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産業連関表の見方と使い方 平成18年3月 青森県企画政策部統計分析課

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や さ し い

産業連関表の見方と使い方

平成18年3月

青森県企画政策部統計分析課

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も く じ

1 産業連関表とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2 産業連関表のしくみと見方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

3 産業連関表による分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

(1)投入係数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

(2)逆行列係数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

(3)分析事例

事例1 建設部門へ 100 億円の公共投資が行われた場合の経済波及効果 ・・・ 6

事例2 30万人の来場者が見込まれるイベントが開催された場合の経 ・・・ 12

済波及効果

事例3 企業誘致により、新たに電気機械部門で 100 億円の生産額増加 ・・・ 14

が見込まれる場合の経済波及効果

(4)分析にあたっての留意点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

4 用語の説明 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

(参考資料)

平成12年青森県産業連関表(13部門表) ・・・・・・・・・・・・・・・ 18

投入係数表(13部門) ・・・・・・・・・・・・・・・ 18

逆行列係数表(13部門) ・・・・・・・・・・・・・・・ 19

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1 産業連関表とは

経済を構成する各産業は、相互に密接な取引関係を結びながら生産活動を営んでいま

す。

わかりやすい例として、自動車産業を考えてみましょう。(図1参照)

自動車に対する需要が増えた場合、自動車産業は生産を拡大します。自動車という商

品を生産するためには、車体、エンジン、タイヤ、自動車ガラスなどの数多くの製品(原

材料)が必要になります。次に車体を作るためには鋼板等が必要となり、鋼板を作るた

めには鉄鉱石を輸入し、コークスを投入して精錬しなければならず、さらに精錬するた

めには高炉も必要になります。

一方、生産活動が盛んになれば、そこで働く労働者の所得も増加し、それは新しい消

費を生むことになり需要の増加につながっていきます。

このように、経済活動は、産業相互間あるいは産業と家計などの間で密接に結びつき、

互いに影響を及ぼしながら営まれています。

このような経済活動の状況を、さまざまな統計データを使って一覧表にしたものが「産

業連関表」です。

「産業連関表」とは、ある地域において、1年間に、産業(企業)、政府、家計などの

経済主体が行った、財貨(モノ)・サービスに関する取引を一覧表にまとめたものです。

図1 自動車生産の流れ

原材料 原材料

バッテリー

ハンドル

自動車

車体

エンジン

タイヤ

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2 産業連関表のしくみと見方

それでは、産業連関表のしくみと見方を、表1のひな形を使って見てみましょう。

(1)タテの「列」方向にみる

この表をまず、タテ(列)方向に見てみましょう。

これは、各産業が生産のために投入(購入)した費用構成を表しています。

つまり、生産のために原材料をどこからどれだけ買ったか、また、新たに生まれた価

値はいくらかを表しています。

このうち、使用した原材料のことを「中間投入」と呼び、生産活動によって新たに生

み出された価値(賃金(雇用者所得)や企業の利潤(営業余剰)等)のことを「粗付加

価値」といいます。

(2)ヨコの「行」方向にみる

次に、表をヨコ(行)方向に見ると、各産業が生産した商品の販路の構成がわかりま

す。

つまり、生産物をどこへどれだけ売ったかを表しています。

このうち、各産業へ原材料として使用するための中間財として売られた部分を「中間

需要」と呼び、家計で消費されたり、企業で設備投資されたりするための最終財として

売られた部分を「最終需要」といいます。

表1 産業連関表のひな形

産業1

産業2

産業3

(

)

消   費

投   資

移 輸 出

(

)

産 業 1

産 業 2

産 業 3

計  D

雇 用 者 所 得

営 業 余 剰・・・

計  E

移輸入(

C)

県 内生産額

A+B-C

中 間 投 入

中  間  需  要 最  終  需  要

県内生産額D+E

・・・・・・・

・・・

生 産 物 の 販 路 構 成 ( 産 出 構 造 )

生産物の費用構成

(投入構造

需要部門(買い手)

供給部門(売り手)

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(3)平成12年青森県産業連関表で見た場合

それでは、実際に表2の平成12年青森県産業連関表(3部門表)を見てみましょう。

表2 平成12年青森県産業連関表(3部門表)(単位:億円)

第 1 次産 業

第 2 次産 業

第 3 次産 業

中間需要計(1)

消 費 投 資 移 輸 出最終需要計(2)

第 1 次 産 業 409 1,458 130 1,997 471 219 2,359 3,049 5,046 -1,028 4,018

第 2 次 産 業 745 7,971 4,842 13,559 6,069 13,250 11,860 31,178 44,737 -17,735 27,002

第 3 次 産 業 561 5,493 10,172 16,225 32,420 1,635 7,403 41,458 57,683 -9,914 47,769

中 間 投 入 計 1,715 14,922 15,144 31,781 38,959 15,103 21,622 75,685 107,466 -28,676 78,789

2,303 12,079 32,626 47,008

4,018 27,002 47,769 78,789

(注)1.単位未満四捨五入のため、内訳の計は合計と一致しない場合があります。   2.第1次産業は農林水産業、第2次産業は鉱業、製造業、建設業、第3次産業は     サービス業等その他産業をそれぞれ統合しています。

県 内生産額

中 間 投 入

粗 付 加 価 値

県 内 生 産 額

中  間  需  要 最   終   需   要 需要合計

(1)+(2)

移 輸 入

① タテの「列」方向にみる

第1次産業を例にとると、4,018 億円生産するために、原材料として第1次産業から

409 億円、第2次産業から 745 億円、第3次産業から 561 億円の計 1,715 億円を購入し、

2,303 億円の新たな価値を生み出したことを表しています。

《 タ テ の バ ラ ン ス 式 》

県内生産額 = 中間投入額 + 粗付加価値額

4,018 億円 = 1,715 億円 + 2,303 億円

② ヨコの「行」方向にみる

第1次産業を例にとると、県内生産額 4,018 億円の販売先を知ることができます。第

1次産業からは、第1次産業へ 409 億円、第2次産業へ 1,458 億円、第3次産業へ 130

億円の計 1,997 億円をそれぞれの産業の原材料(中間財)として販売し、家計などの県

内の消費に 471 億円、企業などの投資に 219 億円、県外(移輸出)へ 2,359 億円の計 3,049

億円を最終財として販売しています。

この結果、中間需要と最終需要の合計である需要合計は 5,046 億円となり、第1次産

業の生産額 4,018 億円を超えてしまいます。これは、県内の需要に対する不足分 1,028

億円を、県外から購入(移輸入)したことを表しています。

《 ヨ コ の バ ラ ン ス 式 》

県内生産額 = 中間需要額 + 最終需要額 - 移輸入額

4,018 億円 = 1,997 億円 + 3,049 億円 - 1,028 億円

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3 産業連関表による分析

産業連関表は、それ自体でも県内の生産構造や産業間の相互依存関係、県外取引など

の実態がわかりますが、産業連関表から算出される各種係数を利用することによって、

公共投資やイベント開催などの特定の施策が各産業部門にどのような経済波及効果をも

たらすかを分析することができます。

産業連関表を使った分析を行うには、次の3つの表が基本となります。

① 産業連関表

② 投入係数表

③ 逆行列係数表

これらの表は、①産業連関表が基礎となって、②投入係数表が導かれ、③逆行列係数

は②をもとに算出されます。

① 産業連関表は、経済の構造(かたち)を表し

② 投入係数表と③逆行列係数表は、経済の機能(はたらき)を分析するのに利用されま

す。

(1)投入係数

「投入係数」とは、産業連関表のタテ方向の費用構成に着目したもので、「ある産業で、

生産物を1単位生産するのに必要な各産業部門からの原材料投入割合を表す係数」です。

この係数は、各産業のタテの投入(購入)額を、その産業の生産額で除して求めます。

表2の平成12年青森県産業連関表をもとに、投入係数を計算すると、表3の投入係

数表のとおり、第1次産業が 409÷4,018=0.10、第2次産業が 745÷4,018=0.19、第3

次産業が 561÷4,018=0.14 となります。

表3 投入係数表

第 1 次産 業

第 2 次産 業

第 3 次産 業

中間需要計

第1次産業 0.10 0.05 0.00 0.03

第2次産業 0.19 0.30 0.10 0.17

第3次産業 0.14 0.20 0.21 0.21

中間投入計 0.43 0.55 0.32 0.40

粗付加価値 0.57 0.45 0.68 0.60

県内生産額 1.00 1.00 1.00 1.00

この投入係数表をタテに見ると、第1次産業に1単位の生産が発生すると、第1次産

業から 0.10、第2次産業から 0.19、第3次産業から 0.14 の原材料等を購入することが

わかります。たとえば、第1次産業に 100 万円の需要が発生すると、第1次産業から 10

万円(100 万円×0.10)、第2次産業から 19 万円(100 万円×0.19)、第3次産業から 14

万円(100 万円×0.14)の原材料を購入するということです。

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つまり、ある産業に生じた需要が投入係数に基づいて次々と各産業の需要を導き出し

ていることがわかるのです。

たとえば、自動車産業に対する需要が1割増加すると、自動車産業は増産のため必要

な原材料を1割増やします。そうすると、自動車産業に原材料を供給している各産業は、

その需要増にこたえるためにその分だけ生産を増加させます。このようにして、関連す

る各産業の間に次々と生産増が伝わっていきます。これを波及効果といいます。

(2)逆行列係数

この波及効果は、理論的にはゼロになるまで無限に続き、波及効果の最終的な結果を

知るためには繰り返し計算をしなければなりません。これをあらかじめ数学的に計算し

て読み取れるようにしたものが、「逆行列係数」です。

「逆行列係数」とは、「ある産業に1単位の需要が生じると、直接・間接の波及効果に

より、各産業部門の生産水準が最終的にどれくらいになるかを表す係数」です。

表4の逆行列係数表をタテに見ると、第1次産業に1単位の需要が生じた場合、生産

波及を繰り返しながら最終的には第1次産業に 1.0714、第2次産業に 0.1150、第3次産

業に 0.1675 の生産が喚起されることを表しています。

表4 逆行列係数表第 1 次産 業

第 2 次産 業

第 3 次産 業

第1次産業 1.0714 0.0422 0.0045

第2次産業 0.1150 1.1743 0.0664

第3次産業 0.1675 0.2370 1.2199

列 和 1.3539 1.4536 1.2908

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(3)分析事例

青森県では、青森県統計データランドホームページ(http://www.pref.aomori.lg.jp/tokei/)

において、産業連関分析システムを公開しています(裏表紙参照)。このシステムでは分

析の内容によって7種類の分析シートを用意しており、各シートの白抜きのセル(初期

需要額と平均消費性向)に数字を入力するだけで、簡単に経済波及効果が計算できます。

ここでは、このシステムを使った分析事例を紹介します。

■事例1 青森県において、建設部門へ100億円の公共投資(用地補償費等を除く)が

行われた場合に、県経済への波及効果はどのくらいか。

この場合、産業連関分析システムの分析シート①又は②を使用し、需要額の建設部門

に100億円、平均消費性向に 0.746(平成 16 年青森市勤労者世帯)を入力することで、

自動的に経済波及効果が計算されます。

以下、計算の手順・考え方を説明します。(平成12年青森県産業連関表13部門表を

使った分析です。)

① 直接効果の推計

100億円の公共投資が行われることにより、県内の建設部門の需要額が100億

円増加します。(建設部門は県内自給率が100%のため、投資額全額が県内需要額

となります。) → 直接効果

② 第1次波及効果

建設業は、この生産を行うために原材料として 52.3 億円分を調達(購入)すること

になります。

原材料調達額(建設部門)=100 億円×投入係数(0.523)=52.3 億円

(単位:億円)

県内最終需要増 加 額

投 入 係 数( 建 設 )

需 要 増 加 額

農 業 0 0.002 0.2

林 業 0 0.000 0.0

漁 業 0 0.000 0.0

鉱 業 0 0.011 1.1

製 造 業 0 0.277 27.7

建 設 100 × 0.003 = 0.3

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 0 0.007 0.7

商 業 0 0.065 6.5

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 0 0.018 1.8

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 0 0.043 4.3

公 務 0 0.000 0.0

サ ー ビ ス 0 0.092 9.2

分 類 不 明 0 0.004 0.4

合 計 100 0.523 52.3

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直接効果で調達する原材料(52.3 億円分)は、全てが県内で賄われるわけでなく、

不足分や生産をしていない部門は県外から移輸入することになりますから、県内調達

額を求めるためには、これに県内自給率を乗じて県内調達額(22.8 億円)を求めます。

原材料県内調達額=原材料投入額(52.3 億円)×県内自給率=22.8 億円

(単位:億円)

需 要 増 加 額 県 内 自 給 率県内需要増加額

農 業 0.2 0.682 0.1

林 業 0.0 0.869 0.0

漁 業 0.0 0.305 0.0

鉱 業 1.1 0.436 0.5

製 造 業 27.7 0.183 5.1

建 設 0.3 × 1.000 = 0.3

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 0.7 0.857 0.6

商 業 6.5 0.566 3.7

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 1.8 0.968 1.8

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 4.3 0.685 2.9

公 務 0.0 1.000 0.0

サ ー ビ ス 9.2 0.792 7.3

分 類 不 明 0.4 0.997 0.4

合 計 52.3 22.8

次に、この原材料県内調達額(22.8 億円)が及ぼす波及効果を逆行列係数を使って

求めると、第1次生産誘発額(29.1 億円)が算出されます。

第1次生産誘発額=逆行列係数×原材料県内調達額(22.8 億円)=29.1 億円

逆 行 列 係 数 (単位:億円)

農業 林業 漁業 鉱業 製造業 建設電力・ガス・水道 商業

金融・保険・不動産

運輸・通信・放送 公務

サ ービ ス

分 類不 明

県内需要増加額

第1次生産誘発額

農 業 1.08 0.00 0.00 0.00 0.05 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.00 0.1 0.4

林 業 0.00 1.18 0.00 0.00 0.01 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0 0.1

漁 業 0.00 0.00 1.01 0.00 0.01 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0 0.1

鉱 業 0.00 0.00 0.00 1.00 0.01 0.01 0.03 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.5 0.5

製 造 業 0.04 0.01 0.04 0.04 1.06 0.06 0.02 0.01 0.01 0.02 0.03 0.03 0.01 5.1 5.8

建 設 0.01 0.00 0.00 0.01 0.01 1.01 0.05 0.01 0.03 0.01 0.02 0.01 0.01 × 0.3 = 0.6電 力 ・ ガス ・ 水 道

0.01 0.00 0.00 0.03 0.03 0.01 1.07 0.02 0.01 0.02 0.04 0.03 0.010.6 1.2

商 業 0.04 0.01 0.03 0.03 0.04 0.04 0.02 1.01 0.00 0.01 0.02 0.03 0.01 3.7 4.3金 融 ・ 保険・不動産

0.05 0.02 0.03 0.09 0.03 0.03 0.05 0.09 1.07 0.07 0.02 0.04 0.141.8 3.0

運 輸 ・ 通信 ・ 放 送

0.02 0.03 0.02 0.04 0.02 0.04 0.03 0.04 0.01 1.08 0.04 0.02 0.032.9 3.7

公 務 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 0.00 0.08 0.0 0.0

サ ー ビ ス 0.03 0.03 0.03 0.14 0.06 0.09 0.10 0.08 0.06 0.10 0.10 1.07 0.06 7.3 9.0

分 類 不 明 0.01 0.00 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.00 0.00 1.00 0.4 0.6

合 計 22.8 29.1

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③ 第2次波及効果

直接効果、第1次波及効果で誘発された生産額のうち、雇用者所得の一部が消費

に回ることにより、さらに生産が誘発されます。これが第2次生産誘発額です。

まず、直接効果(100 億円)、第1次生産誘発額(29.1 億円)に雇用者所得率を乗

じて、誘発された雇用者所得額(34.8+10.2=45.0 億円)を求めます。

(単位:億円)

直接効果生産誘 発 額

雇用者所得率直接効果雇用者所得誘発額

農 業 0 0.055 0.0

林 業 0 0.229 0.0

漁 業 0 0.187 0.0

鉱 業 0 0.182 0.0

製 造 業 0 0.210 0.0

建 設 100 × 0.348 = 34.8

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 0 0.190 0.0

商 業 0 0.497 0.0

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 0 0.138 0.0

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 0 0.408 0.0

公 務 0 0.598 0.0

サ ー ビ ス 0 0.477 0.0

分 類 不 明 0 0.137 0.0

合 計 100 34.8

(単位:億円)

第1次生産誘発 額

雇用者所得率第1次雇用者所 得 誘 発 額

農 業 0.4 0.055 0.0

林 業 0.1 0.229 0.0

漁 業 0.1 0.187 0.0

鉱 業 0.5 0.182 0.1

製 造 業 5.8 0.210 1.2

建 設 0.6 × 0.348 = 0.2

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 1.2 0.190 0.2

商 業 4.3 0.497 2.1

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 3.0 0.138 0.4

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 3.7 0.408 1.5

公 務 0.0 0.598 0.0

サ ー ビ ス 9.0 0.477 4.3

分 類 不 明 0.6 0.137 0.1

合 計 29.1 10.2

この雇用者所得のうち、実際に消費に回る額を求めるため、平均消費性向(0.746)

(可処分所得に対する消費支出の割合、総務省 家計調査年報 平成 16 年青森市勤労

者世帯)を乗じます。(33.5 億円)

(単位:億円)

直接+第1次雇用者所得誘発額

平均消費性向消費支出増加

45.0 × 0.746 = 33.5

この消費支出増加額 33.5 億円のうち、県内での生産に回る分を求めるため、まず、

33.5 億円を最終需要部門の民間消費支出の構成比を使って産業部門ごとに配分し、

それに県内自給率を乗じて求めます。(21.8 億円)

(単位:億円)民間消費支出 構 成 比

消費支出増加 額

消費支出増加 額

県内自給率消費支出による県内需要増加額

農 業 0.013 0.4 0.4 0.682 0.3

林 業 0.001 0.0 0.0 0.869 0.0

漁 業 0.004 0.1 0.1 0.305 0.0

消費支出増加 額 鉱 業 0.000 0.0 0.0 0.436 0.0

33.5 × 製 造 業 0.224 = 7.5 7.5 × 0.183 = 1.4

建 設 0.000 0.0 0.0 1.000 0.0

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 0.025 0.8 0.8 0.857 0.7

商 業 0.164 5.5 5.5 0.566 3.1

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 0.237 7.9 7.9 0.968 7.7

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 0.082 2.8 2.8 0.685 1.9

公 務 0.003 0.1 0.1 1.000 0.1

サ ー ビ ス 0.247 8.3 8.3 0.792 6.6

分 類 不 明 0.000 0.0 0.0 0.997 0.0

合 計 1.000 33.5 33.5 21.8

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次に、この消費支出による県内需要増加額(21.8 億円)が及ぼす波及効果を逆行

列係数を使って求めると、第2次生産誘発額(27.2 億円)が算出されます。

第2次生産誘発額=逆行列係数×消費支出による県内需要増加額(21.8 億円)=27.2 億円

逆 行 列 係 数 (単位:億円)

農業 林業 漁業 鉱業 製造業 建設電力・ガス・水道 商業

金融・保険・不動産

運輸・通信・放送 公務

サ ービ ス

分 類不 明

県内需要増加額

第2次生産誘発額

農 業 1.08 0.00 0.00 0.00 0.05 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.00 0.3 0.4

林 業 0.00 1.18 0.00 0.00 0.01 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0 0.0

漁 業 0.00 0.00 1.01 0.00 0.01 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0 0.1

鉱 業 0.00 0.00 0.00 1.00 0.01 0.01 0.03 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0 0.0

製 造 業 0.04 0.01 0.04 0.04 1.06 0.06 0.02 0.01 0.01 0.02 0.03 0.03 0.01 1.4 1.8

建 設 0.01 0.00 0.00 0.01 0.01 1.01 0.05 0.01 0.03 0.01 0.02 0.01 0.01 × 0.0 = 0.4電 力 ・ ガス ・ 水 道

0.01 0.00 0.00 0.03 0.03 0.01 1.07 0.02 0.01 0.02 0.04 0.03 0.010.7 1.1

商 業 0.04 0.01 0.03 0.03 0.04 0.04 0.02 1.01 0.00 0.01 0.02 0.03 0.01 3.1 3.5金 融 ・ 保険・不動産

0.05 0.02 0.03 0.09 0.03 0.03 0.05 0.09 1.07 0.07 0.02 0.04 0.147.7 9.0

運 輸 ・ 通信 ・ 放 送

0.02 0.03 0.02 0.04 0.02 0.04 0.03 0.04 0.01 1.08 0.04 0.02 0.031.9 2.5

公 務 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.00 0.00 0.08 0.1 0.1

サ ー ビ ス 0.03 0.03 0.03 0.14 0.06 0.09 0.10 0.08 0.06 0.10 0.10 1.07 0.06 6.6 8.1

分 類 不 明 0.01 0.00 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.00 0.00 1.00 0.0 0.1

合 計 21.8 27.2

④ 総合効果

以上をまとめると、100 億円の公共投資は、直接効果 100 億円、第1次波及効果 29.1

億円、第2次波及効果 27.2億円の合計 156.3億円の生産を誘発することになります。

(単位:億円)県内最終需要増 加 額

第1次生産誘発額

第2次生産誘発額

総合生産誘発額

農 業 0 0.4 0.4 0.9

林 業 0 0.1 0.0 0.1

漁 業 0 0.1 0.1 0.1

鉱 業 0 0.5 0.0 0.6

製 造 業 0 5.8 1.8 7.6

建 設 100 + 0.6 + 0.4 = 101.0

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 0 1.2 1.1 2.3

商 業 0 4.3 3.5 7.7

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 0 3.0 9.0 12.0

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 0 3.7 2.5 6.1

公 務 0 0.0 0.1 0.1

サ ー ビ ス 0 9.0 8.1 17.0

分 類 不 明 0 0.6 0.1 0.7

合 計 100 29.1 27.2 156.3

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このうち粗付加価値誘発額は 84.3 億円、雇用者所得誘発額は 53.7 億円となります。

(単位:億円)

総合生産誘発額

粗付加価値率粗付加価値誘発額

農 業 0.9 0.541 0.5

林 業 0.1 0.700 0.1

漁 業 0.1 0.649 0.1

鉱 業 0.6 0.475 0.3

製 造 業 7.6 0.426 3.2

建 設 101.0 × 0.477 = 48.2

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 2.3 0.555 1.3

商 業 7.7 0.715 5.5

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 12.0 0.805 9.6

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 6.1 0.642 3.9

公 務 0.1 0.623 0.1

サ ー ビ ス 17.0 0.651 11.1

分 類 不 明 0.7 0.649 0.4

合 計 156.3 84.3

(単位:億円)総合生産誘発額

雇用者所得率雇用者所得誘発額

農 業 0.9 0.055 0.0

林 業 0.1 0.229 0.0

漁 業 0.1 0.187 0.0

鉱 業 0.6 0.182 0.1

製 造 業 7.6 0.210 1.6

建 設 101.0 × 0.348 = 35.1

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 2.3 0.190 0.4

商 業 7.7 0.497 3.8

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 12.0 0.138 1.7

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 6.1 0.408 2.5

公 務 0.1 0.598 0.1

サ ー ビ ス 17.0 0.477 8.1

分 類 不 明 0.7 0.137 0.1

合 計 156.3 53.7

各産業部門の粗付加価値額粗付加価値率 = 各産業部門の県内生産額

各産業部門の雇用者所得雇用者所得率 = 各産業部門の県内生産額

これは、従業者誘発数 1,450 人分、雇用者誘発数 1,258 分に相当します。 (単位:人)

総合生産誘発額

従業者係数(億円当り)

従業者誘発数

農 業 0.9 34.205 30

林 業 0.1 6.713 1

漁 業 0.1 17.453 2

鉱 業 0.6 3.719 2

製 造 業 7.6 5.921 45

建 設 101.0 × 9.240 = 934

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 2.3 3.373 8

商 業 7.7 17.520 136

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 12.0 2.980 36

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 6.1 7.674 47

公 務 0.1 7.452 1

サ ー ビ ス 17.0 12.240 208

分 類 不 明 0.7 0.000 0

合 計 156.3 1450

(単位:人)総合生産誘発額

雇用者係数(億円当り)

雇用者誘発数

農 業 0.9 4.756 4

林 業 0.1 5.773 1

漁 業 0.1 4.993 1

鉱 業 0.6 3.710 2

製 造 業 7.6 5.601 42

建 設 101.0 × 8.213 = 830

電 力 ・ ガ ス ・ 水 道 2.3 3.343 8

商 業 7.7 14.976 116

金 融 ・ 保 険 ・ 不 動 産 12.0 2.611 31

運 輸 ・ 通 信 ・ 放 送 6.1 7.536 46

公 務 0.1 7.452 1

サ ー ビ ス 17.0 10.337 176

分 類 不 明 0.7 0.000 0

合 計 156.3 1258

※ 従業者:個人業主、家族従事者を含む就労者全体

雇用者:従業者のうち賃金・給料の支給を受けている有給役員、常用雇用者、臨時・日雇

従業者数従業者係数 = 県内生産額

有給役員・雇用者数

雇用者係数 = 県内生産額

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公共投資(建設部門)100億円の波及効果フローチャート

公共投資  100億円

建設業の需要額 100億円

〔投入係数(建設部門)〕 〔粗付加価値率(建設部門)〕〔雇用者所得率(建設部門)〕

 うち雇用者所得額 34.8億円粗付加価値額 47.7億円

〔県内自給率〕

県内需要額 22.8億円

〔逆行列係数〔I-(I-M ^

)A〕-1〕

第1次生産誘発額 29.1億円

〔粗付加価値率、雇用者所得率〕

 うち雇用者所得額 10.2億円 粗付加価値誘発額 18.0億円

直接効果の雇用者所得+第1次波及効果の雇用者所得

 うち雇用者所得額 45.0億円粗付加価値額 65.7億円

〔所得のうち消費に回る額〕消費支出増加額 平均消費性向

33.5億円

〔民間消費支出構成比による各産業部門へ振り分け〕〔県内自給率〕

消費支出による県内需要増加額21.8億円

〔逆行列係数〔I-(I-M)A〕-1〕

第2次生産誘発額 27.2億円

〔粗付加価値率、雇用者所得率〕

 うち雇用者所得額 8.7億円 粗付加価値誘発額 18.6億円

直接+第1次+第2次生産誘発額 156.3億円

〔粗付加価値率、雇用者所得率〕

 うち雇用者所得額 53.7億円 従業者誘発数 1,450人 粗付加価値誘発額 84.3億円 〔従業者係数〕 雇用者誘発数 1,258人

〔雇用者係数〕

0.746

原材料投入額 52.3億円

総合効果

直接効果

第一次波及効果

第二次波及効果

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■事例2 青森県内において、30万人の来場者が見込まれるイベントが開催された場合

に、県経済への波及効果はどのくらいか。(来場者の消費がもたらす効果)

この場合、産業連関分析システムの分析シート③又は④を使用しますが、まず、以下

の手順により、来場者の消費額を推計します。(平成12年青森県産業連関表35部門

表を使った分析です。)

① 来場者について、宿泊客か日帰客を区分けします。

来場者数 (単位:人)宿 泊 客 日 帰 客 合 計

100,000 200,000 300,000

② 来場者の県内での1人当り平均消費額を求めます。来場者アンケートを実施した場

合は、その結果を使いますが、実施していない場合は、他の類似例から引用します。

来場者1人当りの平均消費額(単位:円)

宿泊客 日帰客宿泊費 10,000 0飲食費 5,000 1,500土産代 5,000 2,000交通費(県内消費分) 5,000 2,500合計 25,000 6,000 ※この単価は仮設例です。

③ 来場者消費総額を求めます。(来場者数×1人当り平均消費額)

来場者消費総額(来場者数×1人当り平均消費額)(単位:億円)

宿泊客 日帰客 合計 産業連関表の分類宿泊費 10.00 0.00 10.00 対個人サービス飲食費 5.00 3.00 8.00 対個人サービス土産代 5.00 4.00 9.00 商業他交通費(県内消費分) 5.00 5.00 10.00 運輸合計 25.00 12.00 37.00

④ 産業連関表は、 商業マージンや運輸マージンを除いた生産者価格で作成していま

すが、消費総額のうち土産代については、このマージンが含まれていますので、これ

を除いて生産者価格へ変換します。商業マージン、運輸マージンはそれぞれ商業と運

輸部門へ振り分けます。土産代の品目は構成見込み割合で按分します。(※はp19参照)

土産品の品目別配分 (単位:%、億円)

構成比 土産代生鮮農産物 20.0 1.80菓子類等 40.0 3.60玩具等 40.0 3.60合計 100.0 9.00

産業連関表の分類農業食料品その他の製造工業品

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土産品の生産者価格への変換

農業 食料品その他の製造工業品 合計 (億円)

購入者価格(a) 1.80 3.60 3.60 9.00商業マージン率(b) 0.2643 0.3146 0.2209運輸マージン率(c) 0.0457 0.0294 0.0308商業マージン額(d) 0.48 1.13 0.80 2.40 d=a*b運輸マージン額(e) 0.08 0.11 0.11 0.30 e=a*c生産者価格(a-(d+e)) 1.24 2.36 2.69 6.30※商業マージン率、運輸マージン率は国の平成12年産業連関表より推計。

⑤ 来場者消費総額を産業連関表の対応部門へ振り分けます。

産業連関表対応部門への振り分け

部門名 金額(億円)農業 1.24 土産品

食料品 2.36 土産品

その他の製造工業品 2.69 土産品

商業 2.40 土産品の商業マージン額

運輸 10.30 交通費(10.00)+土産品の運輸マージン額(0.30)

対個人サービス 18.00 宿泊費(10.00)+飲食費(8.00)

合計 37.00

⑥ ⑤で求めた産業部門ごとの消費総額を需要増加額として、分析シート④に入力して

波及効果を求めます。以下の手順は、事例1と同様です。

⑦ 計測結果

30万人のイベント開催による観光消費額は、県内に直接効果 24.1 億円、第1次波

及効果 7.2 億円、第2次波及効果 6.3 億円の合計 37.6 億円の生産額を誘発することに

なります。

これは、従業者誘発数 449 人分、雇用者誘発数 315 人分に相当します。

(単位:億円、人)

直接効果第1次波及効果

第2次波及効果

合  計

生産誘発額 24.1 7.2 6.3 37.6 粗付加価値誘発額 14.3 4.4 4.3 23.0 雇用者所得誘発額 8.1 2.1 1.8 12.0従業者誘発数 324 69 56 449 雇用者誘発数 219 51 45 315

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■事例3 県内で企業誘致により、新たに電気機械部門で100億円の生産額増加が見込

まれる場合、県内の他の産業にどのくらい生産額を誘発するか。

① この事例は、最終需要が変化するのではなく、生産額そのものが変化する場合の分

析事例です。(平成12年青森県産業連関表35部門表を使った分析です。分析シート

⑤を使用します。)

この場合は、対象業種を外生化(除外)した逆行列係数を求めて、これに生産増加

額を乗じることによって、生産誘発額を求めることができます。対象を外生化すると

いうことは、その対象産業は間接的な影響を全く受けないと仮定することで、通常、

対象産業の列部門の逆行列係数を、対象産業の行と列の交点の逆行列係数で除して求

めた係数に、生産増分を乗じて求める簡略計算法が用いられます。

生産増加額(外生化)

逆行列係数(電気機械)

電気機械の列と行の交点の逆行列

交点で割り戻した逆行列

生産誘発額(直接+1次波及効果)

A B C D=B/C E=A×D農業 0.000051 0.000050 0.01畜産 0.000020 0.000020 0.00林業 0.000100 0.000099 0.01漁業 0.000003 0.000002 0.00鉱業 0.000765 0.000755 0.08食料品 0.000038 0.000037 0.00繊維製品 0.000024 0.000024 0.00パルプ・紙・木製品 0.002273 0.002244 0.22化学製品 0.000228 0.000225 0.02石油・石炭製品 0.000136 0.000135 0.01窯業・土石製品 0.004340 0.004283 0.43鉄鋼 0.001210 0.001194 0.12非鉄金属 0.000148 0.000146 0.01金属製品 0.001466 0.001447 0.14一般機械 0.000116 0.000114 0.01電気機械 100 1.013253 1.013253 1.000000 100.00輸送機械 0.000032 0.000031 0.00精密機械 0.000020 0.000019 0.00その他の製造工業製品 0.006330 0.006247 0.62建設 0.005406 0.005335 0.53電力・ガス・熱供給 0.008924 0.008807 0.88水道・廃棄物処理 0.002579 0.002546 0.25商業 0.024754 0.024430 2.44金融・保険 0.011890 0.011735 1.17不動産 0.003538 0.003492 0.35運輸 0.007567 0.007468 0.75通信・放送 0.004638 0.004578 0.46公務 0.000231 0.000228 0.02教育・研究 0.075747 0.074756 7.48医療・保健・社会保障・介護 0.000001 0.000001 0.00その他の公共サービス 0.002520 0.002487 0.25対事業所サービス 0.024430 0.024111 2.41対個人サービス 0.000411 0.000406 0.04事務用品 0.001657 0.001636 0.16分類不明 0.002770 0.002734 0.27合計 100 1.207618 1.191823 119.18

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② ①で求めた生産誘発額を使って、第2次波及効果を求めます。(以下の手順は、事例

1と同様です。)

③ 計測結果

電気機械部門における 100 億円の生産額の増加は、県内に直接効果+第1次波及効

果 119.2 億円、第2次波及効果 20.8 億円の合計 140.0 億円の生産額を誘発することに

なります。

これは、従業者誘発数 1,095 人分、雇用者誘発数 1,014 人分に相当します。

(単位:億円、人)直接効果及び第1次波及効

第2次波及効果

合  計

生産誘発額 119.2 20.8 140.0 粗付加価値誘発額 57.9 14.1 72.0 雇用者所得誘発額 33.7 5.9 39.6従業者誘発数 911 184 1,095 雇用者誘発数 871 143 1,014

産 業 連 関 表 の 歴 史

産業連関表は、ロシア生まれのアメリカの経済学者「ワシリー・レオンチェフ」(Wassily

Leontief,1906~1999)によって考え出されました。そのため考案者にちなんで「レオ

ンチェフ表」とも言います。

初めての産業連関表は、昭和11年(1936年)にレオンチェフがアメリカ経済に

ついて発表しました。その後、その有用性に着目したアメリカ労働省が政府レベルの産

業連関表を作成し、第2次世界大戦後の経済予測を行った結果、高い的中率を示したこ

とから、世界中で作成されるようになりました。現在、世界80カ国以上の国で産業連

関表が作成、公表されています。

この功績により、レオンチェフは1973年にノーベル経済学賞を受賞しています。

日本では昭和26年表が昭和30年に公表され、昭和30年表からは関係府省庁共同

事業として5年おきに作成されています。

本県では昭和35年表以来、ほぼ5年毎に作成しており、平成16年12月に最新の

表である平成12年表を公表しています。

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(4)分析にあたっての留意点

産業連関表を用いた分析は、ひとつの経済モデルであり、必ずしも完璧なものではあ

りません。そこで、この分析を利用する際には、以下のような制約・仮定があり、限界

があることに留意する必要があります。

■基本的仮定

① 投入係数は安定的である

産業連関分析の最大のポイントは、投入係数(原材料の投入割合)が一定であるこ

とを前提にしているところです。作成対象年と分析対象年では、短期的には大幅に変

化しないと仮定しています。

② 在庫の影響を考慮していない

在庫を過剰に抱えている産業では、在庫を処分して需要の増加に対応するため、生

産波及効果が中断する可能性があります。

③ 波及効果が達成される期間は不明である。

生産波及効果の達成される期間は明確でなく、必ずしも1年以内に生じるとは限り

ません。

④ 第2次波及効果の対象を雇用者所得に限定している。

第2次波及効果の対象としては、雇用者所得や営業余剰が該当し、いずれもその一

部が消費や投資に回って新たな需要を喚起しますが、営業余剰については転換比率と

なる指標がないことから、雇用者所得だけを対象としています。

⑤ 従業者数は、生産額に比例して増加する。

生産の増加に伴う労働力を既存の従業者の時間外労働で対応した場合は、従業者数

は増えません。

■前提条件

① 産業構造(相互依存関係等)は、作成対象年当時のものである。

② 生産物の価格は、作成対象年当時のものである。

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4 用語の説明

県内生産額 一定期間(通常1年間)の県内の生産活動によって生み出された財

貨(モノ)とサービスの総額のこと。産業連関表では次のような関

係がある。

県内生産額=中間投入額+粗付加価値額

県内生産額=中間需要額+最終需要額―移輸入額

中間投入 各産業の生産過程で原材料などの経費として投入される費用のこと。

粗付加価値 各産業の生産活動によって、新たに生み出された価値のこと。

雇用者所得や営業余剰などから構成される。

中間需要 原材料などとして販売された財貨(モノ)やサービスのこと。

最終需要 最終商品として県内の家計や企業、政府機関等が購入した財貨(モ

ノ)やサービスのこと。

移輸出 県内で生産され、県外や国外へ販売された財貨(モノ)・サービスの

こと。

移輸入 県外や国外から購入する財貨(モノ)やサービスのこと。

雇用者所得 雇用者に対して、労働の報酬として支払われる現金及び現物のこと。

営業余剰 企業の利潤(もうけ)。個人業主や家族従業者の所得を含む。

投入係数 ある産業で生産物を1単位生産するために必要な各産業部門からの

原材料投入割合のこと。

逆行列係数 ある産業への最終需要が1単位増加したとき、各産業の生産額が最

終的にどれくらいになるかを示す係数。

平均消費性向 雇用者所得のうち、貯蓄などに回らず、消費支出される平均的な割

合。可処分所得に対する消費支出額の割合。

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(参考資料)

■ 平成12年(2002年)青森県産業連関表 生産者価格評価表(13部門)

中 間 需 要

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

農 業 林 業 漁 業 鉱 業 製 造 業 建 設電力・ガス・水 道

商 業金融・保険・不動産

運輸・通信・放 送

公 務サ ー ビ

ス分類不

明内 生 部門 計

1農 業 326 1 0 0 898 24 0 1 0 0 1 93 0 1,342

2林 業 1 62 0 0 82 2 0 0 0 0 0 3 0 151

3漁 業 0 0 19 0 452 0 0 0 0 0 0 32 0 503

中 4鉱 業 0 0 0 2 155 120 144 0 0 0 0 0 0 422

5製 造 業 576 14 129 74 4,471 3,056 152 389 124 316 757 2,264 18 12,339

間 6建 設 24 1 1 3 57 33 88 55 256 49 98 133 0 798

7電 力 ・ ガス ・ 水 道

18 1 1 14 361 82 131 125 32 87 213 503 3 1,571

投 8商 業 156 5 33 21 909 723 35 156 22 72 113 730 4 2,978

9金 融 ・ 保険・不動産 122 4 16 34 201 201 73 729 570 277 37 504 44 2,813

入 10

運 輸 ・ 通信 ・ 放 送

77 11 12 18 386 469 60 386 131 547 287 409 9 2,800

11公 務 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 30 30

12サ ー ビ ス 61 7 15 68 853 1,019 181 705 516 504 591 1,165 17 5,702

13分 類 不 明 17 1 3 6 80 48 10 54 38 25 4 45 0 332

内 生 部 門 計1,377 108 229 240 8,905 5,778 873 2,599 1,688 1,876 2,100 5,883 125 31,781

家計外消費支出 3 3 25 25 376 178 41 214 117 194 126 324 17 1,642

粗雇用者所得 166 83 122 83 3,257 3,840 372 4,534 1,192 2,137 3,332 8,046 49 27,214

付営業余剰 965 169 182 49 1,417 206 262 900 3,267 327 0 1,476 78 9,299

加資本減耗引当 358 7 61 39 1,193 633 304 465 2,072 525 0 1,058 76 6,791

価間接税(除関税) 157 9 36 21 498 469 136 436 437 197 17 377 11 2,801

値(控除)経常補助金 -23 -18 -1 0 -141 -64 -24 -21 -136 -19 0 -290 0 -739

粗付加価値部門計 1,626 252 424 217 6,600 5,262 1,091 6,529 6,949 3,362 3,475 10,990 230 47,008

県 内 生 産 額 3,004 360 654 457 15,504 11,040 1,964 9,128 8,637 5,238 5,575 16,873 355 78,789

■ 投入係数表(13部門)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

農 業 林 業 漁 業 鉱 業 製 造 業 建 設電 力 ・ ガス ・ 水 道

商 業金 融 ・ 保険・不動産

運 輸 ・ 通信 ・ 放 送

公 務 サ ー ビ ス 分 類 不 明 内生部門計

1 農 業 0.1084 0.0023 0.0000 0.0000 0.0579 0.0022 0.0000 0.0001 0.0000 0.0000 0.0001 0.0055 0.0000 0.0170

2 林 業 0.0002 0.1734 0.0004 0.0001 0.0053 0.0002 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0002 0.0000 0.0019

3 漁 業 0.0000 0.0000 0.0293 0.0000 0.0292 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0019 0.0000 0.0064

4 鉱 業 0.0000 0.0002 0.0000 0.0045 0.0100 0.0108 0.0734 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0001 0.0054

5 製 造 業 0.1918 0.0399 0.1980 0.1608 0.2884 0.2768 0.0774 0.0426 0.0143 0.0603 0.1357 0.1342 0.0499 0.1566

6 建 設 0.0080 0.0022 0.0009 0.0069 0.0037 0.0030 0.0449 0.0060 0.0296 0.0093 0.0176 0.0079 0.0000 0.0101

7 電力・ガス・水道 0.0059 0.0030 0.0019 0.0301 0.0233 0.0075 0.0666 0.0137 0.0037 0.0166 0.0382 0.0298 0.0093 0.0199

8 商 業 0.0520 0.0151 0.0499 0.0459 0.0586 0.0654 0.0178 0.0171 0.0026 0.0137 0.0202 0.0433 0.0113 0.0378

9 金融・保険・不動産 0.0405 0.0120 0.0243 0.0753 0.0129 0.0182 0.0371 0.0799 0.0660 0.0528 0.0066 0.0299 0.1254 0.0357

10 運輸・通信・放送 0.0257 0.0296 0.0186 0.0389 0.0249 0.0425 0.0304 0.0423 0.0152 0.1044 0.0515 0.0242 0.0255 0.0355

11 公 務 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0834 0.0004

12 サ ー ビ ス 0.0204 0.0202 0.0229 0.1490 0.0550 0.0923 0.0920 0.0773 0.0597 0.0963 0.1059 0.0691 0.0465 0.0724

13 分 類 不 明 0.0058 0.0023 0.0048 0.0131 0.0052 0.0044 0.0049 0.0059 0.0044 0.0048 0.0008 0.0027 0.0000 0.0042

内 生 部 門 計 0.4586 0.3002 0.3509 0.5246 0.5743 0.5233 0.4446 0.2848 0.1954 0.3582 0.3766 0.3486 0.3515 0.4034

家 計 外 消 費 支 出 0.0010 0.0075 0.0382 0.0557 0.0242 0.0161 0.0207 0.0234 0.0136 0.0371 0.0226 0.0192 0.0476 0.0208

雇 用 者 所 得 0.0553 0.2291 0.1866 0.1824 0.2101 0.3478 0.1896 0.4968 0.1381 0.4080 0.5977 0.4768 0.1369 0.3454

営 業 余 剰 0.3213 0.4683 0.2783 0.1070 0.0914 0.0187 0.1334 0.0986 0.3782 0.0624 0.0000 0.0875 0.2210 0.1180

資 本 減 耗 引 当 0.1192 0.0194 0.0928 0.0846 0.0770 0.0574 0.1547 0.0509 0.2399 0.1003 0.0000 0.0627 0.2146 0.0862

間接税(除関税) 0.0523 0.0258 0.0553 0.0462 0.0321 0.0425 0.0693 0.0478 0.0506 0.0376 0.0031 0.0223 0.0296 0.0356

(控除)経常補助金 -0.0077 -0.0502 -0.0021 -0.0005 -0.0091 -0.0058 -0.0123 -0.0022 -0.0158 -0.0036 0.0000 -0.0172 -0.0011 -0.0094

粗付加価値部門合計 0.5414 0.6998 0.6491 0.4754 0.4257 0.4767 0.5554 0.7152 0.8046 0.6418 0.6234 0.6514 0.6485 0.5966

国 内 生 産 額 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000 1.0000

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(単位:億円)

最 終 需 要

家計外消費支出

民間消費支出

一般政府消費支出

県内総固定資本形成(公的)

県内総固定資本形成(民間)

在庫純増

移 輸 出最 終 需要 計

需 要合 計 移 輸 入 県内生産額

6 329 0 0 42 10 1,824 2,211 3,553 -549 3,004

0 20 0 0 0 158 73 252 404 -43 360

2 114 0 0 0 8 463 586 1,089 -435 654

0 -1 0 0 0 4 272 275 697 -239 457

286 5,729 55 20 3,013 -29 11,588 20,661 33,000 -17,495 15,504

0 0 0 5,143 5,099 0 0 10,242 11,040 0 11,040

0 629 90 0 0 0 0 720 2,291 -327 1,964

164 4,192 1 4 860 9 4,479 9,711 12,689 -3,561 9,128

0 6,053 2 0 0 0 56 6,112 8,924 -287 8,637

65 2,096 7 0 62 4 1,787 4,021 6,821 -1,584 5,238

0 67 5,478 0 0 0 0 5,546 5,575 0 5,575

1,118 6,320 6,133 8 687 0 1,060 15,325 21,027 -4,154 16,873

0 3 0 0 0 0 21 24 356 -1 355

1,642 25,552 11,765 5,175 9,763 165 21,622 75,685 107,466 -28,676 78,789

※ 取引額は、流通コスト(商業マージン+運輸マージン)を含まない生産者価格(工場出荷価格)

で表しています。この流通コストは、商業部門と運輸部門に一括含まれます。

■ 逆行列係数表(13部門) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 36

部 門 名 農 業 林 業 漁 業 鉱 業 製 造 業 建 設電 力 ・ ガス ・ 水 道

商 業金 融 ・ 保険・不動産

運 輸 ・ 通信 ・ 放 送

公 務 サ ー ビ ス 分 類 不 明 内生部門計

1 農 業 1.0818 0.0026 0.0018 0.0022 0.0455 0.0044 0.0015 0.0009 0.0006 0.0011 0.0018 0.0056 0.0009 1.1508

2 林 業 0.0005 1.1775 0.0007 0.0003 0.0058 0.0005 0.0002 0.0001 0.0001 0.0001 0.0002 0.0004 0.0001 1.1864

3 漁 業 0.0004 0.0001 1.0094 0.0004 0.0096 0.0006 0.0003 0.0002 0.0001 0.0002 0.0003 0.0009 0.0002 1.0226

4 鉱 業 0.0005 0.0003 0.0003 1.0033 0.0055 0.0054 0.0346 0.0006 0.0004 0.0008 0.0015 0.0012 0.0006 1.0550

5 製 造 業 0.0424 0.0106 0.0402 0.0372 1.0610 0.0576 0.0231 0.0119 0.0066 0.0165 0.0314 0.0297 0.0148 1.3829

6 建 設 0.0114 0.0039 0.0027 0.0130 0.0072 1.0060 0.0511 0.0105 0.0328 0.0139 0.0214 0.0115 0.0070 1.1925

7 電力・ガス・水道 0.0086 0.0048 0.0042 0.0336 0.0256 0.0119 1.0659 0.0159 0.0059 0.0198 0.0392 0.0306 0.0143 1.2803

8 商 業 0.0352 0.0117 0.0313 0.0325 0.0396 0.0426 0.0173 1.0131 0.0047 0.0123 0.0168 0.0287 0.0102 1.2959

9 金融・保険・不動産 0.0525 0.0188 0.0312 0.0911 0.0252 0.0298 0.0519 0.0899 1.0729 0.0651 0.0165 0.0392 0.1353 1.7195

10 運輸・通信・放送 0.0242 0.0273 0.0168 0.0355 0.0243 0.0365 0.0300 0.0351 0.0146 1.0813 0.0428 0.0223 0.0258 1.4164

11 公 務 0.0006 0.0003 0.0005 0.0012 0.0006 0.0005 0.0006 0.0006 0.0004 0.0005 1.0002 0.0003 0.0835 1.0896

12 サ ー ビ ス 0.0292 0.0252 0.0270 0.1408 0.0593 0.0896 0.0979 0.0759 0.0587 0.0950 0.1005 1.0685 0.0584 1.9262

13 分 類 不 明 0.0072 0.0031 0.0055 0.0147 0.0066 0.0056 0.0068 0.0069 0.0051 0.0061 0.0019 0.0037 1.0012 1.0745

内 生 部 門 計 1.2946 1.2863 1.1715 1.4058 1.3158 1.2910 1.3810 1.2615 1.2030 1.3126 1.2744 1.2427 1.3521 16.7926

( )[ ] 1ˆ −ΑΜ−Ι−Ι

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