dmmのipv6に関する取り組み 2016年2月版

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DMMIPv6に関する取り組み 2016/02/16 DMM.comラボ 佐々木 健 「サーバ管理者向け、IPv6対応セミナー in 恵比寿」資料

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Page 1: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

DMMのIPv6に関する取り組み

2016/02/16

DMM.comラボ

佐々木 健

「サーバ管理者向け、IPv6対応セミナー in 恵比寿」資料

Page 2: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

自己紹介

名前: 佐々木 健

所属: DMM.comラボインフラ統括本部

お仕事:ブログ書いてます。イベントに顔を出してます。かき氷も配ってます。

http://tsuchinoko.dmmlabs.com/

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自己紹介

名前: 佐々木 健

所属: DMM.comラボインフラ統括本部

お仕事:ブログ書いてます。イベントに顔を出してます。かき氷も配ってます。

http://tsuchinoko.dmmlabs.com/

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Page 11: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

自己紹介

名前: 佐々木 健

所属: DMM.comラボインフラ統括本部

お仕事:ブログ書いてます。イベントに顔を出してます。かき氷も配ってます。

http://tsuchinoko.dmmlabs.com/

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社内勉強会等の振り返り 1

● 2014/11/05 部内勉強会

– http://tsuchinoko.dmmlabs.com/?p=1662

– IPv6はイケてないんだよねえ

– とはいえ勉強はしないとね

http://tsuchinoko.dmmlabs.com/

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過去の勉強会等の振り返り 2

● 2015/01/15 JANOG35 Meeting での発表

– https://www.janog.gr.jp/meeting/janog35/program/ipv6/

– コンテンツ事業者はコンテンツを届けられれば手段はなんでも良い

– ユーザーにサービスが届けられればOK

– DMMとしてはIPv6対応のモチベーションは現状はあまりない

– とはいえ必要になる状況も出てくるかも– サービスに影響がないレベルでテストはしている

Page 14: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

過去の勉強会等の振り返り 3

● 2015/12/02 部内勉強会

– http://tsuchinoko.dmmlabs.com/?p=2689

– 世の中の動向を見るとそろそろIPv6対応を始めないといけなさそう

– 具体的にはAppleがIPv6対応を進めている

http://tsuchinoko.dmmlabs.com/

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最近のIPv6の動向(勉強会の振り返り)

● AppleがIPv6対応を重視するようになってきた。

– NAT64/DNS64環境から利用できないアプリは審査に落とすと言い出した。(2016年初頭には)

– IPv6のほうを優先するようなHappy Eyeball実装をすると宣言

● 他のハイパージャイアント達も追随する動きを見せている– Google、Facebook、Akamai、Apple、Microsoft等– 彼らには他の事業者を振り切れるのでビジネス上有利になる可能性がある

● 海外の大規模ISPでのIPv6のトラフィックの割合が急増している。

– たとえばアメリカのVerizon Wirelessではすでにトラフィックの5割がIPv6。

– 来年には7割を超える予想

– アメリカはIPv4アドレスを大量に保有してるはずなのに。

– 他の国でも同様の傾向● 端末側のIPv6配布の技術的方向性が見えてきた。

– IPv4 as a Service

● 総務省が無茶を言っている。平成29年度にすべてのワイヤレス端末にIPv6を。

● IPv6での接続が実際に増えてきた。

↑ここは対応必須

Page 16: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

最近のIPv6の動向〜 AppleがIPv6対応を進めている 〜

● NAT64/DNS64環境から利用できないアプリは審査に落とす、と言い出した。(2016年初頭には)

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技術解説: NAT64/DNS64

● IPv6の端末がIPv4のサーバにアクセスすることを可能にする技術

● DNSのAレコード(IPv4)が返ってきたらAAAAレコード(IPv6)に変換(DNS64)

● そのIPv6アドレス宛の通信をIPv6←→IPv4変換(NAT64)

● IPv6アドレスの64:ff9b::/96の最後の32bit部分にIPv4アドレスを埋めこむ

Page 18: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

世紀末頃、、、、

許さんが構築したISP運用を引き継いだことがあったり、、、、

IPv6インストール大会を手伝ったり、、、、

元上司

Page 19: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

前説終わり

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DMMにおけるIPv6への取り組み

● 自前のIPv6アドレス空間の取得

● データセンターでのIPv6接続性確保

● IPv6での試験サービス– パブリックミラーサーバ– イベントネットワークへのIPv6アドレス提供

● アプリ開発現場へのNAT64/DNS64環境提供

● IPv6対応についての検討会を組織

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DMMにおけるIPv6への取り組み

● 自前のIPv6アドレス空間の取得

● データセンターでのIPv6接続性確保

● IPv6での試験サービス– パブリックミラーサーバ– イベントネットワークへのIPv6アドレス提供

● アプリ開発現場へのNAT64/DNS64環境提供

● IPv6対応についての検討会を組織

Page 22: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

パブリックミラーサーバの1週間のトラフィック

IPv4 Traffic Out 平均 3.8Mbps 最大 183.09Mbps

IPv6の流量はIPv4の10%を超えた。数ヶ月前は5%程だったので、も確実に増化してきている。

最大値はIPv6もIPv4も変わらない。

IPv6 Traffic Out 平均 444.81Kbps 最大 153.95Mbps

Page 23: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

DMMにおけるIPv6への取り組み

● 自前のIPv6アドレス空間の取得

● データセンターでのIPv6接続性確保

● IPv6での試験サービス– パブリックミラーサーバ– イベントネットワークへのIPv6アドレス提供

● アプリ開発現場へのNAT64/DNS64環境提供

● IPv6対応についての検討会を組織

Page 24: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

(DMMでの取り組み)アプリ開発現場へのNAT64/DNS64環境提供

Mac mini を使って環境構築。開発現場へ提供。

Page 25: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

参考)NAT64/DNS64環境の作り方

● iOS Developer LibrarySupporting IPv6 DNS64/NAT64 Networks

– https://developer.apple.com/library/prerelease/ios/documentation/NetworkingInternetWeb/Conceptual/NetworkingOverview/UnderstandingandPreparingfortheIPv6Transition/UnderstandingandPreparingfortheIPv6Transition.html

– Appleによる iOS の IPv6 DNS64/NAT64 に関する説明資料。

– 環境の作り方についても書いてある。

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DMMにおけるIPv6への取り組み

● 自前のIPv6アドレス空間の取得

● データセンターでのIPv6接続性確保

● IPv6での試験サービス– パブリックミラーサーバ– イベントネットワークへのIPv6アドレス提供

● アプリ開発現場へのNAT64/DNS64環境提供

● IPv6対応についての検討会を組織

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(DMMでの取り組み)IPv6対応についての検討会を組織

組織を横断して検討するための会議体を作った。

Wikimedia: Group of cats circle around catfood

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基本対応方針

● DMMとしてどう対応するかまず考える。● 対応方針を元に必要なことを粛々とする。● ユーザーが困らないようにする。● 現場が困らないようにする。● 過剰なコストがかかないようにする。

Page 29: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

具体的な案

● Appleの施策への対応。(短期)– アプリのNAT64/DNS64対応

● 対応スコープを決める。なんでもかんでもやるのは現実的じゃない。(中長期)– 艦これ等のブラウザアプリをNAT64/DNS64環境でも動くようにする。

– NAT64/DNS64環境でDMMのサービスが動くようにする。

– 国内の主要IPv6接続環境からDMMのサービスが動くようにする。

– 国外のいくつかのIPv6接続環境で問題がないようにする。

– IPv4 as a Service に対応していく

– IPv6対応の対応窓口を作る

– 必要ならIPv6でのサービス提供を開始する

● やるべきことについては必然性をちゃんと持たせる。– 技術はやりたいことを実現する道具。目的意識大事。

● 教育、情報発信– 部内教育。現場が困らないように先手を打っていく。– 社内での啓蒙活動。誤解の蔓延を防ぐ。– 経営陣へのレクチャー。誤解の蔓延を防ぐ。– 外部専門家との連携。積極的な情報発信。

←ここは必須

必要に応じて考えながら行動していく

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具体的な案

● Appleの施策への対応。(短期)– アプリのNAT64/DNS64対応

● 対応スコープを決める。なんでもかんでもやるのは現実的じゃない。(中長期)– 艦これ等のブラウザアプリをNAT64/DNS64環境でも動くようにする。

– NAT64/DNS64環境でDMMのサービスが動くようにする。

– 国内の主要IPv6接続環境からDMMのサービスが動くようにする。

– 国外のいくつかのIPv6接続環境で問題がないようにする。

– IPv4 as a Service に対応していく

– IPv6対応の対応窓口を作る

– 必要ならIPv6でのサービス提供を開始する

● やるべきことについては必然性をちゃんと持たせる。– 技術はやりたいことを実現する道具。目的意識大事。

● 教育、情報発信– 部内教育。現場が困らないように先手を打っていく。– 社内での啓蒙活動。誤解の蔓延を防ぐ。– 経営陣へのレクチャー。誤解の蔓延を防ぐ。– 外部専門家との連携。積極的な情報発信。

←ここは必須

必要に応じて考えながら行動していく

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(考察)IPv6の導入ポイント

● シンプルなウェブサーバ● シンプルなWeb-DB● リバースプロキシ構成● GSLB構成● 特殊な用途のシステム● バックエンドネットワーク

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シンプルなWebサーバ

● 試験サービス、ティザーサイト等

IPv4

Webサーバ

IPv4アドレス

Page 34: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

シンプルなWebサーバ(IPv6化)

IPv4

Webサーバ

IPv4アドレス

IPv6

IPv6アドレス

IPv4アドレスに依存した仕組みの改修。アクセスコントロール、ロギング等

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シンプルなWeb-DBシステム

IPv4

ロードバランサ

IPv4アドレス

Web Web Web Web

DB

Page 36: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

シンプルなWeb-DBシステム(IPv6化 案1)

IPv4

ロードバランサ

IPv4アドレス

IPv6

IPv6アドレス

Web Web Web Web

DBIPv4アドレスに依存した仕組みの改修。アクセスコントロール、ロギング等

Page 37: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

シンプルなWeb-DBシステム(IPv6化 案2)

IPv4

ロードバランサ

IPv4アドレス

IPv6

IPv6アドレス

Web Web Web Web

DB

ロードバランサ

Page 38: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

リバースプロキシ構成

IPv4

リバースプロキシ

IPv4アドレス

Web Web Web Web

Page 39: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

リバースプロキシ構成(IPv6化 案1)

IPv4

リバースプロキシ

IPv4アドレス

IPv6

IPv6アドレス

Web Web Web Web

Page 40: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

リバースプロキシ構成(IPv6化 案2)

IPv4

リバースプロキシ

IPv4アドレス

IPv6

IPv6アドレス

Web Web Web Web

リバースプロキシ

Page 41: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

リバースプロキシ構成(IPv6化 案3)

IPv4

リバースプロキシ

IPv4アドレス

IPv6

IPv6アドレス

Web Web Web Web

リバースプロキシ

Page 42: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

GSLB構成

IPv4

サービスグループ

GSLB(DNS)

サービスグループ サービスグループ

Page 43: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

GSLB構成(IPv6化 案1)

IPv4 IPv6

サービスグループ

GSLB(DNS)

サービスグループ サービスグループ

Page 44: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

GSLB構成(IPv6化 案2)

IPv4 IPv6

サービスグループ

GSLB(DNS)

サービスグループ サービスグループ サービスグループ

Page 45: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

特殊なシステム(Hadoopクラスタ)

IPv4

Hadoopクラスタ

Page 46: DMMのIPv6に関する取り組み 2016年2月版

特殊なシステム(Hadoop)

IPv4

Hadoopクラスタ

IPv6

HadoopクラスタはIPv4環境を推奨している。

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バックエンドネットワーク

セグメント 概要 IPv6化すべきか

ロードバランサ ロードバランサとウェブサーバ間の接続用

検討の価値あり

データベース ウェブサーバ(APIサーバ)とデータベースサーバの間の接続用

データベースによるが時期尚早

クラウドサービス クラウドシステムがサービス側で利用する

クラウドシステム次第

クラウド管理 クラウドシステムの管理用 クラウドシステム次第だが時期尚早

VM管理 ハイパーバイザ管理用

IPMI サーバのIPMI管理用 IPv6 only の選択もありそう

ネットワーク管理 ネットワーク機器管理用

コンソール コンソールサーバ用途

監視用 監視に用いる IPv6サービスをするなら必須

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考察

● サーバ側でのIPv6対応には複数のやり方が考えられる。

● いずれにせよIPv6対応はコストがかかる。

● まるっとIPv6化は現実的ではない。

● うまいシステムデザインが求められる。

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その他

● サービスシステムだけがIPv6対応すれば良いわけではない。

● 開発環境、テスト環境、運用環境のIPv6対応も考えなければいけない。

● ユーザーサポートのIPv6対応も必要になる。

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IPv6はまだ20周年

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質疑

● 質問があれば!!!