第113期株主のみなさまへsiempelkamp nis ingenieurgesellschaft mbhと...
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第113期 2018年4月1日~2019年3月31日
113株主のみなさまへ
証券コード 1983
当期の概況と主な取り組み
当期におけるわが国経済は、生産や設備投資の増加、企業収益や雇用環境の改善など、景気は緩やかな回復基調を維持してきたものの、当期後半から世界経済の成長鈍化により、好調を維持してきた生産や企業収益の改善に足踏みがみられるなど、景気の先行きは不透明感を増す状況にありました。このような状況のもと、当社グループは、2018年度中期経営計画において「①高収益と成長を着実に実現するビジネスモデルの構築」、「②BCM※1経営によるイノベーションの追求」、「③CSR経営の推進」を基本戦略として諸施策を積極的に推進しました。2018年度中期経営計画の基本戦略である「高収益と成長を着実に実現するビジネスモデルの構築」では、国内外の火力、水力発電所、製造業向け工場新設やビル、上下水道の施設などのほか、水素関連設備、太陽光発電
設備、バイオ燃料発電設備など環境に配慮したクリーンエネルギー設備にも積極的に取り組みました。更に、事業強化の一環として、国内の原子力発電所廃炉作業の安全性の確保、作業省力化・効率化及び作業期間短縮を図るため、廃炉解体に豊富な実績を有するドイツのSiempelkamp NIS Ingenieurgesellschaft mbHと技術協力を行うことに基本合意しました。また、タイ国で当社が施工した工業団地向けコンバインドサイクル・コージェネレーション発電所について、プラントオーナーのB.Grimm Power Public Company Limited及びガスタービン発電機供給メーカーのSiemens Limited Thailand/Siemens Industrial Turbomachinery ABと既設プラントの稼働率向上・信頼性向上・プラントデジタル化に向けた施策を三者共同で検討・提携し、実施していくことで合意しました。コスト競争力の強化に向けては、統合調達やグローバル調達の拡大に加え、より一層の品質向上を図るべく工法や業務プロセスを改善し、工期
ごあいさつ株主のみなさまへ
113
株主のみなさまには、ますますご隆昌のこととおよろこび申しあげます。このたび取締役社長に就任いたしました原園浩一でございます。当社グループの一層の発展を実現し、株主のみなさまのご期待に添えるよう全力を尽くす所存でございますので、前社長 林 正孝同様、ご指導ご支援を賜りますようお願い申しあげます。第113期(2018年4月1日~2019年3月31日)の事業の概要等につきましてご報告申しあげます。
取締役社長
原園 浩一
1
短縮や変動費を低減するとともに、固定費の圧縮に継続的に取り組みました。組織面では、新市場・事業開拓の一環として、2018年8月に発電事業への参入を目指して、発電事業推進室を設置しました。2019年1月には発電や一般産業プラントのデジタル化による競争力の強化を目的に、プラントデジタル化推進室を設置しました。更には、同年4月1日付で国内関係会社の業務効率化を目指して、当社がイーエス東芝エンジニアリング株式会社を吸収合併するとともに、東芝エンジニアリングサービス株式会社が株式会社エス・ケー・エスを吸収合併しました。
「BCM経 営によるイノベーションの追 求 」では、MI(Management Innovation)活動を積極的に推進するとともに、SGA(Small Group Activities)を通じて身近な改善を継続して行うなど、当社グループ全体の活動として展開しました。
「CSR経営の推進」では、「すべての事業活動において生命、安全、コンプライアンスを最優先し社会から信頼される東芝プラントシステムグループ」を実現することを目指し、法令、社会規範、倫理等についてのコンプライアンスやリスクマネジメントに積極的に取り組むとともに、環境負荷低減活動や品質マネジメントシステムの改善を継続し、経営品質の維持向上に努めました。また、社会貢献活動では、海外の小学校等の建設支援や日本の文化財保護関連事業支援、各事業所やサイトでの地域ボランティア活動、更には、従業員個人の社会貢献活動などを支援しました。この結果、受注高は2,331億5千3百万円(前期比13.4%減)、この内海外関係は404億1千4百万円(全体比17.3%)となりました。売上高は2,442億3千9百万円(前期比5.0%増)、この内海外関係は430億6千7百万円(全体比17.6%)となりました。
受注高・売上高の推移
13.4%減
5.0%増
2,331億円
2,442億円
前期比
前期比
3,000
2,400
1,800
600
1,200
0
受注高売上高
(億円)
2016年度111期
2,510
2,268
2017年度112期
2,325
2018年度113期
2,331
2,442
2,690
※1 BCM(Balanced CTQ Management)とは、企業の経営ビジョンを実現するための、財務やその他経営状況、経営品質を含めバランスのとれた経営を行うための方法論です。
受注高
売上高
2
また、利益面につきましては、営業利益は203億5千9百万円(前期比0.6%増)、経常利益は223億2千4百万円
(前期比10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は143億5千4百万円(前期比5.9%増)となりました。なお、年間配当金は、1株につき42円(中間配当金21円、期末配当金21円)としました。また、株式会社東芝が「東芝グループ理念体系」を新たに制定し、「東芝グループ経営理念」を見直したことに伴い、当期中に、当社の経営理念※2及び経営ビジョン※3を見直しました。※2 人と、地球の、明日のために。東芝プラントシステムグループは、電力・産業・社会イン
フラ事業を通じ、人間尊重を基本として、豊かな価値を創造し、世界の人々の生活・文化に貢献する企業集団をめざします。
※3 市場環境に柔軟に対応できるエクセレントカンパニー
今後の取り組み
今後の見通しにつきましては、企業収益が高水準を維持し、堅調な設備投資や雇用環境の着実な改善等も加わり、
景気は緩やかな回復を維持することが期待されます。しかしながら、米中貿易摩擦の影響による世界経済の減速懸念があり、先行きは不透明感が増す状況にあります。このような状況のもと、当社グループは、2019年度中期経営計画において「市場環境に柔軟に対応できるエクセレントカンパニーの実現」を「目標とする姿」として掲げております。当社を取りまく環境は、脱炭素化の動きが加速し、石炭火力市場が減少傾向にある一方、再生可能エネルギーは、今後の伸長が見込まれます。当社は、これまで培ってきた強靭な収益構造をベースとして、電力自由化などの新規市場への対応を強化するとともに、太陽光や小水力、バイオ燃料発電など環境に配慮したクリーンエネルギー設備などに引き続き注力してまいります。また、海外においては、当社の総合力と技術力を活かした発電設備や工場設備等のEPC(Engineering, Procurement and Construction)事業を中心に、豊富な実績を有する東南
26.0%減
前期比430億円
600
450
300
150
0
(億円)
海外事業売上高
554
2016年度111期
582
2017年度112期
430
2018年度113期
株主のみなさまへ
113
海外事業売上高の推移
海外事業売上高
3
アジア地域に加え、アフリカ等の新市場の開拓を推進するとともに、海外現地法人の強化、人材の育成などに努め、グローバル事業体制の強化を加速してまいります。更に、事業環境の変化に対応し、新市場・事業の開拓にスピード感をもって取り組み、新規事業を拡大すべく、発電事業への参入、発電や一般産業プラントのデジタル化の推進に努めてまいります。また、競争力強化に向けては、引き続き工法や業務プロセスの改善、統合調達やグローバル調達、品質・技術力を一層強化し、業績の維持向上を図ってまいります。当社グループは、今後も法令遵守、人権尊重はもとより、社会貢献、環境保全など様々な分野への活動を通じ、健全で質の高い経営の実現に取り組んでまいります。また、電力・産業・社会インフラシステムを担う、お客様に信頼される企業として「安心と安全」を提供し、社会の発展に貢献してまいります。なお、2021年度の連結目標を売上高2,500億円、経常
利益210億円としております。当社グループは、これまで積み重ねてきた高い信頼性に支えられたプラントエンジニアリング技術や情報システム技術などの幅広い技術をベースに、一層の技術開発を促進し、人 ・々産業・社会を支える基盤づくりを通じて、進歩、発展に貢献してまいります。また、社会インフラ全般を支える会社として、市場の変化に迅速に対応し、世界一流の品質、安全の確保に努めるとともに、事業活動を推進する上で、CSR経営を推進し、お客様、株主様などステークホルダーとの良好な信頼関係を築き、企業価値の向上を図る所存であります。株主のみなさまには、従前に変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。
2019年6月取締役社長 原園浩一
10.3%増
0.6%増
5.9%増
223203
143
前期比
前期比
前期比
億円
億円
億円
240
180
120
60
0
(億円)
経常利益営業利益 親会社株主に帰属する当期純利益
127
190
175
2016年度111期
135
202
202
2017年度112期
143
2018年度113期
223
203
利益の推移
営業利益
経常利益
親会社株主に帰属する当期純利益
4
当社グループは、「市場環境に柔軟に対応できるエクセレントカンパニー」の実現に向け、2019年度を初年度とする中期経営計画を策定しました。その中で、「高収益を着実に実現する事業の推進」、「BCM※経営によるイノベーションの追求」、「CSR(企業の社会的責任)経営の推進」の3つを基本戦略に掲げ、これらに基づく具体的施策を推進してまいります。※BCM(Balanced CTQ Management)とは、企業の経営ビジョンを実現するための、財務やその他経営状況、経営品質を含め
バランスのとれた経営を行うための方法論です。
中期経営計画達成施策
※1 EPC: Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction & Commissioning(施工・試運転)までの一括請負※2 CPS:サイバーフィジカルシステム 実世界(フィジカル)におけるデータを収集し、サイバー世界でデジタル技術などを用いて分析したり、活用しやすい情報や知識とし、それを
フィジカル側にフィードバックすることで、付加価値を創造する仕組み※3 COPQ:Cost Of Poor Quality 低品質や品質不良などのために発生する無駄なコスト
2,500 210億円
売上高
億円
経常利益
2021116期
年度 3,000
2,400
1,800
1,200
600
0
300
240
180
120
60
0
売上高(億円)
経常利益(億円)
経常利益売上高
2019年度114期
2021年度116期
2,5002,300
210190
発電システム 社会・産業システム
●原子力発電設備│廃止措置対応、新規制基準対応
●国内火力発電設備│LNG、バイオマス混焼、ガス焚きコンバインドサイクル
●海外発電設備│コンバインドサイクル、再生可能エネルギー(水力等)
●新規事業の創出│発電事業、植物工場事業への参入
●CPS※2技術の既存事業への展開│ 工業団地へのエネルギーマネジメン
トサービスの提供等
●製造プラント向けEPC※1│半導体、化学、ライフサイエンス関係 等
● クリーンエネルギー発電設備│バイオ燃料発電設備、太陽光発電設備 等
●上下水道、ビル施設、データセンター●交通システム│空港、電鉄、道路
●品質│品質マネジメントシステムの着実な遂行、COPQ※3低減活動
●プロセス改善│ITによる業務効率化の推進・改善、業務プロセス最適化
● 原価低減による競争力│統合調達・グローバル調達、設計標準化
●技術力│エンジニアリングツールの適用拡大、人材の計画的育成
既存事業の市場拡大
事業領域・市場の拡大 EPC事業の競争力強化
中期経営計画概要
年度2019 市場環境に柔軟に対応できる
エクセレントカンパニーの実現
5
当社は、社会・産業を支える基盤づくりに貢献する企業として、良質なインフラ設備、サービスの提供を行うとともに、「CSR経営の推進」を基本戦略の一つと掲げ、社会から信頼される「地球内企業」の実現を目指してまいります。社会貢献活動においては、社会インフラを担う企業として主に事業を行っている国や地域における社会インフラ整備、次世代の育成(学校等の建設)を始めとした諸活動を継続的に支援しています。また、良き企業市民として地域社会のみなさまとのコミュニケーションを大切にし、国内外の各事業所、作業所等において社会貢献活動を推進しています。
社会インフラの整備活動支援 地域社会に根ざした活動の推進
次世代育成活動支援
新興国のインフラ整備雨水等の不衛生な水を飲料や生活用水に使用している地域の小学校等に安全な飲料水を提供するため、カンボジア王国における飲料水給水システム整備事業の支援を行いました。
各事業所、作業所等で実施する身近な社会貢献活動。
(清掃作業等)
間伐材の伐採等を行い、森林整備を行うボランティア活動。
障がいのある方々が手作りしたお菓子等を社内販売することによる自立支援活動。
教育施設の安全性の確保、衛生面の向上を目的に、インドネシア共和国のレダン小学校の校舎建替えプロジェクトの支援を行いました。
ソーラーランタンプロジェクトインドの電力事情の悪い地域にソーラーパネルを設置し、昼間充電したランタンを夜間に貸し出すプロジェクトの支援を継続して行っています。
CSR社会貢献活動報告
CSR・社会貢献活動の報告113
6
B.Grimm社 - Siemens社とプラント効率化等協業に向けた覚書を締結
当社は、タイ国において施工した工業団地向けコンバインドサイクル・コージェネレーション発電所について、プラントオーナーのB.Grimm Power Public Company Limited及びガスタービン発電機供給メーカーのSiemens Limited Thailand/Siemens Industrial Turbomachinery ABと、既設プラントのデジタル化による性能向上等の検討を進める覚書を締結しました。これまでタイ国内において、当社はB.Grimm Power PCL社向けにアマタ・ナコーン(チョンブリー県)、アマタ・シティ(ラヨーン県)、ボーウィン(チョンブリー県)の3カ所の工業団地において、合計9基の発電所建設をEPC※1コントラクターとして受注、完工しております。これらの発電所で作られた電気の一部はタイ王国発電公社(EGAT)に売電され、余剰電力及び発生蒸気は工業団地内需要家へ供給されていますが、今般、稼働
効率向上・信頼性向上、プラントデジタル化に向けた施策について、三者共同で検討・提携し、順次実施していくことで合意いたしました。今回の覚書調印は、発電事業者/主機メーカー/EPCコントラクターがそれぞれの知見を活かしてデジタル化を進める画期的な取り組みであり、立場の異なる三者で開発を進めることで、発電事業者にとって利便性が高くかつ有用なシステム構築が可能となります。当社は、2015年よりEPCプロジェクトにおけるエンジニアリングのデジタル化を進めており、統合エンジニアリングツールTIETやプラントシミュレータ(デジタルツイン)などを開発・導入してまいりました。今後は、IoT※2により、プラント運転データをクラウドに取り込み、CPS※3技術を展開することで、プラントの更なる効率化や安定稼働を実現し、工業団地内の電力及び発生蒸気の安定的な供給を目指してまいります。
トピックス113
※1 EPC : Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction & Commissioning( 施 工・試運転)までの一括請負
※2 IoT : Internet of Thingsの略で、様々な機器をネットに接続して状況の把握や遠隔操作などを行うこと
※3 CPS : Cyber Physical Systemの略で、実世界(Physical)におけるデータを収集し、デジタル技術などを用いて分析・活用しやすい情報や知識とし、それを実世界にフィードバックすることで、付加価値を創造する仕組み
IEEE PTS GTD ASIA(バンコク国際貿易展示場)にて行われた覚書締結式典(2019年3月)
7
日清オイリオグループ株式会社横浜磯子事業所 新化成品工場建設を受注
原子力発電所廃炉作業に向けた技術協力に関する基本合意について
当社は、廃炉作業が進められている国内商用原子力発電所に向けて、これまで欧米において原子炉解体を数多く手掛けてきたドイツのSiempelkamp NIS Ingenieurgesellschaft mbH(以下、NIS)と技術協力を行うことに基本合意しました。これは、廃炉作業における原子炉圧力容器及び炉内構造物の解体技術を導入するために行うもので、当社がこれまで国内で培ってきた原子力発電プラントの建設・メンテナンス工事における施工技術と、NISが保有する原子炉解体技術を融合させることにより、安全性の確保と併せ、解体作業の省力化・効率化及び作業期間の短縮を図ることが可能となります。当社は現在継続中の東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉作業において、東芝グループの一員
として設計から最前線の現場対応まで、数多くの案件に携わっており、遠隔操作機器を活用した作業(現場調査、除染、解体撤去など)も手掛けています。従来のプラント施工技術はもとより、福島第一原子力発電所の廃炉作業で培ったこれらの先進技術や工法は、国内商用原子力発電所の原子炉解体にも活用できるものと考えています。今回の技術協力により、今後、電力会社や東芝エネルギーシステムズ株式会社との連携を更に強化し、技術・工法の研究開発に取り組むとともに、高度な専門技術を保有する国内外の企業・団体等とも協力し、原子力事業の更なる信頼性向上に寄与すべく、事業活動を展開してまいります。
当社は、日清オイリオグループ株式会社が横浜磯子事業所(横浜市磯子区)内に新設する化成品工場の建設について、エンジニアリングから調達、施工、試運転調整まで一式を、EPC契約者として受注しました。今回建設される新工場は、活況となっている国内外の化粧品市場や今後予想される需要増に対応し、付加価値製品である化粧品用エステル及びMCT(Medium Chain Triglyceride: 中鎖脂肪酸油)の生産体制の強化を図るもので、2020年4月より稼働予定です。
昨今、国内外において民間の設備投資意欲が増大しており、大規模工場の建設や設備増強などのニーズも高まっています。当社は、半導体や自動車関連、食品・医薬品メーカー向けの工場・生産設備の建設等を数多く手掛けており、これまで培ってきた高い技術力と実績をもとに、更なる受注拡大に向けて注力してまいります。
8
当部門は、火力・水力・原子力発電設備のエンジニアリング、建設、試験・試運転及び点検・改造等のメンテナンスを行っております。火力・水力発電設備においては、国内はもとより海外でも幅広く事業を展開しており、ASEAN地域を中心に数多くの実績があります。原子力設備では、事業用発電設備に加え、原子力技術を応用した関連施設などの事業も行っております。
当部門における当期の受注高は、海外火力案件が減少した影響等により、1,163億9百万円(前期比27.3%減)となりました。また、売上高も海外火力案件の減少等により、1,273億4千1百万円(前期比11.6%減)となりました。当部門における今後の市場動向は、国内においては、一般産業向け自家発電設備のコンバインドサイクル化、高経年化対応の需要が増加するものの、事業用発電所の新設及びメンテナンスが減少していくことが見込まれます。また、海外においては、東南アジア諸国は安定した成長を維持しており、電力需要の継続が期待されます。当社は、これまでの実績に裏打ちされた確かな技術を強みとし、社会のニーズに応えるべく、電力供給の安定化に貢献するとともに、電力需要が高い海外での発電設備の受注拡大に注力してまいります。
部門別受注高・売上高推移
1,600
1,200
800
400
0
受注高売上高
(億円)
1,396
2016年度111期
1,440
2017年度112期
2018年度113期
1,273
1,4451,600
1,163
発電システム部門
タンザニア キネレジ発電所
受注高
1,163億円
27.3%減前期比
49.9%受注高構成比率
売上高
1,273億円
11.6%減前期比
52.1%売上高構成比率
発電システム部門受注高/売上高
部門別概況113
事業内容
概況と見通し
9
当部門は、社会インフラ設備及び一般産業向け各種設備、クリーンエネルギー発電施設等のエンジニアリング、施工、試運転調整、フィールドサービス等を行っております。公共関連施設や民間施設における電気・機械設備、分散電源設備、変電・系統及び送配電設備等のエネルギー関連事業、生産設備及び関連設備等幅広い分野で事業を展開しております。
当部門における当期の受注高は、一般産業向けの案件が増加したことにより、1,168億4千4百万円(前期比7.2%増)となりました。また、売上高は、国内の一般産業向け案件及び太陽光発電設備が増加し、1,168億9千8百万円(前期比32.1%増)となりました。当部門における今後の市場動向は、公共投資の活発化等により民間設備投資が継続することが期待されます。また、環境への配慮、電力自由化によるガスエンジン・バイオ燃料発電設備等の需要増が見込まれ、海外においては日系企業の投資拡大も期待されます。当社は、これまで培ってきた技術と実績を活かし、公共施設、クリーンエネルギー関連システム分野、国内外の工場設備等の受注拡大を図るとともに、社会や産業の発展に貢献してまいります。
部門別受注高・売上高推移
NEXCO中日本 富士吉田西桂スマートIC 安中ソーラー合同会社 安中市太陽光発電所
1,600
1,200
800
400
0
(億円)
受注高売上高
2016年度111期
871
2017年度112期
885
2018年度113期
1,1681,065 1,089
1,168
社会・産業システム部門
受注高
1,168億円
7.2%増前期比
50.1%受注高構成比率
売上高
1,168億円
32.1%増前期比
47.9%売上高構成比率
社会・産業システム部門受注高/売上高
事業内容
概況と見通し
10
連結貸借対照表
科 目 第113期2019年3月31日現在
第112期2018年3月31日現在
●資産の部
流動資産 252,287 234,158
現 金 預 金 20,545 10,026
グ ル ー プ 預 け 金 83,885 90,468
受取手形及び完成工事未収入金等 112,551 100,535
電 子 記 録 債 権 1,783 1,079
未 成 工 事 支 出 金 等 26,645 24,899
そ の 他 7,126 7,622
貸 倒 引 当 金 △251 △473
固定資産 22,003 21,845
有形固定資産 6,915 6,917
建 物 ・ 構 築 物 2,275 2,151
機 械 ・ 運 搬 具 791 760
工 具 器 具・ 備 品 838 930
土 地 2,940 3,044
リ ー ス 資 産 21 20
建 設 仮 勘 定 47 10
無形固定資産 197 229
投資その他の資産 14,890 14,698
投 資 有 価 証 券 2,859 1,325
繰 延 税 金 資 産 11,217 12,576
退職給付に係る資産 39 6
そ の 他 1,056 908
貸 倒 引 当 金 △282 △118
資産合計 274,290 256,003
科 目 第113期2019年3月31日現在
第112期2018年3月31日現在
●負債の部流動負債 100,721 85,348
支払手形及び工事未払金等 57,687 48,457
未 払 金 2,517 3,873
未 払 費 用 8,715 8,736
未 払 法 人 税 等 4,671 4,505
未 成 工 事 受 入 金 24,831 17,458
役 員 賞 与 引 当 金 99 92
完 成 工 事 補 償 引 当 金 708 578
工 事 損 失 引 当 金 450 27
そ の 他 1,039 1,618
固定負債 16,715 25,275
役 員 退 職 慰 労 引 当 金 27 44
退 職 給 付 に 係 る 負 債 16,260 24,812
資 産 除 去 債 務 397 391
そ の 他 30 27
負債合計 117,437 110,624
●純資産の部株主資本 157,186 146,827
資 本 金 11,876 11,876
資 本 剰 余 金 20,910 20,910
利 益 剰 余 金 124,568 114,207
自 己 株 式 △168 △167
その他の包括利益累計額 △703 △1,777
その他有価証券評価差額金 41 8
繰 延 ヘ ッ ジ 損 益 86 △209
為 替 換 算 調 整 勘 定 317 230
退職給付に係る調整累計額 △1,148 △1,806
非支配株主持分 369 329
純資産合計 156,852 145,379
負債純資産合計 274,290 256,003
(単位:百万円)
財務諸表113
11
1,564億円科 目
第113期 2018年4月1日~2019年3月31日
第112期 2017年4月1日~2018年3月31日
完成工事高 244,239 232,570
完 成 工 事 原 価 210,639 200,159
完成工事総利益 33,599 32,410
販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 13,240 12,165
営業利益 20,359 20,245
営業外収益 2,013 713
受 取 利 息・ 配 当 金 1,581 396
持分法による投資利益 37 37
そ の 他 394 279
営業外費用 48 720
固 定 資 産 処 分 損 24 8
為 替 差 損 — 647
そ の 他 24 63
経常利益 22,324 20,238
特別損失 226 —
減 損 損 失 226 —
税金等調整前当期純利益 22,097 20,238
法人税、住民税及び事業税 6,822 6,101
法 人 税 等 調 整 額 887 582
当 期 純 利 益 14,387 13,554
非支配株主に帰属する当期純利益 32 3
親会社株主に帰属する当期純利益 14,354 13,551
連結損益計算書
資産・負債及び純資産の状況
1,200
1,600
800
400
0
55
50
60
45
0
自己資本比率自己資本
自己資本比率自己資本(%)(億円)
1,450
2017年度
1,329
2016年度111期 112期
1,564
2018年度113期
54.456.7 57.1
(単位:百万円)
57.1%
流動資産現金預金及び株式会社東芝へのグループ預け金の合計額の増加39億3千6百万円、受取手形及び完成工事未収入金等の増加120億1千5百万円、未成工事支出金等の増加17億4千5百万円等により、前連結会計年度末から181億2千8百万円増加し2,522億8千7百万円となりました。
固定資産投資有価証券の増加15億3千3百万円、繰延税金資産の減少13億5千8百万円等により、前連結会計年度末から1億5千8百万円増加し220億3百万円となりました。
流動負債支払手形及び工事未払金等の増加92億3千万円、未成工事受入金の増加73億7千2百万円等により、前連結会計年度末から153億7千3百万円増加し1,007億2千1百万円となりました。
固定負債退職給付に係る負債の減少85億5千1百万円等により、前連結会計年度末から85億5千9百万円減少し167億1千5百万円となりました。
純資産利益剰余金の増加103億6千万円、退職給付に係る調整累計額の増加6億5千8百万円等により、前連結会計年度末から114億7千3百万円増加し1,568億5千2百万円となりました。
自己資本・自己資本比率
自己資本
自己資本比率
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連結キャッシュ・フロー計算書
連結株主資本等変動計算書
第113期 2018年4月1日~2019年3月31日
第112期 2017年4月1日~2018年3月31日
営業活動によるキャッシュ・フロー 10,189 16,726
投資活動によるキャッシュ・フロー △76,134 △1,828
財務活動によるキャッシュ・フロー △4,003 △3,810
現金及び現金同等物に係る換算差額 103 205
現金及び現金同等物の増減額 △69,844 11,293
現金及び現金同等物の期首残高 99,289 87,996
現金及び現金同等物の期末残高 29,445 99,289
株主資本 その他の包括利益累計額非支配
株主持分純資産合計資本金 資本
剰余金利益
剰余金 自己株式 株主資本合計
その他有価証券
評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算調整勘定
退職給付に係る
調整累計額
その他の包括利益
累計額合計
2018年4月1日残高 11,876 20,910 114,207 △167 146,827 8 △209 230 △1,806 △1,777 329 145,379
連結会計年度中の変動額
剰余金の配当 △3,993 △3,993 △3,993
親会社株主に帰属する当期純利益 14,354 14,354 14,354
自己株式の取得 △0 △0 △0
株主資本以外の項目の連結会計年度中の変動額(純額)
33 295 86 658 1,073 39 1,113
連結会計年度中の変動額合計 — — 10,360 △0 10,359 33 295 86 658 1,073 39 11,473
2019年3月31日残高 11,876 20,910 124,568 △168 157,186 41 86 317 △1,148 △703 369 156,852
(単位:百万円)
(単位:百万円)
キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動では101億8千9百万円増加しました。これは主に、売上債権で129億1千4百万円の資金の減少、退職給付に係る負債で75億9千8百万円の資金の減少、法人税等の支払額で66億9千5百万円の資金の減少があるものの、税金等調整前当期純利益220億9千7百万円の資金の増加、仕入債務で92億1千5百万円の資金の増加、未成工事受入金で73億6千7百万円の資金の増加によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動では761億3千4百万円減少しました。これは主に、グループ預け金の預入・払戻による736億7千万円の資金の減少、投資有価証券の取得による15億円の資金の減少によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動では40億3百万円減少しました。これは主に、株主配当金の支払による39億9千3百万円の資金の減少によるものであります。
財務諸表113
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持分法適用会社
■東芝電力検査サービス株式会社
国内 海外
東芝プラントシステム株式会社
ティーピーエスシー エンジニアリング・インドネシア社ティーピーエスシー・インド社ティーピーエスシー エンジニアリング・マレーシア社トスプラント エンジニアリング・タイ社ティーピーエスシー・タイ社ティーピーエスシー・アメリカ社ティーピーエスシー・ベトナム社ティーピーエスシー・フィリピン社
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芝浦プラント株式会社関西東芝エンジニアリング株式会社東芝エンジニアリングサービス株式会社
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会社概要設 立
資 本 金
発行済株式総数
本 店
事業所・工場等
事 務 所
1938年10月3日
11,876,021,006円(2019年3月31日現在)
97,656,888株(2019年3月31日現在)
〒230-8691 横浜市鶴見区鶴見中央4丁目36番5号
鶴見事業所(本店)、川崎事業所(川崎市)、川崎ソリッドスクエア事業所(川崎市)、磯子事業所(横浜市)、厚木工場(厚木市)、厚木技術開発センター(厚木市)
府中事務所(府中市)、京浜事務所(横浜市)、浜川崎事務所(川崎市)
連結対象会社
支 社
支 店
営 業 所
出 張 所
従 業 員 数
東北支社(仙台市)、中部支社(名古屋市)、関西支社(大阪市)、九州支社(福岡市)
北海道支店(札幌市)、信越支店(新潟市)、北陸支店(富山市)、中国支店(広島市)、 火力営業西日本支店(周南市)
福島営業所(郡山市)、岩手営業所(北上市)、三重営業所(四日市市)、四国営業所(高松市)、大分営業所(大分市)、熊本営業所(熊本市)、沖縄営業所(浦添市)
北関東営業出張所(さいたま市)、東関東営業出張所(千葉市)、静岡営業出張所(三島市)
連結 4,319名、単独 3,075名(2019年3月31日現在)
会社概要113
(注)トスプラント エンジニアリング・インドネシア社は、2019年1月1日付でティーピーエスシー エンジニアリング・インドネシア社に商号変更しました。東芝プラントシステム株式会社は2019年4月1日付でイーエス東芝エンジニアリング株式会社を吸収合併しました。東芝エンジニアリングサービス株式会社は、2019年4月1日付で株式会社エス・ケー・エスを吸収合併しました。
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事 業 年 度株 主 確 定 基 準 日
定 時 株 主 総 会単 元 株 式 数株 主 名 簿 管 理 人特別口座の口座管理機関郵 送 物 送 付 先
( 電 話 照 会 先 )
住所変更、単元未満株式の買取等のお申し出先について
未払配当金のお支払いについて
「配当金計算書」について
株主様の口座のある証券会社にお申し出ください。なお、証券会社に口座がないため特別口座が開設されました株主様は、特別口座の口座管理機関である三井住友信託銀行株式会社にお申し出ください。
株主名簿管理人である三井住友信託銀行株式会社にお申し出ください。
配当金のお支払いの際に送付しております「配当金計算書」は、租税特別措置法の規定に基づく「支払通知書」を兼ねております。確定申告をなされる際は、その添付資料としてご使用いただくことができます。ただし、株式数比例配分方式を選択いただいている株主様につきましては、源泉徴収税額の計算は証券会社等にて行われますので、確定申告をなされる際の添付資料につきましては、お取引の証券会社にご確認をお願いいたします。なお、配当金領収証にて配当金をお受け取りの株主様につきましても、配当金のお支払いの都度「配当金計算書」を同封させていただいております。確定申告をなされる株主様は大切に保管ください。
当社は、最新の企業情報をインターネットのホームページに掲載しております。
毎年4月1日から翌年3月31日まで定時株主総会/3月31日期末配当/3月31日中間配当/9月30日その他必要がある場合は予め公告して定める。6月中100株東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社〒168-0063 東京都杉並区和泉二丁目8番4号三井住友信託銀行株式会社 証券代行部電話(0120)782−031(フリーダイヤル)
株主メモ
ホームページアドレス
https://www.toshiba-tpsc.co.jp/
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