contents2011 03
TRANSCRIPT
グループサウンズhttp://aka.oops.jp/
A Hard Day‘s Night(1964年 )
ヤアヤアヤ
ア
→
日本武道館
↑
熱狂す
る女性
1966年に始まり, 1968年に絶頂を迎え, 1969年に急に終熄した「第一期バンドブーム」の担い手たち (17~ 25歳男性がメイン )
ベンチャーズ的エレキバンドが出発点 ( ギターがうまい !) ボーカルの巧さや「バンドとしての思想性」は二の次
世界的なロック・ムーブメントの日本的 昇華 ( 日本語ロックのさきがけ )?
ロックの歌謡曲的消化の結果。牙を抜かれた狼たち ( 日本的畸形種 )?
青春歌謡の変形として,アイドルを求めるミーハー精神の受け皿であり,拡大装置 ?
1960年代後半。若者層 ( 団塊の世代・ベビーブーマー ) による世界的異議申し立て運動。フラワーチルドレンやヒッピー ( 米 ) ,全共闘運動 ( 日 )
政治的要因も加わり,親世代の文化・生活様式 ( エスタブリッシュ ) の全否定ウッドストック (‘69)
長髪,ジーンズ,自然食,ロック音楽フリーセックス,同性愛,フェミニズム禅,ドラッグによる精神的解放 ( ヒッピー )超科学的現象への信頼 ( ニューエイジ )ミニコミ( フライヤー ) ,フリーラジオ,CB無線などオルターナティブ・メディア
コミューン ( 共同生活 )→エコ・ヴィレッジ
産業社会への信頼産業社会への信頼 お約束事群の破壊お約束事群の破壊科学技術への信奉科学技術への信奉 神秘神秘 (( 自然自然 )) 主義主義意識意識 (( 自我自我 )) への信への信頼頼
現実からの離脱現実からの離脱
メリトクラシーのメリトクラシーの貫徹貫徹
友愛・連帯友愛・連帯 (( コミュニコミュニタスタス ))
物欲の追求物欲の追求 清貧清貧 //自然への回帰自然への回帰「成熟」の強制「成熟」の強制 「成熟」の拒否「成熟」の拒否マスメディアへのマスメディアへの信頼信頼
身の丈に合ったメディ身の丈に合ったメディアア
近代合理主義・生活 ( 文化 ) 様式そのものへの懐疑
「 30歳より上の人間を信用するな ! 」Don’t trust over 30’s
「 LOVE & PEACE」「 Beautiful」―アメリカ社会が 持つ市民的抵抗と草の根民主主義の伝統に対する一体感と誇り
Beatles「 Revolution」―「破壊について語るときには 僕を入れないで」 ( ジョン = レノンは非暴力平和主義で一極のカリスマに )
Rolling Stones「 Street Fighting Man 」「悪魔を憐れむ歌」―権威・権力への
反抗心。ミック = ジャガーもレノンと対極のカリスマにレッド・ツェッペリン,キング・クリムゾン,ピンク・フロイドらのデビュー
60年代―ロカビリーアメリカからの 直輸入 +アイドル性 )67-69年 :ブリティシュ・ビート/不良っぽさ→アイドルとしての グループサウンズ (GS)
70年 : 頭脳警察,村八分,四人囃子,モップスらの登場。日本語ロック の誕生→思想性が高い硬派路線は泉谷しげる・ 忌野清志郎らが継承
ロックの核は危険の〈思想〉
村八分 (1973年 )
スパイダース ( 『フリフリ』 ) ,タイガース ( 『君だけに愛を』 ) ,テンプターズ( 『忘れ得ぬ君』 ) が“御三家”。別格にブルーコメッツ ( 『青い瞳』 ) ,ワイルドワンズ ( 『思い出の渚』 ) 。破壊者にオックス ( 『スワンの涙』 )
NHKによる出 演拒否 ( 理由は会長が長髪嫌いだから ) など社会現象。ユース世代からローティーン・キッズ世代にファン層低下
ビートルズが提唱した「バンド編成によるロック」をフ ォローした
ミリタリー ( 制服 ) ルックなど,バンドメンバーのイメージ統一を踏襲した
歌詞の基 本は 甘くてロマンチックなメルヘン世界。楽曲の基 本は 緩やかなビート。メロディアスなバラードも
ボーカル,エレキギター,ベース,ドラム,キーボードが基本 編成
芸能プロダクションにより,人為的にメンバー編成されることが多かった
ミーハーな女性フ ァンを意識歌謡曲的な楽曲が提供された王子様スタイル,マッシュルームカット,編み上げブーツ (by コシノジュンコ )
邦楽部門の専属作家では対応できないため,レコード会社は洋楽部門のレーベルから発売
阿久悠・なかにし礼・橋 本 淳ら作詞家,すぎやまこういち・筒美京平らフリーの作曲家が続々と登場
GSで作詞・作曲を手がける人たちも
アイドル ソング ( 乙女の 夢想の世界の肯定 ) の原型 ( 男女を 問わず ) 。オタクと腐女 子の原点 ?
長髪,ミリタリールックなど価値の紊乱
ロックから思想性・音楽性を 切り離し,大衆性を加 味したロック歌謡
レコード会社の専属作家・歌手制度に引導を渡すき っかけに
『ザ・タイガース 世界はボクらを待っている』 (1968/4 東宝 )異星の王女・シルヴイとジュリーの恋を描く SFラブコメディ (^^;)全 11曲をフィーチャーする音楽映画
当時の家庭のテレビは白黒。映画はサイケデリックなカラー
花の首飾り ( 「明星」公募歌 : 補詞 :なかにし礼 /曲 :すぎやまこういち )
シーサイド・バウンド ( 詞 : 橋本淳 /曲 :すぎやまこういち )
銀河のロマンス ( 詞 : 橋本 淳 /曲 :すぎやまこういち )
失神バンド = オックス髪色で「男なのに女」「ザ・タイツメン」では「女なのに男」
そもそも男ばかりのGSに対して,熱狂を 明示するのは若い女性に 限られたが,若い男性も強 く共感した
アイドル界の性的同一性が 崩れた
音楽性を追 及する GSは,テレビなどでは歌謡曲的シングルを歌い,コンサートでは洋楽 ( ロック ) のカバーを主体とする二 面性をしばしば有した
1969年にはロックバンド指向で歌謡曲世界とは一線を画する ガレージバンド系 GSが登場した
GSの中で,コアなロックを 志向するグループ。アイドル 路線には走らず,ライブなど活躍し,ロックの萌芽に
ザ・ゴールデンカップス ( 愛する 君に ) ,ザ・ダイナマイツ ( トンネル天国 ) ,ハプニングス・フォー ( 君の瞳をみつめて ) ,モップス ( 朝まで待てない ) など
サイケでフラワーなケバケバしさの少女 漫画嗜好性 ( 腐女 子的感性 )
少女 趣味的な世界観 ( ヨーロッパ貴族的世界観 )
演じる側 /観る側の共犯的なファナティックさ ( 失神など )
統制された不良っぽさ ( ロックンロール的感性 )
グループサウンズを聴いて感じたこと ( 本日は「第 3回」「 03」です)
200 字以上締切 :10 月 27 日 ( 木 )23:59:59提出要領は従来通り ( ルーズリーフ・ノート,添付ファイルは厳禁 !)
坂本 九『上を向いて歩こう』発売 50 周年記念スペシャル !
「九ちゃん ! 」と呼ばれ続ける坂本 九はアイドルの 源流の一人だった