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戸川大学学生 新聞 The Edogawa Times 取材/編集:学生記者クラブ 発行:江戸川大学企画総務課 2017年 8 月19 日(土) VOL.7 #10 美術館にいってみよう。 江戸川大学は、独立行政法人国立美術館が運営するキャンパスメンバーズ加盟 校だ。20 世紀初頭から現在までの多彩な美術作品を展示する東京国立近代美 術館を取材した。(取材・文:増田朱音) 岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》 (1915 年 油彩・キャンバス 重要文化財) キャンパスメンバーズ 日本近代美術の保管庫 西20 江戸川大学生なら、キャンパスメンバーズで常設展が無料。 東京国立近代美術館 西20 東京都千代田区北の丸公園 3-1 東京都台東区上野公園 7-7 東京都港区六本木 7-22-2 国立西洋美術館 国立新美術館 本館 工芸館 フィルムセンター 東京都中央区京橋 3-7-6 東京都千代田区北の丸公園 1-1

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Page 1: 戸川大学学生新聞 - Edogawa University江戸川大学学生新聞 he Edogawa TTs mei 取材/編集:学生記者クラブ 2017年8月19日(土) 発行:江戸川大学企画総務課

江戸川大学学生新聞The Edogawa Times 取材/編集:学生記者クラブ

発行:江戸川大学企画総務課2017年 8 月19 日(土)VOL.7 #10

美術館にいってみよう。江戸川大学は、独立行政法人国立美術館が運営するキャンパスメンバーズ加盟校だ。20 世紀初頭から現在までの多彩な美術作品を展示する東京国立近代美術館を取材した。(取材・文:増田朱音)

岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》

(1915 年 油彩・キャンバス 重要文化財)

キャンパスメンバーズ

日本近代美術の保管庫

 

江戸川大学の学生・職員

は、東京国立近代美術館(本

館・工芸館・フィルムセン

ター展示室を含む)と国立

西洋美術館は、所蔵作品展

(常設展)が無料で見られ

る。企画展は割引料金とな

る。

 

国立新美術館はコレク

ションを持たず常設展示が

ないので、企画展が割引料

金となる。

 

利用する時は学生証・職

 

東京国立近代美術館では

その名の通り20世紀初頭か

ら現代に至るまでの近代作

品を中心に収集・保存・研

究・展示を行っている。年

間を通じて様々な企画展を

実施しているが、じつは所

江戸川大学生なら、キャンパスメンバーズで常設展が無料。

東京国立近代美術館

員証を受付にて提示するだ

けでいい。

 

展示物は美術館によって

大きく異なる。今回は取材

していないが、国立西洋美

術館では、美術の教科書で

見るようなルネサンスから

20世紀初頭までの作品を中

心に展示している。国立新

美術館では、近代の新しい

美術を中心に、国内最大級

の展示スペースを生かした

企画展を開催している。

蔵作品展にも見どころがお

おい。

 

所蔵作品展はずっと同じ

ものを展示していると考

えている人もいる。しか

し、東京国立近代美術館は

1万3000点を超えるコ

レクションを所蔵してい

て、展示には約200点が

選ばれている。

 

これらの多彩な作品を鑑

賞してもらうため、美術館

では頻繫に展示物の入れ替

えが行われているのだ。基

本的には、企画展の入れ替

えに合わせるが、屛風など

の日本画はそれよりも早く

入れ替えられている。

 

理由は、上からニスを

塗っている油絵とは違い保

護するものがないため光に

弱いからだ。そのため、屛

風を照らすライトは油絵の

ものと比較すると、柔らか

く少し暗い光になってい

る。

東京都千代田区北の丸公園 3-1

東京都台東区上野公園 7-7

東京都港区六本木 7-22-2

国立西洋美術館国立新美術館

本館工芸館フィルムセンター 東京都中央区京橋 3-7-6

東京都千代田区北の丸公園 1-1

Page 2: 戸川大学学生新聞 - Edogawa University江戸川大学学生新聞 he Edogawa TTs mei 取材/編集:学生記者クラブ 2017年8月19日(土) 発行:江戸川大学企画総務課

The Edogawa Times

じつは気軽な美術館

 

東京国立近代美術館で

は、学芸員が話し合って展

示室ごとにテーマを決めて

展示を構成している。 

外の作家に影響されて作ら

 

美術館というと少し堅苦

しいイメージを持つ人も多

いかも知れない。しかし、

実際はそんなことはなくカ

ジュアルな場所だ。

 

芸術はわからん!という

人にこそ見てもらいたいの

が、「ハイライト」の展示

室だ。ここには、東京国立

近代美術館の代表作品が展

示されている。季節に合わ

せて、春は桜、夏は茂る草

木などとテーマをかえて展

示されるので、一年を通し

て楽しむことができる。

 

東京国立近代美術館の美

術課長大谷省吾さんは「一

般には西洋の作品や古い日

本の作品が人気です。その

ため、東京国立近代美術館

の展示作品は地味に感じる

かもしれません。でも、異

れた作品を並べて比較出来

るようにしたり、テーマを

決めてまとめたりとバラエ

ティ豊かだ。

 

テーマ名も興味を持って

もらえるようユニークなも

のが多い。たとえば、左上

の「恋とクリームパン」。

つい、読みたくなる。毎回、

学芸員が知恵をしぼってつ

けているのだ。

 

作品ごとの解説も、堅苦

しくならないように工夫さ

れている。例えば、彫刻と

同じポーズを取るコツが書

かれていて、おもわず自分

でも試してみたくなる。

 

作品をじっくりと見て自

由に考えて、そのあと解説

を読むと新たな発見があ

る。

左:靉光(あいみつ)《自画像》(1944 年 油彩・キャ

ンバス)は、大谷さんが大学 1 年生のときに初

めて見て影響を受けた作品。右:川端龍子《草炎》

(1930 年 絹本彩色 六曲一双屏風)の部分。黒

に近い紺地に金泥で夏の雑草だけを描いている。

迫力のある作品だ。下:小林古径《唐蜀黍(とう

もろこし)》(1939 年 紙本彩色 二曲一双屏風)。

ハイライトでは作風も時代も様々な作品が展示さ

れている。ここだけでも気に入った作品が見つか

るだろう。

高村光太郎《手》(1918 年 ブロンズ)

と同じポーズを取ろうとしてみた

が、なかなか難しく手がつりそうに

なる。実際にやってみることによっ

て、より身近に作品を感じられる。

文化が合わさった面白さが

あります」と言う。

 

実際、和と洋の中間で混

ざりきっていないような不

思議な作品も数多く展示さ

れている。芸術などと難し

く考えなくても良さそう

だ。様々な作品を「なんだ

ろうこれ?」と楽しめる。

 

さらに、東京国立近代美

術館では、個人的に利用す

るのなら、会場で作品の写

真を撮ることもできる。た

だし、フラッシュを使わな

い、三脚の使用禁止など

ルールは守ろう。

 

作品について詳しく知り

たくなったときにオススメ

なのが、ボランティア・ガ

イドが行っている所蔵品ガ

イドだ。毎日、14時から15

時までの間に行われてい

る。

 

このガイドの特徴は、参

加者がガイドと一緒に作品

をみて対話すること。所蔵

品ガイドでは、小学生から

お年寄りまで、幅広い世

代が一緒に作品を鑑賞す

る。そして、じっくりと作

品を見ながら気がついた点

を話題にしていく。ガイド

が一方的に説明することは

なく、気軽におしゃべりを

しながら楽しむことができ

る。予約をしてゼミ等で利

用することも可能だ。

作品鑑賞の

おかしなヒント