概要書 sew工法 -...
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建技審証第0113号
建設技術審査証明事業(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)概 要 書
SEW工法シールド直接発進到達工法
平成24年10月
建設技術審査証明協議会会員
一般財団法人 土木研究センター(PWRC)
「SEW工法」(ShieldEarthRetainingWallSystem)は、立坑のシールド機通過部分にFFU部材を組み込み、この部材をシールド機によって直接切削し、発進または到達するシールド直接発進到達工法です。FFU(FiberreinforcedFoamedUrethane)部材とは、硬質発泡ウレタン樹脂をガラス長繊維で強化した厚さ10mm~30mmの板状のFFU材料をエポキシ系接着剤(常温硬化2液反応形)で圧着接合して形成したものです。本部材は、立坑掘削時の土圧・水圧に抵抗できるとともに、シールド機のカッタービットによってビットが摩耗することなく切削できるものです。本工法の使用部材はこれまで密度が0.74g/cm3のFFU74を使用してきましたが、より大断面シールドへの適用を目指し、FFU74より高強度で密度が1.00g/cm3のFFU100を新しい材料として追加しました。「SEW工法」の土留め壁の適用例として、鉄筋コンクリートに継手部材を介してFFU部材を接合したSEW-RCタイプ、鉄筋コンクリートに継手を介さずFFU部材を埋め込んだSEW-RC埋込みタイプと、H鋼に継手部材を介してFFU部材を接合したSEW-Hタイプなどがあります。
技術の概要
技術の特徴
発進立坑
SEW-RCタイプ SEW-RC埋込みタイプ SEW-Hタイプ
SEW工法の概要
到達立坑
(1)安全な工法です。危険を伴う開口作業が不要で、切羽を開放することなく、発進到達時の安全性を確保します。
(2)切削性に優れています。FFU部材は切削性に優れており、磨耗したビットでの切削や任意形状の切削が可能です。
(3)工期短縮が可能です。従来工法に比べて地盤改良範囲を縮小できるので、工期短縮につながります。
(4)環境に優しい工法です。地盤改良範囲が狭く、環境問題に対応できます。
「SEW工法」は、次の性能を有していることが確認されました。
(1)力学的特性FFU材料は構造材料として必要な力学的特性を有していること、さらにFFU部材、SEW継手部材ともに土留め壁に必要な曲げ強度、せん断強度を有していることが確認されました。
SEW工法審査証明の結果
FFU部材 SEW-RC部材
曲げ載荷試験状況
SEW-H部材
FFU材料、FFU部材の物性の試験値と許容応力度
せん断応力度と部材高さの関係曲げ応力度と部材高さの関係
建設技術審査証明協議会会員
一般財団法人 土木研究センター(PWRC)
技術保有会社/お問い合わせ先
審査証明有効期間
平成24年10月22日~平成28年12月26日
SEW工法
本概要書は、一般財団法人土木研究センター(PWRC)が行った「建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)」の結果を、広く関係各位に紹介する目的で作成したものであります。一般財団法人土木研究センター(PWRC) 企画・審査部 TEL03-3835-3609 http://www.pwrc.or.jp/shinsa.html
技術の適用範囲
以下の条件に該当するものに適用する。なお、SEW工法の適用にあたってはそれぞれの地盤条件等を考慮した土留め計算を行い、FFU部材や継手部に発生する応力が許容応力度以下になることを確認する。FFU部材の大きさの適用範囲SEW-RCタイプおよび埋込みタイプ :幅600mm以下、高さ1200mm以下
SEW-Hタイプ :幅400mm以下、高さ900mm以下
株式会社錢高組 技術本部〒102-8678東京都千代田区一番町31 TEL03-5210-2440 FAX03-5210-2462
積水化学工業株式会社 環境・ライフラインカンパニー 公共インフラ事業部〒105-8450東京都港区虎ノ門二丁目3番17号 TEL03-5521-0552 FAX03-5521-0557
RC地中連続壁タイプ
ローラービット FFU部材の切削面の状況
SEW工法の切削状況
FFU切削くず
ケーソンタイプ
SEW工法の施工柱列式連続壁タイプ
(2)SEW工法の施工性FFU部材は、シールド機のカッタービットで切削できるとともにシールド機の閉塞を起こすようなブロック破壊をしないこと、さらに、FFU部材を組み込んだ土留め壁は従来の鉄筋コンクリート地中連続壁、ケーソンおよび柱列式連続壁と同様に施工できるとともに止水性がよいことが確認されました。
(3)環境に対する安全性FFU材料は水中に設置しても環境汚染物質が溶出しないことや、FFU部材はシールド機による切削に際して環境に影響を与える振動・騒音が生じないことが確認されました。