第2回行刑改革会議 - 法務省(17,017) イギリス (45,328) フランス (27,755)...
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第2回行刑改革会議
我が国及び諸外国の行刑事情について
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本プレゼンテーションの構成
l第1部 広報ビデオ上映 「その情熱が,その使命感が秩序を育む
~行刑施設を支える矯正職員の姿」
l第2部 海外行刑事情紹介
~我が国の行刑と対比しながら~
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行刑施設の収容人員の推移
40
60
80
100
120
140
160
1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002
(万人)
(米
)
4
6
8
10
12
14
16
(万人)
(日・英・仏・独
)
アメリカ日本イギリスフランスドイツ
4
行刑施設の収容率の推移
60
70
80
90
100
110
120
130
1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002
(%)
日本アメリカイギリスフランススウェーデン
5
人口10万人当たり行刑施設収容人員(2001)
48.3
470.0
95.868.577.1
126.0
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
500
日本
アメリカイギリス
フランス
ドイツスウェーデン
6
行刑施設の職員数
日本 17,017アメリカ 439,788イギリス 45,328フランス 26,233ドイツ(ベルリン州) 2,918スウェーデン 4,460
7
行刑施設の職員負担率
4.0
1.62.0 1.8
0.7
3.1
0.0
0.5
1.01.5
2.0
2.5
3.03.5
4.0
4.5
日本
アメリカ
イギリス
フランス
ドイツ(ベルリン州)
スウェーデン
(人)
8
行刑施設職種別構成比
89.6
54.0
79.7
63.2
8.1
11.8
10.9
19.3
34.2
9.4
17.6
2.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
日本(17,017)
イギリス(45,328)
フランス(27,755)
スウェーデン(7,489)
公安職員 専門職 事務員等
9
年間行刑施設被収容者一人当たりの予算
279
878
263352333
640
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1,000
日本アメリカ
イギリスフランス
ドイツ(ベルリン州)
スウェーデン
(万円)
10
保安事故発生件数逃走 自殺 対職員暴行
日本 3 18 838アメリカ 763 201 17,263イギリス 26 72 2,901フランス 34 121 338ドイツ 62 78 …スウェーデン 166 4 …
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動作時限(作業の有無による比較)
日本(平日) 就寝
仏(作業なし)
閉房
仏(作業あり) 閉房夕食作業 スポーツ
散歩
朝食等
作業
8:00 9:00 10:00 11:00
指定活動
20:00
指定活動
夕食
21:0016:00 17:00 18:00 19:0012:00 13:00 14:00 15:00
散歩 昼食
指定活動
散歩指定活動
作業 夕食
仮就寝(自由)
作業 作業 昼食 作業起床
朝食
出房
6:30 7:00
昼食
起床 朝食等
休憩 休憩 還房・点検
清掃
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刑務作業の性格
日本 刑罰の内容である。
アメリカ
刑罰の内容ではない。(連邦規則によれば,身体的及び精神的に可能な既決被収容者は,作業に割当てられるものとされている。)
イギリス
刑罰の内容ではない。(行刑法令上,既決被収容者に対しては,作業に就くよう要求しなければならないこととされている。)
フランス 刑罰の内容ではない。
ドイツ刑罰の内容ではない。(行刑法令上,受刑者は,作業又は労作を行う義務を負うとされている。)
スウェーデン 刑罰の内容ではない。
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作業により支払われる金額(1か月平均)
日本 4,215円
アメリカ
官営工場で65.83-176.85ドル(約8,000-約21,000円)私営工場で476.24-756.51ドル(約56,000-約89,000円)非工場作業で20.21-102.76ドル(約2,000-約12,000円)
イギリス 30.4ポンド(約6,000円)
フランス 382.26ユーロ(約50,000円)
ドイツ(ベルリン州) 223ユーロ(約29,000円)
スウェーデン 1,647SEK(約23,000円)
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被収容者の行動範囲
• 日本の行刑施設で許可しておらず,諸外国の行刑施設で許可していることの例
Ø外部との電話による通信
Ø喫煙Ø居室にラジオやCDを所有すること
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分類制度(警備分類)
• 日本:警備度による施設の分類はない。
• アメリカ:連邦刑務所の警備レベルは5分類。
(最小・低・中・高・管理)• イギリス:4分類。(A(高)→B→C→D(低))
• フランス:基本的に2分類。(中央刑務所(高)・ 拘禁センター(低))
• ドイツ:2分類。(閉鎖・開放)
• スウェーデン:2分類。(閉鎖・開放)
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分類制度(収容分類)• 日本:犯罪傾向進度(A,B),女子(W),16歳未満の少年で,少年院で
の矯正教育を必要とする者(Jt),少年(J),青年(26歳未満の成 人)(Y),日本人と異なる処遇を必要とする外国人(F),長期刑 (刑期8年以上)(L),精神障害者(M),身体疾患・身体障害者 (P),禁錮刑受刑者(I)
• アメリカ:連邦施設の管理施設では,深刻かつ慢性的な精神的問題 を抱えた者や,著しく暴力的な者,あるいは逃走傾向のあ る者等を収容。
• イギリス:女子,男子青年(21歳未満)• フランス:女子,少年• ドイツ:女子,少年,高齢者(1施設のみ),精神障害者(保安施設と
しての精神病院に収容),刑務所内に長期受刑者用区画・薬 物犯用区画等
• スウェーデン:女子,少年
17府中刑務所 独居房
18東京拘置所(旧舎 独居房)
19
フランス ストラスブール拘置所少年区
20オーストリア シュバーツァウ女子刑務所
21
イギリス ウスク刑務所単独室
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国際人権B規約第4回政府報告書に対する人権委員会の最終見解(パラグラフ27)において,日本の行刑施設につき懸念とされた点
• 言論,結社及びプライバシーの自由を含む,被収容者の基本的権利を制限する厳しい所内規則
• 頻繁な独居拘禁を含む,厳しい懲罰の使用• 規則違反で摘発された被収容者に対する懲罰を決定す
るための公平かつ公開手続の欠如• 刑務官による報復に対して不服申立を行う被収容者の
不十分な保護• 被収容者の不服申立を調査するための信頼できる制度
の欠如• 革手錠等,残虐かつ非人道的取扱いとなり得る保護措
置の頻繁な使用
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まとめ