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第4学年算数科学習指導案 平成29年10月16日(月)5校時 第4学年3組 36名 指導者 臼井 梨峰 単元名 面積のはかり方と表し方 ~広さを調べよう~ (東京書籍) 単元の目標 面積について単位と測定の意味を理解し、面積を計算によって求めることができるようにすると ともに、面積についての量感を豊かにする。 【学びに向かう力・人間性】(関心・意欲・態度) 面積を数値化して表すことのよさや、計算によって求められることの便利さに気付き、身の回り の面積を求めるなど生活に生かそうとする。 【思考力・判断力・表現力】(数学的な考え方) 面積について、量や乗法の学習を基に、単位の何こ分で数値化して表すことや、辺の長さを用い て計算で求められることを考えることができる。 【知識・技能】(知識・理解、技能) ・面積について、単位の測定の意味や、長方形や正方形の面積は計算によって求められることや その求め方を理解する。 ・長方形、正方形の面積を、公式を用いて求めることができる。 観点別評価規準と本研究で育てたい資質・能力との関連 観点 〔育てたい資質・能力〕 評価規準 学びに向かう 力・人間性 ①既習の量の場合を基に、いろいろな方法で面積の比べ方を考えようとしてい る。(観察・ノート)(1 時) ②面積は計器による測定でなく、縦・横の辺の長さから計算で求められることの 便利さに気付いている。(発言)(3時) ③どの考え方も既習の長方形や正方形の形を基にして求めていることに気付 き、既習を活用するよさを認めている。(発言・ノート)(5時) ④学習内容を適切に活用して、活動に取り組もうとしている。(観察・発言)(1 0時) 思考力・判断力・表現力 ①長方形を組み合わせた図形の面積の求め方を、求積方法が既習である長方形 や正方形に分割するなどして考え、図や式などを用いて説明している。(発表・ ノート)(5時) ②1㎠、100㎠、1㎡、1a、1ha、1㎢で表される正方形の1辺の長さが1 0倍になると面積は100倍になる関係を見出し、説明している。(発言・ノ ート)(9時) 〔研究主題〕 「能動的・協働的な学習活動を通して、自己の学びを確立していく児童の育成」 - 1 -

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第4学年算数科学習指導案 平成29年10月16日(月)5校時

第4学年3組 36名 指導者 : 臼井 梨峰

1 単元名 「 面積のはかり方と表し方 ~広さを調べよう~ 」 (東京書籍) 2 単元の目標

面積について単位と測定の意味を理解し、面積を計算によって求めることができるようにすると ともに、面積についての量感を豊かにする。 【学びに向かう力・人間性】(関心・意欲・態度) 面積を数値化して表すことのよさや、計算によって求められることの便利さに気付き、身の回り の面積を求めるなど生活に生かそうとする。

【思考力・判断力・表現力】(数学的な考え方) 面積について、量や乗法の学習を基に、単位の何こ分で数値化して表すことや、辺の長さを用い て計算で求められることを考えることができる。 【知識・技能】(知識・理解、技能) ・面積について、単位の測定の意味や、長方形や正方形の面積は計算によって求められることや その求め方を理解する。 ・長方形、正方形の面積を、公式を用いて求めることができる。 3 観点別評価規準と本研究で育てたい資質・能力との関連

観点

〔育てたい資質・能力〕 評価規準

学びに向かう

力・人間性

①既習の量の場合を基に、いろいろな方法で面積の比べ方を考えようとしてい

る。(観察・ノート)(1 時) ②面積は計器による測定でなく、縦・横の辺の長さから計算で求められることの

便利さに気付いている。(発言)(3時) ③どの考え方も既習の長方形や正方形の形を基にして求めていることに気付

き、既習を活用するよさを認めている。(発言・ノート)(5時) ④学習内容を適切に活用して、活動に取り組もうとしている。(観察・発言)(1

0時)

思考力・判断力・表現力

①長方形を組み合わせた図形の面積の求め方を、求積方法が既習である長方形

や正方形に分割するなどして考え、図や式などを用いて説明している。(発表・

ノート)(5時) ②1㎠、100㎠、1㎡、1a、1ha、1㎢で表される正方形の1辺の長さが1

0倍になると面積は100倍になる関係を見出し、説明している。(発言・ノ

ート)(9時)

〔研究主題〕

「能動的・協働的な学習活動を通して、自己の学びを確立していく児童の育成」

- 1 -

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ウ 知識・技能

①面積の意味や面積の単位「平方センチメートル(㎠)」を理解している。(発言・

ノート)(2時) ②面背の公式を用いて、長方形・正方形の面積を求めることができる。(ノート)

(4時) ③辺の長さがmで表された長方形や正方形の面積も、面積の公式を適用して求

められることを理解している。(発言・ノート)(6時) ④面積の単位(㎡)と(㎠)の関係を理解している。(発言・ノート)(7時) ⑤面積の単位「a」「ha」「㎢」と、その相互関係を理解している。(発言・ノー

ト)(9時) ⑥学習内容を適用して、問題を解決することができる。(発表・ノート)(10時) ⑦基本的な学習内容を身に付けている。(発表・ノート)(11時)

4 単元の考え方と児童の実態

〔単元について〕

(1) 学習指導要領において

本単元は、学習指導要領の以下の目標と内容に基づいて設定したものである。

本単元では、面積についてその単位と測定の意味を理解し、長方形及び正方形の面積の求め方につ

いて考え、それらを用いて面積を求めることができるようにすることをねらいとしている。

児童は、第1学年では、面積の比較などの活動を通して、面積の意味や測定についての理解の基礎

となる学習をしてきた。そして本単元の学習から、第5学年の直方体や立方体などの体積や、平行四

辺形や三角形などの面積を求める学習へとつながっていく。

本単元では、まず、面積の意味とその単位「平方センチメートル(㎠)」を理解する。そこで、こう

した単位を用いれば、多数の図形の広さを比較することができるという普遍単位の必要性や有用性に

も気付かせる。次に、長方形や正方形の求積公式を導く活動を行う。それに加えて、面積と一方の辺

の長さから、もう一方の辺の長さを求めることや、縦・横の長さ、面積、周りの長さの関係を整理す

ること、複合図形を長方形に分割して面積を求めることを通して公式の意味の理解を深めていく。そ

して、「平方メートル(㎡)」「平方キロメートル(㎢)」などの単位と、それらの単位の相互関係を知

るとともに、身の回りにあるものの面積を実際に測定する活動を行うことで、必要に応じて単位を使

い分けることができるようにし、面積の量感を養うことができるようにする。

目標(2)面積の単位と測定について理解し,図形の面積を求めることができるようにするとと もに、角の大きさの単位と測定について理解できるようにする。 内容(1)面積について単位と測定の意味を理解し,面積を計算によって求めることができるよう にする。 ア 面積の単位(平方センチメートル(㎠)、平方メートル(㎡)、平方キロメートル(㎢)) について知ること。 イ 正方形及び長方形の面積の求め方を考えること。

〔算数的活動〕(1) イ 長方形を組み合わせた図形の面積の求め方を具体物を用いたり、言葉、数、式、図を用 いたりして考え、説明する活動。 ウ 身の回りにあるものの面積を実際に測定する活動。

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(2)本単元で育てたい数学的な見方・考え方

本単元のねらいは、面積についてその単位と測定の意味を理解し、長方形及び正方形の面積の求め

方について考え、それらを用いて面積を求めることができるようにすることである。そこで、ねらい

にせまるための主な算数的活動として、「複合図形の面積を求める活動」と「身の回りにあるものの面

積を実際に測定する活動」を行う。

複合図形の求積活動では、長方形や正方形の求積公式を活用すれば面積を求められることに気付か

せる。また求積方法は一通りではないため、様々な求め方を考えさせ、それぞれの考え方を図や式、

言葉などで表現できるようにしていく。

身の回りにあるものの面積を実際に測定する活動では、学習したことを自分たちの生活と結び付け

て考えられるようにしていく。教科書やノート、黒板や教室、体育館などの面積を実際に測定し、面

積がどのくらいになるのかを考えさせる。その際、見当を付けたり、測定に用いる道具(ものさしや

巻き尺)を考えたりすることで、それぞれの単位を使い分けるよさや面積の量感を養っていく。

このような活動を通して、既習事項を基に筋道を立てて考えるよさや様々な方法で考える楽しさに

気付かせ、思考力を養っていきたい。

毎時間の「導入」の段階においては、素材の提示を視覚的に工夫したり、既習事項の振り返りや前

時の学習との違いをはっきりさせたりすることで、問題解決への見通しをもたせるようにする。

「自力解決」の段階では、図に補助線を引いたり色を塗ったり、切ったり付け足したりといった活

動を大切にし、その上で数学的な表現方法を用いて自分の考えをノートやワークシートにまとめるよ

うにする。考えがまとまらない場合には、途中まででもよいことを伝え、どこからが分からないのか

を説明できるようにする。そして、自分の考えを書くときには、「友達にわかってもらうためにはどう

すればよいか」という視点をもたせることで、よりよい表現の工夫ができるようにしたい。また、自

力解決が難しかったり迷ったりしたときには、近くの友達と相談させることで、解決へのヒントとな

るようにする。

「考えを深める」段階では、全体での話し合いの前にペアやグループで話し合う時間を設ける。互

いのノートやワークシートを見合いながら話し合いを行うが、友達の意見を聞く際には、考えを深め

るための視点として、自分の考えとの類似点や相違点に着目させながら聞かせるようにする。また、

考えがまとまらない場合には、その続きをみんなで考えたり、間違いがあった場合には、どうして間

違えたのか考えたりして、互いの考えを交流し深めていく。全体での話し合いでは、代表者の考えの

一部(途中のもの、式のみ、図のみなど)を提示し、詳しい説明や補足を児童同士で行っていくこと

で、全員で考えられるようにしていく。このような話し合いの過程で、自分の考えを見直したりより

よい考えを見出したりして思考力を高めていきたい。そして、話し合いの際にも、相手にわかるよう

な説明の仕方を意識させることで互いの表現力を高めていきたい。

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(3)教材構造図

1年 4年 5年

どちらがひろいか → 面積のはかり方と表し方 → 直方体と立方体の面積

・面積の意味や測定につい

ての素地的活動

・面積の意味

・面積の単位(㎠,㎡,㎢,

a,ha)と単位の相互関係

・長方形,正方形の面積の求

め方と公式の意味

・複合図形の面積

・体積の意味

・体積の単位(㎤,㎥)と

単位の相互関係

・直方体と立方体の体積の

求め方と公式

・複合図形の体積

・体積の概測

四角形と三角形の面積

・三角形や平行四辺形、台

形、ひし形の面積の求め

方と公式

〔児童の実態〕

(1)算数の学習においての意識調査

質問内容 あてはまる どちらかと言え

ば、あてはまる

どちらかと言えば、あ

てはまらない

あてはまらない

算数の学習に進んで取り組んでいる。 21 14 1 0

ノートに自分の考えを書けている。 18 13 1 0

手を挙げて、自分の考えを発表している。 11 14 11 0

友達やグループと話し合うことは好きである。 16 15 4 1

友達やグループで話し合うと、自分にとってよいこと

がありますか。

11 7 16 2

どんなよいことがあると感じているか。

(「よくある」・「まあまあある」と答えた人)

・自分では思い付かなかった考えを知ることができるか

ら。

・分からない問題の解き方を教えてもらえるから。

・色々な方法が分かると楽しいから。

本学級の児童は、算数の学習において、進んで取り組んでいると回答した児童が21人いることから、

算数の学習に対して意欲的に取り組んでいることが分かった。しかし、手を挙げて自分の考えを発表し

ていると回答した児童が18人という結果から、学習には進んで取り組んでいるが、自分の考えを発表

する力がやや低いと言える。また、友達やグループで話し合うことが好きであると答えた児童が16人

であり、話し合うよさを感じている児童が11人と言う結果から、算数の授業において友達と話し合う

よさを感じていない児童が多いことが分かった。そこで、本単元では、図形の面積を求める活動を通し

て、協働して問題解決をするよさに気付かせ、表現力を高めたいと考えた。

以上のような実態から、以下のような手立てをうつ。

①どの児童も自分の考えがもてるよう、ヒントカードを活用できるようにする。必要だと感じた児童が

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自分で判断し、ヒントカードを取りに行けるようにする。

②自力解決の時間や、グループ・ペアで考えを伝え合う時間を十分に確保した上で、集団検討をする。

③図や式を見て、友達がどのように考えたのかを説明できるようにする。

(2)レディネステストの結果

問題内容 解答者 正答率

1 広さを直感で比べることができるか。 36人

2 重ねてはみ出した部分を直接比較したものの広さを比べることができるか。 27人

3 任意単位の考え方を用いて広さの予測ができるか。 36人

4 (未習の内容)周りの長さが同じ長方形と正方形の広さの違いがわかるか。 19人

レディネステストの結果から、「1」の問題は、1年生で学習した広さの直接比較に関しては、全員の

児童が覚えていることが分かった。また、「3」の問題においても、全員の児童が任意単位での測定を理

解していることが分かる。「2」の問題から、広さの概念はある程度理解しているが、移動や切って重ね

る等の作業を想像して考えることが難しい児童も見られた。また、移動して重ねたものと、もとの図形

を対応することができず、読み取る力が低い児童も見られた。「4」の未習の問題については、学級の半

分の児童が周りの長さが等しいと、広さが同じであると感じていることが分かる。正答を導き出した児

童は、重ねて余った部分を比較しており、広さの量感を捉えているように思われる。

以上の結果から、直接比較と任意単位での測定は身に付いており、本単元における素地的感覚をもっ

ている。また、周りの長さが同じであれば広さも等しいと感じている児童が半数見られたため、本単元

で理解を深めさせたい。

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5 単元構想図

~育てたい資質・能力(目指す児童像)~

○面積を計算によって求めることの便利さに気付き、進んで長方形や正方

形などの面積を求めようとする児童 (学びに向かう意欲)

○自分の考えを基に、友達と教え合ったり、友達の考えのよさや自分の考

えとの相違点に気付いたりすることができる児童 (協働性)

○問題解決の過程や結果(面積の求め方など)を図や式を用いて考え、

表現し、伝え合うことができる児童 (表現力)

単元の目標の達成

しかけⅢ ⑥ 面積の概念や定義の確実な理解と活用 (3・本・6・7)

・公式を確実に理解させるため、実物の具体物操作から公式を作り出す。

・定義を活用することのよさに気付かせるために、考えの共通点から、複合図

形の面積も、長方形や正方形の面積の求め方に帰着できることをまとめる。

⑤ 式を読む集団検討場面の設定 (本時) ・問題解決の過程や結果を図や式などを用いて、数学的に表現し伝え合うこと

ができるようにするため、A児:式のみを発表→B児:立式の意味を説明。

しかけⅠ

② 実物大の教材活用1㎠、1㎡ (3・6・7・8・9時)

・面積への関心を高め、量感を豊かにするために、1㎠や1㎡の実物大の教材を

活用して指導する。 ・広さをイメージしやすくするため、1a、ha、k㎡についても身近な地図を活用。 ① 単元の導入で、陣取りゲーム&広さ比べ (1・2時)

・学習への意欲を高めるために、単元の導入では1対1陣取りゲームを行う。 ・広さを普遍的に比べる単位が必要であることに気付かせるために、1対1の陣

取りゲームの結果を基に、2人組→班→クラス全体と広さ比べをしていく。

能動的・協働的な問題解決学習

児童が興味・関心をもち、確かな「問い」をもって問題解決に向かって

いくためのしかけ

しかけⅡ

④ 話し合い活動の充実(個別・小グループ)(3・4・本・7・10時)

・友達の良さや多様な考えに気付かせるため、一人一人が自分の考えを表現で

きるようにするために、班で話し合う時間を多く設定する。

・全員の理解・定着を図るため、自然発生的な教え合い・ヘルプタイムを設定。

③ 学習のつながり、思考の流れがすっきり分かる学習環境 (全時)

・学習事項、面積の定義や児童の考えを掲示し、積み重ねていく。 ・めあてからまとめまでつながりのある、構造的な板書を作り上げる。 ・ヒントカード、ヒントコーナーを設置し、自力解決を促進させる。

児童の関心・意欲が「増幅」し、思考が「拡散」していくしかけ

児童の思考がねらいに向けて「集約」「焦点化」されていくしかけ

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6 単元指導計画(全11時間) 内容 ねらい ○主な学習活動 ☆留意点 ◎評価

広さの表し方

①面積の比べ方

をいろいろな方

法で考え、面積

を比べることが

できる。

○1対1の陣取りゲームを行う。 ○陣取りゲームで得られた図形の面積の比べ方を

考える。 ○任意単位の考えで面積を比べる。

☆陣取りゲームのやり方

を把握させ、児童の興

味・関心を高める。

◎ア①

②面積の単位

「平方センチメ

ートル」を知り、

面積の意味につ

いて知る。

○クラスベスト3の陣取りゲームで得られた図形

の面積の表し方を考え、クラスナンバー1を決

める。 ○面積の単位「平方センチメートル」を知る。

☆同じ大きさのマスを用

いて数値化することで

比較しやすくなること

を意識させる。

☆広さのことを面積とい

うこと、また広さの基

本単位が1㎠であるこ

とを押さえる。

◎ウ①

長方形と正方形の面積

③④ 長方形、正方形

の面積を計算で

求める方法を理

解し、面積を求

める公式をつく

ることができ

る。

○前時の1㎠の正方形に帰着させ、数を求める活

動を通して困難さを感じさせ、計算で求めるこ

とができる考えを作り出す意欲を高める。

○長方形、正方形の面積を計算で求める方法を考

える。

○「公式」の意味を知り、長方形、正方形の面積

の公式をまとめる。

○公式を用いて長方形や正方形の面積を求める。

○長方形の面積=たて×横

=横×たて

正方形の面積=1辺×1辺

☆1 辺の中にある1㎠の

正方形の個数を乗法で

求める考え方から、辺

の長さ=1辺の中にあ

る1㎠の個数が成り立

つことを押さえる。

☆正方形の場合は辺の長

さが等しいことから、

1辺としていることを

補足する。

☆周りの長さが等しくて

も面積が異なることを

押さえる。

◎ア②、ウ②

⑤既習の長方形

や正方形の面積

を求める学習を

活用し、複合図

形の面積の様々

な求め方を公式

を基に考え、図

や式で表現する

ことができる。

(本 時)

○既習事項を確認する。 ○長方形を組み合わせた図形の面積の求め方を考

え、面積を求める。 ○長方形を組み合わせた図形の面積を、分割した

り、補ったりするなどのいろいろな考えで求め

る。 ○班の友達と考え方や、式の根拠を話し合う。 ○友達の考えた式を読み取り、図や言葉 で説明する。

☆求積方法は1つだけで

なく、別の方法でも考

えさせる。

☆図や言葉で示された内

容が、式ではどのよう

に表されているかを考

えさせる。

☆補助線を引いたり、切

ったり、倍にしたりす

ることで、長方形や正

方形になることに気付

かせる。

☆班の友達と説明し合

い、考えを深めさせる。

◎ア③、イ①

複合図形の面積も、長方形や正方形の形をも

とにして考えれば求めることができる。

しかけⅠ①

しかけⅠ①

しかけⅠ②・Ⅱ④・Ⅲ⑥

しかけⅡ④・Ⅲ⑤・Ⅲ⑥

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大きな面積の単位

⑥辺の長さがm

の場合でも、面

積の公式を使っ

て広さを求める

ことができる

○辺の長さがmの場合でも、面積の公式を使って

広さを求めることができるかを考える。 ○面積の単位「平方メートル(㎡)」を知る。 ○教室には 1 ㎥の正方形が何個並ぶかを調べる。 ○公式を使って、教室の面積を求める。

☆1㎡の正方形が縦横そ

れぞれに何個並ぶかを

調べればよいことに気

付かせる。

☆大きな面積を表すため

の、新しい単位の必要

性に気付かせる。

☆単位の書き方と単位の

根拠を説明させ丁寧に

確認する。

◎ウ③

⑦面積の単位、

㎡と㎠の関係を

理解する。

○1㎡は何㎠になるかを調べる。 ○紙を使って1㎡の正方形を作り、面積の量感を

つかむ活動に取り組む。 ○1 辺にある 1cm の数から

1m=100 ㎝ 100×100=10000 という結果から、 1 ㎡=10000 ㎠であることを知る。

☆1㎡の具体物をつく

り、実感を伴った理解

をさせる。

◎ウ④

⑧⑨ 面積の単位「ア

ール(a)」「ヘ クター(ha)」「平方キロメー トル(㎢)」を

知り、面積の単 位の相互関係を

理解する。

○長方形の面積の公式を基に求積させる。 ○100㎡ の面積を 1 アールであるといい、1 aと書くことを理解する。

○10000㎡ の面積を 1 ヘクタールといい、1 ha と書くことを理解する。

○町などの広い面積を表すには 1辺が 1kmの正方

形を単位にして考えることを知る。

☆1㎠、1㎡、1a、1ha、1

㎢で表される正方形の

1 辺の長さと面積か

ら、正方形の 1辺の長

さが 10 倍になると面

積は 100 倍になる関係

に気付けるようにす

る。

◎イ②、ウ⑤

知識・技能の定着

⑩学習内容を適

用して、問題を

解決する。

○「力をつけるもんだい」に取り組む。 ◎ア④、ウ⑥

⑪学習内容の定

着を確認し、理

解を確実にす

る。

○「しあげ」に取り組む。 ウ⑦

しかけⅠ②・Ⅲ⑥

しかけⅠ②・Ⅱ④・Ⅲ⑥

しかけⅠ②

しかけⅡ④

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7 本時の指導(5/11時間)

(1)ねらい 既習の長方形や正方形の面積を求める学習を活用し、複合図形の面積の様々な求め方を公式を基

に考え、図や式で表現することができる。 (2)前時と本時の展開

○主な学習活動 T発問 C予想される児童の反応 ◆資料 ◎評価 ☆留意点

課題把握

3分

○?カードを使い、前回までの学習についてふり返り、 本時の問題をつかむ。

T:この図形(長方形)の面積はいくつになりますか。 C:24㎠です。 T:この図形(正方形)の面積はいくつになりますか。 C:25㎠です。 T:つまり前回はどのようなことを学びましたか。 C:長方形の面積=たて×横、横×たて

正方形の面積=1辺×1辺 T:この図形(複合図形)の面積はいくつになりますか。 ○本時のめあてを知る。

◆掲示物

でこぼこした図形の面積はどうなる?とき方を考え、説明しよう。

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自力解決

7分

○でこぼこした図形の面積の求め方を個人で考え、ノートに

図や式、言葉などを用いてまとめる。 (考え方) ・「左右で分ける方法」 長方形2つに分けて それぞれを求めて出す。 4×3+2×3=18 ・「上下で分ける方法」 長方形2つに分けて それぞれ求めて出す。 2×3+2×6=18 ・「3つに分ける方法」 長方形を3つに分けて それぞれ求めて出す。 2×3+2×3+2×3=18 ・「一部を補う方法」 無い部分を付け足して 長方形にしてから、付け足した 部分を引く 4×6-2×3=18 ・「等積変形」

・「倍積変形」 (4×9)÷2=18

◆図を印刷したものを配布しノ

ートに貼る(紙) ◆自力解決の難しい児童には、

ヒントカードを渡したり、補

助線を入れたりして、できる

だけ自力解決ができるように

支援する。 ☆既習事項である長方形や正方 形の求積公式が使えることに気

付かせる。 ☆解決できた児童には、他の方

法がないか考えさせる。

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班の検討①

15分

○班の中で考えを発表し合う。 ・自分の考えを基に、班の友達に分かりやすく説明する。 ・班シートを活用し、様々な考えを書き込んでいく。

☆班シートを活用し、様々な考

えが出るようにする。

集団検討②

15分

T:いくつかの考えがあるようです。まず、自分の考えの式

を発表しましょう。 C1:私は、4×3+2×3=18 答え18㎠ です。 T:C1さんがどのように考えたのか説明できる人はいます

か。 C2:まず、でこぼこした図形をたてに線を入れて2つに分

けます。2つの長方形の面積をそれぞれ計算して最後

に足すと、式は4×3+2×3=18 答え 18c㎡になります。

T:それぞれの考え方の共通していることは何だと思います

か。 C3:長方形を2つに分けている。 C4:大きい長方形にしている。 C5:移動して縦長の長方形にしている。 C6:全部長方形や正方形をもとにして考えている。

◎イ②〔ノート・発言〕

☆意図的指名をする。①②③の

順で取り上げる。

☆考え方の内容ごとに、式や図、

言葉を整理して板書する。

☆「等積変形」・「倍積変形」に ついては、全てを取り上げる ことができなければ、次時で

行う。

まとめ・ふりかえり

5分

○学習のまとめをする。

○学習を振り返って、考えたことをノートに書く。 C:自分の考えを、式や図を使って説明できた。 C:自分では思いつかない考え方があった。

(3)評価・具体的な姿 ・複合図形の面積を、面積の公式を活用して求めている。(B)

・複合図形の面積を、公式を基にして様々な方法で考えて表現している。(B)

・複合図形の面積の求め方を、図や式を用いて友達に説明している。(A)

・複合図形の面積の求め方の式を読み取り、求める過程を説明することができる。(A)

でこぼこした図形も、長方形や正方形の形をもとにして

考えれば、面積を求めることができる。

しかけⅡ④

しかけⅢ⑥

しかけⅢ⑤

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9 板書計画

10月16日(月)面積を調べよう ○考答え 18㎠

① ② ③

・(導入)本時の学習内容を的確に示すことができていたか。

・(自力解決)既習事項を生かして、問題を解くことができていたか。

ヒントカードは有効であったか。

・(班の検討)自分の考えを基に、友達に分かりやすく表現することができていたか。

多様な考えを引き出すことができていたか。

・(集団検討)式を読み、友達がどのように考え立式したのかを、根拠を踏まえて説明することができ

ていたか。

・(まとめ)児童の言葉でまとめをすることができていたか。

○め○問 でこぼこした図形の面積はどうなる? 面積の求め方を図や式、言葉で説明しよ

う。

○まつまり、、、でこぼこした図形も、長方形や正方形の形

をもとにして考えれば、面積を求めることができる。

式から 読み取った図

式 式 式

式から

読み取った図

式から

読み取った図

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5 本時のしかけについて

~育てたい資質・能力(目指す児童像)~

○学習内容を生かして、進んで長方形や正方形などの面積を求めようとす

る児童 (学びに向かう意欲)

○自分の考えを基に、友達の考えのよさや自分の考えとの相違点を見つけ

ることができる児童 (協働性) ○長方形や正方形などの面積の求め方を図や式を用いて考え、自分の考え

を表現することができる児童 (汎用的能力〔表現力〕)

本時の目標の達成

しかけⅢ ⑤式を読む集団検討場面の設定 集団検討の場面では、式のみを発表し、その式を見て友達がどのように考

えて立式したのかを考えさせる。問題解決の過程や結果を図や式などを用い

て、数学的に表現することができるようにする。

しかけⅠ

②ヒントカード

図形に補助線を書いてあったり、色を塗ってあったりするヒントカードを用

意し、自力解決につなげていく。必要だと判断した児童が自分から取りに行け

るようにする。 ② 導入で意欲付けを行う。

ハテナカードを使い、既習の内容(正方形・長方形の面積を求める)を確認

し、本時の問題である複合面積の求め方について考える。

能動的・協働的な問題解決学習

児童が興味・関心をもち、確かな「問い」をもって問題解決に向かって

いくためのしかけ

しかけⅡ

④班カード 多様な考えが出るように、班カードを使って話し合いをする。図形に補助線

を書き込んだり、言葉で説明したりしながら考えを説明できるようにする。

③話し合い活動の充実 自分の考えを基に、班のグループで話し合う時間を多く設定する。そこで、

自分の考えを分かりやすく友達に伝えたり、友達の考えのよさに気付いたりし

ながら、様々な考えに気付くことができるようにする。

児童の関心・意欲が「増幅」し、思考が「拡散」していくしかけ

児童の思考がねらいに向けて「集約」「焦点化」されていくしかけ

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班シート ( )班

< 式 >

< 式 >

< 式 >

< 式 >

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