吉田skt|テフロンtmふっ素樹脂コーティングと表面処理 ... - … ·...
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CHEMOURS LICENSED INDUSTRIAL APPLICATOR
ふっ素樹脂加工TEFLONTM
●このカタログの仕様は、予告なく変更することがありますので、ご了承ください。
CAT002-17.09.2000
本 社 〒 名古屋市西区花の木一丁目12番20号 TEL(052)524-5211 FAX(052)524-5287名古屋事業所 〒 名古屋市港区新茶屋三丁目1238番地 TEL(052)302-3030 FAX(052)302-3040東京事業所 〒 東京都荒川区町屋五丁目4番6号 TEL(03)3895-0351 FAX(03)3809-2215横浜営業所 〒 横浜市神奈川区神奈川本町3-1弘中ビル302号 TEL(045)451-0033 FAX(045)451-0050大阪営業所 〒 大阪市城東区成育四丁目9番14号 TEL(06)6933-5123 FAX(06)6933-8338広島営業所 〒 広島県東広島市西条町下見4343番地10 フィリア下見101号 TEL(082)421-3335 FAX(082)421-3336山口事業所 〒 TEL(0837)52-0811 FAX(0837)52-0812
「テフロン」および「Teflon」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
◎テフロンTMふっ素樹脂加工の用途例……………………………………………………………
◎テフロンTMふっ素樹脂加工とは…………………………………………………………………… ① ふっ素樹脂のすぐれた特性…………………………………………………………………… ② 加工塗料の種類………………………………………………………………………………… ⑴ PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)…………………………………………………………… ⑵ PFA(パーフルオロアルコキシアルカンポリマー)………………………………… ⑶ FEP(パーフルオロエチレンプロペンコポリマー)……………………………… ⑷ ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー)………………………………… ⑸ 変成タイプ………………………………………………………………………………… ③ 加工工程概要………………………………………………………………………………… ④ 加工方法の種類………………………………………………………………………………… ⑴ 厚塗りふっ素樹脂加工…………………………………………………………………… ⑵ 溶射(金属またはセラミック)とふっ素樹脂加工…………………………………… ⑶ 陽極酸化とふっ素樹脂加工……………………………………………………………… ⑷ メッキとふっ素樹脂加工……………………………………………………………… ⑸ その他の下地処理とふっ素樹脂加工……………………………………………………………… ⑤ 基材に対する注意事項………………………………………………………………………………… ⑴ 熱処理条件及び下地処理……………………………………………………………………… ⑵ 基材製作時の注意事項……………………………………………………………………
◎テフロンTMふっ素樹脂加工の品質管理………………………………………………………… ① 出荷時検査の種類と方法……………………………………………………………………… ② 塗膜の密着検査…………………………………………………………………………………
◎物性表…………………………………………………………………………………………………
◎物性比較表の用語の説明 ………………………………………………………………………
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I N D E XテフロンTMふっ素樹脂加工の用途例
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
鍋、フライパン、肉魚焼、芝刈機刃、便器、植木の鋏、丸鋸刃、アイロン、製氷皿、庖丁、炊飯器、ご飯櫃保温器、油揚鍋、ケーキ焼型、雪搔スコップ
洗浄機、検査槽、コーターデベロッパー、ドライエッチング装置、ウェハーカッティング台、薬品搬送容器、貯蔵容器、レジスト製造装置、CMP装置
食罐、フィルター、カッター、スクリーン、トンネル炉の鋼板ベルト及金網、加熱シール機のヒートシーラー用棒、パン・アイスクリーム・米菓・洋菓子・砂糖菓子・飴菓子等の製菓機械器具及び焼成部品、餅用機械、自動包装機、肉鋸、ホッパー、バスケット、小麦粉ねりロール、蒲鉾・竹輪・ハム・ベーコン・佃煮等の機械部品及び洗浄・焼成部品、運搬容器、作業容器、包装機械の擢動面、自動販売機部品
ソレノイドのプランジャー、キャブレーター、公害防止器の各部品、安全ベルト部品、ディストリビューターの部品、蝶番の部品、フック、計器の回転シャフト部品等、スイッチの絶縁部品等、録音機器、計器、電気機器、耐ガラス品、擢動面、擢動部品、部品製造設備、クーラーバイパスバルブ
ドラム、フィルター、ファン、ロール、フランジ、ボルト、ナット、Oリング、バルブ、リング、コンベヤー、ホッパー、バケット、パイプ、継手、容器、器具、計器、耐塩水機械部品、熱交換器、機械の壁面、タンクローリー、フィルター、プレス、反応槽
手術用ピンセット、手術用ハサミ、医療機器部品、医療検査機器部品、ヒーター、反応槽、針、包装機械、輸血パック製造装置部品、細胞試料作成用部品、滅菌器、義歯型
繊維切断器用ドラム、フィルター、芝刈機械、農器具、スチールモールド、ファン、ヒートロール、木工機、鋸、鋳物金型、ゴム加硫用ローラー、樹脂注入整形金型、ベアリング、回転受ブッシュ、製紙ロール、繊維ロール、合板の金型、ホッパー、バスケット、ねりロール、フランジ、ボルト、ナット、ワッシャー、Oリング、プラグ、バルブ、ピストン、プランジャー、パイプ、リング、ステレオ等小型機・大型機の擢動面・擢動部、ミニチュアベアリング、小ギヤー、回転防音、水冷メタル、コンベヤー、熱交換器、染色機械部品、繊維機械部品、事務機器用ロール、塗装冶具の懸吊部品、ブース、ロクロ、バイメタル、車両、運搬機器、印刷機、油圧機器、光学機器
ケマーズ社はテフロンTM加工に十分な設備と優れた技術を持つメーカーをLicensed Industrial Applicator = LIAとして認定しております。
当社はケマーズ社の認定加工メーカーです。
品質管理用途例 用語解説テフロンTM ふっ素樹脂加工とは 物性表
非粘着
非粘着
滑り 耐熱
非粘着 耐食 絶縁非粘着 滑り
非粘着 滑り 耐食 純粋性
非粘着 滑り 離型
非粘着 アーク 純粋性
滑り
電気絶縁
撥水家庭用品分野
化学工業分野自動車・電子機器分野
医療・医薬分野
一般工業分野
半導体分野
食品工業分野
◎テフロンTMふっ素樹脂加工の用途例……………………………………………………………
◎テフロンTMふっ素樹脂加工とは…………………………………………………………………… ① ふっ素樹脂のすぐれた特性…………………………………………………………………… ② 加工塗料の種類………………………………………………………………………………… ⑴ PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)…………………………………………………………… ⑵ PFA(パーフルオロアルコキシアルカンポリマー)………………………………… ⑶ FEP(パーフルオロエチレンプロペンコポリマー)……………………………… ⑷ ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー)………………………………… ⑸ 変成タイプ………………………………………………………………………………… ③ 加工工程概要………………………………………………………………………………… ④ 加工方法の種類………………………………………………………………………………… ⑴ 厚塗りふっ素樹脂加工…………………………………………………………………… ⑵ 溶射(金属またはセラミック)とふっ素樹脂加工…………………………………… ⑶ 陽極酸化とふっ素樹脂加工……………………………………………………………… ⑷ メッキとふっ素樹脂加工……………………………………………………………… ⑸ その他の下地処理とふっ素樹脂加工……………………………………………………………… ⑤ 基材に対する注意事項………………………………………………………………………………… ⑴ 熱処理条件及び下地処理……………………………………………………………………… ⑵ 基材製作時の注意事項……………………………………………………………………
◎テフロンTMふっ素樹脂加工の品質管理………………………………………………………… ① 出荷時検査の種類と方法……………………………………………………………………… ② 塗膜の密着検査…………………………………………………………………………………
◎物性表…………………………………………………………………………………………………
◎物性比較表の用語の説明 ………………………………………………………………………
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I N D E XテフロンTMふっ素樹脂加工の用途例
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
鍋、フライパン、肉魚焼、芝刈機刃、便器、植木の鋏、丸鋸刃、アイロン、製氷皿、庖丁、炊飯器、ご飯櫃保温器、油揚鍋、ケーキ焼型、雪搔スコップ
洗浄機、検査槽、コーターデベロッパー、ドライエッチング装置、ウェハーカッティング台、薬品搬送容器、貯蔵容器、レジスト製造装置、CMP装置
食罐、フィルター、カッター、スクリーン、トンネル炉の鋼板ベルト及金網、加熱シール機のヒートシーラー用棒、パン・アイスクリーム・米菓・洋菓子・砂糖菓子・飴菓子等の製菓機械器具及び焼成部品、餅用機械、自動包装機、肉鋸、ホッパー、バスケット、小麦粉ねりロール、蒲鉾・竹輪・ハム・ベーコン・佃煮等の機械部品及び洗浄・焼成部品、運搬容器、作業容器、包装機械の擢動面、自動販売機部品
ソレノイドのプランジャー、キャブレーター、公害防止器の各部品、安全ベルト部品、ディストリビューターの部品、蝶番の部品、フック、計器の回転シャフト部品等、スイッチの絶縁部品等、録音機器、計器、電気機器、耐ガラス品、擢動面、擢動部品、部品製造設備、クーラーバイパスバルブ
ドラム、フィルター、ファン、ロール、フランジ、ボルト、ナット、Oリング、バルブ、リング、コンベヤー、ホッパー、バケット、パイプ、継手、容器、器具、計器、耐塩水機械部品、熱交換器、機械の壁面、タンクローリー、フィルター、プレス、反応槽
手術用ピンセット、手術用ハサミ、医療機器部品、医療検査機器部品、ヒーター、反応槽、針、包装機械、輸血パック製造装置部品、細胞試料作成用部品、滅菌器、義歯型
繊維切断器用ドラム、フィルター、芝刈機械、農器具、スチールモールド、ファン、ヒートロール、木工機、鋸、鋳物金型、ゴム加硫用ローラー、樹脂注入整形金型、ベアリング、回転受ブッシュ、製紙ロール、繊維ロール、合板の金型、ホッパー、バスケット、ねりロール、フランジ、ボルト、ナット、ワッシャー、Oリング、プラグ、バルブ、ピストン、プランジャー、パイプ、リング、ステレオ等小型機・大型機の擢動面・擢動部、ミニチュアベアリング、小ギヤー、回転防音、水冷メタル、コンベヤー、熱交換器、染色機械部品、繊維機械部品、事務機器用ロール、塗装冶具の懸吊部品、ブース、ロクロ、バイメタル、車両、運搬機器、印刷機、油圧機器、光学機器
ケマーズ社はテフロンTM加工に十分な設備と優れた技術を持つメーカーをLicensed Industrial Applicator = LIAとして認定しております。
当社はケマーズ社の認定加工メーカーです。
品質管理用途例 用語解説テフロンTM ふっ素樹脂加工とは 物性表
非粘着
非粘着
滑り 耐熱
非粘着 耐食 絶縁非粘着 滑り
非粘着 滑り 耐食 純粋性
非粘着 滑り 離型
非粘着 アーク 純粋性
滑り
電気絶縁
撥水家庭用品分野
化学工業分野自動車・電子機器分野
医療・医薬分野
一般工業分野
半導体分野
食品工業分野
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テフロンTMふっ素樹脂加工とは
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
ふっ素樹脂のすぐれた特性
付着性の強い粘着物に対しても離型がよく、付着しないか、または、付着しにくい性質のことです。
当社は1963年(昭和38年)よりテフロンTM加工・その他のふっ素樹脂加工を行なってまいりました。その経験により現在、お客様の立場にたってより良いふっ素樹脂加工を行なっております。
A.非粘着性
表面に水や油がついても良く弾きます。よって汚れがつき難く、しかも簡単に洗浄できます。
B.撥水 ・ 撥油性
樹脂の中では耐熱性が高く、高温(260℃)に耐えます。また-260℃の低温にも耐え性能は変わりません。
C.耐熱性
滑りやすく低い摩擦係数をもっています。また、スティックスリップを起こしません。潤滑性に非常に優れています。
D.低摩擦性
酸やアルカリ等の化学薬品に侵されたり、腐食することが、ほとんどありません。被膜が薄いと被膜はおかされませんが、薬品・溶液が被膜を浸透して基材を腐食させますので、粉体塗装により被膜を厚くして基材の腐食を防ぎます。
E.耐薬品性
絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)、体積抵抗率、表面抵抗率は大きく、フラッシュオーバー(閃絡放電)やトラッキング現象には樹脂のうちでは一番性能が良いです。比誘電率も大きく高周波に対しても損失は少なく、誘電体力率(誘電正接)tanδは高い周波数に対しても非常に小さいです。
F.電気特性
加工塗料の種類
四ふっ化エチレンとか、4Fとか呼ばれています。連続使用温度が260℃と最も高く、耐熱性のほか、非粘着性、低摩擦特性などにも優れています。PTFEは樹脂の中では熱に強いのですが、これは比較しての話で金属と同じようにはいきません。フライパン・アイロンの底・焼肉器・菓子のバームクーヘン焼成機の棒・食罐等類似の非粘着性、耐熱性を必要とするところに適しています。またアルミニウムに対しては耐摩耗性をもたせるため、当社の特許による特別な方法や、溶射による方法もあります。
⑴ PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
1
2
ふっ素樹脂の欠点を補うために、主として、ふっ素樹脂と他の高機能樹脂とを混合した塗料で非常に多くの種類があります。
ふっ素樹脂の耐熱性を下げることなく、基材との密着力を増し、また、耐摩耗性を向上させたものです。添加樹脂には、PPS、PES、ポリイミド、ポリアミドイミド等が使用されています。
⑸ 変成タイプ
PTFEの改良樹脂で、PTFEと同じ連続使用耐熱温度260℃を有しています。しかも熱溶融粘度が低いため、PTFEでは得られなかったピンホールの少ない連続被膜を得ることができるため、高温使用の耐食用としては、最高の性能を持つふっ素樹脂加工材料です。PFA加工はPTFE加工より非粘着性に優れているため、高温離型用として使用されています。
⑵ PFA(パーフルオロアルコキシアルカンポリマー)
PTFEの改良樹脂ですが、耐熱性はPTFEより落ちます。焼成により滑らかなピンホールの少ない被膜を得ることができます。4F6Fとか四・六ふっ化と呼ばれています。
⑶ FEP(パーフルオロエチレンプロペンコポリマー)
前記のふっ素樹脂と比べると、非粘着性、耐熱性、耐薬品性において、多少劣ってはいますが、優れた機械的性質により耐摩耗性に優れていますし、防食用途にもよく使用されています。
⑷ ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー)
A.高温型変成(260℃使用可能)
ふっ素樹脂の持つ低摩擦性や非粘着性を生かし、低温で加工できるようにしたタイプです。アクリル、エポキシ樹脂等が使用されています。低温焼成が必要な金属。鉛、亜鉛合金、ハイテンションボルト等の加工や、ゴム、プラスチックにも加工できるタイプもあります。
B.低温型変成
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
F
C
F
F
C
F n
F
C
F
F
C
F
nm
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C
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F
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CF F
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⎛|⎝
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F
C
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F
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C
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C
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F
C
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F
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FC
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テフロンTM ふっ素樹脂加工とは 物性表
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テフロンTMふっ素樹脂加工とは
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
ふっ素樹脂のすぐれた特性
付着性の強い粘着物に対しても離型がよく、付着しないか、または、付着しにくい性質のことです。
当社は1963年(昭和38年)よりテフロンTM加工・その他のふっ素樹脂加工を行なってまいりました。その経験により現在、お客様の立場にたってより良いふっ素樹脂加工を行なっております。
A.非粘着性
表面に水や油がついても良く弾きます。よって汚れがつき難く、しかも簡単に洗浄できます。
B.撥水 ・ 撥油性
樹脂の中では耐熱性が高く、高温(260℃)に耐えます。また-260℃の低温にも耐え性能は変わりません。
C.耐熱性
滑りやすく低い摩擦係数をもっています。また、スティックスリップを起こしません。潤滑性に非常に優れています。
D.低摩擦性
酸やアルカリ等の化学薬品に侵されたり、腐食することが、ほとんどありません。被膜が薄いと被膜はおかされませんが、薬品・溶液が被膜を浸透して基材を腐食させますので、粉体塗装により被膜を厚くして基材の腐食を防ぎます。
E.耐薬品性
絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)、体積抵抗率、表面抵抗率は大きく、フラッシュオーバー(閃絡放電)やトラッキング現象には樹脂のうちでは一番性能が良いです。比誘電率も大きく高周波に対しても損失は少なく、誘電体力率(誘電正接)tanδは高い周波数に対しても非常に小さいです。
F.電気特性
加工塗料の種類
四ふっ化エチレンとか、4Fとか呼ばれています。連続使用温度が260℃と最も高く、耐熱性のほか、非粘着性、低摩擦特性などにも優れています。PTFEは樹脂の中では熱に強いのですが、これは比較しての話で金属と同じようにはいきません。フライパン・アイロンの底・焼肉器・菓子のバームクーヘン焼成機の棒・食罐等類似の非粘着性、耐熱性を必要とするところに適しています。またアルミニウムに対しては耐摩耗性をもたせるため、当社の特許による特別な方法や、溶射による方法もあります。
⑴ PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
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ふっ素樹脂の欠点を補うために、主として、ふっ素樹脂と他の高機能樹脂とを混合した塗料で非常に多くの種類があります。
ふっ素樹脂の耐熱性を下げることなく、基材との密着力を増し、また、耐摩耗性を向上させたものです。添加樹脂には、PPS、PES、ポリイミド、ポリアミドイミド等が使用されています。
⑸ 変成タイプ
PTFEの改良樹脂で、PTFEと同じ連続使用耐熱温度260℃を有しています。しかも熱溶融粘度が低いため、PTFEでは得られなかったピンホールの少ない連続被膜を得ることができるため、高温使用の耐食用としては、最高の性能を持つふっ素樹脂加工材料です。PFA加工はPTFE加工より非粘着性に優れているため、高温離型用として使用されています。
⑵ PFA(パーフルオロアルコキシアルカンポリマー)
PTFEの改良樹脂ですが、耐熱性はPTFEより落ちます。焼成により滑らかなピンホールの少ない被膜を得ることができます。4F6Fとか四・六ふっ化と呼ばれています。
⑶ FEP(パーフルオロエチレンプロペンコポリマー)
前記のふっ素樹脂と比べると、非粘着性、耐熱性、耐薬品性において、多少劣ってはいますが、優れた機械的性質により耐摩耗性に優れていますし、防食用途にもよく使用されています。
⑷ ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー)
A.高温型変成(260℃使用可能)
ふっ素樹脂の持つ低摩擦性や非粘着性を生かし、低温で加工できるようにしたタイプです。アクリル、エポキシ樹脂等が使用されています。低温焼成が必要な金属。鉛、亜鉛合金、ハイテンションボルト等の加工や、ゴム、プラスチックにも加工できるタイプもあります。
B.低温型変成
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
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テフロンTM ふっ素樹脂加工とは 物性表
4 5
○ 加工の際、通常400℃~500℃程度の熱処理や、密着性を上げるための下地処理としてブラスト等の加工を行います。 ○ 加工温度以上の耐熱性をもつ金属を選定して下さい。(半田付け等は使用しないで下さい。銅系の金属は熱処理による脆弱な酸化膜により 加工の密着を阻害します。別途ご相談が必要です。 ) ○ 熱処理により、基材部分に焼き色(酸化膜)がつきます。 ○ 熱処理とブラスト処理により歪が生じます。特に薄物や精度の必要なものは事前打ち合わせが必要です。 ○ 中空のロールの場合は、軸のずれなどを防ぐために溶接構造にて製作し、熱処理による破裂、変形を防ぐために空気穴を設けて下さい。○ 再加工および既存加工のやり替えの際は、特に当社技術営業員にご相談下さい。
○ 溶接部の巣穴やピンホール、アンダーカットは十分な加工ができず加工不良の原因になります。 溶接部は全溶接とし、溶接部のビードはカッ トし平滑に仕上げる必要があります。 角部などは、バリなど無いように滑らかに仕上げて下さい。 ○ 厚膜加工(ピンホールレス仕様)の場合は特に角部にR加工が必要です。 通常のPFA施工の場合凸部6R以上、凹部15R以上のR加工が必 要になります。エッジが残っていると加工材のヒケが起こるため、ピンホールや剥がれの原因になります。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
加工工程概要3
プラントやその他の機械、器具、容器で酸やアルカリ等の耐薬品用、または、腐食性ガスのある場所の機械、器具には膜厚が薄いとピンホールより薬品が浸透して基材腐食を起しますので、厳しい薬品には使用寿命が短く実用ができません。その場合、厚塗り加工ですと200μm~1000μm位迄つけることができますので、ほとんどの薬品に対して耐えることができます。塗装は粉体を静電塗装ガンで吹き付けて焼成することを繰り返します。基材は角ばったところがないよう凸部は6R、凹部は15R以上丸味をつけたものにして下さい。詳細は当社資料『ふっ素樹脂ライニング用 機器の設計』を御覧下さい。なお、罐体設計されるときは、当社技術営業員と打合せて下さい。
⑴ 厚塗りふっ素樹脂加工
⑴ 熱処理条件及び下地処理
⑵ 基材製作時の注意事項
ふっ素樹脂加工で厳しい耐摩耗性を必要とするところには、ニッケルやクロム合金、またはチタニア、ジルコニア、アルミナ等のセラミックといった硬い材料を溶射方式により溶着させ、その上にふっ素樹脂加工を行います。上記溶着物は、非常に硬く凹凸が激しく多孔質な事もあり、金属片で表面をこすられるような場合でも、表層のふっ素樹脂は削られますが、凹部のふっ素樹脂がその機能を果たします。
⑵ 溶射(金属またはセラミック)とふっ素樹脂加工
アルミ基材に施工致します。アルミ表面に陽極酸化と特殊処理により、非常に硬く、多孔質な凹凸を形成し、その中へ、ふっ素樹脂を加工したもので、耐摩耗性や、アルミの耐腐食性を向上させ、ふっ素樹脂の特徴を引きだした画期的な加工です。
⑶ 陽極酸化とふっ素樹脂加工
ニッケルメッキや、クロムメッキを使って、特殊な層を形成し、その層の中にふっ素樹脂を含侵させる方法で、ニッケルメッキや、クロームメッキの持つ硬さや耐摩耗性が生かされ、また、ふっ素樹脂の滑り性も発揮できるものです。
⑷ メッキとふっ素樹脂加工
ふっ素樹脂加工の特徴を生かしたままで、ふっ素樹脂の持つ欠点を補う下地処理が色々あります。フリット加工、化成被膜処理等、必要特性を分析して下地処理を使い分けます。
⑸ その他の下地処理とふっ素樹脂加工
加工方法の種類4
基材に対する注意事項5
○ 基材の汚れや、油分を溶剤で洗浄します。○ 基材を炉中で加熱し油脂や汚れを熱分解させます。
脱脂処理
○ 基材とふっ素樹脂の密着をよくするためプライマーを塗装します。プライマー塗装
○ プライマーの焼付を炉で行います。焼成
○ ふっ素樹脂を加熱し溶融させ塗膜化します。※ 塗装、焼成を繰り返し、ご要望の機能に達するまで塗膜を増します。
焼成
ブラスト
エッチング、化学被膜処理
○ 加工する面をモランダム、グリッド等の砥粒と空気によりブラストし、 錆や汚れ等を除去し、適度に粗面化します。
○ ブラストが行えない場合や使用される機能に合せて下地処理を行います。
下地処理
粉体塗装
エナメル塗装
○ ふっ素樹脂のパウダーを静電または、特殊の塗装機により塗装します。
○ ふっ素樹脂のエナメルを塗装機または、手動により塗装します。塗装
○ 加工完成後、打合せや、仕様通りの加工ができているか検査します。 主として判定は、検査要領書によります。
検査
○ 基材の検査を行います。(検査要領は取り決めによります。)○ 加工に不都合な箇所があれば修正をお願いする場合がございます。
受入れ
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
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○ 加工の際、通常400℃~500℃程度の熱処理や、密着性を上げるための下地処理としてブラスト等の加工を行います。 ○ 加工温度以上の耐熱性をもつ金属を選定して下さい。(半田付け等は使用しないで下さい。銅系の金属は熱処理による脆弱な酸化膜により 加工の密着を阻害します。別途ご相談が必要です。 ) ○ 熱処理により、基材部分に焼き色(酸化膜)がつきます。 ○ 熱処理とブラスト処理により歪が生じます。特に薄物や精度の必要なものは事前打ち合わせが必要です。 ○ 中空のロールの場合は、軸のずれなどを防ぐために溶接構造にて製作し、熱処理による破裂、変形を防ぐために空気穴を設けて下さい。○ 再加工および既存加工のやり替えの際は、特に当社技術営業員にご相談下さい。
○ 溶接部の巣穴やピンホール、アンダーカットは十分な加工ができず加工不良の原因になります。 溶接部は全溶接とし、溶接部のビードはカッ トし平滑に仕上げる必要があります。 角部などは、バリなど無いように滑らかに仕上げて下さい。 ○ 厚膜加工(ピンホールレス仕様)の場合は特に角部にR加工が必要です。 通常のPFA施工の場合凸部6R以上、凹部15R以上のR加工が必 要になります。エッジが残っていると加工材のヒケが起こるため、ピンホールや剥がれの原因になります。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
加工工程概要3
プラントやその他の機械、器具、容器で酸やアルカリ等の耐薬品用、または、腐食性ガスのある場所の機械、器具には膜厚が薄いとピンホールより薬品が浸透して基材腐食を起しますので、厳しい薬品には使用寿命が短く実用ができません。その場合、厚塗り加工ですと200μm~1000μm位迄つけることができますので、ほとんどの薬品に対して耐えることができます。塗装は粉体を静電塗装ガンで吹き付けて焼成することを繰り返します。基材は角ばったところがないよう凸部は6R、凹部は15R以上丸味をつけたものにして下さい。詳細は当社資料『ふっ素樹脂ライニング用 機器の設計』を御覧下さい。なお、罐体設計されるときは、当社技術営業員と打合せて下さい。
⑴ 厚塗りふっ素樹脂加工
⑴ 熱処理条件及び下地処理
⑵ 基材製作時の注意事項
ふっ素樹脂加工で厳しい耐摩耗性を必要とするところには、ニッケルやクロム合金、またはチタニア、ジルコニア、アルミナ等のセラミックといった硬い材料を溶射方式により溶着させ、その上にふっ素樹脂加工を行います。上記溶着物は、非常に硬く凹凸が激しく多孔質な事もあり、金属片で表面をこすられるような場合でも、表層のふっ素樹脂は削られますが、凹部のふっ素樹脂がその機能を果たします。
⑵ 溶射(金属またはセラミック)とふっ素樹脂加工
アルミ基材に施工致します。アルミ表面に陽極酸化と特殊処理により、非常に硬く、多孔質な凹凸を形成し、その中へ、ふっ素樹脂を加工したもので、耐摩耗性や、アルミの耐腐食性を向上させ、ふっ素樹脂の特徴を引きだした画期的な加工です。
⑶ 陽極酸化とふっ素樹脂加工
ニッケルメッキや、クロムメッキを使って、特殊な層を形成し、その層の中にふっ素樹脂を含侵させる方法で、ニッケルメッキや、クロームメッキの持つ硬さや耐摩耗性が生かされ、また、ふっ素樹脂の滑り性も発揮できるものです。
⑷ メッキとふっ素樹脂加工
ふっ素樹脂加工の特徴を生かしたままで、ふっ素樹脂の持つ欠点を補う下地処理が色々あります。フリット加工、化成被膜処理等、必要特性を分析して下地処理を使い分けます。
⑸ その他の下地処理とふっ素樹脂加工
加工方法の種類4
基材に対する注意事項5
○ 基材の汚れや、油分を溶剤で洗浄します。○ 基材を炉中で加熱し油脂や汚れを熱分解させます。
脱脂処理
○ 基材とふっ素樹脂の密着をよくするためプライマーを塗装します。プライマー塗装
○ プライマーの焼付を炉で行います。焼成
○ ふっ素樹脂を加熱し溶融させ塗膜化します。※ 塗装、焼成を繰り返し、ご要望の機能に達するまで塗膜を増します。
焼成
ブラスト
エッチング、化学被膜処理
○ 加工する面をモランダム、グリッド等の砥粒と空気によりブラストし、 錆や汚れ等を除去し、適度に粗面化します。
○ ブラストが行えない場合や使用される機能に合せて下地処理を行います。
下地処理
粉体塗装
エナメル塗装
○ ふっ素樹脂のパウダーを静電または、特殊の塗装機により塗装します。
○ ふっ素樹脂のエナメルを塗装機または、手動により塗装します。塗装
○ 加工完成後、打合せや、仕様通りの加工ができているか検査します。 主として判定は、検査要領書によります。
検査
○ 基材の検査を行います。(検査要領は取り決めによります。)○ 加工に不都合な箇所があれば修正をお願いする場合がございます。
受入れ
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
6 7
測定方法
測定方法
表1 膜厚に対する試験電圧の測定基準
膜厚(μm)~300300~500500~
試験電圧(V)25/125/250/500/10001000以下1000以下
表2 膜厚に対する試験電圧の測定基準
膜厚(μm)~500500~800800~15001500以上
試験電圧(V)3000~50005000~80008000以下都度取決め
検査方法
テフロンTMふっ素樹脂加工の品質管理
試験器の先端に試験液を含ませた電極を取り付け、接地した対象面の素地の露出部分に軽く接触させ、試験器が作動(導通)していることを確認後、接地した対象面の上を、試験液を含ませた電極で毎秒30㎝以下の速度で走査します。試験電圧は、お客様との協議の上、決定した電圧を優先します。
試験器を接続し、電極先端にブラシ状電極または導電性ゴムを取り付けた電極を、接地した対象面の素地の露出部分に接触させないように近づけ、試験器が作動(放電)していることを確認します。接地した対象面の上を、電極先端で、毎秒30㎝以下の速度で走査します。試験電圧は、お客様との協議の上、決定した電圧を優先します。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
原則として、膜厚500μm以上の加工膜に適用します。ただし、お客様との協議の上、500μm以下の加工膜に用いることもあります。
試験器が基準抵抗値以下を示した場合、ピンホールを検出したと判定します。
b.放電検出法(乾式)
判定方法
ピンホールテスターが作動した場合、ピンホールを検出したと判定します。
判定方法
図5 測定略図
図6 測定略図
(JIS K 5400 : 1990 3.5から一部変更して転載)
(JIS K 5400 : 1990 3.5から一部変更して転載)
当社の加工は、品質検査を経てお客様のお手元にお届けいたします。代表的な加工膜検査方法をご紹介いたします。 原則として、膜厚500μm以下の加工膜に適用します。ただし、お客様との協議の上、500μm以上の加工膜に用いることもあります。
a.電気抵抗測定法(湿式)
出荷時検査の種類と方法
打合せ事項及びご注文書通りであるかを図面や個別仕様をもとに確認を行います。A.製品検査
加工塗膜を拡散昼光の下で目視により観察します。原則として、膨れ、割れ、はがれ(層間剥離含む)、素地露出、すけが発見された場合を不合格とします。
B.塗膜外観検査
膜厚とは、素地板及びその上に乗せた標準板を基準にして調整した膜厚計を用いて測定した加工塗膜の厚さのことをいいます。
測定対象部に膜厚計の測定極を密着させて、膜厚計の目盛を読み取り記録します。膜厚測定点数は、(平面部においては、)原則として1㎡毎に2箇所以上とする。ただし、測定対象物の形状、大きさ、用途により、お客様との協議のうえ測定点数を取決めいたします。
①電磁式膜厚計鉄素地(フェライト系ステンレス鋼を含む)上に塗った非磁性塗膜の厚さを、交流回路によってプローブ(※)に生じた交番磁界が、鉄素地との距離によって生じる変化を塗膜厚に変換して測定します。 装置の一例を図1に、原理図を図2に示します。
②渦電流式膜厚計非鉄金属の素地上の塗膜の厚さを、高周波電流をプローブに流したときに素地金属の表面に誘起される渦電流がプローブ(※)と素地との距離によって生じる変化を利用して測定します。装置の一例を図3に、原理図を図4に示します。
C.膜厚測定検査
ピンホールとは、電気的に検出できる可能性がある微小欠陥の総称です。ただし、一般的には微小欠陥の1つで、気泡などの抜け跡にみられる針で突いたような穴のことをいいます。代表的なピンホール検査として次のものがあります。
D.ピンホール検査
1
図1 図2
図3 図4(※)プローブの測定面と磁極は、常に付着物が付かないようにしておく。
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
表示器000表示器ゼロ調整つまみ
塗膜または標準厚板プローブ
標準調整つまみ
本体
素 地 素 地
コイル
塗膜
鉄しん
000
表示器ゼロ調整つまみ
塗膜または標準厚板プローブ
標準調整つまみ
本体
素 地
塗膜
金属
電極先端(ガーゼ、伝導ゴム)
絶縁抵抗計
アース線
金属板(※)
コイル
渦電流
コア
高周波電源
電流計
E
A
電極
電極
塗膜
金属
ピンホールテスター
アース線
気中放電欠陥
気中放電ab
c
沿面放電
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測定方法
測定方法
表1 膜厚に対する試験電圧の測定基準
膜厚(μm)~300300~500500~
試験電圧(V)25/125/250/500/10001000以下1000以下
表2 膜厚に対する試験電圧の測定基準
膜厚(μm)~500500~800800~15001500以上
試験電圧(V)3000~50005000~80008000以下都度取決め
検査方法
テフロンTMふっ素樹脂加工の品質管理
試験器の先端に試験液を含ませた電極を取り付け、接地した対象面の素地の露出部分に軽く接触させ、試験器が作動(導通)していることを確認後、接地した対象面の上を、試験液を含ませた電極で毎秒30㎝以下の速度で走査します。試験電圧は、お客様との協議の上、決定した電圧を優先します。
試験器を接続し、電極先端にブラシ状電極または導電性ゴムを取り付けた電極を、接地した対象面の素地の露出部分に接触させないように近づけ、試験器が作動(放電)していることを確認します。接地した対象面の上を、電極先端で、毎秒30㎝以下の速度で走査します。試験電圧は、お客様との協議の上、決定した電圧を優先します。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
原則として、膜厚500μm以上の加工膜に適用します。ただし、お客様との協議の上、500μm以下の加工膜に用いることもあります。
試験器が基準抵抗値以下を示した場合、ピンホールを検出したと判定します。
b.放電検出法(乾式)
判定方法
ピンホールテスターが作動した場合、ピンホールを検出したと判定します。
判定方法
図5 測定略図
図6 測定略図
(JIS K 5400 : 1990 3.5から一部変更して転載)
(JIS K 5400 : 1990 3.5から一部変更して転載)
当社の加工は、品質検査を経てお客様のお手元にお届けいたします。代表的な加工膜検査方法をご紹介いたします。 原則として、膜厚500μm以下の加工膜に適用します。ただし、お客様との協議の上、500μm以上の加工膜に用いることもあります。
a.電気抵抗測定法(湿式)
出荷時検査の種類と方法
打合せ事項及びご注文書通りであるかを図面や個別仕様をもとに確認を行います。A.製品検査
加工塗膜を拡散昼光の下で目視により観察します。原則として、膨れ、割れ、はがれ(層間剥離含む)、素地露出、すけが発見された場合を不合格とします。
B.塗膜外観検査
膜厚とは、素地板及びその上に乗せた標準板を基準にして調整した膜厚計を用いて測定した加工塗膜の厚さのことをいいます。
測定対象部に膜厚計の測定極を密着させて、膜厚計の目盛を読み取り記録します。膜厚測定点数は、(平面部においては、)原則として1㎡毎に2箇所以上とする。ただし、測定対象物の形状、大きさ、用途により、お客様との協議のうえ測定点数を取決めいたします。
①電磁式膜厚計鉄素地(フェライト系ステンレス鋼を含む)上に塗った非磁性塗膜の厚さを、交流回路によってプローブ(※)に生じた交番磁界が、鉄素地との距離によって生じる変化を塗膜厚に変換して測定します。 装置の一例を図1に、原理図を図2に示します。
②渦電流式膜厚計非鉄金属の素地上の塗膜の厚さを、高周波電流をプローブに流したときに素地金属の表面に誘起される渦電流がプローブ(※)と素地との距離によって生じる変化を利用して測定します。装置の一例を図3に、原理図を図4に示します。
C.膜厚測定検査
ピンホールとは、電気的に検出できる可能性がある微小欠陥の総称です。ただし、一般的には微小欠陥の1つで、気泡などの抜け跡にみられる針で突いたような穴のことをいいます。代表的なピンホール検査として次のものがあります。
D.ピンホール検査
1
図1 図2
図3 図4(※)プローブの測定面と磁極は、常に付着物が付かないようにしておく。
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
表示器000表示器ゼロ調整つまみ
塗膜または標準厚板プローブ
標準調整つまみ
本体
素 地 素 地
コイル
塗膜
鉄しん
000
表示器ゼロ調整つまみ
塗膜または標準厚板プローブ
標準調整つまみ
本体
素 地
塗膜
金属
電極先端(ガーゼ、伝導ゴム)
絶縁抵抗計
アース線
金属板(※)
コイル
渦電流
コア
高周波電源
電流計
E
A
電極
電極
塗膜
金属
ピンホールテスター
アース線
気中放電欠陥
気中放電ab
c
沿面放電
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テフロンTMふっ素樹脂加工は強固に基材と密着することで機能膜として利用することができます。加工膜が基材ときちんと密着しているかを確認する検査方法をご紹介します。密着試験は、塗膜の破壊検査になるため、お客様との打ち合わせの上、通常は同条件で加工したテストピースを使用した検査となります。
碁盤目法にて評価したテストピースの碁盤目の上に粘着テープを貼り、剥がした後の塗膜の付着状態を目視により確認する方法です。切りきずは、隙間間隔のカッターガイドなどを用い、塗膜面にカッターナイフにて碁盤目状の切りきずを付けます。切りきずの間隔及びます目の数は表3によります。
碁盤目の上にセロハン粘着テープを貼り付け、消しゴムでこすって塗膜にテープを密着させ、1分~2分後にテープの一方の端を持って塗膜面に垂直に保ち、瞬間的に引き、テープを引き剥がした後の試験片の塗膜面に付けた碁盤目状の剥離の状態を観察して、図7を参考にし、表4によって評価します。また、ます目の数を分母として剥離のないます目を分数で表すこともあります。評価は、最も低い評点をその評価とします。
テストピース上の塗膜を貫通して、素地面に達する切り傷を螺旋状に付けたときに生じる塗膜の付着状態を確認する方法で、鋼針の先端を静かに試験片の表面に接触させ、試験片上に半径4.5mmのら(螺)線を25回描きます。
評価は付着力判定基準から5段階に区分した剥がれの状態に近い評点を求めます。
300μm以上の塗膜に適用します。試験片は、表面に被覆された塗膜に10mm±0.2幅になるように、カッターナイフなどで刃先が試験片の素地に届くように切込みを入れます。塗膜の端を剥がし端面を試験片つかみ具に取り付け、水平に移動する器具を用い90° 剥離による引張試験を行います。
A.碁盤目テープ法
塗膜の密着検査2
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
B.ピール強度試験法
C.描画試験
表3 切りきずの間隔及びます目の数 (JIS K 6894 : 2014 4.6.4から転載)
図7 判定基準図(JIS K 6894 : 2014 4.6.4から転載)
評価0点 評価2点 評価4点 評価6点 評価8点 評価10点
表4 碁盤目テープ試験法の評価点数(JIS K 6894 : 2014 4.6.4から転載)
図8 90°剥離試験の例(JIS K 6894 : 2014 4.6.5.1から一部変更して転載)
1 つかみ具2 塗膜3 試験片
3
2
1
注記 : 黒い箇所は、欠損部を示します
剥離時の最高荷重値を接着強さ(N/㎝〈㎏f/㎝〉)とする。
評点
1
判定
不合格
合 格
はく離の状態
2
3
4
5
図9 付着力判定基準(JIS K 6894 : 2014 4.6.3から転載)
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
項目
評点0点
2点
4点
6点
8点
10点
60未満 60以上120未満 120以上
隙間間隔 mmます目の数
1100
2
塗膜の厚さ μm
253
25
塗膜面の状態剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の35%未満。
切りきず1本ごとが、細くて滑らかで、碁盤目に剥がれがない。
剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の65%以上85%未満。切りきずによる剥がれの幅が、広く認められ、碁盤目が連続的に剥がれている。剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の85%以上95%未満。切りきずの両側及び交点に剥がれが認められ、部分的に剥がれている。剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の95%以上。切りきずの交点に僅かな剥がれが認められる程度。
剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の35%以上65%未満。切りきずによる剥がれの幅が、大きく、広く認められ、碁盤目が全面的に剥がれている部分も多い。
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テフロンTMふっ素樹脂加工は強固に基材と密着することで機能膜として利用することができます。加工膜が基材ときちんと密着しているかを確認する検査方法をご紹介します。密着試験は、塗膜の破壊検査になるため、お客様との打ち合わせの上、通常は同条件で加工したテストピースを使用した検査となります。
碁盤目法にて評価したテストピースの碁盤目の上に粘着テープを貼り、剥がした後の塗膜の付着状態を目視により確認する方法です。切りきずは、隙間間隔のカッターガイドなどを用い、塗膜面にカッターナイフにて碁盤目状の切りきずを付けます。切りきずの間隔及びます目の数は表3によります。
碁盤目の上にセロハン粘着テープを貼り付け、消しゴムでこすって塗膜にテープを密着させ、1分~2分後にテープの一方の端を持って塗膜面に垂直に保ち、瞬間的に引き、テープを引き剥がした後の試験片の塗膜面に付けた碁盤目状の剥離の状態を観察して、図7を参考にし、表4によって評価します。また、ます目の数を分母として剥離のないます目を分数で表すこともあります。評価は、最も低い評点をその評価とします。
テストピース上の塗膜を貫通して、素地面に達する切り傷を螺旋状に付けたときに生じる塗膜の付着状態を確認する方法で、鋼針の先端を静かに試験片の表面に接触させ、試験片上に半径4.5mmのら(螺)線を25回描きます。
評価は付着力判定基準から5段階に区分した剥がれの状態に近い評点を求めます。
300μm以上の塗膜に適用します。試験片は、表面に被覆された塗膜に10mm±0.2幅になるように、カッターナイフなどで刃先が試験片の素地に届くように切込みを入れます。塗膜の端を剥がし端面を試験片つかみ具に取り付け、水平に移動する器具を用い90° 剥離による引張試験を行います。
A.碁盤目テープ法
塗膜の密着検査2
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
B.ピール強度試験法
C.描画試験
表3 切りきずの間隔及びます目の数 (JIS K 6894 : 2014 4.6.4から転載)
図7 判定基準図(JIS K 6894 : 2014 4.6.4から転載)
評価0点 評価2点 評価4点 評価6点 評価8点 評価10点
表4 碁盤目テープ試験法の評価点数(JIS K 6894 : 2014 4.6.4から転載)
図8 90°剥離試験の例(JIS K 6894 : 2014 4.6.5.1から一部変更して転載)
1 つかみ具2 塗膜3 試験片
3
2
1
注記 : 黒い箇所は、欠損部を示します
剥離時の最高荷重値を接着強さ(N/㎝〈㎏f/㎝〉)とする。
評点
1
判定
不合格
合 格
はく離の状態
2
3
4
5
図9 付着力判定基準(JIS K 6894 : 2014 4.6.3から転載)
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
項目
評点0点
2点
4点
6点
8点
10点
60未満 60以上120未満 120以上
隙間間隔 mmます目の数
1100
2
塗膜の厚さ μm
253
25
塗膜面の状態剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の35%未満。
切りきず1本ごとが、細くて滑らかで、碁盤目に剥がれがない。
剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の65%以上85%未満。切りきずによる剥がれの幅が、広く認められ、碁盤目が連続的に剥がれている。剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の85%以上95%未満。切りきずの両側及び交点に剥がれが認められ、部分的に剥がれている。剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の95%以上。切りきずの交点に僅かな剥がれが認められる程度。
剥離していない塗膜面積が、全碁盤目試験面積の35%以上65%未満。切りきずによる剥がれの幅が、大きく、広く認められ、碁盤目が全面的に剥がれている部分も多い。
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*1 : 耐薬品性が必要な用途の耐熱温度*2 : 品種によって例外あり。*3 : #400ペーパー荷重500g、1000サイクル後の35.5㎠当りの摩耗量*4 : CS-17、1㎏荷重、1000サイクル後の摩耗量
上記数値は代表値であり規格値ではありません。
表1 物性比較表
性 質 試験法ASTM
条 件単 位
PTFE PFA FEP ETFE 変性ふっ素樹脂系
ETFE PTFEテフロンTM テフロンTM テフロンTM テフロンTM テフロンTM テフロンTM
PFA FEP 954G-300系 959G-200系 420G-100系
最 高 使 用温 度
連続(℃) 260 260 204 150 150 218*1 250*2
断続(℃) 316 300 232 180 163 232*1 288*2
加 工 焼 成温 度
代表値(℃)
380-427 380 380 300 245 315 380
引張り強さD638
(MPa) 27-34 24-34 22-31 45 21-35 21-35 21-35
伸 び 率 (%) 200-400 300 250-330 100-400 5-9 5-9 5-9
金属に対する接 着 性 優れる 優れる 優れる 優れる 非常に優れる 非常に優れる 優れる
絶 縁 耐 力 D149
3.2㎜(kV/㎜)
19 20 20-24 16 - - -
25μm(kV) 3-4 3-4 5-6 - 1-3 1-3 1-3
比 誘 電 率 D15060-1000Hz <2.1 <2.1 2.1 2.6 3-4 3-4 3-4
1MHz <2.1 <2.1 2.1 2.6 3-4 3-4 3-4
誘 電 正 接 D15060-1000Hz <0.0002 <0.0002 <0.0002
0.0006-0.0008
>0.002 >0.03 >0.03
1MHz <0.0002 0.0003 <0.0005 0.005 <0.01 <2.4 <2.4
体積抵抗率 D25750%RH、25℃(Ω・㎝)
>10 >10 >10 >10 5×10 5×10 5×10
表面抵抗率 D25750%RH、25℃(Ω/□)
>10 >10 >10 5×10 6×10 6×10 6×10
吸 水 率 D570 (%) <0.01 <0.01 <0.01 0.029 <2.0 <2.0 <2.0
耐 摩 耗 性スライディングアームテスト*3
(㎎)7.9-9.7 7.9-9.7 11.1-15.2 - 0.33 9.3 -
テーバー摩耗*4(㎎) 5-15 10-20 20-35 9-11
摩 擦 係 数静摩擦(1㎏荷重) 0.12 0.12 0.12 0.12 0.12 0.12
動摩擦(1㎏荷重) 0.08 0.08 0.08 0.11 0.10 0.10
硬 度D2240 ショアー D50-65 D64 D60-65 D75 - - -
鉛筆硬度 F-H F-H F-H 2H-3H H-2H F-2H
接 触 角水(°) 104-111 100-110 95-105 96-103 >85 >90 >90
n-ヘキサデカン(°) 34-45 40-45 41-45 25-30 >35 >40 >40
表2 ふっ素樹脂テフロン R の耐薬品性をテストした代表的化学薬品
表3 代表化学薬品のテフロン R PFAの引張強度、重量増加に及ぼす影響
アビエチン酸酢 酸
無水酢酸アセトン
アセトフェノン無水アクリル酸
酢酸アリルメタクリル酸アリル塩化アルミニウム液体アンモニア
塩化アンモニウムアニリン
ベンゾニトリル塩化ベンゾイル
ベンジルアルコールホ ウ 砂ホ ウ 酸臭 素
n-ブチルアミン酢酸ブチル
塩化カルシウム
0.40.32.20.70.50.00.70.20.70.30.30.40.10.70.50.40.40.60.30.52.00.82.02.30.20.10.6
10099
10010010095
10096
10099
10097
10010099
100100100100100100100100100100100100
959190949187889290939486968890929090989391948687969592
118*1
139*1
196*1
99*1
100180110
191*1
210*1
205*1
185*1
78*1
117*1
66*1
179*1
156*1
80*1
202*1
200125*1
20040*1
121*1
77*1
154*1
189*1
101*1
氷酢酸無水酢酸
トリクロロ酢酸イソオクタン
ナフサ鉱物油
トルエンO-クレゾールニトロベンゼン
ベンジルアルコールアニリン
n-ブチルアミンエチレンジアミンテトラヒドロフランベンズアルデヒドシクロヘキサノン
メチルエチルケトンアセトフェノン
フタル酸ジメチルn酢酸ブチル
リン酸トリ-n-ブチルメチレンクロライドパークロロエチレン
四塩化炭素ジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド
ジオキサン
二酸化炭素セタン塩素
クロロホルムクロロスルホン酸
クロム酸シクロヘキサン
シクロヘキサノンフタル酸ジブチル
セバシン酸ジブチル炭酸ジエチル
ジメチルエーテルジメチルホルムアミド
アジピン酸ジイソブチル非対称ジメチルヒドラジン
ジオキサン酢酸エチルエタノール
エチルエーテルヘキソ酸エチル
エチレングリコール
塩化鉄(Ⅲ)リン酸鉄(Ⅲ)
ふっ化ナフタリンふっ化ニトロベンゼン
ホルムアルデヒドギ 酸フ ラ ンガソリン
ヘキサクロロエタンヘキサン
ヒドラジン塩 酸ふ っ 酸
過酸化水素鉛
塩化マグネシウム水 銀
メチルエチルケトンメタクリル酸メタノールナフタレン
ナフトール硝 酸
ニトロベンゼン2-ニトロブタノール
ニトロメタン二酸化窒素
2-ニトロ-2-メチルプロパノール
n-オクタデカノール動植物油オ ゾ ン
パークロロエチレン五塩化ベンズアミドバーフロロキシレン
フェノールリ ン 酸
塩化リン(Ⅴ)フタル酸ビ ネ ン
ピペリジン酢酸カリウム
水酸化カリウム過マンガン酸カリウム
ピリジン石けん、合成洗剤水酸化ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウム過酸化ナトリウム
脂肪族、芳香族系溶剤*
塩化錫(Ⅱ)硫 黄硫 酸
テトラブロモエタンテトラクロロエチレン
トリクロロ酢酸リン酸トリクレシルトリクロロエチレン
トリエタノールアミンメタクリル酸ビニル
水キシレン塩化亜鉛
重量増加
(%)残存引張性(%)温度
(℃)有機化学薬品伸び引張強度
0.00.00.00.00.00.00.00.00.00.40.00.5
N.D.*2
0.50.00.02.70.70.0
100989996
100979899
1009995
10095
10098
100100100100
98959995999395999893939995929396839193
1201202323
1201201202366
1202323
59*1
12010010069*1
151*1
100
塩酸(Conc)硫酸(Conc)
ふっ化水素酸(60%)発煙硫酸
王水クロム酸(50%)
硝酸(Conc)発煙硝酸
水酸化アンモニウム(Conc)水酸化ナトリウム(50%)過酸化水素(30%)
臭 素臭 素塩 素
塩化鉄(Ⅲ)塩化亜鉛(25%)塩化スルフリル
クロロスルホン酸リン酸(Conc)
重量増加
(%)残存引張性(%)温度
(℃)無機化学薬品伸び引張強度
*ハロゲン化された溶剤にはいくらか膨張するものがある。※テフロン R の耐食性に関しては次の文献も参考になる。「CHEMICAL RESISTANCE GUIDE FOR PLASTICS 2000」
厚さ1.25㎜の試験片を1週間(168hr)浸漬。浸漬サンプルは薬液から除去後ただちに密閉容器に保管。重量増加は薬液から除去後2時間以内に測定、引張強度、伸びは8時間以内に測定。引張強度15%以下、伸び10%以下、重量増加0.5%以下は実験誤差範囲内である。
試験法 :
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
三井・デュポン フロロケミカル株式会社「ふっ素樹脂 デュポンTMテフロン R 実用ハンドブック」P72から転載
三井・デュポン フロロケミカル株式会社「ふっ素樹脂 デュポンTMテフロン R 実用ハンドブック」P75から転載
*2 *2 *2
*2 *2 *2
*2 *2 *2
*2 *2
18 18 18 16 11 11 11
16 16 12 12 1216 14
*2
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
酢酸類
炭化水素類
芳香族類
アルコール類
アミン類
エーテル類
エステル類
塩素系溶剤
ポリマー系溶剤
ケトン/アルデヒド類
鉱酸類
酸化性の酸類
アルカリ類
過酸化物類
ハロゲン類
金属塩類
その他
*1 沸点 *2 データなし
10 11
*1 : 耐薬品性が必要な用途の耐熱温度*2 : 品種によって例外あり。*3 : #400ペーパー荷重500g、1000サイクル後の35.5㎠当りの摩耗量*4 : CS-17、1㎏荷重、1000サイクル後の摩耗量
上記数値は代表値であり規格値ではありません。
表1 物性比較表
性 質 試験法ASTM
条 件単 位
PTFE PFA FEP ETFE 変性ふっ素樹脂系
ETFE PTFEテフロンTM テフロンTM テフロンTM テフロンTM テフロンTM テフロンTM
PFA FEP 954G-300系 959G-200系 420G-100系
最 高 使 用温 度
連続(℃) 260 260 204 150 150 218*1 250*2
断続(℃) 316 300 232 180 163 232*1 288*2
加 工 焼 成温 度
代表値(℃)
380-427 380 380 300 245 315 380
引張り強さD638
(MPa) 27-34 24-34 22-31 45 21-35 21-35 21-35
伸 び 率 (%) 200-400 300 250-330 100-400 5-9 5-9 5-9
金属に対する接 着 性 優れる 優れる 優れる 優れる 非常に優れる 非常に優れる 優れる
絶 縁 耐 力 D149
3.2㎜(kV/㎜)
19 20 20-24 16 - - -
25μm(kV) 3-4 3-4 5-6 - 1-3 1-3 1-3
比 誘 電 率 D15060-1000Hz <2.1 <2.1 2.1 2.6 3-4 3-4 3-4
1MHz <2.1 <2.1 2.1 2.6 3-4 3-4 3-4
誘 電 正 接 D15060-1000Hz <0.0002 <0.0002 <0.0002
0.0006-0.0008
>0.002 >0.03 >0.03
1MHz <0.0002 0.0003 <0.0005 0.005 <0.01 <2.4 <2.4
体積抵抗率 D25750%RH、25℃(Ω・㎝)
>10 >10 >10 >10 5×10 5×10 5×10
表面抵抗率 D25750%RH、25℃(Ω/□)
>10 >10 >10 5×10 6×10 6×10 6×10
吸 水 率 D570 (%) <0.01 <0.01 <0.01 0.029 <2.0 <2.0 <2.0
耐 摩 耗 性スライディングアームテスト*3
(㎎)7.9-9.7 7.9-9.7 11.1-15.2 - 0.33 9.3 -
テーバー摩耗*4(㎎) 5-15 10-20 20-35 9-11
摩 擦 係 数静摩擦(1㎏荷重) 0.12 0.12 0.12 0.12 0.12 0.12
動摩擦(1㎏荷重) 0.08 0.08 0.08 0.11 0.10 0.10
硬 度D2240 ショアー D50-65 D64 D60-65 D75 - - -
鉛筆硬度 F-H F-H F-H 2H-3H H-2H F-2H
接 触 角水(°) 104-111 100-110 95-105 96-103 >85 >90 >90
n-ヘキサデカン(°) 34-45 40-45 41-45 25-30 >35 >40 >40
表2 ふっ素樹脂テフロン R の耐薬品性をテストした代表的化学薬品
表3 代表化学薬品のテフロン R PFAの引張強度、重量増加に及ぼす影響
アビエチン酸酢 酸
無水酢酸アセトン
アセトフェノン無水アクリル酸
酢酸アリルメタクリル酸アリル塩化アルミニウム液体アンモニア
塩化アンモニウムアニリン
ベンゾニトリル塩化ベンゾイル
ベンジルアルコールホ ウ 砂ホ ウ 酸臭 素
n-ブチルアミン酢酸ブチル
塩化カルシウム
0.40.32.20.70.50.00.70.20.70.30.30.40.10.70.50.40.40.60.30.52.00.82.02.30.20.10.6
10099
10010010095
10096
10099
10097
10010099
100100100100100100100100100100100100
959190949187889290939486968890929090989391948687969592
118*1
139*1
196*1
99*1
100180110
191*1
210*1
205*1
185*1
78*1
117*1
66*1
179*1
156*1
80*1
202*1
200125*1
20040*1
121*1
77*1
154*1
189*1
101*1
氷酢酸無水酢酸
トリクロロ酢酸イソオクタン
ナフサ鉱物油
トルエンO-クレゾールニトロベンゼン
ベンジルアルコールアニリン
n-ブチルアミンエチレンジアミンテトラヒドロフランベンズアルデヒドシクロヘキサノン
メチルエチルケトンアセトフェノン
フタル酸ジメチルn酢酸ブチル
リン酸トリ-n-ブチルメチレンクロライドパークロロエチレン
四塩化炭素ジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド
ジオキサン
二酸化炭素セタン塩素
クロロホルムクロロスルホン酸
クロム酸シクロヘキサン
シクロヘキサノンフタル酸ジブチル
セバシン酸ジブチル炭酸ジエチル
ジメチルエーテルジメチルホルムアミド
アジピン酸ジイソブチル非対称ジメチルヒドラジン
ジオキサン酢酸エチルエタノール
エチルエーテルヘキソ酸エチル
エチレングリコール
塩化鉄(Ⅲ)リン酸鉄(Ⅲ)
ふっ化ナフタリンふっ化ニトロベンゼン
ホルムアルデヒドギ 酸フ ラ ンガソリン
ヘキサクロロエタンヘキサン
ヒドラジン塩 酸ふ っ 酸
過酸化水素鉛
塩化マグネシウム水 銀
メチルエチルケトンメタクリル酸メタノールナフタレン
ナフトール硝 酸
ニトロベンゼン2-ニトロブタノール
ニトロメタン二酸化窒素
2-ニトロ-2-メチルプロパノール
n-オクタデカノール動植物油オ ゾ ン
パークロロエチレン五塩化ベンズアミドバーフロロキシレン
フェノールリ ン 酸
塩化リン(Ⅴ)フタル酸ビ ネ ン
ピペリジン酢酸カリウム
水酸化カリウム過マンガン酸カリウム
ピリジン石けん、合成洗剤水酸化ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウム過酸化ナトリウム
脂肪族、芳香族系溶剤*
塩化錫(Ⅱ)硫 黄硫 酸
テトラブロモエタンテトラクロロエチレン
トリクロロ酢酸リン酸トリクレシルトリクロロエチレン
トリエタノールアミンメタクリル酸ビニル
水キシレン塩化亜鉛
重量増加
(%)残存引張性(%)温度
(℃)有機化学薬品伸び引張強度
0.00.00.00.00.00.00.00.00.00.40.00.5
N.D.*2
0.50.00.02.70.70.0
100989996
100979899
1009995
10095
10098
100100100100
98959995999395999893939995929396839193
1201202323
1201201202366
1202323
59*1
12010010069*1
151*1
100
塩酸(Conc)硫酸(Conc)
ふっ化水素酸(60%)発煙硫酸
王水クロム酸(50%)
硝酸(Conc)発煙硝酸
水酸化アンモニウム(Conc)水酸化ナトリウム(50%)過酸化水素(30%)
臭 素臭 素塩 素
塩化鉄(Ⅲ)塩化亜鉛(25%)塩化スルフリル
クロロスルホン酸リン酸(Conc)
重量増加
(%)残存引張性(%)温度
(℃)無機化学薬品伸び引張強度
*ハロゲン化された溶剤にはいくらか膨張するものがある。※テフロン R の耐食性に関しては次の文献も参考になる。「CHEMICAL RESISTANCE GUIDE FOR PLASTICS 2000」
厚さ1.25㎜の試験片を1週間(168hr)浸漬。浸漬サンプルは薬液から除去後ただちに密閉容器に保管。重量増加は薬液から除去後2時間以内に測定、引張強度、伸びは8時間以内に測定。引張強度15%以下、伸び10%以下、重量増加0.5%以下は実験誤差範囲内である。
試験法 :
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
三井・デュポン フロロケミカル株式会社「ふっ素樹脂 デュポンTMテフロン R 実用ハンドブック」P72から転載
三井・デュポン フロロケミカル株式会社「ふっ素樹脂 デュポンTMテフロン R 実用ハンドブック」P75から転載
*2 *2 *2
*2 *2 *2
*2 *2 *2
*2 *2
18 18 18 16 11 11 11
16 16 12 12 1216 14
*2
品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説 物性表テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
酢酸類
炭化水素類
芳香族類
アルコール類
アミン類
エーテル類
エステル類
塩素系溶剤
ポリマー系溶剤
ケトン/アルデヒド類
鉱酸類
酸化性の酸類
アルカリ類
過酸化物類
ハロゲン類
金属塩類
その他
*1 沸点 *2 データなし
第1図
テフロンTM加工
ひび割れない曲げる
曲げる
金属板
第2図
塩水布
直流
交流
テフロンTM
加工面
第3図 第4図
第5図金属
テフロン
ふっ素樹脂
電極
物性比較表の用語の説明
12 13
■ 最高使用温度テフロンTMふっ素樹脂が変質しない最高温度です。連続は何時間でも変質しない最高温度、断続は温度を上げたり下げたり繰り返したときの最高温度です。この温度はテフロンTM加工を熱のかかるところに使う場合判定して下さい。
■ 加工焼成温度この温度に耐えられない金属にはできません。低融点の金属すなわち融点(溶ける温度)が鉛327℃、錫232℃、亜鉛419℃及びこれらの合金です。
■ 引張り強さJIS規格には「引張り強さとは引張・荷重を平行部の原断面積で除した商をいう。」「引張の荷重とは引張り試験の経過中試験片の耐えた最大荷重をいう。」とあります。テフロンTM加工膜を金属からはがし膜厚L㎝(㎝=10000μm)、巾M㎝に切って両面を引張って切れたときの力G㎏のとき引張り強さは
■ 伸びJIS規格には「全伸びとは、引張り試験においてある荷重を加えたとき、その状態における標点間の長さと標点距離との差の標点距離に対する百分率をいう。」とあります。テフロンTMふっ素樹脂は金属と比べると数十倍大きく、第1図のようにテフロンTM加工した金属を折曲げても伸びが大きいのでテフロンTM加工面部分に亀裂が入りにくいのです。
■ 絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)絶縁材料(電気抵抗の高い材料)の両端に電圧を加え、しだいに電圧を高くしてゆき放電して絶縁材料が破壊するにいたったときの電圧を絶縁材料の厚さで割った値、つまり電位の傾きです。交流のときは実効値でなく波高値ですので正弦波の場合は実効値の 倍です。薄膜材料では一般に薄くなると厚さあたりに換算した絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)は高くなります。第2図においてテフロンTM加工面に塩水を浸した布を置き両端に電圧を加えます。
■ 比誘電率電気変位をD、電界の強さをEとすればD=εEなる関係で示されます。比例の定数 ε が誘電率です。またε=εoεsで、εoは真空誘電率で、比誘電車εsは真空1、空気はεs≃1です。比誘電率はコンデンサの電極間をテフロンTMふっ素樹脂等の誘電体で満たした場合と真空の場合の静電容量の比です。真空や空気の比誘電率は1ですから、テフロンTMふっ素樹脂を狭んだコンデンサは空気のときの何倍静電容量が増えるかということです。一般に高周波を通したとき比誘電率が大きくなり、損失が多くなります。テフロンTMふっ素樹脂は比誘電率が周波数にほとんど関係なく一定で、この性能が非常に優れています。
■ 誘電正接
誘電損角 δ の正接すなわちtanδです。誘電位相角をθとすると(θ=90°-δ)、δの極めて小さい場合には近似的にtanδ≃δ≃Cosθなる関係が成り立って、これは絶縁体の損失の程度を示す重要な量で誘電体によってそれぞれ固有の値があります。一般に温度や湿度が上昇するとこの値は上昇し、周波数が高くなると増加する傾向があります。分かりやすくいえばtanδが小さいほどコンデンサは電気損失が少くて性能が優れます。テフロンTMふっ素樹脂はtanδが非常に小さいのです。
L×MGτ= ㎏/㎠
タウ
ミクロン
ボルト アンペア
オーム
ミクロン
イプシロン
デルタ
■ 体積抵抗率ある物質の単位長さを1辺とする立方体の電気抵抗がその物質の体積抵抗率です。分かりやすくいえばテフロンTMふっ素樹脂の膜の厚さがℓ㎝(㎝=10000μm)で断面積(膜の面積)A㎠の膜の両面間の電気抵抗がRΩであったら体積抵抗率はρ=R Ω・㎝です。
■ 吸水率定まった形状の試験片をつくり、20℃(アメリカの規格ASTMでは23℃)の水中に浸し、24時間放置して取出し、重量の増加を%で表します。
■ 耐摩耗性スライディングアーム試験は、ケマーズ社独自の試験方法でテフロンTM加工面に#400のサンドペーパーを置き、荷重を500gかけ1000サイクル擦ったあとの重量変化を見る試験です。
■ 摩擦係数
■ 硬度
第6図のようにテフロンTM加工した板の上に磨いた金属板を置き、テフロンTM
加工した板を傾斜したとき動き出したら、そのときの平面との角度をθとすると、tanθが摩擦係数です。または傾斜にせずに第7図のように金属板がa㎏とすると、それを押す力がb㎏で動き出したならば が摩擦係数です。また滑り始めは大きい力がいります。これが静摩擦係数です。動き始めると小さい力で続いて動いて行きます。すなわち押す力bが小さくて動きます。これが動摩擦係数です。この数値が小さいほどよく滑ります。テフロンTMふっ素樹脂はStickslip(息付滑り)を起こしません。
鉛筆試験、三菱のユニー印鉛筆の先を削って#400のサンドペーパーで先端を平にしてからテフロンTM加工した面に45°の角度に持ち第8図のようにテフロンTM加工面をひっかき鉛筆の芯が折れたらその面を消しゴムで消し10倍の拡大鏡で見ます。傷がつかないときの一番硬い鉛筆の硬さが試験成績です。アメリカで使っている鉛筆はイーグル青緑印鉛筆ですがFより硬いものは三菱ユニー印と変わりありません。(右図参照)正確にはJIS K5401の試験機によりJIS K6894で行いますが平らな形状のものしかできません。
■ 接触角水とnーヘキサデカンという薬品液で試験します。これらを試験片の上に一滴のせ試験器のレンズを通して角度の目盛を読みます。液体の非粘着性の状態を推定します。しかし水やnーヘキサデカンに似た液体は良いですが粘度の高いものはこの数字から推定することはできないものもたくさんあります。
Aℓ
dℓ
シーター
スティックスリップ
ab
IE
■ 表面抵抗率絶縁物の表面の抵抗を相対する極の間の1㎠の抵抗に換算したものです。テフロンTMふっ素樹脂の加工面に第5図のように円状と環状の電極を置き、電極間の距離をd㎝、絶縁物の長さをℓ㎝、電極間に加えた直流電圧をEV、全表面の洩れ電流をIAとすれば絶縁物表面の単位面積当りの印加電圧はE/dで、電流はI/ℓですから表面抵抗率はρs= × Ω/□で、表面抵抗率が大きいほどフラッシュオーバー(閃絡放電)やトラッキング現象を起こしません。テフロンTMふっ素樹脂は樹脂の中で一番表面抵抗率が大きく優秀です。またトラッキング現象を起こしません。痕跡に残留物を残しません。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
で、金属と比べると数十分の1です。
第8図
テフロンTM
加工面
a㎏
b㎏
第6図 第7図
第9図 第10図
イーグル印(アメリカ市場品)
三菱ユニー印(標 準)
5H 4H 3H 2H H F H B B 2B
5H 4H 3H 2H H F H B B 2B三菱鉛筆株式会社
注 1.図でお分かりになる通り5H~Fはユニーと大体合致しています。 2.HB~2Bの軟かい硬度の物はユニーより大体1硬度づつ硬めにずれております。 3.イーグル印は市場品であるからイーグル印の標準と比べるとかなりの誤差はあるものと思えます。
物性表品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
2
TM
テフロンTM
加工面
テフロンTM
加工面度数
切線切線
度数
第1図
テフロンTM加工
ひび割れない曲げる
曲げる
金属板
第2図
塩水布
直流
交流
テフロンTM
加工面
第3図 第4図
第5図金属
テフロン
ふっ素樹脂
電極
物性比較表の用語の説明
12 13
■ 最高使用温度テフロンTMふっ素樹脂が変質しない最高温度です。連続は何時間でも変質しない最高温度、断続は温度を上げたり下げたり繰り返したときの最高温度です。この温度はテフロンTM加工を熱のかかるところに使う場合判定して下さい。
■ 加工焼成温度この温度に耐えられない金属にはできません。低融点の金属すなわち融点(溶ける温度)が鉛327℃、錫232℃、亜鉛419℃及びこれらの合金です。
■ 引張り強さJIS規格には「引張り強さとは引張・荷重を平行部の原断面積で除した商をいう。」「引張の荷重とは引張り試験の経過中試験片の耐えた最大荷重をいう。」とあります。テフロンTM加工膜を金属からはがし膜厚L㎝(㎝=10000μm)、巾M㎝に切って両面を引張って切れたときの力G㎏のとき引張り強さは
■ 伸びJIS規格には「全伸びとは、引張り試験においてある荷重を加えたとき、その状態における標点間の長さと標点距離との差の標点距離に対する百分率をいう。」とあります。テフロンTMふっ素樹脂は金属と比べると数十倍大きく、第1図のようにテフロンTM加工した金属を折曲げても伸びが大きいのでテフロンTM加工面部分に亀裂が入りにくいのです。
■ 絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)絶縁材料(電気抵抗の高い材料)の両端に電圧を加え、しだいに電圧を高くしてゆき放電して絶縁材料が破壊するにいたったときの電圧を絶縁材料の厚さで割った値、つまり電位の傾きです。交流のときは実効値でなく波高値ですので正弦波の場合は実効値の 倍です。薄膜材料では一般に薄くなると厚さあたりに換算した絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)は高くなります。第2図においてテフロンTM加工面に塩水を浸した布を置き両端に電圧を加えます。
■ 比誘電率電気変位をD、電界の強さをEとすればD=εEなる関係で示されます。比例の定数 ε が誘電率です。またε=εoεsで、εoは真空誘電率で、比誘電車εsは真空1、空気はεs≃1です。比誘電率はコンデンサの電極間をテフロンTMふっ素樹脂等の誘電体で満たした場合と真空の場合の静電容量の比です。真空や空気の比誘電率は1ですから、テフロンTMふっ素樹脂を狭んだコンデンサは空気のときの何倍静電容量が増えるかということです。一般に高周波を通したとき比誘電率が大きくなり、損失が多くなります。テフロンTMふっ素樹脂は比誘電率が周波数にほとんど関係なく一定で、この性能が非常に優れています。
■ 誘電正接
誘電損角 δ の正接すなわちtanδです。誘電位相角をθとすると(θ=90°-δ)、δの極めて小さい場合には近似的にtanδ≃δ≃Cosθなる関係が成り立って、これは絶縁体の損失の程度を示す重要な量で誘電体によってそれぞれ固有の値があります。一般に温度や湿度が上昇するとこの値は上昇し、周波数が高くなると増加する傾向があります。分かりやすくいえばtanδが小さいほどコンデンサは電気損失が少くて性能が優れます。テフロンTMふっ素樹脂はtanδが非常に小さいのです。
L×MGτ= ㎏/㎠
タウ
ミクロン
ボルト アンペア
オーム
ミクロン
イプシロン
デルタ
■ 体積抵抗率ある物質の単位長さを1辺とする立方体の電気抵抗がその物質の体積抵抗率です。分かりやすくいえばテフロンTMふっ素樹脂の膜の厚さがℓ㎝(㎝=10000μm)で断面積(膜の面積)A㎠の膜の両面間の電気抵抗がRΩであったら体積抵抗率はρ=R Ω・㎝です。
■ 吸水率定まった形状の試験片をつくり、20℃(アメリカの規格ASTMでは23℃)の水中に浸し、24時間放置して取出し、重量の増加を%で表します。
■ 耐摩耗性スライディングアーム試験は、ケマーズ社独自の試験方法でテフロンTM加工面に#400のサンドペーパーを置き、荷重を500gかけ1000サイクル擦ったあとの重量変化を見る試験です。
■ 摩擦係数
■ 硬度
第6図のようにテフロンTM加工した板の上に磨いた金属板を置き、テフロンTM
加工した板を傾斜したとき動き出したら、そのときの平面との角度をθとすると、tanθが摩擦係数です。または傾斜にせずに第7図のように金属板がa㎏とすると、それを押す力がb㎏で動き出したならば が摩擦係数です。また滑り始めは大きい力がいります。これが静摩擦係数です。動き始めると小さい力で続いて動いて行きます。すなわち押す力bが小さくて動きます。これが動摩擦係数です。この数値が小さいほどよく滑ります。テフロンTMふっ素樹脂はStickslip(息付滑り)を起こしません。
鉛筆試験、三菱のユニー印鉛筆の先を削って#400のサンドペーパーで先端を平にしてからテフロンTM加工した面に45°の角度に持ち第8図のようにテフロンTM加工面をひっかき鉛筆の芯が折れたらその面を消しゴムで消し10倍の拡大鏡で見ます。傷がつかないときの一番硬い鉛筆の硬さが試験成績です。アメリカで使っている鉛筆はイーグル青緑印鉛筆ですがFより硬いものは三菱ユニー印と変わりありません。(右図参照)正確にはJIS K5401の試験機によりJIS K6894で行いますが平らな形状のものしかできません。
■ 接触角水とnーヘキサデカンという薬品液で試験します。これらを試験片の上に一滴のせ試験器のレンズを通して角度の目盛を読みます。液体の非粘着性の状態を推定します。しかし水やnーヘキサデカンに似た液体は良いですが粘度の高いものはこの数字から推定することはできないものもたくさんあります。
Aℓ
dℓ
シーター
スティックスリップ
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■ 表面抵抗率絶縁物の表面の抵抗を相対する極の間の1㎠の抵抗に換算したものです。テフロンTMふっ素樹脂の加工面に第5図のように円状と環状の電極を置き、電極間の距離をd㎝、絶縁物の長さをℓ㎝、電極間に加えた直流電圧をEV、全表面の洩れ電流をIAとすれば絶縁物表面の単位面積当りの印加電圧はE/dで、電流はI/ℓですから表面抵抗率はρs= × Ω/□で、表面抵抗率が大きいほどフラッシュオーバー(閃絡放電)やトラッキング現象を起こしません。テフロンTMふっ素樹脂は樹脂の中で一番表面抵抗率が大きく優秀です。またトラッキング現象を起こしません。痕跡に残留物を残しません。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
「テフロン」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。
で、金属と比べると数十分の1です。
第8図
テフロンTM
加工面
a㎏
b㎏
第6図 第7図
第9図 第10図
イーグル印(アメリカ市場品)
三菱ユニー印(標 準)
5H 4H 3H 2H H F H B B 2B
5H 4H 3H 2H H F H B B 2B三菱鉛筆株式会社
注 1.図でお分かりになる通り5H~Fはユニーと大体合致しています。 2.HB~2Bの軟かい硬度の物はユニーより大体1硬度づつ硬めにずれております。 3.イーグル印は市場品であるからイーグル印の標準と比べるとかなりの誤差はあるものと思えます。
物性表品質管理用途例 用語解説物性表品質管理用途例 用語解説テフロンTM ふっ素樹脂加工とは テフロンTM ふっ素樹脂加工とは
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TM
テフロンTM
加工面
テフロンTM
加工面度数
切線切線
度数
CHEMOURS LICENSED INDUSTRIAL APPLICATOR
ふっ素樹脂加工TEFLONTM
●このカタログの仕様は、予告なく変更することがありますので、ご了承ください。
CAT002-17.09.2000
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「テフロン」および「Teflon」は、ふっ素樹脂についてのケマーズ社の商標です。ライセンスにより株式会社吉田SKTが使用しています。