築
図 1-9 Android Studioのダウンロード-1
図 1-10 Android Studioのダウンロード-2
図 1-11 Android Studioのインストール画面
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 021
第 4 講
第 1 講
Android Studio.appをApplicationsにドラッグアンドドロップするとFinderのアプリケーションから起動できるようになります。
もし、Javaがインストールされていない場合、図 1-13のようなエラーが表示されるので、表示されたリンクを押下します。
Javaのダウンロードサイトに移動するので、「Download」ボタンを押下します。
ダウンロードしたファイルを起動するとJavaのインストーラーが起動するので、指示に従って
インストールを実行します。
図 1-12 Android Studioの起動
図 1-13 Javaがインストールされていない場合に表示されるエラー
図 1-14 JavaのDownload画面
図 1-15 JavaForOSX.pkgの起動
022
「続ける」ボタンを押下します。
「続ける」ボタンを押下します。
「続ける」ボタンを押下します。
「同意する」ボタンを押下します。
図 1-18 JDKのダウンロード-3
図 1-19 JDKのダウンロード-4
図 1-16 Javaのインストール-1
図 1-17 Javaのインストール-2
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 023
第 4 講
第 1 講
「インストール」ボタンを押下します。
「閉じる」ボタンを押下します。
Javaのインストールが完了したので、もう一度Android Studioを起動します。
初回起動時に、図 1-23のようなメッセージが出る場合、以前インストールして設定を引き継
ぎたい場合を除き、下のラジオボタンを選択し
て「OK」を押してください。
無事Android Studioが起動しました!
図 1-20 Javaのインストール-5
図 1-21 Javaのインストール-6
図 1-22 Javaのインストール-7
図 1-23 Android Studioの設定引き継ぎ
図 1-24 Android Studioの起動
024
Java Development Kit(JDK)のインストールAndroid Studioを起動し、「Next」ボタンを押して先に進めなくなった場合はJDKがインストールされていないことが原因です。
Android Studioで開発を行うためにはJDKが必要です。ここでは、JDKの8をインストールします。公式のダウンロードサイト(http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html)からJDK8をダウンロードしましょう。
「JDK DOWNLOAD」ボタンを押下します。
「Accept License Agreement」を選択するとダウンロードができるようになるので、Mac OS X x64をダウンロードしましょう。
図 1-25 JDKが見つからず先にすすめない
図 1-26 JDKのダウンロード-1
図 1-27 JDKのダウンロード-2
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 025
第 4 講
第 1 講
ダウンロードしたJDKを起動します。
アイコンをダブルクリックするとインストール画
面が起動するので、指示にしたがってインスト
ールを実施します。
「続ける」ボタンを押下します。
「インストール」ボタンを押下します。
「閉じる」ボタンを押下します。
図 1-28 JDKのインストール-1
図 1-29 JDKのインストール-2
図 1-30 JDKのインストール-3
図 1-31 JDKのインストール-4
図 1-32 JDKのインストール-5
026
Android StudioのセットアップAndroid Studioを起動するとセットアップウィザードが立ち上がります。
指示に従いAndroid Studioの設定を進めていきましょう。
Standardを選択し、「Next」ボタンを押下します。
「Finish」ボタンを押下します。
Android SDKがダウンロード/インストールされます。
標準のままインストールすると、/User/<ユーザ名>/Library/Android/sdkにAndroid SDKがインストールされるはずです。
これで、Android Studioの準備は完了です。
次に、Cocos2d-xはC++で開発をするため、Android NDKをインストールしていきます。
図 1-35 Android Studioのセットアップ-3
図 1-33 Android Studioのセットアップ-1
図 1-34 Android Studioのセットアップ-2
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 027
第 4 講
第 1 講
Android SDKのインストールAndroid Studioを起動すると、自動的に最小限の構成のAndroid SDKがインストールされます。
しかし、本書執筆時点の最新版である、
v1.5.1では図1-36のようなエラーが発生することがありました。
Android Studioの自動インストールが正しく動作しない場合は、手動でAndroid SDKをインストールする必要があるため、ここでは簡単にAndroid SDKをインストールする方法も記載しておきます。※Android StudioのセットアップでAndroid SDKのインストールができている方は、ここは飛ばして先に進んでください。
Android SDKのみのインストールをする場合は公式サイト(http://developer.android.com/intl/ja/sdk/index.html#Other)からダウンロードすることも可能ですが、Macを使用している場合Home Brewを使用するのが簡単です。
ターミナルを起動し、以下のコマンドを実行します。図 1-37のような表示が出れば完了です。
図 1-36 Android SDKインストールエラー
図 1-37 Android SDKインストール
$ brew install android-sdk
028
続けてAndroid SDK Platform-toolsをインストールします。ターミナルで以下のコマンドを実行し、Android SDK Managerを立ち上げます。
Android SDK Platform-toolsにチェックを入れ、「 install 1 package...」ボタンを押下します。
「Android SDK License」を選択し「Accept Licence」にチェックを入れ、「Install」ボタンを押下すると、
パッケージのインストールが始まります。
「Close」ボタンを押下します。
図 1-38 Android SDK Managerの起動
図 1-39 パッケージのインストール
$ android
図 1-40 インストールの完了
第 2 講
第 5 講
第 6 講
第 7 講
第 8 講
第 9 講
第 10 講
第 11 講
第 12 講
第 13 講
第 14 講
第 3 講
特 講
第 1 講 環境を構築してみよう 029
第 4 講
第 1 講
Android NDKのインストールAndroid StudioでC++をコンパイルできるようにするために、Android NDKをインストールしましょう。Android NDKは公式サイト(http://developer.android.com/intl/ja/tools/sdk/ndk/index.html)からダウンロードしてインストールすることも可能ですが、本書では、Homebrewを使います。以下のコマンドを実行してください。
ここまでで、Androidの環境構築の準備は終了です。Cocos2d-xのインストールに進みましょう。
Homebrewを利用したインストールした場合にインストールの場所が異なることだけ注意してください。Homebrewでインストールしたものは全て「/usr/local/Cellar/」以下に格納されます。特に指定しないかぎり、ライブラリは最新のものがインストールされるため、本書執筆時点では「/usr/local/Cellar/android-sdk/24.1_1」にAndroid SDKがインストールされました。Android SDKのパスを記載する場合などは注意しましょう。
Android Studioを立ち上げ、Android SDK Locationに「/usr/local/Cellar/android-sdk/24.1_1」を入力し、「Next」ボタンを押下することで、Android SDKの設定ができました。
$ brew install android-ndk
図 1-41 Android SDKのパス設定
030
Cocosの公式サイトのダウンロードページ(http://www.cocos2d-x.org/download)からCocosというアプリケーションがダウンロード可能です。このアプリケーションは、Cocos2d-xで開発するための支援ツールのような役割でプロジェクトの作成などを簡単に実行できます。
本書では、このCocosを使用して開発をすすめます。
「MAC V3.10 INSTALLER(BETA)」ボタンを押下し、Cocosをダウンロードしましょう。
Cocosを起動し、インストールしていきましょう。
Install Cocos.appのアイコンをダブルクリックします。
「インストール」ボタンを押下するとインストー
ルが開始します。
1 - 6 Cocosのインストール(Mac)
図 1-42 Cocos公式のダウンロードページ
図 1-43 Cocosのインストール-1
図 1-44 Cocosのインストール-2
試し読みはお楽しみいただけましたか?
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