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経営発達支援計画の概要 実施者名 水戸商工会議所(4050005000557) 水戸市(082015) 実施期間 令和2年4月1日~令和7年3月31日 目標 経営発達支援計画の目標 (1)事業承継及び新規創業者に対する支援を行い、地域の事業所数減少に歯止めをかける。 (2)経営支援体制の充実強化を図り、より踏み込んだ伴走型支援を実施することにより、 地域の小規模事業者の経営力強化と継続的発展を目指す。 (3)人口減少や大型店との競合に負けない競争力ある企業の育成に取り組む。 (4)魅力ある水戸の発信とインバウンド対策で交流人口の増加を図る。 事業内容 Ⅰ.経営発達支援事業の内容 1.地域の経済動向に関すること ・CCI LOBO調査(商工会議所早期景気観測)、中小企業景況調査、歩行者通行量調査、 国が提供するビッグデータの活用。 2.経営状況の分析に関すること ・巡回、窓口相談、金融相談等を通じた経営分析、専門家の相談派遣事業、個別相談会 の開催経営分析セミナーの開催。 3.事業計画策定支援に関すること ・窓口相談・巡回指導による計画策定事業者の掘り起し。 ・事業計画策定に関するセミナー、個別相談会の開催・経営革新セミナーの開催及び経営革新計画策定支援。 ・ものづくり、小規模事業者持続化補助金等の申請時の事業計画策定支援。 4.事業計画策定後の実施支援に関すること 担当経営指導員の巡回訪問等による進捗状況把握。 計画通りの事業推進が困難な事業者には、専門家と連携して販売ノウハウや経営資源の 活用、資金繰り等について、適切な助言・指導によるフォローアップを実施。 5.需要動向調査 水戸市産業祭における来場者アンケート調査の項目追加。 ・水戸の梅まつりにおける来園者アンケート調査の実施。 ・経営指導員等の事業所巡回訪問、調査及び窓口相談、金融相談等による小規模事業者の 経営状況把握。 6.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること ・販路開拓IT対応個社支援 商談会への合同出展とアドバイザー派遣による広域型販路拡大支援 ・マスメディアへのプレスリリース支援 ・水戸商工会議所ホームページによる小規模事業者の販路開拓支援 ・外部団体と連携した販路開拓セミナー等の開催・支援 Ⅱ.地域経済の活性化に資する取組 1.地域活性化事業 ・中心市街地活性化に関する取り組み 水戸市第 6 次総合計画と水戸市中心市街地活性化基本計画に即したソフト事業の実施。 ・観光振興に関する取り組み まち全体で温かくもてなす意識の醸成を図り、交流人口の増加を目指すおもてなし(ホ スピタリティ)向上事業や、インバウンドも視野に入れた千波湖の利活用・観光振興実 験事業の実施。 ・地域ブランド振興に関する取り組み 当所が登録及び専用使用権を所有する「黄門ブランド」の商標を積極的に活用する ほか、水戸黄門が食したといわれる料理を再現した「黄門料理」を広くPRする。 連絡先 水戸商工会議所 振興部 経営支援課 〒310-0801 茨城県水戸市桜川 2-2-35 茨城県産業会館 3 階 TEL:029-224-3315 / FAX:029-231-0160 / E-mail:[email protected] 水戸市 産業経済部 商工課 〒310-8610 茨城県水戸市中央 1-4-1 TEL:029-224-1111 / FAX: 029-232-9232 / E-mail:[email protected]

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経営発達支援計画の概要

実施者名 水戸商工会議所(4050005000557) 水戸市(082015)

実施期間 令和2年4月1日~令和7年3月31日

目標

経営発達支援計画の目標

(1)事業承継及び新規創業者に対する支援を行い、地域の事業所数減少に歯止めをかける。

(2)経営支援体制の充実強化を図り、より踏み込んだ伴走型支援を実施することにより、

地域の小規模事業者の経営力強化と継続的発展を目指す。

(3)人口減少や大型店との競合に負けない競争力ある企業の育成に取り組む。

(4)魅力ある水戸の発信とインバウンド対策で交流人口の増加を図る。

事業内容

Ⅰ.経営発達支援事業の内容

1.地域の経済動向に関すること

・CCI LOBO調査(商工会議所早期景気観測)、中小企業景況調査、歩行者通行量調査、

国が提供するビッグデータの活用。

2.経営状況の分析に関すること

・巡回、窓口相談、金融相談等を通じた経営分析、専門家の相談派遣事業、個別相談会

の開催、経営分析セミナーの開催。

3.事業計画策定支援に関すること

・窓口相談・巡回指導による計画策定事業者の掘り起し。

・事業計画策定に関するセミナー、個別相談会の開催。

・経営革新セミナーの開催及び経営革新計画策定支援。

・ものづくり、小規模事業者持続化補助金等の申請時の事業計画策定支援。

4.事業計画策定後の実施支援に関すること

・担当経営指導員の巡回訪問等による進捗状況把握。

・計画通りの事業推進が困難な事業者には、専門家と連携して販売ノウハウや経営資源の

活用、資金繰り等について、適切な助言・指導によるフォローアップを実施。

5.需要動向調査

・水戸市産業祭における来場者アンケート調査の項目追加。

・水戸の梅まつりにおける来園者アンケート調査の実施。

・経営指導員等の事業所巡回訪問、調査及び窓口相談、金融相談等による小規模事業者の

経営状況把握。

6.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること

・販路開拓IT対応個社支援

・商談会への合同出展とアドバイザー派遣による広域型販路拡大支援

・マスメディアへのプレスリリース支援

・水戸商工会議所ホームページによる小規模事業者の販路開拓支援

・外部団体と連携した販路開拓セミナー等の開催・支援

Ⅱ.地域経済の活性化に資する取組

1.地域活性化事業

・中心市街地活性化に関する取り組み

水戸市第 6次総合計画と水戸市中心市街地活性化基本計画に即したソフト事業の実施。

・観光振興に関する取り組み

まち全体で温かくもてなす意識の醸成を図り、交流人口の増加を目指すおもてなし(ホ

スピタリティ)向上事業や、インバウンドも視野に入れた千波湖の利活用・観光振興実

験事業の実施。

・地域ブランド振興に関する取り組み

当所が登録及び専用使用権を所有する「黄門ブランド」の商標を積極的に活用する

ほか、水戸黄門が食したといわれる料理を再現した「黄門料理」を広くPRする。

連絡先

水戸商工会議所 振興部 経営支援課

〒310-0801 茨城県水戸市桜川 2-2-35 茨城県産業会館 3階

TEL:029-224-3315 / FAX:029-231-0160 / E-mail:[email protected]

水戸市 産業経済部 商工課

〒310-8610 茨城県水戸市中央 1-4-1

TEL:029-224-1111 / FAX: 029-232-9232 / E-mail:[email protected]

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(別表1)

経営発達支援計画

経営発達支援事業の目標

1.目標

(1)地域の現状及び課題

①水戸市の現状

・立地

水戸市は、首都東京から約 100 キロメートルの距離にあり、関東平野の北東端に位置する茨城

県の県庁所在地であり、市域の北側は那珂川を隔てて、ひたちなか市、那珂市に接しており、東側

は大洗町に、南側は茨城町に、西側は笠間市、城里町に接している。

平成4年3月3日に常澄村、平成 17年2月1日に内原町と合併し、令和元年 10月1日現在の人

口 269,661人、世帯数 122,116世帯(平成 27年国勢調査確定値基準)は茨城県内最大である。

水戸市の産業振興や中小企業振興を担う総合経済団体として、水戸市内には「水戸商工会議所」、

「水戸市常澄商工会」、「水戸市内原商工会」があり、当所は中核を担う旧水戸市内が管轄である。

出典:令和元年版水戸市の概要

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出典:令和元年版水戸市の概要(一部加工)

【管轄エリア】

水戸商工会議所:旧水戸市

水戸市常澄商工会:旧常澄村

水戸市内原商工会:旧内原町

・水戸市の人口

水戸市の人口は、令和元年 10 月1日現在で 269,661 人となっており、人口規模が県内第1位で

あり、県全体(2,868,041 人)の約 9.4%を占めている。

近年の人口はおおむね横ばいであり、平成 22 年から平成 27 年までの5年間の人口増加率は

0.8%となっている。

出典:国立社会保障・人口問題研究所

旧水戸市

旧内原町 旧常澄村

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

H7 H12 H17 H22 H27

水戸市の人口推移

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・水戸市の産業

【水戸市の事業者数】

水戸市の産業は、第3次産業の割合が 86.5%とその大半を占めている。平成 25年に、情報通信

の高度化、経済活動のサービス化の進展、事業経営の多様化に伴う産業構造の変化に適合するよう

日本標準産業分類が改訂されたが、ここ約 25 年の間でも、産業別の構成比の大きな変化は見られ

ない。

業種別では、卸売業・小売業が 26.1%、次いで宿泊業・飲食サービス業 12.7%、建設業 9.4%、

生活関連サービス業・娯楽業 9.3%の順となっている。

区分 平成18年

区分 平成21年 平成26年

事業所数 構成比 事業所数 構成比 事業所数 構成比

第 1次産業 15 0.1 第 1次産業 24 0.2 24 0.2

農林水産業 15 0.1 農業、林業 23 0.2 23 0.2

漁業 1 0.0 1 0.0

第2次産業 1,926 13.8 第2次産業 1,951 13.4 1,842 13.4

鉱業 1 0.0 鉱業、採石業、砂利採取業 3 0.0 1 0.0

建設業 1,332 9.5 建設業 1,386 9.5 1,294 9.4

製造業 593 4.3 製造業 562 3.8 547 4.0

第3次産業 12,008 86.1 第3次産業 12,630 86.5 11,924 86.5

電気、ガス、熱供給、水道業 20 0.1 電気、ガス、熱供給、水道業 31 0.2 20 0.1

情報通信業 139 1.0 情報通信業 182 1.2 132 1.0

運輸業 179 1.3 運輸業、郵便業 237 1.6 222 1.6

卸売、小売業 4,014 28.8 卸売、小売業 4,007 27.4 3,603 26.1

金融、保険業 311 2.2 金融業、保険業 354 2.4 354 2.6

不動産業 806 5.8 不動産業、物品賃貸業 1,084 7.4 1,006 7.3

飲食店、宿泊業 1,987 14.2 学術研究、専門・技術サー

ビス業 790 5.4 758 5.5

医療、福祉 814 5.8 宿泊業、飲食サービス業 1,947 13.3 1,749 12.7

教育、学習支援業 571 4.1 生活関連サービス業、娯楽業 1,351 9.3 1,287 9.3

複合サービス業 94 0.7 教育、学習支援業 543 3.7 566 4.1

サービス業 (他に分類されないもの)

2,982 21.4 医療、福祉 895 6.1 1,045 7.6

公務 91 0.7 複合サービス業 55 0.4 46 0.3

サービス業 (他に分類されないもの)

1,067 7.3 1,037 7.5

公務 87 0.6 99 0.7

合計 13,949 100.0 合計 14,605 100.0 13,790 100.0

合計(事業内容等不詳を含

む) 15,513 14,357

出典:令和元年版水戸市の概要

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【水戸市の従業者数】

水戸市における産業構造を就業者人口の推移から見ると、農業を中心とする第1次産業は年々

減少を続け、昭和 50年に 9.3%であったものが、平成 27 年には 2.6%と激減し、約 5,100 人の就

業者が減少した。第2次産業はおおむね横ばいとなっていたが、平成7年以降は減少傾向にある。

一方、商業・サービス業を中心とする第3次産業は、昭和 50 年の 69.0%から平成 27 年には

74.1%へと増加し、就業者も約 32,000 人の増となっており、本市の第3次産業に集中した産業特

性が顕著になっている。

区 分 就業者総数 第1次産業 第2次産業 第3次産業

就業者数 構成比 就業者数 構成比 就業者数 構成比

昭和 50年 90,580 8,406 9.3 19,384 21.4 62,476 69.0

昭和 55年 98,797 7,079 7.2 21,264 21.5 70,355 71.2

昭和 60年 107,542 6,184 5.8 23,028 21.4 78,193 72.7

平成2 年 115,125 5,106 4.4 24,896 21.6 84,608 73.5

平成7 年 123,910 5,416 4.4 25,757 20.8 91,926 74.2

平成 12年 (内原地区を含む)

128,505 5,261 4.1 26,487 20.6 95,048 74.0

平成 17年 124,716 4,973 4.0 22,848 18.3 95,016 76.2

平成 22年 125,207 3,475 2.8 21,880 17.5 92,296 73.7

平成 27年 127,846 3,283 2.6 23,551 18.4 94,739 74.1

出典:令和元年版水戸市の概要

注1 就業者総数には,「分類不能」の数値を含む。

2 就業者総数,就業者数は,常住地における数値である。

・水戸市の特産品

水戸市は八溝山系の山々の影響により、台風や霜、雪などの被害も少なく、那珂川沿岸や涸沼川

流域、内原地区等では稲作や野菜、市街地周辺の台地部では畑作、北西山間部では観光果樹など、

それぞれの地域で特色ある農産物の生産が展開されており、梅、納豆、ネギ、胡麻、パプリカ、米、

常陸牛、アンコウ、ウナギ、チーズ、酒等の農水産物のブランド化に取り組んでいる。

古くから水戸になじみ深く、知名度の高い「梅」については、「ふくゆい」という水戸産梅の新

たなブランド化を図るとともに、水戸菓子工業協同組合による「ふくゆい」を活用した、梅の銘菓

をつくる「水戸梅お菓子プロジェクト」を進めている。

同様に、水戸とゆかりの深い納豆については、納豆を藁で包んだ「わらつと納豆」が有名であり、

本市を代表する土産品として定着している。

その他、地元の人たちにも愛され、観光客にも人気のあるウナギやアンコウ、常陸牛を提供する

店舗が多数あるなど、地域特産品を活用した「食」による本市の魅力の発信が図られている。

・水戸市の交通

【鉄道の状況】

JR常磐線、水戸線、水郡線によって、東京、栃木、福島方面などへの広域ネットワークが形成さ

れている。また、水戸駅から大洗、鹿島方面を結ぶ鹿島臨海鉄道大洗鹿島線が整備されている。

各駅のターミナル駅である水戸駅をはじめ、JR 常磐線及び水戸線の赤塚駅及び内原駅、大洗鹿

島線の東水戸駅及び常澄駅の計5つの駅があり、水戸の梅まつり開催期間中の土日、祝日には、赤

塚駅と水戸駅の間に偕楽園臨時駅が開設される。

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【路線バスの状況】

バス事業者4社により、JR 水戸駅を中心として放射状にネットワークが形成されている。公共

施設や学校等の教育施設、病院等の医療施設の周辺に路線が設定されており、市郊外部や近隣市町

村を結んでいる。

中心市街地の水戸駅から大工町交差点までの国道 50号では、1日に約 1、800本の路線バスが運

行しており、市内交通の大動脈となっている。

・水戸市第6次総合計画の引用(商工・観光部分)

【商業の状況】

水戸市における産業構造を見ると、商業・サービス業を中心とする第3次産業に特化した産業特

性を有しており、産業別就業者人口の構成比で約 74%を占めている。

このように県内経済の中心として商業活動が活発であり、2014(平成 26)年度商業統計調査に

よると、事業所数は 2,652(県内シェア 11.3%)、従業者数 24,320人(県内シェア 14.2%)、年間商

品販売額 1兆 4,246億円(県内シェア 22.8%)に達するとともに、本市を中心とする商圏人口は約

80万人に及び、いずれも県内最大規模を誇っている。

【工業の状況】

水戸市における工業系事業は、東部工業団地や米沢工業団地の拠点を中心として集積が図られ

ているほか、商業圏の近傍において小規模な食品製造業や印刷業などの生活関連製造事業所が立

地し、県庁所在都市という行政・業務機能を生かした都市型工業が成長している。

2018(平成 30)年度工業統計調査によると、製造品出荷額は、1,445億 2,864万円、県内シェア

1.2%と低率にとどまっており、集積度が低い状況にある。

【観光の状況】

水戸市は、日本三名園の一つである偕楽園をはじめ、千波湖や弘道館など、自然、歴史的な観光

資源を有するほか、水戸芸術館をはじめとする都市的な魅力も持ち合わせており、多種多様な魅力

ある観光資源に恵まれている。

それらの資源を活用しながら、毎年2月から3月に開催する偕楽園や弘道館で咲き誇る梅の花や

香りを楽しめる梅まつりをはじめ、夏まつりとして開催される水戸黄門まつりなど、様々なイベン

トにより、年間約 360 万人の観光客が訪れている。

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・産業別の現状

出典:環境省「地域産業連関表」、「地域経済計算」

(株式会社価値総合研究所(日本政策投資銀行グループ)受託作成)

■ 全国と比較して最も得意としている(特化している)産業は、小売業、情報通信業、金融・保険

業などである。

■ 高い拠点性を背景に、公共・生活関連の産業が集積している地域である。

0.97

0.740.71 0.70

0.630.60 0.58 0.57

0.520.47 0.46

0.400.34

0.29 0.28 0.280.21

0.160.12 0.10 0.09 0.08 0.06 0.06 0.04 0.02 0.01 0.01 0.01 0.00

2.092.05

1.831.77

1.55 1.53

1.39

1.31

1.09

0.00

0

1

1

2

2

3

小売業

情報通信業

金融・保険業

対事業所サービス

対個人サービス

公共サービス

公務卸売業

建設業

住宅賃貸業

運輸業

水道業

電気業

印刷廃棄物処理業

精密機械

農業一般機械

その他の不動産業

製材・木製品

食料品

ゴム製品

金属製品

家具ガス・熱供給業

その他の製造業

窯業・土石製品

皮革・皮革製品

鉄鋼衣服・身回品

電気機械

パルプ・紙

水産業

林業非鉄金属

繊維化学輸送用機械

鉱業石油・石炭製品

修正特化係数

水戸市産業別修正特化係数(生産額ベース・2010年)

全国平均より

低い産業

全国平均より

高い産業

1以上は全国平均より高い(集積している)産業を意味する

注)GDP統計上、不動産業(ここでは住宅賃貸業)には、実際には家賃の受払いを伴わない帰属家賃が含まれている。

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出典:環境省「地域産業連関表」、「地域経済計算」

(株式会社価値総合研究所(日本政策投資銀行グループ)受託作成)

■ 域外から所得を獲得している産業は、公共サービス、情報通信業、小売業、金融・保険業などで

ある。

■ これらの産業は、生産規模も大きく、特化係数も高いことから、地域の強みとなっている産業で

ある。

1,003

693636

520476 470 468

403

-6 -9 -12 -14 -14 -17 -18 -26 -33 -36 -44 -45 -46 -51 -56 -59 -62 -64 -81 -89 -100-135-141-160

-192-243-254

-306-311

-422

-493

-566

-800

-600

-400

-200

0

200

400

600

800

1,000

1,200

公共サービス

情報通信業

小売業

金融・保険業

公務対個人サービス

対事業所サービス

卸売業

林業繊維鉱業水産業

ゴム製品

皮革・皮革製品

ガス・熱供給業

非鉄金属

製材・木製品

電気業

水道業

農業鉄鋼家具精密機械

窯業・土石製品

廃棄物処理業

印刷建設業

パルプ・紙

衣服・身回品

金属製品

その他の製造業

運輸業

その他の不動産業

輸送用機械

化学一般機械

住宅賃貸業

石油・石炭製品

電気機械

食料品

純移輸出(億円)

域外に所得が

流出している産業域外から所得を

獲得している産業

水戸市産業別純移輸出額(2010年)

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出典:環境省「地域産業連関表」、「地域経済計算」

(株式会社価値総合研究所(日本政策投資銀行グループ)受託作成)

■ 付加価値を生み出している産業は、公共サービス、小売業などであり、全国との比較では、対事

務所サービス、情報通信業、対個人サービスなどの構成割合も高い。

■ 付加価値額のうち、第2次産業が 8.6%を、第3次産業が 90.8%を占めている。

14.6%

10.7%10.5%

10.0%

9.1%

8.4% 8.3%

7.2%6.9%

5.4%

3.0%

1.0%0.7% 0.6% 0.6% 0.6% 0.5%

0.3% 0.3% 0.3% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.1% 0.1% 0.1% 0.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

公共サービス

小売業

対事業所サービス

情報通信業

卸売業

住宅賃貸業

対個人サービス

公務金融・保険業

建設業

運輸業

食料品

電気業

一般機械

農業その他の不動産業

廃棄物処理業

水道業

印刷金属製品

その他の製造業

精密機械

鉄鋼電気機械

製材・木製品

窯業・土石製品

ゴム製品

ガス・熱供給業

家具衣服・身回品

パルプ・紙

化学輸送用機械

皮革・皮革製品

非鉄金属

水産業

鉱業林業繊維石油・石炭製品

産業別付加価値額構成比(%)

水戸

全国

水戸市産業別付加価値額(2010年)

地域の中で所得を

稼いでいる産業 付加価値額 11,784 億円

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②課題

少子・高齢化の進行により、事業所の後継者不在や若年労働力不足、地域の購買力低下など、地

域商工業に悪影響を与えている。

また、多様な消費者ニーズや購買行動の変化などにより、郊外型大型店やネット通販に消費活動

がシフトしており、地元小売業や卸売業の売上低迷が続いているため、水戸市の主要産業である商

業・サービス業にとって今後さらに厳しい状況が続いていくものと思われる。

このように、売上不振、事業主の高齢化、後継者不在などの要因により事業所の廃業が進んでお

り、今後事業所数減少の速度はますます加速すると考えられる。

また、地域内の経済活性化のためには、交流人口の増加策も重要となるが、水戸市には全国的に

も有名な偕楽園をはじめとした美しい景観や名所・旧跡、水戸納豆など長い歴史の中で培ってきた

地域資源が通年の観光誘客に必ずしも結び付いているといえない現状がある。

【商業の課題】

水戸市の中核産業である商業の活性化を図るため、商店街活動への支援や空き店舗対策、中小

企業への融資あっせんをはじめとする各種事業に取り組んでいるところである。

今後、社会経済の変化を的確に捉え、消費者ニーズに対応しながら、本市の商業をより一層進展

させていくためには、地域の魅力を生かした個性豊かな商店街づくりを支援するとともに、空き店

舗を活用した店舗開業をはじめ、中小規模の商店の経営基盤の強化を促進するなど、水戸の商業を

担っていく起業者や経営者の育成に取り組んでいくことが必要である。

【工業の課題】

工業の活性化及び就業機会の拡大を図るため、企業立地を支援する助成制度を創設し、新たな事

業所等の立地を促進するほか、中小企業への融資のあっせんや既存事業所の新製品開発などの取

組に対する支援制度の充実に取り組んできたところである。

今後、魅力と活力あるまちづくりを推進するためには、バランスの取れた産業の振興が不可欠で

あり、広域交通網の整備の進展を踏まえた産業系拠点のさらなる集積と機能強化を図るため、既存

企業の経営体質改善や強化を支援するとともに、就業機会の拡大の観点からも、新たな事業所立地

を一層促進していくことが求められている。

【観光の課題】

今後、さらなる交流人口の増加を図り、にぎわいを創出していくためは、既存のまつりのリニュ

ーアルや水戸ならではのご当地土産、特産品等の充実に努めるなど、既存観光資源を磨き上げ、

個々の魅力を一層高めていかなければならない。新たな観光資源の創出や各種大会等コンベンシ

ョンの誘致活動を積極的に展開することも課題となる。

また、水戸の魅力を市外の人々に分かりやすく発信するなど、観光情報のPR活動の強化を図っ

ていく必要がある。

日帰り観光客の割合が高い現状について、周辺市町村との連携のもと、茨城空港や常磐自動車

道、北関東自動車道など、広域交通網を活用し、それぞれの地域ならではの観光資源を活用・補完

しながら、回遊できる観光地づくりとともに、体験・交流型観光を推進し、通年型・宿泊滞在型観

光への転換を図っていくことが必要となっている。

(2)小規模事業者に対する長期的な振興のあり方

①10年程度の期間を見据えて

水戸市の現状と課題を踏まえた上で、当地域の長期的な振興のあり方については、以下の視点に

より進めることとする。

地域経済の支えとなっている中小・小規模事業者が継続的に発展していくことが、将来的な水戸

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市の振興のためには重要である。

根本的な問題である事業所数減少対策として、新規創業や事業承継支援を推し進めるとともに、

人口減少や大型店との競合に負けない、競争力のある企業(地域外へ積極的に販路拡大を展開する

企業や地域内にお客を呼び込める魅力ある商品・サービスを持っている企業)の育成を図られねば

ならない。

以上を踏まえ、当所は中小・小規模事業者が継続的に発展していくために克服すべき様々な経営

課題に対し、職員のスキルアップや他の支援機関、税理士等の専門家等との連携協力関係を構築す

るなど相談体制を整備し、継続的な経営分析や事業計画策定、ひいては需要の開拓など事業者に寄

り添った経営支援を実施していかなければならない。

さらには、当所が地域の事業者や行政と連携し、地域資源を活かした新商品開発・ブランド化や

地域の魅力を積極的に域外にPRする取り組みを実施し、交流人口の増加を図ることも重要であ

る。

②水戸市総合計画との連動性・整合性

水戸市第6次総合計画における「商業の振興」及び「工業,流通の振興」の項目において、当所

は連携機関として明記されている。当所においても水戸市の地域総合経済団体として、会員そして

市民や行政からさらに信頼・評価される存在となるように、将来に向けた明確な指針と行動計画が

必要とされ、また、それらを内外に示す必要があることから、必要性・優先度の高い事業を位置づ

け、将来を見据えた活動方針と具体的な目標を設定することにより実効性のある計画となるよう、

平成 30年から令和4年度までを期間とする「水戸商工会議所中期プラン行動計画」を策定した。

③商工会議所としての役割

当所は明治 29年の設立以来、地域の総合経済団体として、地域の活性化、産業振興、中小企業支

援などの役割を担ってきた。平成 30 年度から3カ年の中期プラン「行動計画」を策定し、「水戸の

未来を築き次代へつなぐ」をスローガンとし、地域振興のために各種事業を実施している。

(3)経営発達支援事業の目標

地域の総合経済団体である当商工会議所は、茨城県、水戸市、地域金融機関、他の支援機関、民

間団体等と連携し、個別企業の経営力向上、販売促進を今までにも増して支援するとともに、創業

支援を積極的に行い、市内中小・小規模事業者の減少に歯止めをかけ、雇用の維持に注力する。

また、歴史・文化・自然などの地域資源を活用した活性化策と地域ブランド戦略により、交流人

口の増大を図り、魅力ある街づくりを推進する。特に中心市街地においては、平成 28年6月 17日

に国から認定を受けた水戸市中心市街地活性化基本計画策定に基づき、コンパクトシティーの実

現を目指し、水戸市や中心市街地商店会・個店等と連携した事業を展開する。

(4)目標の達成に向けた方針

地域内の小規模事業者の中長期的な振興のあり方を踏まえ、当所の経営発達事業の目標と方針

は次の通りとする。

目標 1.事業承継及び新規創業者に対する支援を行い、地域の事業所数減少に歯止めをかける。

事前の綿密な計画と事後の巡回訪問等によるフォローアップにより、事業承継あるいは開業後

もその事業所を持続的に発展させることを支援方針とし、下記の事業を行う。

①経営指導員等が巡回の際に「事業承継診断シート」、「事業承継診断マニュアル」等を活用し、課

題掘り起こしや事業承継に対する啓蒙を図り、経営状況の把握と承継計画策定を支援する。必要

に応じ、当所で受託している「茨城県事業引継ぎ支援センター」や「茨城県事業承継支援ネット

ワーク」を通じ、専門家による個別相談に応じて関係機関と連携を取りながら円滑な事業承継を

図る。

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②年に1回、集団の創業セミナーを開催するほか、年間を通して創業に関する窓口相談を受け付

け、国や県の創業支援融資なども積極的に活用する。

目標 2.経営支援体制の充実強化を図り、より踏み込んだ伴走型支援を実施することにより、地域の

小規模事業者の経営力強化と継続的発展を図る。

事業者とのコミュニケーションを通して信頼関係の構築を図り、事業者に寄り添った個社支

援をすることを方針として、小規模事業者の経営体質強化を図る。

①巡回訪問等により小規模事業者の現状把握および課題抽出のための経営分析を実施し、経営カ

ルテを作成・整理する。さらには持続的な発展を図るうえで不可欠な、外部環境や消費者ニーズ

を踏まえた事業計画策定の必要性について助言等を行い、事業者の経営計画作成や経営革新計

画等に係る支援を強化していく。

②小規模事業者に対する伴走型支援を効果的なものとするため、研修受講、所内勉強会などにより

職員のスキルアップを図る。また、職員間の情報共有やノウハウの蓄積ができる経営カルテの仕

組みを構築する。当所職員で対応できない高度な課題に対しては、専門家や他の関係支援団体の

支援を得られるよう、協力連携体制を強化する。

目標 3.人口減少や大型店との競合に負けない競争力のある企業の育成に取り組む。

小規模事業所それぞれが持っている特徴や経営資源を尊重し、各種調査データや IT を活用し

た支援策を講じることを方針として、競争力のある企業の育成に取り組む。

①地域資源を活用した新商品開発や既存商品のリニューアルに取り組む事業者に対しては、専門

家のアドバイスや商品PRなどの支援を行い、販路開拓のための商談会、展示会への参加を促進

する。

②地域の経済動向や需要動向等のデータ収集を行い、その調査結果を事業者が新商品開発、販路開

拓に取り組む際の消費者ニーズ把握のほか、事業計画策定の参考資料として活用する。

③販路開拓IT個社支援セミナーを実施し、成長産業であるIT関連企業の人材育成支援やIT

関連新規創業支援を行う。また、SNSを活用した情報発信、広報活動や生産性向上や業務効率

改善のためのIT、IoTに関する取り組みを支援するためセミナーや専門家相談を実施する。

目標 4.魅力ある水戸の発信とインバウンド対策で交流人口の増加を図る。

当所がコーディネーターの役割を果たしながら関係機関との連携を図ることを基本として、以

下の事業を実施し、交流人口の増加を図る。

①水戸が誇る地域資源である納豆を活用した一般参加型の事業を実施し地域外へ積極的に発信す

ることで交流人口の増加を目指す。

②日本三名園の一つである「偕楽園」に隣接する千波湖において、観光資源活用策として、「千波

湖川床」事業などを実施する。

③小規模事業者のキャッシュレス決済機能の整備を促進するとともに行政や水戸観光コンベンシ

ョン協会等関係機関と連携したインバウンド対策セミナー等も開催し、通年観光の充実強化を

図る。

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経営発達支援事業の実施期間及び内容

(1)経営発達支援事業の実施期間(令和2年4月1日~令和7年3月31日)

(2)経営発達支援事業の内容

Ⅰ.経営発達支援事業の内容

2.地域の経済動向調査に関すること

(1)現状と課題

地域内の中小企業景気動向について、現在サンプル企業数として5業種(小売業、卸売業、製造

業、建設業、サービス業)50企業に対し定期的(四半期ごと)に調査を実施し,全体・業種別の

売上DI値・業況DI値,向こう3か月間の見通しについて商工会議所会報を通じ会員事業所に情

報を提供している。

上記に加え、各機関から提供されているビッグデータに関しては、これまで当所において積極的

な活用がなされていなかったことから、特に水戸市におけるビッグデータを活用した地域診断等

の情報収集に努め、従来行っている調査と併せて多角的な調査を実施する。

(2)事業内容

①CCI LOBO調査(商工会議所早期景気観測)

商工会議所のネットワークを活用し、各地域の「肌で感じる足元の景気感」を全国ベースで調査

し、その集計結果を全国ベースと管内ベースに分け、会報等を通してリアルタイムで公表してい

る。

【調査対象】管内小規模事業者50社

【調査項目】売上高前年比、売上高先行き、採算前年比、採算先行き、仕入単価前年比、仕入単価

先行き、従業員前年比、従業員先行き、業況前年比、業況先行き、資金繰り前年比、

資金繰り先行き

上記の項目についてDI値(業況判断指数)を集計

【調査手法】調査票を郵送しFAXまたは返信用封筒で回収する

【分析の手法】経営指導員が外部専門家の助言等を受け分析を行う。

・実施時期・回数 毎月/年12回

②中小企業景況調査

日本商工会議所からの受託調査として中小企業の景気動向を総合的に把握し、中小企業及び小

規模事業者の経営指標として活用する。中小企業を対象に、四半期ごとに業況判断・売上高・経常

利益等のDI値を、産業別・地域別等に算出する景気動向調査で経営者へのヒアリングにより実施

する。

【調査対象】38社(建設4、製造13、卸1、小売12、サービス8)

【調査項目】売上額、客単価、客数、資金繰り、商品仕入単価、商品仕入額、商品在庫、採算、従

業員数、外部人材活用、業況、長期資金借入難度、短期資金借入難度、借入金利

上記の項目について今期の状況と来期の見通しについて調査

【調査手法】経営者へのヒアリング調査

【分析の手法】経営指導員が外部専門家の助言等を受け分析を行う。

・実施時期・回数 四半期毎(6月、9月、12月、3月)/年4回

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③歩行者通行量調査

国から認定された水戸市中心市街地活性化基本計画の定量的指標として毎年実施する。中心

市街地内の歩行者通行量を定期測定し、中心市街地の賑わい再生に活用するため、水戸市及び中

心市街地内の商店会と連携して実施する。調査結果は会報及びホームページに掲載して情報提

供するとともに、当所や行政におけるまちづくり施策の参考資料とする。

【調査対象】中心市街地(水戸駅南口~大工町交差点)の13地点(参考計測ポイントを含む)に

おいて、就学児以上の歩行者(自転車通過者を含む)

【調査項目】方向別、男女別の歩行者数を30分単位で計測・集計

【調査手法】7月第1週の日曜日・月曜日の2日間、午前10時~午後7時まで中心市街地(水戸

駅南口~大工町交差点)の13地点(参考計測ポイントを含む)に係員を配置し、カ

ウンターで計測

【分析の手法】調査結果について当所と水戸市とのコンセンサスを得たうえで公表する

④国が提供するビッグデータの活用

当地域において強みとなっている産業や事業者に対し、限られたマンパワーや政策資源を集中

投下し、効率的な経済活性化を目指すため、経営指導員等が「RESAS」(地域経済分析システ

ム)を活用した地域の経済動向分析を行い、年1回、公表する。

【分析手法】「地域経済循環マップ・生産分析」により「何で稼いでいるか」等を分析

・「まちづくりマップ・From-to分析」→「人の動き」等を分析

・「産業構造マップ」→「産業の現状等」を分析

上記の分析を総合的に分析し、事業計画策定支援等に反映する。

上記のほか、日銀水戸事務所、関東財務局水戸財務事務所、茨城県、日本政策金融公庫、金融機

関、各支援機関などが一同に会する地域金融機関シンクタンク主催の経済検討会に出席し、有益と

思われる調査レポートを積極的に収集して経営指導に活用する。

(3)成果の活用

①調査結果を会報及びホームページに掲載し情報提供することによって、小規模事業者の経営改

善の参考に資するとともに、商工会議所の景気対策等に対する意見要望活動にも活用する。

②経営指導員等による企業面談時の際の課題の掘り起こしや事業計画など、各種計画作成時の基

礎資料として有効活用を図る。

③得られた情報を電子データ化して当所内における情報と現状認識の共通化を図るとともに、幅

広い用途での2次利用を積極的に推進する。

(4)目標

現行 R2年度 R3年度 R4年度 R5年度 R6年度

①公表回数 年12回 年12回 年12回 年12回 年12回 年12回

②公表回数 年4回 年4回 年4回 年4回 年4回 年4回

③公表回数 年1回 年1回 年1回 年1回 年1回 年1回

④公表回数 ― 年1回 年1回 年1回 年1回 年1回

3.経営状況の分析に関すること

(1)現状と課題

[現状]

水戸市の産業特性は(1)地域の現状及び課題‐①水戸市の事業者数で述べた通り、第 3次産業

が 86.5%を占めており、その大部分が小規模事業者であることから、小規模の商業・サービス業等

に焦点を当てた経営分析が重要となる。

当所では、これまで経営指導員等による巡回訪問・窓口相談・金融相談における経営分析をはじ

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め、定期的に各種専門家による相談会を開催するなど小規模事業者の経営分析機会を設けてきた。

[課題]

これまでの相談案件等をみると、自社の経営分析を自ら行う小規模事業者はほとんど見られず、

経営上の問題が発生してから必要性を認識することが多い。通常業務の一環として経営分析を行

わず経営発達の機会を逃していることも考えられ、小規模事業者に対してこれまで以上に積極的

なアプローチと掘り起こしを行い、経営分析の機会を設ける必要がある。

そこで当所では、①第 3次産業の小規模事業者へ注力した経営分析能力の向上、②小規模事業者

の経営分析機会の増加に重点を置き、以下の事業を実施する。

また、経営分析時には各種地域経済動向調査や需要動向調査で得られたデータを活用すること

により、地域の実情に沿った分析、事業計画の策定を行っていく。

(2)事業内容

①巡回・ 窓口相談・金融相談における経営分析

経営指導員等が、巡回・窓口相談・金融相談を通じて財務分析等を行っているが、更に必要に応

じてより詳しい分析を実施するため、SWOT分析や中小機構の財務分析システム等を活用し、小

規模事業者の販売ノウハウ、経営資源・財務等の項目をもとに経営分析を行い、小模事業者の意識

改革と経営分析の機会向上を図る。

また、経営分析を希望する事業者に対しては初期段階では簡易的な分析シートで財務状況や企

業概要を把握し、経営指導員による分析の後、事業者に対する面談等によるフィードバックを行

う。

さらに、個別の問題、課題等については、必要に応じて専門家と連携した相談業務に移行し、経

営分析を行っていく。

【対象者】 巡回訪問等による接触した事業者のうち,自社の分析に積極的に取り組もうとするも

の。経営指導員が分析の必要性があると認められるもの。

【分析項目】 企業の基礎的な財務分析,経営方針の基礎資料となる SWOT分析を行う。

<財務分析>売上高・経常利益,損益分岐点・粗利益率

<SWOT分析>強み・弱み・脅威・機会

項目については実施の中で必要と思われる項目がある場合に追加検討を行う

【分析手法】 経営指導員等のヒアリングなどの一次対応を経て、中小企業基盤整備機構提供の支援

ツール「BIZミル」や「経営自己診断システム」等から最適な分析方法を吟味し、

実施する。

その際に、その後の巡回・窓口相談時の詳細分析や事業計画の策定を行う必要性の有

無についての判断材料とする。

②専門家の相談派遣事業、個別相談会の開催

当所「専門指導センター」において、各種専門家による個別相談や定期的な特別相談会を開催し、

小規模事業者の喫緊の問題に対応するとともに、経営状況の分析を実施している。

今後は、相談会開催を周知する際に、経済動向調査等で得られた小規模事業者が抱える課題や問

題事例を提示することで、自社の問題と向き合う機会を多く設け、小規模事業者の実態に即した相

談会に改善していく。更に、より深い経営分析を行うため、必要に応じて「茨城県よろず支援拠点」

や「ミラサポ」等と連携し、専門家による経営分析を行う。

【対 象 者】 経営・税務・金融・労務・取引等の専門的な課題や業種に特化した課題について分析

を希望する小規模事業者、経営指導員が専門的な分析が必要と判断した小規模事業者。

【分析項目】 ①等で得られた分析結果等を基に、見えてきた課題別に分析項目を検討する。また、

必要に応じ、当該専門家の主導により新たな項目を設定する。

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【分析手法】 事業者ごとの担当経営指導員を決め,専門家とのマッチングの際には,担当経営指導

員も同席し,分析内容を把握する

③経営分析セミナーの開催

水戸市経済の中心を担う第 3 次産業の小規模事業者を対象に、「夫婦で経営する飲食店のための

経営分析」などをテーマに、水戸市の小規模事業者の実情に合った経営分析セミナーを開催する。

また、セミナー終了後には講師や専門家等による個別相談会も開催し、質と量の拡充を図る。

【対 象 者】 上記①と②の支援を行う中で更に経営革新計画の認定や小規模事業者持続化補助金

などの採択を目指す小規模事業者。

【分析項目】 自社(外部・内部・強み・弱み)、競合、顧客市場等、申請に必要とされる項目。

【分析手法】 「ローカルベンチマーク」「経営計画つくるくん」「BIZミル」「経営自己診断シス

テム」「MieNa」等のツールを活用し、経営指導員が分析を行う。

【募集方法】 全会員宛て FAX同報送信、当所ホームページ、メールマガジン等。

【開催回数】 年1回(主として持続化補助金公募前を想定)

【参加者数】 セミナー40名、個別相談10名

(3)成果の活用

①における成果

事業者にフィードバックし、事業計画の策定等今後の経営の方向性の指標として活用する。また

当所内においてデータベース化して内部共有し、経営指導員等のスキルアップを図るとともに、今

後の支援の基礎データとしても活用する。

②における成果

高度かつ専門的な内容を分析することで、今後の経営の方向性を決めるための基礎資料とする

とともに、事業計画策定を促し経営者の打つべき戦略の成功度合いを高めていく。また、経営指

導員のスキルアップに繋げる。

③における成果

個別相談を希望した事業者に対し、経営指導員等1名を担当者に据えて伴走支援を行い、経営

革新計画の認定や小規模事業者持続化補助金などの採択を目指すとともに、経営指導員のスキ

ルアップに繋げる。

(4)目標

現行 R2年度 R3年度 R4年度 R5年度 R6年度

①経営分析セミナー

開催回数

1回 1回 1回 1回 1回 1回

②分析件数 (①

~③合計)

31件 35件 35件 35件 35件 35件

4.事業計画策定支援に関すること

(1)現状と課題

従来の当所における小規模事業者支援は、制度融資等の金融支援をはじめとした対症療法に偏

る傾向が多かった。具体的には、直面する課題への対応のみの支援を行っている傾向にあり、小規

模事業者の本質的な、より踏み込んだ中長期的な事業計画を基にしての支援に繋がっていなかっ

た。また、小規模事業者が事業計画を策定するのは、創業・経営革新・小規模事業者持続化等の補

助金申請に伴う場合が大半であった。

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(2)支援に対する考え方

事業者にとっても、現状を把握した上で事業計画に基づいたPDCAのサイクルを回すことが

非常に重要であるという認識のもと、一過性の支援に終始することなく、その事業者に寄り添った

形で継続した支援を実施していく必要がある。

小規模事業者の自立・自走による事業計画策定を行うことが、事業の持続的発展に有効かつ重要

であることの啓発を行い、自社の保有する知的資産(強み)の認識、地域経済動向調査や前項にて

行った経営状況の分析、需要動向調査等の結果を踏まえた事業計画策定を目指す小規模事業者の

掘り起こし、事業計画策定支援として以下の事業を行う。

(3)事業内容

①経営分析を行った事業者を対象とした「事業計画策定セミナー・個別相談会」の開催

【募集方法】 全会員宛て FAX同報送信、当所ホームページ、メールマガジン等。

【開催回数】 年1回

【カリキュラム】 ①事業計画作成の意義、計画立案の考え方・進め方

②経営環境分析(顧客ニーズと市場の動向)、自社の事業構造分析(自社および自社

の提供する商品・サービスの競争優位性評価)

③経営戦略の立案、戦略実現のための具体的施策(販路拡大策)展開および小規模事

業者持続化補助金申請書類作成のポイント

【参加者数】 セミナー30名、個別相談10名

②事業計画の策定支援

①において個別相談を希望した小規模事業者に対し、担当する経営指導員及び中小企業診断士

など外部専門家を交えた指導のもと、相談から事業計画書の完成及び県知事への申請承認に至る

まで支援する。

(目標)

支援内容 現行 R2年度 R3年度 R4年度 R5年度 R6年度

事業計画策定セミナー・

個別相談会 ― 5回 5回 7回 7回 7回

事業計画策定件数 31件 40件 40件 45件 45件 45件

5.事業計画策定後の実施支援に関すること

(1)現状と課題

当所における各種事業計画作成に関する支援において、策定後の実施状況についてはモニタリ

ングの機会が少なく、事業者任せとなるケースが多かった。事後のフォローにおいてもシステム化

されていないため、他の事業で接触した場面で確認するなど不定期なものが多く,伴走型の事業計

画の遂行には至っていなかった。

本事業では、経営分析から始まり、小規模事業者の事業計画のモニタリング,効果の検証等を定

期的に行い,目標の達成に近づけていけるかが課題である。

(2)事業内容

①事業計画策定支援を行った事業者に対するフォローアップ

事業計画策定後,担当経営指導員が6ヶ月に1~2回程度巡回訪問等により進捗状況を把握す

る。計画通りの事業推進が困難な事業者には、専門家と連携して販売ノウハウや経営資源の活用、

資金繰り等について、適切な助言・指導によるフォローアップを行う。

②経営革新計画の認定を受けた事業者に対するフォローアップ

茨城県経営革新計画の認定を受けた事業者に対しては、定期的に窓口や巡回等によるフォロー

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アップを行い、計画遂行上の問題や課題があれば専門家等を交えて解決を図るほか、その結果を

県に報告する。

(3)目標

現行 R2年度 R3年度 R4年度 R5年度 R6年度

フォローア

ップ対象事

業者数

18社 25社 25社 30社 30社 30社

頻度(延回

数) 18回 75回 75回 90回 90回 90回

売上増加事

業者数 - 7社 7社 10社 10社 10社

利益率増加

事業者数 - 5社 5社 10社 10社 10社

6.需要動向調査に関すること

(1)現状と課題

[現状]

小規模事業者が自ら新商品・新役務を開発する場合、需要の動向を把握することは必須の事項で

ある。しかし多くの小規模事業者では、その重要性を認識していない場合や調査の手法がわから

ず、そのまま放置している事業者が多いのが現状である。

[課題]

水戸市産業祭等の一般消費者を対象としたイベントにおいて、参加者を対象とした性別、年齢

層、居住地、交通手段、買物・食事の有無等、基本的な事項を収集している。ただし消費者の需要

に関する項目が無く、広く情報を収集する機会を逸していたことから、今後新たに消費者の求める

もの、水戸市の特色のあるもの等についての項目を追加し、集約、分析を行うことで小規模事業者

の新商品・新役務の開発を支援する。

また、小規模事業者の経営の持続性を図るため、職員による会員事業所巡回訪問、調査及び窓口

相談・金融相談等により小規模事業者の経営状況の把握を行う。また各種セミナーの開催を通じて

経営分析に結びつける。また専門的な課題等については、専門家による相談対応により適切なサポ

ートを行う。

(2)事業内容

①水戸市産業祭における来場者アンケート調査の項目追加

2018(平成 30)年度は約 69,000人が来場した水戸市産業祭において実施している来場者アンケー

トに、個々の事業者の商品売上に繋がるような項目や、出展事業者の商品に対するレビュー等の項

目を追加し、消費のトレンドをはじめとした各種情報を収集し、個々の出展者へフィードバック

し、新商品、新サービス開発に関する基礎資料として活用する。

【調査手段・手法】 毎年11月中~下旬に開催する水戸市産業祭において、経営指導員等の調査員

が聞き取りの上アンケート票に記入する。

【分析手段・手法】 調査結果は茨城県よろず支援拠点の販路開拓等のコーディネーターに意見を聞

きつつ、経営指導員等が分析を行う。

【調査項目】 従来の項目に加え、①来場目的、②好きな地場産品、③好みの味、④出展者の

商品レビュー(色、形、大きさ、機能など)、⑤あったら良いと思う土産、⑥

地元企業に求めるものなどを追加する。

【分析結果の活用】 調査結果は当所・水戸市・JAなどで構成される実行委員会で共有するととも

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に、新商品、新サービス開発に関する基礎資料として出展事業所に直接説明す

る形でフィードバックする。

②水戸の梅まつりにおける来園者アンケート調査の実施

毎年偕楽園で開催される水戸の梅まつり期間中(2/20~3/31)、観光客を対象としたアンケート

調査を実施し、水戸市に訪れる外国人の需要動向を把握してインバウンドの潜在需要を探るとと

もに、一般の観光客がどの程度中心市街地に回遊し、経済効果を得ていすかを把握し、更なる誘客

に向けた事業展開の基礎資料として活用する。

【調査手法・手段】 水戸の梅まつり期間中の毎週土・日曜日(観梅デー)において、経営指導員等

の調査員が聞き取りの上アンケート票に記入する。

【分析手段・手法】 調査結果は観光、インバウンドの専門家から意見を聞きつつ、経営指導員等が

分析を行う。

【調査項目】 ①性別、②年齢層、③居住地、④交通手段、⑤宿泊、買物・食事の有無、⑥来

園目的、⑦好きな地場産品、⑧好みの味、⑨購入した土産等のレビュー(味、

色、形、大きさ、量など)、⑩あったら良いと思う土産物など。

【分析結果の活用】 調査結果は当所・水戸市・水戸観光コンベンション協会などで構成される実行

委員会で共有するとともに、水戸市インバウンド推進機構など関係団体等にも

事業実施の基礎資料として有効活用する。

(3)目標

支援内容 現状 R2年度 R3年度 R4年度 R5 年度 R6年度

①調査対象事業者数 31社 35社 35社 35社 35社 35社

②調査対象事業者数 - 10社 10社 10社 10社 10社

7.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること

(1)現状と課題

[現状]

当所の販路拡大支援事業としては、第1期の経営発達支援計画に基づき①販路開拓IT対応個

社支援、②食品フェアへの共同出展事業、③マスメディアへのプレスリリース支援の3事業を展開

したほか、当所主催のビジネス交流会、市内商工業者が集まる水戸市産業祭等の開催、当所会報(月

刊誌)へのチラシ同封サービスなどを実施してきた。

これらの事業は販促活動や企業PRなど一定の成果を上げているものの、市内の卸・小売事業所

数は平成 11 年の 4,417 事業所から平成 26 年には約 2,652 事業所まで減少し、時に小規模事業者

の持続的な販路拡大に対する効果が十分ではなかった反省点が挙げられる。

[課題]

従来の事業は広く一般に対する販売機会の創出を目的としたものが中心であり、経営資源に乏

しい小規模事業者の「選択と集中」という観点に乏しかったことから、今後はより個社の経営資源

を集中させるべき販路の拡大に重点を置いた支援事業を展開していく。

また、各事業の展開にあたっては、需要動向調査等で得られたマーケットニーズを分析するとと

もに、経営分析で挙げられた個店の強み・機会などを活かした支援策を講じる。

(2)事業内容

①販路開拓 IT対応個社支援(BtoC)

SNSの普及により小規模事業者の情報発信力は高まっているものの、自社ホームページを持って

いない、あるいはキーワード検索で表示されないなど十分に活用されていないケースが多く、ホー

ムページの構成、SEO対策等の支援が求められている。

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当所では第1期の事業として本事業に取り組んだほか、当所独自の事業として IT 専門家派遣事

業「EC応援隊」を実施し小規模事業者の IT支援を行ってきたが、この事業を今後も粘り強く実施

して小規模事業者の情報発信力強化やより効果的なPR方法の提案に努める。

②商談会への合同出展とアドバイザー派遣による広域型販路拡大支援(BtoB)

当所では第1期において、本事業を過去3回実施した。実績は下記の通り。

・催事名:こだわり食品フェア(:一般財団法人 食品産業センター主催)

・出店期間:3日間

・場所:幕張メッセホール(千葉県)

(参考)H30年度来場者数(H31.2.13日~15):88,412名

年度 参加企業数 成果 自己評価

H28 3社 サンプル配布数:1200個

(各社約400個)

商談件数:56件

面談・対応:132件

自己評価:1.目標を大きく

上回り、結果に満足

H29 4社 サンプル配布数:200個

試食品配布数:1,200個

面談・対応:335件

商談件数:126件

自己評価:1.目標を大きく

上回り、結果に満足

H30 4社 サンプル配布数:451個

試食品配布数:1,200個

面談・対応:500件

商談件数:174件

商談成約数:3件(事業終了後 10日以内)

4社のうち2社が商談成約、残り2社につ

いても引き続き商談を継続

自己評価:1.目標を大きく

上回り、結果に満足

本計画では、第1期で得たノウハウを活かし、小規模事業者が有する優れた商品やサービスを全

国に発信し販路拡大を支援する。

出展にあたっては、単純にブースを設けるだけでは効果が薄いため、出展者に対する事前研修会

や個別相談を開催するほか、経営指導員、中小企業診断士等の専門家を同時に派遣し各社の商品や

サービス等を効果的・効率的に売り込むためのノウハウを適宜アドバイスすることによって商談

の経験が乏しい小規模事業者でも成約に繋がるよう支援を行う。

その他、地元金融機関が主催する展示会等についても管内小規模事業者へ広く周知することで、

多様なビジネスチャンスの機会を増やし販路拡大に繋げる。

③マスメディアへのプレスリリース支援(BtoB・BtoC)

小規模事業者は、様々な支援や自助努力の末に新商品や新サービスを開発しても、PRに充てる

経営資源や販売チャンネルが乏しいため、十分な周知活動を行うことがでず機会損失を起こすケ

ースが散見される。

当所では第1期に本事業を実施し、年2回、管内の小規模事業者の新商品や新サービスの情報を

収集、取りまとめた上で、茨城県及び水戸市の記者クラブへ投げ込みを行うプレスリリース支援を

実施した。同時に当所で新聞折込チラシを作成し、市内約7万件に配布した。

その結果、チラシ掲載の効果により来店客や問合せが増加し、掲載商品やサービスの売上などが

増加したとの回答が得られたほか、今後も参加したいとの回答があった。

このことから、今後も小規模事業者による新商品、新サービスを各メディアへ積極的に発信する

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ことで、小規模事業者の販路拡大の機会を創出する。

④当所が運営するホームページによる小規模事業者の販路開拓支援(BtoB・BtoC)

当所が運営している会員事業所紹介サイト「いい水戸発見」において掲載企業の周知等を行って

おり、事業所の基本情報、商品やサービス情報などを登録企業自らが編集可能としている。これら

の機能に加え、各事業者の「売りたい」「買いたい」といった商品やサービスの情報を相互にやり

取りできる機能を新たに盛り込むことを検討し、小規模事業者の情報交換や販路開拓を図る。

⑤関係機関と連携した販路開拓の支援(BtoB・BtoC)

当所では、横須賀商工会議所と Yahoo Japanが共同で運営し、商工会議所の会員事業所だけが無

料で出店できるショッピングサイト「おもてなしギフトショップ」に加盟しているほか、民間企業

主催の販路開拓セミナーを後援し、広報支援や会場提供等を行っている。

いずれも登録は無料または廉価であり、出店に際しても運営事業者から様々なサポートが受け

られることから、特に経営分析、事業計画策定を支援した小規模事業者に対して積極的な告知を行

い出店あるいは登録を促すことで、より効果的な事業所のPRや販路開拓に繋げる。

(3)目標

支援内容 現状 R2年度 R3年度 R4年度 R5年度 R6年度

①販路開拓IT支援

社数 ― 20社 20社 20社 20社 20社

売上額/社 ― 10万円 10万円 10万円 10万円 10万円

②商談会参加事業者

数 ― 5社 5社 5社 5社 5社

成約件数(合計) ― 5件 5件 5件 5件 5件

③プレスリリース支

援社数 ― 10社 12社 12社 12社 12社

新規取引開拓数

(合計) ― 10件 12件 12件 12件 12件

④いい水戸発見掲載

店舗数 435件 450件 460件 470件 480件 490件

ページビュー数 98,337 101,000 104,000 106,000 108,000 110,000

⑤おもてなしギフト

ショップ出店数 2件 3件 4件 5件 6件 7件

売上額/社 ― 10万円 10万円 10万円 10万円 10万円

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Ⅱ.地域経済の活性化に資する取組 8.地域経済の活性化に資する取組に関すること

(1)現状と課題

[現状]

①水戸市中心市街地の現状

水戸市中心市街地(都市中枢ゾーン)における商業店舗数の推移をみると、1988(昭和 63)年の

約 940 店舗と比較して、2014(平成 26)年は約 490 店舗と半数近くまで減少している。また市全

域の商業店舗数に対する中心市街地(都市中枢ゾーン)の店舗数の割合をみると、1988(昭和 63)

年には約 20 %であったものが、2014(平成 26)年には約 14%にまで減少しており、同じく従業

者数においても減少の傾向を示している。

商品販売額においても、1988(昭和 63)年には市全域に対して約 18%を占めていたものが、2012

(平成 24)年には約 10%まで減少し同様の傾向となるなど、商業集積としての機能低下が課題と

なっており、消費形態の変化、郊外部への大規模小売店舗の立地等による影響が大きいと考えられ

る。

これらの数値のうち、2009(平成 21)年以降については商業統計と経済センサス基礎調査との

調査方法に相違があることから数値の単純比較はできないものの、減少または低下の傾向は継続

していると考えられる。

②観光の現状

本市の入込観光客数は、2009(平成 21)年度に 400 万人を超えたが、2011(平成 23)年3月に

発生した東日本大震災により、偕楽園や弘道館をはじめ、各観光施設に大きな被害を受け、また、

福島第一原子力発電所事故の影響により風評被害が生じ、観光客数の大幅な減少がもたらされた。

しかしながら、風評払拭に向けた取組の成果もあり、徐々にではあるが、観光施設やまつりなどへ

の入込客数について、回復の兆しが見られる状況となっている。

交流人口を増加させる観光振興は、経済波及効果を高める成長産業の一つとして、多くの自治体

で積極的に取り組まれており、観光地間の競争が激化している状況にある。

③地域ブランドの現状

水戸市を象徴する地域イメージについては、日本三名園の一つで梅の名所として知られる偕楽

園をはじめ、納豆で有名なまちとして、さらには、水戸黄門のふるさととして、市内はもとより、

市域外の多くの人々にも浸透している。

一方、都市の認知度や魅力度、イメージなどの視点と、観光や居住意欲度、産品購買意欲度など

の構成要素から都市の魅力を比較する地域ブランド調査において、本市は全国 246位、県内ではつ

くば市に次ぐ2位となっており、地域イメージとしての浸透が都市ブランドとしての魅力に結び

付いているとはいえない状況である。

[課題]

①中心市街地の課題

1999(平成 11)年3月に策定された水戸市中心市街地活性化基本計画(前計画)における評価は下

記の通り。

〇拠点の整備が図られたほか、まちなか居住の増加に一定の成果があった

〇まちなか全体へにぎわいが波及するには至らなかった

〇市民の中心市街地に対するイメージの低下が懸念されている

前計画の評価を踏まえると、中心市街地の再生に向けては、まちの強みを伸ばすこと、新たな魅

力を創り出すこと、暮らしやすい環境としていくことで、まちなか全体ににぎわいを波及させる取

り組みが必要である。

以上のことから、中心市街地の活性化に向けては、2008(平成 20)年度に新中心市街地活性化基

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本計画を策定し、国からの認定を受け、以下の視点に留意して取り組む必要がある。

○都市機能の強化・集積を促進する必要がある

○新たな交流拠点づくりと、市民が主体的に活動しやすい環境づくりを推進する必要がある

○地域資源の魅力をさらに高めていく必要がある

○さらなるまちなか居住の増加が必要である

○まちなかに訪れやすい、移動しやすい環境を整備する必要がある

○商業環境・生活利便性の充実を図る必要がある

②観光の課題

交流人口を増加させる観光振興は、経済波及効果を高める成長産業の一つとして多くの自治体

で積極的に取り組まれており、観光地間の競争が激化している状況にある。

今後、さらなる交流人口の増加を図り、にぎわいを創出していくためには、既存のまつりのリニ

ューアルや水戸ならではのご当地土産、特産品等の充実に努めるなど、既存観光資源を磨き上げ、

個々の魅力を一層高めていかなければならない。新たな観光資源の創出や各種大会等コンベンシ

ョンの誘致活動を積極的に展開することも課題となる。

③地域ブランドの課題

これまで、地域イメージや水戸産品の知名度向上に向けて、ねぎや米、干しいもなどのブランド

化に取り組むとともに、古くから水戸になじみ深く、知名度の高い梅の産地づくりを促進している

ところであるが、地場産物や特産品などの水戸産品の市場価値を一層高めていくため、付加価値向

上やさらなるブランド化を推進するとともに、販売拡大に向けたPR強化を図ることが課題とな

っている。

このような地域の課題に対し、水戸市や関係諸団体と連携を図りながら以下の事業を実施する。

(2)事業内容

①中心市街地活性化に関する取り組み

「中心市街地の活性化に関する法律」に基づき、当所では NPO法人茨城の暮らしと景観を考える

会を共同設置者とした水戸市中心市街地活性化協議会を設置。水戸市と同協議会で協議を重ねた

上で策定した水戸市中心市街地活性化基本計画が平成 28 年 6 月 17 日に内閣総理大臣の認定を受

けた。

その後も民主体の活性化策を模索し、水戸商工会議所地域ビジョン委員会では平成25年に「水

戸市民が考える まちなかしっかリデザイン」を策定し水戸市長に提出。さらに平成28年には民

間のまちづくり会社、株式会社まちみとラボが設立された。

こうした状況の中、当所では中心市街地活性化の賑わいづくりなど主にソフト事業を展開する。

・市民協働による学びの場「まちなかゼミ」の開催

中心市街地の商店会と連携により実施。まちなかの個店がそれぞれの専門知識を活かし自らが

講師となり、きっず、まなぶ、たべる、つくる、ぶんか、けんこう、きれいの7カテゴリーで講座

を実施することによって、まちなかの個店と市民との協働による中心街の活性化を目指す。

【実施時期】8月~9月、2月~3月 合計 147講座(平成30年度実績)

【参加者数】延べ 1,003 人(平成 30年度実績)

・水戸まちなかファンクラブ事業の推進

水戸のまちなかを愛するファンを募集して会員登録し、中心市街地の話題などを集めた会報誌

「まちなかファンクラブ通信」の発行や、会員限定のお徳な情報を発信するほか、会員向けイベン

トやセミナーを開催する。平成20年度に結成し、会員数は平成30年度末で540人。

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・まちの駅みとネットワーク協議会の運営

地域住民や来街者が求める地域情報を提供する機能を備え、人と人の出会いと交流を促進する

空間施設として、中心市街地内の店舗や施設などを「まちの駅」とし、それぞれの駅をネットワー

ク化することにより賑わいづくりの面的展開を図る事業で、現在15か所が「まちの駅みと」とし

て活動している。

まちの駅の条件として必須である休憩機能、案内機能、交流機能、連携機能の4機能に加え、傘

の無料貸出なども行う。

・個店・人づくり事業(街づくり・マネージメント共同研究会Ⅱなど)

中心市街地内の先導的経営者と、それをサポートする行政・コンサルタントなどで構成され、

「個」の深化・発展から「街」の充実・発展を目指すことを目的とし平成 14 年度に設立された。

その後平成 17年度にメンバーの一部を入れ替え、現在は研究会Ⅱとして活動している。

主な事業として、研究会メンバーが講師を務め、自社店舗の店づくりや企業と街の関わりなどに

ついての講演会を開催しているほか、各地の街づくりに関する先進事例の視察などを行っている。

・IT活用事業「水戸まちなかナビ」の運営

中心市街地のニュースやまちなかのイベント情報、さらにエリア(駅前、南町、泉町等)ごとの

まちづくり・イベントなど様々な情報を広く細やかに配信するサイトを運営している。

中心市街地の「まちなか情報の総合サイト」として情報の収集・集約、利用者のニーズに沿った

コンテンツの充実と商業者間の情報交流推進を図っているほか、平成 28 年度からまちなかファン

クラブが立ち上げた SNS(Facebook、Twitter)と連携し、まちなかの情報発信の強化を行ってい

る。2018(平成 30)年度ページビュー数 41,481件

・まちなかパフォーマーDB事業の推進

イベント等の出演者探しに苦慮している中心市街地の商店会関係者と、プロ・アマ問わず、活動

の場を求める大道芸人・ミュージシャンなどのパフォーマーとをインターネット上でマッチング

するためのコミュニティサイトとして当所が運営している。2018(平成 30)年度末時点で127組

のパフォーマーが登録されている。

・まちなか学生サポーター「C’s(シーズ)」による中心市街地活性化事業

水戸市内の大学や専門学校の学生が主体となって、中心市街地に賑わいを創り出すための事業

提案などを行う組織として、平成17年に結成。茨城大学や常磐大学の学生を中心に、中心市街地

のにぎわい創出に繋がる事業を若い感性で企画・実施している。2018(平成 30)年度末現在、47名が

所属している。

主な事業として①まちなか散策イベント、②水戸まちなかフェスティバルへの参加、③「南町ハ

ロウィンイベント」仮装コンテストの企画・運営、④みとまちなかインスタグランプリの開催、⑤

茨城大学・常磐大学構内に「まちなかインフォメーションコーナー」を設置し、まちなかに関する

イベントチラシなどを配布、⑥SNS(Twitter、Facebook、Instagram)を活用したまちなか情報の

発信など幅広い活動を続けている。

・水戸芸術館との連携とアートによるまちづくりの推進

「芸術文化のまちづくり」を行う上で水戸芸術館は中心市街地活性化の重要なファクターであ

り、同館の活動と中心市街地を結び付けて中心市街地ににぎわいを創出するため、平成14年に水

戸市芸術振興財団(水戸芸術館)と当所の間で事業連携に関する覚書を締結し、現代美術部門との

連携事業を毎年度実施している。

これまでに「オープンカフェ」、「カフェ・イン水戸」、「南町劇場」、「アンサンブルズ・パレード」、

曽谷朝絵「みずのみち」、鈴木康広「パラパラマンガ商店街」、「カフェ・イン・水戸R」「路上観察

学会」、「ホーム・ムービング-8ミリフィルム鑑賞会」、「など、さまざまな連携事業を実施し、今

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後も同館と緊密な連携をとりながら事業を展開する。

・水戸ュラン~あなたが選ぶ水戸まちなかグルメ店大賞の開催

中心市街地で営業する飲食店や食品製造・小売店の中から消費者に人気のある店舗の投票を行

い、大賞・準大賞を選出して魅力ある個店をPRすることで、まちの賑わいづくりに繋げることを

目的に実施。

平成30年度は 8,238 票を集め、受賞した店舗は各新聞等で紹介されるなど反響の大きな事業

となった。今後も認知度をより高め、受賞することが店舗のステイタスとなるような企画に育てる

とともに、受賞店マップやガイドブックなどを作成し、地域住民に支持された信頼あるお店を紹介

する冊子として観光客にも利用してもらうことを目標としている。

・水戸まちなか空き店舗見学ツアー

中心市街地内の空き店舗をピックアップし、同地内への出店希望者を対象に空き店舗を巡るツ

アーを開催する。中心市街地の個性的で魅力的な物件を紹介し、物件オーナーと出店希望者のマッ

チングを行う。2018(平成 30)年度はプレツアーと本ツアーを実施し、合計26物件を紹介。合わ

せて58人が参加し、内2件が成約となった。

今後も年間2回程度開催し、1回の開催につき1件の成約(出店)を目指す。

・水戸市泉町地区街並み景観向上・回遊促進事業

2023(令和5)年のオープンを目指し計画が進められている水戸市新市民会館建設後の水戸芸術

館、水戸市民会館、京成百貨店、千波公園、西の谷を結ぶ道路を一体的に整備し、「歩きたくなる

道」をキーワードとした景観向上と回遊促進を目的に実験事業として実施する。

地元商店会らとの協働により実行委員会を組織し、歩道に街路樹とオープンテラス風にテーブ

ル、ベンチ等を設置するほか、共通フラッグなどの装飾や週末のイベント等を開催することで新た

な賑わいの創出に繋げることを目指す。

②観光振興に関する取り組み

・「光圀伝」大河ドラマ化推進協議会事業

平成 25年 5 月に水戸市・那珂市・常陸太田市の行政・観光団体・経済団体等で設立し、冲方丁

氏の時代小説「光圀伝」のNHK大河ドラマ化に向け、署名活動や講演会などの推進活動を行って

いる。NHK大河ドラマ作品の舞台となった地域への経済波及効果が 300 億円に達するとの試算

もある。「光圀伝」のNHK大河ドラマ化をとおし、茨城県内の観光振興・経済の活性化を図るこ

とを目的に今後も推進活動を行っていく

平成31年3月末現在の署名数は 389,902人。

・おもてなし(ホスピタリティ)向上事業

水戸市・水戸観光コンベンション協会と連携し「水戸おもてなしプロジェクト」として、水戸の

おもてなし(ホスピタリティ)向上と、観光振興・地域活性化を図ることを目的に展開する事業。ホ

スピタリティ向上(おもてなし)事業は「水戸歴史文化検定」、「水戸おもてなしマイスター制度」、

「おもてなし水戸っぽ隊」の3事業を連携させながら展開を図る。

・千波湖の利活用・観光振興実験事業(千波湖川床実験事業)

水戸市の重要な地域資源である偕楽園・千波湖周辺地区の魅力を多くの市民や観光客に感じて

もらい、新たな賑わいの創出を図るとともに、水質改善や環境問題への啓発を図ることを目的に実

験事業として実施する。

平成 30 年度は5月~6月にかけて、3週間の週末に計6日間実施。千波湖畔に 60m×6m の仮設

川床を設置し、会員事業所の協力を得て日中は予約不要で軽食や飲み物を提供するカフェスタイ

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ルの営業とし、夕方から完全予約制で松花堂形式の前菜、常陸牛ステーキ、焼き蟹、鍋物等、現地

で加熱調理した料理のほか、アルコール類も提供した。また各日とも音楽の生演奏を行ったほか、

台北駐日経済文化代表処代表や県内各商工会議所会頭らを招き、観光 PRに力を入れた。

平成30年度は約 4,200 人が利用し、好評を博していることから今後は参加企業も含めた実行

委員会を組織し、より民間主体とした運営体制に移行していくこととしている。

③地域ブランド振興に関する取り組み

・黄門ブランドを活用した地域活性化に関する事業の推進

当所が登録及び専用使用権を所有する「黄門ブランド」の商標を、会員事業所に貸し出し積極的

に活用することにより、地域ブランド力の向上をと会員事業所の発展・地域活性化に資することを

目指す。更に、当所のイメージキャラクターである「いきいき黄門様」の着ぐるみやグッズの活用

により商工会議所のイメージ向上を図る。

特に、徳川光圀公(水戸黄門)が食したといわれる料理を再現した「黄門料理」は、市内9店舗

で提供を行うほか、「水戸黄門料理まつり」「水戸黄門料理汁講会」等のイベントを開催し、地域活

性化・観光振興のため、多くの市民等に黄門料理を広めていく。

〇当所が登録する商標

「黄門」「水戸藩∞みとはん」「黄門料理」「水戸藩料理」「水戸藩漬け」「水戸藩ラーメン」「いき

いき黄門様」

〇黄門料理の提供

黄門様が食べた「黄門料理」を再現し、市内9店舗で提供し、水戸の郷土料理として、水戸黄門

料理まつり、水戸黄門料理汁講会、黄門朝御膳提供などと絡めて、多くの市民、来水者に広めてい

く。

新規の提供店については、審査会の審査があり、「医食同源」「地産地消」「季節の食材」「適正な

価格」などの審査基準があるが、提供店を増やし、黄門料理をより広めるため、提供が容易になる

よう、速やかに、審査会の判断基準の見直しを検討する。

〇水戸黄門料理まつり

黄門料理を広く一般の方々に周知するため、水戸に所縁のある著名人を講師に招き、講演会と黄

門料理を楽しむ「水戸黄門料理まつり」を開催。

・実施時期 毎年3月10日(水戸の日)

・実施内容 水戸黄門をはじめ、水戸に所縁のある署名人を講師に招き、講演と食談を行なう。

・会 場 黄門料理を提供するホテル(収容150名~200名)

・周知方法 チラシ作成、会報、ホームページ、新聞広告、タウン誌、水戸の梅まつりパンフレッ

ト掲載。

〇水戸黄門料理汁講会

黄門料理を提供する収容規模の小さな飲食店関係を会場に、年2回程度持ち回りで「黄門料理汁

講会」を開催。

・実施時期 年2回程度(黄門様の誕生日:旧暦6月10日や中秋の名月など)

・実施内容 会場となった料理店から、料理の説明と紹介及び黄門料理などについての講話。参加

者全員から黄門料理の感想。

・会 場 黄門料理を提供する料理店(収容20名~50名)

・周知方法 新聞広告、会報、タウン誌、黄門料理研究会メンバーや関係者へ案内

〇黄門朝御膳の提供

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黄門様が好んで食された料理を、現在の食材・料理で、水戸らしい朝ごはん「黄門朝御膳」とし、

茨城県ホテル・旅館生活衛生同業組合水戸支部と連携し、黄門料理の朝食メニューとして提供する

ことで主にホテル・旅館の宿泊客を対象に黄門料理を広めていく。

・納豆消費額日本一推進事業

「水戸といえば納豆」というイメージが定着しているにも関わらず、平成 30 年の納豆購入額は

2位に後退した。そのため当所では、日本一奪還を目指すべく①市内スーパー35 か所に販売促進

ポスターの掲示依頼、②納豆食べ方コンテストの実施、③納豆アンバサダーの任命、④オリジナル

グッズの販売などの取り組みを実施する。

Ⅲ.経営発達支援事業の円滑な実施に向けた支援力向上のための取組

9.他の支援機関との連携を通じた支援ノウハウ等の情報交換に関すること

(1)現状と課題

[現状]

他支援機関との連携については、主に経営指導員等が相談案件の内容に応じて関係すると思わ

れる機関に随時支援を求めるケースが多く、また関係機関が主催する定期的な情報交換の場では

該当する事業の担当者が出席している。

[課題]

当所では、水戸市における小規模事業所支援の中核機関として、これまでも公的な支援機関や地

元金融機関と密接な連携を図ってきたが、第1期開始時において各支援機関の支援事業が十分に

把握しきれていないとの課題があった。また、各方面から得られた情報について所内での共有化が

十分に図られず、指導員が持つ情報の質と量に差異が見られた。

(2)事業内容

①水戸市商工課との連絡会への出席(年1回程度)

水戸市の商工関係業務を管轄する産業経済部商工課との定期的な会議を実施し、当所と市との

情報交換・共有を図る。

②水戸市制度金融担当者連絡会議の開催(年1回)

当所主催により、水戸市制度融資(自治金融、振興資金)を取り扱う市内金融機関担当者を対象

に、制度の概要をはじめ斡旋に関する事務手続き等の情報提供を行い、制度運営の円滑化を図る。

③自治金融・振興資金審査委員連絡会議の開催(年1回)

当所主催により、審査会を構成する水戸市産業経済部、茨城県信用保証協会及び当所担当部署に

よる定期的な会議を開催し、情報交換・共有を図る。

④茨城県経済検討会への出席(年 12回)

地元のシンクタンクである株式会社常陽産業研究所の主催により、日本銀行水戸支店、関東財務

局水戸財務事務所、茨城県、筑波総研、金融機関、支援機関などで構成される。それぞれの機関か

ら公表される茨城県内経済動向に関する各種統計データや指標が収集できるため、今後も継続し

て参加する。

⑤茨城県よろず支援拠点「地域支援機関連携フォーラム」への出席(年2回)

同拠点主催により、茨城県内の産業支援機関、市町村、商工会議所・商工会、金融機関、大学、

認定支援機関等の関係機関の連携を強化するとともに、中小・小規模事業者支援モデル・ノウハウ

等を共有し、関係機関の能力向上を図ることを目的に開催されている。どの機関がどのような業務

を行っているかが明確に分かることから、質の高い情報を得ることができる。

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⑥茨城県よろず支援拠点「茨城県連携パートナー研修会」への出席(年1回)

茨城県よろず支援拠点と連携して小規模事業者などの支援を行う各機関を「連携パートナー」と

し、定期的な研修会を開催。様々な支援機関が参加しおり、「このような事例にはどこに相談すべ

きか」など連携業務を行う上で最も重要な点が学べることから、今後も継続して参加する。

⑦茨城県創業支援ネットワーク会議への出席(年4回)

茨城県技術革新課主催により、県内各市町村、商工会議所等の支援機関、金融機関、産業支援機

関、専門家(士業)団体などで構成され、国、県など各支援機関の創業支援に関する施策や事例等

の説明が行われることから、創業に関する最新情報収のため今後も継続して参加する。

⑧水戸市創業支援ネットワーク協議会への出席(年2回)

水戸市が国から認定を受けている水戸市創業等支援事業計画に基づき運用されている。水戸市

商業・駐車場公社、茨城県中小企業診断士協会、茨城県信用保証協会、日本政策金融公庫、金融機

関などで構成され、各機関が実施する創業支援に関する施策や事例等の説明が行われることから、

創業に関する最新情報収のため今後も継続して参加する。

⑨マル経連絡会議の開催(年1回)

当所主催により、マル経審査員(6名)、日本政策金融公庫水戸支店国民生活事業、当所制度融

資担当部署の3者による連絡会議を開催し、制度の概要や推薦上の留意点などの情報交換・共有を

図ることにより制度運営の円滑化を図る。

⑩こくきん懇話会への出席(年2回)

日本政策金融公庫水戸支店国民生活事業が事務局となり、同公庫を利用する中小・小規模事業者

がメンバーとなっている。公庫が実施している地域経済情報や各種制度融資に関する最新情報な

どが提供され、利用者からは利用した感想や要望等が述べられるほか、水戸支店管内の事業所視察

など経営に資する事業を実施している。当所においてもマル経利用者からの意見・要望取集のため

今後も継続して参加する。

⑪商工団体保証業務連絡会議への出席(年1回)

茨城県信用保証協会主催による県内商工団体との連絡会議が定期的に開催されている。直近の

県内の金融情勢や他団体における取扱状況など参考になる情報が多いことから、今後も継続して

参加する。

⑫中小企業再生支援協議会関東ブロック会議・全国会議への出席(各年1回)

2003(平成 15)年度から当所が関東経済産業局から認定支援機関として受託している茨城県再生

支援協議会を運営するにあたり、各地での再生事例や協議会の運営に関する各種情報を収集して

効率的・効果的な事業を行うために今後も継続して参加する。

⑬事業引継ぎ支援センター関東ブロック会議・全国会議への出席(各年1回)

2015(平成 27)年度から当所が経済産業省の委託を受けている茨城県事業引継ぎ支援センターを

運営するにあたり、各地での事業引継ぎ事例やセンターの運営に関する各種情報を収集して効率

的・効果的な事業を行うために今後も継続して参加する。

⑭茨城県事業承継ネットワーク事業の受託と全国事務局主催等会議への出席(年1回)

2018(平成 30)年から当所が受託し、地域における産業や雇用の維持を図るため関係機との連携、

協働体制を確立し県内の中小企業の円滑な事業承継を促進する。

本事業を推進するにあたり、地域協議会やブロックコーディネーター会議、全国協議会等へ出席

することで各地での事業承継事例や事業運営に関する各種情報を収集して効率的・効果的な事業

を行うため、今後も継続して参加する。

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上記の諸会議出席により、各機関が把握している地域経済動向や業種ごとの需要動向、支援内容

など幅広い情報交換・共有を行う。さらに、各機関から得られたセミナー、相談会、専門家派遣等

の情報の共有化をより一層推進し、小規模事業所に対する実効性の高い支援を行う。

10.経営指導員等の資質向上等に関すること

(1)現状と課題

[現状]

当所には専門経営指導員 3 名、経営指導員 9名の他、補助員、記帳指導職員など計 19名の指導

員体制を敷いている。現在「顔の見える商工会議所」をテーマに小規模事業者への巡回訪問を全職

員で行っており、平素より小規模事業者と接する機会を持つことに重点を置いている。

[課題]

業務の実態として地域振興事業や中心市街地活性化事業、会員向けサービス事業など、担当する

業務もまちまちであり、経営指導員等のすべてが均一的な経営指導(経営分析、事業計画策定支援)

を行えていないのが実情である。そのため、小規模事業者に対して一定水準のサービスを行うべ

く、経営指導員等の資質向上を図る必要がある。

また、経営指導についても多様化、複雑化する経営問題に対応したきめ細かい経営分析を行い、

小規模事業者の経営課題に応えるため、よりレベルの高い指導能力が求められる。具体的には経営

革新計画や各種補助金申請などの経営分析・事業計画策定支援能力を向上させる必要がある。

ついては従来実施してきた経営指導員研修事業に加え、①スキルの平準化、②実務能力の向上に

焦点を当てた事業を実施する。

その上で、小規模事業者の経営計画策定数を向上させ、1指導員あたり年間5件以上の策定を目

指す。

(2)事業内容

①商工会議所経営指導員等研修事業への参加

日本商工会議所が主催する研修の参加に加え、茨城県内商工会議所経営指導員等研修会に経営

指導員及び補助員全員が参加することで、国・県等の各種施策や支援方法を学び、小規模事業者の

利益確保に対応できる支援能力の向上に努める。

②小規模事業者支援研修事業への参加

中小企業大学校の中小企業支援担当者研修に年間 1~2 名参加することにより、記帳指導や税務

指導の他、小規模事業者の必要としている売上確保、販路拡大に資する地域密着型の支援を行う。

また、日本商工会議所が提供する経営指導員向けのWEB研修の他、当所が事業者向けに公開し

ている動画配信講座(約 300講座)を職員にも受講させるとともに、中小企業基盤整備機構が実施

する小規模事業者支援研修(個者・地域支援型研修、見習研修)を受講して小規模事業者の支援手

法を修得する。

③中小企業診断士の資格取得奨励

経営指導員として専門的なスキルを習得すべく、当所では 2010(平成 22)年から中小企業診断士

の資格取得を推奨しており、2019(令和元)年度に1名が中小企業診断士の資格を取得した。今後も

資格取得費用負担の補助の他、資格取得希望者への実務支援を行い、診断士資格を所有する職員の

増員を目指す。

④経営者向けセミナーへの職員の参加とセミナー内容の共有

従来から当所が開催する経営セミナーについては職員の参加を推奨してきたが、参加した職員

より他の職員へのフィードバック等は特に行われておらず、研修成果の還元が求められる。また、

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参加回数など強制していないため、職員の参加がないケースもあり参加機会の増加が必要である。

このため、参加した職員はセミナーレポートを作成し資料とともに職員に回覧させることで、情報

(スキル)の共有を図るとともに、経営指導員については必ず一定数以上、セミナーへ参加するこ

とを義務付け、研修機会の増加を図る。

⑤専門家に同行した伴走型支援の実施

経営分析、事業計画策定の際に専門家と連携するケースが多く、専門的指導に関しては中小企業

診断士等に依頼し、小規模事業者へ派遣している。こうした機会は経営指導員が実務を習得する絶

好の機会であり、現在も同行して支援ノウハウを学んでいる。今後は更に指導員の同行機会を設

け、より多くの実務経験を得るとともに、小規模事業者に対する伴走型支援能力を向上させる。

⑥小規模事業者の支援ノウハウ及び経営状況の分析結果等の共有化

小規模事業者の経営分析、事業計画策定の他、制度金融斡旋、専門家派遣等、経営指導時の内容

について特徴的な事例を集めた支援レポートを作成することで、支援ノウハウの蓄積を図る。

支援レポートは随時所内でデータ共有するほか、レポートをもとにした経営指導員等による内

部勉強会を隔月ペースで開催する。ベテラン指導員による支援手法のレクチャーや、現在扱ってい

る事例における支援内容の妥当性及び以後の支援方法に関して意見交換等を行うことで、支援ノ

ウハウの共有を図る。

また、現在融資業務時に財務状況や経営内容を分析した調査書を作成、ファイリングし利用履歴

をデータベース化したうえで一定期間保管し、必要に応じ職員が閲覧している。これに加え専門家

派遣、経営分析セミナー等で行った分析結果についてもファイリング、データベース化することで

小規模事業者の経営状況の分析結果等を所内で共有していく。

⑦経営指導員等の資質向上、指導能力向上を目的とした研修会の開催

経営指導員等が行う経営分析、事業計画策定能力向上に視点を置いた研修会を開催する。研修会

は四半期に一回を目安に開催し、外部専門家(中小企業診断士等)による専門的なカリキュラムを

編成することで、経営指導員等の能力向上(底上げ)を図る。特に経営計画の策定については実務

に即した内容とし、経営指導員等による計画作成支援能力を高める。

11.事業の評価及び見直しをするための仕組みに関すること

(1)現状と課題

[現状]

第1期経営発達支援計画実施において、中小企業診断士2名、税理士1名、茨城県、水戸市から

各1名、当所事務局長(中小企業相談所長兼務)の6名から成る事業評価委員会を設置し、年度当

初の事業計画、年度末の事業実績報告を行い、各事業に対する委員からの評価、コメントを聴取し

た。

[課題]

上記事業評価委員会により各事業に対する評価、コメントを聴取した上でPDCAを回しつつ

事業展開を行ったが、特に事業者への周知が充分に行き届かず参加(利用)者数が伸び悩むなど事

業PR等に課題が残った。

またセミナー参加者および相談者に対して伴走支援計画書を作成し、支援ロードマップを提示

すること、また伴走ルール(どのくらい伴走するのか、いつまで伴走するのか)を定める必要も

あるとの指摘を得ている。

(2)事業内容

毎年度、本計画に記載の事業の実施状況及び成果について、以下の方法により評価・検証を行う。

①第1期に引き続き、中小企業診断士などの外部専門家や行政等の有識者による評価委員会を開

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催し、事業の実施状況報告、成果の評価、見直し案について検討を行う。

②事業の成果、評価、見直しの方針については、それぞれの事業を主管する常設委員会において、

計画未達成部分のチェックを行った上で改善等の具体策を検討する。

③正副会頭会議において、評価、見直しの方針を決定する。

④事業の成果、評価、見直しの結果については、常議員会において報告する。

⑤事業実施の状況、成果。評価、見直しの結果については、当所のホームページ、会報等で計画期

間中に公表し、地域の小規模事業者が常に閲覧可能な状態にする。

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(別表2)

経営発達支援事業の実施体制

経営発達支援事業の実施体制

(1)実施体制

経営発達支援計画の事業を遂行するため、水戸市産業経済部商工課と連携を図りながら経営指

導員を中心に補助員、記帳専任職員、記帳指導職員、一般職員等が連携し、小規模事業者の支援を

実施する。

(2)商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律第7条第5項に規定する経営

指導員による情報の提供及び助言に係る実施体制

①法定経営指導員の氏名、連絡先

■氏 名: 谷川 健一(振興部 経営支援課)

■連絡先: 水戸商工会議所 TEL.029-224-3315

■氏 名: 後藤 由貴(振興部 経営支援課・中小企業診断士)

■連絡先: 水戸商工会議所 TEL.029-224-3315

②法定経営指導員の関わり

経営発達支援事業の実施・実施に係る指導及び助言、目標達成に向けた進捗管理、事業の評価・

見直しをする際の必要な情報の提供等を行う。

水戸市産業経済部

商工課

総務課

専務理事

会員サービス課 産業振興課 経営支援課

(経営発達支援計画主幹部署)

総務部長

(事務局長兼務)

振興部長

(専門経営指導員)

記帳指導職員1名

臨時職員2名 ★専門経営指導員1名

経営指導員3名

記帳選任職員1名

補助員1名

★一般職員1名

一般職員2名

嘱託職員1名

臨時職員1名

専門経営指導員1名

経営指導員6名

補助員3名

事務局長

(中小企業相談所長兼務)

★印が法定経営指導員

中小企業相談所

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(3)連絡先

①商工会/商工会議所

〒310-0801

茨城県水戸市桜川 2-2-35 茨城県産業会館 3階

水戸商工会議所 振興部 経営支援課

TEL:029-224-3315 / FAX:029-231-0160

E-mail:[email protected]

②関係市町村

〒310-8610

茨城県水戸市中央 1-4-1

水戸市 産業経済部 商工課

TEL:029-224-1111(代表) / FAX: 029-232-9232

E-mail:[email protected]

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(別表3)

経営発達支援事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法

(単位 千円)

令 和 2 年

令 和 3 年

令 和 4 年

令 和 5 年

令 和 6 年

必要な資金の額 61,665 61470 61470 61470 61470

中小企業相談所指導事業費

歩行者通行量調査事業費

中心街まちづくり事業費

工業振興費

都市観光振興費

商工祭費(水戸市産業祭)

千波湖利活用事業費

経営発達支援事業費(新規)

・事業計画策定セミナー・個別相談会

・販路開拓 IT対応個社支援事業

・商談会合同出展支援事業

・プレスリリース支援事業

・職員の資質向上研修会

22,975

1,470

5,927

830

11,455

9,042

4,402

5,564

1,036

510

1,949

1,839

200

23,000

1,470

5,900

830

11,450

9,040

4,170

5,610

1,040

520

1,950

1,900

200

23,000

1,470

5,900

830

11,450

9,040

4,170

5,610

1,040

520

1,950

1,900

200

23,000

1,470

5,900

830

11,450

9,040

4,170

5,610

1,040

520

1,950

1,900

200

23,000

1,470

5,900

830

11,450

9,040

4,170

5,610

1,040

520

1,950

1,900

200

(備考)必要な資金の額については、見込み額を記載すること。

調達方法

会費、事業負担金、国補助金、県補助金、市補助金、事業受託費

(備考)調達方法については、想定される調達方法を記載すること。

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(別表4)

経営発達支援計画を共同して作成する商工会又は商工会議所及び関係市町村以外の者を連携して経

営発達支援事業を実施する者とする場合の連携に関する事項

連携して事業を実施する者の氏名又は名称及び住所

並びに法人にあっては、その代表者の氏名

①公益財団法人茨城県中小企業振興公社

代表者:理事長 宇野 善昌

住所:茨城県水戸市桜川2-2-35 茨城県産業会館9階

②関東信越税理士会

代表者:会長 江本 英仁

住所:埼玉県さいたま市大宮区桜木町 4丁目 333番地 13号 OLSビル 14F

③一般社団法人 茨城県中小企業診断士協会

代表者:会長 川又 昭宏

住所:茨城県石岡市国府1-2-5

連携して実施する事業の内容

3.経営状況の分析に関すること

①巡回・ 窓口相談・金融相談における経営分析

②専門家の相談派遣事業、個別相談会の開催

③経営分析セミナーの開催

連携機関名:公益財団法人茨城県中小企業振興公社、関東信越税理士会、一般社団法人 茨城県中

小企業診断士協会

4.事業計画策定支援に関すること

①経営分析を行った事業者を対象とした「事業計画策定セミナー・個別相談会」の開催

②事業計画の策定支援

連携機関名:公益財団法人茨城県中小企業振興公社(茨城県よろず支援拠点)

5.事業計画策定後の実施支援に関すること

①事業計画策定支援を行った事業者に対するフォローアップ

②経営革新計画の認定を受けた事業者に対するフォローアップ

連携機関名:公益財団法人茨城県中小企業振興公社(茨城県よろず支援拠点)

6.需要動向調査に関すること

①水戸市産業祭における来場者アンケートの項目追加

調査結果は茨城県よろず支援拠点の販路開拓等のコーディネーターに意見を聞きつつ、経営

指導員等が分析を行う。

②水戸の梅まつりにおける来園者アンケートの実施

連携機関名:公益財団法人茨城県中小企業振興公社(茨城県よろず支援拠点)

7.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること

①販路開拓 IT対応個社支援

②商談会への合同出展とアドバイザー派遣による広域型販路拡大支援

③マスメディアへのプレスリリース支援

④当所が運営するホームページによる小規模事業者の販路開拓支援

⑤関係機関と連携した販路開拓の支援

連携機関名:公益財団法人茨城県中小企業振興公社(茨城県よろず支援拠点)

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連携して事業を実施する者の役割

①(公財)茨城県中小企業振興公社

茨城県よろず支援拠点コーディネーターによる経営分析支援、事業計画策定・実施支援、持続化補

助金・ものづくり補助金等の申請書作成支援、新たな需要の開拓に寄与する事業、経営指導員等の

資質向上などに関するコーディネーターからのアドバイス等。

②関東信越税理士会

当所が実施する継続記帳指導における小規模事業者に対する決算書・申告書作成などの税務指導。

③一般社団法人 茨城県中小企業診断士協会

同協会が実施する無料相談会や、水戸市創業支援ネットワークの構成機関として、創業に関する

各種支援策等の情報を共有。

連携体制図等

3.経営状況の分析に関すること

①巡回・ 窓口相談・金融相談における経営分析

②専門家の相談派遣事業、個別相談会の開催

③経営分析セミナーの開催

4.事業計画策定支援に関すること

①経営分析を行った事業者を対象とした「事業計画策定セミナー・個別相談会」の開催

②事業計画の策定支援

5.事業計画策定後の実施支援に関すること

①事業計画策定支援を行った事業者に対するフォローアップ

②経営革新計画の認定を受けた事業者に対するフォローアップ

水戸商工会議所 水戸市

支援

相談

小規模事業者

(

公財)

茨城県中小企業振興公社

士業団体

専門的助言 連携

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6.需要動向調査に関すること

①水戸市産業祭における来場者アンケートの項目追加

②水戸の梅まつりにおける来園者アンケートの実施

7.新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること

②商談会への合同出展とアドバイザー派遣による広域型販路拡大支援

④当所が運営するホームページによる小規模事業者の販路開拓支援

⑤関係機関と連携した販路開拓の支援

小規模事業者

水戸商工会議所

水戸市

小規模事業者

専門家派遣

水戸商工会議所 水戸市

小規模事業者

水戸商工会議所

水戸市

集計・分析結

果等の提供

(

公財)

茨城県中小企業振興公社

(

公財)

茨城県中小企業振興公社

支援

相談

連携

連携

連携

(

公財)

茨城県中小企業振興公社