building - agilent...1: joseph von fraunhofer 、 1787-1826 、ドイツの光学技術者。出典:...
TRANSCRIPT
-
教育目的専用
March 7, 2016
1
BUILDINGBETTER SCIENCEAGILENT AND YOU
分光分析の基礎: 理論
-
教育目的専用
March 7, 2016
2
アジレントは教育機関の活動を
サポートし、当社が所有する資料の使用機会を積極的に提供しています
本スライドセットはアジレントによって制作されています。使用目的は教育目的のみに限定されています。
画像、略図、図をその他の目的に使用する場合は、事前にアジレントまでお問い合わせください。
-
March 7, 2016
教育目的専用
3
概要
分光分析は、物質と電磁放射の間の相互作用の研究です。歴史的に、分光分析
は、プリズムによって波長に応じて分光された可視光の研究が起源となっていま
す。その後、その概念は大幅に拡張され、放射エネルギーとのあらゆる相互作用
を、波長または周波数の関数として含むようになりました。分光分析データは、
多くの場合スペクトル (調査対象の反応を波長または周波数の関数としてプロットしたもの) によって表されます。
• Spectrum (スペクトラム): ラテン語でゴーストを意味する• Skopos (スコープ): ギリシャ語で監視人を意味する• Spectroscopist (スペクトロスコピスト) :ゴースト監視人= 分光学者
-
March 7, 2016
教育目的専用
4
目次
歴史的背景
• 光学スペクトルの初期の歴史• 1666 可視スペクトルの観測• 1802 フラウンホーファー吸収線• Kirchhoff と Bunsen の放射実験• Kirchhoff と Bunsen の吸収実験
定義
• ミルトンスペクトル• 分光分析および分光計• 電磁スペクトル• 光
主要パラメータ
• 波長および周波数• 吸光および発光• 吸収された光とエネルギーレベル• 原子スペクトルの特性• 吸光および透過• 吸光と濃度の関係• ランベルトベールの法則
-
March 7, 2016
教育目的専用
5
歴史的背景光学スペクトルの初期の歴史
目次
Abney およびFesting
が 50 種以上の化合物の赤外吸収
スペクトルを収集
1882Anders J. Angstrom
が約 1,000 本のフラウン
ホーファー線の波長を測定
1868Gustav
Kirchhoffおよび Robert
Bunsen が白熱するまで加熱された元素から
さまざまな色を観測
1859August Beerが光の吸収と濃度の間の関係を認識
1853Joseph vonFraunhoferが分光器を
使用してそれらの
暗線を調査
1812William Hyde
Wollastonがが太陽のスペクトルで暗線を特定
1802Isaac
Newtonが
太陽のスペクトルを
発見
1666
-
March 7, 2016
教育目的専用
6
ニュートンの実験
歴史的背景1666 可視スペクトルの観測
Sir Isaac Newton、1642-1726英国の物理学者、数学者出典: Wikipedia
目次
https://en.wikipedia.org/wiki/Isaac_Newton
-
March 7, 2016
教育目的専用
7
歴史的背景1802 フラウンホーファー吸収線Wollaston および Fraunhofer は、太陽のスペクトルで暗線を発見しました。
Fraunhofer は、より高いスペクトル分離能が得られる回折格子を導入しました。
Fraunhofer は、太陽自体の大気が光を吸収するために暗線が発生するという説を提示しています。
目次
画像 1: Joseph von Fraunhofer、1787-1826、ドイツの光学技術者。出典: Wikipedia、
画像 2: William Hyde Wollaston、
1766-1828、英国の化学者。出典: Wikipedia
詳細については注記参照。
PresenterPresentation Notes1802 年に、英国の化学者 William Hyde Wollaston は、太陽のスペクトル中にいくつかの暗い線があることを初めて指摘しました。1814 年に、Fraunhofer は単独でそれらの線を再発見し、そのような部分の波長について体系的な調査と慎重な測定を開始しました。全体で 570 を超える暗線を解析し、主要な線に A から K までの文字を割り当て、弱い線には他の文字を割り当てました。現在は、太陽光を観測すると、何千もの線を検出できます。約 45 年後に、Kirchhoff と Bunsen は、いくつかのフラウンホーファー線が、加熱された元素のスペクトルで特定された特徴的な輝線と一致することに気づきました。太陽のスペクトル内の暗線は、太陽の大気中の化学元素による吸光が原因となって発生することが正しく推定されました。観測される線の一部は、地球の大気中の酸素分子での吸光により発生する地球大気線であると確認されました。
出典: Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Joseph_von_Fraunhoferhttps://en.wikipedia.org/wiki/William_Hyde_Wollaston
-
March 7, 2016
教育目的専用
8
歴史的背景Kirchhoff および Bunsen の放射実験
Kirchhoff と Bunsen は、白熱するまで加熱された元素からさまざまな色を観測しました。
目次
Robert Bunsen (1811-1899) ドイツの化学者、出典: Wikipedia
Gustav Robert Kirchhoff (1825-1887) ドイツの物理学者、出典: Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Bunsenhttps://en.wikipedia.org/wiki/Gustav_Kirchhoff
-
March 7, 2016
教育目的専用
9
歴史的背景Kirchhoff および Bunsen の吸収実験
Kirchhoff と Bunsen は、加熱した金属塩に光線を通過させ、フラウンホーファー吸収線を観測しました。
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
10
定義ミルトンスペクトル
目次
出典: Wikipedia。NASA の画像 EM_Spectrum3-new.jpg を基に作成したもの。
このミルトンスペクトルの図では、タイプ、波長(例を含む)、周波数、および黒体放射温度を示します。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:EM_Spectrum_Properties_edit.svghttps://commons.wikimedia.org/wiki/File:EM_Spectrum3-new.jpg
-
March 7, 2016
教育目的専用
11
定義
分光分析
電磁スペクトルのさまざまな領域からのさまざまな波長の光との、サンプルの相互作用の測定。
このようなシグナルを波長の関数として測定すると、スペクトルが収集され、
「分光分析」という用語で表される分析になります。
分光計
光学スペクトルの領域で相対測定を行うための機器。光を分散させる元素によってスペクトルに分散された光を使用します。
lI0 I
光源
モノクロメータ サンプル
光検出器
目次
http://www.chem.agilent.com/en-US/products-services/Parts-Supplies/Chromatography-Spectrometry/Vials-and-Closures/High-Recovery-Vials/PublishingImages/high_recovery_vials.pnghttp://www.chem.agilent.com/en-US/products-services/Parts-Supplies/Chromatography-Spectrometry/Vials-and-Closures/High-Recovery-Vials/PublishingImages/high_recovery_vials.png
-
March 7, 2016
教育目的専用
12
定義電磁スペクトル
電磁スペクトルは、桁数が大幅に異なる幅広い周波数と波長を対象とします。
• 領域の名前は、純粋に歴史的である• ある領域から次の領域に移る際に、突然変化したり根本的に変化したりすることは
ない
• 可視光は電磁スペクトルのごく一部のみを表す
電磁スペクトル
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
13
定義光
光は、以下のように 2 とおりに説明できます。
• 波のような特性。波長および周波数などの用語がしばしば用いられます。
• 粒子のような特性。これらは光子と呼ばれるエネルギーのパケットを単位として表されます。
これらの用語は、電磁スペクトル全体で通用し、通常「光」と見なされるもの (可視、紫外、赤外) のみに限定されません。
光は、振動する電場 (E) と磁場 (M) からなるため、性質上、波と類似しているものと見なされます。電場と磁場は互いに直角であり、特定の媒体の中では一定の速度で
移動します。真空中では、この速度は
3×108 ms-1 です。
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
14
主要パラメータ波長および周波数
電磁放射に関連するエネルギーは、
次のように定義できます。
周波数は、波長と次のような関係に
なっています。
目次
E エネルギー (J)
h プランク定数 (6.62 ×10-34 Js)ν 周波数 (s-1)
c 光速 (3×108 ms-1)
λ 波長 (m)
ν⋅= hE
λν c=
注: 分光分析では、波長は一般にマイクロメートル、ナノメートル、または波数 (1/λ、センチメートルの逆数で表す) で表されます。
-
March 7, 2016
教育目的専用
15
主要パラメータ吸光および発光
目次
電磁放射と物質との相互作用は、大まかに次のように分類できます。
• 吸光プロセス: 光源からの電磁放射はサンプルに吸収され、検出器に到達する放射力は減少します。
• 発光プロセス: 電磁放射がサンプルから放射され、検出器に到達する放射力は増加します。
-
March 7, 2016
教育目的専用
16
主要パラメータ吸光および発光
吸光プロセスと発光プロセスには、異なるエネルギーレベルまたは状態間での遷移が含まれます。
遷移が発生するためには、入射光子が、2 つの状態間のエネルギーの差と等しいエネルギーを持っていなければなりません。このようになっている場合は、エネルギーを吸収でき、励起状態への遷移が可能です。
このような遷移によって、以下のものが変化する可能性があります。
• 電子エネルギー• 振動エネルギー• 回転エネルギー
核エネルギーレベルの変化は、非常に高いエネルギー (γ 線) で観測できます。一方で核スピン状態の変化は、非常に低いエネルギー (マイクロ波および電波) で観測できます。
目次
∆Eelectronic > ∆Evibrational > ∆Erotational
-
March 7, 2016
教育目的専用
17
目次
主要パラメータ吸光および発光
この図は、ホルムアルデヒドの電子遷移およびそれを引き起こす光の波長の例を示します。
このように遷移すると、吸光種のエネルギーレベルの差に特有の
波長で、吸収バンドが非常に狭くなるはずです。
ホルムアルデヒドにおける電子遷移
-
March 7, 2016
教育目的専用
18
目次
主要パラメータ吸光および発光
ここで、振動エネルギーと回転エネルギーのレベルを、電子エネルギーレベルに重ねて示します。
エネルギーが異なる多くの遷移が発生する可能性があるため、バンドは広くなっています。
溶液中では、溶媒と溶質の相互作用のために、さらに幅が広くなります。
分子内の電子遷移および紫外可視スペクトル
-
March 7, 2016
教育目的専用
19
目次
主要パラメータ吸光および発光
この図では、原子内の電子遷移の例を示します。
このように遷移すると、吸光種のエネルギーレベルの差に特有の波長で、吸収バンドが非常に狭くなるはずです。
原子からのエネルギーの吸収/放出ごとに固有の波長が存在します。
分子内の電子遷移およびスペクトル
-
March 7, 2016
教育目的専用
20
目次
主要パラメータ吸光および発光
原子は離散的な量のエネルギーを吸収可能
• 熱• 離散的な波長の光
電子がエネルギーレベルを変える可能性がある
• レベルを変えるエネルギー = 吸収された光のエネルギー
• 原子が「励起」になる• 電子がさらに高いエネルギーレベルに移行するE1、E2、...En 鉛 (Pb) のエネルギーレベルの図
-
March 7, 2016
教育目的専用
21
主要パラメータ吸収された光とエネルギーレベル
光の波長 (λ) は、エネルギーレベル間の間隔に反比例しています。
遷移ごとに間隔とエネルギーが異なるため、波長も異なります。
原子には輝線も見られます。励起原子は、緩和すると基底状態になり、
その際に放射光としてエネルギーを解放します。
• 吸光と同じエネルギー
• 吸光と同じ波長
Ec⋅∆
=λ (間隔が広くなる = 波長が短くなる)
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
22
主要パラメータ原子スペクトルの特性
シャープなピーク (紫外可視の広いピークと比較して)
最も重要な線は基底状態から発生
• 共鳴線: – 最も強力な線– 原子吸光に最大の影響
ある励起状態から別の励起状態まで発生する可能性がある
• 非共鳴線:– 弱い線– 一般に原子吸光には有用ではない
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
23
放射が物質と相互作用すると、次の
いくつかのプロセスが発生する可能性があります。
• 吸光• 反射• 分散• 蛍光/リン光• 光化学反応
主要パラメータ吸光および透過
0IIT = 100
0
⋅
=
IIT
(吸光)
TA 10log−=
目次
(透過)
光がサンプルを通過するか、サンプルから反射したときに、吸収される光の量は、透過された放射 (I) と入射放射(Io) との比率と等しくなります。
-
March 7, 2016
教育目的専用
24
主要パラメータ吸光と濃度の関係
ランベルトの法則
• 透明な媒体に吸収される光の割合は、入射光の強度とは無関係です。• 媒体で連続する厚さの単位ごとに、媒体を通過する同量の光を吸収します。
ベールの法則
• 光の吸収量は、サンプル中にある吸光種の数に比例します。
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
25
cbTA ⋅⋅=−= ε10log
ランベルトベールの法則によって、吸光は濃度と関連付けられます。
目次
紫外可視分光分析ランベルトベールの法則
ε モル吸光 (Lmol-1cm-1)
b 光路長 (cm)c 濃度
出典: Fundamentals of UV-visible spectroscopy詳細については注記参照。
サンプルとの相互作用、または反射と
分散による減少、あるいはその両方が、吸光の原因となる可能性があります。
検量線の例c を変化させて A を測定することによってキャリブレーションを実行します。
http://www.chem.agilent.com/Library/primers/Public/59801397_020660.pdf
-
March 7, 2016
教育目的専用
26
省略記号
省略記号 定義
A 吸光
AAS 原子吸光分光分析
AES 原子発光分光分析
b 光路長 (cm)
c 光速 (3 × 108 ms-1)
e モル吸光 (Lmol-1cm-1)
E 振動する電場
E エネルギー
h プランク定数 (6.62 × 10-34 Js)
I 透過された放射
I0 入射放射
省略記号 定義
ICP-OES 誘導結合プラズマ発光分光分析計
ICP-MS 誘導結合プラズマ質量分析計
λ 波長
M 振動する磁場
MP-AES マイクロ波プラズマ原子発光分光分析
T 透過率
v 周波数 (s-1)
XRF 蛍光 X 線
XRD X 線回折
目次
-
March 7, 2016
教育目的専用
27
詳細情報
アジレント製品の詳細については、www.agilent.com/chem/jp をご覧ください。
本プレゼンテーションに関するご質問やご提案は、
[email protected] までお問い合わせください。
文献 タイトル (日本語と記載のないものはすべて英文です) 資料番号
入門書 Atomic spectroscopy applications in the contract environmental laboratory 5991-5326EN
入門書 Fundamentals of UV-visible spectroscopy 5980-1397EN
カタログ アジレントの原子分光分析ソリューション(日本語) 5990-6443JAJP
Web CHROMacademy – 教育機関と学生にフリーアクセスを提供します。
ビデオ www.agilent.com/chem/teachingresources
イメージ www.agilent.com/chem/teachingresources
目次
http://www.agilent.com/chem/jphttp://www.chem.agilent.com/Library/primers/Public/Primer_Environmental_elemental_analysis.pdfhttp://www.chem.agilent.com/Library/primers/Public/59801397_020660.pdfhttp://www.chem-agilent.com/pdf/low_5990-6443JAJP.pdfhttp://www.chromacademy.com/Agilent-uni.htmlhttp://www.agilent.com/chem/teachingresourceshttp://www.agilent.com/chem/teachingresources
-
教育目的専用
March 7, 2016
28
THANK YOU
目次Publication number: 5991-6594JAJP
Slide Number 1Slide Number 2概要 �目次 歴史的背景�光学スペクトルの初期の歴史歴史的背景 �1666 可視スペクトルの観測歴史的背景 �1802 フラウンホーファー吸収線歴史的背景 �Kirchhoff および Bunsen の放射実験歴史的背景 �Kirchhoff および Bunsen の吸収実験定義�ミルトンスペクトル定義定義�電磁スペクトル定義�光主要パラメータ�波長および周波数主要パラメータ�吸光および発光主要パラメータ�吸光および発光主要パラメータ�吸光および発光主要パラメータ�吸光および発光主要パラメータ�吸光および発光主要パラメータ�吸光および発光主要パラメータ�吸収された光とエネルギーレベル主要パラメータ�原子スペクトルの特性主要パラメータ�吸光および透過主要パラメータ�吸光と濃度の関係紫外可視分光分析�ランベルトベールの法則省略記号詳細情報Slide Number 28