早稲田大学における rpaを中心とした デジタル ...—©稲田...©waseda university...

34
早稲田大学における RPAを中心とした デジタルトランスフォーメーション 2019.10.30

Upload: others

Post on 02-Feb-2021

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

  • 早稲田大学におけるRPAを中心としたデジタルトランスフォーメーション

    2019.10.30

  • ©Waseda University 2019

    本日の内容

    ✓早稲田大学におけるRPA導入経緯と全学展開

    ✓RPAを中心としたデジタルトランスフォーメーション事例

    1

  • ©Waseda University 2019

    早稲田大学におけるRPA導入経緯と全学展開

    2

  • ©Waseda University 2019

    早稲田大学におけるRPA導入の背景

    3

    2011年1月2014年6月

    研究資金(特に公的研究資金)および経理処理の適正運用、業務ノウハウの蓄積、効率化を目的として各プロジェクト室を設置

    学術院や法人事務所など、およそ130ヶ所で分散処理していた「支払請求伝票」の入力処理工程を段階的に集中化

    経理処理集中化PJ室設置研究総合支援PJ室設置

    2014年4月新研究支援・財務システム検討着手

    統合業務パッケージソフト(ERP)を基盤とする新たな研究支援・財務システム開発の検討に着手

    2016-2017年新研究支援・財務システム開発

    新システム開発と連動して、処理方法と業務実施体制、関連規程等の見直し

    プロジェクト室で取り扱う研究資金や処理対象箇所を拡大する検討の中で、処理量が新システムによる業務効率化効果を上回り、生産性の向上が必要となることが明らかに

    2017年7月 RPA検討着手 新システム稼働に向けた、生産性向上の方策の一

    つとしてRPA導入の検討に着手

    2017年10-12月 RPA検証実施 支払請求業務をターゲットにトライアルロボットの開

    発と業務効率化効果のシミュレーション実施

    2018年4月 RPA本稼働 トライアルロボットのブラッシュアップと振替入力ロボッ

    トの新規開発を2018年1-3月に並行して進め、関係箇所による業務検証後に本稼働

  • ©Waseda University 2019

    支払業務へのRPA適用と効果試算

    4

    RPA

    導入前

    RPA

    導入後

    支払依頼

    (教員等)

    支払請求入力用紙作成

    (箇所・研究支援センター)

    支払請求入力用紙の内容チェック~システム登録

    (アカウンティングセンター)

    受領 起票 検算・承認 修正データ登録

    エラー対応・承認

    請求書および

    証憑を受領

    完成した入力用紙

    をもとに検算・承認

    証憑との突合せチェック・エラー発生時の対

    応・承認

    形式チェックを

    RPAで自動化

    データ登録をRPAで自動化

    システム登録

    業務改善により省力化した部分

    形式チェック 論理チェック

    XX XX RPAにより自動化した部分

    支払請求

    入力用紙

    (Excel)

    入力補助とエラーチェックをExcelに実装し入力ミスを回避

    請求書および

    証憑をもとに起票

    必須項目、入力

    項目間の整合性

    チェック

    予算ありなし、

    マスタ存在チェック

    予算なしの場合、予算コードの修正

    論理チェックを

    RPAで自動化

    修正をデータ登録

    後とし業務効率化

    受領

    請求書および

    証憑を受領

    支払伝票

    (紙)

    証憑

    (紙)

    支払伝票

    証憑

    (紙)

    支払伝票(Excel・紙)

    証憑(紙)

    1分 5分 4分 1分 3分 3分

    修正データ登録

    エラー対応・承認

    形式チェック 論理チェック受領1分 0分 4分 0.4分0分 3分

    起票 検算・承認

    支払請求

    入力用紙

    (Excel)

    支払伝票

    (紙)

    業務プロセスを見直したことにより、PoCの結果ではアカウンティングセンターが担当する内容チェックからシステム登録で支払請求1件あたり8.6分、業務として50.6%の削減効果と試算。年間約22.5万件の伝票が発生しているため、年間では約32,250時間の工数削減を見込んだ。

    業務順序を入替

  • ©Waseda University 2019

    RPA以外の工夫 ~入力帳票(Excel)からのDB検索~

    5

    伝票作成時点でのエラー極小化

    入力帳票(Excel)に必須項目チェックおよび業務用DBを利用したチェック・検索機能を付加。追加した機能は以下のとおり。

    ◼ エラー(必須項目未記入等)はセルを赤く明示◼ エラーがなくなると正式に保存可能(エラーありは一時保存のみ)◼ 項目間の組み合わせを考慮して、検索結果表示・チェック

  • ©Waseda University 2019

    支払請求ロボットの2018年度運用実績

    ◼ 2018年4月より本稼働した支払請求伝票および振替伝票入力ロボットの1年間の運用実績は以下のとおり。導入効果、創出時間については当初想定を超える成績。

    ⚫ 1件処理あたりの人の工数については当初想定の 8.4分 から 6分 に削減。

    ⚫導入効果は当初想定の 50.6% から 64.7% に向上。

    ⚫創出時間は当初想定の 32,250時間 から 40,048時間 に向上。

    6

    伝票区分処理伝票件数(2018/4~2019/3分)

    1件処理あたりの所要時間

    導入効果(創出時間)

    コメント

    RPA導入前RPA導入後(想定値)

    RPA導入後(実数値)

    支払請求入力伝票 218,442件 17分 8.4分 6分 ▲64.7%(40,048時間)

    全自動化をしたことで、大幅に実作業時間が減少。支払請求については、2019/1月に再計測したところ所要時間は5分50秒まで短縮された。

    振替伝票 5,510件 6分 4分 3.5分 ▲58.3%(229,5時間)

  • ©Waseda University 2019

    2018年度よりRPA全学展開

    新研究支援・財務システムにおけるRPA導入成果を踏まえ、全学の業務でRPAを推進することを決定。

    全学展開にあたっては、業務効率化やコスト削減にとどまらず、業務構造改革の実現による職員業務の高度化を目指すこととした。

    7

    ◼全学展開により期待する効果

    ◆業務効率化やコストダウンに留まらず

    ◆業務の中でロボットに任せる処理を考える

    ◆現行業務の目的や処理手順を再検討する

    ◆空いた時間の活用を考える

    ◆ワークライフバランスの改善

    ◆手を付けられなかった業務への着手

  • ©Waseda University 2019

    RPA運営推進モデル

    8

    RPA活用基盤の構築・強化を目的として、RPA運営に係る6要素に対してそれぞれ方針を策定し、運営モデルを構築。

    ※KPMGコンサルティング株式会社のフレームワークをもとに検討

    人材・スキル

    ✓ロボットの利用・開発に意欲のある担当者の申請により開発・利用させる

    ✓ロボットの利用・開発者全員に対して、ロボットの利用および、単純なロボットの開発に必要となる教育を実施する

    プロセス

    ✓利用部門担当者もRPA化対象候補業務の抽出・開発を担う

    ✓RPA導入にあたっては、既存業務の可視化を前提とする

    ✓業務プロセス改善検討を含めたアプローチでRPA化を推進する

    ガバナンス

    ✓ リスクを勘案したロボット化を認めない業務を定める

    ✓野良ロボット・ロボネグレクトを許容しない統制を構築する

    ✓ロボットはヒトとして捉え、ロボット停止を許容する(停止時はヒトが作業を代行しリカバリする)

    パフォーマンス(KPI)

    ✓RPAの展開推進は業務効率化にとどまらず、職員業務の高度化と業務構造改革を目的とする

    ✓開発にあたっては、既存業務の工数とRPA導入後の工数の把握により、導入効果を明確化するだけでなく創出時間の活用方法を重視する

    組織

    ✓情報企画部・人事部・総務部・経営企画課にて構成する全体推進組織、および、RPA開発組織が推進する

    RPA

    運営モデル

    人材

    スキル

    プロセス

    組織

    パフォーマンス

    ガバナンス

    テクノロジー

    ✓業務の効率化・高度化に大きく寄与する新たな技術やRPAツールを常にRPA開発組織が情報収集し、採用を検討する

    テクノロジー

  • ©Waseda University 2019

    特長的な取り組み -RPAトレーニング-

    9

    RPA(UiPath)

    ガバナンス

    システム/ツール

    学内ルール

    ➢ RPA概要

    ➢取組趣旨

    ➢RPA研修マテリアル(UiPath編)

    トレーニングステップ

    トレーニング観点

    RPA概要、取組趣旨、今後の取り組み、事例紹介

    UiPathの使い方の実習

    講習:PPT

    ハンズオン

    1時間

    1日

    ①A

    ③A

    ①RPA紹介 ②ロボット利用 ③利用部門開発RPAの取り組みを理解する ロボットが使えるようになる 利用部門でロボット開発が出来るようになる

    ➢共通ロボット説明

    ➢RPAガバナンス

    ➢業務選定時の観点と業務手順整理のポイント

    各業務共通ロボットの説明

    オンライン ②A

    1時間

    プロジェクト説明会

    WS検討結果を抜粋提示

  • ©Waseda University 2019

    RPAトレーニングテキストの体系

    #1早稲田大学におけるRPA開発⚫ロボット案件カテゴリー

    ⚫ロボット案件カテゴリーごとの導入プロセス

    ⚫運営モデル構築の6つの要素と大方針

    ⚫RPA推進体制

    ⚫RPA活用の原則

    #2 ロボット開発・運用の流れ(準備編)⚫ロボットライフサイクル

    ⚫ロボット開発・運用の流れ

    ①RPA開発申請

    ②査定

    #3 ロボット開発・運用の流れ(開発編)③開発端末の割り当て~開発

    ④本稼働申請

    ⑤本稼働可否判定

    #4 ロボット開発・運用の流れ(運用編)⑥実行端末の割り当て

    ⑦棚卸

    ⑧ロボットの廃止

    #5 業務手順の可視化⚫業務手順整理の流れ

    ⚫業務の実施手順の書き出し

    ①作成粒度のついて

    ②作成粒度の例

    ③RPA申請書への記載

    ⚫RPA化可否の判定要素

    ⚫RPA化に適している処理について

    ⚫各手順のRPA化可否判定

    #6 RPA導入による業務改善⚫RPAに適した業務への整理

    A.紙データの電子化

    B.業務処理順序の入替え

    C.データの種類統一

    ⚫演習:手順書き出しとRPA化判定

    #7 業務共通ロボットの概要と利用方法⚫業務共通ロボット構築の背景と目的

    ⚫業務共通ロボを利用した業務フロー

    ⚫ロボット実行の準備

  • ©Waseda University 2019

    開発の進め方 -開発対象業務ヒアリングとフィードバック-

    担当者が対象業務として挙げた業務について、業務手順書を作成してもらい、どの部分がロボット化できそうかをフィードバックしたうえで、開発に着手。

    ■実際に担当者が作成した業務手順書

    単位:分

    ■実際のフィードバック内容

    11

    # 業務の処理手順 実施者1件あたり

    平均所要時間1回あたり実施件数

    1回あたり平均所要時間

    RPA化候補か

    1 稟議書内容チェック・検算・稟議番号採番 専任職員 10分 10件 100分 ×

    2 決裁後、稟議書コピー配布 専任職員 5分 10件 50分 ×

    3 発注依頼アップロード用データ入力 専任職員 2分 30件 60分 ○

    4 発注依頼アップロード、登録 専任職員 3分 30件 90分 ○

    5 発注書作成 専任職員 3分 30件 90分 ○

    6 発注書印刷 専任職員 2分 30件 60分 ○

    合計値(全体) - 25分 - 450分 -

    合計値(RPA化候補が"○"のみ) - 10分 - 300分 -

    以下の作業のロボット化については、独自ロボットを作成頂くことで可能です。

    作成にあたっては財務システムへのログイン作業からロボット化しますとログイン情報を保持したロボットの作成が必要になりますのでログインは手動で行って頂き、その先の作業からロボット化することを推奨致します。

    また、注文書出力作業(印刷)についてはFireFoxブラウザで動作するロボットの作成が可能です。

    ・【手順3】(財務システムフロント)発注依頼アップロード用データ入力

    ・【手順4】(財務システムフロント)発注依頼アップロード、登録

    ・【手順5】 (財務システムフロント)注文書作成

    ・【手順6】 (財務システムフロント)注文書出力

    上記の例では、注文書出力を

    まずは利用部門で開発することに

  • ©Waseda University 2019

    利用部門開発 -丁寧なサポート-

    利用部門担当者の開発にあたっては初回は対面でヒアリング結果をもとにハンズオンでロボットのひな形を作成し、その後の修正方法についてレクチャーするなど、丁寧な対応を実施。

    12

    R

    P

    A

    ハンズオン(初回)

    ハンズオン(必要に応じて2回目を実施)

    最終動作確認

    ロボットの雛形を確認

    ・ロボットの雛形の作成・修正方法のレクチャー

    ロボットの雛形の修正

    ・修正したロボットの確認・未解決の問題について、修正方法をレクチャー

    開発ロボットの動作確認

    対面サポート電話・メール

    対面サポート

    電話・メール

    サポート

    ・不明点等の確認・本稼働に向けた手続き方法確認

  • ©Waseda University 2019

    2018年度定量効果 14業務が稼働

    13

    部門 業務実行回数

    (年)

    導入前

    作業時間

    (分)

    導入後

    作業時間

    (分)

    年間削減

    時間(分)

    年間削減

    時間

    (時)

    導入効果

    (%)

    利用部門

    開発

    業務共通

    ロボ利用

    他部門

    展開

    上期 国際課 受入許可書の発行・送信 30 15 3 360 6 80.0% ○

    留学センター 留学奨学金の在籍確認 12 1,200 135 12,780 213 88.8% ○

    日本語センター 教員人事選考合否結果メール送付 4 120 38 328 5 68.3% ○

    情報企画課 LMS死活監視 8,760 3 0 21,900 365 100.0%

    教育学部 Web科目登録検索確認 2 4,442 482 7,920 132 89.1% ○

    下期 企画・建設課 発注依頼入力 180 120 30 16,200 270 75.0%

    支払請求伝票一括作成 120 60 20 4,800 80 66.7%

    発注書印刷 180 30 10 3,600 60 66.7% ○

    法学部 教授会等の会議資料印刷 36 44 4 1,440 24 90.9% ○

    試験アンケート 2 358 50 616 10 86.0% ○ ○

    志望理由アンケートフォーム設定 1 300 2 298 5 99.3% ○ ○

    志望理由ダウンロード 1 90 0 90 2 100.0% ○ ○

    年間 全部門 支払請求入力 218,442 17 6 2,402,862 40,048 64.7% ○

    振替伝票入力 5,510 6 4 13,775 230 41.7% ○

    合計 233,280 6,805 784 2,486,969 41,449 88.5%

    グローバルエデュ

    ケーションセン

    ター

    総勢49名がプロジェクトに参加(参加希望者が管理職経由でプロジェクトへの参加を申出)

  • ©Waseda University 2019

    2018年度定性効果 -開発プロジェクト参加者の声-

    14

    これまでは一部の奨学金しか担当できていなかったが、奨学金全般を広く担当することができるようになった

    学生からの問い合わせやデータ設定・確認に専念することができるようになった。

    人がチェックするよりロボットのほうが精度が高く、これまでその作業に従事していた3名(1日3時間×2週間)を別の作業に回すことができるようになった。

    業務理解(引継ぎ資料の作成)に時間を費やすことができるようになった。

    PDFでの資料保管が可能となり、共有や検索が容易になった。

    これまで当該業務に割り当てていた人的リソースを、ほかの試験業務に振り向けることで、準備を前倒しすることができた。

    業務改善に向けた考察業務や、電話、メール等の対外的な業務のほか、稟議書作成などの企画やデータ分析等の新たな業務に時間を割くことができるようになった。

    受け入れ教員や関係部門との調整、外国人研究者とのコミュニケーションに割く時間を増やすことができるようになり、業務の質が向上した。

    リストさえ間違えなければ誤送信するリスクがなくなったことで、ほかの業務に時間を充当することができるようになった。 業務フローが整理され、

    どの部分に時間がかかっていたか、RPA化することで何が効率化されるか明確になった。

    RPA化により、なかなか着手できないでいた業務調査、分析を行い、客観的な裏付けの元で次年度の方針策定を行うことができるようになった。

  • ©Waseda University 2019

    学生(Student Job)によるロボット開発

    15

    早稲田ポータルオフィス(WPO)

    早稲田ポータルオフィスでは、学生スタッフを多数勤務させており、同業務にもコミットさせています。早稲田大学では、Waseda Vision 150でスチューデントジョブの積極的な活用を掲げており、同業務を進める事により、スチューデントジョブの促進にもつながっています。

    (早稲田大学H.Pより抜粋)

    学生自身によるWPO業務の効率化

    WPOで働く学生に対し本企画参加の募集

    参加者はRPAトレーニングをオンデマンド受講

    改善案(RPAトレーニングのレポート課題)検討会

    ・RPAトレーニング内容振り返り

    ・改善案見直し~発表

    UiPathハンズオン

    対象業務To-Beフロー検討~開発~評価

    運用開始

    報告会

    学生は机上だけでなく実業務(企画)で、業務の可視化~改善、開発→学生自身の実績

    RPA開発チームファシリテート

    RPA開発チームサポート

  • ©Waseda University 2019

    RPAを中心としたデジタルトランスフォーメーション事例

    16

  • ©Waseda University 2019

    RPA+AIによる作業自動化

    17

    Googleが開発した機械学習のソフトウェアライブラリ「TensorFlow(テンサーフロー)」を利用し、支払伝票作成時に勘定科目の類推を行うAIモデルを10月8日より稼働。

    10月2日にKPMGコンサルティング、UiPathと同時にプレスリリースさせていただきました!

  • ©Waseda University 2019

    構築したAIモデルの特長

    データの傾向を分析し、同じような事業(事業グループ)のデータを学習したAIモデルを個別に用意するとともに、部門毎の勘定科目利用傾向を考慮できるようにした。

    18

    BB010

    事業研究課題コード

    書籍

    品目役務_内容

    K120000000

    部門ID

    〇〇書店

    支払先名称

    RPA

    3e

    事業研究課題コード

    部門グループ

    品名_役務内容

    支払先名称

    部門コード

    類推モデルへのINPUT

    勘定科目

    AIのOUTPUT

    教:消耗品費

    教:用品費

    教:雑費

    教:図書資料費類推

    教:機械器具

    類推先勘定科目

    ・・・

    AIが勘定科目を類推RPAがインプット項目をAIにAPI連携

    Step 0

    API連携

    AI

    AIが部門コードを基に部門グループを導出

    部門グループ(6種類)部門コード

    K120000000

    K460000000 付属機関

    K610000000 学校

    KP70000000 事務組織

    その他KZR0000000

    導出

    教員K19F215985

    ・・・

    ・・・

    ・・・

    ・・・

    ・・・

    Step 2

    ・・・

    教育研究経費モデル①

    科研費モデル②

    実験実習費モデル③

    学生支援経費モデル④

    管理経費モデル⑤

    施設管理経費モデル⑥

    その他経費モデル⑦

    BB010

    B1K20

    AX010

    C3050

    C2050

    ZD010

    L2060

    導出

    ・・・

    ・・・

    ・・・

    ・・・

    ・・・

    事業研究課題コード 類推モデル(7種類)

    事業研究課題コードから導出した勘定科目グループ毎にモデルを振り分け

    Step 1 Step 3

    (例)

    大学

    追加

    (例)

    類推モデル①

  • ©Waseda University 2019

    勘定科目類推精度検証結果

    対象勘定科目数が多く、対象データの少ない「管理経費」や「その他経費」は若干低めの結果となっているものの、類推精度は95.4%を達成。

    19

    モデル勘定科目大グループ

    対象勘定科目数

    検証データ数

    正解率

    1 教育研究費 106 8,000 95.5%

    2 科研費 10 2803 95.8%

    3 実験実習費 16 5,351 97.7%

    4 学生支援経費 24 191 95.3%

    5 管理経費 176 1,811 87.5%

    6 施設管理経費 40 623 95.8%

    7 その他経費 36 76 84.2%

    合計 313 18,855 95.4%

  • ©Waseda University 2019

    勘定科目類推を組み込んだ支払請求入力(Excel)

    20

    「勘定科目類推」ボタンを押すことで、Web API経由で勘定科目類推AIに問い合わせし、類推結果を一覧表示。

  • ©Waseda University 2019

    AIによる類推結果の利用状況

    類推結果を記録するとともに、その後支払伝票に登録された勘定科目と類推結果を比較することで、実運用における類推精度を把握可能とした。

    21

    AI

    RPA

    財務システム

    勘定科目

    類推結果支払明細等

    AIによる勘定科目類推に

    誤りがあった場合は修正

    登録された勘定科目に

    誤りがある場合は修正

    起票部門

    経理処理部門

    類推精度チェック

  • ©Waseda University 2019

    更なる効率化構想 -取引量の多い企業とのシステム連携-

    請求書による調達取引件数の多い企業とのシステム連携により売掛データを日次で大学側の財務会計システム受け取り、勘定科目の類推AIとの組み合わせで、年間数万件の伝票自動生成による省力化を見込む。

    2020年度稼働を目指して調整中。

    22

    実店舗

    事務所等

    財務会計システム

    売掛データ

    日次

    証憑提出

    請求書番号

    勘定科目

    売掛データ

    承認

    ネットショップ

    売掛データ

    日次

    予算コードを指定して商品を購入 証憑受付 支払伝票生成 支払承認

  • ©Waseda University 2019

    伝統的な答案整理業務へのUiPath標準OCR機能の活用

    【課題認識】

    ◼ 大学の基礎科目においては大人数授業が今も行われており、理解度確認のための教場試験が実施されている(早稲田大学の年間の設置クラス数は3.5万クラス)。

    ◼ 試験の実施~採点、成績入力の過程で、答案を学籍番号順に並べ替えて教員に渡すことは、採点簿への転記ミスを防ぐには必要な手順として、おそらく数十年続いている。

    ◼ 数百人を擁するクラスの答案並べ替えは30分程度は必要な負担の大きい業務。

    ◼ 300人を超える授業では、試験の答案を返却するにも大変な時間がかかるため、答案を返却しているクラスも多くはない。しかし試験結果の教員からのフィードバックは学修効果が高いことからニーズはある。

    23

    ロボットに答案の並べ替えができないか??

    答案を学生に時間をかけず返却できないか??

  • ©Waseda University 2019 24

    答案整理と採点結果フィードバック業務フロー

    24

    職員

    学生

    回収~スキャン

    RPA

    学籍番号読取(OCR処理)読取結果/採点簿照合

    RPA付与分学籍番号読取(OCR処理)学生へフィードバック

    答案 読取結果一覧

    システム

    採点簿

    教員

    印刷

    採点用印刷イメージ作成(PDF統合)・表紙・採点簿順答案:学籍番号付与・欠席者分用紙挿入・裏表紙

    採点用印刷イメージ

    読取不正分補正

    採点 採点済答案

    回収~スキャン

    採点済答案

    採点済答案答案読み取った学籍番号が採点簿に存在しない

    =OCR誤認識 あるいは履修登録なしの学生

    印刷文字として付与した学籍番号のためOCR精度は高い

  • ©Waseda University 2019

    UiPath標準のOCR機能

    25

    解答用紙

    学籍番号

    氏名

    XXXXXXXXX

    採点後答案は、あらかじめうめこんだこの部分を読取

    →活字、英数字

    この部分を読取

    →手書き、英数字

    英数字の読み取りそのものはgoogle OCRで十分読み取り可能。読み取り制度を向上させ

    るため、以下について考慮する必要がある。

    ⚫ OCR処理の座標の取得精度を上げるため、ずれにくい位置に配置した固定の枠に一文字ずつ記入させる方法が好ましい

    ⚫ 枠色は黄色及び濃度を25%以下に落とした黒を使用すること(Word基準)

    ⚫ 文字のサイズは、24~28ポイントを推奨

    ⚫ 各文字については、丁寧に記入してもらえるようガイドする

    ⚫ マークシートとしての読み取りは厳しい

  • ©Waseda University 2019

    RPAとクラウドサービス(Box)との連携 -業務共通ロボット-

    大学の業務では学生や教員との間で、個別の文書をやりとりする業務が数多く存在する。それらの業務に対応する共通ロボットをあらかじめ用意しておくことで、各種業務で利用している。

    26

    INPUT(共通) RPA OUTPUT

    Boxフォルダ

    設定ファイル

    対象者毎のBoxフォルダが作成される対象者毎のBoxフォルダを作成する

    対象者別フォルダ

    対象者リスト

    対象者毎ファイル

    Boxフォルダ作成ロボット

    ファイルアップロードロボット

    メール送信ロボット

    対象者毎のBoxフォルダに対象者毎のファイルをアップロードする

    対象者別フォルダ

    対象者毎のBoxフォルダに対象者毎のファイルが保管される

    対象者ファイル

    対象者リスト

    Boxのフォルダ作成やメール送信先を指定する

    設定ファイル

    INPUT/OUTPUTのファイル保存先を指定する

    対象者毎ファイル

    対象者毎に送付するファイル

    メールひな形

    差し込み用メール本文のひな形

    メールひな形

    メールひな形に対して対象者リストで指定されている内容を差し込みメールを作成する

    対象者リスト

    対象者ごとに、個別の宛先、氏名、内容、BoxファイルURLが記載されたメールを送信する

  • ©Waseda University 2019

    クラウドサービスをRPAで利用する場合の留意点

    ロボットに各種クラウドサービスを操作させることはできる。

    しかしながら、以下のような留意点がある。

    27

    サービスの画面インターフェース変更があった場合、必ずロボットの修正が必要

    小変更についてはサービスからアナウンスされないため、ロボットが動かなくなって初めて検知することに

    利用者権限で動作させることを想定していない Web API も存在し、万が一誤った処理を行うロボットを作成すると甚大な被害

    Web APIは呼び出しのインターフェースであってデータのマッピングやジョブ起動はできないため、後工程の処理が煩雑

    複数サービスを利用する場合、標準的でないWeb APIの存在による学習コストの問題

    APIを利用者権限で簡単に利用でき、

    各種システム間の連携コストを下げられるソリューションの必要性

  • ©Waseda University 2019

    CData Driverによる解決

    各種クラウドサービスのWeb APIをSQLで操作可能とするソリューションの活用。

    28

  • ©Waseda University 2019

    CData Driversが対象とするサービス

    29

    100以上のクラウドサービスのデータ参照・更新を、標準的なSQLで実現可能。

  • ©Waseda University 2019

    領収書・請求書等の電子化におけるRPA活用

    ◼ 電子帳簿保存法、e文書法に対応したソリューションが提供され、一般企業では紙の領収書を最終的に保存しない(監査対応も電子的に行うことができる)ことが選択できる状況となってきている。

    ◼ 学校法人会計においてはまだこの恩恵をうけられる状況にはないが、数年以内には可能な状況となることが想定される。

    30

    領収書電子化フロー

    請求書電子化フロー

    1か月単位で回収用封筒を配布し、回収箱に保管するなど適切に回収ができればよい。

    第三者が37日以内に電子化する必要がある。

    本人による電子化は、受領日翌日から3日以内に電子化、自筆署名、写真にぶれがないなどが条件。

    電子請求書の場合には、そのまま電磁的に保管すれば紙保管は不要となる。

    ※株式会社コンカー「領収書・請求書電子化完全ガイド」より再構成

  • ©Waseda University 2019

    証憑電子化取組み効果

    株式会社PFUでは、1998年の電子帳簿保存法の施行から総勘定元帳等の電子保存を開始し、2005年に規制緩和が施行されると請求書のスキャナ保存を全国で初めて開始するなど、以前よりペーパーレスの全社活動に取り組んできた。現在はすべての帳簿書類を電子保存し、紙での保存は廃止したとのことだが、完全に紙保管を廃止していなくとも、電子保存を併用するだけでも以下のような効果があるとしている。

    31

    ※株式会社PFU PFU TECHNICAL REVIEW 49号「e-文書法対応ペーパーレスで働き方変革を実現 ~PFUの実践事例紹介~」参考https://www.pfu.fujitsu.com/about/technology/no49/images/49-6.pdf

    # 取組み効果 概要 定量効果

    1問い合わせ対応の効率向上

    支払先業者からの支払内容の問い合わせへの対応効率向上

    30分/件→5分/件

    2書類検索時間の大幅削減

    請求書などの画像データを瞬時に検索できる

    書類探索工数85%削減

    3税務調査準備時間の削減

    3年分の原本を探索し税務調査の部屋に運び入れていた状況からPCとプリンタを準備するのみにできる

    60時間→4時間

    4会計監査・内部監査対応の省力化

    会計士にも自身でPCを操作して検索してもらうことで監査日数の削減

    監査日数減による監査報酬減

  • ©Waseda University 2019 32

    RPAを利用した証憑等イメージ管理~照会の流れ

    職員

    一覧

    RPA

    システム

    支払請求入力用紙+証憑類

    PDF

    証憑類

    支払請求入力用紙

    支払請求入力用紙+証憑類

    PDF

    イメージ紐づけテーブル

    格納 支払請求

    財務システム証憑等

    検索システム

    イメージ照会

    BOX

    A:保管・紐づけ B:キーワード追加 C:利用(照会)

    スキャン時にイメージが格納されるフォルダを監視し、保管されたイメージをBOXにアップロードする

    その際、アップロードしたBOXの格納場所のURLと管理番号をイメージ紐づけテーブルに保管する

    財務システムに登録後、当該伝票のキーワード※をイメージ紐づけテーブルに保管する

    ※管理番号支払請求番号事業/研究課題コード箇所コード処理結果

    紐づけられているキーワード項目の値で検索し、証憑類イメージを表示する

    UiPath製品のロードマップに期待

  • ©Waseda University 2019 33

    ご清聴ありがとうございました。