会社法改正 - 法務省その他の改正...

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会社法改正 会社法改正 内外 投資家 から信頼される 日本企業 目指して 平成27年5月1日施行 法 務 省

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その他の改正

 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるときは、その旨についても登記事項に追加するなどの改正を行っています。 この登記は、平成27年5月1日以後、最初にする監査役の就任又は退任に関する登記と同時にすれば足ります。この場合に必要となる登録免許税は、監査役の就任又は退任に関する登記と合わせて3万円(資本金の額が1億円以下の会社については、1万円)であり、追加的な費用の負担は生じません。

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会社法改正会社法改正 内外の投資家から信頼される

日本企業を目指して

法務省民事局参事官室

東京都千代田区霞が関1-1-1TEL 03-3580-4111(代)

ホームページ http://www.moj.go.jp/

平成27年5月1日施行

法 務 省

株主

役員 役員

完全親会社完全親会社 完全子会社完全子会社

株主代表訴訟

多重代表訴訟制度創設

分割会社:A社(非採算部門のみ残り、

資産もない)

承継会社:B社(採算部門を承継し、

資産もある)

詐害的会社分割(採算部門をB社に承継)

承継会社に承継されない債権者(残存債権者)

承継会社に承継される債権者(承継債権者)

請求権創設

請求可請求可

回収見込み低い

親会社

株式会社:甲社株式会社:甲社

子会社 兄弟会社

業務執行者等

業務執行者等業務執行者等

業務執行者等 業務執行者等の近親者

社外取締役

はじめに 会社法の一部を改正する法律が、平成27年5月1日から施行されます。この改正は、コーポレート・ガバナンスの強化及び親子会社に関する規律の整備等を図ることを目的とするものです。この改正により、日本企業に対する内外の投資家からの信頼が高まることとなり、日本企業に対する投資が促進され、ひいては、日本経済の成長に大きく寄与するものと期待されています。

コーポレート・ガバナンスの強化に関する改正

社外取締役の機能の積極的な活用

 社外取締役の機能をより積極的に活用することによって取締役会の業務執行者に対する監督機能を強化するための改正を行っています。

(1)監査等委員会設置会社制度の創設 社外取締役の機能を活用しやすい機関設計として、監査等委員会設置会社制度を創設しています。この制度は、3人以上の取締役から成り、かつ、その過半数を社外取締役とする監査等委員会が監査を担うとともに、業務執行者を含む取締役の選任や報酬に関して株主総会における意見陳述権を有するというものです。

(2)社外取締役を置くことが相当でない理由の説明 社外取締役を置いていない上場会社等の取締役は、定時株主総会において、社外取締役を置くことが相当でない理由を説明しなければならないこととし、社外取締役の導入を促進することとしています。

(3)社外取締役の要件の厳格化 株式会社又は子会社の業務執行者等に加え、株式会社の業務執行者等の近親者や、親会社及び兄弟会社の業務執行者等も、その株式会社の社外取締役となることができないこととして、社外取締役による業務執行者に対する監督等の実効性を確保することとしています。

は、改正法により、甲社の社外取締役となることができなくなった者を示します。

親子会社に関する規律の整備のための改正

(1)多重代表訴訟制度の創設 持株会社形態の企業グループが多数形成されている現状を踏まえ、完全親会社の株主を保護するため、一定の要件の下で、完全親会社の株主が、その完全子会社の取締役等の責任を追及する制度(多重代表訴訟制度)を創設しています。

(2)組織再編の差止請求制度の拡充 合併等の組織再編における株主を保護するため、株主は、一定の要件の下、組織再編の差止めを請求することができることとしています。

(3)詐害的会社分割によって害される債権者の保護規定の新設 債権者の一部を害するような会社分割が行われた場合に、これによって害される債権者の保護を直接的かつ簡明に図るために、会社分割をする会社が債権者を害することを知って会社分割をした場合には、債権者は、会社分割により財産等を承継した会社に対して、承継した財産の価額を限度として、債務の履行を請求することができることとしています。

その他の改正

 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるときは、その旨についても登記事項に追加するなどの改正を行っています。 この登記は、平成27年5月1日以後、最初にする監査役の就任又は退任に関する登記と同時にすれば足ります。この場合に必要となる登録免許税は、監査役の就任又は退任に関する登記と合わせて3万円(資本金の額が1億円以下の会社については、1万円)であり、追加的な費用の負担は生じません。

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会社法改正会社法改正 内外の投資家から信頼される

日本企業を目指して

法務省民事局参事官室

東京都千代田区霞が関1-1-1TEL 03-3580-4111(代)

ホームページ http://www.moj.go.jp/

平成27年5月1日施行

法 務 省