動変容の基礎知 - fmu.ac.jp · 内容 • 動変容 ! – 動を変えることの困難さ !...
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⾏行行動変容の基礎知識識
只⾒見見町国保朝⽇日診療療所 福島医⼤大 地域・家庭医療療学講座
菅家 智史
2011年年9⽉月7⽇日 FMU-‐COMFAM
TVカンファレンス
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内容
• ⾏行行動変容 – ⾏行行動を変えることの困難さ
– 健康信念念モデル – LEARNのアプローチ – ⾏行行動変容ステージモデル – 重要度度・⾃自信度度モデル
家庭医療療研修医は おさえるべし
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⾏行行動変容?• 医師が患者の「⾏行行動」を「変容」させる
いいえ、違います
• 患者⾃自らの考えで 患者の「⾏行行動」が「変容」する
• あくまでも、⾏行行動を変えるのはその⼈人。
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考え⽅方のモデルを紹介〜~「患者が」⾏行行動を変えるための関わり⽅方〜~
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健康信念念モデル
危機感
⾏行行動の プラス⾯面
⾏行行動の マイナス⾯面
⾏行行動
その症状を起こす可能性
起こる 結果の 重⼤大性 ⾏行行
動⾏行行動
Becker MH, Maiman LA. Medical care. 1975 Jan;13(1):10-‐24.
⾏行行動の きっかけ
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糖尿尿病患者に眼科受診を勧めたら
まずい
⽬目が不不⾃自由にならない
休暇必要 眼科遠い
⾏行行動
糖尿尿病網膜症になるかも
⽬目が⾒見見えないと⽣生活困る ⾏行行
動
眼科受診
Becker MH, Maiman LA. Medical care. 1975 Jan;13(1):10-‐24.
医師に眼科受診勧められた
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LEARNのアプローチL Listen with sympathy and understanding to the paSent’s percepSon of the problem
E Explain your percepSons of the problem A Acknowledge and discuss the differences and similariSes
R Recommend treatment N NegoSate agreement
Berlin EA, Fowkes WC. The Western journal of medicine. 1983;139(6):934-‐8.
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LEARNのアプローチL 共感をもって患者の問題に対する認識識を聴く E 医師の認識識を説明する A 共通点と相違点を認識識し、相談する R 相談した結果できた⽅方針を勧める N 実施できるように患者と交渉する → 患者の思い、考えをふまえ、受け⽌止めてもらえる内容を投げかけよう!
Berlin EA, Fowkes WC. The Western journal of medicine. 1983;139(6):934-‐8.
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糖尿尿病患者に眼科受診を勧めたいL 今は⾒見見えてるから眼科に⾏行行く必要性を感じない 仕事が忙しいから眼科に別に受診するのは⾯面倒
E 糖尿尿病の合併症として網膜症がある 最悪失明 発⾒見見すればレーザー治療療などで改善可能性あり
A 共通点 ⽬目が⾒見見えなくなると⽣生活上困る 相違点 眼科受診の必要性の考えかた
R 将来⽬目が⾒見見えなくなると困るから、眼科は受診したほうが良良い
N 仕事を休まなくても受診できるよう、診察時間の都合がいい眼科を紹介する
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⾏行行動変容ステージモデル
関⼼心期
準備期
⾏行行動期 維持期
再発期
無関⼼心期
確⽴立立期
Prochaska JO, DiClemente CC. Journal of consulSng and clinical psychology. 1983 Jun;51(3):390-‐5.
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⾏行行動変容ステージモデル
関⼼心期
準備期
⾏行行動期 維持期
再発期
無関⼼心期
確⽴立立期
Prochaska JO, DiClemente CC. Journal of consulSng and clinical psychology. 1983 Jun;51(3):390-‐5.
タバコ吸ってて何が悪いのさ
わかっちゃいるけどやめられない
孫もまもなく⽣生まれるし、タバコ やめてみようかな
禁煙しました!
禁煙続いて ますよ!
飲み会でつい吸っちゃいました・・・
もう吸いたくも何ともないです!
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⾏行行動変容ステージモデル
関⼼心期
準備期
⾏行行動期 維持期
再発期
無関⼼心期
確⽴立立期
Prochaska JO, DiClemente CC. Journal of consulSng and clinical psychology. 1983 Jun;51(3):390-‐5.
情報提供 利利点 リスク
成功⾏行行動の強化
周囲の⽀支援 再発予防 周囲の⽀支援
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重要度度・⾃自信度度モデル
松下明 週刊医学界新聞 2886号より
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重要度度・⾃自信度度を⾼高めるには
松下明 週刊医学界新聞 2887号より
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私が実践していること• 患者本⼈人が気にしているポイントを探す • 患者本⼈人に「これならできるかな」という⽅方法を提案してもらう
• 医学的に間違いでなければ、100点の回答でなくても賛同する
• 次回の診察時に必ず確認する • うまくいっていたら褒める!
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まとめ• 基本通り「患者中⼼心の医療療の⽅方法」を意識識する
• 患者中⼼心の医療療の⽅方法を実践しようとすれば、おのずと⾏行行動変容の⼿手がかりが⾒見見えてくる
• ⾏行行動変容のモデルに縛られず、有効に利利⽤用しましょう
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参考⽂文献医療療・保健スタッフのための 健康⾏行行動理理論論の基礎 松本千明 著
研修医イマイチ先⽣生の成⻑⾧長⽇日誌 ⾏行行動科学で学ぶメディカルインタビュー 医学界新聞 第2874号〜~連載 松下明
h_p://www.igaku-‐shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02874_07 ↑ コチラで全⽂文読めます