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“ふじのくに”のフロンティアを拓く取組 ~防災減災×地域成長×多彩なライフスタイル創生モデル~ 静岡県

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Page 1: “ふじのくに”のフロンティアを拓く取組 · O等多様な主体によって補完や代替が行われる事例も多くみられるようにな り、「共助社会」づくりが進展しています。

“ふじのくに”のフロンティアを拓く取組

~防災減災×地域成長×多彩なライフスタイル創生モデル~

静岡県

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目次

全体構想

1 新たな計画策定に向けて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

(1)背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

ア 時代の潮流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

イ 国民の価値観の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

ウ 県土空間の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

(2)これまでの取組の成果と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

(3)全体構想の改定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

2 “ふじのくに”のフロンティアを拓く取組の意義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10(1)国家的使命でもある有事への備え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

(2)国土形成の先進的モデルとなる多中心の対流型都市圏・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

(3)内外に開かれる“ふじのくに”・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

3 基本目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

4 基本目標の達成に向けた基本戦略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

5 構想の期間・工程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

6 構想の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

(1)推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

(2)取組の検証・検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

7 取組の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

第2期 基本計画

1 第2期基本計画について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

2 数値目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

3 沿岸・都市部のリノベーション(再生)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

(1)推進区域における計画事業の早期完了・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

(2)関連施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

(3)推進区域の実施概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

4 内陸・高台部のイノベーション(革新)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

(1)推進区域における計画事業の早期完了・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

(2)関連施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

(3)推進区域の実施概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38

5 内外に開かれた多中心の対流型都市圏の形成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67

6 多彩なライフスタイルの実現・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69

7 ふじのくに防災減災・地域成長モデル総合特区の取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72

(1)総合特別区域の範囲・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72

(2)評価指標及び数値目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72

(3)総合特区制度の活用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73

(4)推進組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 748 市町界や県境を越えた地域づくりの取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75

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全体構想

全 体 構 想

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全体構想

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全体構想

1 新たな計画策定に向けて

(1)背 景

ア 時代の潮流

(人口減少・少子化の進行、高齢化)

我が国の人口は、2008 年(平成 20 年)にピークを迎え、以後減少を続けて

います。本県の人口も、2007 年の 379 万 7 千人をピークに、2018 年(平成 30

年)1 月には 367 万人になりました。

国立社会保障・人口問題研究所が行った「日本の地域別将来推計人口(2013

年 3 月)」をもとに推計した本県の人口は、2060 年には 239 万人へと大幅に減

少すると見込まれています。

人口の減少は、県内消費の縮小や労働力人口の減少につながり、経済活力

の低下や生活全般への様々な影響が懸念されます。特に、本県の人口減少の

要因の一つである若い世代の東京圏への転出超過は、少子化を加速させると

ともに、労働力の大幅な不足や事業、技術・技能の後継者の不在等が深刻化

することが懸念されます。

こうしたことから、現在、将来にわたって活力ある静岡県を維持していく

ため、2015 年(平成 27 年)に策定した「長期人口ビジョン」及び「総合戦略」

に基づき、2060 年に 300 万人程度の人口の確保を目指して、人口減少の「抑

制」戦略と人口減少社会への「適応」戦略に取り組んでいますが、人口減少

は推計値よりも抑制されているものの、「長期人口ビジョン」で目指す水準に

は届いていません。

3,792

2,471 2,387

3,343

3,710

3,052

3,531

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060(年)

(千⼈)

推計

2020年に合計特殊出⽣率が2.07に上昇し、社会移動が均衡した場合

社⼈研推計の傾向が継続する場合

静岡県の⼈⼝推移と将来推計⼈⼝

総務省「国勢調査」、静岡県「⻑期⼈⼝ビジョン(静岡県独⾃推計)」国⽴社会保障・⼈⼝問題研究所「⽇本の地域別将来推計⼈⼝(2013 年 3 ⽉推計)」

1

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全体構想

また、高齢者の割合は、2060 年に現在のおよそ 4 人に 1 人から 3 人に 1 人

の割合へと上昇し、人口減少とともに、超高齢社会の進行が見込まれていま

す。今後、一人暮らしや夫婦のみの高齢者世帯の増加等が想定され、日常生

活を支える仕組みづくりが求められています。中でも、人口減少が加速化す

るおそれがある人口規模の小さな地域等では、買い物、医療・介護等の日常

的な生活サービス機能が著しく低下し、現在の生活水準を維持すること自体

が困難となることが懸念されます。

このため、魅力的な働く場の創出等により、「静岡で働きたい、静岡に住み

たい」と思えるような地域づくりを総合的に推進する必要があります。

総務省「国勢調査」国⽴社会保障・⼈⼝問題研究所「⽇本の地域別将来推計⼈⼝(2013 年 3 ⽉推計)」

⾼齢化率の推移

17.720.5

23.8

27.830.3 31.6

32.934.5

37.0

17.420.2

23.0

26.628.9 30.0 31.2

32.835.3

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040(年)

(%)

静岡県 全国

推計

2

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全体構想

(自然災害の脅威)

2011 年(平成 23 年)の東日本大震災、2016 年(平成 28 年)の熊本地震※1は、

未だ記憶に生々しく、その復興も未だ途上にあります。

本県では、防災先進県として、東日本大震災を踏まえて策定した「地震・

津波対策アクションプログラム 2013」に基づき、防災・減災対策を推進する

とともに、事前復興の考えに立って、防災・減災と地域成長を両立する取組

として、「内陸のフロンティア」を拓く取組を推進しています。

南海トラフ沿いの大規模地震※2の切迫性が一段と増しており、国の方針も変

化しています。また、大型の台風や局地的豪雨による、風水害・土砂災害が

頻発・激甚化しています。東日本大震災や熊本地震で得た教訓を踏まえなが

ら、防災先進県としてこれまでの取組を更に加速させ、県民や企業の不安を

払拭することが求められています。

1 平成 28年4月 14日に発生した地震以降、震度6弱以上を観測する地震が複数回発生し、熊本県を中心に、多数

の家屋倒壊や土砂災害等により甚大な被害が発生しました。 2 フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域を「南海トラフ」と呼び、

この南海トラフ沿いのプレート境界を震源とする大規模地震のことを言います。

第4次地震被害想定 震度分布図(L2 南海トラフ巨⼤地震(基本ケース))

3

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全体構想

(技術革新の進展)

自動車産業において電気自動車(EV)への転換が急速に進んでいること

をはじめ、IoT※3や人工知能(AI)、ビッグデータの活用、ロボット技術

の高度化など技術革新が急速に進んでおり、産業構造の大きな転換期を迎え

ています。

また、近年のICTの劇的な変化は、県民の生活や企業活動、経済社会に

大きな変化をもたらしつつあり、これを活用した場所にとらわれない柔軟な

働き方であるテレワーク、遠隔教育や遠隔医療、在宅医療等の普及は、人口

の地域的偏在の是正等の一助になる可能性があります。

こうした技術革新の実現の歩みとこれに伴う社会の変化を見据え、必要な

基盤整備や社会面・制度面での対応を検討していく必要があります。

イ 国民の価値観の変化

(ライフスタイルの多様化)

社会の成熟化に伴い、国民の価値観が多様化しており、これまでの慣習的

に定まっていたライフイベントの時期や内容にとらわれず、個人の様々な価

値観に基づき、自由にライフスタイルを選択できる場が求められています。

近では、都市住民の間で、子育て世代を中心に、地方での生活を望む「田

園回帰」の意識が高まっており、地方で暮らすための相談件数も増加傾向に

あります。

また、結婚や出産後も仕事を継続しキャリアを積んでいくことを希望する

女性や、退職後も健康であれば働き続ける意向を持つ高齢者、自らの意思に

基づき社会のあらゆる活動に参加し、能力を 大限に発揮したいと望む障害

者なども増加しています。

このような中で、多様なライフスタイルの選択が可能な「選べる豊かさ」

を重視した地域づくりが求められています。

(コミュニティの変化)

都市においては多世代家族の減少、居住地域と職場の分離、住民の頻繁な

流出入等により、一方、農山漁村においては住民の高齢化や減少により、い

ずれの地域においても地縁関係によって形成されたコミュニティの弱体化が

進んでいます。

これにより、世代間や地域間の交流が減少し、地域の文化・伝統の伝承が

困難となり、地域に対する住民の愛着の希薄化につながるとともに、災害に

対する脆弱性の増大という問題も発生しています。

他方で、若者を中心に、人と人との絆を求める志向が生まれてきており、

コミュニティ外の人々が、地域が抱える課題解決に向けた様々な活動に参画

するなど、地縁を越えた新たなコミュニティ形成の萌芽もみられます。

また、従来コミュニティによって担われていた様々な活動について、NP

3 「Internet of Things」(モノのインターネット)の略で、あらゆる「モノ」がインターネットに接続することに

より、制御できたり、情報が取得できたりする仕組みを言います。

4

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全体構想

O等多様な主体によって補完や代替が行われる事例も多くみられるようにな

り、「共助社会」づくりが進展しています。

従来のコミュニティが変化していく中、コミュニティの再生や多様な主体

による共助社会づくりを一層進めていく必要があります。

5

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全体構想

ウ 県土空間の変化

(交通ネットワークの充実)

新東名高速道路の延伸(浜松いなさJCT以西:2016 年(平成 28年)2 月

開通、御殿場JCT以東:2020 年度開通予定)や清水港新興津地区国際海上

コンテナターミナルの整備(基本施設整備:2017 年(平成 29 年)度完了)が

進み、南北軸となる中部横断自動車道(2019 年度開通予定)、三遠南信自動車

道((仮称)東栄IC~(仮称)佐久間IC: 2018 年(平成 30 年)度開通予

定)、伊豆縦貫自動車道(大平IC~(仮称)天城湯ヶ島IC:2018 年(平成

30 年)度開通予定)等が間近となる中、これらの充実した交通ネットワーク

を活用し、北関東圏域や日本海圏域までを見据えて、人・モノ・情報の交流

の拡大を図ることが重要となっています。

(低・未利用地や荒廃した農林地の増加)

都市部においては、人口密度の低下や中心市街地の空洞化の進行とともに、

低・未利用地や空き家等の増加による地域社会の安全性の低下や景観の阻害

等の問題の深刻化が懸念されます。

また、農山村においては、農林業従事者の減少や高齢化による、耕作放棄

地や必要な施業が行われない森林等が増加し、それにより、県土の保全、水

源の涵養、良好な景観の形成等の農山村が有する多面的機能が十分に発揮さ

れなくなることが懸念されます。

人口減少は、生産と消費をともに縮小させる恐れがある一方、空間的な余

裕を生み出す側面もあることから、低・未利用地等を戦略的に有効活用する

ことにより、自然環境や生活環境を改善していくことが重要です。

陸・海・空の交通ネットワーク

6

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全体構想

(世界クラスの地域資源の集積)

世界遺産「富士山」や「韮山反射炉」、南アルプスユネスコエコパーク※4、

世界農業遺産「静岡の茶草場農法※5」、世界で も美しい湾クラブ※6に加盟し

た「駿河湾」等、本県の世界クラスの資源が次々と顕在化し、世界からも注

目されています。

これらの世界水準の魅力を一層磨き上げるとともに、美しさと品格を備え

た県土づくり※7に更に取り組み、2020 年に開催される東京 2020 オリンピッ

ク・パラリンピック等の国内外の人々との交流の機会を捉え、本県の存在感

を強く発揮していくことが重要です。

4 生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的として、実施されている事業です。 5 秋冬期に茶園周辺のススキやササなどの草を刈りきざんで茶畑に敷く伝統的な農法を言います。 6 優れた自然景観を保全しながら、湾周辺地域の観光振興や地域経済の発展との共存を図ることを活動理念とした

クラブです。 7 景観等の外面の美しさだけでなく、そこに住む人が自らその実現に向けて主体的に取り組む県土づくりを意味し

ます。

世界で最も美しい湾クラブに加盟した「駿河湾」

世界遺産「韮⼭反射炉」

7

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全体構想

(2)これまでの取組の成果と課題

「内陸のフロンティア」を拓く取組は、東日本大震災の教訓と内陸部を東

西に走る新東名高速道路の開通を契機に、沿岸域と内陸域の均衡ある発展と、

歴史や文化、自然等の地域資源を生かした地域づくりの観点から、平時の産

業振興や地域活性化と有事に備えた産業基盤の強化等の課題を一体的に解決

することを目的として、2011 年(平成 23 年)度から取組を進め、2013 年(平

成 25 年)4 月に、2027 年頃までを期間とする全体構想を公表しました。

これまで、規制の特例措置や税制、金融措置等が総合的に適用される国の

「地域活性化総合特区」の指定を 2013 年(平成 25 年)2 月に受けるととも

に、県独自に防災・減災と地域成長が両立した市町の取組を支援する「内陸

フロンティア推進区域」(以下、「推進区域」)制度を 2014 年(平成 26 年)度

に創設し、取組の県内全域への拡大と早期の具体化を図ってきました。

現在、県内全 35 市町において、農林水産業の振興や企業の誘致、新しいラ

イフスタイルを実現するためのゆとりある住宅地の整備など様々な分野にわ

たる多彩な取組が展開されており、取組の県内全域への拡大等を目指した第

1期(2013 年(平成 25 年)度~2017 年(平成 29 年)度)の計画は、概ねそ

の目標を達成しました。

今後は、県内全域へと拡大した推進区域で計画されている全ての事業の早

期完了を図り、県土の均衡ある発展へとつなげていく必要があります。

目標

戦略

新しい産業

の創出・集積

新しいライフスタイ

ルの実現の場の創出 合計

沿岸・都市部の

リノベーション

14 区域

(16 区域)

8区域

(8区域)

22 区域

(24 区域)

内陸・高台部の

イノベーション

35 区域

(38 区域)

21 区域

(22 区域)

56 区域

(60 区域)

合計 49 区域

(54 区域)

29 区域

(30 区域)

78 区域

(84 区域)

内陸フロンティア推進区域等の取組別内訳(括弧内は、総合特区事業を含めた区域数)

8

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全体構想

(3)全体構想の改定

推進区域での取組は、安全・安心で魅力ある県土を実現するため、県下に

播かれた“種”ともいえるものです。これを育て上げ、若者の人口流出等の

地域が直面する課題や時代のニーズ等に的確に対応しつつ県土の均衡ある発

展へとつなげていくためには、推進区域の効果を持続的かつ広域的なものへ

と展開していく必要があります。

このためには、推進区域での取組を点的なものに終わらせることなく、他

の推進区域の取組や推進区域以外で行われているまちづくり等と連携を図り、

誰もが豊かな暮らしを実感できる都市圏(生活圏域)の形成へとつなげてい

くことが重要となります。

この連携は、それぞれの地域が共に発展していく「共生」を基本に、地域

が有する異なる個性や価値の融合によって、新しい価値を生み出していくよ

うな能動的で創造性の高いものとしていく必要があります。また、その範囲

についても、同一の市町内に限られたものではなく、隣接する市町や県外、

さらには海外の地域までを視野に入れた開かれたものであることが求められ

ます。

このため、「内陸のフロンティア」を拓く取組については、新しい拠点を形

成する段階から連携によって都市圏の形成を目指す段階への展開を図ること

とし、県内の隅々まで、また隣接県や海外までを視野に入れ、取組の名称を

「“ふじのくに”のフロンティアを拓く取組」に変更するとともに、全体構想

を改定します。

9

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全体構想

2 “ふじのくに”のフロンティアを拓く取組の意義

(1)国家的使命でもある有事への備え

2011 年(平成 23 年)3月に発生した東日本大震災は、世界の地震観測の中

でも 大級のマグニチュード 9.0、津波は国内観測史上 大の遡上高を記録し、

死者行方不明者は約2万人という未曾有の災害となりました。

本県では、東日本大震災における甚大な津波被害を機に、あらゆる可能性

を考慮した 大クラスの巨大地震・津波を含め、今後の地震・津波対策の基

礎資料とする静岡第4次地震被害想定※8(第一次報告)を平成 25 年6月に、

同(第二次報告)を 11 月に策定しました。

第4次被害想定においては、駿河トラフ・南海トラフ沿いにおいて、 大

クラスの地震が発生した場合犠牲者約 105,000 人、 大津波高は 33mを想定

しています。

このような、「日本沈没」とも言われかねない深刻な有事が想定されている

南海トラフ沿いの大規模地震等の発生に備え、本県が首都圏と中京・関西圏

を結ぶ日本の大動脈の安全性を確保する防災・減災の地域づくりに重点的に

取り組むことは、喫緊の課題であり国家的使命です。

(2)国土形成の先進的モデルとなる多中心の対流型都市圏

各地域が持続的に成長していくためには、他の地域の個性や価値をキャッ

チし、様々な交わり、結びつきを通じてイノベーションを生み出し、新たな

価値を創造していくことが重要となります。このためには、多様な個性を有

する各地域が相互に連携して生じる人・モノ・情報の双方向の流れである「対

流※9」を発生させることが求められます。

本県は、自然的・社会的条件から一体性を有する、伊豆半島地域、東部地

域、中部地域、西部地域の4つの地域に区分されます。更に本県の地域構造

は、様々な規模の都市が自然や歴史、文化、産業等の特徴的な個性を発揮し

つつ、高規格幹線道路や新幹線等の高速交通ネットワークによって結びつい

た多極構造となっています。また、「内陸のフロンティア」を拓く取組が県内

全域に拡大したことにより、中山間地域等においても、新しい産業の創出や、

多彩なライフスタイルを実現できる新しい魅力を備えた住環境の整備など新

たな拠点の形成が進みつつあります。

こうした本県の特性や現状を踏まえると、都市と農山漁村との間や規模の

異なる市町の間などで、それぞれが共生しながら、地域に密着した独自の個

8 地震・津波対策の基礎資料として、平成 23 年に発生した東日本大震災を契機に、県が作成した地震の被害想定

です。駿河トラフ・南海トラフ沿いの地震と相模トラフ沿いの地震のそれぞれについて、レベル1、レベル2の2

つのレベルの地震・津波を対象として想定しています。 9 「対流」とは、一般に空気や水などの流体の中で、温度の違いによって流動が生じることを言いますが、流体内

の「対流」が熱や変化をもたらすように、異なる個性を有する地域間での人・モノ・情報の活発な交流が地域に活

力を与え、さらにはこうした交流が新しい価値を生み出すという変化までを含めて「対流」という用語を用いてい

ます。

10

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全体構想

性によって対流が発生する「多中心の都市圏※10形成」を目指すことが重要で

す。

この対流を維持、拡大させるためには、何よりベースとなる地域が持続可

能であることが重要であり、地域の安全・安心や質の高い生活サービス機能

の確保等、定住環境を保持する必要があります。また、人・モノ・情報のス

ムーズな動きと連携を支える交通・情報等の良好なネットワークが必要であ

るとともに、多様な価値観を認め、尊重する社会環境が不可欠です。

これらが実現された本県が目指す多中心の都市圏形成は、我が国の国土形

成の基本構想である「対流促進型国土」の具体的な姿を示す先進的なモデル

となるとともに、有事においては、早期の復興を支える県土の多重性・代替

性を高めることにもつながるものとなります。

(3)内外に開かれる“ふじのくに”

都市と農山漁村間や地域間で生じる対流は、閉鎖的な空間で完結するもので

はありません。いくつもの対流が連結し、重なり合うことで、重層的な広域連

携が図られ、複数の市町を包含する広域的な圏域が形成されます。

新東名高速道路、南北軸となる中部横断自動車道、三遠南信自動車道、伊豆

縦貫自動車道及び清水港や富士山静岡空港等の陸・海・空の交通ネットワーク

の充実により、快適に人・モノが行き交うようになっています。既に本県が県

内外・海外へと開かれつつある中、圏域の中で発生する対流を都市と農山漁村

の間から海外に至る様々なレベルにまで拡大させることで、内にも外にも開か

れた圏域の形成を図ります。

10 ここで目指す「都市圏」とは、伊豆半島地域、東部地域、中部地域、西部地域の4つの地域区分に該当する範

囲と同等の規模を想定しています。

11

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全体構想

3 基本目標

目指す姿=

「安全・安心で魅力ある県土の実現」に向け、県、市町、民間企業等が一体

となって取り組むための具体的なイメージとして、【安全・安心】・【経済・産業】・

【暮らし・環境】・【交通基盤】の分野における「政策課題」と「目標指標」を

掲げます。

この「目標指標」は、本取組がその取組期間としている 2027 年までの長期に

おいて、目指す姿の達成状況を確認する基準となるものです。

【安全・安心】

「政策課題」:防災・減災機能の充実・強化

想定される災害に対する防災・減災に資する施設の整備等を平時にも有効

に活用できるよう効率的・効果的に進めるとともに、土地利用、災害対応体

制等の観点からも防災・減災対策を進めるなど、ハード対策とソフト対策を

適切に組み合わせ、安心してその地域に住み続けられる強靭な県土を形成し

ます。

「目標指標」

想定される大規模地震・津波によ

る犠牲者

現状:2013 年度

想定 約105,000人⇒ 少

【経済・産業】

「政策課題」:地域資源を活用した新しい産業の創出・集積

先端技術の活用や6次産業化の促進等により農林水産業の成長産業化を図

るとともに、地域資源を活用した魅力ある地域産業の展開、成長産業分野や

物流業等の企業誘致の推進等により多彩な産業を創出・集積し、併せて時間

や場所に捉われない多様な働き方の実現を図ります。

「目標指標」

1 人当たり県民所得 現状 2014 年度

322 万円 ⇒ 増加

「安全・安心で魅力ある県土の実現」

12

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全体構想

【暮らし・環境】

「政策課題」:誰もが憧れる美しくゆとりある暮らし・環境の創出

地域が有する変化に富んだ豊かな自然環境の保全・復元、歴史や文化を反

映した美しいまちなみ景観の形成等を図りながら、都市的サービスが享受可

能な、精神的にも空間的にもゆとりのある快適な暮らし空間を実現するとと

もに、自らの考え方やライフステージに応じて、誰もが望むライフスタイル

を選択できる場を創出します。

「目標指標」

人口の社会増減率 現状:2016 年

△0.18% ⇒ 増加

【交通基盤】

「政策課題」:交通・情報基盤の充実・強化

どこに住んでいても移動手段やモノ・情報の取得が可能であり、有事に強

く、広域的な人・モノ・情報の流れを支える代替性・多重性が確保された交

通・情報ネットワークの整備や広域物流ネットワークを構築します。

「目標指標」

地域の基幹となる道路の供用率 現状:2016 年度

63.7%(196.2kn)⇒ 上昇

13

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全体構想

4 基本目標の達成に向けた基本戦略

基本目標の達成に向け、本県の地域特性を踏まえ、次に掲げる4つの戦略に基づき

総合的・複合的に施策・事業を展開します。

戦略1:沿岸・都市部のリノベーション【再生】

巨大地震がもたらす津波被害等の自然災害から県民の生命と財産、産業を守

るための防災・減災対策を 優先に実施しながら、地域産業の活性化やゆとり

ある住空間の整備等を促進し、沿岸地域や既存の都市を再生します。

戦略2:内陸・高台部のイノベーション【革新】

高規格幹線道路のIC(インターチェンジ)やSIC(スマートインターチ

ェンジ)の周辺地域等において、豊富な地域固有の資源を活用した、新しい産

業の創出・集積や、豊かな自然と調和したゆとりある暮らし空間の整備等を促

進し、美しさと品格を備えた活力ある地域に革新します。

戦略3:内外に開かれた多中心の対流型都市圏の形成

地域独自の個性の磨き上げや創造によって、人・モノ・情報を呼び込む求心力

を高めつつ、交通、情報等のネットワークの充実強化により、都市と農山漁村、

沿岸と内陸、隣接県や海外に至る様々なレベルで活発な「対流」が発生する活力

ある都市圏を形成します。

戦略4:多彩なライフスタイルの実現

地域の自然、歴史、文化等の資源を活かして生活を楽しむ暮らし方の提案を行

います。併せてコミュニティの再生や多様な主体による共助社会づくりを進め、

誰もが価値観やライフステージに応じて、望むライフスタイルを選択できる環境

を創出します。

沿岸・都市部のリノベーション

内陸・高台部のイノベーション

内外に開かれた多中心の対流型都市圏の形成

多彩なライフスタイルの実現

戦略展開のイメージ

14

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全体構想

5 構想の期間・工程

構想期間中の社会経済情勢の変化に的確に対応するとともに、段階的な施策展

開によって効果的に構想の実現を図るため、構想期間を3期に区分し、それぞれ

の期間ごとに、具体的な取組を明らかにした基本計画を策定します。

期間 取組

第1期:2013 年度~2017 年度・防災・減災と地域成長が両立した新しい地域づ

くりの県内全域への拡大

第2期:2018 年度~2022 年度・ふじのくにフロンティア推進区域の早期完了

・地域間の共生・対流の創出

第3期:2023 年度~2027 年度

・重層的な広域連携による地域の個性あふれる対

流型都市圏の形成

・共生・対流の県外への拡大

第1期においては、本取組の県内全域への拡大や具体的事業の加速化のため、

「内陸フロンティア推進区域」を設置し、市町の取組に対する支援を強化した上

で、主に戦略1「沿岸・都市部のリノベーション」及び戦略2「内陸・高台部の

イノベーション」に基づき県・市町・民間等が一体となり、防災・減災と地域成

長を両立する地域づくりの取組の具体化を推進しました。

第2期においては、県の全庁的な支援を継続するとともに、地域活性化総合特

区を活用した規制の特例措置や金融支援により、「ふじのくにフロンティア推進区

域」(内陸フロンティア推進区域を改称)における事業の早期完了を目指します。

また、主に戦略3「内外に開かれた多中心の対流型都市圏の形成」及び戦略4「多

彩なライフスタイルの実現」に基づき、地域間で活発な対流が発生する圏域の形

成を促進するための取組を展開します。

第3期においては、第2期の成果を活用し、地域特性を踏まえつつ、広く海外

も視野に入れた広域的な圏域形成と圏域相互の連携の促進に取り組みます。

15

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全体構想

工程

第1期:2013 年度~2017 年度

第2期:2018 年度~2022 年度

第3期:2023 年度~2027 年度

推進区域

(産業創出)推進区域

(産業創出)

隣接県

A 市

B 町

C 市

SIC IC

沿岸・都市部

内陸・高台部

B 町

・内外に開かれた多中心の対流型都市圏の形成

A 市

C 市

隣接県 X 町

県境を越えた連携

ネットワーク

の充実・強化

自然と調和したゆ

とりある暮らし空

間の実現

静岡モデル・森の防潮堤

産業の集積

対流

・防災・減災と地域成長が両立した新しい地域づくりの県内全域への拡大

・推進区域の早期完了 ・地域間の共生・対流の創出

新幹線駅

推進区域周辺エリア

推進区域(森の防潮堤)

対流

自然と調和したゆ

とりある暮らし空

間の実現

産業の創出

都市機能の集約

快適な住環境の整備

中心市街地の活性化 等

16

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全体構想

6 構想の推進

(1)推進体制

(県)

庁内関係部局が連携し、“ふじのくに”のフロンティアを拓く取組に関する各

種の施策を一体的に展開するため、庁内に「“ふじのくに”のフロンティアを拓

く推進会議」を設置します。

(県と市町の連携)

県と市町が一体となって“ふじのくに”のフロンティアを拓く取組を推進する

ため、地域づくりの中心となる市町と十分な連携を図り、県と県内全市町の企画

担当課で構成される「“ふじのくに”のフロンティアを拓く県と市町の企画政策

会議」を設置します。

(民間)

県内企業約 300 社・団体で構成され、民間の立場からの地域づくりの政策提言

を行う「内陸フロンティア推進コンソーシアム」との連携強化により、官民一体

となり取組を推進します。

(2)取組の検証・検討

外部有識者により定期的な取組の進捗状況の専門的かつ客観的な評価を行い

ます。また、適切な助言を受けることにより改善を図り、PDCAサイクルに

沿った効果的な施策展開を行います。

行政

“ふじのくに”のフロンテ

ィアを拓く推進会議

“ふじのくに”のフロン

ティアを拓く県と市町の

企画政策会議

民間

内陸フロンティア推進コンソーシアム

平成 25年(2013 年)

5 月 10 日設立

目的・役割 ・企業ニーズの集約 ・制度立案の提言 ・(研究・調査)

連携

17

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全体構想

7 取組の位置づけ

「静岡県の新ビジョン(総合計画)※11」において本構想は、各政策分野におい

て取り組む施策、取組を網羅的かつ具体的に示した「分野別計画」として位置付

けられています。

また、静岡県の新ビジョンが目指す地域づくりを具体化するプロジェクトとし

ての役割を担っています。

11 概ね 10年程度(2018 年度~2027 年度)を計画期間とし、県の目指す姿、その実現のための取組の方向等を明

らかにする基本構想と、基本構想に基づき当初4年間に取り組む具体的な施策を記載する基本計画からなる、今

後の県づくりの方向を示す基本指針となるものです。

静岡県⽂化振興基本計画

静岡県観光躍進基本計画

・ ・ ・

静岡県教育振興基本計画

静岡県経済産業ビジョン

静岡県住⽣活基本計画

静岡県環境基本計画

﹁美しい

ふじのくに

インフラビジョン

静岡県スポーツ推進計画

静岡県地域防災計画

静岡県交通安全計画

静岡県保健医療計画

ふじさんっこ応援プラン

静岡県の新ビジョン

富 国 有 徳 の 美 し い “ ふ じ の く に ” の ⼈ づ く り ・ 富 づ く り

美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創⽣総合戦略 静岡県⾏政経営⾰新プログラム “ふじのくに”のフロンティアを拓く取組 全体構想

静岡県⾼度情報化基本計画 など

― 多くの政策分野に横断的に関わる分野別計画 ―

本構想と静岡県の新ビジョンとの関係

18

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第2期基本計画

第 2 期 基 本 計 画

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第2期基本計画

20

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第2期基本計画

1 第2期基本計画について

第2期基本計画は、2018 年度(平成 30 年度)から 2022 年度までの 5 年間に取り組

む具体的な施策を記載しています。

この期間では、これまで取り組んできたふじのくにフロンティア推進区域(以下、「推

進区域」といいます。)において計画されたすべての事業の早期完了を図ります。さらに、

推進区域を活用して、他の地域等との間で人・モノ・情報が双方向で行き交う対流が発

生する圏域の形成につながるような取組を展開します。

これらの取組を着実に推進するため、全体構想に掲げた戦略別に施策を体系化して示

すとともに、規制の特例措置の提案や財政、税制、金融等での総合的な支援を活用でき

る地域活性化総合特区事業についても記載しています。

2 数値目標

数値目標 現状値 目標値

計画事業が完了したふじのくにフロンティア

推進区域の割合

32%

(2017 年度)

100%

(2022 年度)

ふじのくにフロンティア推進区域における工

業用地等造成面積

50ha

(2013~2017 年度)

480ha

(2013~2022 年度)

戦略1・戦略2

ふじのくにフロンティア推進区域における住

宅地造成区画数

318 区画

(2013~2017 年度)

900 区画

(2013~2022 年度)

立地適正化計画作成市町数 1市町

(2016 年度)

14 市町

(2021 年度)

高規格幹線道路へのアクセス道路の供用率

64.6%

(2018 年度)

84.7%

(2022 年度)

戦略3

地域公共交通網形成計画作成区域数 5区域

(2016 年度)

17 区域

(2021 年度)

新エネルギー等導入量 105.1 万 k

(2016 年度)

159.1 万 k

(2021 年度)

県民の地域活動参加率 76.2%

(2017 年度)

85%

(2021 年度)

戦略4

移住相談窓口等を利用した県外からの移住者数

800 人

(2018 年度)

累計 4,000 人

(2018~2022 年度)

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第2期基本計画

3 沿岸・都市部のリノベーション(再生)

沿岸・都市部では、巨大地震がもたらす津波被害等の自然災害から県民の生命と財産、

産業を守るための防災・減災対策を 優先に実施しながら、地域産業の活性化やゆとり

ある住空間の整備等を促進し、沿岸地域や既存の都市を再生します。

計画期間においては、沿岸・都市部のリノベーション(再生)を先導する 22 の推進

区域で計画された事業の早期完了を図るため、事業への支援の強化を引き続き行うとと

もに、土地利用調整や情勢の変化に合わせた計画の変更等の推進区域に発生した課題に

対して全庁的なサポートを行います。

(1)推進区域における計画事業の早期完了

○企業や市町のニーズに合致した価格競争力のある用地の供給のため、工業用地

の整備に付随する道路等の公共施設整備への助成を行います。

○工業用地への企業立地を促進するため、新規に立地した企業の用地取得費と新

規雇用に対し、補助率や補助限度額を嵩上げして助成を行うほか、立地する企

業の経済的な負担を軽減するため、土地の取得や建物・設備投資に係る融資に

対する利子補給を行います。

○生活と自然が調和した快適な暮らし空間の普及を図るため、豊かな暮らし空間

創生住宅地※12の認定や要件を満たす住宅地整備への助成を行います。

○推進区域における様々な課題解決を図るため、相談窓口を一本化し、専門家に

よる助言を行うなど、チームフロンティア体制での支援を行います。

(2)関連施策

(防災・減災機能の充実・強化)

○地域の特性を踏まえた もふさわしい津波対策「静岡方式」を推進します。

○津波の到達時間が短く、沿岸地域に多くの人口や資産が集中している本県の特

性を踏まえ、沿岸市町とともに、防災林や砂丘の嵩上げ、補強等を行う「静岡

モデル防潮堤※13」の整備の早期実現を図ります。

12 関係法令に適合し、県内に新規分譲する住宅地で、県が定めた「暮らし空間」、「壁面後退」、「外構や建物の配慮」、

「維持管理体制」の基準を満たすもので、県が認定する住宅地のことをいいます。 13 震源域に近いため津波の到達時間が短く、多くの人口・資産が集中する低平地において広範囲に甚大な被害が想

定されるという本県特有の課題への解決策として、既存の防災林等の嵩上げなどによる安全度の向上を図るもの

です。

22

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第2期基本計画

○「静岡モデル防潮堤」の防災林の嵩上げと連携して、“ふじのくに森の防潮堤

づくり”※14を推進します。

○沿岸 21 市町が取り組む津波避難施設の整備に対する「緊急地震・津波対策等

交付金」の交付・活用により、津波避難施設空白地域を解消します。

(地域資源を活用した新しい産業の創出・集積)

○AOI-PARC(アオイパーク)※15を拠点とした、産学官金の多様な参画

を得たオープンイノベーション(AOIフォーラム)により、農業の生産性向

上と、農・食・健が連携する関連産業のビジネス展開を促進します。

○地域農業の担い手への農地集積・集約化を促進するため、借入れした農地を面

的に集積して担い手へ貸与する農地の中間管理や、必要に応じた農業生産基盤

の整備を進めるほか、施設野菜や花きの生産を拡大するため、高度環境制御の

導入による生産性向上や、新たな生産施設の整備による規模拡大を促進します。

○国内・海外からの多数の観光客を取り込む地場水産物の新たな流通体制の構築

を図るとともに、地域における水産業の拠点として、高度な衛生管理に配慮し

た流通加工施設や賑わい施設等の漁業を支える基盤整備を支援します。

14 平時には県民に親しまれる憩いの場となり、有事には津波に対する多重防御の一翼を担う、しなやかで粘り強い

海岸防災林等の整備を図るものです。 15 農食健、農商工、産学官金の連携によって、農業の生産性革新や農業を軸とした関連産業のビジネス展開を促進

する「アグリ・オープンイノベーション」の拠点で、2017 年8月、沼津市に開所しました。

23

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第2期基本計画

(3)推進区域の実施概要

区分 推進区域の名称 市町

農業 「田尻北地区」耕作放棄地の再生による高付加価値農業創出推進区域 焼津市

農業 「いわた農業経営塾」推進区域 磐田市

工業 大谷・小鹿地区における新たな産業・交流機能等創出推進区域 静岡市

工業 清水港新興津地区物流拠点整備推進区域 静岡市

工業 大井川焼津藤枝SICを活かした産業拠点推進区域 焼津市

工業 企業活動維持支援事業推進区域「特区」 吉田町

工業 浜名湖西岸地区産業集積推進区域 湖西市

観光 「首都圏に一番近い離島・初島」の活力創造推進区域 熱海市

観光 伊豆・いとう地魚王国推進区域 伊東市

観光 田子の浦港周辺防災対策・にぎわい創出推進事業区域 富士市

観光 「春日山及び下田公園地域」交流拡大・防災対策推進区域 下田市

観光 福田漁港周辺“食の拠点”区域 磐田市

商業 物資供給拠点確保事業推進区域「特区」 吉田町

産業

スポーツ 御前崎ウォーターフロントにぎわい創出推進区域 御前崎市

住宅 江川地区豊かな暮らし空間創生住宅整備推進区域 富士市

住宅 静波地区「安全で豊かな暮らし空間創生」推進区域 牧之原市

コミュニティ 河津町子育て文化コミュニティ機能集積推進区域 河津町

コミュニティ 「安良里地区」防災拠点施設整備推進区域 西伊豆町

コミュニティ 「田子地区」大学生と地域住民との交流拠点施設整備推進区域 西伊豆町

コミュニティ 「掛川市海岸命を守る希望の森づくり地区」推進区域 掛川市

コミュニティ 袋井市静岡モデル防潮堤整備と連動した次世代産業拠点創出推進区域 袋井市

ライフスタイル

コミュニティ 新居地区「安全で安心な暮らし空間創生」推進区域 湖西市

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第2期基本計画

焼津市:「田尻北地区」耕作放棄地の再生による高付加価値農業創出推進区域

政策

課題

●塩害や農業従事者の高齢化により耕作放棄地となった農地の再生を図る必要がある。

●住宅地等の湛水被害の軽減が必要である。

解決策

【農業生産基盤の整備】

・耕作放棄地の解消や既設排水施設の改修、 維

持管理体制の整備により排水機能を強化する。

・農地中間管理事業の活用による新たな担い手への農地集積を可能とする生産基盤整備を実施する。

【高付加価値農産物の栽培】

・農商工連携による付加価値の高い農産物を栽培する。

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

推進区域

農業

解決策 ~2017 2018 2019 2020 2021 2022

【農業生産基盤の整備】

【高付加価値農産物の栽培】 定植

4ha整備

磐田市:「いわた農業経営塾」推進区域

【農業経営塾の開講】

・沿岸部の未利用農地の再整備を行い、企業が農業生産技術や経営管理手法を習得する農業経営塾を開講し、企業等の農業参入の促進を図るとともに、新たな雇用の場を創出する。

・運営に参画する農業生産法人が持つ多様な流通チャンネルを活用し、持続可能な農業経営のネットワークを構築する。

【津波避難施設の整備】

・農業塾利用者や周辺レクリエーション施設利用者等が使用可能な津波避難施設を整備する。

解決策

●農業者の高齢化による担い手不足や耕作放棄地の増加が懸念される中、畑地の集約化等により、多様な主体が参画した効率的な農業経営の実現が必要である。

●企業の農業参入を促進するためには、企業が農業技術や経営のノウハウを学ぶ場が必要である。

政策

課題

【津波避難施設の整備】

【農業経営塾の開講】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

開講

整備完了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

新東名高速道路

推進区域

農業

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第2期基本計画

静岡市:大谷・小鹿地区における新たな産業・交流機能等創出推進区域

政策

課題

●現在整備を進めているスマートICを活かした新たな産業の集積と交流人口の増加が必要である。

●有事に備えた防災機能の強化が必要である。

解決策

【工業・物流団地等の整備】

・土地区画整理事業を実施し、新スマートICによる交通利便性を活かした、工業・物流施設の集積を図る。

【防災協定の締結】

・有事に備え、立地企業と防災協定の締結による物資等の供給拠点を確保する。

(仮称)東名静岡東スマートIC

東名高速道路

推進区域

【防災協定の締結】

【工業・物流団地等の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

15ha整備

協定締結

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

工業・物流団地=17ha

工業

静岡市:清水港新興津地区物流拠点整備推進区域

政策

課題

●中部横断自動車道の開通が迫る中、内陸県等をターゲットにした清水港への新たな物流の創出による「清水港・ロジスティクス産業」の振興 を図る必要がある。

●津波浸水想定区域内にある清水港における港湾物流機能の早期復旧と防災拠点港湾としての円滑な緊急物資輸送の確保が必要である。

解決策

【物流団地の整備】

・想定される最大クラスの津波高に対応した物流団地を整備するとともに、港湾へのアクセス道路を整備する。

【防災協定の締結】

・進出企業との防災協定等の締結による港湾労働者の津波避難施設の確保、発災後の緊急物資の一時保管等の拠点施設として活用する。

新東名高速道路

中部横断自動車道

東名高速道路

中部横断自動車道

県道清水富士宮線BP

推進区域

【防災協定の締結】

【物流団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

工業・物流団地=6.1ha

工業

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第2期基本計画

焼津市:大井川焼津藤枝SICを活かした産業拠点推進区域

政策

課題

●東名高速道路大井川焼津藤枝スマートインターチェンジ(SIC)開設により、利便性が飛躍的に向上する本地区において、企業の多様なニーズに応えるための安全・安心な産業用地を創出する必要がある。

●有事に備えた地域防災力の強化が必要である。

解決策

【工業団地の整備】

・養鰻池跡地を活用し工業団地を整備する。

【防災協定の締結】

・進出企業との防災協定締結による緊急物資保留・輸送機能を確保するとともに、近隣の小学校や整備中の(仮称)大井川防災広場との連携を図り地域防災力を強化する。

東名高速道路 大井川焼津藤枝スマートIC

(仮称)大井川防災広場

推進区域

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

工業団地=5.0ha

工業

吉田町:企業活動維持支援事業推進区域

【工業団地の整備】

・津波浸水想定区域内から移転する企業の受け皿となる事業用地を造成する。

【防災協定の締結】

・新規立地に伴い用地を取得する際に、一定割合の面積を拠出してもらうことで、応急仮設住宅建設用地等を創出し、有事における防災拠点機能を確保する。

解決策

●沿岸域等において、津波の被害を軽減させるため、浸水想定区域外に、住民の避難先及び企業が移転するための受け皿を確保する必要がある。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

工業団地=3.0ha

工業

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第2期基本計画

湖西市:浜名湖西岸地区産業集積推進区域

政策

課題

●津波浸水想定区域となっている市内沿岸部から安全・安心な高台部への移転を希望する企業ニーズへの対応と更なる産業集積を促進する必要がある。

●津波浸水想定区域となっている南部地域の防災・減災対策の推進が必要である。

解決策

【工業団地の整備】

・標高30m以上の浜名湖西岸地区に工業団地を整備する。

【アクセス道路の整備】

・緊急輸送路や津波避難場所ともなるアクセス道路を整備し、残土を防潮堤や命山等に有効活用する。

【アクセス道路の整備】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

一部造成完了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

工業団地=26.8ha

工業

推進区域

一部供用開始

熱海市:「首都圏に一番近い離島・初島」の活力創造推進区域

【漁港交流広場の整備】

・島の玄関口である初島第一漁港周辺に、島内案内機能有する休憩施設と観光交流イベント等に活用する多目的広場を整備する。

【防災拠点・消防団施設の整備】

・消防団施設の高台への移転及び防災情報機能の集約等により防災拠点機能を強化する。

解決策

●首都圏に最も近い地域特性を生かした観光業や水産業等の基幹産業の振興を図る必要がある。

●有事の際の島民及び観光客の安心・安全の確保が必要である。

政策

課題推進区域

【防災拠点・消防団施設の整備】

【漁港交流広場の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

観光

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第2期基本計画

伊東市:伊豆・いとう地魚王国推進区域

【魚市場の整備・観光施設の整備】

・安全・安心で高度な水産物供給施設や、新たな需要を創出する加工直売施設等の整備を行い、水産物の消費拡大に取り組む。また、魚市場に隣接する食堂を改修し、観光産業と連携した新たな賑わいを創出する。

・有事の際にも対応できるよう津波避難場所としての防災機能を備えた魚市場等を整備する。

解決策

●伊東魚市場は、老朽化が著しく、施設の改築が急務であるとともに、水産物の消費拡大に向けて、水産資源を活用した多様な付加価値の創出が必要である。

●有事に対応できる避難施設を整備することが必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【工業・物流団地等の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

【観光施設の整備】

【魚市場の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

観光

富士市:田子の浦港周辺防災対策・にぎわい創出推進事業区域

【津波対策施設整備】

・田子の浦港において、静岡県第4次地震想定レベル2において死者ゼロを目指した対策を推進する。

【観光交流拠点の整備】

・ふじのくに田子の浦みなと公園や田子の浦漁港を活用した新たなにぎわいゾーンを創出する。

解決策

●田子の浦港周辺の住民や企業の津波への不安を取り除き、ベイエリアの観光的な利活用が必要である。

政策

課題

推進区域

【観光交流拠点の整備】

【津波対策施設整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

第3波除提 一部機能強化終了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

観光

供用開始

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第2期基本計画

下田市:「春日山及び下田公園地域」交流拡大・防災対策推進区域

政策

課題

●伊豆縦貫自動車道(仮称)下田ICの設置を契機とした交流人口の拡大が必要である。

●津波浸水区域となる下田港周辺地域の住民や観光客の安全・安心の確保が必要である。

解決策

【津波避難路となる遊歩道等の整備】

・開国の舞台となった町並みを望む春日山の未活用の地域資源や眺望ポイント、下田公園等を生かした新たな散策ルートを形成するための遊歩道を整備するとともに、市と自治会・関係団体との連携により遊歩道周辺の美化活動等を推進する。

・整備する遊歩道を地域住民や観光客のための津波避難路として活用するとともに、市と自治会・関係団体との連携により避難訓練等を実施する。

(仮称)下田IC

春日山下田公園

伊豆縦貫自動車道

(河津下田道路)

(仮称)下田IC(仮称)下田IC

遊歩道整備箇所

既存遊歩道

推進区域

【津波避難路となる遊歩道等の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

観光

磐田市:福田漁港周辺“食の拠点”区域

【商業施設の整備】

・福田漁港周辺エリアが持つ資源を活用し、沿岸部から地域経済の活性化とにぎわいの創出を図る食の拠点を整備する。

【津波避難施設の整備】

・有事の際は津波避難施設となる風力発電設備を兼ね備えたランドマークタワーを整備する。

解決策

●水産資源や自然豊かなレジャー環境を地域の活性化に活かしきれていない。

●漁港周辺に有事の際の避難場所がない。

政策

課題

推進区域

【津波避難施設の整備】

【商業施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

観光

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第2期基本計画

吉田町:物資供給拠点確保事業推進区域

【防災公園の整備】

・沿岸域等で被災した住民の受け皿となる防災公園を整備する。

【商業施設の整備】

・有事には物資供給拠点となりうる商業施設を誘致する。

【防災協定の締結】

・立地企業と協定等を締結することにより、防災拠点機能の確保を図る。

解決策

●沿岸域等において、被災した住民の生活に対する不安を取り除くために、住居と生活物資の確保につながる施設の整備と産業の創出が必要である。

政策

課題

推進区域

【商業施設の整備】

【防災協定の締結】

【防災公園の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021整備完了

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

事業用地=4.4ha

商業

御前崎市:御前崎ウォーターフロントにぎわい創出推進区域

政策

課題

●豊富な観光資源を有しながら、近年、観光交流客数が伸び悩む御前崎港及び御前崎海岸周辺地域において年間を通じた賑わいを創出することが必要である。

●津波浸水区域となっている沿岸域の観光客に対する防災 対策の強化が必要である。

解決策

【賑わい施設の整備】

・ランドマークとなる御前埼灯台周辺やその付近の駐車場やトイレ等を再整備するとともに、上級者向けのウインドサーフィン等のマリンスポーツやレジャーを満喫できる御前崎ロングビーチとファミリー層が多く訪れるマリンパーク御前崎を再整備することにより、幅広い世代が楽しむことができるアウトドアスポーツの体験の場を形成する。また、整備した施設等の管理・運営を市内の各団体が連携して行うことにより、スポーツを切り口とした賑わいを創出する。

【津波避難路の整備】

・平時には集落と海岸を結ぶ散策路となる津波避難路を整備するとともに、津波防災等の海洋教育を実践する。

御前崎ロングビーチ渚の交番

推進区域

新しい産業の創出・集積沿岸・都市部

スポーツ

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 2021 2022

【賑わい施設の整備】

【津波避難路の整備】

整備完了

整備完了

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第2期基本計画

富士市:江川地区豊かな暮らし空間創生住宅整備推進区域

【スケジュール】

政策

課題

●老朽化に伴う企業の家族寮の廃止等によって人口減少、少子高齢化が進む本地区における地域活力を生み出す若い世代の移住・定住の受け皿となる住宅地の確保が必要である。

●沿岸部に位置する本地区においては地域防災力の強化が必要である。

解決策

【住宅地の整備】

・企業の家族寮跡地を活用し、商業施設や小中学校に近い利便性と、整備が進む「田子の浦港周辺防災対策・にぎわい創出推進事業区域」の賑わいや豊かな海浜の自然環境、優れた富士山の眺望を楽しむなど、多様なライフスタイルに対応可能な住宅団地を整備する。

・太陽光発電設備を備えた耐震性に優れる住宅を建設するとともに緊急避難場所としても利用可能な公園を整備し、防災倉庫を設置する。

文文

文文

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

住宅地=99区画

住宅

牧之原市:静波地区「安全で豊かな暮らし空間創生」推進区域

【住宅地の整備】

・沿岸市街地の未利用地を有効活用して津波浸水に対応したゆとりある住宅地を整備する。

【緑地公園の整備】

・有事に備え、近隣住民の一時避難場所にも なる

緑地公園を整備する。

解決策

●沿岸市街地での地域コミュニティの脆弱化に対応したゆとりあるライフスタイルを実現する住環境の創出が必要である。

●有事に備えた持続可能な地域防災力を確保する必要がある。

政策

課題推進区域

【緑地公園の整備】

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

住宅地=20区画

住宅

整備完了

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第2期基本計画

河津町:河津町子育て文化コミュニティ機能集積推進区域

【複合交流施設の整備】

・伊豆急河津駅周辺地域に、子育て児童館、生涯学習施設、コミュニティ施設、文化ホール等を集約し、世代間交流や移住者との多様な交流が可能な利便性の高い複合交流施設を整備する。

・有事には、一時避難所として地域住民や帰宅困難者等を受け入れ、地域防災力を向上させる。

解決策

●安心して子育てができる環境づくりと高齢者福祉の充実を図る必要がある。

●相当部分が津波浸水想定区域となっている市街地での有事に備えた防災対策を推進することが必要である。

政策

課題

【複合交流施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

推進区域

コミュニティ

整備完了

西伊豆町:「安良里地区」防災拠点施設整備推進区域

政策

課題

●少子高齢化が進行している状況下において災害に強く地域に密着した医療体制を充実させる必要がある。

●安心して暮らせるまちづくりに資する防災対策の推進が必要である。

解決策

【診療所・消防団詰所の移転】

・診療所の高台への移設と設備の高度化等により医療サービスを強化する。

・診療所と併せて、消防団詰所を津波浸水区域外に移設するとともに、平時は防災教育の場として活用する。

・有事の際は、両者が隣接する広域避難地と連携し、防災拠点としての機能を発揮する。

【スケジュール】

推進区域

【診療所・消防団詰所の移転】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

移転完了

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

コミュニティ

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第2期基本計画

西伊豆町:「田子地区」大学生と地域住民との交流拠点施設整備推進区域

政策

課題

●外部人材の活用により集落の活性化を図る必要がある。

●大半が津波浸水区となっている市街地の防災対策の推進が必要である。

解決策

【交流拠点の整備】

・旧田子中学校を活用し、県外の大学等との連携により集落の維持・発展を図るため、宿泊機能、交流機能を有する活動拠点を整備する。

・有事の際は、避難所や物資保管場所、ボランティアの活動拠点として活用する。

推進区域

【交流拠点の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

コミュニティ

掛川市:「掛川市海岸命を守る希望の森づくり地区」推進区域

【防潮堤の整備】

・海岸防災林の再生事業と連携しながら、公共事業残土を活用し、レベル2に対応した盛土を行う「掛川モデル」を整備する。

・有事には津波防御施設として、平時には地域住民や自転車道の利用者らが集い、散策できる森林レクリエーションや交流の場の創出を図る。

解決策

●沿岸域に住む住民及び企業からは、レベル2に対応した、より安全なハード整備が望まれている。

●安定的な企業操業による雇用の確保とともに、交流人口の拡大と地域交流の活性化が必要である。

政策

課題

新東名高速道路新東名高速道路

東名高速道路

掛川IC

推進区域

【防潮堤の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

6km整備

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

コミュニティ

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第2期基本計画

湖西市:新居地区「安全で安心な暮らし空間創生」推進区域

政策

課題

●急傾斜地に近接した住宅地の安全・安心の確保が必要である。

●津波浸水想定区域となっている市内沿岸部における防災・減災対策が必要である。

●地域における支え合いの仕組みの再構築を図る必要がある。

解決策

【急傾斜地崩壊対策事業(切土工事・平場整備)】

・上田町地区において、急傾斜地の土砂崩壊を未然に防止するための切土工事を実施し、工事によって生じた上部平場を、津波避難場所として整備する。

・主体的に地域活動に参加するための環境づく り

として、地域住民の協働により津波避難場所を憩いの場として整備する。

【命山の整備】

・急傾斜地からの排出土砂を活用し、津波避難施設空白区域の住吉地区に命山を整備する。

住吉地区

上田町地区

推進区域

推進区域

【命山の整備】

【急傾斜地崩壊対策事業】

(切土工事・平場整備)

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場沿岸・都市部

コミュニティ

袋井市:袋井市静岡モデル防潮堤整備と連動した次世代産業拠点創出推進区域

政策

課題

●人口流出や企業移転が懸念される沿岸部における防災・減災対策の推進が必要である。

●若い世代の定住促進のための雇用の場の確保が必要である。

解決策

【防潮堤の整備】

・沿岸域における防潮堤の整備と海岸防災林の再生を進めるとともに、地域住民が集う憩いの場となるよう遊歩道等を整備する。

【工業団地の整備】

・防潮堤整備のための土取り場(豊沢、岡崎地区)を工業団地として整備する。

【防災協定の締結】

・有事に備え、立地企業との防災協定の締結等により地域防災力を向上させる。

推進区域

推進区域

推進区域

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 2021 2022

【防潮堤の整備】

【豊沢工業団地の整備】

【小笠山山麓(岡崎地区)の整備】

造成完了2018年7月末

協定締結

コミュニティ

沿岸・都市部 新しいライフスタイルの実現の場

工業団地=約23ha(豊沢8ha、小笠山山麓(岡崎)15ha)

造成完了協定締結

海岸防災林整備完了防潮堤整備5.35kmの内覚書締結区間4.24km

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第2期基本計画

4 内陸・高台部のイノベーション(革新)

内陸・高台部では、高規格幹線道路のIC(インターチェンジ)やSIC(スマート

インターチェンジ)の周辺地域等において、豊富な地域固有の資源を活用した、新しい

産業の創出・集積や、豊かな自然と調和したゆとりある暮らし空間の整備等を促進し、

美しさと品格を備えた活力ある地域に革新します。

計画期間においては、内陸・高台部のイノベーション(革新)を先導する 53 の推進

区域で計画された事業の早期完了を図るため、事業への支援の強化を引き続き行うとと

もに、土地利用調整や情勢の変化に合わせた計画の変更等の推進区域に発生した課題に

対して全庁的なサポートを行います。

(1)推進区域における計画事業の早期完了

○企業や市町のニーズに合致した価格競争力のある用地の供給のため、県企業局

による工業用地の造成や工業用地の整備に付随する道路等の公共施設整備へ

の助成を行います。

○工業用地への企業立地を促進するため、新規に立地した企業の用地取得費と新

規雇用に対し、補助率や補助限度額を嵩上げして助成を行うほか、立地する企

業の経済的な負担を軽減するため、土地の取得や建物・設備投資に係る融資に

対する利子補給を行います。

○開発地周辺の農業を振興するため、土地利用事業と一体的に農業基盤整備を行

います。

○生活と自然が調和した快適な暮らし空間の普及を図るため、豊かな暮らし空間

創生住宅地の認定や要件を満たす住宅地整備への助成を行います。

○推進区域における様々な課題解決を図るため、相談窓口を一本化し、専門家に

よる助言を行うなど、チームフロンティア体制での支援を行います。

(2)関連施策

(防災・減災機能の充実・強化)

○本県が防災先進県として安全・安心な地域であることの理解を深めるため、「静

岡県地震・津波対策アクションプログラム 2013」に基づく対策を推進すると

ともに、我が国のモデルとなる地震・津波対策の取組を国内外へ情報発信しま

す。

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第2期基本計画

○緊急物資を避難所まで確実に届けるため、緊急物資の受入について訓練などに

よる検証を行い、物資の調達、荷さばき、輸送に不可欠な民間事業者との連携

を強化します。

○大雨による通行規制、土砂崩れ等による地域の孤立を防ぐため、落石防止や法

面崩壊防止などの道路防災対策を推進します。

(地域資源を活用した新しい産業の創出・集積)

○AOI-PARC(アオイパーク)を拠点とした、産学官金の多様な参画を得

たオープンイノベーション(AOIフォーラム)により、農業の生産性向上と、

農・食・健が連携する関連産業のビジネス展開を促進します。

○地域農業の担い手への農地集積・集約化を促進するため、借入れした農地を面

的に集積して担い手へ貸与する農地の中間管理や、必要に応じた農業生産基盤

の整備を進めるほか、施設野菜や花きの生産を拡大するため、高度環境制御の

導入による生産性向上や、新たな生産施設の整備による規模拡大を促進します。

○低コスト生産システムの定着のため、森林施業の集約化と林道等の路網整備、

機械化を促進するとともに、県産材の流通の 適化を図るため、県産材の直送

に資する中間土場の整備支援やICTの活用など新たな流通システムを確立

します。

○CNF※16などの新素材や次世代自動車、ロボット、航空宇宙、環境、新エネ

ルギー、医療・福祉、光関連技術など成長産業分野への中小企業の参入を促進

するため、情報共有から技術相談、研究開発、製品開発、販路開拓までの一貫

した支援を行います。

(交通・情報基盤の充実・強化)

○新たな産業拠点の創出に伴う交通量の増加等への対応と、周辺住民の生活環境

の向上を図るため、周辺道路の拡幅等の整備を行います。

16 セルロースナノファイバーの略で、植物繊維を微細化することで得られ、鋼鉄の 5分の 1の軽さで、その 5倍以

上の強度、熱による膨張・収縮が微少などの優れた特性を持ち、多様な用途での製品開発が進められている素材

です。

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第2期基本計画

(3)推進区域の実施概要

区分 推進区域の名称 市町

農業・林業 天城北道路大平IC周辺〝森と農〟活力創造推進区域 伊豆市

農業・観光 農業・観光関連施設集積区域「特区」 三島市

農業・観光 「道の駅・川の駅」を活用した地場産品活用6次産業化推進事業「特区」 函南町

農業・工業 新東名藤枝岡部IC周辺推進区域「特区」 藤枝市

農業 「磐田スマートアグリバレー」推進区域 磐田市

農業 「寺島・幡鎌地区」農地整備推進区域 掛川市

農業 菊川市次世代農業推進区域 菊川市

工業 三ツ谷地区新たな産業拠点整備区域「特区」 三島市

工業 三島玉沢インターチェンジ周辺医療・健康関連産業等集積区域「特区」 三島市

工業 新東名新富士IC周辺物流拠点創出事業区域「特区」 富士市

工業 板妻南工業団地開発推進区域 御殿場市

工業 東名裾野IC周辺地域における防災・減災と職住近接に配慮した地域づくり推進区域 裾野市

工業 江間工業用地開発推進区域 伊豆の国市

工業 南伊豆町差田地区産業拠点推進区域 南伊豆町

工業 久米田地区成長産業集積推進区域 清水町

工業 長泉沼津IC周辺物流関連産業等集積区域「特区」 長泉町

工業等 再生可能エネルギーを活用した産業拠点整備事業推進区域「特区」 小山町

工業 駿河区丸子・宇津ノ谷地区における新たな物流拠点整備区域 静岡市

工業 葵区薬師地区における新たな物流拠点整備区域 静岡市

工業 新東名島田金谷IC周辺都市的土地利用推進区域 島田市

工業 「未来創造『新・ものづくり』特区」新・産業集積推進区域 浜松市

工業 磐田市下野部地区産業集積区域 磐田市

工業 「上西郷地区」産業集積推進区域 掛川市

工業 「大坂・土方地区」産業集積推進区域 掛川市

工業 「新エコ第3期地区」産業集積推進区域 掛川市

工業 「南西郷地区」産業集積推進区域 掛川市

工業 東名袋井IC周辺産業集積拠点創出推進区域 袋井市

工業 森掛川IC周辺次世代産業集積区域「特区」 森町

工業 内陸部への移転企業の受け皿確保区域「特区」 森町

観光 (仮称)小山パーキングエリア・スマートインターを活用した地域産業集積事業推進区域「特区」 小山町

観光 東名高速道路足柄サービスエリア周辺を広域都市交流拠点とした土地利用事業推進区域 小山町

観光 「倉真第2PA地区」整備推進区域 掛川市

観光 遠州森町PA周辺有効活用推進区域「特区」 森町

産業 道の駅「花の三聖苑」等を活用した起業の学びの拠点創出推進区域 松崎町

産業

住宅・産業 東名相良牧之原IC周辺土地利用推進区域 牧之原市

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第2期基本計画

住宅 多様な価値を内包した居住空間づくり推進区域 沼津市

住宅 ゆとりある田園居住区整備促進区域「特区」 三島市

住宅 北沢地区豊かな暮らし空間創生住宅整備区域 三島市

住宅 三島塚原IC周辺ゆとりある田園居住区整備促進区域 三島市

住宅・工業 北山・上井出・白糸地区職住近接集落地域活性化区域 富士宮市

住宅 「印野地区」豊かな暮らし空間創生住宅整備促進区域 御殿場市

住宅 裾野市北部地域職住近接の防災スマートシティ創出推進区域 裾野市

住宅 生活と自然が調和した「富士小山わさび平地区」推進区域 小山町

住宅 南藤曲地区「家・庭一体の住まいづくり」推進区域 小山町

住宅 リバーガーデンタウンおやま宅地造成事業推進区域 小山町

コミュニティ 富士山の眺望を活かした駿河小山駅周辺活性化事業推進区域 小山町

コミュニティ 「天城北道路」と「道の駅」を生かした地域振興拠点づくり推進区域 伊豆市

コミュニティ 「世界遺産 明治日本の産業革命遺産 韮山反射炉」及び「江川邸」を核とした歴史文化のまちづくり推進区域 伊豆の国市

コミュニティ 稲取高原特色を生かした観光地づくり推進区域 東伊豆町

コミュニティ 富士山に抱かれた須走周辺地区観光活性化事業推進区域 小山町

コミュニティ 地域資源活用による都市山村交流推進区域 静岡市

エネルギー 駒門周辺地域エコシティ化推進区域 御殿場市

ライフスタイル

ICT ICT を活用したサテライトオフィス・テレワーク推進区域 川根本町

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第2期基本計画

伊豆市:天城北道路大平IC周辺〝森と農〟活力創造推進区域

【農業生産基盤の整備】

・食と農を活かした地域活性化に向けて、土地改良事業により農業法人に農地を集約化し、付加価値の高い農業振興を図る。

【貯木施設の整備】

・持続可能な林業振興と強靭な森林づくりに向け、伊豆中南部から集積する材の貯木施設を整備し、豊富な森林資源の効率的活用を図る。

・有事の際には、木材のストックヤードを活用し、復旧対策物資供給拠点となる機能の確保を図る。

解決策

●耕作放棄地増加や森林荒廃等の諸課題に対応した持続可能な農林業の振興が必要である。

●交通の要衝としての優位性や地域資源を活用した産業振興やまちの活力を創出する地域づくりが必要である。

●緊急輸送路の天城北道路に近接するため、有事の際の防災拠点の創出が必要である。

政策

課題

推進区域

【貯木施設の整備】

【農業生産基盤の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

造成完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

農業

林業

三島市:農業・観光関連施設集積区域

【農業・観光施設の整備】

・箱根西麓三島野菜を活用した農家レストラン等農業・観光施設を集積し、地産地消や6次産業化を図り、農業の活性化を図る。

・災害時の非常食備蓄の拠点や周辺住民の避難所機能を果たす。

解決策

●道路や観光施設の整備により、観光入込客数の増加が見込まれており、地域の観光資源を農業をはじめとした産業の振興や地域経済の活性化につなげていく必要がある。

●有事に緊急輸送道路となる東駿河湾環状道路の開通による優位性を活かし、広域防災拠点の整備が必要である。

政策

課題

三島玉沢IC

推進区域

【農業・観光施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

観光

農業

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第2期基本計画

函南町:「道の駅・川の駅」を活用した地場産品活用6次産業化推進区域

政策

課題

●関東圏等から伊豆地域へのアクセスの向上や地域資源の活用による地域経済、産業の活性化を図る必要がある。

●伊豆半島の玄関口という立地を踏まえ、有事に備えた防災機能を充実させる必要がある。

解決策

【道の駅・川の駅の整備】

・観光客等の交流人口の増加と新たな雇用、賑わいの創出を図るため、「道の駅・川の駅」を整備し、併せて地場産品等を活かした6次産業化を推進する。

・有事には、物資供給拠点や観光客等の一時避難地としての機能に加え、応急復旧を行う活動拠点として活用する。

【道の駅・川の駅の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

観光

農業

川の駅予定地

道の駅建設地推進区域

藤枝市:新東名藤枝岡部IC周辺推進区域

【事業用地の整備】・広域物流施設等を整備することで、地域経済の活性化を図る。【農業生産基盤・6次産業化施設の整備】・農家レストラン、農産物直売所、観光農園等を整備する。【生産型市民農園の整備】・生産型市民農園を開設する。【防災協定の締結】・有事の際には、立地企業等との協定等の締結により、物資の供給拠点や備蓄基地避難所等の防災機能を確保することで、災害に強い地域づくりを推進する。

解決策

●担い手の減少や耕作放棄地の増加等の様々な課題に対応した持続可能な農業の実現が必要である。

●交通の利便性や豊富な農産物等の地域特性を活かし「食と農」をキーワードとした地域活性化策を講ずる必要がある。

政策

課題

新東名高速道路藤枝PA

藤枝岡部IC

新東

名高

速道

推進区域

【事業用地の整備】

【農業生産基盤・

6次産業化施設の整備】

【防災協定の締結】

【生産型市民農園の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

造成完了

造成完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

事業用地=11ha

農業

工業

41

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第2期基本計画

掛川市:「寺島・幡鎌地区」農地整備推進区域

【農業基盤の整備】

・農地整備事業を実施するとともに、地場産品を活用した6次産業化を促進し、食と農を軸とした地域活性化を図る。

【防災協定の締結】

・企業との防災協定締結により、有事においては新東名森掛川ICと直結した優位性により、迅速な応急・復旧対策の拠点や、食糧物資等の供給拠点とする。

解決策

●新東名森掛川インターを最大限に活用しつつ、豊かな自然環境と調和した魅力ある地域づくりが必要である。

●有事においては、命の道としての新東名高速道路の活用による迅速な応急・復旧対策の実施が必要である。

政策

課題

新東名高速道路

推進区域

【防災協定の締結】

【農業基盤の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

一部植栽開始

基盤整備完了後協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

農業

磐田市:「磐田スマートアグリバレー」推進区域

【施設園芸団地の整備】

・ICTの活用により、種苗から生産、加工、販売までを一貫して行う農業ビジネス「磐田スマートアグリカルチャー事業」を推進し、農業を核とした新たな地域産業を創出する。

【事業者との災害時協力体制の構築】

・有事の際には、事業者の協力を得て、農産物の供給、避難所としての活用等を図り、地域防災力を向上させる。

解決策

●製造業に偏った産業構造を転換する新たなビジネスモデルの構築と多様な雇用の場の確保が必要である。

●耕作放棄地の増加が懸念される遠州豊田PA周辺地域において農業の振興が必要である。

政策

課題

【事業者との災害時協力体制の構築】

【施設園芸団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

体制構築

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

推進区域

推進区域

農業

42

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第2期基本計画

三島市:三ツ谷地区新たな産業拠点整備区域

【工業用地の整備】

・津波浸水被害や液状化の恐れのない三ツ谷新田地先に新たな工業用地を確保するとともに、周辺農地の基盤整備を行い、地域の産業力の強化を図る。

【防災協定の締結】

・進出企業に対し、有事の協力体制に関する協定締結や自家発電設備等の導入を促し、地域防災力の向上や再生可能エネルギーの導入モデル地区の形成を目指す。

解決策

●東日本大震災後の企業等のニーズに対応した内陸・高台部の開発により地域の産業力を強化する必要がある。

●周辺農地では農家後継者の減少、従事者の高齢化に伴う耕作放棄地の増加等への対応が必要である。

政策

課題

東駿河湾環状道路

推進区域

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業用地=11.4ha

工業

菊川市:菊川市次世代農業推進区域

【農業生産基盤・集出荷施設の整備】

・農業生産法人等へ農地集積し高付加価値野菜を生産するとともに、区画整理を実施し、市民農園や直売所等を整備することで、地域農業の振興に資する食と農の拠点を創出する。

・小学校等での「食育の場」としての活用や、短時間就労の場としての利用など、多様なニーズに対応する新しい農業モデルの創出を図る。

【一時避難所等の機能確保】

・有事の際の雨風を凌ぐ一時避難所及び食料供給拠点となる機能を確保し、地域防災力の強化を図る。

解決策

●茶価低迷や後継者不足等の顕在化により、持続可能な農業の確立が求められているため、農業を続けることができる環境を整備するとともに、農業を核とした新たなライフスタイルを実現する地域づくりが必要である。

●災害時には罹災者へ安全・安心を実現する避難所等の確保が必要である。

政策

課題

推進区域

【農業生産基盤・集出荷施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

農業

43

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第2期基本計画

三島市:三島玉沢インターチェンジ周辺医療・健康関連産業等集積区域

【事業用地の整備】

・医療・医薬品関連企業や健康関連産業などの研究所・企業の集積を図る。

【防災協定の締結】

・進出企業に対し、有事の協力体制に関する協定締結や自家発電設備等の導入を促し、 地域防災

力の向上や再生可能エネルギーの導入モデル地区の形成を目指す。

解決策

●東駿河湾環状道路三島玉沢IC隣接地の有効活用が必要である。

●ファルマバレープロジェクト関連企業の誘致による産業力強化を図る必要がある。

政策

課題

東駿河湾環状道

三島玉沢IC

推進区域

【防災協定の締結】

【事業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

事業用地=2.1ha

工業

協定締結

富士市:新東名新富士IC周辺物流拠点創出事業区域

【物流団地の整備】

・市施行の土地区画整理事業を行い、防災拠点機能と流通業の集積を両立した物流拠点を創出する。

【企業との災害時協力体制の構築】

・流通業務地内企業と有事の協力体制を構築する。

解決策

●新東名新富士ICの立地に伴い、広域的な物流拠点となる流通業務地を整備する。整備にあたり、既成市街地の交通環境の改善による良好な住環境の確保に向け、流通業務地の効果的・計画的な基盤整備が必要である。

●有事における避難地確保など防災・減災につながる機能が必要である。

政策

課題

新東名高速道路新東名高速道路

推進区域

【企業との災害時協力体制の

構築】

【物流団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

体制構築

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

物流団地=13.2ha

工業

44

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第2期基本計画

御殿場市:板妻南工業団地開発推進区域

【工業団地の整備】

・スマートインター化が検討されている駒門PA周辺区域に新たな工業団地を整備することで、有事に備え企業が沿岸部等から移転する需要に対応するとともに、産業の集積化を図る。

【防災協定の締結】

・進出企業に対し防災協定の締結等への協力を求め、緊急物資の供給拠点や備蓄機能等の確保により地域防災力の向上を図る。

解決策

●新東名高速道路等の開通など交通利便性の向上や沿岸部からの移転等による、市内への企業の進出ニーズに適切な対応が必要である。

●秩序を保ちつつ、地域に新しい産業を創出しうる土地利用を行う必要がある。

政策

課題

御殿場IC

東名高速道路

(仮称)御殿場IC予定地

駒門PA

御殿場JCT

新東名高速道路

推進区域

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=10.5ha

工業

裾野市:東名裾野IC周辺地域における防災・減災と職住近接に配慮した地域づくり推進区域

【工業用地の整備】

・産業集積の促進と、企業の立地維持に向けた支援を行う。

【防災協定の締結】

・既存立地企業も含め防災協定を締結するとともに、区域内の公共施設を防災受援施設、広域避難地として整備する。

・防災・減災と職住近接に配慮した地域づくりを推進する。

解決策

企業集積に向けた土地利用の検討及び企業立地維持が必要である。

企業のBCP対策強化の観点から、基幹社員の職住近接の必要性が高まっている。

企業との災害時支援体制の確保と広域受援体制の整備が喫緊の課題である。

政策

課題

トヨタ自動車㈱東富士研究所

矢崎総業㈱Y-City矢崎部品㈱

トヨタ自動車東日本㈱

推進区域

推進区域

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業用地=1.3ha

工業

45

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第2期基本計画

伊豆の国市:江間工業用地開発推進区域

政策

課題

●人口減少等に対応した若い世代の地元回帰と定住人口の確保のための新たな雇用の場の創出が必要である。

●有事に備えた広域防災力の強化が必要である。

解決策

【工業団地の整備】

・伊豆中央道に近接する旧スポーツワールド跡地に工業団地を整備する。

【防災協定の締結】

・立地企業との防災協定締結等により物資等の供給機能を確保する。

伊豆中央道

(仮称)長岡北IC

推進区域

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=7.0ha

工業

南伊豆町:南伊豆町差田地区産業拠点推進区域

【工業用地の整備】

・未利用地となっている内陸部の町有地を活用し、企業誘致のための工業用地と有事の際の仮設住宅建設地を整備する。

【防災協定の締結】

・立地企業との防災協定の締結や隣接した町営グラウンド等と連携した災害対応拠点としての活用により地域防災力を向上させる。

解決策

●新たな雇用の場の創出により地域の活性化を図る必要がある。

●有事に備えた仮設住宅建設地の確保が必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業用地=5.0ha

工業

46

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第2期基本計画

清水町:久米田地区成長産業集積推進区域

政策

課題

●定住人口の維持・拡大を図るため、企業の留置による就労機会の確保が必要である。

●有事における防災機能の強化が必要である。

解決策

【工業用地の整備】

・利便性の高い久米田区域において、長期的な雇用確保が期待される成長産業の本社機能の拡充を図るための工業用地を整備する。

【防災協定の締結】

・進出企業と防災協定を締結し、避難地や支援物資の集積場としての活用を図り、地域防災力を強化する。

推進区域

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業用地=1.2ha

工業

長泉町:長泉沼津IC周辺物流関連産業等集積区域

【物流拠点の整備】

・地域資源である農産物を広域的に集め、食と農と物流をマッチングさせた新たな産業を見出すことで、物流拠点の創出と雇用の拡大による地域の活性化を図る。

【防災拠点の整備】

・災害時には、進出企業と防災拠点機能を確保し、緊急物資保留・輸送機能を確保した広域的な防災拠点づくりを進める。

解決策

●交通の結節点を活用し、物流業務系施設の広域的な事業展開及び災害時の防災拠点としての機能が求められる区域であることから、周辺の自然的土地利用との調和を図り、適正な土地利用の計画的誘導の検討が必要である。

政策

課題

新東名高速道路

東名高速道路

推進区域

【防災協定の締結】

【物流拠点の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

事業用地=3.2ha

工業

47

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第2期基本計画

静岡市:駿河区丸子・宇津ノ谷地区における新たな物流拠点整備区域

【物流団地の整備】

・国道1号沿いに物流団地を形成することにより、土地等の集約化や共同事業による経営の効率化・コスト低減等を図る。

【防災協定の締結】

・進出企業との有事の協力協定の締結等により、物資供給や給油供給の機能を確保し、災害に強い物流団地の導入モデルとして、地域防災力の向上を図る。

解決策

●運送業界は、駐車場や倉庫等の狭隘化、土地の分散化等による非効率経営を強いられており、物流拠点の集約化による効率経営への転換が必要である。

●夜間操業の規制や震災時の津波対策に対応した適地への移転が必要である。

政策

課題静岡SA・スマートIC

新東名高速道路

静岡SA・スマートIC

推進区域

【防災協定の締結】

【物流団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

物流団地=3.0ha

工業

小山町:再生可能エネルギーを活用した産業拠点整備事業推進区域

【木質バイオマス発電所の整備】・資源循環型林業構築のため、木質バイオマス発電所を建設する。

【事業用地の整備】・有事の際には、隣接して整備する工業団地等へ電力供給する仕組みを構築し、災害に強く持続可能な分散自立型の地域づくりを実現する。【太陽光発電所整備】・木質バイオマスと太陽光のハイブリッド発電によるエネルギーの地産地消を実現する。【次世代施設園芸団地等の整備】・木質バイオマスを活用した次世代施設園芸を誘致する。

解決策

●脆弱となっている町内山林に起因する災害が頻発しているため、持続可能な資源循環型林業の構築による災害に強い強靭な森林づくりが必要である。●森林資源を中心に多様なエネルギー有効利用が必要である。

政策

課題

【事業用地の整備】

【太陽光発電所整備】

【次世代施設園芸団地等の整備】

【木質バイオマス発電所の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

整備完了

整備完了

整備完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

事業用地=116.4ha

工業

農業

エネルギー

新東名高速道

(仮称)小山PA予定地

推進区域

事業用地=約100ha

48

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第2期基本計画

静岡市:葵区薬師地区における新たな物流拠点整備区域

【物流団地の整備】

・既存の物流施設の老朽化に伴う機能低下に対応しつつ、物流施設の拠点機能を拡大するため、近接地に第2団地を整備する。

【防災協定の締結】

・有事における団地内の電力融通等のBCP対策を強化するとともに、防災協定等を締結することで、災害時に備えた緊急物資保留・輸送機能を確保することにより、災害時の防災機能の向上を図る。

解決策

●交通インフラの利便性や既存団地である静岡流通センターの近接性等の地理的優位性を活かした物流業務系施設の集約化が必要である。

●静清バイパスの4車線化等周辺の交通インフラ整備が予定されていることから、物流環境の変化への迅速な対応が必要である。

政策

課題

【防災協定の締結】

【物流団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

物流団地=5.7ha

工業

千代田上土IC

新静岡IC

新東名高速道路

推進区域

島田市:新東名島田金谷IC周辺都市的土地利用推進区域

【工業用地の整備】

・都市計画用途地域の指定により工業用地を創出する。【賑わい交流拠点施設の整備】

・農業の6次産業化による都市的土地利用を推進する。

【企業との災害時協力体制の構築】

・災害時には、緊急輸送路である新東名高速道路や国道1号からの物資供給拠点・食料供給拠点を創出する。

解決策

●沿岸部企業の移転先用地の確保及び高速交通結節点としての地の利を活かし、有事の際にも対応できる拠点として、新東名島田金谷IC周辺用地の活用が必要である。

政策

課題

新東名高速道路新東名高速道路

推進区域

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業用地=21.2ha 住宅地=250区画

工業

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 2021 2022

【工業用地の整備】

【賑わい交流拠点施設の整備】

【企業との災害時協力体制の

構築】

整備完了

体制構築

造成完了

49

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第2期基本計画

浜松市:「未来創造『新・ものづくり』特区」新・産業集積推進区域

【工業団地の整備】

・既存産業の高度化及び戦略的な企業誘致による新成長産業集積の取組を進めるとともに、災害時に備える企業の工場用地需要に対応した工業団地を整備する。

【防災協定の締結】

・また、リスクヘッジのための工場団地としての性格に鑑み、立地企業に対し地域防災への積極的な協力を求め、本市や自治会などが行う防災・減災の取組の充実・強化を目指す。

解決策

●企業の内陸部への立地ニーズが高まっているが、工場用地として活用できる土地が少なくその確保が必要である。

●新東名高速道路の開通により、スマートIC周辺の開発需要が急速に高まっており、秩序ある土地利用が必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=34.9ha

工業

磐田市:磐田市下野部地区産業集積区域

【工業団地の整備】

・新東名高速道路(仮称)新磐田スマートICに直結する下野部地区に工業団地を開発し、製造業や物流産業等の集積を目指す。

【企業との災害時協力体制の構築】

・立地企業に対し、地域防災の協力を求め、地域防災力の充実・強化を目指す。

解決策

●市民の雇用の場の確保、安定した税収確保のため、地震や津波等の災害に強い内陸部に移転用地を確保し、沿岸部に立地する企業の市・県外流出を防ぐ必要がある。

政策

課題

新東名高速道路

新東名高速道路

(仮称)新磐田スマートIC(仮称)新磐田スマートIC

推進区域

【企業との災害時協力体制の

構築】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

体制構築

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=27.9ha

工業

50

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第2期基本計画

掛川市:「上西郷地区」産業集積推進区域

【事業用地の整備】

・自然環境に配慮した環境重視型企業誘致を図るとともに、平時には、企業と地域住民との協働により 森林維持管理体制を構築し、森林レクリ

エーションや交流の場を創出する。

【防災協定の締結】

・企業との防災協定締結により、北部における孤立集落のヘリポート拠点や食料物資の供給拠点となりうる平地を確保する。

解決策

●北部の集落においては道路の迂回路がないことから、有事における道路寸断による交通途絶、孤立集落化への対応が必要である。

●北部地域における豊かな暮らしの創出のため、企業誘致による雇用の安定や経済の活性化が必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【事業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

事業用地=44.7ha

工業

掛川市:「大坂・土方地区」産業集積推進区域

【事業用地の整備】

・地域の資源と連携した、医療、健康、食品といった新産業を誘致し、雇用の安定や経済の活性化を図る。

【防災協定の締結】

・企業との防災協定締結により、有事において、市南部におけるヘリポート拠点や食料物資の供給拠点、または避難地となりうる平地を確保する。

解決策

●沿岸部では津波が予想され、まちづくりへの不安が大きくなっていることから、南部地域の希望を呼び起こす土地活用方策が必要である。

●有事における不安の解消とともに、豊かな暮らしの創出のため、企業誘致による雇用の安定や経済の活性化が必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【事業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

5ha整備

造成完了後協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

事業用地=27.0ha

工業

51

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第2期基本計画

掛川市:「新エコ第3期地区」産業集積推進区域

【工業団地の整備】

・若年層の地元就業・定着による人口維持及び工業の一層の発展を目指し、新エコポリスエリアに工業団地造成を進め企業を誘致する。

【防災協定の締結】

・進出企業との防災協定締結により、有事において、福祉避難所への食糧物資、人材などの避難支援を迅速に対応できるヘリポート拠点となりうる平地を確保する。

解決策

●人口減少時代において、内発型産業の育成とあわせて、人口構造を維持していくため、企業誘致を継続して進めることが必要である。

●有事には隣接する22世紀の丘公園の施設「たまり~な」に福祉避難所が設置されることから、避難支援等への迅速な対応が必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

14ha整備

造成完了後協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=33.0ha

工業

掛川市:「南西郷地区」産業集積推進区域

政策

課題

●定住人口の拡大と地域活性化のための雇用機会の創出が必要である。

●災害拠点病院である中東遠総合医療センターの防災機能の強化が必要である。

解決策

【工業用地の整備】

・東名高速道路掛川IC付近の利便性が高い本地域に、企業誘致のための工業用地を整備する。

【防災協定の締結】

・有事に備え、進出企業と防災協定を締結し、

災害拠点病院と連携した災害対応拠点として活用する。

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=8.4ha

東名高速道路

推進区域

工業

52

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第2期基本計画

森町:森掛川IC周辺次世代産業集積区域

【工業用地の整備】

・既存工業団地の隣接地で、周辺環境に配慮した工業用地整備を行い、物流業等の誘致を図る。

・区域西側の県道沿道は、遊休工場用地の有効利用や工業用地の確保を図る。

【防災協定の締結】

・有事には、進出企業に対し協定締結等の協力を求め、物資及び食糧供給拠点機能や迅速な復旧対策の拠点機能の確保を図る。

解決策

●交通の利便性を活かし、地域経済の発展に資する都市的土地利用の推進など、活力ある地域づくりが必要である。

●新東名高速道路に近接することから、有事には迅速な応急・復旧対策の拠点として、多様な防災機能の確保が必要である。

政策

課題

森掛川IC

遠州森町PA

推進区域

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業用地=0.5ha

工業

袋井市:東名袋井IC周辺産業集積拠点創出推進区域

政策

課題

●子育て世代の転出超過がみられる中、優れた交通インフラを生かし、社会を支える若い世代の定住を促進するための魅力ある多様な働く場の創出が必要である。

●有事に備えた地域防災力の強化が必要である。

解決策

【工業団地の整備】

・東名袋井IC隣接地に、近隣で推進している特区事業地区と連動した新たな雇用の場となる食品関連産業や高機能型物流施設など高度な産業集積を可能とする工業団地を整備する。

【防災協定の締結】

・進出企業の特性を生かした防災協定締結により有事の際の物資供給を確保する。

【防災協定の締結】

【工業団地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=11.0ha

東名高速道路

推進区域

工業

53

Page 60: “ふじのくに”のフロンティアを拓く取組 · O等多様な主体によって補完や代替が行われる事例も多くみられるようにな り、「共助社会」づくりが進展しています。

第2期基本計画

森町:内陸部への移転企業の受け皿確保区域

【工業用地の整備】

・全国有数のものづくり産業の集積地である県西部地域の特性等を生かし、内陸部への企業移転の受け皿として、工業専用地域の未利用地を含む周辺地域で工業団地を拡張整備する。

【防災協定の締結】

・有事には、立地企業に対し協定締結等への協力を求め、立地優位性を生かした物資の供給・

備蓄機能を確保する。

解決策

●津波被害リスク回避のために内陸部への移転ニーズが高まっているが、工業用地として活用する土地が不足しており、沿岸域の企業が移転するための受け皿確保が必要である。

●東名・新東名高速道路のIC等に近接する交通の利便性を生かした防災機能を確保する必要がある。

政策

課題

新東名高速道路

森掛川IC

遠州森町PA

推進区域

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

協定締結

造成完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

工業団地=1.1ha

工業

小山町:(仮称)小山パーキングエリア・スマートインターを活用した地域産業集積事業推進区域

【産業・観光拠点の整備】

・(仮称)小山スマートIC周辺に、地場産品販売所等の設置や自動車関連産業の集積を行い、地域の観光資源を活かしたビジネス観光拠点を創出する。

【防災協定の締結】

・有事においては、立地企業等との協定等を締結し、(仮称)小山PA、富士スピードウェイと連携した防災拠点を創出する。

解決策

●新東名高速道路(仮称)小山PAにスマートICが設置されることから、豊富な地域資源を活用した観光サービス産業への参入などの企業ニーズに的確に対応する必要がある。

●小山PA周辺の観光施設や立地企業と連携した防災拠点の創出が必要である。

政策

課題

【防災協定の締結】

【産業・観光拠点の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

観光

新東名高速道路

(仮称)小山PA予定地

推進区域

54

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第2期基本計画

小山町:東名高速道路足柄サービスエリア周辺を広域都市交流拠点とした土地利用事業推進区域

【観光拠点の整備】

・東名高速道路足柄SAにスマートインターチェンジの整備に併せ、観光拠点施設を整備する。

【防災協定の締結】

・有事においては、観光拠点施設と防災協定を締結することで、広域防災拠点として活用する。また、新東名(仮称)小山PAと連携し、防災機能の強化を図る。

解決策

●東名足柄SA周辺は、豊かな自然環境や優れた交通利便性を活かした交流の場の創出と企業の集積が必要となっている。

●富士山火山防災も視野に入れた防災拠点の創出が必要である。

政策

課題

【防災協定の締結】

【観光拠点の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

観光

東名高速道路

推進区域

協定締結

掛川市:「倉真第2PA地区」整備推進区域

【パーキングエリアの整備】

・民間企業の資金及びノウハウを活用し、集客施設を整備するとともに、地元等が実施する周辺資源を活かした着地体験型プログラムと連携し、地域振興に繋げる。

【防災協定の締結】

・有事には、掛川PAのヘリポートとの連携や、進出企業との防災協定締結により、応援部隊の市内被災地域への空輸や食糧物資の供給拠点とする。

解決策

●新東名高速道路掛川PAに隣接する市土地開発公社の所有地を活用した地域振興策が必要である。

●有事においては、命の道としての新東名高速道路を活用した迅速な応急・復旧対策の実施が必要である。

政策

課題

推進区域

【防災協定の締結】

【パーキングエリアの整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

観光

55

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第2期基本計画

森町:遠州森町PA周辺有効活用推進区域

【観光交流施設の整備】

・小国神社に繋がる沿道は、地域固有の歴史・文化等を活かした休憩施設や交流施設の整備を促進する。

【6次産業化施設の整備】

・県道の沿道は、物産販売施設等の6次産業化施設を集約し、「食と農」の魅力を発信する拠点整備を促進する。

【防災備蓄倉庫の整備】

・有事においては、緊急輸送路や防災備蓄倉庫の整備や、休憩交流施設の緊急避難所としての活用等、緊急物資の供給機能や地域防災機能の確保を図る。

解決策

●地域資源を活用した観光拠点機能の向上等により、新たな交流を創出する魅力ある地域づくりが必要である。

●災害発生時における町民や高速道路利用者の迅速な避難・救援活動等の拠点として、多様な防災機能を確保していく必要がある。

政策

課題

新東名高速道路

森掛川IC

遠州森町PA

推進区域

【防災備蓄倉庫の整備】

【観光交流・6次産業化施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

観光

松崎町:道の駅「花の三聖苑」等を活用した起業の学びの拠点創出推進区域

政策

課題

●若者等の移住・定住を促進するための所得機会の確保が必要である。

●有事における住民や観光客の安全・安心の確保が必要である。

解決策

【観光交流拠点の整備】

・道の駅「三聖苑」や旧依田邸の既存施設を活用し、桜葉等の地域資源を活用した産業の創出や起業の学び、働き場所の確保につながる観光交流拠点を整備する。

・有事には、隣接する旧中川小学校跡地と連携し、住民や観光客の避難場所や自衛隊の防災活動拠点として活用することにより地域防災力を強化する

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

産業

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 2021 2022

【道の駅の整備】

【旧依田邸の整備】

【下田警察松崎分署の建設】 整備完了

整備完了

整備完了

松崎町役場

旧中川小学校

道の駅花の三聖苑伊豆松崎

推進区域

56

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第2期基本計画

牧之原市:東名相良牧之原IC周辺土地利用推進区域

【産業交流拠点の整備】

・交通インフラの立地優位性を生かし、流通施設や研究施設等の産業交流拠点を整備することで、地域産業の活性化と雇用の確保を図る。

【住宅地の整備】

・産業交流拠点との職住近接で、ゆとりある魅力的な住宅団地を整備し、県内外からの移住、定住を図る。

【防災協定の締結】

・有事には、立地企業との協定等の締結により、緊急物資の供給拠点や被災住民の受け皿となる避難所機能を確保し、地域の防災体制の強化を図る。

解決策

●東日本大震災発生以降、人口流出が進んでいるため、優れた交通インフラを生かした産業の創出や防災拠点の確保、定住人口を拡大させる居住環境の整備が必要である。

政策

課題

推進区域

【住宅地の整備】

【防災協定の締結】

【産業交流拠点の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

造成完了

協定締結

新しい産業の創出・集積内陸・高台部

住宅

産業

沼津市:多様な価値を内包した居住空間づくり推進区域

【住宅地の整備】

・愛鷹山麓の恵まれた自然環境を活かしながら、農園、ファーマーズマーケット等と一体となった多様な価値を内包する居住空間を創出し、新たなコミュニティづくりを図る。

・震災時には、広域交通網に近接した立地条件を活かし、避難地や支援物資の集積場として、防災機能を確保することで、地域防災力の強化を図る。

解決策

●人口が減少する中、首都圏との近接性、恵まれた自然環境、地方中核都市としての機能等を活かした定住人口の確保が必要である。

●大規模地震に伴う津波被害への対応策が必要である。

政策

課題

新東名高速道路

東名高速道路

愛鷹PA

沼津IC

長泉沼津IC

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=151区画

住宅

57

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第2期基本計画

三島市:ゆとりある田園居住区整備促進区域

【住宅地の整備】

・津波被害からの移転の受け皿と職住近接のまちづくりを進めるため、防災・スマート機能を有するとともに、「優良田園住宅の建設の促進に関する法律」に基づく自然環境と調和した災害に強くゆとりある住宅街区を建設し、定住人口の増加や地域コミュニティを維持・形成し、地域の活性化及び防災力強化を図る。

解決策

●人口が微減していることから、定住人口拡大による地域の活性化が必要である。

●工業団地整備、企業誘致に対応した職住近接の住宅用地の確保が必要である。

政策

課題

大場地区

三ツ谷新田地区市山新田地区

東駿

河湾環状道路

大場・函南IC

三島玉沢IC

推進区域

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=30区画

住宅

三島市:北沢地区豊かな暮らし空間創生住宅整備区域

【住宅地の整備】

・北沢地区に、生活と自然が調和したゆとりある暮らしを実現できる住宅地を整備する。

・防災設備を備えた地区集会施設や有事にも使用可能な井戸等の設置等のハード対策と自治組織の体制強化、小学校との連携等のソフト対策の両面から地域防災力を向上させる。

解決策

●移住・定住の受け皿となる災害に強く、価値観やライフスタイルの多様化に対応した魅力ある街区の創出が必要である。

●有事に備えた地域防災力の強化が必要である。

政策

課題

新東名高速道路

三島玉沢IC

大場・函南IC

推進区域

【スケジュール】

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=133区画

住宅

58

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第2期基本計画

富士宮市:北山・上井出・白糸地区職住近接集落地域活性化区域

【工業用地の整備】・北山及び上井出IC周辺地域に、新たな企業の誘致や既存立地企業の拡張を進める。

【住宅地の整備】

・企業誘致等と一体的に職住近接のゆとりある住宅地を整備する。【消防署の建設】・既存立地企業等との防災協定の締結や消防署分署の改築等により地域防災力を向上する。

解決策

●人口減少と高齢化が進む北部旧村部において産業基盤の創出と定住人口の確保が必要である。

●有事において自立的に活動できる地域コミュニティを維持し、育成することが必要である。

政策

課題

推進区域

【工業用地の整備】

【消防署の建設】

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

工業用地=0.8ha

整備完了

住宅

工業

三島市:三島塚原IC周辺ゆとりある田園居住区整備促進区域

政策

課題

●東駿河湾環状道路の開通に伴い、推進区域等をはじめとする工業団地整備や農業関連施設の整備が進む中、新たな雇用者の受け皿となる住宅地の確保が必要である。

●少子高齢化が進む既存集落において地域防災力強化と箱根旧街道の歴史や自然環境等の保全活動の維持が必要である。

解決策

【住宅地の整備】

・交通利便性と富士山や駿河湾の眺望に優れる立地を生かした職住近接のゆとりある住宅団地を整備する。

・避難所として利用可能な公園整備とともに、歴史や自然環境等の保全活動等を展開することにより地域住民と新たな居住者との協働活動を活発化し、地域コミュニティを強化する。

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=50区画

住宅

59

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第2期基本計画

御殿場市:「印野地区」豊かな暮らし空間創生住宅整備促進区域

政策

課題

●高齢化が進む旧町村の役場周辺などの既存集落における世代バランスのとれたコミュニティの形成が必要である。

●有事の際の地域防災力の向上が必要である。

解決策

【住宅地の整備】

・県内外在住の子育て世代等の移住を促進するゆとりある住宅地を整備する。

・有事に備え、一時避難地として利用可能なコモンスペースや防災倉庫の設置により集落の防災機能を強化する。

新東名高速道路 駒門PA

御殿場JCT

御殿場IC

東名高速道路

新東名高速道路 駒門PA

御殿場JCT

御殿場IC

東名高速道路

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=8区画

住宅

裾野市:裾野市北部地域職住近接の防災スマートシティ創出推進区域

【住宅地の整備】

・環境に優しく自然と調和した職住近接のゆとりある住宅団地を整備する。

・太陽光発電システムや蓄電池等を活用した自立可能なスマートハウスや公共スペースへの充電スポット等の整備とともに、職住近接による企業の事業継続計画を充実させる。

解決策

●東名裾野IC周辺地域に立地する企業等の従業員の定住の受け皿となる住宅地の確保が必要である。

●有事に備えた地域及び企業の防災力強化が必要である。

政策

課題

トヨタ自動車㈱東富士研究所

矢崎総業㈱Y-City矢崎部品㈱

トヨタ自動車東日本㈱

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=80区画

住宅

60

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第2期基本計画

小山町:南藤曲地区「家・庭一体の住まいづくり」推進区域

【住宅地の整備】

・自然と調和した家・庭一体の住宅団地を整備し、工業団地の職住近接の住宅としての機能を確保する。 有事に自立可能なスマートタウンの創出や、区域内に整備する避難地としてのパブリックスペースの確保により、防災対応力の高い住宅団地を形成する。

解決策

●湯船原地区の工業団地整備に伴い、職住が近接した住宅用地の確保が必要である。

●有事において自助共助の理念が醸成された地域コミュニティの形成が必要である。

政策

課題

新東名高速道路

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=16区画

住宅

小山町:生活と自然が調和した「富士小山わさび平地区」推進区域

【住宅地の整備】

・富士山が望める場所で、自然と調和した家・庭一体の住宅団地を整備し、沿岸部からの移転の受け皿の確保と県内外からの移住・定住の促進を図る。

【防災協定の締結】

・地区内の研修所等施設と協定を締結し、地域住民や観光客の一時避難や災害復旧支援者受入機能を確保し、地域防災力の強化を図る。

解決策

●新東名高速道路(仮称)小山PAのスマートインターの設置による利便性の向上や、恵まれた自然環境を活かした、住宅用地の確保が必要である。

●(仮称)小山PA等と連携した防災拠点の創出に加え、観光客の一時滞在や災害復旧支援者の受入地の確保が必要である。

政策

課題

新東名高速道路

(仮称)小山PA予定地

推進区域

【防災協定の締結】

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=32区画

住宅

61

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第2期基本計画

小山町:富士山の眺望を活かした駿河小山駅周辺活性化事業推進区域

【工業用地の整備】

・駅周辺の未利用地を企業誘致のための工業用地として整備し駅周辺に人の流れを創出するとともに、観光客に対する情報発信機能を強化する。

【防災協定の締結】

・有事に備え、立地企業と防災協定を締結するとともに、強化した情報発信機能を活用して防災情報を駅利用者等に提供する。

解決策

●駿河小山駅周辺の未利用地を活用した中心市街地の活性化を図る必要がある。

●有事の際の駅利用者の安全・安心の確保が必要である。

政策

課題

【防災協定の締結】

【工業用地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

協定締結

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

工業団地=10.0ha

推進区域

コミュニティ

小山町:リバーガーデンタウンおやま宅地造成事業推進区域

政策

課題

●推進区域等をはじめとする工業団地整備や観光関連施設等の整備が進む中、新たな雇用者となる若者世帯の受け皿となる住宅地の確保が必要である。

●少子高齢化により弱体化した集落機能の維持と地域防災力の強化が必要である。

解決策

【住宅地の整備】

・水と緑溢れる豊かな自然環境を生かした職住近接のゆとりある住宅団地を整備する。

・避難所として利用可能な公園整備とともに、公園を活用した防災イベントや自然環境保全活動等を展開することにより地域住民と新たな居住者との協働活動を活発化し、地域コミュニティを強化する。

新東名高速道路

(仮称)小山スマートIC

推進区域

推進区域

推進区域

推進区域

【住宅地の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

造成完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

住宅地=50区画

住宅

62

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第2期基本計画

伊豆市:「天城北道路」と「道の駅」を生かした地域振興拠点づくり推進区域

政策

課題

●少子高齢化や人口減少、産業の低迷、コミュニティ機能の低下等多くの課題を抱える月ヶ瀬地区の活性化が必要である。

●有事に備えた広域防災機能の強化が必要である。

解決策

【観光交流拠点の整備】

・「天城北道路」と「道の駅」の整備に併せ、観光案内機能、地場産品の物販機能、地域住民の交流の場となる多目的広場等のコミュニティ維持機能などの複合的な機能を有する観光交流拠点を整備するとともに、バス路線等の公共交通の再編により、各地区の拠点を結ぶネットワークを強化し、機能的で魅力あるコンパクトタウンを形成する。

・伊豆半島西南部への交通の要衝として、有事の物資供給拠点や観光客の一時避難場所とするとともに、応急復旧を行う活動拠点としての活用が図られるよう広域防災拠点化を推進する。

(仮称)天城湯ヶ島IC(仮称)天城湯ヶ島IC(仮称)天城湯ヶ島IC

(仮称)天城湯ヶ島IC

伊豆縦貫自動車道

(天城北道路)

推進区域

【観光交流施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

コミュニティ

伊豆の国市:「世界遺産 明治日本の産業革命遺産 韮山反射炉」及び「江川邸」を核とした歴史文化のまちづくり推進区域

【ガイダンス施設等の整備・資料保存活用施設の整備】

・世界遺産のガイダンス施設や広場、展望施設等を整備するとともに、多彩な観光資源のネットワーク化や周遊観光の情報発信等により、着地型の広域観光拠点を形成する。

・有事に備え、観光客等の避難・受入態勢を強化する。

解決策

●世界遺産韮山反射炉を生かした歴史文化が薫る魅力ある地域づくりと多彩な観光資源を活用した観光業の活性化が必要である。

●観光客の安全・安心の確保が必要である。

政策

課題

推進区域

推進区域

【資料保存活用施設の整備】

【ガイダンス施設等の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

コミュニティ

63

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第2期基本計画

東伊豆町:稲取高原特色を生かした観光地づくり推進区域

【観光交流施設の整備】

・地域住民のレクリエーションや滞在型観光の拠点となる憩いの広場の整備や、観光資源の情報発信等の強化により、近隣の観光関連施設等と連携しながら、交流人口の拡大を図る。

・有事の際には、近隣公共施設が有する防災機能と連携しながら、親水広場等を仮設住宅、自衛隊宿営地等に活用することで地域防災力を高める。

解決策

●稲取高原の美しい自然環境や多彩な観光資源を生かした観光地づくりに向けて、人が集う憩いの場の充実などにより、交流人口の増加を図る必要がある。

●有事の際は、津波や土砂災害等の危険が少ない区域に防災施設として活用できる施設用地の確保が必要となっている。

政策

課題

新東名高速道路

新東名高速道路 国道135号

推進区域

【観光交流施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

コミュニティ

小山町:富士山に抱かれた須走周辺地区観光活性化事業推進区域

政策

課題

●富士山観光の拠点である須走地区において、通過・交流から滞在へ人の流れを創出する必要がある。

●有事における観光客の安全・安心の確保が必要である。

解決策

【観光宿泊施設の整備】

・「道の駅すばしり」周辺及び国道138号沿道に観光宿泊施設を誘致する。

【防災協定の締結】

・有事に備え、誘致施設と防災協定を締結し、道の駅と連携した観光客の一時避難地として活用する。

道の駅すばしり推進区域

【防災協定の締結】

【観光宿泊施設の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

コミュニティ

64

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第2期基本計画

静岡市:地域資源活用による都市山村交流推進区域

政策

課題

●市街地への人口流出や高齢化により地域社会の存続が危ぶまれる山村部において、雇用を生む産業を創出し、集落を活性化させることが必要である。

●有事に備えた防災機能を強化する必要がある。

解決策

【観光交流施設等の整備】

・ウイスキー工場の建設に併せた観光交流施設を整備する。

【防災協定の締結】

・有事に備え、防災協定を締結し、工場等との連携により人的・物的資源を確保するとともに地域コミュニティを強化する。

推進区域

【防災協定の締結】

【観光交流施設等の整備】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

コミュニティ

御殿場市:駒門周辺地域エコシティ化推進区域

【再生可能エネルギーの導入】

・駒門周辺地域において、企業、団体、地域等が一体となって、小水力、木質バイオマス等の多様な再生可能エネルギー関連事業を展開する。

・エネルギーの地産地消により、有事における市民生活や企業活動の持続性を確保する。

解決策

●再生可能エネルギー等を活用した新たな産業の創出が必要である。

●有事に備えた持続可能な地域づくりが必要である。

政策

課題

【再生可能エネルギーの導入】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

バイオマス

ボイラー・

チップ加工

場整備

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

エネルギー

推進区域

推進区域

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第2期基本計画

川根本町:ICTを活用したサテライトオフィス・テレワーク推進区域

政策

課題

●ワークライフバランスの実現を可能とする多様な就労機会の創出により、若年世代を中心とする定住人口の確保を図る必要がある。

●有事において、多様な情報・収集発信機能の確保が必要である。

解決策

【サテライトオフィスの設置】

・ICTを活用し場所や時間に捉われない柔軟な就労機会を創出するテレワークの導入支援とともに、企業のサテライトオフィス等を誘致する。

【防災協定の締結】

・サテライトオフィスを展開する企業等と防災協定を結び、SNS等を活用し、被災地情報を相互伝達することができるネットワークを構築する。

推進区域

【防災協定の締結】

【サテライトオフィスの設置】

事業内容 ~2017 2018 2019 2020 20222021

整備完了

協定締結

新しいライフスタイルの実現の場内陸・高台部

ICT

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第2期基本計画

5 内外に開かれた多中心の対流型都市圏の形成

地域独自の個性の磨き上げや創造によって、人・モノ・情報を呼び込む求心力を高め

つつ、交通、情報等のネットワークの充実強化により、都市と農山漁村、沿岸と内陸、

隣接県や海外に至る様々なレベルで活発な「対流」が発生する活力ある都市圏を形成し

ます。

計画期間においては、本県の地域特性等を踏まえた圏域のあるべき姿とその実現に向

け必要となる方策について検討を進め、圏域形成につながる取組を展開します。

(圏域形成の促進)

○全国のモデルとなる個性と特色ある機能を備えた圏域形成を図るための制度

設計に係る調査・検討を行います。

(防災・減災機能の充実・強化)

○大規模災害発生時において、救急・救命活動や支援物資の輸送、復旧・復興活

動を迅速に行うため、緊急輸送路の強化を図り、安全・安心の確保に努めます。

○一定規模の降雨により発生する洪水に対する浸水被害防止のため、河川や排水

施設の整備を推進します。

(地域資源を活用した新しい産業の創出・集積)

○商業エリアの価値を高めるため、市町や民間まちづくり会社等と連携し、商業

エリアの活性化に必要な人材育成の推進や、商店街等における空き店舗や空き

ビルなど、遊休不動産を活用したリノベーションによるまちづくりを支援しま

す。

○創業しやすい環境づくりを図るため、市町が創業支援事業計画に基づいて実施

する相談窓口の設置や創業セミナー等の開催を支援するほか、創業後の成長を

支援するため、産業支援機関と連携し、創業者が成長軌道に乗るための伴走型

の支援を実施します。

○観光・交流拠点の充実・強化を図るため、DMO※17を核とした魅力ある観光

地域づくりの推進と地域資源を活用した誘客を促進します。

17 地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域

づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、戦略を策定し、着実に実施するための調整機能を備え

た組織です。

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第2期基本計画

(誰もが憧れる美しくゆとりある暮らし・環境の創出)

○「コンパクト・プラス・ネットワーク」※18の形成を図るため、市町が取り組

む立地適正化計画の作成を支援し、居住や都市機能の適正な立地を促進します。

○機能的で魅力ある都市を形成するため、適正な都市基盤施設の整備や良好な市

街地の形成を推進します。

(交通・情報基盤の整備)

○社会経済活動を支える道路ネットワークを構築するため、国や中日本高速道路

株式会社への事業推進の働きかけによる高規格幹線道路の整備促進や、地域高

規格道路をはじめとする高規格幹線道路へのアクセス道路の整備など、地域の

基幹となる道路整備を推進します。

○鉄道交通の安全性向上に必要な施設整備を行う鉄道事業者を支援し、通勤・通

学等の広域的な移動が必要な地域住民や観光客等への安定した交通手段を確

保します。

○広域的・幹線的バスや市町自主運行バス等の運行を支援し、地域住民の移動手

段である公共交通の維持・確保を図ります。

○物流機能の充実・強化を図るため、陸・海・空の交通ネットワークの一層の充

実や、物流拠点の整備、立地促進等を図ります。

18 人口減少社会において、持続可能な地域づくりを進めるため、利便性の高い公共交通で結ばれたコンパクトなま

ちを目指す考え方です。

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第2期基本計画

6 多彩なライフスタイルの実現

地域の自然、歴史、文化等の資源を活かして生活を楽しむ暮らし方の提案を行います。

併せてコミュニティの再生や多様な主体による共助社会づくりを進め、誰もが価値観や

ライフステージに応じて、望むライフスタイルを選択できる環境を創出します。

計画期間においては、コミュニティづくりを通じた安全・安心の確保や美しい景観の

形成、再生可能エネルギーの活用等を図り、都市の利便性と豊かな自然環境を併せて享

受できる暮らし方の実現を目指します。

(防災・減災機能の充実・強化)

○地域の防災力を維持・強化するため、地区防災計画などの地域の防災計画の策

定を促進し、地域のPTAや事業所、民間団体などとの連携強化を図るととも

に、新たな担い手となる女性や学生等の消防団への加入促進等により、地域防

災の要である消防団の充実を図ります。

○災害に強い小規模分散型のエネルギー供給体系の構築を図るため、多様な地域

資源を活用した再生可能エネルギーの導入を促進します。

(地域資源を活用した新しい産業の創出・集積)

○産学官金の連携による新エネルギー等の研究開発・事業化を促進するとともに、

CNF などの新素材や次世代自動車を含む成長産業分野を中心に、地域企業の新

たな投資・参入を支援します。

○時間や場所にとらわれない多様な就労機会の創出を目指し、首都圏のIT企業

等のサテライト・オフィスを誘致するため、市町との連携により、現地見学会

の実施や実際にオフィスを短期間設け業務に支障がないか確認する実証実験

を行います。

(誰もが憧れる美しくゆとりある暮らし・環境の創出)

○各市町のコミュニティ施策の充実に向けた側面支援を行い、多様な主体の参加

による地域活動の活性化を促し、住民自らが様々な地域課題の解決に取り組む

ことができる環境づくりを推進します。

○地域を理解し、地域に貢献する人材を育成するため、自然、文化、産業等の地

域の魅力を再認識できる学習機会の充実を図ります。

○県民誰もが、住む場所にとらわれず、必要なときに、安全で質の高い医療が速

やかに受けられるよう、医療人材の確保・育成や、救急医療体制、在宅医療の

提供体制の整備等を推進します。

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第2期基本計画

○住み慣れた地域で安心して自分らしい暮らしを続けることができる地域づく

りのため、地域包括ケアシステムの推進や、地域における多様な障害に応じた

きめ細かな支援を行います。

○安心して子どもを生み育てられる環境をつくるため、保育所や認定こども園、

放課後児童クラブの整備や保育人材の確保等、保育サービスの充実を図ります。

○低炭素型の地域づくりを進めるため、地域において情報技術を活用し 適なエ

ネルギー需給システムが構築されたスマートコミュニティ※19の形成やZEH※20(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、ZEB※21(ネット・ゼロ・エネル

ギー・ビル)などの建築物の省エネ化を促進します。

○花と緑があふれる美しい暮らし空間を創造するため、園庭・校庭をはじめとし

た県内各地への芝生の普及や、地域緑化活動の核となる人材の育成等を推進し

ます。

○地域自らが、農地・農業用施設、美しい景観、地域に伝わる伝統文化等の地域

資源を保全管理する「ふじのくに美しく品格のある邑(むら)づくり」を支援

します。

○地域農産物や美しい景観等の魅力を伝える農業者を育成し、地域・産地のブラ

ンド力を向上することにより、中山間地域農業の活性化に取り組みます。

○県民、事業者等への「ふじのくに生物多様性地域戦略」の普及・啓発を図り、

多様な野生動植物を育む豊かな自然環境の後世への継承に向けた自発的な取

組を促進します。

○「ふじのくに回遊式庭園」の実現に向けた広域景観を形成するため、広域景観

形成行動計画を策定し、県が主体となり、各市町の取組を積極的にけん引・調

整します。

○県外からの移住・定住を促進するため、「“ふじのくにに住みかえる”静岡県移

住相談センター」において、本県で実現可能な田舎暮らしや地方都市での便利

な生活、趣味を満喫する生活など、多彩なライフスタイルを移住希望者のニー

19 コミュニティ単位での太陽光等の分散型電源による創エネ、蓄電池による蓄エネ、需要家の節電による省エネを

ICTにより統合的に管理・制御し、エネルギー消費の 適化(需給構造の効率化、省エネルギーの実現)を図

る概念です。 20 高断熱化と高効率な設備システムにより、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネ化を実現した上で、再生可能

エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅のこと

を言います。 21 高断熱化、自然エネルギー利用、高効率な設備システム等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネ化を

実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとするこ

とを目指した建築物のことを言います。

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第2期基本計画

ズに合わせ提案します。

(交通・情報基盤の整備)

○安全な道路環境を確保するため、歩道整備や事故防止対策、自転車の円滑な走

行を実現する自転車走行環境の整備等を推進します。

○人口減少社会に対応したモノの流れを維持するため、過疎対策推進研究会を通

じて新技術や規制緩和を活用した生活支援サービスの取組事例について情報

を共有し、地域のニーズに合った取組を検討します。

○快適な道路空間を創出するため、地域の住民や企業などの協働により道路の清

掃や美化活動を行う、「しずおかアダプトロードプログラム」を推進します。

○生活の質を向上させるため、テレワークや遠隔医療等の実現に向けた、ICT の

効果的な利活用等を推進します。

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第2期基本計画

7 ふじのくに防災減災・地域成長モデル総合特区の取組

新東名高速道路等の高規格幹線道路を 大限活用し、内陸部に災害に強く魅力ある先

進地域を築くとともに、都市部を防災・減災に対応した地域に再生し、両地域間の連携

と相互補完により、県土の均衡ある発展を目指す取組を県・市町が連携・協力して推進

するため、規制の特例措置や税制・財政・金融上の支援措置等、総合特区制度※22を活

用しながら、南海トラフの巨大地震等の有事に備えた地域づくりモデルの形成を目指し

ます。 (1)総合特別区域の範囲

静岡県全域 (2)評価指標及び数値目標

評価指標(1) 防災・減災機能の充実・強化

数値目標(1)①地震・津波対策アクションプログラム2013において目標を達成したアクションの割合

60.2%(2018 年度)→100%(2022 年度)

数値目標(1)②“ふじのくに森の防潮堤づくり”の整備延長

累計 5,690m (2013~2018 年度)→23,589m (2013~2022 年度)

数値目標(1)③津波の要避難地区で避難が必要となる人に対する津波避難場所の充足率

90.5%(2018 年度)→100%(2022 年度)

評価指標(2) 地域資源を活用した新しい産業の創出・集積

数値目標(2)①企業立地件数

65 件(2018 年)→累計 325 件 (2018~2022 年)

数値目標(2)②新成長分野の取組件数

110 件(2018 年度)→累計 550 件 (2018~2022 年度)

数値目標(2)③6次産業化等の新規取組件数

160 件(2018 年度)→累計 800 件 (2018~2022 年度)

評価指標(3) 新しいライフスタイルの実現の場の創出

数値目標(3)①豊かな暮らし空間創生住宅地区画数

累計 250 区画(2014~2018 年度)→累計 450 区画(2014~2022 年度)

数値目標(3)②移住相談窓口等を利用した県外からの移住者数

800 人(2018 年度)→累計 4,000 人 (2018~2022 年度)

数値目標(3)③県内の太陽光発電の導入量

180 万 kW(2018 年)→220 万 kW(2022 年)

評価指標(4) 暮らしを支える基盤の整備

数値目標(4)①高規格幹線道路へのアクセス道路の供用率

64.6%(2018 年度)→84.7%(2022 年度)

数値目標(4)②国及び県の助成制度等を利用して建設された物流施設件数

10 件 (2018 年度)→累計 50件(2018~2022 年度) ※評価指標:定性的な目標を達成するために設定する指標

※数値目標:評価指標の達成度を測るもので、毎年度の事業の進捗を的確に評価できる目標

22 政策課題の解決を図る突破口とするため、地域の資源や知恵を地域の自立や活性化に向けて 大限活用し、政策

課題解決の実現性の高い区域における取組に対して、国と地域の政策資源を集中するものです。

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第2期基本計画

(3)総合特区制度の活用

ア 規制の特例措置の提案

事業の推進にあたり、法令や制度等に対する規制緩和を求める提案を国に行い、

年に2回行われる「国と地方の協議」の場において、提案の実現に向けた協議を行

うことにより、円滑な事業着手を図ります。

○主な同意済みの提案

規制の特例措置の提案内容 結果

土地利用規制に関する国との一括事前協

議制度の創設

個別事業ごとに関係者が一堂に会す

る場を設置することで合意

地域の農業振興に資する施設に関する農

地転用許可の緩和

甲種農地等でも農家レストラン用地

としての転用は可能

公衆便所の浄化槽における処理対象人員

算定計算の特例措置

用途の実情により浄化槽の規模の算

定人員を増減できることを確認

木質バイオマス発電の燃焼灰利用に関す

る規制の緩和

個別事案により廃棄物として扱わな

いことができることを確認

イ 金融上の支援措置

総合特区計画の推進に資する以下の3つの事業のいずれかを実施する事業者が、

指定金融機関からの融資により資金調達する場合に、国(内閣府)が予算の範囲内

で指定金融機関に対し利子補給金を支給するものであり、事業者の金利負担の軽減

を図ることで円滑な事業実施を図ります。

事業名 内容

沿岸・都市部のリノベーションモデル事業

津波被害が想定される沿岸・都市部の

新しい地域再生モデルの創出を目指

す事業

内陸・高台部のイノベーションモデル事業

沿岸域の企業や住民の受け皿となる

災害に強く個性と魅力を備えた新し

い地域づくりの先導的なモデルの創

出を目指す事業

多層的な地域連携軸の形成モデル事業

(静岡県全域)

高規格幹線道路のIC周辺地域等に

物流関連企業の立地等を促進すると

ともに、有事に強い物流ネットワーク

の構築を目指す事業

ウ 財政・税制上の支援措置

事業の推進にあたり、関係府省の予算を重点的に活用するほか、必要に応じて、

事業の初年度に限り利用可能な「総合特区推進調整費」を活用することにより、円

滑な事業進捗を図ります。

また、地域戦略を担う事業者に対する個人出資に係る所得控除等、税制上の支援

措置の活用・提案を検討します。

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第2期基本計画

(4)推進組織

県、市町、民間団体等で構成される「“ふじのくに”のフロンティアを拓く地

域協議会」により、地域活性化総合特区の推進を図ります。

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第2期基本計画

8 市町界や県境を越えた地域づくりの取組

単独市町によるふじのくにフロンティア推進区域における取組のほか、市町界や県境

を越える地域づくりの取組が広がっています。

このような地域づくりについては、広域的な圏域形成に資する取組へと発展する可能

性を持っていることから、関係者からなる取組の推進組織の運営等により、関係者間の

情報共有や事業間連携等を図り、地域づくりの支援・推進を行っていきます。

(1)中部横断自動車道等を活用したモノと人が賑わう地域づくり

2017 年(平成 29 年)3月、静岡市清水区において「食と農」の都市農村交流エ

リアの形成を目指し、整備が進められている中部横断自動車道と清水港を軸として、

「食」をテーマにした、食に関わる生産機能、食品加工・製造機能、食の物流拠点

機能、アミューズメント機能の各機能の強化、連携等により、新たな魅力ある地域

づくりを推進することを目的に、ネオ・フード・ロジスティクスパーク構想アクシ

ョンプランを策定しました。中部横断自動車道、新東名高速道路・東名高速道路等

の南北・東西軸や清水港、大規模な樹園地団地等の地域資源の活用により、県境を

越えてモノ・人が賑わう地域づくりを目指し、2027 年(平成 39 年)度までを取組

期間として、段階的に構想を推進します。

(2)東名・新東名IC周辺地域における土地利用

沼津市と長泉町にまたがる東名高速道路沼津ICと新東名高速道路長泉沼津I

Cの周辺地域は、東駿河湾環状道路が交わる交通の結節点であり、県東部地域の玄

関口となりうるポテンシャルを有した発展性の高い地域です。一方で、本地域は世

界遺産富士山を背後に有することから、景観への十分な配慮も必要です。

この地域の地域資源を 大限活用するためには、両市町の一体的な土地利用の方

向性が必要となることから、沼津市、長泉町及び県で東名・新東名IC周辺土地利

用構想検討会を設置し、2015 年(平成 27 年)3月に将来的な土地利用構想図を策

定しました。

本構想に基づき、美しい景観と活力ある産業基盤が両立する取組を促進し、この

場所に相応しい地域づくりを支援していきます。

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