athena triumph 1 78 - 株式会社 mol...
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在来船荷役に関して、ビジュアルにご紹介します!
① 多目的輸送船 (Athena Triumph)
当社の多目的船船隊の 1 隻である、
“Athena Triumph”。78トンのクレ
ーン 2 基を装備し、タンデムでの利
用で、150トンまでの貨物を吊上げる
ことができます。現在、長期傭船を
含めて、30 隻以上の当社多目的船隊
が極東、東南アジア、インド洋を航
海中です。
② 荷受け
貨物を前受けする場合もありますが、貨物が大型であ
る場合が多く、本船のスケジュールに合わせて、右の
様な「艀(はしけ)」で本船の船横まで輸送されてき
ます。
勿論、陸側からも特殊なシャーシやトレーラー、トラ
ックにより搬入されます。 建機などは自走で運ばれ
てきます。
③ 船積作業
海運会社が作成する積付プラン(Stowage Plan)に基づいて、吊上計画(Lifting Plan)と固縛プラン
(Securing Plan)に従って、港での荷役が行われます。
港では、4人~13人程度が1チームとなり、荷役
作業が行われます。このチームを業界では「ギャ
ング」と呼び、「この荷役ならワンギャンで2日、
ツーギャンなら1日かなあ」(ひとつの荷役グルー
プでの作業なら2日、ふたつのグループでするな
ら1日)などのように使われます。
因みに、右上の写真のように、ワイヤーを掛けて、
本船のクレーンに掛けるまで、お客様の責任範疇
となります。輸送条件の「Hook to Hook(HH)」
「Berth Term(BT:バ
ースターム)」が該当し
ます。本船クレーンに掛
けた時点(フックオン)
から、船会社の責任範疇
となります。
(お客様で荷役を手配
する場合は、積みが
「Free In」、揚げが
「Free Out」と呼ばれ、
「FIFO」や「FIBT」な
どと表現されます。
④ 本船構造
当社の多目的船は、すべて「二層甲板構造船」(ツインデッカー)となっています。コンテナ輸送が、
一般的でない時代は、小口貨物も多く、「三層甲板構造船」(トリプルデッカー)も存在しましたが、貨
物の大型化もあり、ほぼすべてが「ツインデッカー(Twin Decker)」となっています。
上の写真の様に、下層甲板(「Tank Top」、「Lower Deck」などと呼ぶ)は、デッキ強度が強く、鋼材
などの重量勝ちの貨物や、上層甲板より高さがあるため、背高貨物などの積載に使われています。
下層甲板の貨物を積み終えた後、外してあった中
甲板(上の鋼材貨物の写真の上の方に映っている鉄
板のようなもの、「ポンツーン」と呼んでいます)
をはめて、写真の様な建設機械や様々な貨物を積ん
で行きます。
更に本船のハッチを閉じて、更に大型貨物を本船
のデッキ上(オンデッキ:On Deck)にも積んでい
くことが可能です。
また、中甲板を開けた形で、超大型の背高貨物を積んだり、バイオマス燃料である PKSや石炭、粗糖
などのバルク貨物を積むことも可能です。
これらの通り、大きなものから小さなものまで、あらゆる貨物を輸送するのが、多目的船です。船自
体に荷役機器があるため、港湾施設が不十分な港など向けの輸送で活躍します。
最後に、当社の多目的船隊のご紹介を致します。
⑤ 当社多目的船サービスについて
当社は、近海船では最大船型と言われている裁貨重量で 1.2-1.3万トン級の多目的船約 30隻を運航し、
主に日本から中国・東南アジア・中東などに配船を行っております。
当社船隊は、貨物を安全に取り扱うために、ワイドハッチ、ボックスシェープ型を採用し、更に長尺
物にもの対応するため、ロングハッチ構造としています。また、老齢船のリプレースも積極的に展開し
ており、当社の船隊の平均船齢は 5歳となってい
ます。
また、鋼材輸送に関しては、船艙内を温めることによる結露防止システムをいち早く導入するなど、
輸送品質の改善に努力しております。
左図)
当社重量物船の主要項目表
です。クレーンの位置以外は
他の多目的船と殆ど変りま
せん。