第2次岸和田市 情報化推進計画 - kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4...

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第2次岸和田市 情報化推進計画 平成26年6月 みんなが つながる 情報都市 岸和田

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Page 1: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2次岸和田市

情報化推進計画

平成26年6月

みんなが

つながる

情報都市

岸和田

Page 2: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2次岸和田市情報化推進計画

Page 3: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

1

第2次岸和田市情報化推進計画

第1章 計画の基本的な考え方.............................................................3

1.計画の趣旨.........................................................................4

2.計画の目的.........................................................................5

3.計画の位置づけ.....................................................................6

4.計画の期間.........................................................................7

第2章 情報化の動向.....................................................................9

1.情報化社会の進展..................................................................10

2.国の動向..........................................................................16

(1)国の情報化戦略の動向..........................................................16

(2)電子自治体の推進に関する国の動向..............................................19

3.大阪府の動向......................................................................21

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題.............................................23

1.これまでの情報化の取り組み.......................................................24

(1)岸和田市の情報化の取り組み...................................................24

(2)前計画の実施結果.............................................................27

①地域情報化の評価結果........................................................27

②行政情報化の評価結果........................................................36

(3)前計画アクションプランの課題と本計画の施策における対応.......................41

2.情報化に関する市民の動向と意識...................................................43

(1)情報通信サービスの利用状況について...........................................43

(2)岸和田市の行政サービスについて...............................................45

(3)市民ニーズと重点化すべき施策の傾向...........................................49

第4章 基本方針.......................................................................57

1.基本理念.........................................................................58

2.基本目標.........................................................................59

3.施策体系.........................................................................60

第5章 施策の展開.....................................................................65

1.基本目標Ⅰ「安全・安心に暮らす」.................................................66

災害に強いまちづくりの推進.....................................................66

市民が安全、安心に暮らせるまちづくり...........................................70

安全に登下校できる環境の整備...................................................72

地域の情報活用力の向上.........................................................74

目 次

Page 4: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

2

第2次岸和田市情報化推進計画

2.基本目標Ⅱ「元気に暮らす」.......................................................75

保健に関する情報の発信.........................................................75

高齢者福祉・介護に関する情報の発信.............................................76

徘徊高齢者等見守りネットワークの拡大...........................................78

子育てに関する情報の発信.......................................................79

地域医療電子ネットワークの構築.................................................81

観光情報の発信.................................................................82

3.基本目標Ⅲ「学びを支える」.......................................................84

校務を支援する環境の整備.......................................................84

小・中学校での情報機器の活用...................................................86

教育分野、生涯学習分野における情報発信の充実...................................88

4.基本目標Ⅳ「便利なサービス」.....................................................91

庁内共通基盤図の整備...........................................................91

多様な証明書交付サービスの導入.................................................92

岸和田市公式ホームページの充実.................................................93

公金の多様な納付方法の導入.....................................................94

オープンデータの利活用.........................................................95

地理情報の活用.................................................................96

第6章 計画の推進体制.................................................................97

1.計画の推進体制...................................................................98

2.計画の進行管理....................................................................99

(1)計画の進行管理................................................................99

(2)進行管理の方法..............................................................100

3.情報化の総合的な調整............................................................101

(1)ICTガバナンス体制の確立..................................................101

(2)情報システム調達ガイドラインの策定..........................................101

目 次

Page 5: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第1章 計画の基本的な考え方 3

第2次岸和田市情報化推進計画

第1章

計画の基本的な考え方

Page 6: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第1章 計画の基本的な考え方 4

第2次岸和田市情報化推進計画

1.計画の趣旨

本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

推進基本計画(以下「前計画」という)を策定しました。これ以降、社会情勢の変化はもちろんのこと、

情報化に関する技術が社会生活に大きく寄与してきました。例えば、フェイスブックやツイッターなど

に代表されるインターネットの仮想空間上に社会的ネットワークを構築するサービスであるSNS

(Social Networking Service)が広がり、コミュニケーションツールとして情報化に大きな影響を与

えています。

また、モバイル端末(携帯端末)は、フィーチャーフォン(従来型携帯電話)が発展していましたが、

近年は、スマートフォンやタブレット端末が急速に普及し、様々なITサービスをスマートフォン等を

通じて受けられる状況になっています。

そのような情報化を背景に、わが国では、平成13 年(2001年)1 月に「高度情報通信ネット

ワーク社会形成基本法」が施行され、IT 戦略本部の設置をはじめとして、5年以内に世界最先端の

IT 国家になることを目指した「e-Japan戦略」(平成13年(2001年)1月)を示しまし

た。さらに、IT の利活用により、元気・安心・感動・便利な社会を目指すこととした「e-Jap

an戦略Ⅱ」(平成15年(2003年)7月)など、様々な情報通信政策を強力に推進してきました。

そして近年では、平成23年(2011年)の「電子行政推進に関する基本方針」で、電子行政に関

する基本的姿勢を転換させ、利用者の視点に立った業務プロセスや制度・業務自体の見直し、行政機関

間の情報連携の徹底等により、理念のみでなく、国民がその成果を実感できるようにしていく必要があ

ると示されました。また、平成25年(2013年)6月14日に、世界最高水準のIT 利活用社会

の実現に向けて、政府一丸となって取り組むことはもとより、行政、産業界、学界及び国民一人一人が、

皆で共有・協働し、IT・情報資源の利活用により未来を創造する国家ビジョンとして、「世界最先端

IT 国家創造宣言」が策定され、閣議決定されました。

このような状況の中、前計画で取り組んだ行政情報化と地域情報化への取組みを踏まえ、新たな課題

に対応していくことが求められています。このため、岸和田市における現状と課題を踏まえ、「まちづ

くりビジョン」が描く将来都市像の実現を「情報通信技術の利用」という観点から支援するため、今後

進めていくべき情報化の方向と施策を総合的に推進するための基本的な方向性や重要な課題(アクショ

ンプラン)を取りまとめ、新たな「第2次岸和田市情報化推進計画」(以下「本計画」という)を策定

します。この計画に沿って、市民の視点に立ち「みんながつながる情報都市 岸和田」を全体テーマと

して、情報化の推進に取り組みます。

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第1章 計画の基本的な考え方 5

第2次岸和田市情報化推進計画

2.計画の目的

情報通信技術の飛躍的な進歩と情報通信機器の普及などによる情報社会が、家庭や仕事など社会生活

のあらゆる場面に大きな影響を及ぼすようになってきており、まちづくりにおける「情報」の重要性は

ますます高まってきています。

本市においても、魅力ある地域社会づくりを進めていくためには、地域社会を構成する多種多様な主

体が、互いにコミュニケーションを活性化させ、理解を深め、情報を共有することが重要です。

本計画の趣旨に則り、双方向という「情報」のもつ特性を充分に活用し、コミュニケーション、情報

共有を容易にする情報環境づくりを推進していきます。

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第1章 計画の基本的な考え方 6

第2次岸和田市情報化推進計画

3.計画の位置づけ

本計画は、平成23年度(2011年度)からスタートした、岸和田市まちづくりビジョン将来構想

である「第4次岸和田市総合計画」の理念に即し、今後の情報化の基本方針を明らかにする情報部門の

最上位の計画と位置づけます。

図 1 本計画と第4次岸和田市総合計画との対応

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第1章 計画の基本的な考え方 7

第2次岸和田市情報化推進計画

4.計画の期間

本計画の適用期間は、平成26年度(2014年度)から平成30年度(2018年度)の5年間と

します。各年度で計画の進捗状況について評価し、技術動向や国、大阪府の動き、先進事例等を踏まえ、

見直しを行いながら進めていきます。

図 2 スケジュール

■ 施策(例)

事務作業効率のため、○○システムの導入を進めていきます。

図 3 アクションプランの考え方

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第1章 計画の基本的な考え方 8

第2次岸和田市情報化推進計画

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第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

9

第2章

情報化の動向

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第2章 情報化の動向 10

第2次岸和田市情報化推進計画

1.情報化社会の進展

情報化社会の進展について、総務省の「平成25年版 情報通信白書」をもとに、以下に整理します。

インターネットの利用状況

●インターネット利用者数、人口普及率の双方が昨年に引き続き増加

平成24年末のインターネット利用者数は、平成23年末より42万人増加して9,652万人(前

年比0.4%増)、人口普及率は79.5%(前年差0.4ポイント増)となっています。

また、個人がインターネットを利用する際に使用する端末については、「自宅のパソコン」が59.

5%と最も多く、次いで「携帯電話」(42.8%)、「自宅以外のパソコン」(34.1%)となっ

ており、スマートフォンは31.4%となっています。

6,942

7,730 7,9488,529 8,754 8,811

9,0919,408 9,462 9,610 9,652

57.8

64.3 66.070.8 72.6 73.0

75.378.0 78.2 79.1 79.5

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

平成14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

100.0

利用者数 人口普及率

(年末)

出典:平成25年版情報通信白書(総務省)

(万人) (%)

① 調査対象年齢は 6歳以上

② インターネット利用者数(推計)は、6歳以上で、調査対象年の 1年間に、インターネットを利用したことがある者を対象

として行った本調査の結果からの統計値。インターネット接続機器については、パソコン、携帯電話・PHS、スマートフォ

ン、タブレット端末、ゲーム機等あらゆるものを含み(当該機器を所有しているか否かは問わない)、利用目的等について

も、個人的な利用、仕事上の利用、学校での利用等あらゆるものを含む

③ インターネット利用者数は、6歳以上の推計人口(国勢調査結果及び生命表等を用いて推計)に本調査で得られた 6歳以上

のインターネット利用率を乗じて算出

④ 通信利用動向調査については、無回答を除いて算出している

図 4 インターネットの利用者数及び人口普及率の推移(個人)

出典:平成25年版情報通信白書(総務省)

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第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

11

●65歳以上のインターネット利用はおおむね増加傾向にあるが、世代間の格差はいまだに存在

平成24年末における個人の世代別インターネット利用率は、13歳~49歳までは9割を超えてい

るのに対し、60歳以上は大きく下落しています。

61.6

96.4 97.7 95.8 94.9

86.1

73.9

60.9

42.6

14.3

69.0

97.2 97.2 95.3 94.9

85.4

71.8

62.7

48.7

25.7

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

100.0

6~12歳 13~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~79歳 80歳以上

平成23年末 平成24年末

出典:平成25年版情報通信白書(総務省)

個人用者数及び人口普及率の推移

(%)

図 5 世代別のインターネット利用率(個人)

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第2章 情報化の動向 12

第2次岸和田市情報化推進計画

情報通信機器の普及状況

●情報通信機器の普及が全体的に飽和状態の中、スマートフォン保有が急速に増加

平成24年末の情報通信機器の普及状況をみると、「携帯電話・PHS」及び「パソコン」の世帯普

及率は、それぞれ94.5%、75.8%となっています。また、「携帯電話・PHS」の内数である

「スマートフォン」は、49.5%(前年比20.2ポイント増)と急速に普及が進んでいます。

67.7

78.5 78.2

87.6

94.492.2

90.0 91.395.0 95.6 96.3

93.2 94.5 94.5

9.7

29.3

49.5

9.011.0 11.1 12.0 11.1 10.7

15.2

20.8

25.923.3 24.5

29.5

3.2 3.2 4.5 4.1 3.4 4.3 5.57.6

3.56.2

12.7

90.7 90.1 90.7 90.9 91.2

85.883.8

79.3

34.2

40.4 41.4

50.853.9 52.9

50.4 50.0

55.453.5

57.1

43.8 45.041.5

14.3

19.122.0

27.3

17.020.1 21.4

10.3

4.1 3.3 3.8 4.92.7 2.6 2.9 3.0

37.7

50.5

58.0

71.7

78.2 77.580.5 80.8

85.0 85.9 87.283.4

77.4 75.8

2.3 3.0 3.25.4

7.5 8.811.7

15.2

23.226.8

33.6

7.2 8.5

15.3

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

100.0

平成11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24

携帯電話・PHS スマートフォン

インターネットに接続できる家庭用テレビゲーム機 その他インターネットに接続できる家電(情報家電等)

固定電話 FAX

パソコンなどからコンテンツを自動録音できる携帯プレイヤー 携帯情報端末

パソコン インターネットに接続できるテレビ

タブレット型端末

保有率(%)

(年末)

出典:平成25年版情報通信白書(総務省)

図 6 情報通信機器の普及率の推移(世帯)

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第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

13

●世帯では、ウィルス感染への懸念が課題

少なくとも1人はインターネットを利用したことがある世帯について、インターネットを利用して感

じる不安をみると、72.2%の世帯が「ウィルスの感染が心配である」を挙げており、次いで、「個

人情報の保護に不安がある」が71.0%、「どこまで情報セキュリティ対策を行えばよいか不明」が

59.3%等となっています。

1.9

6.0

7.2

12.8

23.6

36.4

39.1

59.3

71.0

72.2

2.2

6.3

7.5

17.0

29.7

38.5

42.0

61.6

72.6

72.8

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0

その他

送信した電子メールが届くかどうかわからない

知的財産の保護に不安がある

認証技術の信頼性に不安がある

違法・有害情報が氾濫している

セキュリティ脅威が難解で具体的に理解できない

電子的決済手段の信頼性に不安がある

どこまでセキュリティ対策を行えばよいか不明

個人情報の保護に不安がある

ウィルスの感染が心配である

平成24年 平成23年

● 世帯ではパソコン、携帯電話、スマートフォンともに迷惑メール受信(架空請求を除く)による被

害経験が最も多い

インターネット利用に伴う過去1年間の被害経験について世帯に尋ねたところ、自宅パソコンでの被

害経験は、「迷惑メールを受信(架空請求を除く)」が37.5%で最も多く、次いで、「コンピュー

タウイルスを発見したが感染はしなかった」が21.8%、「コンピュータウイルスに1度以上感染」

が6.9%となっています。携帯電話等での被害経験は、「迷惑メールを受信(架空請求を除く)」が

44.4%で最も多く、次いで、「架空請求メールを受信」が14.2%となっています。また、スマ

ートフォンでの被害経験も、「迷惑メールを受信(架空請求を除く)」が43.3%で最も多く、次い

で、「架空請求メールを受信」が13.7%となっており、メールによる被害が多い傾向があることが

わかります。

(%)

出典:平成25年版情報通信白書(総務省)

個人用者数及び人口普及率の推移

図 7 世帯におけるインターネット利用で感じる不安(複数回答)

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第2章 情報化の動向 14

第2次岸和田市情報化推進計画

0.1

0.5

0.6

1.0

1.3

6.3

6.9

21.8

37.5

48.9

51.1

0.2

0.5

0.6

1.3

0.8

5.4

9.8

21.6

36.7

46.2

53.8

0.0 20.0 40.0 60.0

その他(著作権の侵害等)

ウェブ上(電子掲示板等)での誹謗中傷等

スパイウェアなどによる個人情報の漏洩

不正アクセス

フィッシング

迷惑メールを受信(架空請求)

ウィルスに1度以上感染

ウィルス発見したが感染なし

迷惑メールを受信(架空請求を除く)

特に被害はない

何らかの被害を受けた

平成24年 平成23年

0.2

0.2

0.2

0.3

0.3

0.6

1.4

14.2

44.4

51.8

48.2

0.1

0.3

0.4

0.6

0.3

0.4

1.8

13.4

43.5

52.7

47.3

0.0 20.0 40.0 60.0

その他(著作権の侵害等)

ウェブ上(電子掲示板等)での誹謗中傷等

不正アクセス

ウィルスに1度以上感染

スパイウェアなどによる個人情報の漏洩

フィッシング

ウィルス発見したが感染なし

迷惑メールを受信(架空請求)

迷惑メールを受信(架空請求を除く)

特に被害はない

何らかの被害を受けた

平成24年 平成23年

個人用者数及び人口普及率の推移

(%) ■自宅のパソコン

個人用者数及び人

口普及率の推移

■携帯電話 (%)

図 8 世帯におけるインターネット利用に伴う被害経験(複数回答)

Page 17: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

15

0.1

0.3

0.3

0.4

0.5

0.6

3.7

13.7

43.3

52.4

47.6

0.1

0.2

0.2

0.8

0.1

0.2

3.4

6.5

31.4

65.2

34.8

0.0 20.0 40.0 60.0

その他(著作権の侵害等)

スパイウェアなどによる個人情報の漏洩

不正アクセス

ウィルスに1度以上感染

ウェブ上(電子掲示板等)での誹謗中傷等

フィッシング

ウィルス発見したが感染なし

迷惑メールを受信(架空請求)

迷惑メールを受信(架空請求を除く)

特に被害はない

何らかの被害を受けた

平成24年 平成23年

出典:平成25年版情報通信白書(総務省)

■スマートフォン

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第2章 情報化の動向 16

第2次岸和田市情報化推進計画

2.国の動向

(1)国の情報化戦略の動向

国は、高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進することを目的

に、平成13年(2001年)1月に、「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」を施行し、高度

情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)を設置しました。

その後、「我が国が5年以内に世界最先端のIT国家になること」をめざした「e-Japan戦略」

(平成13年(2001年)1月、「『IT利活用により、元気・安心・感動・便利社会』をめざす」

こととした「e-Japan戦略Ⅱ」(平成15年(2003年)7月)等を策定しています。

また、2010年には「いつでも、どこでも、誰にでもITの恩恵を実感できる社会の実現」とい

う目標に向け、構造改革による飛躍、利用者・生活者重視、国際貢献・国際競争力強化という理念の

下、15分野において取り組みを推進することとした「IT新改革戦略」(平成18年(2006年)

1月)を策定しています。しかし、世界的な金融危機にともなう我が国経済の失速、クラウドコンピ

ューティングといった新技術の登場など、「IT新改革戦略」策定時には想定しなかった状況、さらに

は、情報通信基盤整備は進んだものの、多くの国民がその成果を実感するまでには至っていないとい

う現状などを踏まえ、平成27年(2015年)に向けた新たな中長期戦略である「i-Japan

戦略2015」を平成21年(2009年)7月に策定しました。

平成22年(2010年)5月には、「国民本位の電子行政の実現」、「地域の絆の再生」、「新

市場の創出と国際展開」の3つを柱とした「新たな情報通信技術戦略」が策定され、徹底的な情報公

開による透明性の向上により、政府・提供者が主導する社会から納税者・消費者である国民が主導す

る社会へ転換させ、市民レベルでの知識・情報の共有による新たな「知識情報社会」を実現し、国民

の暮らしの質を飛躍的に向上させることが掲げられています。

さらに、平成25年(2013年)5月には、国民一人一人に新たな番号を付け、制度ごとに付け

られている番号を情報連携し、社会保障や税務分野で活用しようとする社会保障・税に関わる共通番

号制度(マイナンバー制度)の導入が決定されています。

また、平成25年(2013年)6月には、「革新的な新産業・新サービスの創出と全産業の成長を

促進する社会の実現」、「国民が健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会の実

現」、「公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられることができる社会の実現」

の3項目について目指すべき社会・姿を明らかにし、その実現に必要な取り組み等をまとめた「世界

最先端IT国家創造宣言」を策定しました。

Page 19: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

17

国全体の情報化戦略

平成13年

(2001年)

平成15年

(2003年)

平成18年

(2006年)

平成21年

(2009年)

平成22年

(2010年)

平成23年

(2011年)

平成25年

(2013年)

図 9 国の動向

e-Japan戦略

(平成 13年 1月)

全ての国民に ITの恩恵

5年以内に世界最先端 IT国家を

めざす

e-Japan戦略Ⅱ

(平成 15年 7月)

基盤整備から IT利活用

元気・安心・感動・便利社会を

めざす

IT新改革戦略

(平成 18年 1月)

いつでも・どこでも・

誰でも ITの恩恵

ユビキタスネットワーク

i-Japan戦略 2015

(平成 21年 7月)

社会全体を ITで包括

経済社会改革で新たな活力創造

新たな情報通信技術戦略

(平成 22年 5月)

国民本位の電子行政の実現、地

域の絆再生、新市場の創出と国

際展開

世界最先端 IT国家創造宣言

(平成 25年 6月)

2020 年までに世界最高水準の

IT利活用社会を実現すること

社会保障・税番号大綱

(平成 23年 6月)

国民一人一人に新たな番号を付

け、制度ごとに付けられている

番号を「紐付け」することによ

って情報連携し、社会保障や税

務分野で活用しようとするもの

Page 20: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2章 情報化の動向 18

第2次岸和田市情報化推進計画

図 10 「世界最先端IT国家創造宣言(平成25年6月)」の概要

1.革新的な新産業・新サービスの創出及び全産業の成長を促進する社会

2.健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会

3.公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会

目指すべき社会・姿

1.革新的な新産業・新サービスの創出と全産業の成長を促進する社会の実現

(1)オープンデータ・ビッグデータの活用の推進

(2)ITを活用した日本の農業、周辺産業の高度化・知識産業化と国際展開(Made by Japan農

業の実現)

(3)幅広い分野にまたがるオープンイノベーションの推進等

(4)IT・データを活用した地域(離島を含む。)の活性化

(5)次世代放送サービスの実現による映像産業分野の新事業創出、国際競争力の強化

2.健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会

(1)適切な地域医療・介護等の提供、健康増進等を通じた健康長寿社会の実現

(2)世界一安全で災害に強い社会の実現

(3)家庭や地域における効率的・安定的なエネルギーマネジメントの実現

(4)世界で最も安全で環境にやさしく経済的な道路交通社会の実現

(5)雇用形態の多様化とワーク・ライフ・バランス(「仕事と生活の調和」)の実現

3.公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会の実現

(1)利便性の高い電子行政サービスの提供

(2)国・地方を通じた行政情報システムの改革

(3)政府におけるITガバナンスの強化

目指すべき社会・姿を実現するための取組

Page 21: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

19

(2)電子自治体の推進に関する国の動向

電子自治体を推進する国の取り組みとしては、平成15年(2003年)8月に「電子自治体推進指

針」を策定しました。この指針は、電子自治体の基盤整備と行政手続きのオンライン化を推進する内容

となっています。その後は、平成19年(2007年)3月には、「IT新改革戦略」に対応し、「20

10年度までに便利・効率・活力を実感できる電子自治体の実現」を目標とした「新電子自治体推進指

針」を策定し、行政サービスの高度化や行政の簡素化・効率化、地域の課題解決を重点的な取り組みと

して設定しました。

住民視点、費用対効果の視点、民間・NPO等との連携

今後の重点的な取り組み事項 共通的な推進事項

1.行政サービスの高度化

(1)行政手続き等のオンライン化の推進

(2)行政手続き等のオンライン利用の促進

(3)行政手続き等の完全オンライン化の実現

(4)官民連携ワンストップサービスの実現

(5)住民への分かりやすい情報提供と行政の透明性拡大

(6)その他の取り組み事項(統合型 GISの導入促進等)

2.行政の簡素化・効率化

(1)ITを活用した行政改革の推進

(2)情報システムの見直し、刷新

(3)情報システム調達の透明化・効率化

3.地域の課題解決

(1)ICTを活用した地域の課題解決

(2)地域の情報格差の解消

1.電子自治体の推進体制の強化

(1)電子自治体の ITガバナンスの強化

(2)電子自治体の中核を担う人材の育成

2.共同化・標準化の一層の推進

3.新しい技術・モデルの活用

4.情報セキュリティ対策の強化

(1)個人情報の適正な取扱い

(2)情報セキュリティ対策の徹底

図 11 「新電子自治体推進指針」の概要

また、クラウドコンピューティングをはじめとする近年のICT分野の技術革新を積極的に活用した

より効率的な情報システムの構築、運用が世界的に拡大しており、国では、地方公共団体間を相互に接

続する専用ネットワークを活用した情報システムのいっそうの集約と共同利用を推進するため、平成2

1年度(2009年度)から「自治体クラウド開発実証事業」を実施し、行政サービスの利便性の向上

や費用削減に取り組んでいます。平成22年(2010年)7月には総務省に自治体クラウド推進本部

実現すべき目標:2010年度までに利便・効率・活力を実感できる電子自治体の実現

Page 22: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第2章 情報化の動向 20

第2次岸和田市情報化推進計画

を設け、ガイドライン作成作業に入るなど積極的な全国展開を進めています。

さらに、電子自治体の推進において、個人情報の保護と情報セキュリティ対策が重要な課題となって

おり、国は、平成21年(2009年)2月に策定した「第2次情報セキュリティ戦略」等を踏まえ、

小規模な地方公共団体も含め、すべての地方公共団体において、望ましい情報セキュリティ対策が実施

されることをめざし、対策の促進を行うこととしています。

図 12 我が国の IT戦略と電子自治体の展開

出典:地方自治情報管理概要~電子自治体の推進状況(平成24年4月1日現在)(総務省)

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第2章 情報化の動向

第2次岸和田市情報化推進計画

21

3.大阪府の動向

大阪府は、電子自治体の実現をめざして、平成13年(2001年)に「電子府庁(e-ふちょう)

アクションプラン」を策定し、行政手続きの電子化や電子調達の導入、基幹システムの改革、各分野へ

のIT化の拡大、市町村とのネットワークの構築などを進めました。また、平成16年(2004年)

には「電子府庁(e-ふちょう)アクションプラン」の後継計画として「大阪府IT推進プラン」を策

定し、「府民本意のe社会の推進」「筋肉質な『e-ふちょう』の実現」「府の枠を超えた新たな関係の

構築」の3つの目標の達成のための行動メニューを示しました。そして、平成19年度(2007年度)

末には主要なメニューがほぼ達成され、「大阪府IT推進プラン」は計画としての役割を終了していま

す。

また、平成14年(2002年)4月に大阪府と府内全市町村が設立した「大阪電子自治体推進協議

会」では、電子自治体の実現をめざし、電子自治体に関する動向や業務継続計画策定に関する調査研究

を進めるとともに、情報システムや情報ネットワークの開発・運営に関する事業を行っています。

表 1 大阪電子自治体推進協議会における情報システム・情報ネットワークに関する主な事業

LGWAN府域ネットワーク整備事業 府域全市町村で整備した総合行政ネットワーク

(LGWAN)の運用

次期LGWAN府域ネットワーク整備事業 LGWAN府域ネットワーク整備事業を更新。

スポーツ施設情報システム事業 大阪府との府内14市1町でのスポーツ施設情報

システムの運用および保守。平成25年度より各

市町村で契約。

電子入札システム事業 府内11市による共同利用電子入札システムの運

用および保守。平成26年度より各市町村で契約。

電子申請システム事業 大阪府と府内7市による共同利用電子申請受付シ

ステムの開発および運用保守

市町村職員研修研究情報システム事業 市町村職員研修研究情報システムの運用および保

ほかにも、住民基本台帳ネットワークシステムにおいて、大阪府は、府域における結節点となる府サ

ーバと市町村とのネットワークを整備するとともに、市町村と全国センターとの間を中継する役割を担

っており、府における業務利用、本人確認情報およびその提供情報の開示を実施しています。

また、大阪府と府内の市町村が共同で、気象・地震やライフライン情報、災害発生時の被害・避難情

報など幅広い防災情報を提供するポータルサイト「おおさか防災ネット」を設置しています。「おおさ

か防災ネット」内には市町村ごとのサイトもあり、各地域のきめ細かい情報を提供するとともに、登録

者に対して、気象・地震・津波情報、災害時の避難勧告・指示などの防災情報に関するメール配信を行

っています。

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第2章 情報化の動向 22

第2次岸和田市情報化推進計画

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 23

第2次岸和田市情報化推進計画

第3章

岸和田市における情報化の

現状と課題

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 24

第2次岸和田市情報化推進計画

1.これまでの情報化の取り組み

(1) 岸和田市の情報化の取り組み

本市では、平成10年(1998年)3月に、情報化の基本的な方向性を明らかにするため、前計

画を策定しました。これを情報部門の最上位の計画と位置付け、その後策定したアクションプラン(概

要は図 13参照)を基に、次のような情報化施策を行ってきました。

表 2 前計画後に導入されたシステム

導入年月 導入システム

平成 11年 3月 保健衛生システム

平成 11年 9月 庁内 LAN敷設

平成 11年 12月 児童手当システム

平成 12年 4月 介護保険システム

平成 12年 10月 上水道システム

平成 13年 6月 人事・給与・福利厚生システム

平成 13年 9月 乳幼児医療システム

平成 14年 8月 児童扶養手当システム、全国住基ネットシステム、滞納支援システム

平成 16年 障害者支援システム

平成 17年 住民投票システム

平成 20年 1月 戸籍総合システム

平成 20年 2月 ひとり親医療システム

平成 20年 4月 後期高齢者医療システム

平成 20年 12月 CMS(コンテンツマネジメントシステム)

平成 21年 定額給付金システム

平成 22年 3月 公有財産管理システム

平成 22年 4月 こども手当システム

平成 24年 1月 児童家庭相談システム、人事考課システム

これらのシステムを導入することにより、市民サービスの向上と事務の効率化が計られることとな

りました。しかし近年、システムへのニーズの多様化や、度重なる法改正等による制度変更のため、

システム維持・改修にかかる職員の負担や委託改修経費が膨大なものとなっていきました。

さらに、平成21年(2009年)には住民基本台帳法の一部を改正する法律が公布され、平成2

4年(2012年)7月までに施行されることが決定したこともあり、より膨大な費用がかかる見込

みとなったため、平成22年(2010年)に基幹系システム再構築の方針が決定しました。

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 25

第2次岸和田市情報化推進計画

システム仕様検討やデータ移行等、システムごとに数多くの検討・作業を重ね、セキュリティ対策

システム、財務会計システム、グループウェア、文書管理システムについて順次導入・切り替えを行

いました。平成24年(2012年)3月には、住記系システム・福祉系システムをそれまでの汎用

機からパッケージシステムへ切り替えました。これらのシステム再構築は、パッケージ化したシステ

ムを導入することにより、費用を抑えることができ、また職員に大きく負担をかけていた、法改正等

による制度変更対応がベンダ側で行われることとなる効果もありました。セキュリティ対策システム

の導入を行うことにより、セキュリティ面での強化も行っています。

平成25年度からは税・国保のコンビニ収納を開始し、市民の税や国保の納付の利便性の向上を図

っています。

今後は、基幹系システムをはじめとする各システムの更新方法等を検討していくことや、オープン

化を図ったことにより発生したセキュリティリスクへの対策を継続し、セキュリティレベルの維持向

上につなげることが懸案となっていくこととなります。

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 26

第2次岸和田市情報化推進計画

図 13 前計画アクションプランの概要

基本的考え方

システム整備 整備が進んでいるシステムおよび再構築の必要性が高いシステムを整備・発展させる。

「市民ニーズ」および「行財政改革の基本方針」に合致したシステムを優先的に整備する。

基本計画に位置づけられなかったが、今後、行政情報化に必要不可欠な情報システムを整

備する。

基盤整備 地域情報化をサポートする市内WAN、行政情報化を支える庁内LANを優先性の高い基

盤と位置づけ、その基本的な整備の方向を整理する。

アクションプランを推

進させるための諸方策

個別システムの整備や基盤整備の他にアクションプランを推進するために必要な諸方策を

整理する。

体系

基本方向 システム 基盤 諸方策

地域情報化 1.市政への参画を支援する市政情報の発信、市民ニ

ーズの収集

行政情報サービスシステム 市内

WAN

情報公開、情報

共有化に向けた

ルールの明確化

システムの安定的

稼動のサポート

人材の育成

推進体制づくり

社会環境変化に

対応した柔軟な

見直し

財源の確保

2.地域コミュニティの活性化と便利な生活の実現に

向けた情報交流の活発化

スポーツ・施設情報システム

福祉活動等支援情報システム

学校教育情報システム

保健・福祉・医療情報システム

生涯学習情報システム

高齢者・障害者連絡システム

3.市民の生活を守る地域情報の収集と提供 市民防災情報システム

環境情報システム

4.産業の活動支援情報の提供 産業活動支援情報システム

地域商業支援情報システム

5.シティ・アイデンティティの構築に向けた市内外

への情報発信

観光情報システム

国際・文化情報システム

6.情報化の推進を支える組織、人材の育成

7.地域の情報化を広く支える多様な情報基盤の確保

行政情報化 1.多様なニーズに対応する新しいシステムの構築 行政窓口サービスシステム

水道局新電算システム

人事・給与システム

戸籍情報システム

住民情報系システム

全庁型地図情報システム

庁内

LAN

2.情報化の推進に向けた環境の構築

3.急激な情報化に対応できる組織・体制の構築

4.情報公開の推進と個人情報保護への対応

5.最適投資に向けた検討と評価

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 27

第2次岸和田市情報化推進計画

(2) 前計画の実施結果

前計画のアクションプランは、行政情報化と地域情報化の2つに分けて施策を設定しました。ここ

では平成24年度末現在の前計画の評価を整理するため、それぞれの施策について、以下に示す評価

基準に沿って、その達成度を評価しました。

表 3 達成度の評価基準

評価 評価基準

4 実施済・達成

3 一部実施・一部達成

2 検討段階

1 未実施・取り組んでいない

① 地域情報化の評価結果

図 14 地域情報化の基本方向1~2の達成状況の評価結果

00.5

11.5

22.5

33.5

4情報作成・発信・管理運営体制の構築

市ホームページの高度化

庁内情報共有システムの構築

公共施設情報の提供

インターネットからの利用

庁内情報収集の仕組みの構築

生涯学習情報データベース化と発信

生涯学習人材データベースの構築

講座予約機能の追加

福祉サービス情報の提供ボランティアデータベースの整備

パソコンの適正配置と活動支援データベースの構築

インターネット利活用の促進

学校間WANの整備

校内LANの整備

同時授業・会議システムの導入(学校間双方向システムの高度化)

保健分野と福祉分野の共同データベース化

高齢者・障害者連絡システムとの連携

医療分野も含めた3分野の共同データベース化

ICカードシステム化

保健・福祉・医療情報システムとの連携

1.市政への参画を支援する市政情報の発信、市民ニーズの収集

行政情報の提供

行政情報サービスシステムの構築

情報作成・発信・管理運営体制の構築

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 28

第2次岸和田市情報化推進計画

計画

情報の発信・共有な体制及びルールを確立する。

(原課による情報作成、部による部内共有情報と全庁共有情報の選別、広報広聴課によ

る市民向け発信情報の編集調整等運用管理体制の明確化) 4

評価 グループウェア、CMSが整備され、運用ルールも策定されている。

市ホームページの高度化

計画 原課の作成情報をベースに市ホームページを高度化、リアルタイム化し、質、量ともに

より高いレベルの市民向け情報提供をめざす。 4

評価 岸和田市公式ホームページの運用にCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を導入し、市民へ

の発信決裁を所属長に委ねることにより、市民への発信の迅速化を図った。

庁内情報共有システムの構築

計画

市民向け発信情報と同じ情報源を用いた庁内での情報共有システムを構築し、庁内での

効率的な情報共有を図る。

庁内文書を管理するための文書管理システムを構築。 4

評価 グループウェアの活用により庁内の情報共有が図られている

文書管理システムが構築され、運用されている。

2. 地域コミュニティの活性化と便利な生活の実現に向けた情報交流の活発化

スポーツ・施設情報

スポーツ・施設情報システムの充実

公共施設情報の提供

計画 体育施設の情報提供に加え、公民館、市民会館等の公共施設の情報(位置、機能、設備、

営業時間、利用料金、予約の手続方法等)を提供し、情報提供対象を拡大する。 4

評価 公共施設の情報がWebで公開され、情報提供されている。

インターネットからの利用

計画 インターネットからの利用を可能にし、利便性の向上を図る。

3 評価

スポーツ施設はインターネットでの利用予約が可能

図書館システムがインターネットからも利用できる

生涯学習情報

生涯学習情報システムの構築

庁内情報収集の仕組みの構築

計画

原課の持つ生涯学習関連情報を、庁内LANを通じて収集、編集、管理することができ

るシステムを整備する。 3

評価

グループウェア等で、情報の収集、編集、管理が可能な状態であるが、運用面では不十

分な点がある。

生涯学習情報データベース化と発信

計画

講座情報等の生涯学習情報データベースを作成し、インターネット、FAX、サーバを

用いて利用できるようにする。 1

評価 構築されていない

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 29

第2次岸和田市情報化推進計画

生涯学習人材データベースの構築

計画

生涯学習の各テーマに関する講師等の人材情報や各活動団体の活動内容をデータベース

化して提供し、市民の自主的な生涯学習活動を支援する。 1

評価 構築されていない。

講座予約機能の追加

計画 生涯学習情報をデータベースに、講座用の予約を行うことが出来る機能を追加整備する。

1 評価

構築していない。

インターネットからの予約が可能にするか否かを検討する。

福祉活動支援情報

福祉活動等支援情報システムの構築

福祉サービス情報の提供

計画 福祉ボランティア団体や福祉分野以外の市民ボランティア団体の情報、市の福祉サービ

ス情報、福祉施設情報等をインターネット等を用いて分かりやすく発信する。 3

評価 福祉施設や介護サービス事業者の情報は検索可能なシステムが構築されている。

ボランティア団体は、一部がWebサイトで紹介されている程度

ボランティアデータベースの整備

計画

ボランティア団体、ボランティアイベント等をデータベース化し、幅広く市民へ発信す

る。

特に福祉分野については、ボランティア派遣要望者と活動団体間の橋渡しを行う仲介シ

ステムを整備する。 3

評価

自治振興課において市民活動団体をデータベース化し、岸和田市公式ホームページに公

開している。

利用希望者と活動団体とを仲介するところまではできていない

学校教育情報

学校教育情報システムの充実

パソコンの適正配置と活動支援データベースの構築

計画

教師用の適正台数と、1人1台(1クラス分)の生徒用パソコンを各校に配置する。

教材、教育用アプリケーション、統計資料等の提供や、研修、講習の案内等をデータベ

ースとして整備し、教師の活動を総合的に支援する。 4

評価 教員1人1台のパソコンが整備されている。

校内LANとファイルサーバが整備され、資料や教材などが共有されている。

インターネット利活用の促進

計画

インターネットより教師や生徒が授業や課題活動で必要な情報を収集するとともに、教

師間で情報交換を行うことができる環境を整備する。

各校のホームページを作成することにより、新たな情報発信とコミュニケーションの場

を形成する。

評価 各学校がインターネットを利用できる環境が整備され、各校がホームページを立ち上げ

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 30

第2次岸和田市情報化推進計画

情報発信を行っている

学校間WANの整備

計画 各校や活動支援データベースなどを結ぶWANを整備し、情報ネットワークを通じた教

師間の情報交換を支援する学校間イントラネットを構築する。 1

評価 整備されていない。

校内LANの整備

計画 各校内のコンピュータルーム、職員室、保健室、他の各室を結ぶLANを整備する。 4

評価 全小中学校において、校内LANを構築済み(教師用と生徒用に分離している)。

同時授業・会議システムの導入(学校間双方向システムの高度化)

計画 学校間双方向システムを同時双方向型の映像システムの導入により高度化する。

4 評価

学校間双方向システムは、役割を終えて終了した。

インターネットによるビデオ配信システムを稼動させている。

保健・医療情報

保健・福祉・医療情報システムの構築

保健分野と福祉分野の共同データベース化

計画 保健データと福祉データの統合データベースを作成し、関係課で情報の相互利用を行う。

1 評価

福祉総合窓口も視野に入れた、ナレッジデータベースの構築が検討されたが、実現して

いない

高齢者・障害者連絡システムとの連携

計画

高齢者・障害者緊急通報システムと福祉電話システムを連動し、高齢者・障害者に異常

が認められたとき、保健、福祉、医療サービスの主体が当事者のデータを即座に検索、

照会し、事前準備を迅速に行うことができる体制を作る。 1

評価 構築していない。

医療分野も含めた 3分野の共同データベース化

計画 保健・福祉統合データベースの内容を市民病院をはじめとした医療機関の持つデータま

で拡大し、連携を強化する。 1

評価 構築していない。

個人の診療内容については非公開情報が多く、共同データベース化は困難

ICカードシステム化

計画

統合データベースの個人情報を収容したICカードを市民自らが保有する。

保健、福祉、医療サービス機関での利用受付の迅速化、各サービス主体間での最新履歴

の参照、データ更新を実現し、利便性と効率性の向上を図る。 1

評価 構築していない

高齢者・障害者連絡

高齢者・障害者連絡システムの構築

保健・福祉・医療情報システムとの連携

計画 高齢者・障害者に異常が認められたとき、受入準備を迅速に行うことが出来る体制をつ 1

Page 33: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 31

第2次岸和田市情報化推進計画

くり、緊急時、異常発生時の受入側における個人データの早期収集体制を確立する。

評価 構築していない。

緊急通報システムの稼動範囲拡大

計画 緊急通報システムを携帯通信機器を利用して利用範囲を自宅から外部まで拡大し、外出

時の緊急通報にも利用できるようにする。 1

評価 緊急通報システムは、自宅のみの利用である。

Page 34: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 32

第2次岸和田市情報化推進計画

図 15 地域情報化の基本方向3~7の達成状況の評価結果

0

1

2

3

4日常的な啓発情報の提供

被災直後の緊急連絡体制の強化

復旧期の連絡体制の強化

市民への情報提供・交流システム、日常業務支援システムの構築

地図情報の市民利用、全庁横断的利用の促進

産業支援情報の提供

事業所データベースの整備

産業共同システムの整備

近隣商業施設データベースの整備

商品受発注情報システムの整備電子カードシステムの整備

CATVによる映像情報の提供

観光情報システムの強化

国際交流・文化情報の広範な発信と多様な主体間の交流の支援

国際文化施設内での国際交流情報、文化情報の発信

地域情報化を総合的に推進する組織、協議会の設置

高度情報化社会に対応した人材の育成に取り組む

市内のCATVを通信情報基盤として活用を図る

FMの導入を検討

市内の情報基盤が円滑に整備される環境を創り出していく

3.市民の生活を守る地域情報の収集と提供

市民防災

市民防災システムの充実

日常的な啓発情報の提供

計画 インターネット、CATV等を用いて、市民に対し避難箇所・避難経路情報、災害予防

情報、非常時連絡体制の情報などを日常的に提供する。 4

評価 Webサイト、Facebook、Twitterで情報発信している

被災直後の緊急連絡体制の強化

計画 災害直後の緊急連絡体制、避難勧告の伝達、2次災害に関する情報等を市民に正確に伝

達できるようにする。 4

評価 緊急通報メール、防災無線などで情報発信することとしている。

復旧期の連絡体制の強化

計画 復旧情報、ライフライン情報、救護情報、被災者情報、交通規制情報等の市民が必要と

する情報を各家庭及び避難所に提供する。 4

評価 緊急通報メール、防災無線などで情報発信することとしている。

環境情報

環境情報システムの構築

市民への情報提供・交流システム、日常業務支援システムの構築

Page 35: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 33

第2次岸和田市情報化推進計画

計画

市民、事業者等への環境情報の提供、情報交流支援システムの構築、届出処理や各種測

定の自動化による業務の効率化及び質の向上を図るための日常業務支援システムの構築

を進める。 1

評価 構築していない。

地図情報の市民利用、全庁横断的利用の促進

計画 地図情報に関して、市民利用、全庁横断的利用を推進し、市民ニーズに即応した情報シ

ステムの整備を進める。 4

評価 GISシステムが稼動し、必要に応じて、庁内での共有や市民への公開が行われている。

4.産業の活動支援情報の提供

産業活動支援

産業活動支援情報システムの構築

産業支援情報の提供

計画 国・府・市等の融資制度など産業支援情報の発信を電子媒体等を用いて強化する。

電子媒体を用いた相談業務を行う。 4

評価 Webサイトにより情報発信し、必要に応じてメール等での相談に応じている。

事業所データベースの整備

計画 市内事業所情報をデータベース化し、情報提供を行うとともに、事業所間でのシーズ(製

品・サービス)とニーズ(製品・サービスに対する需要)の橋渡しを行う。 4

評価 「岸なび」にて実現されている

産業共同システムの整備

計画 ネットワーク上で事業所間での受発注や開発が可能となる共同システムを整備する。 1

評価 整備は行っていない。

地域商業支援情報

地域商業支援情報システムの構築

近隣商業施設データベースの整備

計画 市内の近隣商業施設の店舗情報、商品情報や商店街マップ、空きスペースへのテナント

募集情報などをデータベース化し、インターネット等を用いて提供する。 1

評価 整備は行っていない。

データベースのメンテナンスが難しく、個々の利権が絡んでくる可能性がある。

商品受発注情報システムの整備

計画 インターネット等を用いた商品の注文システムを整備する。

1 評価

整備は行っていない。

各店舗の特色を生かしたネット販売等を行っている店舗があるので、整備の必要はない

と思われる。

電子カードシステムの整備

計画 商品販売情報を分析したり、顧客の購入額に応じたポイントサービスを併せ持つ電子カ

ードを用いた決済システムを整備する。 1

Page 36: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 34

第2次岸和田市情報化推進計画

評価 整備は行っていない。(商工会議所等との調整が必要)

5.シティ・アイデンティティの構築に向けた市内外への情報発信

観光情報

観光情報システムの充実

CATVによる映像情報の提供

計画 観光情報に関する放送番組を制作し、CATVを利用して市内外へ配信する。 3

評価 テレビ岸和田において製作し、一部は全国のケーブルテレビ局を通じて放送している。

観光情報システムの強化

計画

飲食・物販店情報など民間施設等の情報など利用者のニーズに見合った情報提供の実現。

一方向的な情報提供に留まらず、質問や店舗・商品の予約ができる双方向の利用形態を

実現する。 3

評価 「岸ぶら」で情報発信している。双方向の利用は実現していない。

国際・文化情報

国際・文化情報システムの構築

国際交流・文化情報の広範な発信と多様な主体間の交流の支援

計画

国際交流・文化情報をインターネットを用いて市内、国内外に広く発信する。

市民や外国人が持つ情報を収集・発信し、活発に交流を行うことができる空間整備を行

う。 3

評価 Webサイトにて情報提供している。空間整備は市としては行っていない

国際文化施設内での国際交流情報、文化情報の発信

計画 国際交流情報、市や国内外各地の文化・観光情報等を分かりやすく提供する。 4

評価 岸和田市公式ホームページ及び浪切ホールの公式サイトで諸情報を提供。

6.情報化の推進を支える組織、人材の育成

地域情報化推進組織の設置

地域情報化を総合的に推進する組織、協議会の設置

計画

地域情報化を総合的に推進する組織、協議会の設置を検討する。インターネットホーム

ページを通じて、産・官・民・学一体となった組織づくりをし、コンテンツ作成活動の

中で、協働して推進する地域情報化について理解を深めてゆく。 1

評価 設置していない。

庁内外に対する啓発、研修活動の積極的な実施

高度情報化社会に対応した人材の育成に取り組む

計画

情報化に関する啓発、研修活動を積極的に実施し、高度情報化社会に対応した人材の育

成に取り組む。

市民の情報リテラシーの向上を目指して市民を対象にホームページの作り方や情報機器

の利用等についての講習会等を実施していく。

評価 庁内での研修を継続して行っている。

7.地域の情報化を広く支える多様な情報基盤の確保

Page 37: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 35

第2次岸和田市情報化推進計画

CATVの通信情報基盤としての活用

市内の CATVを通信情報基盤として活用を図る

計画

市内の CATVに対して、現在の活用に加え、地域情報システムに対応可能な市内の主要な

通信情報基盤として活用を図る。 4

評価 テレビ岸和田において通信情報基盤として活用されている。

FMの導入

FMの導入を検討

計画 市内の情報基盤として FMの導入を検討し、地域情報の多様で安定的な供給を実現する。 4

評価 市も支援し、「ラヂオきしわだ」が開局している。

民間事業の支援

市内の情報基盤が円滑に整備される環境を創り出していく

計画

現在民間レベルで行われている情報基盤構築における市道の占用の許可等の支援を通し

て、市内の情報基盤が円滑に整備される環境を創り出していく。 4

評価 民間レベルで、情報基盤の整備がなされている。市も、テレビ岸和田への支援や NTT ダ

ークファイバ網の利用で側面支援を行った

Page 38: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 36

第2次岸和田市情報化推進計画

② 行政情報化の評価結果

図 16 行政情報化の基本方向1の達成状況の評価結果

0

1

2

3

4出先におけるワンストップサービス化の推進

本庁舎の総合窓口化の推進

ノンストップサービスの実現

国民健康保険オンラインシステムの整備

国民年金オンラインシステム、同バックアップシステムの整備

介護保険システムの整備

人事、給与両システムの統合、CS方式への移行

職員の福利厚生、出退勤管理等のサブシステム化

見出帳の電算化

本編の電算化

水道料金システムの整備

企業会計システムの整備

全庁型地図情報システムへと高度化

クライアント・サーバ型システム導入の検討

1.多様なニーズに対応する新しいシステムの構築

窓口業務の高度化

既存システムのオンライン化を推進する。

執務時間外でも各種証明書の発行ができるように住民情報システムの充実を図る。

行政窓口サービスシステム

出先におけるワンストップサービス化の推進

計画 市民センター、サービスセンターにおいて住民記録系、税証明、国保等の総合的なワン

ストップサービスを実現 4

評価 整備済

本庁舎の総合窓口化の推進

計画 住民異動関連業務、税関連業務、国保関連業務など利用頻度の高い窓口業務サービスを

総合窓口によって一括して提供 1

評価 総合窓口は実現していない

ノンストップサービスの実現

計画 本庁舎、出先機関でのワンストップサービスを実現した後、土日・祝日・終日サービス

実施を視野に入れたノンストップサービスの実現 3

評価 休日のサービスは実現しているが、終日のサービスは未実施

住民情報系システム

Page 39: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 37

第2次岸和田市情報化推進計画

国民健康保険オンラインシステムの整備

計画 被保険者証・納入通知書の即時発行により市民サービスを向上

年一回賦課を実現し事務処理の効率化を図る 4

評価 システムは整備済み。賦課の年一回への移行は原課にて検討すべき課題

国民年金オンラインシステム、同バックアップシステムの整備

計画 資格・賦課・収納システムを整備

年金受給相談等に関わるサブシステムを整備 4

評価 システムは整備済み。相談等に関わるシステムは、年金機構により各市町村に整備

介護保険システムの整備

計画 資格記録・保険料納付記録・受給者管理・給付実績管理システムを新規に開発 4

評価 システム整備済

既存業務の効率化を目指した新規システムの構築

既存システムの中で旧式化しているものは複数課での情報共有を前提に再構築を含めた検討を早急に行い計画的に更新し

ていく。

電算化により効率化が見込まれる業務についても計画的にシステムの構築を目指す。

人事給与システム

人事、給与両システムの統合、CS方式への移行

計画

独立稼動している人事・給与システムを統合し一体的に稼動するシステムとして再構築

する

その際に CS方式に変更し原課からのデータ入力形態を実現 4

評価 システム整備済

職員の福利厚生、出退勤管理等のサブシステム化

計画 福利厚生利用状況、出退勤状況、資格等を管理するシステムを人事・給与システムと連

動するサブシステムとして CS方式で整備 4

評価 システム整備済

戸籍情報システム

見出帳の電算化

計画 検索用の見出帳を電算化し検索機能を強化する 4

評価 システム整備済

本編の電算化

計画 データベースの内容を追加し発行機能、データ修正機能等を強化する

CS方式により端末からの入力、修正、発行を可能とする 4

評価 システム整備済

水道局新電算システム

水道料金システムの整備

計画 水道料金システム

ハンディターミナル検針システム 4

Page 40: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 38

第2次岸和田市情報化推進計画

評価 システム整備済

企業会計システムの整備

計画 企業会計基本システム

企業会計サブシステム 4

評価 システム整備済

全庁型地図情報システム

全庁型地図情報システムへと高度化

計画

各課で個別に整備を進めている地図情報システムを全庁型地図情報システムへと高度化

する

基図をもとに関係課が必要なシステムを個別整備し業務に活用

必要性の高いものは全庁的な利用を促す

評価 システム導入済

クライアント・サーバ型システム導入の検討

新規システムの構築には業務内容に応じてクライアント・サーバ型システムの導入の検討を行う。

評価 基幹系システム再構築により実現済 4

Page 41: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 39

第2次岸和田市情報化推進計画

図 17 行政情報化の基本方向2~5の達成状況の評価結果

00.5

11.5

22.5

33.5

4機器の更新

ソフトウェアの標準化

データベースの構築

庁内LAN・WANの構築

情報化を推進する組織の設置

情報化に対応できる職員を育成する効率的研修の実施

ネットワークの外部接続の検討

情報公開の基本ルールの確立

文書管理システムの構築

個人情報保護の基本ルールの確立

システムアセスメントの実施

運用開始後の効果測定の実施

2.情報化の推進に向けた環境の構築

機器の更新

窓口業務を行っている部局については業務量や人員に応じた端末の増設を行う。

ひとり一台を目標としてワープロからパソコンへの切替を実施する。

評価 パソコンを一人 1台整備済 4

ソフトウェアの標準化

庁内の情報共有に対応するためパソコンの OS、アプリケーションソフトについては庁内で統一する。

評価 OSは Windows、アプリケーションソフトは MS-officeで統一済み 4

データベースの構築

各課が保有する情報についての現状を把握し全課が使えるデータベースの整備を行う。

評価

文書管理システムやグループウェア等、各課で保有する情報を共有するシステムが構築

されている 4

庁内 LAN・WANの構築

庁内 LANの整備を進める。庁内の支所等との接続を強化する。

評価

庁内 LANの整備、支所、市民センター等の接続は実現済

今後、学校や保育所への接続を実現していく必要がある 3

3.急激な情報化に対応できる組織・体制の構築

情報化を推進する組織の設置

情報政策推進会議の設置とその下部組織として行政情報化推進会議の設置を検討する。

評価 情報化推進会議が設置されたが、活動できていない 1

Page 42: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 40

第2次岸和田市情報化推進計画

情報化に対応できる職員を育成する効率的研修の実施

高度な情報技術に対応できる職員、情報化を推進するリーダーとなる職員の育成、職員全体の情報リテラシー向上を目指

した効率的研修を実施していく。

評価

OA研修や情報化推進研修会の開催などで人材の育成を図っているが、職員全体のリテラ

シー向上には不十分である 3

4.情報公開の推進と個人情報保護への対応

ネットワークの外部接続の検討

個人情報を保護するため、FW等の設置や重要 NWとの分離などの対策を講じる。

評価

庁内 LAN には、ファイヤウォール・パケットフィルタ等を設置し、住民情報等の重要情

報とは分離しつつ、インターネットの利用も実現している。 4

情報公開の基本ルールの確立

公開情報を規定する基本的なルール作成に着手し、個人情報の保護とスムーズな情報公開実施に向けた体制を検討する。

評価 個人情報保護条例、情報公開条例を施行済 4

文書管理システムの構築

庁内の文書管理を効率化し、情報公開の対応に向け文書管理システムの構築に向けた検討に着手する。

評価 文書管理システムを導入し、庁内文書の検索が可能 4

個人情報保護の基本ルールの確立

個人情報の保護が不可欠であることから基本的なルールを確立する。

評価 個人情報保護条例、情報公開条例、情報セキュリティポリシーが運用されている 4

5.最適投資に向けた検討と評価

システムアセスメントの実施

システムアセスメントを制度化し、システム構築を効率的かつ適切に実施していく。

評価 ガイドラインはできていない 1

運用開始後の効果測定の実施

情報化の効果を的確に把握し、適正な情報化投資を行うため、情報化による業務の効果測定を実施していく。

評価

未実施。今後、前項のシステムアセスメントと併せ、ITガバナンスとして確立する必

要がある。 1

Page 43: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 41

第2次岸和田市情報化推進計画

(3)前計画アクションプランの課題と本計画の施策における対応

0

4

0

3

12

3

0

1

2

4

5

3

37

0

0

1

1

1

0

0

3

0

0

4

0

10

0

0

0

0

0

1

0

0

0

0

0

1

2

0

1

0

1

0

1

0

4

1

10

0

20

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

最適投資に向けた検討と評価

情報公開の推進と個人情報保護への対応

急激な情報化に対応できる組織・体制の構築

情報化の推進に向けた環境の構築

多様なニーズに対応する新しいシステムの構築

地域の情報化を広く支える多様な情報基盤の確保

情報化の推進を支える組織、人材の育成

シティ・アイデンティティの構築に向けた市内外への情報発信

産業の活動支援情報の提供

市民の生活を守る地域情報の収集と提供

地域コミュニティの活性化と便利な生活の実現に向けた情報交流の活発化

市政への参画を支援する市政情報の発信、市民ニーズの収集

全施策(68施策)

評価4 評価3 評価2 評価1

図 18 前計画アクションプランの達成状況の評価結果

これらの結果に基づき、前計画アクションプラン実施結果から現在の課題の整理を行い、本計画の

施策において対応・反映させることとします。

前計画アクションプランの達成状況の評価結果をまとめた「図 18 前計画アクションプランの達成

状況の評価結果」より、次のことがわかります。

行政情報化で設定した26施策のうち、73.1%にあたる19施策は「評価4」となっています。

また「評価3」となっているものは3施策11.5%あります。合わせて84.6%が「実施済み・達

成」「一部実施・一部達成」となっています。残りの4施策15.4%が「評価1」(未実施・取り組ん

でいない)となっています。行政情報化については、概ね実施している状況にあります。

地域情報化で設定した42施策のうち、42.9%にあたる18施策は「評価4」となっています。

また「評価3」となっているものは7施策16.7%あります。合わせて59.6%が「実施済み・達

成」「一部実施・一部達成」となっています。残りの17施策のうち、1施策2.3%が「評価2」(検

討段階)、16施策38.1%が「評価1」(未実施・取り組んでいない)となっています。地域情報化

Page 44: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 42

第2次岸和田市情報化推進計画

については、行政情報化と比較し、十分に実施されていない状況にあります。

このように、前計画アクションプランでは、行政情報化については一定の成果があげられたものの、

地域情報化については達成率が低いことが分かりました。

本計画においては地域情報化を主体に置き、施策を検討していくこととします。

情報化に関する市民アンケート調査の結果(次節参照)に表れているように、ICTサービスの認

知度が低く、その存在が市民に届いていないものがあります。各種ICTサービスの市民への発信は、

それぞれの業務所管課が行ってはいますが、市の数あるICTサービスを整理し、市民に分かりやす

い情報の発信を強化するとともに、認知度の向上に全庁的に努めていく必要があります。

図 19 前計画の課題から見える本計画の施策

前計画アクションプランの課題 本計画の施策

ICTサービスの認知度が低く、その

存在が市民に届いていないものがあ

る。

PDCAサイクルに基づく進行管理

ができていない。

地域情報化について、ICTの進展や

市民ニーズの変化に柔軟に対応した

取り組みが求められている。

ICTサービスの認知度の向上に向

けた全庁的な取り組みを進める。

地域情報化の施策のあり方そのもの

を再検討し、より効果的な施策の展開

に努める。

PDCAサイクルに基づき、評価結果

や市民ニーズなどを踏まえて、積極的

な見直しを行う。

Page 45: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 43

第2次岸和田市情報化推進計画

・調査対象:15歳以上の市民 8,000人

・実施期間:平成25年(2013年)8月1日~平成25年(2013年)8月23日

・調査方法:郵送による配布・回収

・回収結果:2,481件(回収率31.0%)

・回答者属性

2.情報化に関する市民の動向と意識

本市では、情報化に関する市民の動向や意識などを調査するため、「情報化に関する市民アンケート

調査」を平成25年(2013年)8月に実施しました。その結果を以下に整理します。

※割合の母数には不明・無回答を含まない。

(1)情報通信サービスの利用状況について

情報源としてよく利用する手段

テレビは全年齢層で情報源として、最もよく利用する手段となっています。50歳代以上は新聞も

テレビと並ぶ情報源となっており、10歳代から30歳代は新聞よりもパソコン、スマートフォンが

よく利用する情報源となっています。

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q4.問4あなたが情報源としてよく利用する手...

テレビ         ケーブルテレビ     ラジオ         新聞          雑誌          広告・チラシ      広報紙         FAX        パソコン        携帯電話        スマートフォン     タブレット端末     その他        

全体 (n=2448) 15~19歳 (n=103) 20~29歳 (n=287) 30~39歳 (n=405) 40~49歳 (n=440) 50~59歳 (n=537) 60~69歳 (n=422) 70歳以上 (n=254)

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

図 20 情報源としてよく利用する手段

市民アンケート調査の概要

性別 年齢層

男性 女性 10歳代 20歳代 30 歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代

実数 1,082 1,399 106 289 412 444 543 428 259

割合 43.6 56.4 4.3 11.6 16.6 17.9 21.9 17.3 10.4

新聞 パソコン・スマートフォン

(%)

Page 46: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 44

第2次岸和田市情報化推進計画

インターネットの利用

全国の世代別のインターネット利用率(P11参照)と比較し、全体的にインターネット利用率は

低い結果となっています。

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q5.問5インターネットは利用されますか?あ...

よく使う        たまに使う       ほとんど使わない   

1009080706050403020100

70歳以上 (n=248)

60~69歳 (n=421)

50~59歳 (n=538)

40~49歳 (n=441)

30~39歳 (n=410)

20~29歳 (n=289)

15~19歳 (n=106)

全体 (n=2453)

9.3

19.2

38.3

52.6

64.9

74.7

61.3

44.4

11.3

23.3

33.1

29.5

28.0

20.1

31.1

26.1

79.4

57.5

28.6

17.9

7.1

5.2

7.5

29.5

図 21 インターネットの利用

インターネットの利用機器

パソコンが全年齢層でよく利用されています。10歳代から20歳代ではスマートフォンもよく利

用されています。60歳代から70歳代ではスマートフォンはほとんど利用されていません。

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q6.問6 問5で1.または2.とお答えされ...

パソコン        スマートフォン     タブレット端末     携帯電話        通信機能付ゲーム機   テレビ         その他        

全体 (n=1781) 15~19歳 (n=98) 20~29歳 (n=273) 30~39歳 (n=377) 40~49歳 (n=367) 50~59歳 (n=397) 60~69歳 (n=192) 70歳以上 (n=77)

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

図 22 インターネットの利用機器

(%)

(%)

Page 47: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 45

第2次岸和田市情報化推進計画

(2)岸和田市の行政サービスについて

岸和田市の情報の入手手段

「広報きしわだ」と回覧板が、岸和田市の情報の入手手段として多く利用されています。年齢層が

上がるほどその割合は顕著となり、逆にホームページでの情報入手は少なくなっています。また、親

族・知人・友人からの情報入手も多くなっています。

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q7.問7岸和田市の情報を入手するためによく...

広報きしわだ      テレビ岸和田      ホームページ      フェイスブック     ツイッター       回覧板         親族・知人・友人    その他        

全体 (n=2425) 15~19歳 (n=103) 20~29歳 (n=274) 30~39歳 (n=403) 40~49歳 (n=435) 50~59歳 (n=536) 60~69歳 (n=419) 70歳以上 (n=255)

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

図 23 岸和田市の情報の入手手段

(%)

Page 48: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 46

第2次岸和田市情報化推進計画

ICT関連サービスの利用

「良く使う」「時々使う」「知っている」を足した割合(認知度)と「良く使う」「時々使う」を足し

た割合(利用率)が最も高いICT関連サービスは、「コンビニでの税金、保険料支払」になっていま

す。「コンビニでの税金、保険料支払」「岸和田市公式ホームページ」を除くと、「知らない」の割合が

高くなっており、ICT関連サービスの認知度・利用率は低くなっています。

図 24 ICT関連サービスの認知度

図 25 ICT関連サービスの利用率

(%)

(%)

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 47

第2次岸和田市情報化推進計画

年齢層別にみると特定の年齢層で認知度・利用率があがるICT関連サービスがあります。「きしわ

だ子育て支援メールマガジン」は30歳代の子育て世代では認知度・利用率が高くなっています。「介

護事業者情報検索」は50歳代以上で高い認知度になっています。

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q8-4.きしわだ子育て支援メールマガジン

良く使う        時々使う        知っている       知らない       

1009080706050403020100

70歳以上 (n=186)

60~69歳 (n=361)

50~59歳 (n=506)

40~49歳 (n=423)

30~39歳 (n=392)

20~29歳 (n=277)

15~19歳 (n=101)

全体 (n=2246)

6.4

17.2

16.6

17.0

14.9

18.6

13.4

15.9

82.8

83.4

82.6

82.5

71.2

84.5

95.0

81.5

図 26 年齢層別のきしわだ子育て支援メールマガジンの利用

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q8-6.介護事業者情報検索

良く使う        時々使う        知っている       知らない       

1009080706050403020100

70歳以上 (n=189)

60~69歳 (n=361)

50~59歳 (n=501)

40~49歳 (n=420)

30~39歳 (n=390)

20~29歳 (n=274)

15~19歳 (n=101)

全体 (n=2236)

24.3

24.4

19.8

13.3

10.0

9.9

16.1

74.1

73.7

76.8

83.8

88.5

89.4

95.0

81.8

図 27 介護事業者情報検索

(%)

(%)

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 48

第2次岸和田市情報化推進計画

情報化の取り組みで便利になってほしい分野

「医療・健康」、「防災」は全ての年齢層に情報化の取り組みで便利になって欲しいと思われていま

す。10歳代から40歳代は「学校・教育」が高くなっていますが、これはその年齢層が教育を受け

る世代と子育て世代によることと思われます。30歳代から40歳代の子育て世代は「子育て」が高

くなっています。40歳代以上は「高齢者福祉・介護」が高くなっています。

Q2.問2あなたの年齢をおしえてください。× Q9.情報化の取り組みで便利になってほしい分...

子育て         医療・健康       高齢者福祉・介護    障害者福祉       防災          防犯          観光         商業・産業       学校・教育       生涯学習        その他        

全体 (n=2404) 15~19歳 (n=103) 20~29歳 (n=281) 30~39歳 (n=401) 40~49歳 (n=437) 50~59歳 (n=529) 60~69歳 (n=409) 70歳以上 (n=244)

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

図 28 情報化の取り組みで便利になってほしい分野

「学校・教育」が高い 「高齢者福祉・介護」が高い

(%)

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 49

第2次岸和田市情報化推進計画

(3)市民ニーズと重点化すべき施策の傾向

市民アンケート調査の結果から市民ニーズと重点化すべき施策の傾向を整理します。

アンケート項目を「行政分野」、「教育分野」、「地域・防災分野」の3分野で分けています。

岸和田市で行っている取り組みの満足度

全体的に「やや満足」の結果となっていますが、「満足」の割合は非常に低いものになっています。

4.18.1 7.3

10.85.9

2.26.4 8.8 7.4 7.1 6.6 8.6 5.9 7 5.9 5.7 6.3 4.6 6.7 5.6 6.1 7.8 6.6 3.8 5 6.1 7.1 4.3 6.5 7.6

16

27.224.9

27.3

16.7

6.6

26

32.330.230.5

22.7

35.1

20.725.426.627.3

31.1

22.5

27.429.426.429.6

22.220.2

28.433.530.2

21.8

29.532.7

56.7

55.1

52.3

50.8

51.4

46.7

53.4

50.251.553.2

51.3

48.7

53.5

54.254.555.653.2

55.9

55.455.555.2

51

5256

55

51.251

57.3

54.151.9

23.2

9.615.5

11.1

26

44.4

14.28.610.99.2

19.3

7.7

19.913.412.911.49.4

1710.59.512.211.5

19.1 20

11.69.211.716.6

9.9 7.8

0%

20%

40%

60%

80%

100%

電話

でのお問

い合わせ時

の対応方法

について

携帯端末を活用したサービ

スについて

手軽

に申請を行える環境

の整備

議会中継環境

の整備

住民票などの証明書交付環境

について

手軽

に公共料金や税金が支払える環境

の整備

手軽

に健康相談ができる環境

の整備

高齢者福祉

・介護

の情報発信

について

医療

・保健

の情報発信

について

子育

ての情報発信

について

支所

・サービ

スセンター等

での業務

について

市政

に対する意見聴取

について

安全

に登下校

できる環境

の整備

授業

で使用する情報機器

の整備

学校園や保育所

の様子を確認

できる環境

の整備

生涯学習

に関する講座

の受講受付

生涯学習

に関する人材

、活動内容

の周知

市外

の図書館

にある蔵書

の検索

、貸出申請

スポー

ツ施設

の利用申請

文化

・歴史等

の情報発信

公民館等

、公共施設

の利用申請

災害時

の情報発信

について

地域情報

の発信

について

地図情報

の充実

環境情報

の発信

について

交通情報

の発信

について

防犯対策

について

のイ

ベント情報

の発信

について

観光情報

の発信

について

商業

・産業情報

の充実

満足

やや満足

やや不満

不満

図 29 岸和田市で行っている取り組みの満足度

行 政 分 野 教 育 分 野 地 域・防 災 分 野

Page 52: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 50

第2次岸和田市情報化推進計画

これからの岸和田市の情報化政策

63.7%と最も高い数値だったものは「災害時の情報発信について」、続いて「医療・保健の情報

発信について」「安全に登下校できる環境の整備」「防犯対策について」「高齢者福祉・介護の情報発信

について」という結果になりました。

8.3

3.4

10.2

2.7

23.7

10

16

34.6

39.8

18.6

10.1 9.7

37.5

11.612.3

3.86.7

5.2 4.5 3.7 2.5

63.7

9.9

15.713.4

6.9

37.3

16.6

7.9 7.7

0

20

40

60

80

電話

でのお問

い合わせ時

の対応方法

について

携帯端末を活用したサービ

スについて

手軽

に申請を行える環境

の整備

議会中継環境

の整備

住民票などの証明書交付環境

について

手軽

に公共料金や税金が支払える環境

の整備

手軽

に健康相談ができる環境

の整備

高齢者福祉

・介護

の情報発信

について

医療

・保健

の情報発信

について

子育

ての情報発信

について

支所

・サービ

スセンター等

での業務

について

市政

に対する意見聴取

について

安全

に登下校

できる環境

の整備

授業

で使用する情報機器

の整備

学校園や保育所

の様子を確認

できる環境

の整備

生涯学習

に関する講座

の受講受付

生涯学習

に関する人材

、活動内容

の周知

市外

の図書館

にある蔵書

の検索

、貸出申請

スポー

ツ施設

の利用申請

文化

・歴史等

の情報発信

公民館等

、公共施設

の利用申請

災害時

の情報発信

について

地域情報

の発信

について

地図情報

の充実

環境情報

の発信

について

交通情報

の発信

について

防犯対策

について

のイ

ベント情報

の発信

について

観光情報

の発信

について

商業

・産業情報

の充実

図 30 これからの岸和田市の情報化政策

年齢層別にみると、「災害時の情報発信について」「医療・保健の情報発信について」「防犯対策につ

いて」は、年齢層間での差はそれほど大きくありません。「高齢者福祉・介護の情報発信について」は

50歳代以上では重要だと思っている割合が高いですが、40歳代以下では割合が低くなっています。

「安全に登下校できる環境の整備」は30歳代の子育て世代と10歳代の通学世代で重要だと思って

いる割合が高くなっていますが、50歳代以上では割合が低くなっています。

また、全体では重要だと思っている割合はそれほど多くないですが、特定の年齢層では重要だと思

行 政 分 野 教 育 分 野 地 域・防 災 分 野

(%)

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 51

第2次岸和田市情報化推進計画

われている取組もあります。「手軽に健康相談ができる環境の整備」は、60歳代以上で割合が高くな

っています。「学校園や保育所の様子を確認できる環境の整備」は20歳代、30歳代の子育て世代で

は高い割合になっています。

表 4 年齢別に見たこれからの岸和田市の情報化政策

10 歳

20~

29 歳

30~

39 歳

40~

49 歳

50~

59 歳

60~

69 歳

70 歳

以上 全体

電話でのお問い合わせ時の対応方法について 9.8 3.8 6.4 8.2 8.9 11.2 11.5 8.3

携帯端末を活用したサービスについて 5.4 4.2 4.2 4.2 3.2 1.2 2.9 3.4

手軽に申請を行える環境の整備 9.8 6.1 6.9 9.0 11.7 17.4 8.0 10.2

議会中継環境の整備 5.4 0.8 1.1 2.7 2.3 3.5 6.9 2.7

住民票などの証明書交付環境について 19.6 26.3 21.5 23.7 25.2 23.8 21.8 23.7

手軽に公共料金や税金が支払える環境の整備 7.6 14.1 8.8 6.2 12.1 10.9 9.2 10.0

手軽に健康相談ができる環境の整備 4.3 9.9 9.8 12.7 16.3 27.4 28.7 16.0

高齢者福祉・介護の情報発信について 16.3 22.1 19.9 32.9 42.6 46.8 53.4 34.6

医療・保健の情報発信について 26.1 35.1 34.2 38.9 43.6 47.1 44.3 39.8

子育ての情報発信について 9.8 27.9 34.5 16.2 12.7 11.8 9.2 18.6

支所・サービスセンター等での業務について 7.6 6.9 10.1 9.7 13.3 11.8 5.2 10.1

市政に対する意見聴取について 4.3 10.3 6.9 9.2 10.2 12.1 12.6 9.7

安全に登下校できる環境の整備 47.8 40.1 49.6 39.9 29.4 30.6 32.2 37.5

授業で使用する情報機器の整備 26.1 13.7 16.7 16.0 6.6 5.0 6.3 11.6

学校園や保育所の様子を確認できる環境の整備 8.7 20.2 20.4 10.7 7.8 9.4 5.7 12.3

生涯学習に関する講座の受講受付 1.1 3.1 4.2 3.2 3.4 5.9 3.4 3.8

生涯学習に関する人材、活動内容の周知 2.2 8.8 2.7 5.2 10.2 7.9 5.7 6.7

市外の図書館にある蔵書の検索、貸出申請 19.6 4.6 5.8 5.0 4.0 3.8 4.0 5.2

スポーツ施設の利用申請 10.9 5.7 6.1 4.5 2.8 2.1 5.2 4.5

文化・歴史等の情報発信 5.4 2.7 3.4 2.7 2.5 7.1 3.4 3.7

公民館等、公共施設の利用申請 5.4 3.8 3.2 2.2 1.5 1.5 2.3 2.5

災害時の情報発信について 50.0 60.3 58.1 66.1 69.7 65.9 62.1 63.7

地域情報の発信について 6.5 11.1 7.4 10.2 9.7 9.4 16.1 9.9

地図情報の充実 18.5 14.5 14.6 15.2 18.2 13.2 17.8 15.7

環境情報の発信について 12.0 11.8 9.5 15.0 15.7 14.1 13.8 13.4

交通情報の発信について 7.6 7.6 5.0 8.0 7.6 5.6 8.0 6.9

防犯対策について 31.5 35.5 39.3 37.2 38.1 36.2 39.1 37.3

市のイベント情報の発信について 21.7 20.2 18.3 14.5 15.5 16.2 13.2 16.6

観光情報の発信について 18.5 9.2 6.9 7.0 8.3 6.5 6.9 7.9

商業・産業情報の充実 10.9 6.9 6.9 9.5 8.9 5.9 5.7 7.7

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 52

第2次岸和田市情報化推進計画

以上の岸和田市で行っている取り組みの満足度、これからの岸和田市の情報化政策から市民ニーズ

と重点化すべき施策の傾向を整理していくこととします。

岸和田市で行っている取り組みの満足度を『満足度』、これからの岸和田市の情報化政策を『重要

度』とし、それぞれの平均点を50とした偏差値に換算した上で、『重要度』を縦軸、『満足度』を横

軸にとりそれぞれの平均値(50)を交点としたグラフに各施策をプロットする形式で示して、各施

策の分布した領域から市民ニーズと重点化すべき施策の傾向を読み取ることとします。『重要度』が平

均より高く、『満足度』が平均より低い領域に位置する施策、つまり、市民が岸和田の情報化政策にと

って重要だと感じているが、満足していない傾向にある施策については、重点施策の候補とします。

・重点化領域

最優先で改善しなければならない領域

・重点維持領域

今後も現状の成果を維持しつつ、改善を続けるべき領域

・現状維持領域

満足度を維持しつつ、ニーズに見合った対応を検討すべき領域

・ニーズ確認領域

満足度の低さは重要度の低さと関係していると思われ、市民ニーズの実態を確認すべき領域

市民アンケート集計時と同様に、行政分野、教育分野、地域・防災分野の3分野に分けて整理しま

す。

図 31 市民ニーズと重点化すべき施策の傾向

重要度

満足度

重要度が高く、満足度は低い

「重点化領域」

重要度が低く、満足度も低い

「ニーズ確認領域」

重要度が低く、満足度は高い

「現状維持領域」

重要度が高く、満足度も高い

「重点維持領域」

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第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 53

第2次岸和田市情報化推進計画

行政分野

項目 記号 満足度 重要度 領域

電話でのお問い合わせ時の対応方法について ア 65.3 45.1 現状維持

携帯端末を活用したサービスについて イ 43.7 41.6 ニーズ確認

手軽に申請を行える環境の整備 ウ 50.2 46.4 現状維持

議会中継環境の整備 エ 41.1 41.1 ニーズ確認

住民票などの証明書交付環境について オ 64 56.1 重点維持

手軽に公共料金や税金が支払える環境の整備 カ 87.5 46.3 現状維持

手軽に健康相談ができる環境の整備 キ 50.2 50.6 重点維持

高齢者福祉・介護の情報発信について ク 39.1 64 重点化

医療・保健の情報発信について ケ 43.7 67.8 重点化

子育ての情報発信について コ 43.1 52.5 重点化

支所・サービスセンター等での業務について サ 54.8 46.4 現状維持

市政に対する意見聴取について シ 36.5 46.1 ニーズ確認

図 32 市民ニーズと重点化すべき施策(行政分野)

ク「高齢者福祉・介護の情報発信について」、ケ「医療・保健の情報発信について」、コ「子育ての

情報発信について」が重点化領域になっています。

(%)

(%)

Page 56: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 54

第2次岸和田市情報化推進計画

教育分野

項目 記号 満足度 重要度 領域

安全に登下校できる環境の整備 ス 58.1 66.1 重点維持

授業で使用する情報機器の整備 セ 48.9 47.5 ニーズ確認

学校園や保育所の様子を確認できる環境の整備 ソ 48.9 47.9 ニーズ確認

生涯学習に関する講座の受講受付 タ 48.3 41.8 ニーズ確認

生涯学習に関する人材、活動内容の周知 チ 43.7 43.9 ニーズ確認

市外の図書館にある蔵書の検索、貸出申請 ツ 56.1 42.9 現状維持

スポーツ施設の利用申請 テ 46.3 42.3 ニーズ確認

文化・歴史等の情報発信 ト 45.7 41.8 ニーズ確認

公民館等、公共施設の利用申請 ナ 48.9 40.9 ニーズ確認

図 33 市民ニーズと重点化すべき施策(教育分野)

重点化領域となるものはありませんが、ス「安全に登下校できる環境の整備」は、これからの岸和

田市の情報化政策でも重要だと思っている割合が高く、市民アンケートの自由意見欄に多くの記述が

あり、市民の関心が高いものの一つといえます。

(%)

(%)

Page 57: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 55

第2次岸和田市情報化推進計画

地域・防災分野

項目 記号 満足度 重要度 領域

災害時の情報発信について ニ 43.7 84.9 重点化

地域情報の発信について ヌ 55.5 46.3 現状維持

地図情報の充実 ネ 60.7 50.4 重点維持

環境情報の発信について ノ 48.3 48.8 ニーズ確認

交通情報の発信について ハ 42.4 44.1 ニーズ確認

防犯対策について ヒ 44.4 65.9 重点化

市のイベント情報の発信について フ 56.8 51 重点維持

観光情報の発信について ヘ 44.4 44.8 ニーズ確認

商業・産業情報の充実 ホ 39.8 44.7 ニーズ確認

図 34 市民ニーズと重点化すべき施策(地域・防災分野)

ニ「災害時の情報発信について」、ヒ「防犯対策について」が重点化領域になっています。特に、「災

害時の情報発信について」はこれからの岸和田市の情報化政策の集計結果にあるとおり、市民アンケ

ート全項目の中でも一番数値の高いものとなっており、市民にとって最も大事な施策の一つとなって

います。

(%)

(%)

Page 58: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第3章 岸和田市における情報化の現状と課題 56

第2次岸和田市情報化推進計画

自由意見

・ 発信するから市民は検索してください!!アグラをかかず考働願う。情報は地域ぐるみで市民に

直接係わる事は情報検索ではなく直接告知を。直接告知方法、市役所⇔市民の連動が大事です。

考働をして下さい!!【男性、60歳代】

・ 地震や津波のとき、どこへ逃げたらいいのか、安全(と思われる)建物を具体的に発信してほし

い。また小学校は本当に大丈夫なのか不安がある。ホームページもPDFでのせるだけでなく、

見やすくする工夫をお願いします。【男性、40歳代】

・ 市民の個人情報の漏洩は絶対起こさぬことを望む【男性、70歳以上】

・ 項目を見てビックリ、これだけの事をしている事が市民は知りませんでした。色々な事をするよ

り1つの事をあつくする方が良いのではないですか?【女性、40歳代】

・ 色々とされているようですが、住民がそれを知らなければ意味がない。色々なものをかじって中

途半端にして無駄にお金を使うよりも一つ一つきっちり仕上げて住民が使いやすく、又、周知徹

底できるようにして欲しい。【女性、50歳代】

・ 子育てに関する情報をもっとメールマガジンなどで知らせてほしい。子育てひろばなどの交流イ

ベントがわからない。【女性、20歳代】

・ 公立保育所での保育の様子が見えてこない。保育所独自のホームページを作るなど情報発信し取

り組んでほしい。【女性、60歳代】

・ 高齢者の方々にも優しい情報化の仕組みをつくってください。(特に防災面など)

【男性、30歳代】

・ 支所・サービスセンターでの業務をいっそう充実してほしい。今回のアンケートで知らなかった

サービスを知ることができた。【女性、50歳代】

・ 「広報きしわだ」をどこのコンビニでももらえるようにしてほしい。市の情報がわからない。【女

性、50歳代】

・ ネットで住民票や戸籍謄本等を申請し、取得できるようにしていただきたい。

【女性、20歳代】

・ 普段、仕事をしている為なかなか市役所へいく時間がありません。母子家庭で生活にも困ってお

り相談に行きたいのですが行けません。福祉世帯向けの案内をHPで充実させてほしいです。【女

性、20歳代】

・ 「情報化」で便利になっても、それを使う(パソコンを立ち上げるなど)ことができなくては意

味がなくなる。幅広い世代が使うことができ、市の情報を効率的に得ることができるような教育

(学習)環境を整えることもまた大切なことだと思う。【女性、60歳代】

・ 津波被害を受けやすい地域に住んでいますが、具体的な避難方法など把握していません。積極的

に情報収集すれば良いのでしょうが、そうしなくても「ここに避難すれば大丈夫とか、この地域

にはこんな災害・被害が予想される」といったわかりやすいパンフレットなどアナログのものの

全戸配布などを希望します。【女性、40歳代】

・ きしわだ子育て支援メールマガジンは利用して良かったと思います。3才まで続けて欲しかった

です。【女性、30歳代】

Page 59: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

57

第4章

基本方針

Page 60: 第2次岸和田市 情報化推進計画 - Kishiwada · 第2次岸和田市情報化推進 4 第1章 計画の基本的な考え方 計画 1.計画の趣 本市における情報化に関する基本計画として、平成10年(1998年)3月に前・岸和田市情報化

第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

58

1.基本理念

本計画では、前計画である岸和田市情報化推進基本計画の基本理念を継承しつつ、第4次岸和田市

総合計画に則し、情報化に関する庁内アンケート、市民アンケート調査の結果から浮き彫りになった

課題に焦点を当て、施策・事業を展開します。

本計画の基本理念は、「みんながつながる情報都市 岸和田」とし、市民、地域コミュニティ、学校、

企業、行政等の「みんな」が、ICTで、ネットワークで、人と人が「つながる」、そんなまちを目指し

ていきます。

図 35 本計画の基本理念

みんながつながる情報都市 岸和田

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第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

59

2.基本目標

本計画では、基本理念をもとに、前計画で掲げた施策の実施状況や市民アンケート調査の結果等を

踏まえ、これからの岸和田市の情報化に向けて、市民の視点に立った基本目標を以下のように設定し

ます。

日常生活を過ごす地域をより住み心地のよいものにするための情報化を推進します。また、未曾有

の大災害に備えるために、地域防災における情報化の推進を図ります。

安心して子どもを生み育てられる情報環境の整備、そして、子どもの健康を含む、一人ひとりの健

康をサポートする情報化の推進を図ります。

豊かな生活を支援するための学びを促進させる情報化を進めるとともに、次世代を担う若い世代の

学びを支える情報化の推進を図ります。

4

生活、暮らしの利便性の向上を図るために、行政手続きのオンライン化の拡充や積極的な情報発信、

情報の発信方法の改善を推進します。

また、高度情報化に伴い発生する情報格差(デジタルディバイド)の解消などにも努め、だれもが

情報を享受できる生活環境の整備を推進します。

基本目標Ⅰ 安全・安心に暮らす

基本目標Ⅱ 元気に暮らす

基本目標Ⅲ 学びを支える

基本目標Ⅳ 便利なサービス

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第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

60

3.施策体系

基本理念の実現に向けて、前段にて定義した基本目標と第4次岸和田市総合計画との対応を示しま

す。

図 36 本計画の基本目標とまちづくりビジョンとの関係

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第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

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第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

62

図 37 本計画の施策体系とまちづくりビジョン

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第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

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第4章 基本方針

第2次岸和田市情報化推進計画

64

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第5章 施策の展開 65

第2次岸和田市情報化推進計画

第5章

施策の展開

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第5章 施策の展開 66

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

昨今、大規模地震をはじめとした自然災害への備えとして、防災・減災対策が重要となっています。

本市ではその対策として、岸和田市公式ホームページや携帯電話などを活用した緊急情報・防災情

報の発信を行っています。また、防災行政無線のデジタル化などのシステム面の強化に努め、ICT

を活用した安全なまちづくりを進めています。

市民アンケート調査の結果によると、これからの岸和田市の情報化政策で重要なものは、「災害時の

情報発信について」が最も高い数値になっています。

■方針

災害に対する不安の少ない、市民が安全に暮らせるまちづくりをめざし、防災・危機管理や消防・

救急救命などを支えるシステムの充実を図ります。また、ICTを活用し、地域や市民自らが安全を

確保するための情報発信や意識づくりなどの支援を進めます。

基本目標Ⅰ 安全・安心に暮らす

災害に強いまちづくりの推進

□□ 用語解説 □□

ICT:ICT(Information and Communications Technology)は「情報通信技術」の略であり、

IT(Information Technology)とほぼ同義の意味を持つが、コンピューター関連の技術を IT、コンピュ

ーター技術の活用に着目する場合を ICTと、区別して用いる場合もある。国際的に ICTが定着してい

ることなどから、日本でも近年 ICTが ITに代わる言葉として広まりつつある。

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第5章 施策の展開 67

第2次岸和田市情報化推進計画

■施策

①災害時の情報発信の機能強化

現在、市民は災害時にはエリアメール・緊急速報メール(携帯電話やスマートフォンでの受信設定

が必要)やおおさか防災ネットの防災情報メール(登録が必要)を活用し、災害時の情報を受信して

います。今後も技術革新に注視し、災害時の情報発信の一層の機能強化を検討していきます。

施策名 災害時の情報発信の機能強化

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

運用・拡充 運用・拡充 運用・拡充 運用・拡充 運用・拡充

担当:危機管理課

②被災者支援システムの導入

全国的に自然災害が頻発するなかで、安全・安心に対する住民の関心が高まっています。万一、大

規模な自然災害に見舞われたとき、直ちに被災者を救護・支援し、迅速かつ的確な復旧・復興作業を

行っていくことが地方公共団体には求められています。

また、平成25年6月には災害対策基本法が改正され、市町村は避難行動要支援者の名簿を作成す

ることが義務付けられました。

被災者支援システムは、避難所関連、緊急物資管理、仮設住宅管理、犠牲者遺族管理、復旧・復興

関連、倒壊家屋管理、要援護者支援の7つのサブシステムから構成されるシステムです。

被災者支援システムを導入することにより、次の効果があげられます。

■ 避難行動要支援者名簿が作成できる。

■ り災証明や義援金の業務等を迅速に処理できる。

■ 住基情報と地図情報をリンクすることにより、的確な避難勧告等の発令など、災害時の危機管

理に役立てることができる。

施策名 被災者支援システムの導入

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討・導入 運用 運用 運用

担当:関係各課

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第5章 施策の展開 68

第2次岸和田市情報化推進計画

③ 市民と共に作成するハザードマップの整備

現在、市全体のハザードマップは津波ハザードマップ、洪水・土砂災害ハザードマップ、地震ハザ

ードマップ(建物被害、震度)があります。さらに、一部の地区においては、地域の方々の協力によ

り地区別ハザードマップを作成しています。より分かりやすく使いやすいものとするため、市内全域

で地区別ハザードマップを整備し、GISと連携させインターネット上に公開することにより、地域

の方々が事前に避難ルート等を検討することができるようにします。

施策名 市民と共に作成するハザードマップの整備

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 導入・運用 運用 運用 運用

担当:危機管理課

④災害時に、岸和田市公式ホームページや広報紙で市民等へ必要な情報を提供できる環境の整備

災害時の情報収集方法が限られる中、市民等が必要な情報を取得する方法として、岸和田市公式ホ

ームページは最も有力な方法のひとつです。物理的な被害やアクセス集中によるサーバの機能停止な

どが起こった際にも、市が公式情報を提供し続けることができる方法を検討します。

また、市民アンケートの結果から、岸和田市の情報の入手手段は「広報きしわだ」が中心になって

いることがわかりました。しかし、災害時の被害状況によっては「広報きしわだ」を編集・印刷・発

行できなくなる可能性が懸念されます。災害時、迅速に広報紙の発行ができる方法を検討します。

施策名 災害時に、岸和田市公式ホームページや広報紙で市民等へ

必要な情報を提供できる環境の整備

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 導入 運用 運用 運用

担当:広報広聴課

□□ 用語解説 □□

GIS:地理情報システム(ちりじょうほうシステム、英語:geographic information system(s)、

略称:GIS)は、コンピュータ上に地図情報やさまざまな付加情報を持たせ、作成・保存・利用・管理

し、地理情報を参照できるように表示・検索機能をもったシステム。

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第5章 施策の展開 69

第2次岸和田市情報化推進計画

⑤ICT-BCP策定の推進

災害に強いまちづくりのためには、災害に強く被災しても業務復旧が早い行政サービスを実現する

必要があります。本市においても自庁舎の被災を想定し、総務省「地方公共団体におけるICT部門

の業務継続計画(ICT-BCP)初動版サンプル」に基づいたICT-BCP策定を推進していき

ます。

施策名 ICT-BCP策定の推進

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 運用 運用 運用

担当: 情報政策課

危機管理課

□□ 用語解説 □□

BCP:業務継続計画(Business continuity planning)とは、災害・事故で被害を受けても、重要

業務をなるべく中断させず、中断してもできるだけ早急に(あるいは、許容される中断時間内に)復

旧させる「業務継続」を戦略的に実現するための計画である。大規模な災害・事故が発生した場合、

組織及び周辺地域の被害によりヒト、モノ、情報、資金、公共インフラ等利用できる資源に制約があ

る状況に陥ることが予想される。業務継続計画は、このような状況においても中断させることができ

ない、あるいは復旧を優先すべき重要業務を事前に特定しておき、事前のバックアップ準備やリスク

軽減、事後の災害時応急対応、復旧手順の明確化、指揮命令系統の確保等の計画をあらかじめ立案し、

被災の影響を最小限にとどめることを目的とする。また、その実現を容易にするための事前対策(投

資、体制整備等)を計画して着実に実施すること、そして、平常時から、常に業務継続が可能な体制

を維持改善するための活動も計画に含まれるものである。(出典:総務省「地方公共団体におけるIC

T部門の業務継続計画(BCP)策定に関するガイドライン」)

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第5章 施策の展開 70

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

昨今、子どもや高齢者を狙った犯罪が各地で発生しており、行政による防犯などに関する情報提供・

発信や、緊急時の迅速かつ的確な対応などとともに、地域社会や市民一人ひとりの取り組みも重要と

なっています。

市民は、大阪府防災情報メール(登録必要)により防災情報を、大阪府警察安まちメール(登録必

要)により犯罪情報や不審者情報を、こども99番(登録必要)により事件・事故、不審者発生など、

子どもたちの安全確保に関する情報を受信できる環境にあります。

■方針

災害や犯罪などへの不安の少ない、市民が安全に暮らせるまちづくりを目指し、防災・危機管理や

防犯などを支えるシステムの充実を図ります。また、ICTを活用し、地域や市民自らが安全を確保

するための情報発信や意識づくりなどの支援を進めます。

希望者に対して、イベント情報などの暮らしに役立つ情報発信を行うことにより、広報紙等に掲載

された記事を見落とした場合なども、必要な情報が入手できる環境づくりを推進していきます。

子どもや高齢者にやさしいまちづくりを目指します。

■施策

①防犯情報等の提供の一元化

現在運用している大阪府防災情報メール、大阪府警察安まちメール、こども99番のメール配信は

それぞれで登録する必要があり、受信する市民からすれば設定の手間がかかります。そのことにより、

登録する人が限られている可能性もあります。

登録を1箇所にし、防災情報・火災情報・不審者情報・防犯情報・生活安心情報等の中から必要な

情報を選択し、メールを受けることができるメール配信システムの導入を図ります。

メール配信システムの導入により、高齢者や子育て世代向けの情報、イベント情報等の発信が可能

になります。

施策名 防犯情報等の提供の一元化

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 導入 運用 運用 運用

担当: 関係各課

市民が安全、安心に暮らせるまちづくり

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第5章 施策の展開 71

第2次岸和田市情報化推進計画

②「ヒヤリ・ハット情報」活用推進システムの導入

犯罪や事故が起きるかもしれないと思って「ヒヤッ」とした、「ハッ」とした出来事がヒヤリ・ハ

ット情報です。この「ヒヤリ・ハット情報」を、青色防犯パトロールや子どもの安全みまもり隊など

地域の安全・安心に関する活動をされている市民に、スマートフォンなどの機器を使い集めていただ

きます。

集めた情報は地域の安全・安心に関する活動をされている市民で共有すると共に、他の地域の方々

への情報提供や効果的なパトロールコースの検討など市民が主体となった、犯罪や事故の予防活動に

も幅広く活用可能となります。

施策名 「ヒヤリ・ハット情報」活用推進システムの導入

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当:関係各課

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第5章 施策の展開 72

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

昨今、全国的に登下校中の児童が巻き込まれる事件や事故が相次いで発生しています。

本市では、子どもの安全見まもり隊などによる活動や、青色防犯パトロールによる校区内の見回り

活動により、登下校中の安全性が保たれています。

一部の小学校ではPTAの取組みとして、登下校お知らせサービス(ICタグを持った児童が校門

などに設置した受信機を通った際に保護者の方宛にメール送信するサービス)の申し込みを受け付け、

専門業者に依頼しています。登下校の状況がリアルタイムでわかるため、日々の安心につながってい

ます。

市民アンケート調査の結果によると、これからの岸和田市の情報化政策で重要なものは、「安全に登

下校できる環境の整備」が15~19歳と30歳代の児童と保護者世代で高い数値になっています。

また、自由意見の中には通学路として使われる道路状況について、地区によって危険と考えられる箇

所があり、安全性を高めることを望む意見がありました。

■方針

子どもの安全見まもり隊や青色防犯パトロールなどによる活動は継続するとともに、ICTを活用

し、安心して登下校を見守ることができる環境の拡充を進めます。

■施策

①登下校お知らせサービス導入の支援

既に実施している小学校での取組内容も踏まえ、ニーズやサービス内容の調査を行います。その結

果を、サービス導入を希望する未実施校への支援として提供します。

施策名 登下校お知らせサービス導入の支援

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 拡充 運用 運用 運用

担当: 学校管理課

学校教育課

安全に登下校できる環境の整備

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第5章 施策の展開 73

第2次岸和田市情報化推進計画

②GISを活用した登下校環境の整備および管理

登下校の見守り指導や道路管理などに用いる情報を提供するため、地理情報システム(GIS)を

利用した管理方法の構築、情報の取りまとめ及び提供に必要となる情報の内容、収集方法、頻度、登

録方法などについて調査・検討を行います。

将来的には、各情報を安全運転の一助として役立ててもらうといった、公共・民間を問わずオープ

ンデータとして情報提供できるような仕組みについて研究します。

施策名 GISを活用した登下校環境の整備および管理

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 検討・導入 運用 運用

担当:GIS関係課

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第5章 施策の展開 74

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

昨今、フェイスブックやツイッターなどのSNSが流行しています。一方で、核家族化や個人のラ

イフステージの変化や多様化により、ふれあいの機会が減少し、近隣住民同士の交流は活発ではなく、

地域における町会・自治会等の自治組織があまり機能していないことが、内閣府等が実施する世論調

査で分析されています。

本市では、だんじり祭を中心とした地域のつながりにより、町会への加入率は70%前後で推移し

ており、比較的近隣住民同士の交流は活発といえます。

市民アンケート調査の結果によると、約70%の市民がインターネットを利用していますが、全国

平均よりも下回っています。また、自由意見の中にはICT技術が使用できないといった意見があり、

情報格差が認められます。

■方針

地域の情報活用力を高めることで、多様なコミュニケーションツールによる住民交流の活性化、協

働の促進および災害時の速やかな情報共有等を図ります。情報格差を解消することにより、より一層

の地域活力の向上に努めていきます。

■施策

①ICT関連講習の充実

インターネットの使い方からスマートフォンの使い方、SNSの正しい使い方等、ICTに関する

学びの場を充実させ、地域の情報活用力を高めるよう努めます。

施策名 ICT関連講習の充実

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 運用 運用 運用

担当:情報政策課

地域の情報活用力の向上

□□ 用語解説 □□

SNS:ソーシャル・ネットワーキング・サービス(英: social networking service、SNS)とは、

社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスのことである。

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第5章 施策の展開 75

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

「健康だより」や「広報きしわだ」で健康教室等の案内をしています。同じ内容を岸和田市公式ホ

ームページでもお知らせしています。

市民アンケート調査の結果によると、情報化の取り組みで便利になってほしい分野は「医療・健康」

が76.5%と1位になっています。また、これからの岸和田市の情報化政策で重要なものは、1位

の「災害時の情報発信について」についで「医療・保健の情報発信について」が2位になっています。

医療・保健情報の発信への市民ニーズは非常に高いことがうかがえます。

■方針

高齢化社会がますます進むと予想されます。これまでも「健康だより」や「広報きしわだ」、岸和田

市公式ホームページを通じて保健に関する情報発信を行ってきましたが、より充実させていきます。

また、内容の充実を図るとともに、それぞれのニーズに合った情報が伝えられるようにしていきます。

■施策

①それぞれのニーズに合った保健情報の発信

年代・性別に合った健康づくりの情報、お住まいの地域で開かれる健康教室の情報や、特定健康診

査、特定保健指導の情報など、それぞれのニーズに合った情報を発信できるように進めていきます。

施策名 それぞれのニーズに合った保健情報の発信

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当:健康推進課

国民健康保険課

保健に関する情報の発信

基本目標Ⅱ 元気に暮らす

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第5章 施策の展開 76

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

平成24年度に高齢者福祉・介護に関する地域の社会資源の情報(小地域ネットワーク活動、福祉

サービス事業者、医療機関、避難場所など)を小学校区ごとにまとめた情報冊子「岸和田市コミュニ

ティカルテ」を作成して、地域に配布しています。

岸和田市公式ホームページから介護サービス事業者情報を探すことができる「岸和田市介護サービ

ス事業者情報検索サービス」を運用しています。また、厚生労働省の「介護サービス情報公表システ

ム」もあり、インターネット上で介護サービス事業者の情報を提供しています。

市民アンケート調査の結果によると、情報化の取り組みで便利になってほしい分野は「高齢者福祉・

介護」が45.0%で2位になっており、特に50歳代以上の世代では数値が高くなっています。

■方針

高齢者福祉・介護に関する情報冊子「岸和田市コミュニティカルテ」を、より多くの方に見ていた

だくために、電子化して岸和田市公式ホームページ上で情報を掲載していきます。また、高齢者にも

伝わりやすい情報発信の方法を今後も継続して検討していきます。インターネットで介護サービス事

業者の情報を、より探しやすくするため、「岸和田市介護サービス事業者情報検索サービス」を改善・

充実します。

■施策

①高齢者福祉・介護の情報冊子の電子化

高齢者福祉・介護に関する情報冊子「岸和田市コミュニティカルテ」を電子化し、岸和田市公式ホ

ームページ上で閲覧できるようにします。利用者がお住まいの小学校区を選択すると、該当の小学校

区の介護事業者の情報が表示されるなど、利用者が欲しい情報をすぐに見ることができるホームペー

ジの構築を進めていきます。

施策名 高齢者福祉・介護の情報冊子の電子化

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

導入 運用 運用 運用 運用

担当:介護保険課

高齢者福祉・介護に関する情報の発信

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第5章 施策の展開 77

第2次岸和田市情報化推進計画

②より多くの高齢者への情報発信

高齢者にも情報が伝わりやすいように、「岸和田市コミュニティカルテ」のような情報冊子の作成を

今後も続けていきます。また、民生委員、介護サービス事業者・医療機関などにご協力いただき、高

齢者への情報発信を充実していきます。

施策名 より多くのご高齢の方への情報発信

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

拡充 運用 運用 運用 運用

担当:介護保険課

③岸和田市介護サービス事業者情報検索の充実

「岸和田市介護サービス事業者情報検索」サービスを利用しやすくなるよう、スマートフォンに対

応します。また、必要な情報を見やすく・探しやすくなるように改善・充実していきます。

施策名 岸和田市介護サービス事業者情報検索の充実

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 拡充 運用 運用 運用

担当:介護保険課

□□ 用語解説 □□

介護サービス情報公表システム:介護保険法に基づき平成 18年4月からスタートした制度で、利用

者が介護サービスや事業所・施設を比較・検討して適切に選ぶための情報を都道府県が提供する仕組

みです。この「介護サービス情報公表システム」を使うことで、インターネットでいつでも誰でも気

軽に情報を入手することができます。

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第5章 施策の展開 78

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

認知症高齢者等が所在不明になった場合などに、介護事業所や医療機関等(協力機関)の協力を得

て早期に発見し、当該高齢者の安全とご家族への支援を目的として「徘徊高齢者等見守りネットワー

ク」を構築しています。現在の支援方法は、協力機関事務所へ所在不明になった徘徊高齢者等の情報

を個人情報保護に配慮しつつ、FAXとメールで送信し、協力機関の従業員等にできる範囲で捜索に

協力していただいています。協力機関事務所への送信だけでは、不在時に情報伝達が遅れることがあ

ります。

■方針

所在不明になった徘徊高齢者等を早期に発見するために、より多くの協力機関・協力員に支援いた

だき、「徘徊高齢者等見守りネットワーク」を拡大していきます。

■施策

①「徘徊高齢者等見守りネットワーク」の拡大

徘徊高齢者等の早期発見に協力いただける市民に協力員として登録していただきます。個人情報保

護に配慮しつつ、徘徊高齢者等の情報を協力員の携帯端末へメール配信し、より早く、多くの協力員

へ情報を届け早期発見できるように進めます。

施策名 「徘徊高齢者等見守りネットワーク」の拡大

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

導入 運用 運用 運用 運用

担当:福祉政策課

徘徊高齢者等見守りネットワークの拡大

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第5章 施策の展開 79

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

「きしわだ子育て支援メールマガジン」の配信、「きしわだ子育て支援サイト」の運用、子育て支援

情報誌「みんなでこそだて」の発行などを行っています。「きしわだ子育て支援メールマガジン」、「き

しわだ子育て支援サイト」は保健情報が中心となっていて、「みんなでこそだて」は園庭解放や子育て

サロンなどの情報が中心となっています。「きしわだ子育て支援メールマガジン」では保健情報の他に

も、毎月1日に「広報きしわだ」から子育て情報を抜粋して配信しています。

市民アンケート調査の結果によると、情報化の取り組みで便利になってほしい分野は、「子育て」が

20歳代と30歳代の子育て世代では2位になっています。また、これからの岸和田市の情報化政策

で重要なものは、「子育ての情報発信について」が20歳代と30歳代の子育て世代で高い数値になっ

ています。子育て世代は子育て情報の発信へのニーズが非常に高いことがうかがえます。

■方針

市民により多くの情報を受け取っていただくために、保健情報の発信と園庭解放などの情報発信を

別々に行うのではなく、子育て情報としてまとめて発信する方法を検討します。

子育て世代は、ICTを活用している世代でもあるので、「きしわだ子育て支援サイト」や「きしわ

だ子育て支援メールマガジン」の充実など、ICTを活用した情報発信を進めていきます。

子育てに関する情報の発信

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第5章 施策の展開 80

第2次岸和田市情報化推進計画

■施策

①「きしわだ子育て支援メールマガジン」、「きしわだ子育て支援サイト」の充実

現在「きしわだ子育て支援メールマガジン」は2歳までの配信となっていますが、就学前まで配信

年齢を延長します。また、保健情報を中心に発信している「きしわだ子育て支援メールマガジン」と

「きしわだ子育て支援サイト」に園庭開放や子育てサロン、各種手当や医療費助成の情報等を追加し

た子育て総合情報発信を進めていきます。

施策名 「きしわだ子育て支援メールマガジン」、「きしわだ子育て支援サイト」の充実

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 拡充 運用 運用 運用

担当: 広報広聴課

健康推進課

児童育成課

保育課

市民課

学校教育課

生涯学習課

②より多くの保護者への子育て情報の発信

母子手帳交付時や転入時等の機会を利用して、「きしわだ子育て支援メールマガジン」への登録や、

「きしわだ子育て支援サイト」を案内するなど、より多くの保護者に子育て情報を発信できるように

進めていきます。

施策名 より多くの保護者への子育て情報の発信

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 導入 運用 運用 運用

担当: 広報広聴課

健康推進課

児童育成課

保育課

市民課

学校教育課

生涯学習課

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第5章 施策の展開 81

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

平成24年版情報通信白書で医療分野におけるICTの利活用に向けた取組として医療情報連携基

盤(EHR)の推進があげられています。EHRを活用して医療・健康情報を本人や医療従事者等の

関係者間で共有すれば、患者・医療機関等の負担が軽減するとともに、地域医療の安定的供給、医療

の質の向上が期待されています。

また、総務省の地域ICT利活用広域連携事業では、EHRとICカード機能付の地域共通診察券

を活用することにより、医療費明細・検査結果・お薬手帳など医療機関単位でバラバラに管理されて

いた医療情報を集約し、患者自身で管理・利用できるという事業も行われています。

■方針

質の高い医療の提供を実現するためには、地域の医療資源を有効に活用し、地域の医療機関が連携

を図り、地域全体で切れ目なく必要な医療を提供する体制の整備が必要です。地域の各医療機関が診

療情報を開示・共有・統合できる双方向のネットワークを構築し、診断内容、検査結果、画像などの

情報を共有できるような電子ネットワークによるオンライン連携の方法を検討します。

■施策

①地域医療電子ネットワークの構築

地域の医療機関が電子ネットワークによるオンライン連携で情報共有できる方法を検討します。

また、ICカード機能付の地域共通診察券等を活用して、患者自身が自らの医療情報を安全に管理・

利用できる方法を検討します。

施策名 地域医療電子ネットワークの構築

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討

担当 健康推進課

※平成26年度から平成27年度にかけて医療機関等と協議し、実効性を考慮したうえで実現の可否

を判断することとします。

地域医療電子ネットワークの構築

□□ 用語解説 □□

医療情報連携基盤(EHR:Electronic Health Record)とは、電子カルテを中心とした医療情報をネ

ットワーク経由で複数の医療機関で情報共有する仕組みのことをいいます。

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第5章 施策の展開 82

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

市民アンケート調査の結果から、岸和田市の情報の入手手段は、「広報きしわだ」が中心となってい

ることがわかりました。観光情報は、「広報きしわだ」の他に、「岸ぶら」と岸和田市公式ホームペー

ジを主として発信しています。ICT関連サービスの認知度では、岸和田市公式ホームページが高く

なっていますが、「岸ぶら」は低くなっています。

■方針

岸和田市の情報の入手手段として非常に有効となっている「広報きしわだ」を継続することは必須

です。

岸和田市が誇る様々な観光情報を引き続き積極的に発信していくため、岸和田市公式ホームページ

と「岸ぶら」を活用していく方法を検討します。

■施策

①観光情報(動画)の岸和田市公式ホームページへの掲載

岸和田市公式ホームページの高い認知度を生かし、新たな試みとして、観光情報を撮影した動画を

岸和田市公式ホームページに掲載することにより、観光情報を発信していきます。

施策名 観光情報(動画)の岸和田市公式ホームページへの掲載

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討・導入 運用 運用 運用 運用

担当:観光課

観光情報の発信

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第5章 施策の展開 83

第2次岸和田市情報化推進計画

②「岸ぶら」の認知度を上げる方法の検討

市のイベント開催時、「岸ぶら」についてのチラシ配布による周知をします。また、参加者アンケー

トに「岸ぶら」に関する項目を記載し、参加者の統計を分析することによって、「岸ぶら」の認知度を

上げる方法を検討していきます。

施策名 「岸ぶら」の認知度を上げる方法の検討

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 運用 運用 運用 運用

担当:観光課

□□ 用語解説 □□

岸ぶら:“人情、伝統、ふれあい”…岸和田の良さを改めて地元岸和田に、そして日本全国に発信す

ることを目的として、岸和田市観光振興協会にて開設された公式ホームページ。本事業は平成 19年度

に岸和田市によって策定した「岸和田市観光振興計画」に基づき、まちづくり観光の一環として、進

めています。

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第5章 施策の展開 84

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

社会における情報化の流れとともに、教育現場においても「情報」の重要性が高まっています。

本市では、各学校内のコンピュータ教室、職員室、保健室、他の各室はネットワークで結ばれ、教

職員間や教職員と児童・生徒間での情報共有にICTが利活用されています。しかし、学校園間につ

いてはネットワークが整備されていないため、情報共有は電子メールのやりとりでしかできていませ

ん。

児童・生徒に関する個人情報などの多くは、紙媒体で管理されています。また、教職員によって情報

の管理方法が異なります。学校内のネットワークが整備されたことにより、情報の共有化が進められ

ていますが、情報管理の面ではまだ十分ではありません。管理方法を統一し、情報を共有することで

校務事務の効率化を図り、教職員が児童・生徒と向き合う時間を拡大することが求められています。

■方針

学校園間でネットワークを構築し、電子メールのやりとり以外にも情報を共有できる環境の整備を

進めていきます。

校務支援システムを導入し、各種名簿や出欠情報、成績情報など様々な情報の電子化を進めていき

ます。また、管理方法の統一により、それらの情報の共有化を進めていきます。情報の電子化や共有

化により校務事務の負担が軽減され、情報に対する気付きの機会が増えることでより細やかな指導に

つなげていきます。

導入後のシステムについて、活用の維持・発展につながるよう、体制や環境の整備を併せて進めて

いきます。

基本目標Ⅲ 学びを支える

校務を支援する環境の整備

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第5章 施策の展開 85

第2次岸和田市情報化推進計画

■施策

①学校園間ネットワークの整備

ネットワーク回線の通信速度や安定性、安全性に考慮しつつ、初期費用と維持費用を合わせたト

ータルコストを抑えることを念頭に置き、VPN技術など既存ネットワークの活用に着目して学校

園間ネットワークの整備を進めていきます。

施策名 学校園間ネットワークの整備

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当: 学校管理課

学校教育課

情報政策課

②校務支援システムの導入および活用のための体制の整備

校務支援システムの調査・検討を行い、導入を進めていきます。また、校務支援システムを利活

用できるように教職員用のパソコンやネットワークなどの利用環境を整えていきます。システム導

入を機にこれまでの業務の見直しも併せて行います。現状と目指すべき姿を描き出し、必要となる

機能が備わったシステムを選定します。また、運用面では教職員のシステムを扱う能力の向上など、

教育の情報化推進を継続的に支えるための体制を整えていきます。

施策名 校務支援システムの導入および活用のための体制の整備

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当: 学校管理課

学校教育課

□□ 用語解説 □□

VPN:VPN(Virtual Private Network)とは、公共ネットワークを利用して低コストで接続する

仮想的なプライベートネットワークサービスのことをいいます。

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第5章 施策の展開 86

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

文部科学省では、教育の情報化に関する総合的な推進方策として「教育の情報化ビジョン」を取り

まとめています。この中で、情報活用能力の育成、学びの場における情報通信技術の活用などの指針

が示されています。また、総務省では、フューチャースクール推進事業の実証実験として、モデル校

において全児童・生徒一人一台のタブレット端末の配備、全ての普通教室への電子黒板の配備、無線

LAN環境の構築を行っています。これらの機器を活用した授業では学習意欲の向上や理解の促進に

つながるなどの成果が挙がっています。実験の結果はガイドラインとして取りまとめられ、教育分野

におけるICTの利活用が推進されています。

本市では、小学校高学年の教室への大型テレビの設置やパソコン教室の整備などを進めてきました

が、国の掲げる目標や先進事例と比べると十分ではなく、ICTの利活用の場が限られている状況で

す。

また、情報機器を扱うに当たって身に付けるべき個人情報や著作権、情報セキュリティなどに対す

る情報倫理(モラル)について、教育の必要性かつ重要性は、ますます高まってきています。

■方針

適材適所に情報機器を設置し、ICTの利活用の場を広げ、学習意欲の向上や理解の促進につなげ

ていきます。タブレット端末など一人一台の情報機器の利用により、個々に応じた学習を行うことが

できる環境や、大型液晶モニター・電子黒板との接続により、児童・生徒同士が教え合い、学び合う

など、双方向でわかりやすい授業を行うことができる環境を整えていきます。

情報倫理(モラル)教育については、整備される情報機器の活用も図りつつ進めていきます。

■施策

①デジタル対応大型液晶モニター・電子黒板等の活用

デジタル放送を受信でき、様々な機器と接続できる大型液晶モニター・電子黒板等の各教室への設

置を進めていきます。コンピュータや書画カメラなどを活用し、児童・生徒が扱う様々な情報を大き

くわかりやすく表示することにより、理解の促進につなげていきます。

施策名 デジタル対応大型液晶モニター・電子黒板等の活用

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 導入 導入 導入 導入

担当: 学校管理課

学校教育課

小・中学校での情報機器の活用

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第5章 施策の展開 87

第2次岸和田市情報化推進計画

②タブレット端末などの情報機器の活用

教職員用、児童・生徒用のタブレット端末などの情報端末の導入や各教室用の無線LANの整備を

進め、児童・生徒の情報活用能力の育成を推進します。

施策名 タブレット端末などの情報機器の活用

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 導入 導入

担当: 学校管理課

学校教育課

③情報機器の活用のための体制の整備

教職員の機器・システムを扱う能力をより向上するための研修・支援体制について検討し、整備を図

ります。また、機器・システムの管理体制についても併せて検討します。

施策名 情報機器の活用のための体制の整備

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 導入 導入

担当: 学校管理課

学校教育課

④情報倫理(モラル)教育の充実

携帯電話やスマートフォンの急速な発展に伴い、児童・生徒の間にもインターネット環境がより身

近になってきています。インターネット上でのいじめや犯罪に巻き込まれないようにするためには、

インターネットの特性を理解した上で利用できるように情報倫理(モラル)教育が必要になります。

学校の授業だけでなく、民間や警察が行っている研修や生涯学習課が行っている出前講座を活用し情

報倫理(モラル)教育を進めていきます。各種情報機器の導入後はそれらの機器を活用し、教育の充

実を図っていきます。

施策名 情報倫理(モラル)教育の充実

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

拡充 運用 運用 運用 運用

担当: 生涯学習課

学校教育課

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第5章 施策の展開 88

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

教育分野においては、各学校園でホームページを作成し、家庭や地域への情報提供手段の一つとし

て活用しています。ただし、各学校園により見た目や内容にばらつきがあり、必要とされる情報が探

しにくかったり十分に提供できていなかったりします。また、学校園の様子を確認できる仕組みとし

て授業参観や学校園便りなどがありますが、ホームページやメールマガジンでの提供などの仕組みの

拡充が求められています。

生涯学習分野においては、各種講座の情報や人材・活動内容に関する情報、文化・歴史などの情報

まで幅広く取り扱っています。それぞれホームページでの公開や紙媒体での提供などを行い、情報提

供に工夫しています。しかし、公民館などで開催されている各種講座について、市民アンケート調査

の結果によると、講座の内容をもっと知らせるべき、との意見が出るなど、積極的に知らせるべき状

態にあります。

■方針

必要な情報をいつでも素早く入手できるように各学校園のホームページ内容やメールマガジンの拡

充を進めていきます。また、各学校園で見た目や内容にばらつきがないように、一定の基準を満たし

たホームページを作成していきます。生涯学習分野の各種講座や人材・活動内容に関する情報、文化・

歴史などの情報については、必要となる情報を必要となるタイミングで提供できるように新たな提供

の仕組みを考えていきます。各種講座や公民館などの利用申込み・予約受付について、ICTを利活

用する仕組みを考えていきます。ICT利活用した情報発信だけでなく、従来の広報誌や町会での回

覧板を利用した情報発信については引き続き実施していきます。

教育分野、生涯学習分野における情報発信の充実

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第5章 施策の展開 89

第2次岸和田市情報化推進計画

■施策

①CMSの導入

各学校園のホームページ内容の拡充を進めていきます。各学校園をまたいだ一定の基準を満たした

ホームページを作成するための共通基盤として、例えば情報にタグ付けするための分類方法を検討す

るなど、効率良く且つより簡易に作成できることを念頭に置いた、CMSの選定および導入を進めて

いきます。将来的には校務支援システムと連携させるなど、CMSを更に有効に活用するための方法

を研究します。

施策名 CMS(コンテンツマネジメントシステム)の導入

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当: 学校管理課

学校教育課

②ニーズに合った教育・生涯学習情報の発信

各種講座の情報や人材・活動内容に関する情報、文化・歴史などの情報発信について、能動的な情

報提供を行う事例を研究し、必要となる情報を必要となるタイミングで提供できるように新たな提供

の仕組みと提供の場について考えていきます。「〇〇に載っているので見てください。」といった受動

的な情報提供ではなく、年齢などによりお勧めの情報を表示するなどの能動的な情報提供が可能な環

境を整えていきます。

施策名 ニーズに合った教育・生涯学習情報の発信

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当:提供情報の関係部署

③生涯学習講座の受付管理のシステム化

各種講座の申込受付について、講座の特性に合わせた受付管理のシステム化を検討します。従来か

らの電話などによる受付に加えて、ICTを利活用できる仕組みを考えていきます。

施策名 生涯学習分野の各種講座および公民館等利用の予約受付

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 検討・導入 運用 運用

担当:提供情報の関係部署

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第5章 施策の展開 90

第2次岸和田市情報化推進計画

④生涯学習施設利用の受付管理のシステム化

各種施設利用の申込受付について、施設の特性や利用目的に合わせた受付管理のシステム化を検討

します。

施策名 生涯学習施設利用の受付管理のシステム化

平成 26年度 平成 27年度 平成 28年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 検討

担当:提供情報の関係部署

※平成26年度から平成28年度にかけて各種施設での地域性等を考慮したうえで実現の可否を判断

することとします。

□□ 用語解説 □□

CMS:コンテンツマネジメントシステム(英語:Contents Management System、略称:CMS)は、Web

コンテンツを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツを統合・体系的に管理し、配信など

必要な処理を行うシステムの総称。技術的な知識がなくても、テキストや、画像等の「コンテンツ」

を用意できれば、ウェブによる情報発信をおこなえるように工夫されている。また、テンプレートの

選択により全体のデザインを容易に変更することができるなど、省力化にも役立つ。

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第5章 施策の展開 91

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

地理空間情報は、各業務GISによって、それぞれの目的に応じて整備されています。こうした地

理空間情報は、それぞれが一定の精度を確保しているものの、その精度の範囲の中ではズレが生じま

す。このため、様々な地理空間情報を重ね合わせて利用しようとしても、微妙にズレてしまいます。

■方針

地理空間情報を重ね合わせた際のズレを防ぐためには、皆が共通の位置の基準を用いることが必要

です。庁内において共通の基盤図を整備し、それぞれの地理空間情報を正しくつなぎ合わせたり、重

ね合わせたりすることをできるようにします。この結果、地理空間情報をより一層効率的に、高度に

利用することが可能となります。

■施策

①庁内共通基盤図の整備

庁内で共通して利用できる基盤図を整備し、各業務GISで利用する基盤図の統一を検討します。

施策名 庁内共通基盤図の整備

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討

担当: 道路河川課

固定資産税課

都市計画課

上水道総務課

下水道整備課

建設指導課

市街地整備課

情報政策課

※平成26年度から平成27年度にかけて検討の結果、実現の可否を判断することとします。

基本目標Ⅳ 便利なサービス

庁内共通基盤図の整備

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第5章 施策の展開 92

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

証明書の発行は本庁・支所・サービスセンター窓口で平日の9:00~17:30で行われていま

す。住民票など一部の証明書は本庁で休日発行も行っています。

市民アンケート調査の結果によると、住民票などの証明書交付の満足度は比較的高い数値ではあり

ましたが、自由意見の中にはコンビニエンスストアでの証明書発行を求める意見もありました。

平成28年1月から個人番号カードの交付、個人番号の利用開始が予定されているマイナンバー制

度(社会保障・税番号制度)では社会保障・税に係る行政手続きにおける添付書類の削減がメリット

としてあげられています。そのため、行政手続きのために証明書を取得する機会が減っていくことが

予想され、証明書の発行環境が変化すると考えられます。

■方針

マイナンバー制度が導入されると、行政機関や地方公共団体の間において個人情報の照会・提供が

可能になるため、証明書の添付機会が減っていくことが予想されます。マイナンバー制度の動向を注

視しながら、慎重に多様な証明書交付サービスの導入を検討します。

■施策

①コンビニ証明交付サービスの導入

マイナンバー制度の導入による証明書の発行環境が変化など、動向を注視しながら、慎重に検討し

ます。

施策名 コンビニ証明交付サービスの導入

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討

担当:関係各課

※マイナンバー制度導入後の平成28年度からコンビニ証明交付サービスの導入を検討します。

多様な証明書交付サービスの導入

□□ 用語解説 □□

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度):国民一人ひとりに番号を割り振ることで、複数の機関に

存在する同一人物の情報の照会や提供が可能になる制度。行政事務の情報管理・利用を一層効率化し、

税金や年金、医療など暮らしに身近な手続きの簡素化などを行うことで、行政事務の効率化を通じた

国民の利便性を向上することが期待されています。

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第5章 施策の展開 93

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

岸和田市公式ホームページは市民へ行政情報を発信するとともに、市内外の方に岸和田市を理解し

ていただけるよう幅広い情報を発信しています。高齢者や障害者を含む多くの利用者に確実かつ正確

に情報伝達が行われることを目標として作成されています。

市民アンケート調査の結果によると、64.7%の方が岸和田市公式ホームページの存在を知って

います。また、32.3%の方が利用したことがあり、重要な情報発信の方法になっています。一方

で、自由意見の中には必要な情報が探しにくいとの意見もありました。

携帯電話用の岸和田市公式ホームページは開設していますが、スマートフォンには対応していませ

ん。

■方針

現在の岸和田市公式ホームページは、最新情報が表示されていない部分があったり、項目が羅列さ

れていて必要な情報が探しにくくなっていたりします。項目の整理や階層構造の見直しを行い、利用

者が必要な情報を探しやすくしていきます。また、利用者が手軽に閲覧できるようにスマートフォン

でも見やすい岸和田市公式ホームページの作成を進めていきます。また、ユニバーサルデザインにも

配慮していきます。

■施策

①岸和田市公式ホームページのリニューアル

岸和田市公式ホームページの見直しを行い、利用者が見やすく、必要な情報を探しやすいホームペ

ージの作成を進めていきます。また、スマートフォンにも対応するようにし、いつでも手軽に閲覧で

きるようにします。

施策名 岸和田市公式ホームページのリニューアル

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

導入 運用 運用 運用 運用

担当:広報広聴課

岸和田市公式ホームページの充実

□□ 用語解説 □□

ユニバーサルデザイン:障害の有無、年齢、性別、国籍等にかかわらず、多様な人々が利用しやすい

ようにデザインする考え方です。

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第5章 施策の展開 94

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

最近では、コンビニエンスストアでの納付やクレジットカード決済など多様な公金の納付方法を導

入する自治体が増えてきています。

本市では、平成24年度から銀行のキャッシュカードによる口座振替受付サービスを、平成25年

度からは市・府民税、固定資産税・都市計画税、軽自動車税、国民健康保険料のコンビニエンススト

アでの納付を開始しています。

■方針

市民の利便性を向上させるため、ICTを活用した様々な公金納付方法を検討し、導入を進めてい

きます。

また、公金の多様な納付方法の導入に向け、引き続き検討を進めていきます。

■施策

①クレジットカード決済の導入

公金の納付方法の一つとしてクレジットカード決済の導入を進めていきます。また、インターネッ

トバンキングでの納付方法など、多様な納付方法の導入を引き続き検討を進めます。

施策名 クレジットカード決済の導入

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

検討 検討 導入 運用 運用

担当:関係各課

公金の多様な納付方法の導入

□□ 用語解説 □□

インターネットバンキング:パソコンからインターネットを通じて銀行などの金融機関のサービス(口

座振り込み、振り替え、残高照会など)を利用できるシステム、サービスのことをいいます。ネット

バンキングとも言われます。携帯電話から金融機関のサービスを利用できるシステム、サービスにつ

いては、モバイルバンキングといいます。

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第5章 施策の展開 95

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

平成25年6月に策定された「世界最先端IT国家創造宣言」では革新的な新産業・新サービスの

創出と全産業の成長を促進する社会を実現する取り組みとしてオープンデータの活用が挙げられてい

ます。

岸和田市では、岸和田市公式ホームページの「数字でみる岸和田(統計情報)」において、各課で作

成している統計情報を公開しています。

各課がそれぞれの業務の詳細なデータを所有し、業務で活かしていますが、それを庁内で一元的に

集約し、横断的な分析や政策課題の抽出までは行えていません。

■方針

各課で作成している統計情報を一元的に集約します。複数のデータを組み合わせて、横断的な分析

や有用な新しい統計を作成することも検討していきます。集約したさまざまなデータ・統計情報を総

合的に使い、市の現状分析や政策課題の抽出を行っていきます。一元的に集約された統計情報を、庁

内で共有できる仕組みを検討していきます。また、随時統計情報を公開していきます。

また、国が定める「電子行政オープンデータ戦略」の趣旨に則り、行政の透明性と市民からの信頼

性の向上のために公共データの公開を進めていきます。また、市民の利便性の向上、データの活用に

より新ビジネスの創出や企業活動の効率化を促すために、二次利用が容易な形式での公開を進めてい

きます。

■施策

①統計情報の共有・利活用

統計情報を一元的に集約し、横断的な分析を行い共有して活用していきます。さらに、統計情報を

公開していきます。

施策名 統計情報の共有・利活用

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

導入 運用 運用 運用 運用

担当:政策企画課

オープンデータの利活用

□□ 用語解説 □□

オープンデータ:官公庁などが持ち、限られた場所で利用されているデータを、一般の利用者がいつ

でも取り出して利用できるようにしたデータのことをいいます。

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第5章 施策の展開 96

第2次岸和田市情報化推進計画

■現状

岸和田市では、平成16年度から統合型地理情報システム(GIS:Geographic Information System)

を導入し、地図情報を関係各課で共有しています。

平成21年度から岸和田市公式ホームページ上に「岸和田市地図情報配信サービス」を開始し、公

共施設マップ、津波ハザードマップ、地震ハザードマップ、都市計画マップ等の地図情報を配信して

います。

■方針

地理情報システム(GIS)の活用を継続して進めていきます。地域防災・観光・健康などさまざ

まなマップを充実させて、「岸和田市地図情報配信サービス」の拡充を進めていきます。

■施策

①岸和田市地図情報配信サービスのマップの充実

「岸和田市地図情報配信サービス」に地域防災・観光・健康などさまざまなマップを充実させてい

きます。

施策名 岸和田市地図情報配信サービスのマップの充実

平成 26年度 平成 27年度 平成 28 年度 平成 29年度 平成 30年度

拡充 拡充 拡充 拡充 拡充

担当 関係各課

地理情報の活用

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第6章 計画の推進体制

第2次岸和田市情報化推進計画

97

第6章

計画の推進体制

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第6章 計画の推進体制

第2次岸和田市情報化推進計画

98

1.計画の推進体制

計画を実現するためには、その推進体制が重要です。本市では、計画の進行管理を行うための組織と

して、情報化推進委員会を置きます。また、職場における情報化の推進役として、各課の長からなる情

報化推進責任者、情報化推進責任者から推薦された情報化推進担当者及び情報化推進協力員を置きます。

必要に応じて情報化推進委員会の下に専門部会を設置して、部門横断的で多様な情報化施策を総合

的・一体的に推進する庁内体制を整備することとします。さらに、情報化が行財政改革と密接に関係す

ることから必要に応じ、行財政改革に関する部署や機関と連携した体制を整備します。

また、計画の推進に関して、予算措置必要分・システム導入分・システム更新分については政策決定

(調整)会議に諮ることとします。

図 38 計画の推進体制図

予算措置必要分・システム導入分・システム更新分 計画の進捗管理

市長、副市長、教育長

関係部長、関係課長

副市長、市長公室長、企画調整部長、総務部長、

市民生活部長、保健福祉部長、児童福祉部長、

産業振興部長、まちづくり推進部長、教育総務

部長、生涯学習部長

メンバーは推進委員会で決定(関係する課長)

情報化推進責任者(課長)

情報化推進担当者(1名)

情報化推進協力員(2名以内)

(新)情報化推進委員会

専門部会

各課

政策決定会議

副市長、教育長、

市長公室長、企画調整部長、総務部長

関係部長、関係課長

政策調整会議

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第6章 計画の推進体制

第2次岸和田市情報化推進計画

99

2.計画の進行管理

(1)計画の進行管理

関係部門では、本計画に沿って各種情報化施策を順次進めることになりますが、急速な技術進歩の動

向や財政状況、国の動向等の環境の変化等を見極めながら、計画の変更の要否も含めて継続的に検討し

ながら計画の進行管理を行うことでその実効性を確保します。

特に、進歩が著しい新たな技術・ツールなどの利活用については、情報収集・研究に努め、市民の立

場に立ち、その有効性を検証したうえで導入を検討していきます。

進行管理には、計画(Plan)⇒実施(Do)⇒評価(Check)⇒改善(Action)のい

わゆるPDCAサイクルを確立する仕組みを導入して、実効性を上げます。

図 39 進行管理におけるPDCAサイクルのイメージ

岸和田市の情報化

改善

改善

改善

計画

実施

評価

見直し

計画

実施

評価

見直し

計画

実施

評価

見直し

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第6章 計画の推進体制

第2次岸和田市情報化推進計画

100

(2)進行管理の方法

進行管理の方法については、施策ごとに設定した目標年次を元に、関係部門で進行管理を行います。

万一、何らかの原因で目標が達せられない施策については、計画見直し等を行い、情報化を推進してい

くこととします。

なお、結果については、情報化推進委員会で毎年フォローアップしていくこととします。

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第6章 計画の推進体制

第2次岸和田市情報化推進計画

101

3.情報化の総合的な調整

(1)ICTガバナンス体制の確立

現在、ICTを利用する業務が拡大・複雑化してきているのに伴い、システム開発・運用等も複雑高

度化してきています。それに伴いシステムの費用対効果を客観的に把握することが困難になってきてい

ます。さらに、システムを利用する業務の拡大により、システム構築における二重投資など効果的なI

CT投資がなされていない恐れがあるなど経営リスクも増大してきています。そこでICT利用を組織

的に統制すること(ICTガバナンス)で、経営リスクを軽減し、業務・システムを含めた全体最適化

を図っていきます。

(2)情報システム調達ガイドラインの策定

業務の効率化や市民サービス向上のために情報システムの導入は必要ですが、一度システム化すると

継続的に経費が発生しますので、最少の費用で最大の効果を発揮するような情報システムの導入が求め

られます。

また、情報システム調達については専門的・技術的な知識が必要になります。

本市の情報システムの調達に当たっては、業務ごとに検討が進められています。標準的な手続き方法

などは定められていませんので各課が独自の手法で調達を行っています。

このような問題点を解決するために、情報システムの企画から予算、調達仕様策定、調達、導入、運

用を経て評価に至るまでの一連のプロセスを標準化し、基本的な考え方と手順を示します。業務ごとに

行われていた情報システム調達の標準化・効率化を進めます。

□□ 用語解説 □□

ICTガバナンス:企業がICTに関する企画・導入・運営および活用を行うにあたって、すべて

の活動、成果および関係者を適正に統制し、目指すべき姿へと導くための仕組みを組織に組み込むこ

と、または、組み込まれた状態のこと。