第5学年算数科学習指導案...公倍数,最小公倍数の意味を知る。...

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1 第5学年 算数科学習指導案 指導者 鳥海 単元名 倍数と約数 単元について 本単元は,小学校学習指導要領解説算数編第5学年において,「A 数と計算(1)整数 の性質についての理解を深める。」の中の「ア 整数は,観点を決めると偶数,奇数に 類別されることを知ること。」及び「イ 約数,倍数について知ること。」を受けて設 定されたものである。 第5学年では,偶数,奇数について,また約数,倍数について指導し,「整数の性質」 についての理解を深めるようにする。そして,約数や倍数の意味を指導するとともに, ある数の約数や倍数の全体をそれぞれ1つの集合としてとらえられるようにする。指導 においては,具体的な場面に即して指導していくようにすることで,いろいろな観点で 整数をいくつかの集合としてとらえ,整数の見方,数についての感覚をより豊かにする ことをねらいとする。 【単元の系統】 《第4学年》 《第5学年》 《中学1年》 ○十進法の仕組み(整数) ○偶数と奇数 ○正の数・負の数 ○10倍,100倍の数 ○倍数,公倍数,最小公 〔1 大きい数〕 倍数の意味と求め方 ○小数の意味と表し方 ○約数,公約数,最大公 ○小数の仕組み 約数の意味と求め方 ○小数の加法・減法 〔7 倍数と約数〕 (いずれも小数第二位) ○倍分・約分 〔7 小数〕 ○通分 〔8 分数のたし算とひき算〕 研究との関わり (1)研究主題 「整数の性質」についての理解を深める算数指導 -類推的な考え方で整数を類別する学習を通して- (2)研究の目標 第5学年「整数の性質」についての理解を深めるためには,既習事項を基にして類 推的な考え方で整数を類別する学習が有効であることを実践を通して明らかにする。

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第5学年 算数科学習指導案

指導者 鳥海 悟

1 単元名 倍数と約数

2 単元について

本単元は,小学校学習指導要領解説算数編第5学年において,「A 数と計算(1)整数

の性質についての理解を深める。」の中の「ア 整数は,観点を決めると偶数,奇数に

類別されることを知ること。」及び「イ 約数,倍数について知ること。」を受けて設

定されたものである。

第5学年では,偶数,奇数について,また約数,倍数について指導し,「整数の性質」

についての理解を深めるようにする。そして,約数や倍数の意味を指導するとともに,

ある数の約数や倍数の全体をそれぞれ1つの集合としてとらえられるようにする。指導

においては,具体的な場面に即して指導していくようにすることで,いろいろな観点で

整数をいくつかの集合としてとらえ,整数の見方,数についての感覚をより豊かにする

ことをねらいとする。

【単元の系統】

《 第 4 学 年 》 《 第 5 学 年 》 《 中 学 1 年 》

○十進法の仕組み(整数) ○偶数と奇数 ○正の数・負の数

○10倍,100倍の数 ○倍数,公倍数,最小公

〔1 大きい数〕 倍数の意味と求め方

○小数の意味と表し方 ○約数,公約数,最大公

○小数の仕組み 約数の意味と求め方

○小数の加法・減法 〔7 倍数と約数〕

(いずれも小数第二位) ○倍分・約分

〔7 小数〕 ○通分

〔8 分数のたし算とひき算〕

3 研究との関わり

(1)研究主題 「整数の性質」についての理解を深める算数指導

-類推的な考え方で整数を類別する学習を通して-

(2)研究の目標

第5学年「整数の性質」についての理解を深めるためには,既習事項を基にして類

推的な考え方で整数を類別する学習が有効であることを実践を通して明らかにする。

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(3)研究仮説

「整数の性質」において,既習の「偶数と奇数」で学習したことを基に,類推

的な考え方を用いて「倍数」の学習内容につなげる指導をしていけば,「整数の

性質」についての理解を深めることができるであろう。

本研究では,「数カード」を用いたくじ引き教材を導入から扱う。日常の生活で経

験したことのある教材を用いて問題を設定することで,誰もが問題を理解し問題解決

に取り組める授業を展開することができると考える。「偶数と奇数」で学習したこと

を基に類推的な考え方を用いて「倍数」の学習に取り組めるよう指導することで,「整

数の性質」についての理解が深まるのではないかと考える。

4 単元の目標

○倍数,約数の考えを問題解決や,日常生活の場面で役立てようとしている。

(関心・意欲・態度)

○整数を倍数,約数の観点から分類して考え,分類した数の集まりに共通の特徴を考え

ている。 (数学的な考え方)

○倍数・公倍数・最小公倍数,約数・公約数・最大公約数を求めることができる。

(技能)

○倍数・公倍数・最小公倍数や,約数・公約数・最大公約数,素数の意味と求め方を理

解している。また,整数の見方についての豊かな感覚をもっている。 (知識・理解)

5 指導計画(11時間扱い)

小単元 時間 ね ら い 学 習 活 動 指導上の留意点と評価の観点

1 1 ○整数は偶数と奇数に類別でき ○かけ算九九表を完成させる。 【技】整数を偶数と奇数に類別す

ることや,偶数と奇数の意味 ○0から100までの整数をあたりとはずれ ることができる。

偶 ・性質を理解する。 の2つに分ける。 【知】整数は偶数と奇数に類別で

数 ○数直線を使って,どんな数も偶数と奇数 きることを理解している。

と に類別できることに気づく。

奇 ○偶数や奇数が日常生活の中のどんなとこ

数 ろで使われているかを考える。

(1)

2 1 ○倍数の意味を理解し,求め ○0~100までの整数で5の倍数をあた ○日常的な事象を通して,整数

る。 りとし,どのような数があたりになっ の性質についての理解を深め

倍 ○倍数は限りなくあることに ているか調べる。 るようにする。

数 気づく。 ○倍数の意味を知り,5の倍数を求める。【知】倍数の意味を理解してい

と ○倍数の並び方から,倍数の ○100までの数に,3の倍数がいくつあ る。

公 規則性などの理解を深める。 るか数表や数直線に印をつけて調べ, 【関】倍数の並び方の規則性に

倍 どのように並んでいるか,話し合う。 リズムや美しさを感じている。

(4)

1 ○公倍数,最小公倍数の意味 ○3の倍数と4の倍数のそれぞれをあた ○活動を通して,倍数や公倍数

と,見つけ方を理解する。 りとし,両方のあたりが重なる数は, の意味を体感できるようにす

どんな数かを調べる。 る。

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○20までの3の倍数,4の倍数を書き出 【知】公倍数,最小公倍数の意

して,共通の数を調べる。 味を理解している。

○公倍数,最小公倍数の意味を知る。

○2つの数の公倍数は,最小公倍数の倍

数になっていることを知る。

1 ○公倍数,最小公倍数の求め方 ○4と6の公倍数,最小公倍数の求め方を 【考】整数を倍数の観点から分類

を考える。 考える。 して考えている。

○示された公倍数,最小公倍数の求め方の 【知】公倍数,最小公倍数の求め

間違いを説明する。 方を理解している。

1 ○最小公倍数を必要とする問 ○縦5cm,横6cmの長方形の紙を並べて,【考】最小公倍数の考え方を,

題の解決のしかたを理解す 正方形になるときを調べる。 具体的な場面で活用している。

る。 ○2と3と4の倍数を数直線に丸をつ 【技】倍数や最小公倍数を求め

○最小公倍数を活用する具体 け,最小公倍数,公倍数を調べて求め ることができる。

的な場面を考え,公倍数あ る。

るいは最小公倍数について ○3つの数の,最小公倍数,公倍数を求

の理解を深める。 める。

3 1 ○約数の意味を理解し,求める。○長方形の中に同じ大きさの正方形を敷き ○実際の場面と対応させて,考え

詰める問題について考える。 させるようにする。

約 ○約数の意味を知り,求め方を考える。 【知】約数の意味と求め方を理解

数 している。

公 1 ○公約数,最大公約数の意味と ○12の約数と18の約数で共通の数を見つけ 【考】整数を約数の観点から分類

約 見つけ方を理解する。 ればよいことに気づく。 して考えている。

数 ○公約数,最大公約数の意味を知る。 【知】公約数,最大公約数の意味

(4) ○18と24の公約数の求め方を考える。 を理解している。

1 ○最大公約数を必要とする問題 ○赤組24人と白組30人から,いちばん多く 【考】最大公約数の考え方を,具

の解決のしかたを理解する。 のグループを作る場合を考える。 体的な場面で活用している。

○最大公約数を活用する具体的 ○6と9と12の公約数を調べて求める。 【技】公約数や最大公約数を求め

な場面を考え,公約数あるい ることができる。

は最大公約数についての理解

を深める。

1 ○倍数と約数の関係を理解す ○18枚の正方形のカードを長方形に並べる ○エラトステネスのふるいでは,

る。 活動を通して,倍数と約数の関係につい 6つずつ区切った表のよさを,

○素数について調べる。 て考える。 活動により気づかせるようにす

○分類して,約数が2個しかない数を見つ る。

ける。 【知】倍数と約数の関係を理解し

○エラトステネスのふるいについて知る。 ている。

練 1 ○既習事項の理解を深める。 ○1から50までの数表から,いろいろな倍 ○本文の関連ページと結びつけて,

習 数・約数を求める。 自己学習させる。

(1) ○公倍数,最小公倍数を求める。

○公約数,最大公約数を求める。

○文章題を解く。

力 1 ○既習事項の確かめをする。 ○てんびんを使い,3gと10gの2種類の 【考】2種類のおもりで量れる重

だ おもりだけで量れる重さを考える。 さの,見つけ方を考えている。

め ○倍数を使って,問題解決をする。 【技】倍数の考えを活用して,2

し 種類のおもりで量れる重さを見

(1) つけることができる。

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6 展開

(1)第1時の指導

ア 本時の目標

○整数は偶数と奇数に類別できることを理解することができる。(知識・理解)

○整数を偶数と奇数に類別することができる。(技能)

イ 展開(1/11時間)

過程学習活動と内容

指導・支援 ◇評価 ※手立て 資料

(時配) A(上位),B(下位):児童の実態 教具

1 本単元に関わる,既習事項を確認 ・プリントを配布する。 拡大九九表

見 する。 ・電子黒板を使いながら,2の段の 電子黒板

・かけ算拡大九九表に数字を記入し, 構成規則に着目させ,2×10以降

出 完成させる。 どのような数値になるかを考えさ

せる。

す ※拡大九九表になるようなプリント

(10) を配布し,できる所まで書かせる。

A:拡大九九表を完成させる。

B:九九表と各段の10倍まで完成さ

せる。

2 素材を提示し内容を確認する。 ・数カードの裏に,あたりとはずれ 数カード

1~20までの整数が書かれたカー を書いておく。

ドが箱の中に入っていて,あたりと ・偶数をあたりに,奇数をはずれの

はずれがあります。 グループに分けながら進める。

・箱の中からカードを一枚ずつ引き, ・数をバラバラに出すことで,どの

あたりかはずれか確かめる。 ように分けているのかわからない

・取り出したカードを,あたりとはず ようにする。

れに分けながら黒板に貼っていく。 ・あたりとはずれのカードが,同じ

枚数あることがわかるように並べ

て黒板に貼る。

21~100までの整数のカードも, ・1~20までと同じように学校全体

同じようにあたりとはずれに分けて の児童数分(21~100)のカード

ください。 を作りたいと指示する。

3 学習問題を立てる。

あたりとはずれの整数は,どのような整数なのだろうか。

・1~20の数がどのように分けられて

いるのか確かめてみる。

4 1~20までの整数をどのように分 ・1~20までの整数を基に,それよ 数カード

調 けているか調べる方法を考え,ノー り大きい整数について,あたりと 数直線

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トに書き,発表する。 はずれのどちらに分ければよい 表

べ 1~20までの整数をどのように分 か,確かめる方法を考えるよう指 数表

けているか調べよう。 示する。

る ・1~20の整数を表に書いてあたりと ・調べるために,今まで学習してき

(22) はずれに分けてみる。 た時に使ったことのある方法には

・数直線にあたりとはずれで違う印を 何があったか,思い出させる。

してみる。 ・表や数直線,数表を使って,どの

・数表のあたりの整数に色をぬってみ ように分類されているか調べるこ

る。 とを確認する。

5 どのように分けられているか,そ ・あたりとはずれの数を表にまとめ

れぞれの方法で調べる。 させるが,バラバラのまま分けて

・1~20の整数を表に整理する。 書くことで,きまりが見つけにく

いことを実感させる。

・小さい方から順に並べ直させるこ

・小さい数から順に並べ直す。 とで整数のつながりが見えやすく

なり,整理することのよさに気づ

かせる。

・数直線にあたりは○,はずれは△の ・表については全員で取り組み,そ

印をする。 の後,数直線や数表でも調べてみ

るように指示する。

・表や数直線,数表に整理し直すこ

・数表のあたりの整数に色をぬる。 とで,性質を見つけやすくする。

・集合として見て,それぞれの性質

を考えさせる。

・かけ算九九表を活用するように指

示する。

A:表や数直線を使って,分け方を

調べる。

B:数表のあたりの整数に色をぬっ

て調べる。

6 あたりとはずれが,どのように分 ・あたりの数について,見えてきた 拡大九九表

けられているか調べてわかったこと きまりを全体で確認する。

をノートに書き,発表する。 ・表のあたりの数と,導入で記入し

・あたりの数は,2とびの数が並んで た拡大九九表を見比べさせ,2の

いる。 段の数になっていることに気づか

・2の段の数があたりの数になってい せる。

る。 ・はずれについても,あたりとの関

・はずれの数は,あたりの次の数にな 係を考えながら見つけられるきま

っている。 りがないか,確認する。

あたり 6 4 12 18 8 10 2 14 20 16

はずれ 11 7 3 15 9 1 17 13 5 19

あたり 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

はずれ 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19

111 2 3 4 5 6 12 13 14 15 16 177 8 9 10 18 19 20

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

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7 あたりかどうか見分ける方法を考 ・まず,あたりの数に注目させ,2

える。 の段の整数はいつ学習したか確認

2の段の整数かどうかは,どのよ する。

うに確かめたらよいだろうか。 ・かけ算九九の2の段を声に出して

・2の段は,かけ算九九で学習した。 唱えてみることで,式に表す。

・2×□の式で求めることができた。 ・2の段の整数は,かけ算で作って

・2でわってみるとわかる。 いたことを思い出させ,かけ算の

・2でわるとわり切れる。 検算であるわり算をすることで確

・2でわり切れない整数は,はずれに かめられることを確認する。

なっている。 ・あたりとはずれの数を,わり算の

【あたり】 【はずれ】 式に表すことできまりを分かりや

6÷2=3 7÷2=3あまり1 すくする。

14÷2=7 15÷2=7あまり1

18÷2=9 19÷2=9あまり1

8 21~100までの整数を分類する。 ・20より大きい整数の数カードを各 数カード

・20より大きい整数を2でわって,わ 自に5枚ずつ配り,みんなで分担

り切れるか余りが出るか確認する。 してあたりかはずれのどちらにし

25÷2=12あまり1(奇数) たらよいか考えさせる。

36÷2=18(偶数) ・友達同士で,偶数と奇数に分けら

52÷2=26(偶数) れているか,お互いに確認するよ

77÷2=38あまり1(奇数) う指示する。

83÷2=41あまり1(奇数) ・偶数か奇数かに分けられたカード

96÷2=48(偶数) を,黒板に分けて貼るように指示

2でわり切れる整数を偶数,2で する。

わり切れない(1あまる)整数を奇 ◇整数は偶数と奇数に類別できるこ

数という。 とを理解することができたか。

(観察)

9 1~100以外の整数について考える。・数直線の偶数には○,奇数には△ 数直線

深 1~100以外の整数は,偶数と奇 を書くよう指示する。

数に分けられるだろうか。 ・100までの数から,100より大きい

め ・数直線の偶数には○,奇数には□を 数も規則的に偶数と奇数に分けら

書いて調べる。 れることに気づかせる。

る ・大きな数が,偶数と奇数に分けら

(10) れるので,0は偶数と奇数のどち

・101は,2でわり切れないから奇数。 らに分類することができるか考え

101÷2=50あまり1 させる。

・102は,2でわり切れるから偶数。 ・10から数を小さくしていくと,奇

102÷2=51 数の次なので,0は偶数になるこ

・0は,2でわり切れるから偶数。 とに気づかせる。

95 96 97 104 10598 99 100 101 102 103

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・小さい数から並べてある偶数の一

の位に着目させる。

0÷2=0 ・0を2でわると,0になることを

・偶数の一の位に着目して見る。 確認する。

0,2,4,6,8が並んでいる。

整数は,偶数と奇数に分けられる。

0は,偶数です。

10 いろいろな整数を偶数と奇数に分 ・各自が好きな整数を2でわって,

けてみる。 確かめてよいことを指示する。

・具体的な整数を使って,確かめる。 ・大きな数でも,一の位に着目して

102÷2=51(偶数) 考えることも確認する。

1003÷2=501あまり1(奇数)

10005÷2=5002あまり1(奇数) ◇整数を偶数と奇数に類別すること

100008÷2=50004(偶数) ができたか。(観察)

11 偶数や奇数が日常生活の中のどん ・日常生活の中で使われている,偶 偶数と奇数

な所で使われているかを知る。 数や奇数について,知っているこ に関する資

・鉄道や飛行機の上りと下りの便数 とを確認する。 料

・オリンピックの開催年や閏年 ・教師からも,日常生活で使われて

・野球のルールに用いられている数 いる偶数や奇数について紹介する。

ま 12 学習のまとめをする。

とあ あたりは2でわり切れる偶数,はずれは2でわり切れない(1あまる)

めげ 奇数になっている。

る ・学習してわかったことをまとめる。 ・偶数と奇数の定義について確認する。

(3) ・次時では,3でわり切れない数に

ついて考えてみることを予告する。

ウ 本時の板書

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

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(2)第2時の指導

ア 本時の目標

○倍数の意味を理解することができる。(知識・理解)

○倍数を求めることができる。(技能)

イ 展開(2/11時間)

過程学習活動と内容

指導・支援 ◇評価 資料

(時配) A(上位),B(下位):児童の実態 教具

1 既習事項を確認する。 ・前時で使用した,拡大九九表を確 拡大九九表

見 ・100までの数のカードを提示し,偶 認するようにさせる。 数カード

数と奇数に分ける。 ・偶数は2でわり切れる数,奇数は

出 ・出てきたカードを2でわってみる。 2でわり切れず1あまる数を確認

・出てきたカードの一の位の数で判断 する。

す する。 ・一の位の数に注意して見るよう指

(7) ・100より大きな整数についても,偶 示する。

数と奇数のどちらか判断する。 ・100より大きな整数も,一の位で

判断して分類させる。

2 素材を提示して内容を確認し,活 ・数カードの裏に,あたりとはずれ 数カード

動する。 を書いておく。 箱

1~20までの整数が書かれたカー ・5の倍数をあたりとし,グループ

ドが箱の中に入っていて,あたりと に分けながら進める。

はずれがあります。 ・数をバラバラに出すことで,どの

21~100までの整数のカードも, ように分けているのかわからない

同じようにあたりとはずれに分けて ようにする。

ください。 ・1~20までと同じように21~100

・箱の中からカードを一枚ずつ引き, までのカードを作りたいと指示す

あたりかはずれか確かめる。 る。

・取り出したカードを,あたりとはず

れに分けながら黒板に貼っていく。

3 学習問題を立てる。

あたりの整数は,どのような整数なのだろうか。

・1~20の数がどのように分けられて ・前時と同じように,考えてみるこ

いるのか確かめてみる。 とを指示する。

4 1~20までの整数をどのように分 ・調べるために,前時で学習した時 数カード

調 けているか調べる方法を考え,ノー に使った方法には何があったか, 数直線

トに書き,発表する。 思い出させる。 数表

べ 1~20までの整数をどのように分 ・表や数直線,数表を使って,どの

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けているか調べよう。 ように分類されているか調べるこ

る ・あたりの整数を表へ,小さい数から とができることを確認する。

(15) 順に書いてみる。

5 どのように分けられているか,調 ・小さい方から順に並べ直させるこ 拡大九九表

べてわかったことをノートに書いて とで整数のつながりが見えやすく

発表し,倍数の意味を理解する。 なり,整理することのよさに気づ

・あたりの整数を小さい数から順に並 かせる。

べ直し,表に整理する。 ・集合として見て,それぞれの性質

あたり:5,10,15,20 を考えさせる。

・あたりの数は,5とびの数が並んで ・拡大九九表を活用するように指示

いる。 する。

・5の段の数があたりになっている。 ・あたりの数について,見えてきた

・あたりの数を書き出し,式に書いて きまりを全体で確認する。

みる。 ・表のあたりの数と,拡大九九表を

5=5×1 見比べさせ,5の段の数になって

10=5+5=5×2 いることに気づかせる。

15=5+5+5=5×3

20=5×4

6 倍について確認する。 ・2倍,3倍,4倍について,確認

・10,15,20は,それぞれ5の2倍, する。

3倍,4倍であることを確認する。

5の整数倍でできている数を,

5の倍数という。0はのぞいて考える。

7 21~100までの整数を分類する。 ・1~20までの整数を基に,それよ

5の倍数を見つけよう。 り大きい整数について,あたりと

・5の段は,かけ算九九で学習した。 はずれのどちらに分ければよい

・5×□の式で,100まで求める。 か,確かめる方法を考えるよう指

5×5=25 5×13=65 示する。

… …

・一の位の数に目を向けさせ,0か

5×12=60 5×20=100 5しかないことに気づかせる。

・5の倍数は,一の位の数が0か5に ・数直線や数表を使ってもよいこと

なっている。 を確認する。

8 5の倍数か確認する。 ・20より大きい整数のカードを提示 数カード

・20より大きい整数を5でわって,わ して,5の倍数か確かめさせる。

り切れるか余りが出るか確認する。 ・5の倍数は,かけ算で作っていた

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25÷5=5(5の倍数) ことを思い出させ,わり算で確か

36÷5=7あまり1 められることを確認する。

52÷5=10あまり2 ・教師の提示したカードの整数が,

78÷5=15あまり3 5の倍数か確認できたら,友達同

85÷5=17(5の倍数) 士で問題を出し合い,5の倍数で

99÷5=19あまり4 あるか考えるよう指示する。

◇倍数の意味を理解することができ

たか。(観察)

9 3の整数について考える。 ・5の倍数で学習したことを,3の 数直線

深 3の倍数は,100までの整数にい 倍数でも生かすように指示する。 数表

くつあるだろうか。 ・前時で数直線や数表を使って学習

め ・3×□のかけ算を書いていく。 したことを想起させ,同じように

・数直線に印をつける。 数直線や数表を使ってもよいこと

る ・数表に色を塗って見る。 を確認する。

(20) ・3で割り切れる数を探してみる。

10 それぞれの方法で調べ,ノートに ・5の倍数を求めた時と同じように

まとめて説明し合う。 かけ算の式で3の倍数が求められ

・3×□の式をどんどん書いて,100 るので,何個の式ができるか考え

を超えない数まで続ける。 させる。

3×1=3 ・数直線の3の倍数に○を書き,○

3×2=6 の数を数えればよいことに気づか

…せる。

3×33=99 ・100までの数表に色を塗ることで,

・数直線の3の倍数に○をつけて調べる。 規則的に3の倍数が並んでいるこ

とに気づかせる。

・数表の3の倍数に色を塗って確かめる。・3×□を続けていくと,100に近

づいていき,□の数が3の倍数の

個数になるので,わり算で個数を

調べることができないか,投げか

ける。

・それぞれの方法で調べたことを,

・100から順に小さい数にしながら, ペアの相手にわかるように説明す

3で割って割り切れる数を見つける。 るよう指示する。

100÷3=33あまり1 A:わり算で,3の倍数が100まで

99÷3=33(3の倍数) にいくつあるか求める。

3の倍数は,100までの数に33個 B:数直線か数表を使って,3の倍

ある。 数の個数を調べ求める。

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11

11 練習問題に取り組む。 ・他の倍数を求める問題に取り組む

① 高さ6㎝のクッキーの箱を積んで ことを確認する。

いきます。箱を4個積んだときの高 ・時間を取り,各自で問題に取り組

さは何㎝でしょうか。 ませる。

6×4=24 A.24㎝ ・箱が1つの時と,2つの時の高さ

② 高さは何の倍数になっているでし を比べさせ,倍数で求めることが

ょうか。 A.6の倍数 できることに気づかせる。

③ 9の倍数を,小さい方から順に5 ・9の倍数は,かけ算九九で求めら

つ求めましょう。 れるので,12の倍数も9の倍数と

9×1=9,9×2=18,…,9×5=45 同じように12の何倍というかけ算

A.9,18,27,36,45 で求めさせる。

④ 12の倍数を,小さい方から順に5 ・拡大九九表から8の倍数(8の段)

つ求めましょう。 を参考に考えるとよいことを指示

12×1=12,12×2=24,…,12×5=60 する。

A.12,24,36,48,60 A:①,②,③,④,⑤を解く。

⑤ 100までの整数に,8の倍数はい B:①,②,③を解く。

くつあるでしょうか。 ◇倍数の意味を理解し,倍数を求め

100÷8=12あまり4 ることができたか。(ノート・観察)

8×12=96

A.12こ

まあ 12 学習のまとめをする。

とげ あたりは5の倍数になっていて,5でわり切れる数。

める ・学習してわかったことをまとめる。 ・倍数の定義について確認する。

(3)

ウ 本時の板書

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(3)第3時の指導

ア 本時の目標

○公倍数,最小公倍数の意味と見つけ方を理解する。(知識・理解)

○最小公倍数を求めることができる。(技能)

イ 展開(3/11時間)

過程学習活動と内容

指導・支援 ◇評価 資料

(時配) A(上位),B(下位):児童の実態 教具

1 既習事項を確認する。 ・前時で使用した,拡大九九表を確 拡大九九表

見 ・100までの数のカードを提示し,偶 認するようにさせる。 数カード

数や奇数,5の倍数などに分ける。 ・偶数と奇数,倍数の定義を確認する。

出 ・出てきたカードの一の位の数で判断 ・一の位の数に注意して見るよう指

する。 示する。

す ・数表の3の倍数,4の倍数に○印を ・3の倍数は3×□,4の倍数は4×

(14) つけて確かめ,数表から規則性を見 □で求められることを確かめる。

つける。 A:数表から規則性を見つけられる。

3の倍数…ななめに並んでいる。 B:数表の3の倍数と4の倍数に印

4の倍数…ギザギザに並んでいる。 をつけられる。

2こ,3この繰り返しで

並んでいる。

2 素材を提示して内容を確認する。 ・1から順にカードを提示して,3 数カード

整数が書かれたカードが箱の中に の倍数,4の倍数,それ以外の数 箱

入っています。 に分けながら6まで進める。

3の倍数の時はあめを,4の倍数 ・まずは,20までのカードで考えて

の時はチョコレートをあげます。 みることを指示する。

・教師が提示するカードが,3の倍数

か4の倍数か確かめる。

3 それぞれ20までの倍数を書き出 ・今まで学習で使用した,数直線や 数直線

し,気づいたことから公倍数の意味 数表,拡大九九表を活用してよい 数表

と見つけ方を理解する。 ことを指示する。 拡大九九表

・3の倍数:3,6,9,12,15,18 ・20までの3の倍数と4の倍数を,

4の倍数:4,8,12,16,20 それぞれ求めさせる。

・3の倍数と4の倍数に,同じ整数が ・両方の倍数を,よく見比べるよう

ある。 指示することで,共通な数に気づ

・あめとチョコレートを,両方もらえ くようにする。

る時がある。 ・今度は,100までのカードで公倍

3の倍数と4の倍数に共通な数 数を見つけることを確認する。

を,3と4の公倍数という。

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4 学習問題を立てる。

あめとチョコレート,両方もらえる数を見つけよう。

・3の倍数と4の倍数を確かめてみ ・前時と同じように,考えてみるこ

る。 とを指示する。

5 調べる方法をノートに書く。 ・調べるために,前時で学習した時 数カード

調 ・3の倍数と4の倍数を書き出し,両 に使った方法には何があったか, 数直線

方に共通する整数を見つける。 思い出させる。 数表

べ ・3の倍数と4の倍数を,数表や数直 ・表や数直線,数表を使って,どの

線へ色分けして印をつけて重なる整 ように分類されているか調べるこ

る 数を探す。 とができることを確認する。

(20)

6 調べてわかったことをノートに書 ・拡大九九表を活用するように指示 拡大九九表

いて発表する。 する。

・3の倍数と4の倍数を書き出して調 ・近くの人とペアを作り,調べてわ

べる。 かったことをお互いに説明し合う

3の倍数:3,6,9,12,15,18,21,24… よう指示する。

4の倍数:4,8,12,16,20,24,28,… ・相手にわかるように,説明するこ

・数表に印をつけて調べる。 とを確認する。

・数直線に印をつけて調べる。 A:公倍数を見つけ,どのように見

つけたのかを相手に説明する。

B:数表や数直線などを使って,公

倍数を見つける。

7 最小公倍数について理解する。 ・3と4の公倍数を順番に見て,気

・公倍数を書き出す。 づいたことを書かせる。

・3と4の公倍数: ・公倍数の中の一番小さい数に注目

12,24,36,48,60,72,84,96 させ,そこから12の倍数になって

・12の倍数になっている。 いることに気づかせる。

3と4の公倍数の中で,いちば

ん小さい公倍数を最小公倍数とい ◇公倍数,最小公倍数の意味を理解

う。 することができきたか。(観察)

8 練習問題に取り組む。 ・他の公倍数を求める問題に取り組 数直線

深 ① 2と5の公倍数を,小さい方から むことを確認する。 数表

順に4つ求めましょう。 ・時間を取り,各自で問題に取り組

め A.10,20,30,40 ませる。

② 高さ6㎝のクッキーの箱を積んで ・拡大九九表を参考に考えるとよい

る いきます。箱を4個積んだときの高 ことを指示する。

(8) さは何㎝でしょうか。 A:①,②,③を解く。

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6×4=24 A.24㎝ B:①,②を解く。

③ 高さは8㎝のチョコレートの箱が ◇公倍数,最小公倍数の意味を理解

あります。2つの箱の高さがはじめ し,求めることができたか。

て等しくなるのは,何㎝のときでし (ノート・観察)

ょうか。

A.24㎝

まあ 9 学習のまとめをする。

とげ 3と4の公倍数の時に,あめとチョコレートを両方もらえる。

める ・学習してわかったことをまとめる。 ・倍数の定義について確認する。

(3)

ウ 本時の板書

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(4)第11時の指導

ア 本時の目標

○2種類のおもりで量れる重さの,見つけ方を考えることができる。

(数学的な考え方)

○倍数の考えを活用して,2種類のおもりで量れる重さを見つけることができる。

(技能)

イ 展開(11/11時間)

過程学習活動と内容

・指導上の留意点 ☆主な発問 ◇評価 資料

(時配) A(上位),B(下位):児童の実態 教具

1 素材を提示し内容を確認する。 ・てんびんを使って,重さを量るこ 重さのわか

見 てんびんを使って,ある袋の重さ とを確認する。 らない袋

出を量ります。ただし,量るときには ・てんびんで重さを量る時に使用で てんびん

3gのおもりと10gのおもりの2種 きるおもりが2種類しかないが, 3g×5個,

す 類のおもりしか使えません。 用意されているおもりは何個使っ 10g×5個

(12) てもよいことを確認する。 のおもり

2 どうやって重さが量れるか,乾電 ☆「乾電池A,B,Cは量れますか。」3種類の

池の重さを求めて確かめる。 ・実際に,てんびんを使って乾電池 乾電池

A:3gのおもりが3個 の重さを量る作業を教師が行う。

3×3=9 A.9g ・使ったおもりを言葉に書かせ,式

を立てさせる。

B:10gのおもりが2個 ・計算から,重さを求めることがで

10×2=20 A.20g きることを確認する。

・3種類の乾電池の重さを量ること

C:3gのおもりが3個と, で,3の倍数,10の倍数を使うこ

10gのおもりが2個 とができることを確認する。

3×3+10×2=9+20=29 ☆「3gと10gのおもりで,どんな

A.29g ものでも量れますか。」

・10より小さく,3の倍数でない数

(1,2,4,5,7,8)が量れないこと

に気づく児童がいれば賞賛する。

3 9gから12gまでの重さが量れる ・9gから12gを例として考えるこ おもりの個

か全員で確かめる。 とで,それ以外の重さが量れるか 数と重さの

・9gは,3gのおもり3個 考えるための見通しをもたせる。 合計を書く

9=3×3 ・表に9~12gと乾電池B,Cを量 表

・10gは,10gのおもり1個 る時のおもりの個数と合計の重さ

10=10×1 をまとめさせ,組み合わせて求め

・11gは,量れない ることができることに気づかせる。

・12gは,3gのおもり4個 ・11gを取り上げることで,2種類

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12=3×4 のおもりでは量れない重さがある

・表を作ってまとめる。 ことを確認する。(予想とのズレ)

3gの個数(個) 3 4 3 ☆「11gのように,3gと10gのお

10gの個数(個) 1 2 2 もりで量れない重さは他にもあり

重さの合計(g) 9 10 12 20 29 ますか。」

4 学習問題を立てる。 ・量れない重さは,式などに表すこ 100までの

3gと10gのおもりを使って,量 とができないので,量れる重さを 数表

れる重さを見つけよう。 見つけることを指示する。

・1から100まで書かれた表を配る。

・倍数の学習で,数表を使用した時

のことを想起させる。

5 調べるための見通しをノートに書 ☆「どんな重さなら,3gと10gで

調 き,100gまでおもりで量れる重さ 量れますか。」

を各自で調べる。 ・3gと10gのおもりしかないこと

べ ・3の倍数なら量れる。 を,再度確認する。

・10の倍数なら量れる。 ・乾電池A,B,Cの重さを量った

る ・3の倍数と10の倍数以外はどうかを 時のことをもう一度想起させ,そ

(12) 調べる。 こからわかることは何か,考えて

・3の倍数と10の倍数を組み合わせて ノートに書かせる。

も量れる。 ・小さい重さから確かめた方がよい

・数表の量れる重さに印をしていく。 ことを助言する。

・表で,3の倍数と10の倍数の組み合 A:3の倍数や10の倍数を組み合わ

わせを考えていく。 せて確かめている。

B:3の倍数と10の倍数を確かめて

いる。

◇2種類のおもりで量れる重さの,

見つけ方を考えようとしたか。

(観察・ノート)

6 見つけられた量れる重さをペアで ・調べる途中でも,どのように調べ

深 確認し,どのようにして見つけたの ているか自分の考えを説明するよ

か説明し合う。 うにさせる。

め ・3の倍数に○をつけた。 ・答えではなく,見つけ方を説明す

・10の倍数に○をつけた。 ることを確認する。

る ・3の倍数に10をたせば,下の段の数 ・ノートに書いた式や,数表などを

(19) になるから,3の倍数の下にある数 使って相手にわかりやすく説明す

に○をつけた。 るように指示する。

・4から順に,3の倍数と10の倍数の ・友達の考えを自分でも説明できる

組み合わせで作れないか考えた。 ように,聴くよう指示する。

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・説明を聴いてわからない所は,質

問するよう伝える。

7 全体でどのようにして調べたか, ・代表的な考えの児童を,教師が指

確認する。 名し発表させる。

・3の倍数と10の倍数以外の数につい ・話し手が何を伝えようとしている

て,式に表して調べた。 のか,考えながら聴くように指示

11 できない 13=3×1+10 する。

14 できない 16=3×2+10 ・発表の途中で,発表者の説明を事

23=3+10×2 25=3×5+10 前に聴いているペアの相手に続き

26=3×2+10×2 を説明させる。

・数表から,3の倍数と10の倍数に○ ・式で調べられた数について,3g

をつけ,3の倍数で○をつけた数よ のおもりを使う個数で分けて考え

り下にあるかずは,10をたせば作れ ると3の倍数に10をたしているこ

るから全部に○をした。 とに気づかせる。

・3の倍数と10の倍数以外の数で,組 ・3の倍数から,その下にある数は

み合わせてできないか表を使って, 3の倍数と10との組み合わせで作

確かめた。 れることを数表から気づかせる。

8 友達の意見を生かしながら,さら ・友達の調べ方も参考にしながら,

に調べる。 残りの数について調べることを指

・各自で量れる重さについて続けて調 示する。

べる。 ・調べられた児童には,あと1種類

のおもりが使えるとき,4~9g

〈発展問題〉 の間の重さで何gがあると量れな

・あと1種類のおもりが使えるとき, い重さを減らすことができるか考

量れない重さを減らすために必要な えるように指示する。

おもりを,4~9gの間で考える。 A:3の倍数や10の倍数を組み合わ

せて見つけることができる。

B:3の倍数と10の倍数を見つける

ことができ,組み合わせ量れる

重さも見つけようとしている。

◇倍数の考えを活用して,2種類の

おもりで量れる重さを見つけるこ

とができたか。(ノート)

ま 9 学習のまとめをする。 ・学習問題をふり返り,まとめの表

とあ 3の倍数と10の倍数を組み合わせ 現を考える。

めげ ると,いろいろな数が作れる。 ・日常生活の中で,倍数を活用する

る ことができることを確認する。

(2)