国によって異なる日常 - 福岡大学€¦ ·...

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172 五反田 周(ゴタンダ シュウ) 3年  人文学部文化学科 国によって異なる日常 私は今回初めてこの FITの活動に参加させていただきました。今回の活動であるアジア圏協定校と の学生交流セミナーで歓迎会、福岡見学、修了式・歓送会に参加させて頂きましたがどの時間も国際 交流ができ、とても充実した時間になりました。 福岡見学研修では様々な発見がありました。最初の集合時間では16人研修生がいたので、一人くら い遅刻してきたりするかと思っていましたが、皆しっかりと集まってバスも予定どおり出発できまし た。 バス移動中には研修生とたくさんコミュニケーションをとることができました。研修生から聞いた 話は刺激的で驚くものばかりでした。日本ではお酒は20歳からですが、大体の国はお酒が18歳からで あったり、国によっては特に決まっていなかったりと、国で法律がこんなにも違うとは驚きました。 今まで法律の事を特に深く考えたことなどありませんでした。国によって法律が違うことは知っては いましたが、日本では常識だが海外では違うなど法律の違いは面白そうなのでもっと知りたくなりま した。また自分の中で一番衝撃的だったのは、中国の研修生のお話でした。中国では周知のとおり人 口が非常に多く、大学受験では毎年1000万人が受験するそうです。中学生からほとんどの人が学校の 寮生活になるらしく、高校では恋愛禁止で毎日16時間ほど勉強するとのことでした。自分が中高とそ のような環境だとすると自分には考えられませんでした。改めて中国の学生は凄さを感じました。ま た中国では大学に入っても変わらず毎日勉強をしているらしく、自分も含めて日本の大学生の日常と 比べると恥ずかしくなりました。また、SNSの使用時間についての調査によると、4時間以上使用し ている高校生は、日本が30.7%、中国が3.6%となり、日本の高校生は SNSに多くの時間を使ってい ることが分かりました。このように中国を含む他の先進国は日本の学生と比べると勉強に対する意識 が高く、日本はこのままの状況だと他の国との差が大きくひらいていくだろうと思いました。そうな らないためにも、日本は受験の競争をもっと激しくしたりスマートフォンの使用を規制したり、何か しらの対策をするべきだと思いました。 今回の件で自分の想像や思い込みで判断せずに海外の人たちに対しての考え方をもっと広い視野で 見ていきたいと思います。

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Page 1: 国によって異なる日常 - 福岡大学€¦ · 話は刺激的で驚くものばかりでした。日本ではお酒は20歳からですが、大体の国はお酒が18歳からで

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五反田 周(ゴタンダ シュウ)  3年  人文学部文化学科

国によって異なる日常

私は今回初めてこのFITの活動に参加させていただきました。今回の活動であるアジア圏協定校との学生交流セミナーで歓迎会、福岡見学、修了式・歓送会に参加させて頂きましたがどの時間も国際交流ができ、とても充実した時間になりました。福岡見学研修では様々な発見がありました。最初の集合時間では16人研修生がいたので、一人くらい遅刻してきたりするかと思っていましたが、皆しっかりと集まってバスも予定どおり出発できました。バス移動中には研修生とたくさんコミュニケーションをとることができました。研修生から聞いた話は刺激的で驚くものばかりでした。日本ではお酒は20歳からですが、大体の国はお酒が18歳からであったり、国によっては特に決まっていなかったりと、国で法律がこんなにも違うとは驚きました。今まで法律の事を特に深く考えたことなどありませんでした。国によって法律が違うことは知ってはいましたが、日本では常識だが海外では違うなど法律の違いは面白そうなのでもっと知りたくなりました。また自分の中で一番衝撃的だったのは、中国の研修生のお話でした。中国では周知のとおり人口が非常に多く、大学受験では毎年1000万人が受験するそうです。中学生からほとんどの人が学校の寮生活になるらしく、高校では恋愛禁止で毎日16時間ほど勉強するとのことでした。自分が中高とそのような環境だとすると自分には考えられませんでした。改めて中国の学生は凄さを感じました。また中国では大学に入っても変わらず毎日勉強をしているらしく、自分も含めて日本の大学生の日常と比べると恥ずかしくなりました。また、SNSの使用時間についての調査によると、4時間以上使用している高校生は、日本が30.7%、中国が3.6%となり、日本の高校生はSNSに多くの時間を使っていることが分かりました。このように中国を含む他の先進国は日本の学生と比べると勉強に対する意識が高く、日本はこのままの状況だと他の国との差が大きくひらいていくだろうと思いました。そうならないためにも、日本は受験の競争をもっと激しくしたりスマートフォンの使用を規制したり、何かしらの対策をするべきだと思いました。今回の件で自分の想像や思い込みで判断せずに海外の人たちに対しての考え方をもっと広い視野で見ていきたいと思います。

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五反田 周(ゴタンダ シュウ)  3年  人文学部文化学科

国によって異なる日常

私は今回初めてこのFITの活動に参加させていただきました。今回の活動であるアジア圏協定校との学生交流セミナーで歓迎会、福岡見学、修了式・歓送会に参加させて頂きましたがどの時間も国際交流ができ、とても充実した時間になりました。福岡見学研修では様々な発見がありました。最初の集合時間では16人研修生がいたので、一人くらい遅刻してきたりするかと思っていましたが、皆しっかりと集まってバスも予定どおり出発できました。バス移動中には研修生とたくさんコミュニケーションをとることができました。研修生から聞いた話は刺激的で驚くものばかりでした。日本ではお酒は20歳からですが、大体の国はお酒が18歳からであったり、国によっては特に決まっていなかったりと、国で法律がこんなにも違うとは驚きました。今まで法律の事を特に深く考えたことなどありませんでした。国によって法律が違うことは知ってはいましたが、日本では常識だが海外では違うなど法律の違いは面白そうなのでもっと知りたくなりました。また自分の中で一番衝撃的だったのは、中国の研修生のお話でした。中国では周知のとおり人口が非常に多く、大学受験では毎年1000万人が受験するそうです。中学生からほとんどの人が学校の寮生活になるらしく、高校では恋愛禁止で毎日16時間ほど勉強するとのことでした。自分が中高とそのような環境だとすると自分には考えられませんでした。改めて中国の学生は凄さを感じました。また中国では大学に入っても変わらず毎日勉強をしているらしく、自分も含めて日本の大学生の日常と比べると恥ずかしくなりました。また、SNSの使用時間についての調査によると、4時間以上使用している高校生は、日本が30.7%、中国が3.6%となり、日本の高校生はSNSに多くの時間を使っていることが分かりました。このように中国を含む他の先進国は日本の学生と比べると勉強に対する意識が高く、日本はこのままの状況だと他の国との差が大きくひらいていくだろうと思いました。そうならないためにも、日本は受験の競争をもっと激しくしたりスマートフォンの使用を規制したり、何かしらの対策をするべきだと思いました。今回の件で自分の想像や思い込みで判断せずに海外の人たちに対しての考え方をもっと広い視野で見ていきたいと思います。

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小金丸 愛夏(コガネマル マナカ)  1年  人文学部東アジア地域言語学科

多くの外国人との交流

私は、歓迎会で仲良くなったベトナムから来た研修生と福岡見学でも一緒に行動できて、より仲良くなれたと思います。今年の夏休みにハノイ大学の研修で2週間、ベトナムのハノイで生活したこともあり、今回ハノイ大学から来た研修生とは、大学周辺で服をたくさん買ったことやハロン湾などの観光地について話をしたりしてとても盛り上がりました。ダナン大学から来た研修生とは、ハノイ大学での研修中に授業で学んだ知識を使って話をしました。ベトナム語については、挨拶程度は知っていたので、ベトナム語で自己紹介をしてみると喜んでくれました。NHK福岡放送局に行ったとき、放送体験ができる機会あり、研修生たちが恥ずかしがらずに積極的に参加していて、日本語を一所懸命に学ぶ姿に感心しました。私も中国語と韓国語を大学で勉強しているので、研修生たちのように積極的に様々な活動に参加して、様々な体験をしたいと思います。九州国立博物館に行ったときは、昔の絵巻や中国、朝鮮の土器などを見ました。私はこの博物館に今回初めて訪れたので、私自身も勉強になりました。そして、日本の絵画の歴史を研修生に尋ねられたときにはっきりと答えることができなかったことが反省点です。ある程度の日本史の知識はあったつもりでしたが、曖昧な答え方をしてしまったので、自国の歴史についての知識を増やそうと思いました。太宰府天満宮では、祈願やおみくじを引いて、日本でしかできない体験をしてもらって良かったです。太宰府では3人だけで行動できたため、自分たちのペースで好きな所に行くことができて、研修生も楽しんでいました。研修生との交流は福岡見学で最後でしたが、研修生は日本を楽しんでくれたし、私も新しく学ぶことも多く、とても貴重な体験になりました。

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山下 桃子(ヤマシタ モモコ)  2年  法学部法律学科

アジア圏の友だちとの交流

私は今回初めてFITとして研修生と交流しました。バスで長崎に行くことができるということでずっと楽しみにしていました。しかし、英語や他の言語もたくさん話すことができる訳ではないので楽しみなのと同時に緊張もしていました。朝、集合時間になって初めて研修生と会いました。上手くコミュニケーションが取れるか不安だったけれど、韓国の研修生とペアになったこともあって、思ったより普通に話すことができて安心しました。バスに乗って長崎に行く途中でサービスエリアに行きました。そこではきれいな海を見ることができました。研修生に写真を撮ってとお願いされたので写真を撮ってあげました。撮った写真はSNSに載せるようで、若い女の子はどの国も同じようにSNSにはまっているんだなと思いました。長崎に着いてからまず初めに出島に行きました。私は祖母が長崎出身なので頻繁に長崎に行くことが多かったのですが、出島に訪れたことはなかったので嬉しかったです。たくさん当時の食器や鉄砲などの展示物があって、貴重な体験になりました。次に原爆資料館に行きました。この場所は私にとって特別な意味がある場所です。なぜかというと、私の祖母や曾祖母が、原爆が落ちた当時長崎に居て被爆しているからです。私は原爆資料館に入るのは中学校以来でした。外国人がたくさんいることにとても驚きました。私が原爆資料館に入るのが怖いと言っていると、ペアの研修生が「私も怖いけど、こういうことを知るのは大事なことだから。」と言っていて、世界には日本の戦争を知ろうとしてくれる人がいるんだなと思って感動しました。私が原爆資料館を訪れて一番心に残ったことは、一人の研修生がある展示を見て泣いているのを見かけたことです。私が小学六年生の時に被爆者の経験談が展示しているのを初めて見て、その中の一つがとても悲しすぎて心に残っていたため、今回その展示の前にはあえて行かなかったのですが、まさにその展示を見て研修生が泣いていたのです。私はそれを見て涙が出そうになったのですが、同時に嬉しくなりました。貴重な体験ができて、色々なことを感じた1日になりました。

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山下 桃子(ヤマシタ モモコ)  2年  法学部法律学科

アジア圏の友だちとの交流

私は今回初めてFITとして研修生と交流しました。バスで長崎に行くことができるということでずっと楽しみにしていました。しかし、英語や他の言語もたくさん話すことができる訳ではないので楽しみなのと同時に緊張もしていました。朝、集合時間になって初めて研修生と会いました。上手くコミュニケーションが取れるか不安だったけれど、韓国の研修生とペアになったこともあって、思ったより普通に話すことができて安心しました。バスに乗って長崎に行く途中でサービスエリアに行きました。そこではきれいな海を見ることができました。研修生に写真を撮ってとお願いされたので写真を撮ってあげました。撮った写真はSNSに載せるようで、若い女の子はどの国も同じようにSNSにはまっているんだなと思いました。長崎に着いてからまず初めに出島に行きました。私は祖母が長崎出身なので頻繁に長崎に行くことが多かったのですが、出島に訪れたことはなかったので嬉しかったです。たくさん当時の食器や鉄砲などの展示物があって、貴重な体験になりました。次に原爆資料館に行きました。この場所は私にとって特別な意味がある場所です。なぜかというと、私の祖母や曾祖母が、原爆が落ちた当時長崎に居て被爆しているからです。私は原爆資料館に入るのは中学校以来でした。外国人がたくさんいることにとても驚きました。私が原爆資料館に入るのが怖いと言っていると、ペアの研修生が「私も怖いけど、こういうことを知るのは大事なことだから。」と言っていて、世界には日本の戦争を知ろうとしてくれる人がいるんだなと思って感動しました。私が原爆資料館を訪れて一番心に残ったことは、一人の研修生がある展示を見て泣いているのを見かけたことです。私が小学六年生の時に被爆者の経験談が展示しているのを初めて見て、その中の一つがとても悲しすぎて心に残っていたため、今回その展示の前にはあえて行かなかったのですが、まさにその展示を見て研修生が泣いていたのです。私はそれを見て涙が出そうになったのですが、同時に嬉しくなりました。貴重な体験ができて、色々なことを感じた1日になりました。

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冨永 大輔(トミナガ ダイスケ)  1年  法学部法律学科

西九州見学研修を通して

今回の西九州見学研修を通して、僕は実際に目で見て肌で感じることの大切さを学びました。今回、僕が担当した方で台湾出身の沈さんという方がいらっしゃいました。報道でも度々伝えられるように、台湾と中国は「二国論」「一国論」などがよく取り上げられていて、とても敏感な問題です。そのようなマスメディアの報道の影響もあって、両国の人々の関係はあまり良くないだろうという勝手なイメージを抱いていました。しかし、実際に両国の出身者同士が触れ合う姿を目で見てみると、そんなことはなく、あくまでそれは政治的な問題であるということが身に染みて分かりました。むしろ、中国の研修生も台湾の研修生も互いの文化の共通点を認め合い興味を抱くだけでなく、互いの文化の相違点も理解を深め、興味、関心を持ってコミュニケーションをとっていました。最近はインターネットが普及し、日本国外の情報をすぐに簡単に手に入れることができます。しかし、それはあくまでマスメディアの観点から見た像であって、本当の実像は実際に目で見て触れ合わないと分からないということに気づかされました。また、この研修で研修生に平和についての理解を深めてもらう良い機会にもなったと感じました。日本は唯一の被爆国であり、原子爆弾の脅威を後世や世界の国々に広めていく使命があると考えています。僕たち日本人学生は、学校行事で原爆について知るセミナーなどに参加する機会が多いため、原子爆弾の恐ろしさ、脅威をよく理解しています。しかし、実際に研修生に原子爆弾のことについて聞いてみると、歴史の授業で習っただけであまり原子爆弾のことやその投下後の惨禍など詳しい内容について知り得ていませんでした。そのため、今回の研修のように平和公園や原爆資料館を見学することで、日本が目指す平和について考えてもらう良い機会になったのではないかと感じました。実際に研修生に聞いてみると、あまりない機会だったので良い機会になったなどプラスな意見が多かったです。また研修生だけなく僕たち日本人引率者も再度平和や原爆について考える良い機会になったので、もし来年もこの西九州見学研修があるのなら訪れるべきだと思いました。最後に、全体を通して思ったことは、皆どの国の人も出身国に関係なく、楽しさ第一に分け隔てなく過ごしていたのがとても印象的でした。僕自身もこの大学4年間のうちに短期留学や長期留学などをしたいと思っているので、今回の経験を生かした考え方や振る舞い方で異文化の方々と交流することができたらいいなと感じました。また、自分の知り得ない文化を経験し知っていきたいと思います。

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福岡空港出迎え福岡空港到着迎えが初めてのFIT活動だったのでどんな感じなのかとても楽しみでした。朝早く起きたため体力が持つか心配でしたが、到着ゲートから出てくる、期待と楽しみな気持ちで一杯そうな研修生の顔を見ると、自然と笑顔になれました。

(人文学部教育・臨床心理学科 4年)

キャンパスツアー図書館の本の多さに驚いて利用方法に興味を持つ人がたくさんいたので良かったと思います。

(大学院理学研究科 1年)

歓迎会受付研修生とたくさん話すことができて有意義な時間を過ごすことができました。特に中国人研修生たちの日本語がとても上手で驚きました。連絡先を交換し合った研修生もいるので、継続して連絡を取り合いたいと思います。さらにいつか会うことができればいいと思います。

(人文学部フランス語学科 2年)

歓迎会余興研修生と楽しく交流するために爆弾ゲームというボールを使ったゲームをしました。全員が関わるゲームは初対面であっても盛り上がることができました。研修生は日本語が上手な方が多くいて驚きました。

(人文学部東アジア地域言語学科 1年)