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副院長・心臓血管外科部長 西村和修 当院における 救急、当直について

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Page 1: 当院における 救急、当直について · Takamatsu redcross Hospital 救急、当直について 当院の救急医療体制 当院は二次救急医療機関である 高松市内8病院での輪番システムがある

副院長・心臓血管外科部長

西村和修

当院における

救急、当直について

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

3,188

2,988 2,883

3,174

1,500

1,700

1,900

2,100

2,300

2,500

2,700

2,900

3,100

H23年度 H24年度 H25年度 H26年度

年度 救急車数

年度別救急車数の推移

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

当院の救急医療体制

当院は二次救急医療機関である

高松市内8病院での輪番システムがある

輪番病院としての当直医は内科、小児科各1

当直医師4名(プラス研修医)による当直

宅直医師およびスタッフの宅直体制あり

各診療科は原則first call体制

管理当直医(院長代行)は外科系、内科系の当直

医のうち医師経験の長い者とする。

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

当直医と宅直スタッフ

日当直医師

内科系医師: 1

外科系医師: 1

研修医 : 0−1

ICU医師: 1

NICU医師: 1

宅直医師とスタッフ

麻酔科医師: 1

産科医師: 1

ICU医師: 1

診療放射線技師: 1

手術室看護師: 2

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

各医療スタッフ、勤務者

看護師

管理当直師長: 1

当直看護師: 1

リーダーナース: 1

救急看護師: 2

延長看護師: 1

手術室看護師: 1

コメディカル、事務

薬剤師: 1

放射線技師: 1

臨床検査技師: 1

当直専属事務: 2

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

救急隊、紹介医、夜間急病診療所(二次輪番のみ)からの対応マニュアル

救急隊、医療機関

当直医

救急外来看護師

救急外来へ連絡、受け入れ

専用回線で受け入れ要請

氏名、年齢、性別、受診歴を確認

ブラックリストかどうか確認

当直医に転送

患者の病状、受け入れ可否を判断

専門医が必要な場合first callで依頼

救急患者紹介電話記録簿に記入

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

高松市二次輪番制度とは

対象は高松市夜間急病診療所等の一次救急医療機

関からの紹介ならびに救急隊搬送患者

夜間急病診療所は内科、小児科、耳鼻科、眼科が

対象。ただし、耳鼻科(木曜)、眼科(土曜)は

週1回のみ

夜間急病診療所は19時半−23時半のみで、輪

番病院の対応時間は翌日午前8時まで。

Walk-in患者で電話対応の時、新患でかつ上記時間

外であれば夜間急病診療所を紹介するのが原則

休日昼間は別に当番病院制度がある。

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

二次輪番制度続き

救急隊は夜間急病診療所以外からの依頼の場合、

さぬきネットで各病院の当直医師の専門性、病院

の対応能力などを考慮して輪番とは関係なく連絡

してくる。消防法規定により早期受け入れが原則

だからである。

したがって新患、再診にかかわらず救急隊からの

要請は原則対応していただきたい。新患なのでま

ず輪番というわけではない。

ほとんどの診療科はon call体制であり、救急外来

に当日の該当医師がわかるようになっている

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

時間外選定療養費

Walk-in患者で入院が必要な患者以外は、原則とし

て時間外選定療養費(5000円プラス消費税)

を徴収することとなっている。

コンビニ受診抑制が目的。

当直医師はその患者が選定療養費に該当するかど

うか、チェック用紙にチェックを入れる。

救急車で来た患者は原則対象外だが、あきらかな

コンビニ受診と判断した場合はこの限りでない。

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

申し送りの実施

日当直医師、管理日当直師長、救急外来担当看護師が

集合し、情報共有、伝達を行う

集合時間

平日 開始時:17時 終了時:翌朝 8時半

休日 開始時:8時45分 終了時:17時

集合場所

救急外来 北側診察室

申し継ぎ内容 当直日誌、電話記録簿等

平日は院長、副院長へ申し送り

休日は日当直医師間で

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

院内トリアージ

JTASを用いて院内トリアージを看護師が実施している

患者来院後15分以内に第一印象、問診、バイタルサ

インから患者の重症度、緊急度を評価してトリアージ

規定の待ち時間を過ぎたら再トリアージ

トリアージ区分は色分け(青:緊急、赤:15分、

黄:30分 等々)

患者管理にクロノロを用いている

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

クロノロとは(Chronology)

時系列活動記録 救急外来ホワイドボード上に記載

Walk-in, 救急搬送ともに時系列で以下の内容を記載

来院時間、トリアージ(再含む)、診療科、氏

名、状況、所在、担当NS、転帰

活用方法はトリアージで対応できていない患者

がいれば応援を頼む、患者の所在確認、担当NS

への指示など

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

画像転送システムの活用

CT、MRIなど、特に脳梗塞関連で専門医に見て

もらいたい場合、以下の方法で転送システムを

活用できる。

まず、転送希望の画像を当直放射線技師に転送

依頼する。

脳外科first callに電話し、画像を転送したこと

と、患者の病歴を伝えて、その後の指示を仰

ぐ。

脳外科以外でも可能だが、実質的には動いてい

ない。

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

画像共有(クラウド)サービス

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

救急外来でのお約束

指示はPC入力が基本だが、口頭指示も不可欠、ただ

し、その場合もタイムリーにPC入力を。

口頭指示の場合は患者名、指示内容をはっきりと

救急外来で使用した注射、内服などはすべて救急外

来・実施済みオーダーで入力

採血オーダーで追加項目がある場合、修正でななく

追加でオーダー

脳卒中フローチャートあり(火、水はICU当直が脳外

科医師)

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

当直応援体制と休憩室

内科系、外科系とも救急患者が重なった時はお互いに連携を取

り合って協力していただきたい。(これについは本日夕の医局

会で詳細を説明)

2年目研修医がいるときは(月の1/4程度)walk-in患者は2年

目研修医が主体となって診ている。上級医は午前0時、午前8

時にそれぞれ研修医から報告を受けて、対応する(要承認)

1年目研修医、2年目協力型研修医の場合は指導しつつ2人で

患者を診る。研修医の実力に応じて徐々に自主的に診させるよ

うに指導する。

中央診療棟4階検診センターを休憩室として利用可能。当直室

は本館5階

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

モンスター患者の扱い

救急受け入れ前に、救急外来ナースは患者がいわゆるブラック

リストに載っているかどうかをチェック。

ブラックリストの患者は原則お断りで構わないが、状況によっ

て倫理的に受け入れるべきと判断されるときはこの限りでな

い。

医師法第19条の応召義務について

診療要求のあった場合には正当な事由がなければ、これを拒んではなら

ない

逆に言えば正当な事由があれば拒める。

ただし、正当な事由は多くの医療関係者が認めた場合のみ

当院では、事後に医療安全管理委員会にて、その後の診療拒否

を行うかどうかを決定している。

暴言、暴力時は守衛 and / or 警察を

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

185

249

230

249 241

249 246

288

344

304

285

304

150

170

190

210

230

250

270

290

310

330

350

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

救急車数

H23年度

H24年度

H25年度

H26年度

年度別、月別救急車数の推移

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Takamatsu redcross Hospital

救急、当直について

救急の使命と位置づけ

社会のセーフティネットの一環である。したがって目

指すべきは依頼がある限り、できるだけ断らない。

迅速で、かつ的確な対応。

救急搬送患者のおよそ半分は入院、walk-in患者の15-

20%入院となる(新規入院患者の25-30%)。

今後数年に亘って病床機能報告制度により、急性期病

院が高度急性期と一般急性期に分けられるが、高度急

性期病院として生き残るためには、救急充実は必須。

当面の目標は1日10台の救急車受け入れ、応需率90%、月300台、年間3600台受け入れ