山口県の生活衛生課がhp上にて公開しているもの...

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②誇りを持って住み続けたくなるまちの姿 ①対象とするまち、その現状と問題点 その中のどこに着目したか ③住み続けたくなるまちに近づけるためのプロジェクトアイデア 目的やターゲットを明確にして何を行うかを具体的に ④プロジェクトタイトル ⑤プロジェクトを拡げるための協力先と連携のイメージ *連携先はいくつでも可 山口県の生活衛生課がHP上にて公開しているものによると、山口県で殺処分されている動 物の数は、平成29年度の調査で犬は158匹、猫は542匹である。平成27年度の調査では、犬 は916匹、猫は2259匹と、ここと比べるとかなり減っている。しかし、毎年700以上の命が 失われているということには変わりなく、これが宇部市における一つ目の課題であると考え る。 また、手助けの意思や能力(高齢者に持ち上げられないものを持ち上げられるなど)はあ るにも関わらず、近年、近隣住民どうしの交流が減少傾向にあるため、手助けをできる場が 少ないことも課題の一つに挙げられる。 宇部市 支援団体をたくさん集め、ポイント制度を市民に通知する。 支援団体の候補としては、社会福祉協議会、市役所福祉課、こども支援団体、動物愛護団体、中学生/高校生議会などが挙げられる。そして資金や制度の整備ができたところで、各自治体 から回覧板や広報で知らせてもらう。テレビが家になかったり、新聞を購読していない人にも情報が行き渡るようにするべきである。 アニサポ~善意に包まれたなら~ ○動物を介して人と人との温かい交流がうまれるまち ○動物にも人にも優しい、善意が溢れるまち 善意の受け渡しが損得抜きで頻繁に行われるまちは、どのような立場の人に とっても居心地が良く、住み続けたくなるのではないかと思われる。また、動 物に優しくできる人は、人間にも優しく、思いやりをもって接することができ るのではないだろうか。そこで、人だけではなく、動物にも優しい、善意が溢 れるまちづくりを目標に、SDGsのプロジェクトを考えていく。 11,17 宇部市では、子育てを支援するための『ファミサポ』という制度がある。これは、子どもを育てているが、事情により送迎ができないなどの悩みを抱えた人と、子どもとふれあいたいが、ふれ あう機会がないなどの悩みを抱えた人とのニーズをマッチングさせる取組である。この場合、間に公的機関が入ることで、個人情報の漏洩などを防いでいる。 これを動物にも活用できないかと考えた。ペットとして飼われていたものの、事情により飼い続けることが難しく、やむを得ず殺処分される動物がいることもある。そのため、先ほどの『ファ ミサポ』の制度を動物に当てはめた『アニサポ』を設置し、殺処分される動物を少しでも減らし、さらに、動物を通して人と人とのつながりをつくることを提案する。『アニサポ』では、歩けな くなってしまったので散歩をすることができない、手に麻痺があるためにペットのブラッシングをすることができないなどの悩みを持つ人と、動物を飼いたいが金銭的理由や家族のアレルギーな どにより飼うことができない人とのニーズをマッチングさせるというものである。また、高齢者施設等で動物を引き取り、動物とのふれあいを通じて心が落ち着いたりストレスが軽減したりする 「アニマルセラピー」を取り入れることもできるだろう。こうした制度を積極的に取り入れていくことで、殺処分される動物を減らしていくことができるのではないだろうか。 しかし、このような動物のやり取りを金銭で行うようになってしまった場合、これを善意と呼べるのかということは問題となる点であるだろう。また、こうしたやり取りを行うことのメリット を相互に感じることができなければ、本来のねらいでもある殺処分される動物を減らすためのマッチング自体が少なくなることにつながる可能性もある。 そこで、平成30年度から多数の自治体で導入されている『ボランティアポイント制度』の活用を提案する。現在宇部市で65歳以上の高齢者限定で利用されているこの制度を、全世代に拡大し て活用する。例えば、散歩を30分行えば3ポイントなどと決めておき、貯まったポイントは、子どもの場合は勉強サポートの提供、大人の場合は買い物の代行など、他の人にまたボランティアを 頼みたいときに利用できるようにする。アニサポを中心に、ポイント制度を利用する人が増えれば、先述した『動物にも人にも優しい、善意が溢れるまち』となるだろう。

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Post on 17-Aug-2020

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Page 1: 山口県の生活衛生課がHP上にて公開しているもの …アニサポ~善意に包まれたなら~ ・動物に焦点を当てるのは弱者に焦点を当てる意味や生態系への焦点の意味でユニーク。

②誇りを持って住み続けたくなるまちの姿①対象とするまち、その現状と問題点 その中のどこに着目したか

③住み続けたくなるまちに近づけるためのプロジェクトアイデア 目的やターゲットを明確にして何を行うかを具体的に

④プロジェクトタイトル

⑤プロジェクトを拡げるための協力先と連携のイメージ *連携先はいくつでも可

山口県の生活衛生課がHP上にて公開しているものによると、山口県で殺処分されている動物の数は、平成29年度の調査で犬は158匹、猫は542匹である。平成27年度の調査では、犬は916匹、猫は2259匹と、ここと比べるとかなり減っている。しかし、毎年700以上の命が失われているということには変わりなく、これが宇部市における一つ目の課題であると考える。また、手助けの意思や能力(高齢者に持ち上げられないものを持ち上げられるなど)はあ

るにも関わらず、近年、近隣住民どうしの交流が減少傾向にあるため、手助けをできる場が少ないことも課題の一つに挙げられる。

宇部市

支援団体をたくさん集め、ポイント制度を市民に通知する。支援団体の候補としては、社会福祉協議会、市役所福祉課、こども支援団体、動物愛護団体、中学生/高校生議会などが挙げられる。そして資金や制度の整備ができたところで、各自治体

から回覧板や広報で知らせてもらう。テレビが家になかったり、新聞を購読していない人にも情報が行き渡るようにするべきである。

アニサポ~善意に包まれたなら~

○動物を介して人と人との温かい交流がうまれるまち○動物にも人にも優しい、善意が溢れるまち

善意の受け渡しが損得抜きで頻繁に行われるまちは、どのような立場の人にとっても居心地が良く、住み続けたくなるのではないかと思われる。また、動物に優しくできる人は、人間にも優しく、思いやりをもって接することができるのではないだろうか。そこで、人だけではなく、動物にも優しい、善意が溢れるまちづくりを目標に、SDGsのプロジェクトを考えていく。

11,17

宇部市では、子育てを支援するための『ファミサポ』という制度がある。これは、子どもを育てているが、事情により送迎ができないなどの悩みを抱えた人と、子どもとふれあいたいが、ふれあう機会がないなどの悩みを抱えた人とのニーズをマッチングさせる取組である。この場合、間に公的機関が入ることで、個人情報の漏洩などを防いでいる。これを動物にも活用できないかと考えた。ペットとして飼われていたものの、事情により飼い続けることが難しく、やむを得ず殺処分される動物がいることもある。そのため、先ほどの『ファ

ミサポ』の制度を動物に当てはめた『アニサポ』を設置し、殺処分される動物を少しでも減らし、さらに、動物を通して人と人とのつながりをつくることを提案する。『アニサポ』では、歩けなくなってしまったので散歩をすることができない、手に麻痺があるためにペットのブラッシングをすることができないなどの悩みを持つ人と、動物を飼いたいが金銭的理由や家族のアレルギーなどにより飼うことができない人とのニーズをマッチングさせるというものである。また、高齢者施設等で動物を引き取り、動物とのふれあいを通じて心が落ち着いたりストレスが軽減したりする「アニマルセラピー」を取り入れることもできるだろう。こうした制度を積極的に取り入れていくことで、殺処分される動物を減らしていくことができるのではないだろうか。しかし、このような動物のやり取りを金銭で行うようになってしまった場合、これを善意と呼べるのかということは問題となる点であるだろう。また、こうしたやり取りを行うことのメリット

を相互に感じることができなければ、本来のねらいでもある殺処分される動物を減らすためのマッチング自体が少なくなることにつながる可能性もある。そこで、平成30年度から多数の自治体で導入されている『ボランティアポイント制度』の活用を提案する。現在宇部市で65歳以上の高齢者限定で利用されているこの制度を、全世代に拡大し

て活用する。例えば、散歩を30分行えば3ポイントなどと決めておき、貯まったポイントは、子どもの場合は勉強サポートの提供、大人の場合は買い物の代行など、他の人にまたボランティアを頼みたいときに利用できるようにする。アニサポを中心に、ポイント制度を利用する人が増えれば、先述した『動物にも人にも優しい、善意が溢れるまち』となるだろう。

Page 2: 山口県の生活衛生課がHP上にて公開しているもの …アニサポ~善意に包まれたなら~ ・動物に焦点を当てるのは弱者に焦点を当てる意味や生態系への焦点の意味でユニーク。

アニサポ~善意に包まれたなら~

・動物に焦点を当てるのは弱者に焦点を当てる意味や生態系への焦点の意味でユニーク。 ・殺処分されているペットという面白い観点を提起。アニサポも面白い提案。 ・なぜ平成27年から29年にかけて減っているのか、を調べてその方法を提案に生かすとさらに良かった。 ・動物の殺処分問題と、住み続けるまちづくりに必要な要素を「優しさと善意」と定義し、2つの課題を掛け算させて解決策を 見出した点が評価できる。 ・すでにある制度を活用した動物を介したまちの活性化のための施策は非常に具体的で効果や実現性も感じられる。 ・動物を介した取り組みとボランティア制度をすべての世代にという2つの課題に取り組んでいるのでプロジェクトタイトルには そのことが伝わるとなおよい。