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セントラルモニタリングにおいて

JMP Clinicalのレポートを

効果的に選択する取り組みについて

○福升悠一1、藤田侑子1,2、小幡智憲1、畑山知慶1,3、近藤秀宣1

(1開発戦略本部セントラルモニタリング部、2データマネジメント本部データマネジメント第2部、 3開発戦略本部生物統計部)

An effective approach to select

JMP Clinical reports in Centralized Monitoring

Yuichi Fukumasu et al.

Centralized Monitoring Department

Development Strategy Division,

A2 Healthcare Corporation

要旨: JMP Clinical(以降、JMPCと表記)はデータの可視化に優れたソフトであり、データレビューによって疑義事項が生じた場合においても、関連情報を速やかに確認することが可能である。そのため、セントラルモニタリングの効率的運用のためにはJMPCの導入は有用であると考えられる。 しかし、JMPCをセントラルモニタリングに用いるためには、利用可能なレポートの詳細の整理とレビュー方法の検討が必要である。 本発表では、セントラルモニタリングにおいてJMPCのレポートを効果的に選択するための取り組みについて紹介する。

2

キーワード:

Risk Based Monitoring、Centralized Monitoring、JMP Clinical

3

Agenda

1. セントラルモニタリングの概要

2. JMPCの特徴

3. JMPCを利用する際の課題

4. 課題を解決するための取り組み

5. 事例紹介

6. まとめ

7. 今後の予定

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1.セントラルモニタリングの概要

セントラルモニタリングの定義

試験実施中の段階から、EDC全体のデータ等を用いて、

個々のデータ確認では見つけられない偏りを検討し、

データ入力内容・方法やプロセスに関する“問題の可能性”を、

実施医療機関横断的に検出する、

医療機関に訪問せずに行うモニタリング活動

セントラルモニタリングの目的

「被験者の保護」と「試験データの質の担保」を以下により実現

試験の中で集積されるあらゆるデータおよび情報を対象

試験実施中から俯瞰的にそれらを監視(モニタリング)

Built in Qualityの効果をデータ越しに確認

リスクの早期発見

オンサイト/オフサイト モニタリングの行動指示

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1.セントラルモニタリングの概要

セントラルモニタリングで扱うデータ

試験の中で集積されるあらゆるデータおよび情報を対象

EDCにより収集されるCRFデータ

EDCの運用上から得られるデータ

• EDCの入力に要した日数

• クエリ回答に要した日数

施設で発生するデータや情報

• 逸脱件数

• 施設スタッフの変更,使用機器の変更等

その他,試験に関連する情報

Clinical Data

Secondary Data

Operational Data

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1.セントラルモニタリングの概要

セントラルモニタリングで扱うデータ

試験の中で集積されるあらゆるデータおよび情報を対象

どのデータ/情報で、何のリスクを抽出するかが重要

試験開始前に十分検討し、特定する

検討には、試験に関わる他部門も含める

データ同士の関連性を考慮する

リスクそのものが問題ではない

試験開始時に特定されたリスクに対して、

どのデータから何のリスクを検出するのか事前に決定する

7

1.セントラルモニタリングの概要

セントラルモニタリングの方法

施設単位でモニタリングを実施

• 施設間を比較し、プロトコル・試験プロセスの理解不足を検出

• 例)AE発生数や中止・脱落症例数の傾向

被験者単位でモニタリングを実施

• 被験者プロファイルより、CRF内の整合性・プロトコル遵守状況を確認

• 例)併用薬とAEの整合性、中止基準抵触有無の確認

ドリルダウン

セントラルモニタリングにおいてJMPCを利用するメリット プログラミングせずにデータの可視化が可能

可視化したグラフから注目したいデータが見つかっても、

容易にその対象の関連情報を調べることが可能

8

2.JMPCの特徴

JMPCを利用できる範囲

※SAS Institute Japan株式会社 JMPジャパン事業部 提供

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2.JMPCの特徴

JMPCのレポート種類

Category 種類 Statistical Method 種類 Statistical Method 種類

Clinical Reports 55 ANOVA 2 Pattern Exploration 1

Bayesian Model 1 Reports 5

Data Integrity 18 Screening 5

Distribution 8 SEND Summary Reports 3

Emergent Summary 1 Summary Visualization 2

Life Tables 1 Time to Event 4

Patient Recruitment 1 Time Trends 3

Data Management 5

Other 1

これらのレポートを組み合わせて、多角的なデータレビューを行う

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2.JMPCの特徴

JMPCを利用できる範囲は広く、レポートの種類も豊富

プログラミングせずにデータの可視化が可能

可視化したグラフから注目したいデータが見つかっても、

容易にその対象の関連情報を調べることが可能

JMPCの機能を適切に用いることで、

効果的なセントラルモニタリングが実施可能となる

現状、JMPCで利用可能な約60種のレポートについて、

どのようなリスクを検出するために用いるものであるのか

レポートごとに整理されていない

JMPCレポートの詳細整理とレビュー方法の検討が必要

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3.JMPCを利用する際の課題

JMPCはGUIで操作できる

どのレポートを

選択する?

レポート実行時の

Option設定は?

ドリルダウンボタンは

どのように使う? レポートの

見方は?

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3.JMPCを利用する際の課題

どのレポートを 利用したら良いの?

どんなリスクが 検出できるの?

どのドメインを優先的に

SDTM化したら良いの?

レポートをレビューするためには

どんなメンバーが必要なの?

SDTMは完璧に

作らないとダメ?

Operational Dataは

どう取り扱うの?

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3.JMPCを利用する際の課題

各レポートでは何ができて、何ができないの?

レポートをレビューする際に留意すべきポイントは?

SDTMデータを準備する際の

“工夫”すべきポイントは?

誰がこのレポートを

作成・操作するのが望ましい?

JMPCで作成できる全61レポートに対して

セントラルモニタリングメンバーによる多角的なディスカッションを実施

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4.課題を解決するための取り組み

JMPCのレポートを評価するメンバー

セントラルモニタリングの実施者(背景)

以下の観点で評価を実施

どのような分析ができるレポートであるのか?

レポート実行時のOptionでは何が設定できるのか?

データフィルターを活用してどのようにレビューしたら効果的か?

どのようなリスクが検出できるレポートであるのか?

どのようなドリルダウンが可能か?

他のレポートと連動させた利用方法は?

このレポートを作成・操作・説明するのにふさわしいRoleは誰か?

CRA DM 統計解析 ×2名 ×2名 ×2名

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4.課題を解決するための取り組み

以下の手順でディスカッションを実施

Ⅱ Ⅰ

Ⅰ) Statistical Methodを

参考に担当割振り Ⅱ) 各自、PPTフォーマットに

評価結果をまとめる

Ⅲ) 全メンバーによるディスカッション

・各Roleによるレポートの見方を協議

・協議した結果をPPTに反映

Ⅳ) JMPCレポート一覧に集約

必要なSDTMドメインを調査

全レポートで実施

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4.課題を解決するための取り組み

「JMPCレポート一覧」と「PPT資料」 各レポート作成に

必要なSDTMドメイン記載

レポートの設定・操作、

レビュー・活用方法のまとめ

5.事例紹介

JMPCには、2値の変数間(例:投与群)における探索的な

分析を行うレポートが含まれている

開鍵後の分析時に有用

別レポート実行後の探索的な

ドリルダウンレポートとして有用

以下の“SDTM+”を作成することで、

全体と各Siteの比較が可能

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Site A Site B Site C Site.Ave

18

5.事例紹介

JMPCは、Clinical Dataを対象としたレポートが中心である

Data Integrityの確認を通して、医療機関のプロセスを確認する

その他のデータ(Secondary Data, Operational Data)は、

Risk Based Monitoringレポートで利用する

EDCにより収集されるCRFデータ

EDCの運用上から得られるデータ

• EDCの入力に要した日数

• クエリ回答に要した日数

施設で発生するデータや情報

• 逸脱件数

• 施設スタッフの変更,使用機器の変更等

その他,試験に関連する情報

Clinical Data

Secondary Data

Operational Data

SDTMデータ

(JMPC専用) RBドメイン

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6.まとめ

JMPCを利用できる範囲は広く、レポートの種類も豊富

開鍵後の分析や別レポート実行後の探索的な調査に有用なレポート

Clinical Dataを対象としたレポートが中心であり、Data Integrityの確認を通して、医療機関のプロセス確認に有用なレポート

その他のデータ(Secondary Data, Operational Data)の確認が

可能なRisk Based Monitoringレポート

各レポート機能とレビュー方法をまとめた評価指針を作成

「誰が、いつ、何を」実施したら良いかが一目でわかるようになった

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7.今後の予定

全61レポートの評価

試験共通/固有のリスクに応じて適切なレポート選択を可能にする

セントラルモニタリングに必須であるレポート特定を可能にする

優先的に”SDTM+”を作成すべきドメインの特定を可能にする

Risk Based Monitoringレポートを利用するための情報整理

RBドメインの効率的な作成を可能にする

他のレポートと組み合わせた効果的なセントラルモニタリングの実施

を可能にする

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