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1 建物と形態 建築物の形態と構造との関わり

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建物と形態

建築物の形態と構造との関わり

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建築物の形態と構造との関わり

1.自然物と人工物の関係

2.構造材料の特徴

3.基本的な形態

4.個々の形態の特徴と実例4.1 アーチとカテナリー

4.2 ヴォールトとドーム

4.3 はりと柱

4.4 トラスとスペースフレーム

4.5 シェル

4.6 吊り構造

4.7 空気膜構造

4.8 折板構造

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1.自然物と人工物の関係:「共通点」 (1) 形態の類似

放散虫の骨格ローマの小スポーツパレス

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1.自然物と人工物との関係:「相違点」

(1) スケール

• 力学的なメカニズムが異なる

– 放散虫:表面張力

3次元シンメトリー

– 小スポーツパレス:重力

2次元シンメトリー

• 使用する材料が異なる

– 長さが2倍なら重量は8倍

人工物は高い材料強度 が必要

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1.自然物と人工物との関係:「相違点」

(2) 形態決定の要因

– 自然物:意志がない

• 環境,力学的要因,

効率,生命体とし

ての効率

– 人工物:意志がある

• 美的センス,宗教

• 技術力,経済性,

工期

Euardo Torroja研究所の石炭庫

1951

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自然物と人工物と の関係:「相違点」

(3) 完成までのプロセス

– 自然物

常に安定

– 人工物

完成まで不安

定 → サポート

Uta州のRainbow天然アーチ

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人工物

完成まで不安定

サポート

Nogent sur Seineの石造アーチ(1768)

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2.構造材料の特徴

• 石 (stone)• れんが (brick) →

圧縮に強く,引張に弱い

• コンクリート

(concrete)

– ローマ時代:ポゾラニックモルタル(火山灰,凝灰岩)• 鋳鉄 (cast iron)

– 鋳物:堅くてもろい

• 錬鉄 (wrought iron)– 鋳鉄を脱炭したもの。柔らかく鍛造出来る。

• 鋼 (steel)– 錬鉄より炭素量が多く,少し堅い。

• アルミニウム(aluminum)– 軽い,柔らかい,美しい

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構造材料の特徴

• 鋳鉄(cast iron)• 鋼(mild steel)• コンクリート

• 木材(timber)

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部材に作用する力

• a:引張

• b: 圧縮

• c,d : 曲げ

• e: ねじり

• f,g: せん断

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基本的な形態:引張に抵抗する形態

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基本的な形態:圧縮に抵抗する形態

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基本的な形態:圧縮に抵抗する形態

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基本的な形態:曲げに抵抗する形態

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4.個々の構造形態の特徴と実例

4.1 アーチとカテナリー

4.2 ヴォールトとドーム

4.3 はりと柱

4.4 トラスとスペースフレーム

4.5 シェル

4.6 吊り構造

4.7 空気膜構造

4.8 折板構造

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カテナリー

アーチ

アーチとカテナリー

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アーチ

• 石造

ゼゴビアの水道橋

(DC.2, Spain)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
ローマ人がつくった水道橋。長さ728m、高さはもっとも高いところで29m。花崗岩だけを積み重ねただけの橋で17Km離れた川から水を引き、つい十数年前まで現役で使われていた。

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木造アーチ

木造アーチ:Westminster Hall(1402) スパン20.5m

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Westminster Hallのメカニズム

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ヴォールトとドーム

• ヴォールト

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ヴォールトの形の原理

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バットレスとタイ

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アミアン大聖堂フランス最大の盛期ゴシック大聖

堂 全長145m、天井の高さ約

42.3m、身廊幅14.6m

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
アミアン大聖堂 フランス最大の盛期ゴシック大聖堂。 全長145m、天井の高さ約42.3m、身廊幅14.6m。 1152年に献堂されたロマネスク様式の大聖堂が1218年に雷火で焼失。 1220年頃から再建が開始され、外陣が1245年頃に完成した。内陣は1238年頃に着工され、1258年までに放射状祭室を完成、内陣の天井を1269年までに架け終り、1288年にトランセプトを含め主要部分が完成した。 南塔は14世紀後半、北塔は15世紀はじめに完成した。 身廊は当初の計画より約3mほど高く建設され、そのために西正面は、扉口の上に2層の連窓を重ねるシンプルな当初のデザインから、小さなバラ窓を設け、その下の連窓の前に小アーケードと「諸王のギャラリー」を増設した。 1849年以後にヴィオレ・ル・デュックにより西正面のバラ窓上のギャラリーや北塔の上部などが改築された。 内部は内陣のトリフォリウムがステンドグラス化するなど、古典的なランス大聖堂にくらべ新しい空間表現を繰り広げている。 内陣の二重側廊と周歩廊を隔てて7つの祭室を設ける形式は、大聖堂の内陣形式として典型となり、各地で模倣された。

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リブの造形の変遷

ブールジュ大聖堂 (13世紀) キングスカレッジ礼拝堂(15世紀)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
ブールジュ大聖堂 パリの南約200kmの、ロアール川の支流に面するブールジュにあり、正確にはブールジュのサン・テチエンヌ大聖堂という。シャルトル大聖堂と並ぶ盛期ゴシックの最初の大聖堂。�ほぼ同時期のシャルトル大聖堂の形式はフランス古典ゴシックの出発点となりひろまったが、ブールジュ大聖堂は特異な形式をもっており、影響を与えた大聖堂は少数である。�ブールジュ大聖堂は袖廊のない単純な二重側廊、半円形の二重周歩廊をもち、その発想の影響源をパリのノートルダム大聖堂に見ることもできるが、しかし内部空間はまったくことなる。 �� 2度の火災の後に、ブールジュの大司教アンリ・ド・シュリーにより、1195年に再建がはじまる。1214年に内陣部が完成、1225-55年に外陣が建設されたが、西正面は1270年代まで建設が続く。 その後手が加えられ、1505年に北塔が崩壊し1542年に再建された。

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キングスカレッジ礼拝堂

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
1441年に、ヘンリー6世が創設したカレッジで、礼拝堂は70年をかけて完成し、チューダ王朝時代の壮麗な礼拝堂。����

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キングスカレッジ礼拝堂

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ドームの形の原理

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パンテオン

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
紀元前27年にアグリッパが建てた神殿を118年にハドリアヌス帝が建て替え、609年には教会となった。 世界にその類を見ないこのフォルム、高さと直径が同じ43.3mのドーム、その中央から光がこぼれる穴、見事な古代建築技術の成果である。 かつて、神々が飾られた壁龕は今では礼拝堂になり、ラファエロや初代イタリア王ヴィットーリオ・エマヌエーレやウンベルト1世などがここに眠る。

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パンテオンの構造

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
ドームを円筒形の壁体は厚さが6m以上もあり,ここに8個のノッチ(くぼみ)がありその一つが出入り口になっている。材料は天然セメントを用いたコンクリートと煉瓦である。ドーム頂部には直径8.2mの開口部があり,採光窓になっている。ドームの内部は格子天井のように縦横のリブを残してドームの厚さをえぐり取り,重量の軽減を計っている。

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• イタリア・フィレンツェ

1296年~1471年

三廊のバシリカ式大聖堂

正称、サンタ・マリア・デ

ル・フィオーレ大聖堂

「花

の聖母」を意味する

200年にわたって造られ、

ドームの設計は、ブルネレ

スキー(1434年竣工)ファ

サードは19世紀の建築

サンタ

マリア

デル

フィオーレ

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
フィレンツェではひときわ目立つこの建物は「ドゥォーモ(大聖堂)」と呼ばれており、建築としてだけではなく、フィレンツェの都市を構成している都市的な規模の構築物です。 フィリッポ・ブルネレスキのこのクーポラ(円蓋部分)によって中世は幕を閉じました。�中世が開拓し発展させた建築技術は、中世のように技術を表現の前面に押し、技術自身が表現であるのではなく、このドームが内と外の二重の皮膜によって覆われていることに見られるように、構造技術は表現を支えるものであり、表現は中世的構造技術から自立していきました。�(同様に、視覚的に二重ドームを用いることになった近代建築のの顕著な例としてシュタインホーフ教会(オットー・ワーグナー設計:Vienna,1905-7)があげられます。) �� もとは1296年に起工されたゴシックの建物ですが、鐘塔は1334年からジョットーによって起工され、ドラムの上に載る内径43mの八角ドームは1418年の競技設計でブルネレスキの案が1420年から着工されました。�内径43mといえば、ローマのパンテオン(Roma, A.D.2c)を思い出します。このような巨大なクーポラは過去にあるのはパンテオン、そして1346年に崩壊したイスタンブールのハギア・ソフィア聖堂(A.D.6c)くらいです。 �� クーポラの全高と基部の直径の比は2対1で、この比率は大聖堂のあらゆる部分を統御しています。

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フィレンツェ大聖堂 の構造

• 二重構造の屋根

• 鎖による水平リング

• 木材のタイ

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ハギアソフィア ビザンティン帝国ユスティニアヌスの治世のもと、532~537年にかけて

建造されたビザンティン建築の傑作

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ハギアソフィアの構造

ペンデンティブ

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ハギアソフィアのドームの内部

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ドームの規模の比較

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サン・ピエトロ大聖堂 所在地:

イタリア、ヴァチカン市国,設計:

ミケランジェロ、G.ポルタ、

D.フォンタナほか,建築年:1506-1667•

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
正面。カルロ・マデルナ(1556-1629)設計。 サン・ピエトロ大聖堂はギリシア十字形と正方形の複合した平面を持つ集中式のブラマンテ案が採用されるが、ブラマンテの没後ラファエッロとジュリアーノ・サンガッロ、フラ・ジョコンドにより集中式の平面は否定された。�ラファエッロの没後、アントニオ・ダ・サンガッロとペルッツィにより工事が再開されたが、アントニオが没するとミケランジェロが新しく担当することになった。�ミケランジェロは再び集中形式を採用し、壁主体の力強い造形をなした。 � ドーム。ミケランジェロ設計。 ミケランジェロは建造途中で完成を見ることなく死んだが、1/5のスケールの精緻な木の模型に従って完成された。�内径42m、内側の高さ29mのドームは地上から頂上まで138mある。�2本の対の柱や柱間にある窓、頂上のランタンはミケランジエロの特徴が出ており、ルネッサンスの幕を開けたブルネレスキのフィレンツェのドゥーモ(大聖堂)と好対照をなしている。 �

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アーチの応力状態とひび割れ

応力状態 引張力に伴うひび割れ

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サンピエトロ大聖堂のひび割れ

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コローニア・グエル教会 アントニオ・ガウディ

(1914)

レンガによるリブ付きドーム

←天井から吊り下げられた索条 模型を使った実験

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称:コローニア・グエル教会 設計者:アントニオ・ガウディ 建設年月日:1914 構造形態: シェル 都市: バルセロナ 国名: スペイン 概説: レンガによるリブ付きドーム� この作品は「グエル公園」と並んで,A.ガウディが都市計画家としての才能を発揮した労働者コロニー計画の最終段階として建てられたものである。コロニーの外れにある松林の中の斜面に、半分埋まるように建っており、上には教会堂が建つ予定であった。� 傾斜柱、多角形アーチ、クーポラによる構造形式は、天井から吊り下げられた索条模型を使った10年にもわたる実験の結果生まれたもので、ゴシックを上回る合理性を有しているだけでなく、独創的で神聖な形態・空間に奉仕している。そして玄武岩、レンガ、タイル、多彩色のガラス窓などの多様な材料のテクスチュアが幻想的な雰囲気を高めている。またガウディは、玄関ポーチにみられる双曲放物線によるヴォールトを、三位一体の象徴(2本の基準線が「父」と「子」、母線が「聖霊」)として考えるなど、光と陰、形態によって、宗教的象徴性を生み出していた。� ここでの好結果が「サグラダ・ファミリア聖堂」の構造につながっていたと言われる。�「建築20世紀1」 p116�

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コローニア・グエル教会

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コローニア・グエル教会

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シェル:現代のドーム

• シェルの形と力の流れ

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シェルの形と力の流れ

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シェルの形と力の流れ

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MITのKresgeオーディトリアム(1955)

Eero Saarinen 1910-1961

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称: MITクレスジ講堂 設計者: アンマン&ウイットニー、E.サーリネン 建設年月日:1955 構造形態: シェル 都市: ボストン 国名: アメリカ 概説: 球の中心を通る平面で、球面の1/8に切断された切断球面シェル�約1500トンのシェルは支点間スパン48mの3点で、ピン支持されている。単調な球形シェルを造形的にうまく処理しているが、支持点近傍に応力が集中し、その処理に苦労している。シェル中央厚約9㎝。�「建築知識別冊 空間と構造フォルム」'81.2(け)�

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St Louis空港ターミナルビル

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称:セントルイス空港ターミナル 設計者:ミノル・ヤマサキ 建設年月日:1956 構造形態: シェル 都市: ミズーリ州セントルイス 国名: アメリカ 概説: 4点支持相貫体シェルの3連続 円弧方向スパン37m�円弧方向スパン約37m、ライズ9.8m、曲率半径22.5mのショートシェルのクロスヴォールト。シェルの立体的剛性を高め、曲げ抵抗を増すため、自由端に補剛リブ、交差部に放射状2ヒンジアーチがもうけられた。中央部シェル厚11.5㎝。� 三組の各々構造的に独立した薄肉コンクリートの交差ヴォールトを並べた屋根を持ち、それらは三角形状のガラス壁によって隔てられている。シェルの自由端及び交差部は、外部にもうけられたリブによって補強されている。� この対角線リブには荷重の大部分が自然に集中するので各シェルごとに四つの支店を持つ事は極めて論理的といえる。外向きのスラストは、各支点間の床レベル以下にもうけられたタイにより抵抗される。�「曲面構造」坪井著、p38 p51 「構造とその形態」(彰国社)�

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東京国際貿易センター

スパン110m

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称: 東京国際貿易センター2号館 設計者: 坪井善勝 建設年月日: 1958 構造形態: シェル 都市: 東京都中央区 国名: 日本 概説: 鉄骨球形シェル 直径110m� 高さ31mの鉄骨造切断球面シェル。切断部はスパン100mのアーチで補剛。曲面分割は頂点を基点として平面的に6等分された母線を20等分。1辺約3mの3方向グリッドで応力の流れはジオデシック・ドームよりなめらか。�展示場が要求するところの大空間に屋根をかける場合、いろいろな構造様式があると思うが、この2号館では他の2つの常設館が視覚的に直線によって構成されているのに対し屋根面積が大きいために必然的に増大する荷重を素直に地盤に伝えると共に曲線の美しさを強調するためと機能上から、球殻を一箇所大きく切断した欠円球殻を採用したのである。曲面を構成するのにコンクリートにするか、鉄骨を選ぶかの問題は施工および工期の関係で鉄骨を採用することになった。�鉄骨部材の寸法と組方は第1図と第2図に示してあるが、ここで部材の組方について簡単にふれておこう。さてわれわれが室内に入ってドームを見上げた場合、球形屋根の頂点より地盤に向って、なるべく不規則に折れ曲がることなしに直線に部材の線が通って目立つ方が力の流れを単純に把握し抵抗を感じないですむ。しかしこの骨組の単純化はなかなか困難でフーラードームはこれを正多面体に組むことによって外観上は見事な構造にしたが力の流れはあまりなだらかではないように思われる。�ところで2号館のドームでは平易面的に見て頂点を基点として6等分しこの一区劃を骨組の単位としたもので6等分された各母線をさらに20等分し(1辺が約3m)2つの隣り合った母線上の点を通る大円を作り、これをまた約3mに等分してゆく。このようにすれば部材の種類がいくぶん増えるという欠点はあるが非常にきれいに分けることが可能である。リブ付円板をガセットプレートとしたことは製作の単純化と同時に直線材の集合を視覚的にひきしめるという意匠的効果をねらったものである。�ところでこの鉄骨の骨組をシェルとして解析するのであるが、このことに対して疑問をもつ人も多いようである。コンクリートのシェルでもリブが付いたり、穴があいたりしてもやはり異方性のシェルとして解析するのであるから鉄骨で組まれた曲面屋根の細い部材が目立って気になるかもしれないが大局的に見れば何らシェルとしての性格を失わないであろう。すなわち面内の力だけで外力と釣合っているものとするとその鉄骨を一枚の鉄板に置きかえるとどれだけの厚さになるか、そしてまた曲げ応力で抵抗するためにはどれだけの厚さにすればよいかをきめ板に置換し、これを scheibe と platte に分けて解くのである。�さてこの2号館ドームの実際の解析方法であるが、これは従来の截断球殻すなわち正方形(もしくは長方形)プランをもったシェルとは異なり第3図に示すように球殻の一部を切断したものであるから、完全な球殻と比較すれば、シェルの切断部付近においてのみ応力が著しく乱されるということが予想され第3図の代りに第4図のようなシェルを解析してその切口近くの応力の乱れを調べるのである。また、シェル切断部を補強してる鉄骨鉄筋コンクリートのアーチがシェル外方に傾斜しているために、切断口に沿ってアーチ自重のy軸方向成分が外力として作用していることになりシェルが引張を受け応力の撹乱を起すが、これもやはりアーチの近くに生じる現象にすぎない。�さて下部構造であるが鉄骨の骨組は下へきて、鉄筋コンクリートのリングに接合され、このリングがV字状の柱によって支持されているが、このリングはシェル切断の影響による応力の乱れによってシェルから伝わる大きな曲げモーメントに抵抗させることは困難なので、単に鉄骨シェルを伝わってきた面内の力の流れを支柱に流す役目をするにすぎない。�またリングのドの鉛直柱は単にリング自重……�「建築」'61.1�「建築知識 別冊 空間と構造フォルム」'81.2(け)�

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ローマオリンピック小スタジアム

球形シェル

直径56m

直径56mのリブ付球形シェル。

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称: ローマオリンピック小スタジアム 設計者: P.ネルヴィ 建設年月日: 1957 構造形態: シェル 都市: ローマ 国名: イタリア 概説: 球形シェル 直径56m�直径56mのリブ付球形シェル。シェル周辺は、球面の接線方向に傾いたY形バットレスで支持されている。1620個のPCフェロセメント部材の上に、ワイヤメッシュで補強されたコンクリートが打たれ、シェル面は補強リブによって一体化されている。�橋脚はPSコンクリートのリング基礎で拘束している。�「建築知識別冊 空間と構造フォルム」'81.2(け) 「建築」'62.8 ネルヴィ特集�

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Auditorio, Hotel Casino de la Selva RC shell

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
Name of Building : Auditorio, Hotel Casino de la Selva Structural System : shell,RC Country :MEXICO Construction year :1960 No. :52MO02   [3-125] Address : Vicente Guerrero S/N, Cuernavaca, Morelos. Architect : Jesus Marti Structural Engineer : Felix Candela Use :auditorium/hotel Still Build or not : Yes Admission : OK Requirement for Admission : if closed, ask at the reception desk of the hotel. Traffic Access : walking 400m north from Terminal de Bus Estella de Oro (Express bus between Mexico-Cuernavaca) Reference : Candela/The Shell Builder, Colin Faber, Reinhold Publishing Co, 1963 Page of Proc. of "Tsuboi Memorial Anual Seminar" :Space Structure vol.3 p.125 Notes : CF-200p.Brochure of the Hotel. 91(73)12-4701/4705. 18-0025. Fax:91(73)18-9624. Casino has been closed.

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はりと柱

• はりの柱の剛接合が基本

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はりと柱

• 伝統構法におけるラーメン効果

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トラスとスペースフレーム

• トラス:部材に圧縮・引張力だけが作用する

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トラスの形と応力

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トラス

- 一般部材

- スペースフレーム

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トラス

- 一般部材

- スペースフレーム

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スペースフレームの例 イタリア空軍のための格納庫(1909) RCスパン86m,ライズ50m

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吊り構造の仕組み

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吊り構造の仕組み

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J. S. Dorton Arena by

M. H. Nowicki (1953)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
Name of Building : J. S. Dorton Arena Structural System : hanging roof Country : USA Construction year : 1953 No. :01NC03 [5-34] Address : Blue Ridge Rd/Hillsborough St, North Carolina State Fairgrounds, Raleigh, North Carolina Architect : M. H. Nowicki/William H. Deitrich Structural Engineer : Severud, Elstad & Krueger Use :stadium Still Build or not : Yes Admission : outside:OK Requirement for Admission :inside at the time of events only. Traffic Access : 17 km from airport. 8 km from city center. taxi only. no public bus Reference : IASS-62-Paris-pp.35-42. near by hotel : Ramada-Inn Blue Ridge. free transportation from Airpport to the botel. Page of Proc. of "Tsuboi Memorial Anual Seminar" : Space Stracture vol.5 p.34-35 Notes : Tel:919-821-7400 , CS-fig.201, Architectual Forum 1952. 10-134-138p.

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ダレス空港ターミナルビル

サーリネン(1962)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
名称: ダレス国際空港 設計者: アンマン&ホイットニー、サーリネン 建設年月日: 1962 構造形態: シェル 都市: ワシントン.D.C 国名: アメリカ 概説: 吊り&逆シリンダーシェル� サーリネンは、ワシントンのダレス国際空港のターミナルビル(1962年)で、逆シリンダーのシェルの造形を世に問う試みをなした。外側に向かって張り出した、巨大なカンティレバーの柱の間に掛け渡した豪快なカテナリー曲面は、完成後一体化されて逆シリンダー型のシェル構造になる。この曲面は、このターミナルビルの希有な外観を文句なしに決定しているが、室内に向かって凸な曲率をもっているため、室内音響の点でも優れた効果を与えている。� Saarinen の Dulles 空港ターミナルは、二重曲面以外の方法で剛性を確保する方法を例示している。構造エンジニア Ammann と Whitney は、傾斜した柱上にある水平梁間に、3m間隔で架け渡された2本一組の吊りケーブルを、鉄筋コンクリートのリブの中に包み込んだ。リブ自体の剛性に加えて、ケーブルの間に渡されているプリカストパネルの自重による補剛効果が働いている。�「建築文化」'90.11 p134(く) 「構造とその形態」(彰国社)p136(け)�

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空気膜構造

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フロリダ大学アリーナ

スパン136×130m 高さ35m

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国際スポーツテニスプラザスパン45.2m 高さ15m

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折板構造

折板構造

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Assembly Hall, UNESCO by Nervi (1956)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
Name of Building : Assembly Hall,   UNESCO Structural System : folded plate Country : FRANCE Construction year : 1956 No. : 33PA08 [5-75] Address : Av. de Segur/ Av. de Saxe, Paris Architect : Marcel Bernard Zehrfuss Structural Engineer : Pier Luigi Nervi Use : aseembly hall Still Build or not : Yes Admission : Outside: OK Requirement for Admission : outside can be seen through fences. Traffic Access : walking 500m north from Metro #10 Segur or #6 Chambronne. Reference : Structures, Pier Luigi Nervi, F. W. Dodge Corp., NY, 1956 Page of Proc. of "Tsuboi Memorial Anual Seminar" : Space Structure vol.5 p.75 Notes : PLN-pp. 109-112, CS-fig. 136, RE-fig. 16a, IASS-74-Udine, IASS-Bul-No.57-p.4.

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Menjadors i Cocina, Univasidad Laboral by Eduardo Torroja/Del Pozo

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
Name of Building :Menjadors i Cocina, Univasidad Laboral Structural System :folded plate , RC Country :SPAIN Construction year :19XX No. :34TA01 [4-131] Address :Autovia de Salou, s/n. Tarragona Architect : Structural Engineer :Eduardo Torroja/Del Pozo Use :Restaurant Still Build or not :yes Admission :?? Requirement for Admission :a reservation is required!! Traffic Access :no public bus. taxi 3 km west from Estacion de Tarragona. Reference :IASS Bulletin #57. IASS Symposium 1974. Page of Proc. of "Tsuboi Memorial Anual Seminar" :Space Stracture vol.4 p.131 Notes :new name of the University: 'Complex Educatiu de Tarragona' old name: 'Universidad Laboral'. tel:54-4033.IET-info-no. 137

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参考文献

• 構造とその形態,ローランド,彰国社

• 建築構造のしくみ,川口他,彰国社

• http://web.kyoto-inet.or.jp/org/orion/jap/hst/hist.html