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1 553/20183月) WiN Global季刊ニュースレター 1 551/20183/4月) 目次 2018年度WiN Global年次大会 P1 WiN Globalニュース P4 重要な日程 P5 WiN支部報告 P6-23 会長の挨拶 P24 2018年度WiN Global年次大会 26 Women in Nuclear WiN)年次大会と第10回国際原子力青年会議(IYNCIYNCWIN18は、 2018311日~17日アルゼンチンのサンカルロスデバリローチェで開催され、39か国から400名以上が参 加しました。このイベントは、WiN GlobalIYNCが現地組織(Women in Nuclear Argentina – Mujeres del Sector Nuclear)および(Argentine Youth Nuclear Generation –Asociación Argentina de Jóvenes Nucleares)と共同で開催しました。

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Page 1: 第55号1/2018 3月/4 月)March 2018)J.pdf2 第55号 3/2018( 3月) 2 WiN Global季刊ニュースレター これらの非営利団体が合同大会を共同で開催するのは初めてのことであり、ラテンアメリカで開催されるの

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 1

第55号1/2018(3月/4月)

目次

2018年度WiN Global年次大会 P1

WiN Globalニュース P4

重要な日程 P5

WiN支部報告 P6-23

会長の挨拶 P24

2018年度WiN Global年次大会

第26回Women in Nuclear(WiN)年次大会と第10回国際原子力青年会議(IYNC)IYNCWIN18は、

2018年3月11日~17日アルゼンチンのサンカルロスデバリローチェで開催され、39か国から400名以上が参

加しました。このイベントは、WiN GlobalとIYNCが現地組織(Women in Nuclear Argentina – Mujeres del

Sector Nuclear)および(Argentine Youth Nuclear Generation –Asociación Argentina de Jóvenes

Nucleares)と共同で開催しました。

Page 2: 第55号1/2018 3月/4 月)March 2018)J.pdf2 第55号 3/2018( 3月) 2 WiN Global季刊ニュースレター これらの非営利団体が合同大会を共同で開催するのは初めてのことであり、ラテンアメリカで開催されるの

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 2

これらの非営利団体が合同大会を共同で開催するのは初めてのことであり、ラテンアメリカで開催されるの

も初めてです。

このユニークなイベントは複数の国内組織および国際組織から支援を受け、全世界の原子力産業、学術

界および政府から、幅広い演説者を招きました。アルゼンチンのエネルギー鉱業省次官(原子力担当)ジュ

リアン・ガダノ(Julián Gadano)氏、経済協力開発機構原子力機関(NEA-OECD)事務局長ウィリアム・マ

グウッド(William Magwood)氏、国際原子力機関(IAEA)管理部事務局次長メアリー・アリス・ヘイウッド

(Mary Alice Hayward)氏など。

「現在に挑戦し、未来を力づける」というテーマの下で、IYNCWIN18では、世界中の若手の専門家および

女性に原子力関連の話題に関する討論の場を提供しました。特に今回の合同会議は、原子力の平和

利用推進の強化、原子力の分野への若い世代や女性の積極的な関与の支援、専門家の世界的なネッ

トワークの開発の推進を目的としています。このため、参加者には、研究開発、コミュニケーション、ジェンダー

の平等、キャリア開発を含む、いくつかの原子力の側面について、同僚や業界リーダーとの知識や経験を共

有するだけでなく、アルゼンチンおよびブラジルで原子力施設へのテクニカルツアーにも参加する機会が与え

られました。

実際の大会に先だって、WiN Globa理事会とWiN委員会:戦略的計画、コミュニケーション、およびメンタリン

グ会議が開催されました。WiN Global会長ガブリエル・ヴォイグ(Gabriele Voigt)博士と副会長ヘザー・クレ

ブ(Heather Kleb)氏はいずれも引き続き2回目の2年の任期を務めることが承認されました。ヴォイグ博士

は新しい支部(WiN Belgium、WiN Bolivia、WiN CubaおよびWiN Mexico)のWiN Globalコミュニティへの参

加を歓迎しました。

さらに、今後のWiN Global年次大会の開催日と会場が次のように発表されました。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 3

• 2019年6月17日~20日スペイン、マドリード

• 2020年カナダ

• 2021年日本

• 2022年エジプト

コミュニケーション、教育、リーダーシップおよびメンタリングの分野での貴重な業績を称えて、WiN年間賞はダ

ンベニンソン原子力技術研究所(サンマルティン国立大学(UNSAM)と共同で国家原子力委員会(CNEA)

によって設立された主要なアルゼンチン学術機関の1つ)の創設者兼学部長のカーラ・ノタリ(Carla Notari)

氏に授与されました。また、2012年~2016年にWiN Global会長を務めたス・ムン・パク(Se-Moon Park)博

士には、WiNの発展への卓越した貢献に対して、WiN名誉賞が授与されました。

オーストリア組合法に基づくWiN Globalの法人登録後、WiN Global会計担当のEva Gyane氏は2017年8

月に銀行口座が開設され、財務報告書が提出されたことを報告しました。さらに、WiN UAE会長のHasna

Al Blooshi氏は、UAE支部によって作成されたWiN Globalの新しいアウトリーチ活動の資料についての最新

情報を提供しました。WiN Global Executiveのアンヌ-マリー・ビラク(Anne-Marie Birac)氏も2つの提案を

行いました。第10回ファメネルジア賞の授賞式が行われることと、フランス支部が創立25周年となることから、

WiN Franceは10月にパリでの次回の理事会開催を申し入れました。さらにWiN Franceは、ガブリエル・ヴォ

イグ(Gabriele Voigt)博士、メリナ・ベリンコ(Melina Belinco)氏、デニス・ジャニン(Denis Janin)氏、クリス

チャン・ベガ(Cristian Vega)氏(IYNCWIN18共同議長)に「初の若者と女性のための合同大会」の開催に

ついて、第2回WiN特別賞を授与することを提案しました。この賞は、世界の民間原子力団体向けの主要

イベントで、世界中から2万人以上の来場者が参加する世界原子力展示会で授与される予定です。多

数の人々が来場するこのイベントは、WiN Globalについて伝え、WiN Globalのイニシアティブや活動を促進

するには理想的な環境です。

最後に、IYNCWIN18の開会式と閉会式では、非常に感動的な演説が行われました。WiN Argentinaのメ

リナ・ベリンコ(Melina Belinco)氏は、WiN Globalの意味について特に言及しました。

「私はWiNの目標について考えてきました。特に非営利団体であることを考えれば、人間関係が最優先で

す。このため、私はWiN - Women in Nuclearにとって『勝つ(win)』とはどういう意味なのかについても考える

ようになりました。

キャリアチャンスについての意識を高め、より多くの若い女性が原子力の分野に関与するようになれば、私た

ちは勝ったと言えるでしょう。

女性たちが強い気持ちで自信を持ち、自分自身に制約を加えないようにするための具体的なツールを女

性に提供できれば、私たちは勝ったと言えるでしょう。

このように感動的なプレゼンテーションやスピーチで元気づけられたときに、私たちは勝ったと言えるでしょう。

ここ数年の間に強力な人間関係を築くことができました。これは組織を変える重要な側面ですから、私たち

は勝ったと言えるでしょう。

WiNは専門的なキャリアに関するサポートだけでなく、人生の本当の指導者である、勇敢で謙虚な女性たち

の枠組みも提供しています。」

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 4

WiN Globalニュース

メンタリング委員会の発足

2017年、WiN Globalは、メンタリングのベストプラクティスを共有し、メンバーへのメンタリング活動の展開に活

用できるように、メンタリング委員会を設立しました。同委員会は、注目すべき国(カナダなど)のメンタリング

プログラムを見直すため、四半期に1回以上会合を開きます。情報はメンタリング情報のグローバルな共有

を促進するために作成されたWikiページに要約されます。多数の国からの情報が委員会で蓄積されたら、

幅広い会員と共有できるよう、文書を作成する予定です。

委員会には、メンタリングプログラムが活発に行われている支部の代表や、メンタリングプログラムの開発に関

心を持つメンバーが参加しています。現在は、アルゼンチン、カナダ、中国、フランス、ドイツ、アラブ首長国

連邦からの参加者がいます。委員会への参加や注目すべき国としてメンタリングの実例の共有に関心のあ

る方は、ヘザー・クレブ(Heather Kleb)委員長[email protected]にお問い合わせください。

今年は、メンタリングに関するポスターのプレゼンテーションが昨年中国北京で開催されたWiN Global年次

大会で取り上げられたフランス支部を特集します。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 5

最後に、委員会会議の結果として、WiN Globalメンバーには、Electricity Human Resources Canada

(EHRC)によって開発されたカナダのプログラムに、国際的なメンターまたはメンティーとして参加する機会が

提供されました。このプログラムは成功を収め、メンターとメンティーをオンラインでつないでいます。接続される

と、Skypeで相互に通信できます。EHRCの最高経営責任者(CEO)、ミシェル・ブラニガン(Michelle

Branigan)氏は、このプログラムがどのように世界的な規模で利用されるかを楽しみにしています。メンターま

たはメンティーについては、http://electricityhr.menteer.ca/をご覧ください。

新しい支部

新しく設立された支部のすべての新メンバーを歓迎します。

WiN Belgium WiN Bolivia

WiN Cuba WiN Mexico

Woman in Nuclearメンバーの皆さんをご紹介します

WiNFoの各号で、Woman in Nuclearのメンバーをご紹介したいと思います。就業日、経験、希望/抱負、

仕事/生活のバランス、趣味などについて話して共有していただけるWiN会員の方を探しています。いか

がですか。関心のある方は、[email protected]にご自身に関する文章と写真をお送りくださ

い。

重要な日程

2019年度WiN Global年次大会

次回の年次大会は、マドリードで2019年5月17日~20日に開催されます。

2018年度WNU夏季研修

世界原子力大学の2018年度夏季研修は、6月26日~8月3日に韓国の釜山および慶州で開

催されます。

WiN支部報告

WiN ARGENTINA

2018年3月16日にWomen in Nuclear(WiN)Argentina(Mujeres del Sector Nuclear)が主催したイベントに

は、科学技術分野の70名以上の人々が参加しました。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 6

この無料の活動の目的は、地域社会とIYNCWIN18参加者の両方に、ジェンダーの話題や科学、特に原

子力産業における女性の役割に関するアイデアや経験を共有するフォーラムを提供することです。

WiN Global会長ガブリエル・ヴォイグ(Gabriele Voigt)氏、WiN Global会計担当でWiN IAEAメンバーの

Eva Gyane氏、WiN Argentina会長のフアナ・ジェルバゾーニ(Juana Gervasoni)氏が歓迎の挨拶を行い

ました。その後、WiN Bolivia、WiN Mexico、WiN Brazilの代表者が意見を共有し、WiNの活動への関与

に関する最新情報を提供しました。「女性は専門分野と学術分野でどのような役割を担い、どのような役

割を果たしてきたか。男性と女性は科学分野や技術分野の職に同じように就くことができるか。どうすれば

ジェンダー問題に取り組むための行動戦略を明確にできるか」などといった質問が主としてさまざまなアルゼ

ンチンの団体の学生、教師、研究者、専門家の間の議論から出てきました。

ガブリエル・ヴォイグ(Gabriele Voigt)博士は、自身のプレゼンテーションで、交流ネットワークに共同で参加

することの重要性を強調しました。「私たちはお互いをサポートし、キャリア開発で助け合い、メンターになって、

原子力の社会への利益について伝えなければなりません。」WiN Global会長は、「男性が支配する環境の

中で女性を支援するための空間」を創出することを目標に設立されたネットワークの成長について振り返りま

した。そして、イベントに招待されたことに感謝し、次のように話しています。「ラテンアメリカでは、女性が連携

する機会が非常に多いことを知って大変嬉しく思っています。」

フアナ・ジェルバゾーニ(Juana Gervasoni)氏は、私たちの国が創立時からWiNに参加することの重要性につ

いて振り返っています。「WiN Argentinaとして、WiN Global内での私たちのビジョンは、キャリアを開始したば

かりの若者のための道を開き、科学技術分野での男女平等を達成するためのツールを提供することです。」

さらに、こう付け加えています。「このため、私たちは、アイデア、経験、イニシアティブを交換するための動機づ

けの空間を作りました。私たちは、原子力技術に関する意識、貢献、教育を促進するために、社会との円

滑な対話を確立することを目指しています。」

イベントの最後ではポスターセッションが行われ、参加者に自分の研究や過去の業績を発表する機会が与

えられました。すべての参加者がリラックスした環境で交流し、将来共同で行う活動についてさらに議論する

理想的な機会となりました。

WiN AUSTRALIA

2018年2月8日、Women in Nuclear Australia Inc.(WiN Australia)とAustralian Young Generation in

Nuclear(AusYGN)は、覚書(MOU)への調印によって協力関係を約束しました。

両組織は、組織の使命にオーストラリアの原子力産業における若手専門家や女性の専門的能力の開発

や支援のためのプラットフォームの提供という類似性があることから、緊密な協力の機会があることを認識し

ました。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 7

2つの組織はこれまで密接に連携していましたが、MOUは、オーストラリアの原子力産業で働く女性と若者

達の進歩のための既存の関係を形式化したものであると見なされていました。

MOUでは、心を開いた交流、情報の共有、実行可能な場合は共通の活動に取り組むことの重要性を強

調して、共通の組織の優先事項について詳しく説明しています。

今回のMOUは、バリローチェで初めてWomen in Nuclear Globalと国際原子力青年会議(IYNC)によって

共同開催される大会のちょうど1か月前という良い時期に締結されました。この大会には、WiN Australiaメ

ンバーとAusYGNメンバーの両方が参加しました。このAusYGNのための大会で重要なのは、2020 IYNC大

会のシドニーへの招致に成功したことです。

WiN Australia会長兼WiN Global幹部のジョアンヌ・ラッケンビー(Joanne Lackenby)博士は、次のように述

べています。「AusYGNは2020年のIYNC大会の招致に向けて休むことなく準備を整えていました。バリローチ

ェでの大会には素晴らしい形で関与してくれました。WiN AustraliaはAusYGNが招致に成功したことを祝福

し、2020年のシドニーでの開催以降にもつながる協力関係となることを期待しています。」

MOUへの調印 – AusYGNのアレックス・ボロウスキ(Alex Borovskis)とWiN Australiaのジョー・ラッケンビー(Jo Lackenby)

WiN BRAZIL

WiN Brazilのメンバー、リンダ・カルダス(Linda Caldas)博士は、2017年11月26日~29日にブラジル、セア

ラ州フォルタレザで、ブラジル計量学会(SBM)、国立計測品質技術研究所(Inmetro)および放射線防護

線量測定研究所(IRD)によって開催されたMETROLOGIA 2017でイオン化放射線に適用された計測学

の分野での業績を称えられました。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 8

Metrologia 2017で業績を称えられるリンダ・カルダス(Linda Caldas)博士(中央)

環境モニタリング研究所認定

Angra 3に発電所運営の許諾を付与するため、ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)は、

EletronuclearにNBR ISO/IEC 17025規格の要件に従って環境モニタリング研究所の認定を取得するよう

求めました。認定は、研究機関がNBR ISO/IEC 17025(試験および校正研究所の一般要件)基準に基

づいて評価された特定の試験を実施するための品質保証システムと技術的能力を有するという正式な認

証です。ブラジルでは、ブラジル適合性評価システム(INMETRO)で既に説明されている指針に基づいて、

認定総合調整室(CGCRE)が認定を行っています。INMETROは、ブラジルで唯一の公認認定機関であり、

国際認定機関フォーラム(IAF)によって国際的に認知されています。Eletronuclearの環境モニタリング研究

所(EML)は、アルミランテ・アルヴァーロ・アルベルト中央発電所周辺の海洋生物以外にも、海水、河川水、

海洋堆積物、海砂、土壌、牧草地、バナナ、牛乳など、複数のマトリックスを分析する化学的試験、放射

化学試験、動物実験の分析実験室です。CNEN、INEA、IBAMAの認可を受けており、試験の実施、試

料の採取および調製に関する国内規格と国際規格に準拠しています。このプロジェクトを実施するため、

2016年以降、以下の手順に従っています。

I) チームの定義 - コーディネーターはCarla de Brito CaetanoとRenata Freires de Souza、品質保証監

査人/相談者のアナ・ローザ・バリザ・マイア(Ana Rosa Baliza Maia)です。

II) 適用される規格の検証、III)該当する組織内の既存手順の検証、IV)研究所の現状の診断の実施、

V)診断データの評価および分析、VI)INMETROに文書を送付する段階まで、NBR ISO/IEC 17025:

2005の実施フェーズの予定表と行動計画の策定。2回の内部監査(2016年に1回、2017年に1回)が実施

され、最初の監査では、EMLの過程で何らかの改善の実施が必要であることが特定されました。これまでは、

EMLの責任が定義されていましたが、文書は改訂され、品質マニュアル、警察、そして8つの手続が記述さ

れ、EMLのセキュリティが改訂されました。

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ISO 17025に関する品質システムと認定の実施は、ETN環境モニタリング研究所への有益な活動によって

完全に達成可能であり、最終的には研究所の信頼性にプラスの影響を与えます。

ブラジルのEletronuclear環境モニタリング研究所でISO 17025の実施に取り組むブラジルのWiN会員

WIN BULGARIA

国際セミナーに参加するメンバー

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主催者であるWANOモスクワセンターとコズロドゥイ原子力発電所は、7か国から35名の専門家を招集しま

した。議論された話題は、燃料集合体の完全性と機器の寿命に対する一次循環水の化学的性質の影

響、密封面の腐食損傷防止のための活動、一次回路へのガス状水素の分注、シャットダウンユニットの蒸

気発生器の化学洗浄の経験、二次側の二相流の浸食・腐食プロセスの監視に焦点を当てたものでした。

WWERタイプの原子炉の寿命延長の可能性に対する水質の役割が特に強調されました。

バルナ支部、放射線防護に関するコースを共同開催

このコースは1月に開催され、3日間の講義、ディスカッション、演習で構成されました。共同主催者は国際

原子力機関、WiN-Bulgaria、バルナのセントマリナ病院で、アレクサンドロフスカ病院の国際プロジェクトも

含まれていました。このコースに招かれた講師は、核医学放射線防護に長年の経験を持つ有名な専門家

である、コペンハーゲン大学病院、Rigshospitaletの主任物理学者である数学・物理学および工学博士の

SørenHolm氏、上級医学物理学者でマルメのルンド大学放射線物理学科准教授Sigrid Leide-

Svegborn博士です。以下を含む10件の話題が取り上げられました。放射性ヨード内用療法における放射

線防護、治療前の個々の線量計画、放射性核種治療、妊娠、母乳育児など。

WiN-Bulgaria、専門的オリエンテーションで学生を支援

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WiN-Bulgariのコズロドゥイ支部は、コズロドゥイ原子力発電所の意義を最大限に引き出し、将来の原子

力専門家の準備が必要であることを強調する目的で、コズロドゥイ町の中等学校と密接な関係を保ってい

ます。中等学校の教師と一緒に、原子力に関連する主要な課題について、討論会を組織、開催し、ブル

ガリア大学で教育を行うイニシアティブが開始されました。世界的に知られ、ノーベル賞を2回受賞した女性

科学者マリー・スクウォドフスカ・キュリーの生誕150周年を記念して、9~12学年の学生のために「現代世界

の放射能」いうタイトルのコンテストが開始されました。コンテストの第一段階には47名の出場者が参加しま

した。最も優秀なプレゼンテーション、ビデオ、図面に対して、コズロドゥイ原子力発電所、放射性廃棄物国

営企業、およびBulatomによって賞が授与され、3月初旬に開催された討論会の第2段階で展示されまし

た。

このイベントには、ブルガリアの原子力開発動向の学習に

関心を持ち、関連する大学の科目やビジネス提案から

直接情報を得たいと考えている120名以上の学生が参

加しました。ブルガリアの5大学の代表者が出席し、学部、

主要科目、若者に対する理論的準備と実践的準備の

機会を紹介しました。

討論会で情報が正しく伝わっていることを確認するため、Bulatom、BNS、コズロドゥイ町の代表者も招聘さ

れ、原子力の将来と地域の原子力発電所の意義について意見を交換しました。最後に、原子力、設計、

工学系企業の代表者達に発言の機会が与えられました。代表者の方々は、企業が提供する助成金やイ

ンターン制度、必要なスタッフを集めるためのさまざまな実例や、人材配置の方針についての情報を提供し

ました。

討論会は、若者の欲求や希望、職業面での実現についての話し合いの良い出発点となるもので、教育機

関、地方自治体、企業との対話は継続する必要があります。

WiN-Bulgaria、原子力発電所管理のトレーニングを実施

コズロドゥイ原子力発電所と原子力産業の退職者組合との合意に続き、管理者レベル3と4のトレーニング

が実施され、WiN-Bulgaria会員も講師として招かれました。

全般的な目的はトレーニング参加者(原子力発電所のメンテナンス、運営および管理部門のセクション、グ

ループ、ワークショップの長)が、長年にわたるリーダーシップとマネジメント経験を持つスタッフから受け継いだ

知識を活用して、リーダーシップとチーム管理の領域で意識と実践的スキルを高められるようにすることです。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 12

トレーニングでは次のようなテーマが取り上げられました。

• 人間の倫理および管理者と労働者の関係

• リーダーシップ

• グループの管理 - チームワーク

トレーニングは少人数のグループでの討論形式で4時間にわたって行われました。討論中に講義が行われ、

関連する発電所の文書の特定、経験の共有、実例についての議論や、実際の問題への解決策の追求が

行われました。

討論の結果として、到達した結論と推奨案、特定された困難な点、必要な検査が含まれる報告書が作

成されました。この報告書は、コズロドゥイ原子力発電所管理チームに渡され、重要な経営上の意思決定

に使用され、さまざまな管理レベルを関連付けるものとなりました。この種の協力は、国際原子力機関によ

るコズロドゥイ原子力発電所の相互評価中に、良い実践例として確認されています。今後も、専門家と管

理者との間での討論を含むトレーニングが継続することが期待されています。

地域博物館におけるコズロドゥイ原子力発電所の歴史

ブラーツァ地域歴史博物館(Vratsa Regional History Museum)の別館には、国家的なハイテク発電事

業の43年の歴史と、ブルガリアにおける原子力の平和利用を反映した常設の「初の原子力」展示が開会

しました。この展示には、コズロドゥイ原子力発電所1号機の主制御室を示す写真資料、核燃料の熱制

御初期計画、主制御室のセクション、中性子および放射線管理機器、写真、文書などが含まれており、

その多くは初めて展示されるものです。最大の呼び物となる展示は、原子炉から発電機までに至る1号機

の小型モデルです。

この独自の展示品の収集、準備、コンサルティングは、主に原子力産業の退職者組合のメンバーの功績で

す。開会式にはWiN-Bulgariaのメンバー、コズロドゥイ支部およびWiN- Bulgaria団体の会長が出席しまし

た 。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 14

WiN CANADA

ご予定ください - 第15回WiN Canada大会

第15回Women in Nuclear Canada大会は、2018年9月26日~28日にシェラトン・キャバリエ・サスカトゥー

ン・ホテルのサスカトゥーンで開催されます。全国大会がカナダ東部以外で開催されるのは今回が初めてで

す。大会のスケジュールには、26日夕方のオープニングレセプション、27日終日の大会、28/29日のツアーが

含まれます。後援制度も利用可能です。この大会の詳細については、今後数か月のうちにWiN-Canadaの

ウェブサイトで公開予定です。

SPEAKERS CLEARINGHOUSE

Women in Nuclear Canada Speakers Clearinghouseはここ数か月で

着実に成長しています。メンバーの多くは、地域社会で原子力産業の

奨励と科学・技術・工学・数学の分野での若者たちの就業機会の支

援に参加しています。このイニシアティブに関する情報、演説者としての

参加、または演説者のご希望については、こちらをクリックしてください。

国連の科学における女性と女児の国際デー

2月11日は、国連「科学における女性と女児の国際デー」です。カナダ人のための科学技術(Science and

Technology for Canadians)では、WiN-Eastern Ontario会長のラーキン・モスクロップ・キー(Larkin

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 14

Mosscrop Kee)氏など、カナダの原子力産業に影響力を持つ女性たちを取り上げています。ビデオクリップ

「科学者との60秒」では、彼女は自分が科学のどこに興味を持ち、どのようなことに取り組んでいるか、その他

の楽しいことについて話しています。

TALK ENERGY WEEK

2月17日~24日はTalk Energy Weekでした。

バーチャル講演者や社会見学によって、科学、探検、冒険、保護を教室に持ち込む教育イニシアティブで

ある「自分自身の経験と判断で探索する」は、エネルギーの分野の女性専用のGoogleハングアウトで1週

間にわたって開催されました。WiN-Canadaのメンバー数名は、科学における女性と女児の国際デーに向け

たWiN-CanadaのGoogleハングアウトと共に、このイニシアティブに参加しています。

以下からオンラインでご覧いただけます。

http://canada.womeininnuclear.org*NEW* www.facebook.com/womeninnuclear.canada

twitter.com/win_canada

WiN FRANCE

第10回ファメネルジア賞開始

ファメネルジア賞は、2009年から始まり、フランスと欧州の原子力分野における女子学生と女性専門家の

卓越した貢献を表彰することを目的して、WiN FranceがEDFおよびWiN Europeと協力して授与しています。

申請開始:2018年3月申請期限:2018年

5月授賞式:2018年10月

申請先: www.win-france.org www.win-europe.org www.edf.fr

Page 15: 第55号1/2018 3月/4 月)March 2018)J.pdf2 第55号 3/2018( 3月) 2 WiN Global季刊ニュースレター これらの非営利団体が合同大会を共同で開催するのは初めてのことであり、ラテンアメリカで開催されるの

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 15

2017年度ファメネルジア賞受賞者、バリローチェでWiN France代表団と共に:アドラシオン・アマルド-ゴンザルベズ

(Adoracion Arnaldo-Gonzalvez)とシモナ・ザハロフ(Simona Zaharov)(ヨーロッパで働く女性の分野で

の第1位と第3位)

WiN GERMANY

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 16

スウェーデンのWiNメンバー19名とドイツのWiNメンバー24名がWiNの2つの支部間での第6回二国間会議に集まりました。

グリーンフィールドまでの長い道のり

2017年、ドイツのビブリス原子力発電所で、2017年10月26日/27日にWiNドイツ総会と従来の二国間セミ

ナーが開催されました。この会場(RWEに所属)は、安全な廃炉を開始したばかりで、「グリーンフィールドま

での道のり」をモットーとするイベントの開催には理想的な場所でした。

スウェーデンとドイツの公益事業、原子力発電所、当局からの個々の演説者は、非常に有益なプレゼンテ

ーションを行い、「解体の準備は十分に整っているか」という質問の後、大変すばらしい意見交換が実現さ

れました。

「廃炉における廃棄物管理の戦略的側面」というプレゼンテーションがソフィア・エリアソン(Sofia Eliasson)氏

(OKG)によって行われました。

クリスチアーヌ・フィー(Christiane Vieh)(BGE)博士は、新しく設立された

BGE(連邦放射性廃棄物機関)とドイツでの最終貯蔵のためのBGZ(連

邦中間貯蔵機関)の役割と責任について話しました。

ドイツは放射性廃棄物の中間貯蔵と最終貯蔵

の責任を引き継いでいます。原子力発電所の

オペレーターは、発電所の廃炉を担当します。

このイベントは、26日午前中のWiN Germany総会で始まりましたが、初めてWiN Germany賞の候補者たち

に二国間会議での授賞式という、大きな場でプレゼンテーションの機会が与えられました。2017年度のWiN

Germany賞の受賞者は、ユーリヒ総合研究機構で博士論文を書いているラリサ・クラース(Larissa Klaß)

氏です。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 17

彼女は、スウェーデンとドイツの聴衆の前で、「Am(III)の選択的分離用に改質されたジグリコールアミド:錯体

形成、構造研究および適用可能性」と題された自らの卒業論文の要約を発表しました。

受賞したラリサ・クラース(Larissa Klaß)氏

2018年度WiN Germany総会は11月22/23日にガルヒングのハインツ・マイアー=ライブニッツ・リサーチ・ニュー

トロン・ソース(FRM II)で開催されます。

WiN KOREA

第17回WiN Korea総会および大会

先日開催された第17回WiN Korea総会および大会は60名以上の会員が参加し、大成功を収めました。

WiN Korea会長Seung- Sook Lee氏が開会の辞を、次に韓国水力原子力発電会社社長Seung-Chul

Lee氏が祝辞を述べました。Seung-Chul Lee氏は次のように述べています。「私たちはWiN Koreaの活動と

次世代の原子力国家への理解促進の必要性、継続的な女性の原子力専門家の育成に注目していま

す。」

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特別講演会では、The Society of Announcing Spirit and Culture of Korea事務局長ソン・ヘギョン

(Hye-Kyung Song)氏が「科学技術が知るべき韓国の文化遺産」と題する講演を行い、韓国の文化と優

れた科学、卓越した科学と遺産に対する誇りを示しました。この総会は学問的なプレゼンテーションを行うイ

ベントですが、会員からも多数のポスターが提出されました。2つの優秀なポスターが選ばれ、観客全員が口

頭でのプレゼンテーションを通じて研究成果の中での自らの役割について考え、非核化に関する政策を検

討しました。さらに、本支部では、年内に実施された主要プロジェクトの展示会を開催して、会員に支部の

活動を理解、共感する時間を提供しました。総会の日には39名が会議に出席し、249名が委任状を提出

しました。2016年度の決算、2017年度の無効化、2018年度の事業計画など、定款の改正が承認されま

した。役員の就任日の再調整の決定は、2018年度の理事会を通じて再開されることになりました。

第8回WiN Korea奨学金の授与

WiN Korea Nuclear Experience賞が授与される第8回原子力コンテストは、2017年11月に総会とともに

開催されました。

WiN Koreaが推進するWiN Korea Love Sharingイニシアティブ(「Winsana」)の一環として、国や地域社会

に貢献する次世代の人材を育成するため、奨学金の対象となる青少年を選出しています。過去4か月間、

私たちは「WiN Koreaによる原子力のコンテスト」を実施してきました。原子力分野での経験とキャリアパスの

変更を受け、外部委託審査員と女性の原子力専門家からなる審査員団を設置し、対象者の適性と内

容の忠実性を基に公正で透明な審査を実施しました。合計4つの受賞作品が選ばれ、受賞者には賞状と

賞品が授与されました。

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第55号3/2018(3月) WiN Global季刊ニュースレター 19

科学技術大臣賞を受賞したSugang高校の学生Ryelim Lim氏は、次のように述べています。「この賞を受

賞したことは大変嬉しく、このコンテストを通じて原子力について深く考えることができたのは意義深いことだと

思っています。」

今後も、Winsanaは次世代の原子力に関連する人材の育成を継続していきます。

WiN Koreaメンバーが大臣賞を受賞

第7回原子力安全推進の日(12月27日、ソウル・ウェスティン・チョースン・ホテル)で、韓国放射線医学総

合研究所のウォギュン・テレサ・ナ(Wonkyung Teresa Na)氏とWiNメンバーがWomen of Nuclear Field

Promotion Meritとして、大臣(科学技術省)から表彰を受けました。

ウォギュン・テレサ・ナは、緊急時被ばく医療センターの運営と管理に貢献し、被ばく線量評価分野の研究

開発、救急医療、国際協力活動を通じて全国的な放射線緊急治療システムの改善に貢献しています。

また、彼女はWiN Koreaの活動を通じて、核と放射線の分野に対する次世代や一般の人々の理解に貢

献しており、知識の推進と普及への貢献が認められました。

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WiN UK

WiN UK賞

原子力分野で傑出した3人が、Women in Nuclear UK(WiN UK)の年間賞を受賞しました。

EDFエナジーのナーミーン・レーマン(Narmeen Rehman)氏がチャンピオン・オブ・ザ・イヤー賞を受賞し

ました。彼女は大学の頃から、STEMプロジェクトで女性を積極的に支援してきました。EDFエナジーで

は、多くの多様性と包括性に関する事業の支援活動に携わり、若い女性を励まし、キャリアガイダンス

を提供するためにさまざまな委員会の議長を務めています。

ミッション・ポッシブル賞は、マンチェスター大学のキャス・モリス(Kath Morris)氏による次世代の育成、原子

力の理念の一般、政策立案者、政府への積極的な推進、若手原子力研究者や博士課程の学生の指

導などの活動に対して与えられました。

WiN UK賞の受賞者

2018年に開始した新しいカテゴリは、アライ・オブ・ザ・イヤー賞です。初の受賞者となったのは、多様性と包

含性に対して新たな活力を生み出す態度で臨み、WiN UK業界支部を支援してきた英国原子力廃止措

置機関のニコラオス・アダミディス(Nikolaos Adamidis)でした。

Women in Nuclear UKのジャック・グリット(Jack Gritt)氏は次のように述べています。

「今年の大会の焦点は『連携して変化を生み出す力』で、受賞者とすべてのファイナリストがどうすれば達成

できるかを示してくれました。

今年の賞は、ロールモデルやメンターという分野での活動の幅広さを示し、ジェンダーバランスの必要性に関

する指針を示し、認識を変える手助けになります。すべての受賞者を祝福し、すべてのファイナリストに現在

の素晴らしい活動を続けて欲しいと思っています。」

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WiN UKは、原子力分野の女性と男性のグループが主導しています。その目的は、科学、工学、技術、数

学の科目を履修する女性の数を増やし、原子力分野のキャリアへの関心を呼び起こし、すでに原子力の

分野で働いている女性の定着と進歩を支援し、ジェンダーバランスの問題に対処するため、原子力産業、

国民、政府との対話を促進することです。

UK WiN、より多様な原子力分野構築のため、原子力技術戦略グループと連携

国立原子力研究所(NNL)で技術的熟練と能力に関する責任者を務め、原子力技術戦略グループ

(NSSG))で多様性と包括性のリーダーを務めるオリビア・トンプソン(Olivia Thompson)氏は、次のように書

いています。

「英国の原子力産業では、多様性がもたらす利益への適応が若干遅れていましたが、現在では、多様性

が『燃えさかるプラットフォームへの橋』になるのではないかという認識が急速に高まっています。

時代遅れであったり、意図せずに先入観にとらわれた募集や開発プロセスに従うためにますます高いコストが

発生していることが実証されています。これが変化を実現し、多様性という課題を受け入れる、新たな業界

全体のモチベーションにつながっています。

比喩的に使われる「プラットフォーム」は、私たちの産業全体を支えています。原子力産業が生き残るだけ

でなく、英国で成功するには、思考の多様性を取り入れなければなりません。

現在、UK Women in Nuclear(WiN)は、支部全体が多様性を受け入れ、人と思考両方の多様性に関す

るビジネスケースを構築するために、雇用主主導の英国原子力技術戦略グループ(NSSG)と協力していま

す。

けれども、なぜビジネスケースはなぜそんなに強いのでしょうか。

英国の原子力産業は、今後大きな課題に直面します。原子力新設ルネサンスとは、新しい原子力艦隊

を建設し運用するための高度に熟練した人員の増加と、既存の発電所を運営し、古い発電所を廃止し、

核廃棄物を安全に処理し、防衛計画を維持する熟練した労働者の増員も必要とすることを意味します。

確かにNSSGの原子力労働力評価(NWA)は、16~18GWeの新世代能力の5つの拠点を建設すること

により、原子力関連の労働力の総需要が2017年の87,560名から2021年には100,619名に増加すること

を示しています。

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今日の女性は、原子力技術者、プロジェクトマネージャー、化学者、原子力検査官、シニアマネージャーな

ど、部門全体で多くの役割を担当しています。しかし、現在のところ、このような熟練が必要な原子力に関

する役割を担当する女性は、23%に過ぎません。

NSSGはこれがスキルに対する熱意を妨げていると認識しており、才能パイプラインを堅固にするための戦略

的計画には、原子力の分野の女性を40%にするという目標が含まれています。原子力関連の労働力が英

国の黒人、アジア人および少数民族(BAME)の人口という観点から、英国人の多様性にさらに近づくため

の、幅広い多様性と包括性という課題も含まれています。

これは原子力の分野でスキルのギャップを埋めるために役立つだけでなく、多様性は収益性と価値創造性

の両方にも関連していることがわかっています。より多様な思考は新しいアイデアを生み、新しいアイデアはイ

ノベーションを生み、イノベーションはビジネスの成長をもたらします。

Women in Nuclearは最近、多様性の力を示す強力なビデオを制作しました。幅広く多様性のある組織の

メリットは、現実の統計とジェンダーバランスを含む労働力の多様性でより高いレベルに到達するために残っ

ているギャップを通じてビデオにも示されています。例えば、ジェンダーの多様性で上位4分の1の企業は、競

合他社よりも高い財政的な見返りを得られる可能性が15%高くなります。包括性のある企業では、士気が

高まるため、離職率が22%低下します。

原子力の多様性に関するビデオをダウンロードする

https://www.youtube.com/watch?v=PKHy8C3xsYQ&feature=youtu.be

究極的には、多様性とは、グループや人を他から区別するために使用できるあらゆる特質のことです。組織

内の人の混合体のことです。包括性とは、そのような混合体を機能させることです。違いを尊重し、評価す

ることで人を力づけることです。

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作業部会

WiNと連携するNSSGは、多様性と包括性に関する作業部会を確立しました。これは、ベストプラクティスを

広め、多様性を実現するためのツールを普及させ、効果的なツールを拡大することを意味します。

最初のステップとして、WiNはNSSGと連携して、既存の内容のマップを作成し、既存のツールとベストプラク

ティスをどのように適用するかについて、雇用主と協力していきます。例としては、業界憲章、メンタリングプロ

グラム、ガイダンスツールキットなどが挙げられます。

多様性とは慈善事業のことではなく、あるグループの人々のために、あるいは1年に1日特別なことをすること

ではありません。多様性とはすべての人々に意見を表明する手段を与えるということです。異なる視点、異

なる背景、異なる人生経験を持つ人々が意見を表明するための手段ということです。

多様性はより良いビジネスを構築します。必ずしも簡単なことではありませんが、私たちは正しいことをする必

要があります。

目標と定員は人々が望まない限り変化しないため、課題を捉え、業界内の文化を変えるために何かをする

必要があります。私たちは自らのイメージで採用活動を行っている人々に、業界は進歩していると確信させ

る必要があります。業界は前進し、新しい時代を受け入れ始めています。新しい時代ができる限り多様な

ものとなるようにしようではありませんか!」

オリビアはWiN UKの創設メンバーであり、2016年まで招致委員会の委員長を務めていました。

NSSGには以下が含まれます。

• 英国の原子力分野における主要な開発を推進するための計画と支出を有する主要な原子

力関連の雇用者

• 核開発とスキルに関するリーダーシップを担当する英国政府の部署

• 原子力産業における労働組合代表

http://www.cogentskills.com/media/76523/nwa2017_public.pdf

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会長の挨拶

WiN会員の皆様

バリローチェでの2018年度年次大会は終了しました。このニュースレターでWiN Argentinaの要約をご覧くだ

さい。会長の報告と役員/理事会会議の議事録が掲載されているウェブサイトもご覧ください。参加者から

私が受け取ったフィードバックは、参加したWiN会員からもNuclear Young Generationからの参加者からも

非常に肯定的で、今回の大会の共同開催と大会から派生した可能性が評価されていました。大きな山

場は、今後のWiN年次大会のための絶好の機会になるメンタリングプログラムでした。WiN Argentinaは、原

子力の分野における女性のキャリアに関するワークショップのフォローアップとして、IYNCWIN18に出席できな

かったラテンアメリカ出身女性のためのワークショップを開催しました。今回のWiNfoで概要をご覧ください。

バリローチェからウィーンへ戻るとき、私はすぐにバリローチェの近くにあるこの魅力的な島への技術訪問の機

会に触発され、アルメニアの物理学者マリスコッティ(Mariscotti)によって書かれた「ウェムル島の原子の秘密

(The Atomic Secret of the Huemul Island)」を注文しました。今日でさえ、特別な許可と船が必要です

から、ウェムル島へ行くのは簡単ではありません。ここでオーストリア系ドイツ人のR・リヒターは、1951年に有

名な実験(常温核融合)を成功させたと主張し、アルゼンチンは原子力開発競争で第1位に躍り出て国際

政治の脚光を浴びました。その実験は後で偽りであったことが判明しましたが、アルゼンチンでは原子力時

代の始まりとなり、今日ではバリローチェが原子力の教育と開発の中心となっています。この本は犯罪小説

のようで読む価値があります。訪れる前に読んでおけばツアーを完全に楽しむことができたのですが。

皆様にすばらしい夏が訪れますように。6月にパリで開催されるWNEの会合で多くの方々にお会いしたいと考

えています。WiNは共同開催を担当したIYNCWIN18議長の方々に特別賞を授与します。

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会長

ガブリエル・ヴォイグ

次号

各支部でWiNFOの2018年6月号に取り上げて欲しいニュースがあれば、Word形式でjpeg形式の写真を添

付して5月21日までに[email protected]にお送りください。

WiN Globalの銀行口座

WiN Globalの継続的な活動を支援する寄付は、以下の銀行口座宛てでお願いいたします。

銀行口座:WiN Global

IBAN:AT40 12000 1002 1610 034

BIC: BKAUATWW

WiN Global Secretariat

c/o World Nuclear Association

Tower House

10 Southampton Street London

WC2E 7HA

United Kingdom

www.win-global.org

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