経営システム工学専門実習...

18
経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション 担当教員: 鬼頭朋見 2018/07/03

Upload: others

Post on 23-Feb-2020

9 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

経営システム工学専門実習

(生産工学)

生産シミュレーション

担当教員: 鬼頭朋見

2018/07/03

Page 2: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

今日(+次回、次々回)の予定

2

昨年度まで

今回: シミュレーションツール NetLogoの紹介

どんなことが出来るのか

モデルの理解・実行・モデル改善

次回: 外部講師の方による講演

次々回: 吉本先生ご担当

シミュレーションツール S4を使ったモデルの理解・実行・結果の集計

今年度

Page 3: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

シミュレーション

3

現実世界に存在する、複雑で不確実性を含んだ問題・・・

実際に試すにはコストや時間が掛かる、危険を伴う

1つのシナリオを試したら他が試せない

そもそもまだシステムが出来ていない etc.

問題をコンピュータ上に再現し、様々なシナリオ(条件の組み合わせ)を試す

ことにより、システムの挙動について調べ、より深く理解し、予測したり改善に

役立てたりすることが可能。

Page 4: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

生産システム と 複雑系

• 生産に携わる複数の要素が,全て独立して機能

• 情報を集中管理

• 不確実性がない,或いは事前に想定・対処済

最適化シミュレーション

数値解析

• ある工程がダメになると,ほかに影響が広がっていく

• 要素間が相互依存的な関係にある

• 顧客の嗜好や市場の状況がどんどん変わっていくので,適応しなくてはいけない

• それぞれが個別に意思決定・行動をする

MASシミュレーションが有用

(かも)4

Page 5: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

エージェントベースモデル

個々のエージェント(自律的に

意思決定・行動する主体)の

特徴を捉えたモデル

観察されるマクロ的な挙動

5

Page 6: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

シミュレーション構築ツール

6

全て自分でコーディングシミュレータを利用

日本ハイコム株式会社

• プログラミング不要

• GUI上で操作可能

• 視覚的に分かりやすい

• 自由な設計ができない

• 高価

• 動作する環境が限られる

• アップデートや動作保証は

提供先次第

• プログラミング技術が必要

• コマンドで操作

• 可視化の技術が必要

• 何でも自由に作れる

• 無料

• 動作する環境を問わない

• アップデートや動作保証は

世界中で常に行われる

中間ぐらいのツールが

欲しい

Page 7: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

シミュレーションツールの紹介

7

https://www.msi.co.jp/s4/index.html

S-quattro (S4)

• プログラミングは簡単な独自言語

• GUI上で操作可能

• 視覚的に分かりやすい

• 自由な設計がかなり出来る

• 有料

• 動作する環境はWindowsのみ

• アップデートや動作保証は

提供先次第

artisoc

http://mas.kke.co.jp

• プログラミングは簡単な独自言語

• GUI上で操作可能

• 視覚的に分かりやすい

• 自由な設計がかなり出来る

• 有料(※アカデミックは無償,要認証)

• 動作する環境はWindows,MacOSX

(ただしバージョンが限られる)

• アップデートや動作保証は

提供先次第

コミュニティも存在するが,日本限定

Page 8: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

NetLogoの紹介

8

• プログラミングは簡単な独自言語

• GUI上で操作可能

• 視覚的に分かりやすい

• 自由な設計がかなり出来る

• 無料

• 動作する環境が限られない

• アップデートや動作保証が,世界中で頻繁に行われている

• マニュアルやチュートリアル等が豊富

https://ccl.northwestern.edu/netlogo/

Page 9: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

NetLogoの概要

9

自然現象・社会現象のシミュレーションを容易に構築可能なプログラミング環境。

複雑系のモデリングが可能。

個々の意思決定主体(エージェント、ここでは“タートル”)のミクロレベルの行動と、

主体間の相互作用(インタラクション)により創発するマクロレベルの現象・挙動の

間の関係性を調べることができる。

Page 10: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

NetLogoの歴史

10

1967~

1991~

1999~

教育向けに設計された

プログラミング言語。

「子供でも使える」言葉を

ベースにした言語。

LOGOの拡張版。

エージェントベースシミュ

レーション言語。

座標の導入、

ネットワークなどの拡張機能、

クロスプラットフォーム化

Page 11: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

インストール

11

1. OSに合わせてインストールファイルをダウンロード

まずNetLogo6.0をインストールする。もしJava関連のエラーが出たら、

5.0を試してみる。

5.0と6.0ではJavaのバージョンが違う + 少しだけ文法が変わっている。

HPからダウンロードも可能。(名前・所属・メールアドレス等を入力)

2. ダウンロードしたファイルをクリック

3. 起動

Page 12: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

NetLogoのHPにアクセス

12

https://ccl.northwestern.edu/netlogo/

l HPからダウンロードする時・・・ 「Download Netlogo」をクリックし、指示に従う。

l Extensions : 追加機能を利用する時(ライブラリのようなもの)

l Models > Library: モデルライブラリに入っているサンプルモデルの説明

l Models > Community :他のユーザが作成したモデルをダウンロードできる

l Models > Modeling Commons: 自作モデルを共有や議論のためのプラットフォーム

l User Manuals: 全ての説明が詳細に書かれている。チュートリアルもある。

日本語版もある(ただしバージョン5.0について)。

Page 13: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

Tips

13

• 1台のPCに複数のバージョンをインストールしても問題ない。(独立に起動・実行可能)

• 各モデルは「~~.nlogo」という形式で保存される。.NetLogoを起動させて.nlogoファイルを読み込んでも良いし、nlogoファイルをクリックしてNetLogoを起動させても良い。

• ファイルを読み込んだり、外部ライブラリを使ったりしないのであれば、基本的には

.nlogoファイルをどこに保存しても問題ない。

• 6.0と5.0で若干文法などに違いがあるが、基本的な文法のみで書いていれば、どちらでも動作する。

Page 14: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

サンプルモデルを触ってみる

14

http://www2.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp/staff/kurahasi/NetLogo-v5-ja/index.html

User Manuals > Japaneseに移動する

(もちろん英語版でも可)

指示に従って、Model Library > Social Science > Party を開く

学ぶこと

• setup, go once, go

• パラメータの選び方

• グラフ出力

• 可視化

• モデルの保存

注意: モデルに手を加えたい場合、必ず

「名前をつけて保存」すること!

• エクスポート

• インターフェース、情報、コード

Page 15: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

チュートリアル

15

Page 16: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

課題

16

各自の理解度に合わせて、以下の3つの課題のうち(少なくとも)1つを選んで

取り組んで下さい。

①【Ants】モデルを用いた性能検証②【Ants】モデルの変更による

システムの性能向上

③生産システムのシミュレーションを自作し、性能を検証

条件:

• システム全体・個々のパラメータについて、生産システムとしての解釈を加える。

• 効率性を考える。(例:蟻の数が多い=コストが高い、 フェロモンの量は?)

※ 多少手を加えたものを配布するので、それをベースにしても良い。

モデル名: Ants-sample.nlogo

Page 17: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

課題説明①

17

Models Library > Biology > Ants

蒸発率、拡散率は、生産システムでは

何と解釈できるか?

蟻(=作業要員)の数が多いとコストが掛かるが、

性能を維持するのにはどの程度必要なのか?

何でパフォーマンスを測るべきか?

他にどんな値を取得すれば良いか?

Page 18: 経営システム工学専門実習 (生産工学)lab.mgmt.waseda.ac.jp/prod_b/S4/2018simulation.pdf経営システム工学専門実習 (生産工学) 生産シミュレーション

課題説明②

18

Models Library > Biology > Ants餌場の位置は固定とした時、巣の位置を変えて

もっと効率を上げられるか?餌の量をランダムではなく、何らかの

ルールで配分すると効率は上がるか?

無駄を省くには?

蟻に役割分担をさせたほうが

うまくいくか?