火山ガラスの化学組成から兄た大阪層群のテフラ...にむかってma-1,ma-o,ma1,ma2,ma3,ma4,ma5,ma6,ma7,ma8,ma9,ma10と呼ばれる12層の海成粘土...
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島根大学教育学部紀要(自然科学)第24巻一第2号 1頁~36頁 平成2年12月
火山ガラスの化学組成から兄た大阪層群のテフラ
三 浦 清*
Kiyoshi lMIURA
Tephra aeposits i皿the Osaka Grou=p as see皿
from chemical compositions of their yo1ca皿ic g1asses
Abstract
The P1io-P1eistocene Osaka Group was deposited in the Second Setouchi depression and its
thickness attains up to1,000m.
Osaka Group has twe1ve mar1ne c1ay beds m the upper part(Ma-1,Ma-O,Ma1-10)and are
interga1ated by about fifty1ayers of thin volcanic ash as marker-tephra,
The author stud1ed ma]or element chem1ca1compos1t1on of g1ass of these marker-tephras usmg a
microprobe ana1yzer and described the successfu1characterization for corre1ation to be made forthese
marker-tephras.
1.まえがき
大阪層群は淡路島,播磨盆地,大阪盆地,奈良盆地,
京都盆地に分布する鮮新世から更新世にわたる堆積物で
あって,そρ中には鍵層となる約50枚に及ぶ火山灰層を
含むと云われている。
これらの火山灰層の火山ガラスの化学組成とその特性
はテフラの同定に極めて重要なものであり,最近では電
子顕微鏡を使用したEPMA分析などが使用されるよう
になった。西田(1990)はこれら大阪層群の火山灰層の
火山ガラスの化学組成について最近総括している。
筆者は町田ら(1980)による屈折率の精密な測定試料
を含めて今回研究する機会を得た。扱った試料は殆んど
鍵層として使用されている火山灰である。
測定結果は西田(前出)の測定値と必ずしも一致しな
い。
* 島根大学教育学部地学研究室
大阪層群に含まれる火山灰層は中・四国地方はもとよ
り周辺地域に広範に分布している可能性がある。その研
究にとって,今独自に火山ガラスの分析値を総括してお
く必要がある。ここに分析値を公表し,多くの情報を期
待したい。
本研究に際し,貴重な試料を提供していただいた群馬
大学新井房夫先生に対し,心から御礼申し上げたい。
2 大阪層群と火山灰層
吉川(1984),市原ほか(1975),鳥居ほか(1974)に
よると大阪層群は前述のような地域に分布し,主として
未固結な礫,砂,シノレト,粘土層からなり,下半部は陸
水成の砂礫,シノレト層からなり,上半部は一下位から上位
にむかってMa-1,Ma-O,Ma1,Ma2,Ma3,Ma4,Ma5,
Ma6,Ma7,Ma8,Ma9,Ma10と呼ばれる12層の海成粘土
層が陸水成の砂礫層,シノレト層と規則的な互層を形成し
ている。
下半部と上半部の境界は後述する表一1の国分累層の
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三 浦
ラスの分析値を図一5に示す。SiO。はほぼ69.5から
71.3%程度の範囲を示す。K.O>Na.0で,その値はサ
クラ火山灰層に類似する。しかし,A1.0。,CaO,Fe0の
各値にかなりの差が見られるので容易に区別され得る。
なおサクラ火山灰層の火山ガラスの屈折率が1,505で
あるのに対してこの栂火山灰層の火山ガラスのそれは
1,502で,両者にはかなりの差が見られる。
(2)泉北累層下部の火山灰層
上位層準から下位層準にむかって八町池,今熊II,今
熊I,狭山,アズキの5枚の鍵層となるテフラが識別さ
れている。
(a)八町池火山灰層
Ma5の層準を示す鍵層テフラである。この火山ガラス
の分析値を図一6に示す。SiO。も64.5%から69%程度と
その含量は低く,K.OもO.5~O.7%と極めて低含量の火
山ガラスを含んでいる。それに対してFe0,CaOが多
く,特にSiO。含量が65%程度と少ない粒のものでは
FeOも6.5%程度まで増加する。Na皇0はほぼ3%から
3.6%前後で,CaOもこれに近い。FeO,CaO含量に富
み,K.Oが極端に少ないと云うことのほか,Si㏄含量も
低いことがこの火山ガラスの特徴であろう。町田ほか
(前出)による屈折率も1,521と特に大きい値を示すこ
とも,その化学組成の特徴を反映している。
(b)今熊II火山灰層
Ma5とMa4の間の層準を示す鍵層テフラである。こ
の火山ガラスの分析値を図一7に示す。SiO。含量の範囲
はほぼ70.5%から73.3%程度の値を示す。Na.O>K.O
で共に3.2%から3.6%前後に配列する。例えば図一7と
図一5に示す梅火山灰の火山ガラスを比較すると両者の
MgO,CaO,FeOは極めて類似するが,よく見ると
TiO。はこの今態IIにおいてやや少なく,K.OとNa.0の
量的関係は逆になっており,また,A1.O、含量も今態II
においてやや少ないことなどが区別のポイントである.
(C)今態I火山灰層
Ma5とMa4の間の層準を示す鍵層テフラである.こ
の火山灰ガラスの分析値を図一8に示す.Si0。含量の範
囲はほぼ72%程度から74.5%ぐら.いの値を示し,今態II
火山灰のそれよりもやや高含量側に移動している、
Na.O>K.Oであるが今態IIに比してNa.O含量が大き
く,それとK.O差が大きくなっている.FeO,CaOは今
態IIよりも明らかに大きい値を示す.一方でA1.O。は逆
にそれよりも低い値を示す.MgO,Ti0。含量は今態IIよ
りもやや高い値を示す.結果的に,本火山灰と今態II火
山灰層は図一8と図一7の差として明瞭に区別される.
屈折率の差は,今態I火山灰の火山ガラスで1,502,今
清 3
態IIの火山ガラスで1,500であって結果的にO.O02となっ
ている.
(d)狭山火山灰層
Ma4とMa3の問の層準を示す鍵層テフラである.そ
の火山ガラスの化学組成を図一9に示す.Si0。の含量の
範囲は大体66%から69.3%前後である.この範囲は八町
池火山灰の火山ガラスに似ているが,他の成分に関して
は,両者はまったく異なっている.K,O>Na。で,
K.Oも4%をかなり上まわり,かつ,Na.0も3%をか
なり上まわる例はこれまでに述べたテフラの火山ガラス
にはなく,このアルカリ成分の和は8%に近い.Fe0も
1.5%近くの値を示し,Ca0も多いがFeOと分離する.
MgO,Ti0。もやや多くなっている.
(e)あずき火山灰層
Ma3の層準を示す鍵層テフラである.この火山ガラス
の化学組成を図一10に示す.SiO。の範囲はほぼ66%から
68%近くに及んでいる.K.O>Na.0で,その値はやや
狭山火山灰層のそれに似ている.SiO、の範囲も,このア
ノレカリ成分の量も,狭山火山灰層に似てはいるが,Fe0
は2%以上に達し,かつ,A1.O。の値はおよそ13.5%以
上の値を示すものが多いのも狭山火山灰層と本火山灰層
の大きな違いである.また,MgOもTi0。と共に本火山
灰層がやや多い.町田ほか(前出)による屈折率も狭山
火山灰層の火山ガラスで1.5061~1,508を示すのに対し
て本火山灰層の火山ガラズの屈折率は1.5145とかなり高
い値を示す.
(3)国分累層上部の火山灰層
上位層準のものから下位層準に向って山田I,光明池
IV,光明池III,光明池II,ピンク,竜ケ池,イエロー
IV,イエローIII,イエローI,千里山III,千里山IIの11
枚の鍵層テフラが識別されている.竜ケ池については除
く.
(a)山田I火山灰層・
Ma2の層準を示す鍵層テフラである.その火山ガラス
の化学組成を図一11に示す.SiO。含量の範囲はおよそ
71.5%から74.3%程度である.Na.O>K,Oで,K.0は
2%ラインよりやや上に配列される程度でその含量が少
ないことも一っの特徴であろう.Fe0,C.O合量も1.6~’
1.7%前後で共に多く,両者はあまり分離した位置にな
い.アルカリ総量の少ないことも一つの特徴となるであ
ろう.
(b)光明池IV火山灰層
Ma2とMa1の間の層準を示す鍵層テフラである.そ
の火山ガラスの化学組成を図一12に示す.SiO,含量の範
囲は68%付近から71%程度に及んでいる.Na.O>K.O
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4 火山カラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
であり,K.Oの値は3%ラインの下に並ぶ.CaO,Fe0
は大約1.5%ラインを挟んで上下に配列し,CaO>
Fe0である.MgO,TiO。共にやや高い.
(・)光明池III火山灰層
Ma2とMa1の問の層準を示す鍵層テフラである.そ
の火山ガラスの化学組成を図一13に示す.Si0。含量の範
囲は71%付近から74.3%ぐらいであって,光明池IVテフ
ラよりも高含量側に位置する.Na.O>K.Oであるが
K.O,Na.O共に光明池IVの火山ガラスよりも低い.ま
た,CaO>Fe0,で1%ラインをはさんで配列する.こ
れも光明池IVよりも低含量である.そのような事から光
明池III火山灰層は光明池IV火山灰層から識別出来る.
(d)光明池II火山灰層
Ma2とMa1の間の層準を示す鍵層テフラである.
SiO。含量の範囲は64.5%前後から68%前後であって,光
明池IV,光明池III両火山灰の火山ガラスよりもさらに低
含量側に位置する.Na.O>K.Oではあるが共に極めて
低含量でユ%を大きく割っている.Fe0は4.5%前後,
CaOは3.5%程度とこの二成分も異状に高含量を示す.
また,Mg0も高含量を示し,3%から3.5%前後に配列
する.この様子が図一14によく示され,全体的に極めて
特徴ある火山ガラスといえよう.
以上のように,Ma2とMa1の問の層準には,光明池。
IV,光明池m,光明池IIと3枚の鍵層テフラが見られる
が,その火山ガラスは図一12,13,14に示すように,そ
れぞれに特徴を有し,相互の区別は容易である.
(・)ピンク火山灰層
Ma1層準の直下を示す鍵層テフラである.その火山ガ
ラスの化学組成を図一15に示す.SiO。含量の範囲はほぼ
72.5%前後から75.3%ぐらいである.Na.O>K.Oで,
K.Oはおよそ4%ライン上に乗り,Na.0もほぼ3%ラ
イン近くに並らぶ.FeO,CaO共に1%ラインのやや下
方に配列し,両者は殆んど分離しない.
(f)イユローIV火山灰層
Ma-1の層準を示す鍵層テフラである.その火山ガラ
スの化学組成を図一13に示す.Si0。含量の範囲は71.5%
ぐらいから75%までぐらいにわたる.Na.0>K.Oで
■あってK,0は大約2.5%から2.9%ぐらい,Na,Oは3%
ぐらいから3,7%ぐらいの範囲を示す.CaOとFeOは
1%ラインをはさんで配列し,Ca0>FeOである.
(9)イエローIII火山灰層
Ma-1層準を示す鍵層テフラある。その火山ガラスの
化学組成を図一17に示す。SiO。含量の範囲は71.5%ぐら
いから75%までぐらいにわたる。Na.O>K.Oであって
K.0は大約2.5%から2.9%ぐらい、Na.0は3%ぐらい
から3.7%ぐらいの範囲を示す。CaOとFeOは1%ライ
ンをはさんで配列し、Ca0>FeOである。
(h)イエローI火山灰層
Ma-1の層準を示す鍵層テフラである.その火山ガラ
スの化学組成を図一18に示す.SiO。の範囲はほぼ70%か
ら72%ぐらいまでである.Na.O>K.Oで共に3%以上
の値を示しながら捧近するものもある.Ca0,Fe0共に
1%以下である.
イエロー火山灰層としてIV,III,Iの三枚の鍵層テフ
ラの火山ガラスを示したが,いずれもCaO>K.Oで
あってもその含量のパターンは大きく異なっており,ま
た,CaO,FeOの含量とその分布パターンもそれぞれに
特徴があってその区別は容易である.
(i)千里山III火山灰層
Ma-1より下位の層準を示す鍵層テフラである.その
火山ガラスの組成を図一19に示す.Na。>K.Oであっ
て,K.Oはほぼ2.4%前後に並ぶ.Na.Oは3%から3.
5%ぐらいの範囲を示すがやキバラツキがある.CaOは
1.5%ライン近くに配列し,FeOは1%以下である.
A1.O。は12.3%から12.7%ぐらいの位置にややまとまり
を見せる.
(j)千理山II火山灰層
Ma-1より下位の層準を示す鍵層テフラである.その
火山ガラスの組成を図一20に示す.SiO。含量の範囲は6
9.5%から74%ぐらいであり,各成分ともややバラツキ
が大きいように見える.Na.0とK.0の関係は必ずしも
一定の傾向を示さないでK.O>Na.Oの場合もNa.O>
K.Oの場合もある.大体においてNa.Oの値は3%前後
で千里山III火山灰より低い値を示す傾向がある.K.Oは
2.5%ぐらいから2.9%前後の値を示し,これも千里山III
火山灰のような一定性を示さず,バラツキが大きい.
CaO,FeOについても千里山IIIと似た値を示すがやはり
バラツキが大きい.Al.O。は千里山IIIに比してや>小さ
い値を示す.全体にこの千里山II火山灰層の火山ガラス.
は千里山IIIのそれとや・似てはいるが,バラツキが大き
い点で性格を異にする.
(4)国分累層下部の火山灰層
これは鮮新統に属する火山灰層で福田火山灰層一枚が
これに相当する.
(・)福田火山灰層
国分累層下部を示す重要な鍵層テフラであり,同時に
鮮新統を示す最上位のテフラでもある.その火山ガラス
の化学組成を図一21に示す.SiO・含量の範囲は70.6%ぐ
らいから71.6%ぐらいである.K.0>Na.Oであって,
SiO。の増加と共にK.0は増加して4%以上となり,逆
-
5清浦三
表一1 大阪盆地南部の大阪層群の地質層序と火山灰眉
大阪層群の地質 大阪層群の 放射年代(Ma)
層序と年代 火山灰層 (F.T.年代)
八 田(Ma10の上) ↑
大 第 更 上 ・泉 上 和 田(Ma1O/Ma9) 0.34+O.09 駐
井
カスリ(Ma8直下) 」一1
グミノキ(Ma8直下) ~北
部 サクラ(Ma7直下)ト
哩
栂 (Ma6直下) 向
累 八町池(Ma5)]
温下 今熊II(Ma5/Ma4) 辰
今一熊I(Ma5/Ma4) 緊層
部 部 挾 山(Ma4/Ma3)亀
暴
アズキ(Ma3) O.77+0.31四 新
鯉
阪 山田I(Ma2) 蝉
下 上 光明池IV(Ma2/Ma1)掻
共
国光明池III(Ma2/Ma1) 劃
光明池II(Ma2/Ma1) 刈
ピンク(Ma1直下) (O.92+O.52分
起
竜ケ池(Ma0) 胃)
イエローIV(Ma-1)
累 哩
イエローIII(Ma-1) ■
イエローI(Ma-1)契
層 掻紀 世 部 部 千里山III(Ma-1の下) 鍵
層 千里山II(Ma-1の下) 1.24+0.17 ↓一
下福 田 1.59+O.22
部↑
輪
第 鮮 最 三ツ松井
真ノ池←
上泉
~
朝 代 紬
心
土生滝II南
烏
一一一 新 下 土生滝I 2.71+O.49 ぐ
Q部 水問II累 鯉
水問I鞍
下 土丸II怪
層く
群 紀 世 部 土丸I劃↓
部 岬
-
6 火山ガラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
にNa.0は減少する.FeO>CaOで両者は1%ライン
を中心にして配列する.千里山III火山灰層とはNa.0と
K.0の関係,Fe0とCa0の関係で明瞭に区別される
し,A1.O、含量もその区別に役立つ.
(5)扉南累層上部の火山灰層
上位層準のものから下位層準のものに向って三ツ松,
真ノ池,朝代,土生滝II,土生滝I,水問II,水間Iの
7枚の鍵層テフラが識別されているが,水間II,水問I
からは火山ガラスが検出されないので,こΣではこれを
除く.前述のように,これらはいずれも鮮新統に属する
ものである.
(・)三ツ松火山灰層
泉南累層上部の最上位の鍵層テラフである.その火山
ガラスの化学組成を図一22に示す。SiO。含量の範囲は
71%から73.5%ぐらいであり,Na.OとK.0の含量はこ
めSiO。含量の範囲でK.0>Ca0でFe0はおよそ1%ライン上に配列する.福田火山灰とはNa.O,K.0
の性格,A1,O、含量によって区別されるし,Fe0が三ツ
松火中灰の場合にはや㌧低含量を示すことによっても載
別される.
(b)真ノ池火山灰層
三ツ松火山灰層より下位層準を示す鍵層テフラであ
る二その火山ガラスの化学組成を図一23に示す・SiO・含
量の範囲はほゴ70%ぐらいから72%ぐらいでNa.O>
K,Oの性格をもつ,Na,O.はほゾ4%程度,K,Oは3完
よりや㌧低く2,7~2.8%程度で一定性をもつ.この点,
前述の三ツ松火山灰層と性格を異にする.さらに,・CaO
メFeOで,両者は1%ラインの上下に平行的配列を示
す.Ca0とFeOの関係によっても,さらにA1.O。の値
に関しても三ツ松火山層と本火山灰層の識別は容易であ
る.
(・)朝代火灰層
真ノ池火山灰層の下位の層準に来る鍵層テフラであ
る.その火山ガラスの化学組成を図一24に示す.SiO。含
量の範囲は71%から73%ぐらいである.Na.O>K.Oの
性格をもち,Na.Oは全体に4%よりも多くて4.2から
4.3%ぐらいの値をもつ.K.Oも3%よりや\高い.
FeO>Ca0で,共に1%ラインよりも上に配列する.
アルカリ含量,CaOとFeOの関係,A1.O。含量などが真
ノ池火山灰との区別に役立つ.
(d)土生滝II火山灰
朝代火山灰層の下位層準に来る鍵層テフラであ名.そ
の火山ガラスの化学組成を図一25に示す.Na.O>K.O
の性格をもち,K.Oが3%ラインのや㌧上に配列するに
対してNa.Oは3.5%前後の値を示す.真ノ池,朝代両火
山灰のそれに対してNa.Oの含量は低くな1っている.ま
たFeO>Ca0の性格をもち,Ca0が1%ライン上に乗るに対してFe0は1,2から1.4%近傍の伯をとってい
る.朝代火山灰層とは火山ガラスにおける、Al.O。,Na.O,
FeO,CaO含量によって容易に区別される.
(・)土生滝I火山灰層
土生滝II火山灰層の下位に来る鍵層テフ7である.そ
の火山ガラスの化学組成を図一26に示す.SiO。含量の範
囲は71%から73.3%ぐらい亡ある.Na,OとK,Oの関係
は一定しないが共に3.5%近傍でバラツキをもって分布
する.FeO>CaOで共に1%以下の値を示すが両者は
よく分離する.A1.O。についても10%代の値をもつ.土
生滝II火山灰層とはA1,0、の値,、K,0とNa,0の関係,
FeO,CaO含量などによって容易に識別される.
(6)泉南累層下部の火山灰層
これに属するものとして上位層準のものから下位層準
のものに向かって土丸II,土丸I,岬の3枚の鍵層テフ
ラが識別される.共に鮮新統の火山灰層である.
(a)土丸II火山灰層
泉南累層下部の最上位鍵層テフラである.その火山ガ
ラスの化学組成を図一27に示す.Si0、の範囲はおよそ
72%から74%程度である.K,O>Na,0の性格をもち,
共に3.5%から4%程度の歯囲にあって接近する.また,
FeOとCaOはFe0>Ca0で1%ラインを挟んで平行的に配列する.
(b)土丸I火山灰層
土丸II火山庚層の下位に来る鍵層テフラである.その
火山ガラスの化学組成を図一28に示す.Sib2含量の範囲
はおよそ68.5%から72%ぐらいである.Fe0に富み,
3.5%程度から2.2%ぐらいの値を示し,SiO。の値と逆に
なるようなパタンをとる.K.0は3~4%ぐらいの値を
示す粒が多いように見える.Na.Oはバラツキが大きい.
CaOが大きいのも一つの特徴で2,8%前後から1.7%前
後まで不規則な変化を示す.TiO。が大きい値を示すの
も特徴の一つである.土丸iI火山灰層とくらべて全く異
なった性格を示すのがこの火山灰層である.
(C)岬火山灰層
泉南累層下部の最下部の鍵層テフラである.その火山
ガラスの化学組成を図一29に示す.Si0。含量の範囲は
70%近くから71.5%ぐらいである.K.O>Na.0で,
K.Oは4.5%近傍から4.8%近くまで分布、し,Na.Oは
3.5%前後に分布する.アルカリ成分の和は8%前後と
なり,大阪層群の中では大きい.FeOは1%よりやや低
く,ほぼ1%ラインに沿う.CaOはO.5%前後で,FeO
とはよく分離している.
-
三 浦
以上述べて来たように,大阪層群の各テフラはそれぞ
れの化学的特性をもっ火山カラスを含むものが多く,少
なくとも火山ガラスを含むテフラではその化学組成の特
徴から相互に識別可能である.
4 火山ガラスによるテフラの対比と図的表現
三浦ほか(1985)はアイラTn火山灰AT,アカホヤ
火山灰Ahの火山ガラスに関して横軸にSiO。(Wt%)
をとり,縦軸にTiO。,Mg0,Ca0,FeO,Na.O,K.O,
Al.0。,H,Oの重量パーセントをとって組成を表現し,各
地におけるこれら火山灰を識別した.テフラの火山ガラ
スはその堆積場所やその後の地表環境,経過時間,化学
組成の差などにより,同じテフラであっても採集場所に
よって微妙な差を示す.しかし,このような表現法に
よって火山ガラスの一粒ごとの組成を示すと各成分はテ
フラごとに同じようなパタンを示す.このようなパタン
こそテフラの識別法として最も確かなものと考えてい
る.同じような手法は三瓶火山噴出物としての火山ガラ
スにも適用され,例えば三蒲ほか(1987),三浦
(1988.1990)などに示されるように,テフラの識別に
成功している.
大阪層群の各テフラについても同じような表現法を
とって図示した.この表現法でわかるように,各テフラ
はそれぞれに特徴的で固有なパタンを示し,この図その
ものがテフラの識別に役立つものと見られる.また分析
粒数は必ずしも多くを要せず,ある一つの特徴的パタン
が表現される程度でよい.
5.あとがき
大阪層群の鍵層テフラの火山ガラスの化学組成を
EPMA分析法によって求め,それを図化してテフラの
識別法に利用しようとした.中国地方や四国地方には,
この時代のテフラが分布する可能性もあり,供給源との
関係を明らかにしようと思えば,かなり精度の高い研究
法に依存しなければならない.その目的に,この図は十
分有効なものとして使用出来ると考える.
清
文 献
7
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-
8
12
Wt o/o
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10 火山カラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
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図一3 グミノキ火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
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図一6 八町池火山灰層の火山ガラスの化学組成
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火山ガラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ14
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図一7 今熊II火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
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-
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図一10 アズキ火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
火山ガラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
⑲
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-
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86
図一12 光明池IV火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
火山ガラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
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図一13光明池III火山灰層の火山ガラスの化学組成
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図一16 イエローIV火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
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図一19 千里山III火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
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3一 2一
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-
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-
火山ガラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
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図一25 土生滝II火山灰層の火山ガラスの化学組成
32
-
33清浦三
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2 4固
17
図一26 土生滝I火山灰層の火山ガラスの化学組成
-
34
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火山ガラスの化学組成から見た大阪層群のテフラ
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音威子府村地域防災計画 · 地震調査研究推進本部では、道内の主な活断層として11の断層帯(石狩低地東縁断層帯、サ ロベツ断層帯、黒松内低地断層帯、当別断層、函館平野西縁断層帯、増毛山地東縁断層帯、十勝
第3章 下総層群 - Geological Survey of Japan / AIST...2018/11/07 · 第3.1表 基準ボーリング調査のコア試料にみいだされたテフラの記載岩石学的特徴.