社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み -...

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プール学院大学研究紀要 第51号 2011年,217~228 1.問題 文部科学省(2004)のキャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議は、職業的(進路) 発達にかかわる諸能力として「人間関係形成能力」「情報活用能力」「将来設計能力」「意思決定能力」 の4領域、およびこれをブレークダウンした8能力―1)自他の理解力、2)コミュニケーション 力、3)情報収集力、4)職業理解力、5)役割把握力、6)計画実行力、7)選択力、8)課題 解決力―の育成を提言している。こうした職業的(進路)発達にかかわる諸能力の育成が提言され た背景には、学校から社会への移行をめぐるさまざまな問題や若者の意識変化、少子高齢化・高学 歴社会の中で、高等教育機関への進学率が上昇する一方で、職業に関する選択や決定ができなかっ たり、先延ばしをしたりする若者の増加が指摘されたからである。 一方、経済産業省(2006)は、社会人基礎力に関する研究会において、「社会人基礎力」という 概念を打ち出し、「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力 (チームワーク)」の3領域、およびこれをブレークダウンした12能力―1)主体性、2)働きかけ 力、3)実行力、4)課題発見力、5)計画力、6)創造力、7)発信力、8)傾聴力、9)柔軟 性、10)情況把握力、11)規律性、12)ストレスコントロール力―の育成を提案している。この背 景には、近年、社会生活の中でこのような能力を身につける仕組みの働きが相対的に低下してきた ことがある。経産省(2006)によれば、これまで、職場や地域社会で活躍するために必要な能力 は、大人になる過程で「自然に」身につくものと考えられており、明確な定義は与えられてこなかっ た。しかしながら、職場や教育をめぐる環境が変化する中、こうした能力に明確な定義を与え、意 識的な育成の対象としてとらえることに大きな意味があるとし、職場や地域社会の中で多くの人々 と接触しながら仕事をしていくために必要な能力を「社会人基礎力」と名付け、その定義や育成・ 評価、活用のあり方等について集中的な議論をし、整理を行っている。 このように、文部科学省と経済産業省が、ほぼ同時期に、それぞれ独自の立場から、働くことに 関連する指標を提言しているが、このことについて、寿山(2007)は、このことそのものが、教育 社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み 西 道   実

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Page 1: 社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み - Poole社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み 219 2.改訂の方法 Gú>ÔGû -0 Fô2{ 西道(2009)で構成された15項目の尺度は、それぞれが測定対象とされる15の力に1対1で対応

プール学院大学研究紀要 第51号2011年,217~228

1.問題

 文部科学省(2004)のキャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議は、職業的(進路)

発達にかかわる諸能力として「人間関係形成能力」「情報活用能力」「将来設計能力」「意思決定能力」

の4領域、およびこれをブレークダウンした8能力―1)自他の理解力、2)コミュニケーション

力、3)情報収集力、4)職業理解力、5)役割把握力、6)計画実行力、7)選択力、8)課題

解決力―の育成を提言している。こうした職業的(進路)発達にかかわる諸能力の育成が提言され

た背景には、学校から社会への移行をめぐるさまざまな問題や若者の意識変化、少子高齢化・高学

歴社会の中で、高等教育機関への進学率が上昇する一方で、職業に関する選択や決定ができなかっ

たり、先延ばしをしたりする若者の増加が指摘されたからである。

 一方、経済産業省(2006)は、社会人基礎力に関する研究会において、「社会人基礎力」という

概念を打ち出し、「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力

(チームワーク)」の3領域、およびこれをブレークダウンした12能力―1)主体性、2)働きかけ

力、3)実行力、4)課題発見力、5)計画力、6)創造力、7)発信力、8)傾聴力、9)柔軟

性、10)情況把握力、11)規律性、12)ストレスコントロール力―の育成を提案している。この背

景には、近年、社会生活の中でこのような能力を身につける仕組みの働きが相対的に低下してきた

ことがある。経産省(2006)によれば、これまで、職場や地域社会で活躍するために必要な能力

は、大人になる過程で「自然に」身につくものと考えられており、明確な定義は与えられてこなかっ

た。しかしながら、職場や教育をめぐる環境が変化する中、こうした能力に明確な定義を与え、意

識的な育成の対象としてとらえることに大きな意味があるとし、職場や地域社会の中で多くの人々

と接触しながら仕事をしていくために必要な能力を「社会人基礎力」と名付け、その定義や育成・

評価、活用のあり方等について集中的な議論をし、整理を行っている。

 このように、文部科学省と経済産業省が、ほぼ同時期に、それぞれ独自の立場から、働くことに

関連する指標を提言しているが、このことについて、寿山(2007)は、このことそのものが、教育

社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み

西 道   実

Page 2: 社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み - Poole社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み 219 2.改訂の方法 Gú>ÔGû -0 Fô2{ 西道(2009)で構成された15項目の尺度は、それぞれが測定対象とされる15の力に1対1で対応

プール学院大学研究紀要第51号218

界と経済界との連携がうまく機能してこなかった結果であると指摘した。そのうえで、双方の目指

す方向が同じであることから、縦割りの弊害を排除し、文部科学省と経済産業省、教育機関と企業

団体が連携をとり、具体的な推進プランを明示した政策を実施することで、キャリア教育が社会人

基礎力を持った人材の育成につながると述べている。

 西道(2009)は、こうした提言・提案を受け、文部科学省の提言する「職業的発達に関わる諸

能力」と経済産業省が提案する「社会人基礎力」の概念的定義を整理するとともに、独自調査で収

集した基礎力を精査して加え、測定の対象とすべき指標の整理を行っている。その結果として、指

標とされた項目は表1に示すとおりで、比較的複合概念の少なかった社会人基礎力が中心となり、

4領域15能力にまとめられている。

表1 4領域15項目からなる測定尺度(西道、2009)

 また、西道(2009)は、これらの指標をもとに、15項目からなるキャリア教育プログラム効果測

定尺度を作成し、クラス単位での効果測定が実施できるようにしている。

 本研究では、西道(2009)の作成したキャリア教育プログラム効果測定尺度を改訂し、これまで

クラス単位としてきた効果測定の単位を個人単位にまで小さくすることで、より汎用的な尺度利用

を可能にし、キャリア教育において育成される能力、一般的には社会人基礎力と呼ばれる「働くた

めの素養」を測定する尺度の構成を試みる。

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社会人基礎力の測定に関する尺度構成の試み 219

2.改訂の方法

 西道(2009)で構成された15項目の尺度は、それぞれが測定対象とされる15の力に1対1で対応

している。これは、この尺度が初等教育レベルから高等教育レベルまでの広範な発達段階において、

クラス単位での効果測定を可能にするために開発されたものであり、個人内および個人間の分散を

細かく測定する必要性がなかったからである。しかしながら、この尺度を、個人単位での測定が可

能になるように改訂すれば、より汎用的な用途を持つ尺度として利用できるようになる。そのため、

尺度値のスケールをより細かくするために、各能力に対応する項目数を3倍にした上で、下位尺度

ごとの一次元性と信頼性を検討し、尺度の改訂を行う。

 既存の測定項目について、項目数を3倍にすることを目的に修正と追加を試みた。具体的には、

各測定項目に対応する能力の概念的定義を確認し、それにもとづき、操作的定義を3項目で行うこ

ととした。その際、基本的には既存の項目を優先し、それに2項目を追加する方法をとった。ただ

し、項目数が増えることで、既存項目の操作的定義が曖昧になったり、項目間の定義内容が必要以

上に重複したりする場合は、既存項目についてもワーディングの修正を行っている。以上の手続き

を経て、修正・追加版の質問項目は、表2に示すとおりで、合計45項目とした。

 上記のプロセスで改訂された測定項目を用いて、尺度構成と標準化を目的としたデータの収集を

行った。調査の実施に際しては、南大阪地域大学コンソーシアムに加盟する大学のうち、3校から

協力が得られ、各大学の新入生に対して、平成22年4月初旬~7月下旬にかけて調査が実施された。

調査データの回収数は総数が362であった。

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表2 修正・追加版45項目

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3.項目分析

 4件法により評定された回答について、「とてもある」を4点、「まったくない」を1点として数

値化し、集計・分析にはSPSS統計パッケージを利用した。

 まず、全項目について平均値と標準偏差を算出し、反応率の偏向を検討したところ、すべての項

目について問題のある偏りは見られなかった。

 次に、下位尺度毎に因子分析を実施し、一次元性を確認するとともに、 係数を算出し、尺度項

目としての信頼性を検討した。これらの分析においては、西道(2009)に示された4因子構造を踏

襲し、尺度全体の構造分析は行わず、領域毎に下位尺度の検討を行っている。各領域における下位

尺度の検討結果は以下の通りである。

 この領域は、主体性、働きかけ力、実行力の3つから構成されるため、これら下位尺度の9項目

について、主因子法を用いて因子数を指定せずに因子分析を行った。結果として2因子が抽出され

たため、因子数を1因子(主成分法)に指定して、因子負荷量の低い1項目(7.自ら目標を設定

し、粘り強く行動する力)を削除した。その上で、再度、主因子法を用いて因子数を指定せずに因

子分析を行い、8項目が1因子で安定することを確認した。次に8項目全体の 係数と各項目を除

いた場合の 係数を算出し、信頼性を確認したところ問題のある項目はなく、前に踏み出す力を8

項目で確定させた(表3)。信頼性については折半法でも確認している。

表3 前に踏み出す力の基本統計量・因子得点・α係数

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 この領域は、課題発見力、計画力、創造力、情報収集力4つから構成されるため、これら下位尺

度の12項目について、主因子法を用いて因子数を指定せずに因子分析を行った。結果として、2因

子が抽出されたため、因子数を1因子(主成分法)に指定して、因子負荷量の低い1項目(10.自

分に必要な情報を得るために、あらゆるメディアを活動する力)を削除した。その上で、再度、主

因子法を用いて因子数を指定せずに因子分析を行い、11項目が1因子で安定することを確認した。

次に11項目全体の 係数と各項目を除いた場合の 係数を算出し、信頼性を確認したところ問題の

ある項目はなく、考え抜く力は11項目で確定させた(表4)。信頼性は折半法でも確認している。

表4 考え抜く力の基本統計量・因子得点・α係数

 この領域は、説得力、発信力、プレゼンテーション力の3つから構成されるため、これら下位尺

度の9項目について、主因子法を用いて因子数を指定せずに因子分析を行うと、問題なく1因子構

造になった。次に9項目全体の 係数と各項目を除いた場合の 係数を算出し、信頼性を確認した

ところ問題のある項目はなく、伝える力は9項目で確定させた(表5)。信頼性は折半法でも確認

している。

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表5 伝える力の基本統計量・因子得点・α係数

 この領域は、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、職業理解力の5つから構成されるため、こ

れら下位尺度の15項目について、主因子法を用いて因子数を指定せずに因子分析を行うと2因子構

造になった。そこで、因子数を1因子(主成分法)に指定して、因子負荷量の低い3項目(4.自

分の考えに固執せず、異なる考えや立場を理解する力、43.集団や社会生活の規則やルールを守っ

て適切に行動する力、17.日々の体験を通して、社会の規範やマナーを理解する力)を削除した。

その上で、再度、主因子法を用いて因子数を指定せずに因子分析を行ったところ12項目で安定した。

次に12項目全体の 係数と各項目を除いた場合の 係数を算出し、信頼性を確認したところ問題の

ある項目はなく、チームで働く力は12項目で確定させた(表6)。信頼性は折半法でも確認している。

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表6 チームで働く力の基本統計量・因子得点・α係数

 上記の手続きで構成した尺度を用いて、領域毎に尺度値(4点:とてもある~1点:まったくな

い)を単純加算した合計得点を算出し、GP分析を実施した。まず、領域毎の尺度項目に弁別力が

あるかどうかを確認するため、上位約25%、下位約25%を基準点として対象者の3分割を行い、上

位群と下位群の差をt検定を用いて確認したところ、いずれの領域についても1%水準での有意差

があり、弁別力が確認された(表7)。また、領域毎の全項目について、上位群と下位群の差異を

確認したところ、4領域の全ての項目で、1%水準での有意差があり、2群の差異が確認された。

表7 領域毎のGP分析結果

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4.改訂版尺度と利用方法

 上記の分析結果をもとに、修正・追加版の45項から5項目を除いた40項目で、社会人基礎力測定

尺度とする。この尺度は、大学生および一般社会人向けで、プログラムの効果測定を個人レベルで

実施できるように構成したものであり、かつ、下位尺度ごとの信頼性も高めている。そのため、当

初の尺度構成の経緯は、キャリア教育の効果測定にあったが、汎用性を高めたことで、結果的に、

個人単位で社会人基礎力に相当する力を測定するための尺度として用いることが可能であると考え

ている。

 この尺度は、従来通り、キャリア教育プログラムのプレポストで、クラス単位および個人単位の

変化を比較することができるのみならず、個人単位では、既存データの分布における自身の位置を

知ることで、同世代の他者との比較を相対的に行えるようになった。具体的には、分析対象とした

データ全体から相対比較の参考基準となるように、下位尺度得点の分布と平均値を領域ごとに算出

してあるので(表8)、個人単位の測定結果を分布上にプロットしたり、参考値と相対的に比較し

たりすることが可能である。

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表8 下位尺度得点の分布

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1) 本論文は平成22年度の南大阪コンソーシアム「キャリア教育プログラムの効果測定項目およびフィードバッ

クシステムの策定報告書」の一部を加筆・修正したものである。

経済産業省(2006).社会人基礎力に関する研究会 ―中間取りまとめ―.文部科学省(2004).キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書 ―児童生徒の一人一人の勤

労観・職業観を育てるために―.西道 実(2009)小・中学校におけるキャリア教育プログラムの効果測定 プール学院大学研究紀要 第49号.193-207

寿山 泰三(2007).キャリア教育と職業能力 京都創成大学紀要 第7巻.41-68

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(ABSTRACT)

Research on the Scaling of Fundamental Competencies for Working Persons

SAIDO Minoru

  This study aims at revising the scale of existing measurement used in the Career Education

and making the scale of Fundamental Competencies for Working persons. The scale of existing

measurement was intended to measure the effectiveness of the Career Education in class,

however this revision is aimed at the individual level which can be measured it. Research

was conducted in early April to late July in 2010. Subjects were new students who were from

the three universities where have joined the University consortium of southern Osaka. Total

answers were 362. The data analysis and scaling were followed the four areas of existing

measurement. Another measurement of area items was confirmed the one-dimensional factor

and was examined the reliability by calculating coefficient . Value of reference standard in

each area was calculated from the collected data. It is possible for subjects to compare relative

comparisons with others of the same generation.