秦野斎場増築改修工事について ·...
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平成 28 年 9月 14 日
二市組合施設課作成
秦野斎場増築改修工事について
1 はじめに
秦野市伊勢原市環境衛生組合が運営する秦野斎場は、昭和 51 年に火葬炉 3炉と待
合室 3 室で供用開始し、その後、平成 5 年に火葬炉を 2 炉増設するとともに、平成
10 年に待合室を 2 室増設し、現在、火葬炉 5 炉、待合室 5 室の体制で運営していま
す。現時点で建設から 40 年が経過し、火葬炉設備の老朽化や建物の一部に劣化等が
見られるほか、今後の高齢化の進展に伴う火葬件数の増加により、近い将来には現
状の 5 炉体制での円滑な対応が困難になることが予想されるため、現秦野斎場の増
築及び既存建物の改修を進めることとしました。
そこで、平成23年度から秦野市、伊勢原市及び本組合で構成する施設検討会を
設置し、検討を進め、平成25年度に基本計画を策定し、平成26年度には、火葬
炉事業者及び設計者の選定を行い、平成27年度には基本設計及び実施設計を作成
し、その要所において本組合のホームページにおいて、これらの経過を公開してき
ました。
その後の作業も順調に進み、この10月の本組合議会の議決が得られれば、同月
中に「秦野斎場増築改修工事」に着手する予定です。
そこで、着工間近に迫った施設及び工事の概要等を説明します。
2 施設の概要
現状の秦野斎場は、火葬炉を5炉、待合室を5室設けた施設ですが、増築改修工
事後の火葬場は、火葬炉が 7炉、予備炉スペースが 1炉分の8炉対応で待合室が8
室の火葬場に変わります。また、これまでの施設と比べ、排ガス処理や災害対策な
どの強化を図り、さらに、光、風、地熱など自然エネルギーを有効に活用します。 (1) 施設概要等
施設概要等
所在地 秦野市曽屋 1006 番地
用途地域 工業地域(一部西側法面部分は工業専用地域)
都市計画 都市計画火葬場(平成元年 3月 7日秦野市告示 106 号)
区域面積 約 5,900 ㎡(法面保護及び将来の駐車場用地とする隣接地(約 500 ㎡)を
含む)
建築面積 約 2,450 ㎡
延べ面積 約 3,400 ㎡(ひさし等約 150 ㎡を含めた面積)
構造等 増築棟 :鉄筋コンクリート造、鉄骨造の混構造 2階建て。
改修棟 :鉄筋コンクリート造平屋建て、内外装を改修。
現火葬棟:増築棟の完成後に解体撤去。
予算額 約22億8千万円(主に工事費、その他の費用は設計及び監理委託費:
約1億5千万円)
火葬炉 台車式火葬炉 8炉(うち 1炉は予備スペースとし、当面は 7炉で運用)
駐車場 通常時は、普通乗用車 39 台、マイクロバス 9台の合計 48 台。
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繁忙時は、普通乗用車 51 台、マイクロバス 6 台の合計 57 台可能。
排気筒 増築棟の屋根に排気筒を設置。地上高さは約 14m。
主な設備
等
排ガス対策関連 バグフィルター、再燃炉、送風機。
災害対策関連 耐震性能 1.25 倍、燃料等備蓄槽、雑用水及び飲料水
の備蓄槽、非常用発電機等。
自然エネルギー
関連
自然光利用の天窓、光遮蔽用の木製及びコンクリー
ト製のルーバー、風を循環して排熱及び地熱の活用、
雨水利用。
地産地消関連 床材及び壁と天井のルーバーに地元産の木材使用、
内外木製ベンチ、照明カバー等に使用する組子細工
は地元生産品、日向石を使用したモニュメント。
その他 エレベーター2 基、空調換気設備、火葬炉設備制御機
器等
(2)配置図
下図矢印は、会葬車両の進入経路を示します。場内駐車場内及び正面玄関前は、
一方通行で時計回りに進行します。また、会葬者の車両とサービス車両との動線
は、分離します。
敷地周囲、駐車場中央部に緑地帯を設け、既存待合棟屋上は、緑化します。
屋上緑化
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(3) 平面計画等
ア 主な諸室等
諸 室 の内容
1階
告別室4室、収骨室4室、待合室4室(椅子席、給湯室付)、作業
室4室、多目的会議室、ロビー、会葬者用更衣室、事務室、炉室
等管理諸室(火葬炉8炉分、当初は7炉設置)、霊安室
2 階 待合室4室(椅子席、給湯室付)、ロビー、売店、キッズルーム、
屋上緑化、集塵機械室
共通 授乳室、トイレ、エレベーター、階段、1階エントランスホール
及び2階廊下に木製ベンチ
イ 平面計画の特徴
分かりやすい各室の配置、会葬者と斎場職員等との動線分離、複数の部屋を 1
室で利用できる待合室、多目的利用が可能な会議室など、状況に応じた対応が可
能となる工夫をしています。
ウ 各階平面図
(ア) 1階平面
炉室等管理諸室
事務室
多目的
会議室
告別室
ロビー
待合室
待合室
授乳室
収骨室 告別室
収骨室 収骨室
会葬者用更衣室
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(イ) 2階平面
エ 屋内外デザイン
(ア) 外観デザイン
丹沢、大山の山並みに溶け込み、地域との一体感を表現した大屋根とし、屋根
端部は周辺への圧迫感を低減した寄棟とします。壁は自然と調和したアースカ
ラーとし、落ち着きある外観とします。
西側の工場側から見た斎場外観
「山並みと呼応する大屋根を持つ、ふるさとの民家」のイメージ
待合室
ロビー
屋上緑化
ロビー 待合室
集塵機械室
上:授乳室
下:キッズルーム
売店
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斎場正門付近から見た斎場外観
(イ) 屋内デザイン
施設外の自然と内部の空間を徐々につなぐデザインで、木、水、土を表現し、
自然光を利用したデザインを採用します。
2階ロビーは、屋上緑化による植栽等で周辺住宅への視線をカットしながら、
雄大な丹沢大山等の景観を取り込める屋内デザインとします。
1階 エントランスホール
床は石張り、天井は、地元産の木材の木製ルーバー、壁
は土塗り壁仕上げ。
各所に木製ベンチを配置。
1階 告別室
床は石張り、天井及び壁は土塗り壁状の左官仕上げ、正
面の壁のみ木製ルーバー仕上げ。
屋上から光ダクトを介して自然光を取り入れる天窓を
設置。
1 階 収骨室
床は、石張りと衝撃吸収性の高い長尺塩ビシートを使
い分ける。壁及び天井は、土塗り壁状の左官仕上げ。
屋上から光ダクトを介して自然光を取り入れる天窓を
設置。
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準備工事•増築棟予定地に現存する給排水管、電気配線等の切り回し及び敷地西側法部の擁壁新設、東側既存擁壁の敷設替え。
増築棟
工事
•土工事、躯体工事、建築設備工事、火葬炉設備工事等増築工事一式。基礎は地盤改良(柱状改良)を実施。
待合棟改修工事、解体工事
•待合棟改修工事:内外装解体工事、内装工事、建築設備工事等
•解体工事 :既存火葬棟、煙突、倉庫等の解体工事
外構・植栽工事
•斎場敷地内の縁石、植栽ます等の設置及び各種舗装工事など外構工事一式。
•敷地内の修景を整えるための植栽工事一式。
2階 待合室
床は、地元産の木材を使用したフローリングを採用。天
井、壁はクロス張りとし、木製ルーバーを設置。
2階 ホール 丹沢の山並みを眺め、穏やかに時間を過ごすための空
間とし、床は、待合室と同様に地元産の木材を使用したフ
ローリングを採用。天井、壁はクロス張り仕上げ。
ホールに接した売店で飲食物、葬儀用小物などを販売
する予定。
3 工事概要
(1)工事区分
平 成 2 8 年 度 発 注 工 事:建築工事、電気設備工事、機械設備工事、
火葬炉設備工事
平成29年度以降発注予定工事:解体工事、植栽工事
(2) 主な作業の流れ
主な作業の流れについては次の通りです。
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(3)全体スケジュール
(4)作業時間と休日等
ア 作業時間
通常時は午前8時半から午後5時までとし、繁忙期等で時間延長する場合は、
事前に近隣自治会等と調整します。
イ 休日等
原則として日曜日は休日とします。このほか、年末年始の 5日間及び夏期休
暇の 5日間を休工します。
(5)工事期間中の安全対策
ア 車両入出時の安全対策
工事エリア入り口に交通誘導員を常時配置します。
重機車両運搬等の大型車両通行時及びダンプトラック、 コンクリートミキ
サー車等が頻繁に出入りする場合は、県道交差点部に交通誘導員を配置します。
イ 場内の安全対策
工事エリアと会葬者エリアを鋼板製の仮囲い等で分離した安全なエリア分け
をします。
会葬者車両の駐車場を近接地に設け、斎場職員により安全に誘導します。
(6)工事期間中の環境保全対策
ア 工事用車両等 (ア) 渋滞対策
市道 361 号線の県道入り口から隣接斎場入り口までの間は、工事車両を
駐停車禁止にします。ただし、斎場正門付近の道路工事等の場合は除きます。
(イ) 環境対策
本工事に使用する重機、ダンプトラック等運搬車両、コンプレッサー等の
騒音、振動、環境への影響が予想される機械等の使用に当たっては、低騒音、
年度(時期)
作業内容等
準備工事(切り回し工事等)
増築棟工事
火葬炉設備工事
供用開始時期等
準備工事(擁壁工事)
改修棟工事
解体工事(別途工事)
植栽工事(別途工事)
外構工事
平成28年度 平成29年度 平成30年度
10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3
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低振動、低公害、低燃費車を積極的に使用します。また、土砂等の運搬に際
しては、過積載とならないようにします。
イ 周辺への配慮
(ア) 解体時の環境対策
既存火葬棟、煙突等の解体時に粉じんの飛散防止に努めるとともに防音
シートや防音パネルを使用して騒音対策を施します。
(ウ) 有害物質の事前調査
解体工事に先立ち、PCB、石綿、ダイオキシン等に関して事前調査を行
い、適切な処理を実施します。
4 工事中の施設運営について
秦野斎場は、秦野斎場増築改修工事中も運営を継続するため、増築工事、改修工
事などの工事の進捗に合わせた斎場運営を行います。
(1) 増築棟工事期間中の運営
ア 斎場運営時間等
現状の午前9時30分から午後3時30分までとし、1日最大17件までの
受付けを継続します。
イ エリア分離
増築棟工事中は、会葬者エリアと工事エリアを分離し、既存待合棟の使用
を継続します。工事エリア内の給湯室、自動販売機置き場は、会葬者エリア
に移設します。
ウ 車両関連
会葬者車両及び小型バス等は、火葬棟前で乗降のための停車及び転回がで
きるようにします。
火葬時間中は車両を隣接事業者の駐車場へ移動します。
また、会葬者車両及びケイタリングサービス等で物品の搬出入等を行うた
めの一時的に使用することを目的とした駐車スペースを5台分確保します。
凡 例
車両移動ルート
一時駐車スペース
給湯室移設箇所
改修棟
解体建物等
仮囲い施工箇所
運用説明図
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(2) 改修棟工事期間中の運営
ア 斎場運営時間等
改修工事中の増築棟運用期間は、新たな火葬炉を使用した4炉運転になり
ます。火葬件数は、1日あたり12件程度になるため、時間割の見直しをし
ます。
イ エリア分離
改修棟工事中は、仮囲いを掛け替えて増築棟を利用するためのエリア分け
に変更します。
ウ 車両関連
増築棟を運用するための停車及び転回スペース、一時駐車スペースを確保
します。
駐車は、外構工事が完成するまで隣接事業者の駐車場を利用していただき
ます。
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お願い
工事期間中は、斎場利用者(会葬者、葬儀社、ケイタリングサービス業者等)、
周辺住民の方々、周辺事業所の方々ほか、多くの方々のご協力のもとに工事を進
めることになります。工事の進捗を少しでも早めるなど、ご負担を軽減するよう
努力いたしますので、ご迷惑をおかけしますが、工事及び斎場運営について、ご
理解下さるようお願いいたします。
また、工事期間中は、増築棟を運営しながら改修棟の工事を進めますが、増築
棟の待合室は 4室のため、待合棟の改修工事が完了するまで 7炉運転ができませ
ん。
そのため、この期間中のご利用は、昼の時間帯以外のご利用をお願いすること
もございますのでご了承下さい。
この件についての問い合わせ先は、以下のとおりです。
秦野市伊勢原市環境衛生組合 施設課 (担当:吉野・濱)
〒257-0031 秦野市曽屋4624番地
電話番号 0463-82-2502 FAX 番号 0463-83-5933
ホームページ http://www.hadanoshi-iseharashi-kek.or.jp/