中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて...

10
2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー 沈才彬 はじめに 止まらない中国の台頭 1、良い意味でも悪い意味でも 2015 年は「中国の年」だった *ポジティブな出来事 ・中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)が設立 ・IMF出資比率改革案が米議会批准で成立 中国は米国、日本に次ぐ3位 ・人民元はSDR入りで主要通貨へ 米ドル、ユーロに次ぐ3位 *ネガティブな出来事 ・突然の人民元切り下げで世界市場が混乱 ・中国発世界同時株安 ・GDP成長率 6.9%と 25 年ぶりの低い水準 世界経済に影響が広がる ・南シナ海問題で地政学的リスクが浮上 *中国の台頭は世界の潮流 中国経済の動向は世界経済への影響が甚大 2、中国経済の現状をどう見るか *中国経済を見る2つの視点~「縦の視点」と「横の視点」~ ・縦の視点~ 経済減速で2桁成長の時代はもう終わった ・横の視点~GDP成長率が高い水準で推移する中国、乱高下する日米 *経済減速、2年連続で達成できなかった政府のGDP成長率目標 ・14 年政府目標 7.5%(実績 7.3%)、15 年政府目標7%(実績 6.9%) *強まる景気の下振れ圧力 ・輸出が8カ月連続減 ・製造業購買者指数(PMI)が7カ月連続で 50 以下 ・鉱工業生産の低迷が続く *金融緩和の頻度から見た経済減速の厳しさ *明るい材料もある 個人消費が堅調 ・ネット通販が急成長 アリババ「独身者の日」売上は 1.7 兆円超 ・新車販売台数は 2015 年 10 月以降、堅調に推移 ・住宅価格が6月プラス以降プラス推移、 ―1―

Upload: others

Post on 18-Sep-2020

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

2016年3月23日 日本船主協会にて

中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー 沈才彬

はじめに 止まらない中国の台頭

1、良い意味でも悪い意味でも 2015 年は「中国の年」だった

*ポジティブな出来事

・中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)が設立

・IMF出資比率改革案が米議会批准で成立 中国は米国、日本に次ぐ3位

・人民元はSDR入りで主要通貨へ 米ドル、ユーロに次ぐ3位

*ネガティブな出来事

・突然の人民元切り下げで世界市場が混乱

・中国発世界同時株安

・GDP成長率 6.9%と 25 年ぶりの低い水準 世界経済に影響が広がる

・南シナ海問題で地政学的リスクが浮上

*中国の台頭は世界の潮流 中国経済の動向は世界経済への影響が甚大

2、中国経済の現状をどう見るか

*中国経済を見る2つの視点~「縦の視点」と「横の視点」~

・縦の視点~ 経済減速で2桁成長の時代はもう終わった

・横の視点~GDP成長率が高い水準で推移する中国、乱高下する日米

*経済減速、2年連続で達成できなかった政府のGDP成長率目標

・14 年政府目標 7.5%(実績 7.3%)、15 年政府目標7%(実績 6.9%)

*強まる景気の下振れ圧力

・輸出が8カ月連続減

・製造業購買者指数(PMI)が7カ月連続で 50 以下 ・鉱工業生産の低迷が続く

*金融緩和の頻度から見た経済減速の厳しさ *明るい材料もある 個人消費が堅調

・ネット通販が急成長 アリババ「独身者の日」売上は 1.7 兆円超

・新車販売台数は 2015 年 10 月以降、堅調に推移

・住宅価格が6月プラス以降プラス推移、

―1―

Page 2: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

3、2016年中国経済の見通し

*GDP成長率の政府目標が引き下げへ 7%→6.5%~7%

*今年は景気の減速が続くが、失速はない

*今年の懸念材料

・不安定さを増す外部環境~世界経済の減速懸念

・製造業の生産過剰

・株安・元安の懸念

・不動産の高い空室率

*財政出動は政府が満額回答

・減税実施、財政赤字拡大方針(対GDP比を 15 年の 2.3%から 3%へ)

*金融緩和を継続

・通貨供給量(M2)増加(伸び率を 15 年の 12%前後 16 年の 13%前後へ)

・利下げと預金準備率引き下げの余地

*インフラ投資 41 兆円以上

・鉄道投資(主に新幹線整備) 8,000 億元超(13.6 兆円以上)

・道路建設 1兆 6500 億元(28 兆円以上)

*2016 年経済減速が続くが、6.5%成長が可能。今年の特徴は「前低後高」

4、中国経済は今後5年、正念場を迎える

*第 13 次 5 カ年計画(2016~20 年)の数字目標

・名目GDP 2020 年のGDP(約 1,576 兆円)を 2010 年の2倍にする

・実質GDP成長率 6.5%以上

・インフラ投資 年に2兆元超(約34兆円)

・環境保全 単位GDPの二酸化炭素(CO2)排出量を18%削減

*年平均 6.5%以上は極めて難しい

・自動車と住宅の2大エンジンは牽引力不足

・労働力人口の減少で人口ボーナスの喪失

・製造業の設備過剰の是正

*「中所得国の罠」と「ツキジデスの罠」が待ち受ける

*習近平主席の警告~今後5年間、中国は正念場を迎える

終わりに チャイナリスクを念頭に危機管理強化を *中国経済の減速とバルチック指数

*チャイナリスクを意識し危機管理強化

―2―

Page 3: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

≪日本船主協会殿向け講演資料≫

【中国経済の現状と今後の展望 】

(株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

沈 才彬

2016年3月23日

図1 止まらない中国の台頭 資料 1

出所)IMFにより沈才彬が作成。出所)各国の発表により沈才彬が作成。

1990 2000 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015年

1,390

1,750

1,0431,158

1,2771,449

1,5601,652

1,747

777

590461 495

421537 537 556 504

55200

1,364

1,806 1,8501,930

2,1982,349

2,459

日米中新車販売台数の推移 (万台)

米国 日本 中国

1990 2000 2010 2011 2012 2013 2014 2015

58,033

98,374

146,242150,250

156,847167,997

174,189 179,000

31,788 47,461

54,742 58,55559,639

49,015 46,16341,491

3,87811,985

59,30473,220

82,27091,814

103,804

108.600

日米中GDP規模の比較 (単位:億㌦)

米国 日本 中国

Page 4: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

図2 米国の覇権を脅かす中国の台頭

中国

1.6%日本

14%

米国

26.3%その他

58.1%

世界における日米中のGDPシェア

(1990年) 中国1.6% 日本

8.4%米国

11.5%

その他

78.3%

世界の輸出構造(1990年)

資料2

中国

13.4%日本

6.0%

米国22.5%その他

58.1%

世界GDPに占める日米中シェア

(2014年) 中国

12.4%日本

3.6%

米国

8.6%其の他

75.4%

世界の輸出構造(2014年)

中国台頭を象徴するAIIB設立とIMF改革案成立 資料3

アジア投資銀(AIIB)創設メンバー57ヵ国

BRICS 中国、インド、ロシア、ブラジル、南アフリカ

東アジア 韓国、モンゴル

東南アジア インドネシア、ブルネイ、 カンボジア、ラオス

ベトナム、マレーシア、フィリピン、タイ、

シンガポール、ミャンマー

南アジア パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、

モルディブ、ネパール

中央アジア カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス

タジキスタン、アゼルバイジャン

中東 カタール、オマーン、エジプト、クウェート、

ヨルダン、 トルコ、サウジアラビア、イラン

イスラエル、アラブ首長国連邦

大洋州 オーストラリア、ニュージーランド

欧州 英国、フランス、ドイツ、イタリア (G7)(18ヵ国) スイス、オーストリア、デンマーク、オランダ

フィンランド、グルジア、ルクセンブルク、

スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、マルタ、

ポルトガル、ポーランド、スペイン

注)アジア開発銀行(ADB)創設メンバー31ヵ国、現在参加国67ヵ国

IMF各国議決権比率の改革案(2015年12月成立)

改革前 改革後

①米国 17.661% ①米国 17.398%

②日本 6.553% ②日本 6.461%

③ドイツ 6.105% ③中国 6.390%

④フランス 4.502% ④ドイツ 5.583%

⑤英国 4.502% ⑤フランス 4.225%

⑥中国 3.994% ⑥英国 4.225%

⑦イタリア 3.305% ⑦イタリア 3.159%

⑧サウジアラビア 2.929% ⑧インド 2.749%

⑨カナダ 2.670% ⑨ロシア 2.705%

⑩ロシア 2.493% ⑩ブラジル 2.315%

注)①議決権比率は各国のGDP規模に基づき決められる。②IMF規約によれば、議決権に関する改革案は85%の投票権を

持つ加盟国全体の5分の3以上を占める賛成を得て発効する。米国は事実上の拒否権を持つ。

③この改革案は2010年に理事会によって採択されたが、米国会はこの改革案の批准を拒否し続けたため、未発効。2015年12月18日、米議会は終に批准。これにより、改革案成立へ。

Page 5: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

図3 IMFが人民元を主要通貨採用(2015年11月30日決定)

ドル41.9%

ユーロ37.4%

円9.4%

ポンド11.3%

IMF特別引き出し権(SDR)主要通貨構成比

(2015年現在 全体=100%)

ドル41.73%

ユーロ30.93%

人民元10.92%

円8.33%

ボンド8.09%

IMF特別引き出し権(SDR)主要通貨構成比

(2016年10月より実施 全体=100%)

資料4

出所)IMFのデータにより沈才彬が作成。

突然の人民元切り下げと株価暴落

表1 人民元対米㌦為替レートの推移元/1米ドル

2006年1月4日 8.0702

2014年12月1日 6.1369

2015年1月5日 6.1248

2015年2月2日 6.1385

2015年3月2日 6.1513

2015年4月1日 6.1434

2015年5月4日 6.1165

2015年6月1日 6.1207

2015年7月1日 6.1149

2015年8月1日 6.1169

2015年8月10日 6.1162

2015年8月11日 6.2298

2015年8月12日 6.3306

2015年8月13日 6.4010 2015年8月14日 6.3975

2015年8月31日 6.3893

2015年9月30日 6.3613

2015年10月30日 6.3495

2015年11月30日 6.3962

2015年12月31日 6.4936

2016年3月17日 6.4961

資料5

表2 上海株価総合指数の推移月/日 上海総合指数

2015年1月5日 3350.52

2月2日 3128.30

3月2日 3336.28

4月1日 3810.29

5月4日 4480.46

6月1日 4828.74

6月12日 5166.35

7月1日 4053.70

8月3日 3622.91

8月26日 2927.29

9月30日 3052.78

10月30日 3382.56

11月30日 3445.40

12月31日 3539.18

2016年1月4日 3296.25

1月7日 3125.00

3月17日 2904.83

Page 6: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

世界市場も経済も不安定化

18.4

12.2

10.5

8.2 7.97.2

6.5 6.3 6.2 6.15.3

4.0 3.4

図4 2015年中国発世界同時株安ー8月18~25日主要国株価の下落率(%)ー

7.36.9

4.0

3.12.5

2.21.9

1.5 1.5

0.6

-3.7 -3.8

図5 IMF2015年主要国成長率推定値(単位 %)

資料6

出所) 中国国家統計局の発表により沈才彬が作成。

-2.9

4.6

5.0

2.6

0.6

3.7

1.5 1.0

5.9

-6.8

-1.9

2.2

2.4

-0.7 1

-1.1

7.4 7.5 7.3 7.37 7

6.96.8

図7 日米中四半期別GDP成長率の推移

(単位 %)

米国 日本 中国

2009

2010

2011

年1Q 2

Q3

Q4

Q20

12年

1Q2Q

3Q 4Q

2013

年1Q 2

Q3

Q4Q

2014

年1Q

2Q

3Q

4Q

2015

年1Q

2Q

3Q 4Q

9.2

10.4

9.7 9.59.1 8.9

8.17.6 7.4

7.9 7.7 7.57.8 7.8

7.4 7.5 7.3 7.37 7 6.9 6.8

図6 中国四半期別GDP成長率の推移(%)

2つの視点で中国経済を見る 資料 7

出所) 各国の発表により沈才彬が作成。

Page 7: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

投資も輸出も消費も減速 資料8

出所) 中国税関統計により沈才彬が作成。出所) 中国国家統計局の発表により沈才彬が作成。

2015年輸出 -2.8%輸入 -14.1%

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

60

図9 月別中国輸出入伸び率の推移

(単位 %)

輸出 輸入-20

-10

0

10

20

30

40

図8 中国消費・投資・輸出伸び率の推移

(単位 %)

消費 投資 輸出

製造業(鉱工業生産)不振が目立つ

出所) 中国国家統計局の発表により沈才彬が作成。

資料9

注)製造業購買者指数は7カ月連続で好不況の分水嶺である50を下回り、景気の下振れ圧力が強まっている。

49.8

49.9

50.1

50.1

50.2

50.2

50

49.7

49.8

49.8

49.6

49.749.4

49

53.7

53.9 53.7

53.4 53.2

53.8 53.9

53.4

53.4

53.153.6

54.4

53.5

52.7

図11 月別中国製造業と非製造業購買者指数

(PMI)の推移

製造業 非製造業

6.8

5.6

5.96.1

6.8

6

6.1

5.7 5.6

6.2

5.95.4

図10 月別中国鉱工業生産伸び率の推移

(前年同月比 %)

Page 8: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

金融緩和の頻度から見た経済減速の厳しさ

注)預金準備率とは準備預金制度により、市中金融機関が中央銀行に準備預金として無利子で預けることを義務づけられた金額の、預金などの残高 に対する比率。

出所) 中国人民銀行の発表により沈才彬が作成。

資料10

表3 中国人民銀行基準金利の推移(%)

調整時期 1年期預金 1年期貸出

2007年12月21日 4.14 7.47

2008年9月16日 4.14 7.2

2008年10月9日 3.87 6.93

2008年10月30日 3.6 6.66

2008年11月27日 2.52 5.58

2008年12月23日 2.25 5.31

2010年10月20日 2.5 5.56

2010年12月26日 2.75 5.81

2011年2月9日 3.0 6.06

2011年4月6日 3.25 6.31

2011年7月7日 3.5 6.56

2012年6月8日 3.25 6.31

2012年7月6日 3.00 6.0

2014年11月23日 2.75 5.6

2015年2月28日 2.50 5.35

2015年2月28日 2.25 5.1

2015年6月27日 2.0 4.85

2015年8月26日 1.75 4.6

2015年10月24日 1.5 4.35

表4 中国預金準備率の推移調整時期 預金準備率(%)

2008年6月25日 17.5

2008年10月15日 17.0

2008年12月5日 16.0

2008年12月25日 15.5

2010年1月18日 16.00

2010年2月25日 16.5

2010年5月10日 17.0

2010年11月16日 17.5

2010年11月29日 18.0

2010年12月20日 18.5

2011年1月20日 19.0

2011年2月24日 19.5

2011年3月25日 20.0

2011年4月21日 20.5

2011年5月18日 21.0

2011年6月20日 21.5

2011年12月5日 21.0

2012年2月24日 20.5

2012年5月18日 20.0

2015年2月4日 19.5

2015年4月20日 18.5

2015年6月28日 18.0

2015年8月26日 17.5

2015年10月24日 17.0

2016年3月1日 16.5

個人消費は2桁伸びを保っている 資料11

0.8

1.4 1.4 1.5

1.2

1.4

1.6

2

1.6

1.3

1.51.6

1.8

2.3

図12 月別中国消費者物価上昇率の推移

(前年同月比 %)

10.710.7

10.2

10

10.1

10.6

10.5

10.8

10.911

11.211.1

10.2

図13 月別中国小売総額伸び率の推移

(前年同月比 %)

出所) 中国国家統計局の発表により沈才彬が作成。 出所) 中国国家統計局の発表により沈才彬が作成。

Page 9: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

新車販売と住宅が持ち直しの動き 資料12

出所) 中国指数研究院「中国不動産指数100都市住宅価格指数月次報告書」により沈才彬が作成。

出所) 中国自動車工業協会の発表により沈才彬が作成。

7.5

-0.2

3.3

-0.5 -0.4-2.3

-7.1

-3

2.1

11.8

20

16.6

7.7

-0.9

図14 月別中国新車販売台数伸び率の推移

(前年同月比 %)

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

図15 中国100都市住宅指数の推移

(前月比 %)

2016年中国経済政策と第13次5カ年計画 資料13

2016年中国政府の経済政策―李克強首相3月5日「政府活動報告」より―

・GDP成長率 6.5%~7%

・財政赤字 対GDP比 3%

(2014年2.3%)

・通貨供給量(M2) 13%増

(2014年12%増)

・インフラ投資 41兆円以上

内訳

◎鉄道投資 13.6兆円以上

◎道路投資 28兆円以上

第13次5カ年計画(2016~20年)

◎主な目標

・2020年GDP 92兆7000億元

(約1,576兆円 2,010年より2倍増)

・GDP成長率 6.5%以上(年平均)

・インフラ投資 年に2兆元超

(約34兆円)

・単位GDPCO2 排出量18%減少

Page 10: 中国経済の現状と今後の展望2016年3月23日 日本船主協会にて 中国経済の現状と今後の展望 (株)中国ビジネス研究所代表 多摩大学大学院フェロー

中国主要商品輸入量の変化と世界海運業 資料14

出所)経済産業省「通商白書2015」により沈才彬が作成。

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

100,000

2010 2011 2012 2013 2014 2015年

図16 中国主要商品輸入数量の推移(万トン)

鉄鉱石 原油 石炭 大豆

-1.5

10.98.4

10.1

13.8

2.2

17.46

6.8 4

9.4 8.8

30.9

10.7

58.1

13.4

-11

-30

28.8

-1.4

10.9

8.6

12.6 14.4

2010 2011 2012 2013 2014 2015年

図17 中国主要商品輸入量伸び率の推移(単位 %)

大豆

石炭

鉄鉱石

原油