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PTMConsulting Engineers & Architects
Engineering Design Using Open CAE
㈱森村設計における㈱森村設計における オープン オープンCAECAEに関する取り組みに関する取り組み
株式会社森村設計株式会社森村設計環境部 小縣信也
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1.当社の紹介
2.OpenCAEに関する取り組み
3.OpenFOAMを用いる理由
4.光環境ソフト”Radiance”の導入
発表概要
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当社の紹介
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社名 株式会社 森村設計
[英文社名:P.T.Morimura & Associates, Ltd.]
代表取締役会長 森村武雄
代表取締役社長 森村 潔
設立 1965年2月23日
本社 東京都目黒区中目黒1丁目8番8号 MEGURO F2BUILDING
高松事務所 香川県高松市三名町569-10
主な業務 建築設備エンジニアリングに関わる設計・監理/コンサルティング
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主な業務
■建築設備設計・監理
■建築設備エンジニアリングに関わるコンサルティング
・建物省エネ診断、改善案の提案
・コンペ、プロポーザルの技術協力
・シミュレーションを用いた受託解析(CFD、熱負荷、熱源)
・実験計画の立案及び実施
・大学などの研究機関や民間企業との共同研究
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東急東横線新渋谷駅
■主要用途 駅舎 鉄道施設
■所在地 東京都渋谷区
■設計 意匠:安藤忠雄建築研究所構造・設備:日建設計+東急設計コンサルタント+森村設計
■施工 渋谷駅開業設備工事共同企業体(鹿島建設・東急建設・大成建設)
業務紹介:副都心線渋谷駅 -プラットホームにおける快適性、自然換気システム及び放射冷房-
地下および換気塔をモデル化し、自然換気のシミュレーションを行った。
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建築設計:磯崎新アトリエ建築面積:13,647m2延床面積:60,630m2階数:地上12階、地下3階、高さ39.95m構造:鉄骨鉄筋コンクリート+鉄骨造
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業務紹介:静岡県コンベンションセンター ‒椅子空調システム-
ホール全体をモデル化し、居住空間の温熱環境をシミュレーションした。
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建築設計 エフオーアーキテクツリミテッド
設備設計 (株)森村設計
主用途 客船ターミナル
規模 34,732㎡
階数 地上2階 地下1階
構造 鉄骨造 一部鉄筋コンクリート造
竣工 平成14年11月
業務紹介:横浜客船ターミナル ‒大旋回流による大空間居住域空調システム-
速度ベクトル表示(FL+1.2m)・吹出し温度19℃・吹出し風速0.8m・吹出し角度90°(旋回流無)
速度ベクトル表示(FL+1.2m)・吹出し温度19℃・吹出し風速0.8m・吹出し角度75°(旋回流有)
20℃ 30℃25℃22.5℃
27.5℃
低温域が発生している。
旋回流によって空気が拡散され、全体的に温度が上昇している。
CFDを用いて、空調方式の検討を行った。
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OpenCAEに関する取り組み
FOCUSスパコンの導入4月
オープンCAE学会賛助会員 入会5月
OpenFOAM業務 5件目輻射空調システムのシミュレーション予定
合計
人体周りの気流解析業務
ホールの光環境解析業務
6thOpenFOAM Workshop参加
光環境シミュレーションソフト”Radiance”の導入
OpenFOAMと外部プログラムの連成プロジェクト
サーバールームの温熱環境解析
市街地風環境評価業務
OpenFOAMをインストール
OpenFOAM業務 5件Radiance業務 1件
OpenFOAM業務 4件目
Radiance業務 1件目
OpenFOAM業務 3件目
OpenFOAM業務 2件目
OpenFOAM業務 1件目2010年
5月
9月
12月
2011年
4月
4月
6月
6月
予定
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OpenFOAMを用いる理由① 大規模計算に強い
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基本街区モデル
θ=90θ=67.5
θ=45
θ=22.5
θ=0
評価対象部分
風向
風向モデルパターン
■市街地風環境評価業務においては、計算条件が300Caseという膨大な計算をこなすため、OpenFOAMを採用した。(建物高さ2種類×セットバック距離3種類×前面道路幅5種類×隣棟間隔距離2種類×風向5種類=300)
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OpenFOAMを用いる理由① 大規模計算に強い
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PC(OpenFOAM)
Case1Case2Case3
•••
Case10
PC(OpenFOAM)
Case12Case12Case13
•••
Case20
PC(OpenFOAM)
Case31Case32Case33
•••
Case30
PC(OpenFOAM)
Case41Case42Case43
•••
Case40
■合計300Caseという膨大な条件数を計算するため、複数のPCにOpenFOAMをインストールし、平行して計算を行った。■各PCでは、Caseを連続的に計算させるためのシェルスクリプトからOpenFOAMを実行しているため、計算を効率よく行える。
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OpenFOAMを用いる理由① 大規模計算に強い
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Paraview python
Case1Case2Case3
••••••
Case300
■Paraview pythonを用いると、複数のCFD計算結果に対して、同じ処理を施すことができる。例、同じ断面位置のベクトル図作成■Paraview上で1つのpythonスクリプトを実行するだけで、300Caseの計算結果処理ができる。
計算結果Paraview python Paraview pythonを用いた連続処理
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OpenFOAMを用いる理由② ソルバーを自由に改良できる
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scalarTranportFoam.Cの改良
!
"T"t
+ v#T = D#2T + S!
T:粒子濃度v:風速D:拡散係数S:粒子発生量
■市街地風環境評価の業務において、街区の換気性能を求めるため、汚染質濃度の拡散を計算した。■既存のscalarTranportFoamには、粒子発生項がなかったため、既存ソルバーに発生項を追加するという改良を行った。■計算対象に応じて自由にソルバーを改良できることもOpenFOAM採用理由の1つ。
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OpenFOAMを用いる理由③ 既存の人体モデルを利用できる
人体モデル
■室内環境の温熱評価の際、CFD上で詳細な人体モデルを再現できると検討の幅が広がる。■snapyHexMeshを用いると、既存のCAD人体モデルを取り込むことができ、人体周辺の温熱環境をより詳細に解析することができる。
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OpenFOAMを用いる理由④ 表現力の高い動画を作成できる
速度分布温度分布
■Paraview pythonを用いると、モデルを回転させることや、slice切断位置を連続的に移動させることができる。■この機能を利用して、表現力の高いプレゼン動画を作成できる。
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OpenFOAMを用いる理由⑤ 外部プログラムと連成させることができる
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家庭用エアコン
2.7m
3.0m3.0m
■室内気流解析(CFD)と空調シミュレーション(自作ソフト)を連成させるプログラムを開発中。■受け渡すデータは、エアコンの吸い込みおよび吹き出しの温湿度。■OpenFOAMを用いると、外部プログラムと連成させることが可能。
OpenFOAM 空調シミュレーション
エアコンの吸込み温湿度
エアコンの吹き出し温湿度
OpenFOAMを用いる理由⑥ CPU並列計算が容易
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当社の計算機環境
○HP Z800 work station
・Xeon5670 6コア×2
○計算科学振興財団(FOCUS) スパコン導入
・2011年4月から導入
・OpenFOAMのCPU並列計算を実行
・並列効率は現在調査中
財団法人 計算科学振興財団
■OpenFOAMは並列計算が容易。■スパコンを導入し、大規模計算の実施やCPU並列による計算時間の短縮化を目指している。
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今後の展開
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■OpenFOAM
・輻射環境計算モデルの構築
室内の快適性を評価するには、人体と壁間の放射熱伝達を解く
必要があり、輻射環境を考慮できると検討の幅が広がる。
OpenFOAM vr2.0.0の形態係数算出ソルバーに期待。
・建物地下に設置する蓄熱槽モデルの構築
・建物壁内部の結露予測シミュレーション用ソルバー開発
・FOCUSスパコンの本格的活用
■”Radiance”を用いた光環境シミュレーション
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光環境シミュレーションの概要
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・使用ソフトRadiance(開発元:米国ローレンスバークレー国立研究所)オープンソース。国内外の多くの研究者が利用。計算精度に定評がある。
・入力項目可視光反射率、鏡面反射率、粗度、緯度、経度、天気(標準では晴天、薄曇り、一様曇天の3種類)
・出力項目照度及び輝度分布画像、任意の場所の照度及び輝度
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材質設定Reflectance Specularity Transmittance Roughness[%] [%] [%] [%]
天井・壁・床 59.5 0 0 0
ソファ 17.9 0 0 0
テーブル 34 0 0 0
Transmittance Reflectance Thickness[%] [%] [mm]
窓ガラス 73.2 7.8 6.76
シミュレーションモデルアクソメ
光環境シミュレーションの概要
■計算例① 当社応接室
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応接室内観 シミュレーション結果
計測条件
天候:曇り
場所:PTM応接室
月日:2月17日
時間:9:30~10:00
計算条件天候:曇り(CIE Overcast)場所: 中目黒(緯度35.64,経度139.70)月日:2月17日時間:9:45計算所要時間:5分
光環境シミュレーションの概要
■計算例① 当社応接室(昼光)
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シミュレーション結果 照度分布
光環境シミュレーションの概要
■計算例① 当社応接室(昼光)