平成２５年度ＪCOAL事業成果報告会

平成２４年度ＪＯＧＭＥＣ石炭開発部調査事業海外炭開発支援事業産炭国産業協力等事業海外炭開発支援事業産炭国産業協力等事業

環境問題に配慮した低炭素 資源循環型炭鉱地域形成環境問題に配慮した低炭素・資源循環型炭鉱地域形成に向けたマスタープランの策定業務

平成25年7月25日平成25年7月25日

一般財団法人石炭エネルギーセンター

事業化推進部ECTグループ長 川村 靖

目 次

(1)概要炭鉱開発

（炭層 炭鉱メタンの増進回収）(1)概要

(2)インドネシア

（炭層・炭鉱メタンの増進回収）（選炭、ボタ利用）

再生可能エネルギー共利用（バイオマス、太陽光・風力等）発電

（微粉炭火力、CFB、IGCC）

石炭

(3)ベトナム

(4)モンゴル熱電製造

石炭化工・コークス低品位炭利用

（乾燥・改質、ガス化、液化）（COG、タール高度利用）

（クリーン燃料、化成品製造）

（微粉炭火力、 、 ）（ボタ発電、ゴミ発電、混焼）

ガス配送（ガス濃縮、ガス調整・分配）

(4)モンゴル

(5)モザンビーク

環境対策（大気、水）、再資源化（脱硫・脱硝）

（水処理システム）（廃棄物処理）

（スラグ・石炭灰の有効利用）

熱電供給

熱電製造（ガスエンジン・ガスタービン）

（コジェネ、トリジェネ）

（クリ ン燃料、化成品製造）（鉄鋼原料、ブリケット製造）

( ) ク

(6)中国 基礎資材製造（セメント、路盤材、建材、ガラス等）

熱電供給

地域中核都市カル ミ テ

地域産業（鉄鋼、化学等）農工連携

ローカルコミュニティ

1

産炭国からの要請に基づき 炭鉱を中心とした低炭素・資源循環型炭鉱地域形成のマスタ プランを構築し

マスタープラン策定の概要

産炭国からの要請に基づき、炭鉱を中心とした低炭素・資源循環型炭鉱地域形成のマスタープランを構築し、

石炭の安定供給、及び産炭国との重層的関係の維持向上を図る。

本事業では、モデルとなる炭鉱地域をコアに、石炭火力発電、石炭化学産業等の石炭関連産業を有機的かつ

効率的に組み合わせた石炭関連産業チェーン構築のためのマスタープラン並びに実行計画を策定する。マス

タープランの策定にあたっては、日本国が有する上流から下流までのクリーンコール技術を活用して生産効率を

適化し、資源の有効利用を図るとともに、エネルギーフロー及びマテリアルフロー両面から環境保全を図る。

マスタープラン策定業務フロー 事前調査 マスタープラン策定 実行計画策定

1 2 3

ポイント

石炭産業の現状

候補炭鉱情報収集とニーズの把握

日本企業シーズの構築

基本構想策定

MP策定候補地の提案

MP目標設定（CO2削減、省

エネ、収益等）

各産業へのシーズ技術導入

効果検討

MP実現可能性検討

事業提案

ビジネスモデルの構築（事業

実施体制、政策ツール、ファ

イナンススキーム他）

アクションプラン検討

中国

インドネシア

MP策定候補地の提案 MP実現可能性検討 アクションプラン検討

インドネシア

ベトナム

モンゴル

2011年METI補助事業で中国マスタープラン策定を実施

2012年よりJOGMEC請負事業で、中国実行計画策定、

及びインドネシア、ベトナム、モンゴル、モザンビークの

マスタ プラン策定に向けた事前調査を実施モンゴル

モザンビーク

マスタープラン策定に向けた事前調査を実施

○モンゴル○モンゴル○中国○中国

対象産炭国の状況と石炭開発・利用の成長傾向

○モンゴル○モンゴル良質な原料炭が、世界的に注目。良質な原料炭が、世界的に注目。

○中国○中国世界最大の石炭生産、消費、輸入国。世世界最大の石炭生産、消費、輸入国。世界の石炭需給や価格変動への影響大。界の石炭需給や価格変動への影響大。

○ベトナム○ベトナム世界第世界第22位の無煙炭生産国。我が国へ位の無煙炭生産国。我が国への無煙炭供給国。の無煙炭供給国。

○インドネシア○インドネシア世界最大の石炭輸出国。我が国への第世界最大の石炭輸出国。我が国への第22位の供給国であり、引き続き重要な位の供給国であり、引き続き重要な位置付け。位置付け。

○モザンビーク○モザンビーク今後、潜在性の高い地域。良質な原料今後、潜在性の高い地域。良質な原料炭の開発に期待。炭の開発に期待。

炭鉱開発選炭

発電熱電供給

石炭化工コークス

大規模石炭産業基地

中国石炭付加価値加工産業発展政策循環経済の発展（資源節約 環境保護）

＜石炭関連政策、ニーズ＞

大型炭鉱、大型石炭産業基地への集約中国

インドネシア

循環経済の発展（資源節約、環境保護）

新鉱業法と石炭高付加価値義務化エネルギー需要の増大（ガス、電力）

電力需要の増大（石炭火力 混焼） セメント工場 肥料工場での石炭利用

発電計画、石炭ガス化（SNG、化学）計画、経済開発拡大計画

ベトナム

モンゴル

電力需要の増大（石炭火力、混焼）環境対策の強化

石炭資源の高付加価値化ウランバートルの大気汚染防止

セメント工場、肥料工場での石炭利用

セミコークス工場での石炭利用、石炭液化計画

3

モザンビーク石炭資源開発、インフラ整備の促進石炭中間産物（ボタ等）の有効利用

石炭火力発電計画

産炭国別対象地域

南 ト

対象国 対象選定の視点 対象候補地

•膨大な低品位炭の賦存

•本邦低品位炭高付加価値化技術の適用可能性インドネシア

南スマトラ東カリマンタン

•世界遺産近郊の炭鉱開発に伴う環境対策

•石炭利用産業の環境負荷の低減

•定住型炭鉱地域の形成

ベトナム クアンニン省(カンファ他)

•石炭高付加価値化への関心大

•石炭利用に伴う環境問題の深刻化モンゴル バガヌール圏

タバントルゴイ

•高品質な原料炭が豊富に賦存

•選炭後の中間産物の有効利用モザンビーク テテ州

(モアティーゼ)選炭後の中間産物の有効利用

•石炭生産量が多く、石炭関連産業も多数集積

•循環型経済発展を掲げる環境意識の高い地域中国

(モアティーゼ)

陝西煤業化工

4

循環型経済発展を掲げる環境意識の高い地域

•石炭鉱業協会の推奨

中国(黄陵地域)

事前調査 【インドネシア ベトナム モンゴル モザンビ ク】

調査項目

石炭産業の現状調査 MP関連のニーズ調査 本邦企業のシーズ調査 MP基本構想検討 MP対象候補地の提案

事前調査 【インドネシア、ベトナム、モンゴル、モザンビーク】

•石炭政策

•石炭需給の現状と見

通し

•石炭高付加価値化動

向

•対象地域の位置付け

•産業構造、地域経済状況

•地域開発計画

•産業インフラ状況

•石炭開発に起因する環

•ニーズ、シーズの適用可能性検討

•企業へのヒアリング

•国内ワークショップ

•アンケート

•石炭開発・利用バリューチェーン検討

•物熱収支の確認

•市場性、インフラ状況の確認

•MP策定に向けた可能

•日本への石炭安定供給

•日本のCCT導入

•石炭需給緩和

•環境問題の顕在化

•地域開発計画•石炭産業への投資環

境

•石炭開発に起因する環境問題

•MP策定に向けた可能性と課題の検討

•地域開発計画

•対象国側の位置付け、推奨

石炭産業の現状調査 MP関連のニ ズ調査 本邦企業のシ ズ調査 MP実行計画の策定

実行計画 【中国】

石炭産業の現状調査

•石炭政策

•石炭需給の現状と見

通し

MP関連のニーズ調査

•対象地域の位置付け

•産業構造、地域経済状況

地域開発計画

本邦企業のシーズ調査

•ニーズ、シーズの適用可能性検討

•企業へのヒアリング

国内ワ クショップ

MP実行計画の策定

•コークス炉ガスのSNG化

•タールの高付加価値化

•非微粘結炭の利用拡大

炭 有効利•石炭高付加価値化

動向

•石炭産業への投資

環境

•地域開発計画

•産業インフラ状況

•石炭開発に起因する環境問題

•国内ワークショップ

•アンケート•石炭灰の有効利用

•水の有効利用

•黄陵地域全体の 適化

5

炭鉱地域の主要ニーズ

石炭開発

•採掘時のズリ山環境改善、採炭後の修復

•露天掘り炭鉱の伏流水の再生利用

•炭鉱メタンガスのエネルギー利用

•採掘時のズリ山環境改善、採炭後の修復

•露天掘り炭鉱の伏流水の再生利用

•炭鉱メタンガスのエネルギー利用石炭開発

•選炭後のミドリング、ズリの有効利用（発電等）•選炭後のミドリング、ズリの有効利用（発電等）

選炭

改質

•選炭水のリサイクル、選炭汚泥の燃料化、乾式選炭導入

•褐炭乾燥、改質技術の導入

•選炭水のリサイクル、選炭汚泥の燃料化、乾式選炭導入

•褐炭乾燥、改質技術の導入

発電

•低品位炭、バイオマス混焼

•石炭灰の有効利用

•大気汚染物質の低減

•低品位炭、バイオマス混焼

•石炭灰の有効利用

•大気汚染物質の低減熱供給

大気汚染物質の低減大気汚染物質の低減

•石炭ガス化（肥料、SNG等）•石炭ガス化（肥料、SNG等）

石炭高付加価値化

石炭ガ 化（肥料、SNG等）

•液化（CTL、スラリー化）

•コークス製造（高炉用コークス、セミコークス）

石炭ガ 化（肥料、SNG等）

•液化（CTL、スラリー化）

•コークス製造（高炉用コークス、セミコークス）

6

インドネシア ／ 候補対象地域

(1) 対象地域候補

Tarakan

Tanjung Selor

Delma

(1) 対象地域候補

①低品位炭資源が多い北部カリマンタン、南スマトラから

各２地域を選定。

②１地域（Tanjung Enim）を除き、石炭生産準備段階。

Bontang

Bhakti

低品位炭で市場性が薄いため、利用のための工業地域

（団地）を計画

(2) 地域ニーズ

①改質 ガ 化 化学品 肥料 石炭火力発電等Bontang

Samarinda

Balikpapan

①改質、ガス化→ＳＮＧ・化学品・肥料、石炭火力発電等

の加工・利用技術

②共通インフラ（用水、廃水処理、住居・教育設備）整備

③導入技術は経済性があり、Provenなもの

Palembang

Prabmulih

Muara EnimLahat

PTBA

Pendopo東、北カリマンタン州

③導 技術 経済性 あり、

④各社は、石炭供給、改質、発電、共通インフラは実施。

工業地域の事業は技術＋投資を要望

PTBA

南スマトラ州

北カリマンタン州 東カリマンタン州 南スマトラ州 南スマトラ州

候補炭鉱の総合評価

北カリマンタン州Bulungan

(PT Delma Mining)

東カリマンタン州East Kutai

(PT Bhakti Energi Persada)

南スマトラ州Pendopo

(PT DH Energy)

南スマトラ州Tanjung Enim

(PTBA)

資源量豊富だが低品位のため、石炭利用を積極的に検討。新規の州政府から

炭鉱と工業地域の一体化計画があり、ガス化、肥料等の石炭利用もあ

ＭＰ３ＥＩ対象地域にあり、経済特区（SEZ）も申請中。日本企業による各

インドネシアの主要石炭生産炭鉱で、石炭用途は国内発電所と輸出。石

7

の支援も可能。 るが、日本技術とのマッチング要。 種の石炭利用計画あり。 炭利用計画は地域での発電所が主。

○ △ ○～◎ △～○

鉱区：Palembangから南西140km、車3.5時間。南スマトラ 大のMusi川まで50km。鉱区はPT Pendopo Energi Batubaraが保有し開発。MP3EI対象地域。

インドネシア ／ Pendopo（PT DH Energy）

道路

p g資源量23憶トン、埋蔵量13億トン。剥土比1.3．代表的石炭性状：水分58%, 発熱量2,370kcal/kg(ar)→改質、加工・利用が必要→Special Economic Zone(SEZ:1700ha)の申請中

鉱区

道路

＜計画事業＞①改質：輸出用②ガス化（SNG、化学品):SNGは地域内パイプラインによりジャワ島PLN発電所へ

Energy zone

Manufacturing zone

インによりジャワ島PLN発電所へ。③石炭スラリー：改質+水スラリーで重油代替④石炭火力：Sumsel-6（2X300MW)

その他の共通インフラ（用水,廃水・廃棄

初のPit

g

Logistic zone

その他の共通インフラ（用水,廃水 廃棄

物処理、通信インフラ、教育施設、電力供給等）は、事業運営会社により実施。

初のPit

Export Processing zone

Tourism zone

Special Economic Zone

Tourism zone

Common Infrastructure facilities

Housing

8

インドネシア ／ マスタープラン基本構想

炭 鉱

輸出 プランテーション

ブリケ ト

原 炭

バイオマス

石炭ガス化 石炭火力発電改質

ブリケット バイオマス（ヤシ殻等）混焼

用水 廃水処

５００万t/y１０００万t/y１１７０万t/y ５６０万t/y

用水、廃水処理、熱電等のインフラの共用

石炭灰CH4 H2,CO

石炭スラリー

セメント工場

SNG 化学品、肥料１００万t‐CS/y

9

発電(PLN） 発電力(自家用)発電、工場１５０MMSCFD

２×３００MW

ベトナム ／ 候補炭鉱地域 （クアンニン省）

ハイフォン混焼発電所予定地

10

ベトナム ／ マスタープラン候補炭鉱地域の比較、選定案

Uong Bi地域 Hong Gai地域 Cam Pha地域

(1) 対象国の石炭産業での位置付け 主力5炭鉱は全て坑内掘を操業、中でも

マオケー炭鉱は も古くから操業している。未探査地域も有り今後新たな炭鉱開発の可能性のある地域

Uong Bit地区とCam Pha地区の中間に位置する。VINACOMINの主力20炭鉱の内7炭鉱が操業する。ハロン湾観光の中心地

VINACOMINの主力20炭鉱の内8炭鉱がこの地区で操

業し、ベトナムの石炭生産に於いては も重要な地域である。

発の可能性のある地域

(2) 産業構造、地域経済状況 炭鉱を中心に発電所(2）、セメント工場(1)が操業している。

炭鉱及び選炭工場(1)を中心に発電所(1)、セメント工場(2)が操業中。ユネスコ自然遺産ハロン湾観光の中心地で選炭工場の移設計画もある。

炭鉱を及び選炭工場(1)を中心に発電所(2)、セメント工場(1)が稼働、輸出用石炭の積出港を有する。

(3) 地域石炭政策 新規開発、拡張計画 露天掘りから坑内への移行を推進 露天掘りから坑内への移行を推進

(4) 地域開発計画 地域開発計画策定中 地域開発計画策定中 地域開発計画策定中

(5) 産業インフラ（主に石炭関連） 地域の石炭を利用した発電所、セメント工場が稼働

選炭工場が稼働、国内配送の基地。発電所、セメント工場が稼働

選炭工場が稼働、輸出及び国内配送の基地。発電所、セメント工場が稼働

(6) 石炭開発の現状と計画 新鉱区開発の可能性。既存炭鉱は深部移行

露天終掘に伴う坑内掘への移行 露天終掘、深部移行に伴う坑内掘への移行

(7) 石炭開発に起因する環境問題 坑内掘り炭鉱よりの排水は周辺の農業用給水の湖に流れ込み汚染となる。

露天掘りからの鉱水処理施設未完ズリ堆積場の斜面崩壊、ハロン湾からの景観破壊

露天掘りからの鉱水処理施設未完ズリ堆積場の斜面崩壊、ハロン湾からの景観破壊

(8) ECT構想に類似する計画の有無 地域開発計画有り 地域開発計画有り 地域開発計画有り

(9) 石炭産業に係る投資環境 石炭資源そのもの の投資は出来ない 石炭資源そのもの の投資は出来ない インフラ 石炭資源そのもの の投資は出来ない インフラ(9) 石炭産業に係る投資環境 石炭資源そのものへの投資は出来ない。インフラへの投資の検討が可能

石炭資源そのものへの投資は出来ない。インフラへの投資の検討が可能

石炭資源そのものへの投資は出来ない。インフラへの投資の検討が可能

(10) 対象国、対象地域が求めるニーズ 排水処理、石炭灰の有効利用 ズリの有効活用、排水処理、石炭灰有効利用 ズリの有効活用、排水処理、石炭灰の有効利用

( ) 本邦シ ズ 適合性 要調査 要調査 要調査(11) 本邦シーズ、適合性 要調査 要調査 要調査

(12) その他（推奨する政府機関・企業、他）

ハロン都市環境会社 MOITエネ研（ＩＥ）

総合評価結果 炭鉱数が少なく、坑内掘主体。環境負荷も露天掘りに比べて少ない。

ハロン湾に面しており，環境対策が重視される。炭鉱は生産縮小あるいは坑内への移行

炭鉱数も多く、新設/拡張計画もある。選炭工場

が有り石炭利用による発電所、セメント工場など

△

が進められている。選炭工場にも移転計画がある。

○

多い。

◎

11

ベトナム ／ マスタープラン基本構想

輸入炭

混焼

化学工場《マスタープランの核》

新規発電所

炭鉱 選炭工場 発電所精炭原炭

《 スタ プランの核》混焼HonGai/CuaOng

13,000kton/yaerHonGai/CuaOng9,400kton/year ガス化

CMM 排水 石炭灰（FA、BA）

循環利用

処理水 汚泥都市ごみ

HonGai/QuaOnh2,600kton/year CuaOng

1,200kton/year

鉱排水

セメント工場ズリ排水処理粘土代替

燃料

固形燃料

HaTuのみ2,000kton/year

ガス発電

KheCham ガス抜きｼｽﾃﾑ1.7m3/min-100%CH4

捨て場確保

土壌改良緑化

有用資源化

242,000kton/year

露天掘24,000kton/yearの10倍(SR10)

ズリ山 建材工場ズリ有用資源化

中間処理工場

中小事業者業 地

12

工業団地

下の図に調査対象炭鉱を示す。

モンゴル ／ 候補炭鉱地域

下の図に調査対象炭鉱を示す。また参考までに鉄道計画も示し、黒色が既存、他の色は計画を示す。

シャリンゴル炭鉱

バガヌール炭鉱

タバントルゴイ炭鉱地域

13

モンゴル ／ マスタープラン候補炭鉱地域の比較、選定案

ﾊﾞｶﾞﾇｰﾙ炭鉱 ﾀﾊﾞﾝﾄﾙｺﾞｲ地域 ﾀﾞﾙﾊﾝ地域

(1) 対象国の石炭産業での位置付け 国内発電所向け 大手国有炭鉱 輸出用原料炭の複数の民間・国営炭鉱 民間小規模炭鉱

(2) 産業構造、地域経済状況 1978年出炭開始社会・経済インフラが完備

2008年頃から出炭開始社会・経済インフラ整備中

旧ソ連時代に都市の整備化が完成

発電所 製鉄工場 セメント工場その他工場社会・経済インフラが完備炭鉱生産が主

社会・経済インフラ整備中 発電所、製鉄工場、セメント工場その他工場が操業中

(3) 地域石炭政策 国内需給の主力炭鉱として政府の支援大。 従業員の定着化に向けた都市計画を 策定中 特になし

(4) 地域開発計画 石炭加工業への発展と学園都市化を 志向 生産規模拡大に向け社会・経済インフラ 整備を急いでいる

日本企業が中心となり国内で 初めての製油所建設を計画中

(5) 産業インフラ（主に石炭関連） 整っている 輸出用道路は完成し、2012年2,100万t、 輸出見込みだが鉄道は未完成

整っている

(6) 石炭開発の現状と計画 現在320万t出炭、増産計画中

複数の炭鉱合計で、2012年2,100万t出炭見込み、今後 大3,000万tの増加見通し

現在、50万t, 100万増産計画あり選炭工場建設予定

(7) 石炭開発に起因する環境問題 炭鉱からの抜水による排水処理。 水源枯渇問題、石炭運搬道路の粉塵問題 露天掘り跡地の復旧問題(7) 石炭開発に起因する環境問題 炭鉱からの抜水による排水処理。 水源枯渇問題、石炭運搬道路の粉塵問題 露天掘り跡地の復旧問題

(8) ECT構想に類似する計画の有無 有り 有り 無し

(9) 石炭産業に係る投資環境 有望 有望 無し

(10) 対象国、対象地域が求めるニーズ 大 大 小

(11) 本邦シ ズ 適合性 排水処理技術 セミ クス製造 活性炭製造 乾式選炭 発電所計画等複数有り 無し(11) 本邦シーズ、適合性 排水処理技術、セミコークス製造、活性炭製造、石炭ガス化・液化設備等複数有り

乾式選炭、発電所計画等複数有り 無し

(12) その他（推奨する政府機関・企業） 鉱業省、エネルギー省、産業・農業省 鉱業省、産業農業省、エネルギー省 産業農業省

評価内容 新規石炭加工産業のニーズ大 乾式選炭のニーズ大

総合評価結果 ◎ ○ △総合評価結果 ◎ ○ △

バガヌール炭鉱では水の再生処理、活性炭製造による環境配慮型、また、タバントルゴイ炭鉱では乾式選炭導入により原料炭権益確保等の成果が期待でき 本マスタ プランの目的に合致していると考える

14

導入により原料炭権益確保等の成果が期待でき、本マスタープランの目的に合致していると考える。

モンゴル ／ マスタープラン基本構想

バガヌール炭鉱

選炭設備伏流水

300万m3/y

給水ライン 市街区 ブリケット製造

粉砕/乾燥ブリケット

浄水設備

凝集剤 殺菌剤

炭鉱水

バガヌール5万人（25千世帯）

14万t/y褐炭

褐炭

45万dry-t/y

30MWe0.6MWe 6MWe

成形

混練

乾留

凝集剤 殺菌剤

ろ過撹拌 飲料水

ウランバートル

沈殿

セミコーク

100万m3/y

22万dry-t/y14万t/y

活性炭製造

活性炭

コークス

成形粉砕

ウラン トル

住宅街環境配慮型火力発電（熱電併給） スチームタービン

G 復水器

水再生利用

破砕

乾燥

セミコークス

100MWe

活性炭混練

ゲル区

植物工場

温水

水再生利用設定発電効率30%

排水処理設備

賦活0.5万t/y

0.6MWe植物 場

野菜 ／下水処理場420m3/y200t/y

*バガヌールの人口は、モンゴル省庁ヒアリング結果より将来の人口増を想定して5万人に設定*バガヌールへの飲料水は一人あたり約0.05m3/日と仮定（参考：ウランバートル上水使用量0.15m3/日）*発電量はバガヌールの民生 産業に必要な電力量を十分供給可能な量に設定

送電網電力

*発電量はバガヌールの民生、産業に必要な電力量を十分供給可能な量に設定*ブリケット生産量はウランバートルでの需要量（35万ｔ/ｙ）の約50%に設定*活性炭生産量は現在のウランバートルでの使用量2千t/yからの増加を想定して5千t/yに設定*野菜生産量は日本のレタス年間消費量4.2kg/人を用い、消費想定者を富裕層、ホテルとし、5万人と推定して算定

モザンビーク ／ 候補炭鉱地域 （テテ地区主要炭鉱）

モアティーゼ炭田

16

テテ州主要炭鉱出典：H23年度NEDO高度化調査報告

モザンビーク ／ マスタープラン基本構想

17

陝西煤業化工集団と黄陵地域の概要

陝西省延安市黄陵県の白石地区

陝西煤業化工集団（陝煤化集団）：社員数10万人。子会社58社。売上高1250億元。石

炭化工、コークス、鉄鋼、電力、新技術研究開発・エンジニア、建築施工・建材・セ

曹家谷地区と同一計画で事業許

究開発 エンジニア、建築施工 建材 セメント、機械製造、鉄道、物流、金融、観光業他。2012年：原炭生産：1.14億ｔ、石炭関連化工製品904万ｔ 鉄鋼:665万t

3.9km

曹家谷地区と同一計画で事業許可取得済みで、隣接する河川改修を含む用地造成をほぼ完了。

但し、コークス生産以外は事業内容を見直し中

工製品904万ｔ、鉄鋼:665万t。中国石炭企業の売上高順で14位、出炭量7位。

黄陵鉱業公司：陝煤化集団傘下の中核企業。資産総額146億元、売上高50億元で、従業員は5300名容を見直し中 は5300名。

炭鉱：陝西省延安市黄陵県で、面積561Km2、可採埋蔵量11.4億トン、炭質：低

硫黄・低灰分、中揮発分、高発熱量の中粘

陝西省黄陵県

すでに年産２６０万トンのコークス炉及びメタノール・アンモニア工場の稼働開始

結、弱粘結及びガス炭。

陝西省西安

140kmの稼働開始。

18

項 目 実施内容 2013 2014 2015

中国マスタープランの実行計画

項 目 実施内容 2013 2014 2015

１．COG→SNG/LNG製造概略ＦＳ/FS/FEED

ＥＰＣ/運転

概略ＦＳ ＦＳ FEED

EPC 運転

概略ＦＳ

２．コールタールの高付加価値化

概略ＦＳ

カウンターパート探索とＦＳ/ＦＥＥＤ

ＥＰＣ/運転

概略

ＦＳ FEED

EPC 運転

契約

３．非微粘炭（地元低品位炭）の増配合

試験計画合意・契約

配合試験及び評価と設備見積

ＥＰＣ/運転

運転EPC

契約

配合試験 見積

４．石炭灰の有効利用

混和剤での協力可能性調査

中国ＡＬＣ・ＡＬＡ企業及び日本の建材・建設会社とのマッチング

ＦＥＥＤ

契約

ＥＰＣ/運転

５ 水のカスケ ド利用

客先、設計院との技術交流、概略FS（必要に応じて、排水回収の評価試験）

境 響報告書 修

ＥＰＣ 運転

５．水のカスケード利用 FS（環境影響報告書の修正）

FEED／EPC／運転

白石新ロードマップ・スキーム提案

階層的ブ ク による定量評価

FEED EPC 運転

ＦＳ

新ロードマップ

６．地域全体の物質収支、エネルギー収支の 適化 階層的ブロックフローによる定量評価

地域全体 適化のためのインフラ整備

19

ＦＳ

EPC全体基本構想 運用/モニタリング

ニーズ・シーズ一覧表

分野 炭鉱地域のニーズ シーズ保有企業 インドネシア ベトナム モンゴル モザンビーク

炭鉱地域 炭層メタンの回収・利用（CBM）炭鉱メタンの回収・利用（CMM）

‐2社

○○

コールクリーニング 選炭後のミドリング利用 ‐ △ △コ ルクリ ニング（選炭、改質）

選炭後のミドリング利用乾式選炭技術移動式選炭低品位炭改質（UBC）石炭スラリー化（JCF）セミコークス・ブリケット

1社1社1社1社3社

△◎◎

△◎

◎

△

◎セミ クス ブリケット活性炭

3社1社

◎◎

◎○

発電、熱供給 低品位炭火力発電石炭・バイオマス混焼無煙炭・高揮発分炭混焼2号炭火力発電

2社1社1社

◎◎

○

◎△2号炭火力発電

ボタの有効利用（ボタ発電）ごみ発電学園都市へのCCT利用熱電供給

‐1社1社‐

△△

○

△

石炭高付加価値化 石炭ガス化、メタノール・化学品 3社 ◎ ○（ガス化、液化） 石炭ガス化、尿素肥料

石炭ガス化 代替天然ガス（SNG）石炭液化（CTL）

3社1社‐

○◎

△○○

△

建材 石炭灰の有効利用（セメント工場、ボタ山緑化）ボタの有効利用（セメント混和材の製造）

2社1社

△ ◎○ボタの有効利用（セメント混和材の製造）

ボタの有効利用（セメント、土建材料等）レンガ・建材工場道路建材工場

1社2社‐‐

○◎○○ △

水処理 水処理酸性排水の処理 河川水浄化

‐社

△△ △酸性排水の処理、河川水浄化

炭鉱排水再利用2社2社

△◎

△

農業 野菜工場 2社 ◎ 20