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資料3-1
アンチ・ダンピング措置を巡る最近の状況について
(出所)WTO統計
アンチ・ダンピング関税措置の新規調査開始件数の推移
韓国 17
豪州 77
中国 54
カナダ 41
コロンビア 29
EU 67
日本 2
NZ 4
米国 101
インド 154
タイ 21 マレーシア
25
インドネシア 37
メキシコ 22
ペルー 7
チリ 8
●発効済(12カ国1地域):シンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、ASEAN、フィリピン、スイス、ベトナム、インド、ペルー、豪州 ●大筋合意(1カ国):モンゴル ●交渉中等(カ国6地域):TPP、EU、RCEP、日中韓、AJCEPサービス・投資章(実質合意)、カナダ、 コロンビア、韓国(交渉中断中)、GCC(湾岸協力理事会)(交渉延期) ●交渉開始に合意(1カ国): トルコ
発効済 大筋合意 交渉中等
主な日本のEPA交渉等相手国におけるAD調査開始件数(2009-2014年上期)
(出所)WTO統計
トルコ 32
UR妥結
アジア通貨危機
世界的金融危機
IT バブル崩壊→
○AD調査開始件数は、①貿易自由化が進展した時と、②景気後退の時に増加する傾向がある。 ○世界金融危機時に増加した後しばらく下降傾向であったが、近年は再び増加傾向。世界的には2日に1件以上の割合で調査が開始されている。
1 アンチ・ダンピング措置の新規調査開始件数の推移
157
226 246
266
358
298
372
315
234 220
200 203
166
218 217
173 165
209
283
0
50
100
150
200
250
300
350
400
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014上半期
インド 米国 EU中国 その他 合計
2
529
326 298 221
174 174 111 77 54
17 7 0
100
200
300
400
500
600
国別発動件数 (1995-2014上半期)
78
21 27 28
66
29 27
7 14
3 0 0
102030405060708090
国別発動件数(2011-2014上半期)
145
38 30 28
15 14 13 7 21
4 0 0
20
40
60
80
100
120
140
160
国別被発動件数(2011-2014上半期)
740
207 166 157 128 111 104 88 73
21 12 0
100
200
300
400
500
600
700
800
国別被発動件数 (1995-2014上半期)
○アンチ・ダンピング措置は、歴史的には米欧等先進国が経済成長著しい国に対して発動することが多かった。 ○近年では、米欧等の伝統的措置発動国よりも、インド、ブラジル、中国等の新興国による措置発動が多く見られる。 ○アンチ・ダンピング措置の対象国(被発動国)については大きな変化は見られない。
2 アンチ・ダンピング措置の主な発動国と被発動国
(出所)WTO統計
(出所)WTO統計
3
○歴史的に日本は米欧等先進国からの措置発動を受けることが多かったが、近年では、中国、インド等新興国からの措置を受けることが多くなってきている。
3 日本とアンチ・ダンピング措置
29
7
25
日本から諸外国へのアンチ・ダンピング措置発動状況 (1995-2014年上半期)
諸外国から日本へのアンチ・ダンピング措置発動状況 (1995-2014年上半期)
計128件
計 7件
4
化学工業
製品 43%
プラスチッ
ク等 18%
木材、紙等 6%
繊維等 2%
鉄鋼等 9%
機械類 5%
その他 17%
米国被発動案件
セクター別の割合
○アンチ・ダンピング措置の対象となるセクターは、世界全体としては、鉄鋼等金属や化学工業製品が大きな割合を占める。 ○国別には、米欧等伝統的措置発動国では、鉄鋼等に対する発動が多い一方、被発動については化学工業等が多い。
4 アンチ・ダンピング措置の対象セクター
出典:WTO統計
鉄鋼等金属及びそ
の製品 881件(29.7%)
化学工業製品
624件(21%) プラスチッ
ク及びゴム
製品 379件(12.7%)
紡織用繊維及びそ
の製品 250件(8.4%)
機械類及び電気機
器・部分品 244件(8.2%)
木材パルプ、紙及
び板紙 125件(4.2%)
その他 463件(15.6%)
アンチ・ダンピング措置のセクター別発動件数 (1995-2014上半期までの累計)
157件
化学工
業製品
14%
プラスチッ
ク等
7%
木材、紙等
3%
繊維等
4%
鉄鋼等
52%
機械類
6%
その他
14%
米国発動案件
セクター別の割合
326件 157件
5
出所:WTO統計
○中国、インド等の新興国においては、化学工業等に対する発動が多い一方、被発動については鉄鋼等が多い。 ○近年、措置発動が急増しているASEAN諸国は、鉄鋼等に対する発動が多い。
54% 21%
7% 2%
9% 7%
中国 発動ベース 21%
8% 2%
9% 26%
11%
23%
中国 被発動ベース
740件 18%
20%
5% 14%
30%
11% 2%
韓国 被発動ベース
23%
13%
12% 6% 9%
25%
12%
韓国 発動ベース
11% 9%
11% 4%
53%
1%
11%
ASEAN 発動ベース
化学工業製品 プラスチック及びゴム製品 木材パルプ、紙及び板紙 紡織用繊維及びその製品 鉄鋼等金属及びその製品 機械類及び電気機器・部分品 その他
12%
19%
6% 16%
18%
8%
21%
ASEAN 被発動ベース
24%
20%
2% 12%
28%
7% 7%
インド 被発動ベース
46%
15% 2%
11%
9%
11% 6%
インド 発動ベース
529件
104件
149件
342件
174件 207件
77件
30%
15% 6%
1%
34%
9% 5%
(参考)日本 被発動ベース
128件
6
1000
1200
1400
1600
1800
2000
2200
2400
粗鋼生産能力
粗鋼生産量
見掛消費量
(百万トン)
15年粗鋼生産能力(予測): 2,310百万トン
15年粗鋼生産量(予測): 1,656百万トン 約650百万トン
出典:OECD鉄鋼委員会統計、 オーストラリア資源・エネルギー経済局統計より経済産業省作成
※13年の生産能力は推計値、14,15年の全データは予測値
○鉄鋼市場における需給ギャップは近年拡大傾向にある。 ○一方、綱材貿易量は、世界金融危機まで増加の一途をたどったが、その後は停滞気味であるが、中国、韓国等新興国の輸出は増加。
5 供給過剰とアンチ・ダンピング措置
出典:世界鉄鋼協会「World Steel in Figures 2014」
綱材貿易量の推移(1975年~2013年)
世界の鉄鋼市場における需給ギャップ
百万トン 輸出国 輸出量
(2009年) 輸出量 (2013年)
1 中国 24.0 61.5
2 日本 33.3 42.5
3 EU27 31.6 38.7
4 韓国 20.2 28.9
5 ウクライナ
24.0 24.7
主要輸出国
7
2011年以降に調査開始されたAD等(シロ認定以外)
○国際的に供給過剰状況にある中、アジア各国(特に中国、韓国)が粗鋼生産能力の拡大(大型炉建設)を継続。 ○世界各地でアンチ・ダンピング措置の発動等が頻発。
注2) セーフガード調査の対象は全地域
AD調査国 被調査国(アジア)
中国 7件、 台湾 3件
韓国 2件、 越 1件中国、韓国 4件尼 2件、 台湾 1件中国 4件、韓国、台湾 3件日本、越、タイ、馬 1件
ベトナム 中国、台湾、尼、馬 1件インド 中国、韓国 3件、馬 1件中国 日本 1件台湾 中国、韓国 1件
中国 5件、韓国 4件、台湾3件印、日本 2件、 タイ 1件韓国 5件中国、印 4件、泰、尼 3件台湾、比、越 2件、日本 1件
メキシコ 中国 6件、 韓国 1件コロンビア 中国 2件ペルー 中国 1件
中国 7件韓国、台湾 3件、 越 1件中国、韓国、台湾 6件日本、タイ 4件馬 3件、尼 2件印、越 1件中国 6件、印 4件台湾 2件、韓国、日本 1件
ロシア 中国 3件トルコ 中国、台湾、馬、越 1件
豪州
EU
タイ
マレーシア
インドネシア
米国
カナダ
ブラジル
インドネシア 5件
インド 2件タイ 2件
コロンビア 2件マレーシア 1件フィリピン 1件エジプト 1件ヨルダン 1件モロッコ 1件
セーフガード調査国
注1) 2015年2月現在
(出所)各国政府公表資料等から経済産業省作成
(出所)報道より経済産業省作成
アジアでの大型製鉄所建設
8
出典:Earth Policy Institute
主要国の新規設置容量(2008年~2013年)
世界のソーラー・パネル製造数量推移(2000年~2011年)
単位:MW
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
40,000
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
Year 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
China
Taiwan
Japan
Malaysia
Germany
South Korea
United States
Others
World
出典:Earth Policy Institute
○先進国を中心とした再生可能エネルギー普及促進策を背景に、特に中国において太陽光パネルの生産力が急拡大。
6 アンチ・ダンピング措置を巡る最近の話題
9
○世界金融危機後、特に中国の過剰生産力等を背景としてアンチ・ダンピング措置の発動が頻発。
中国産ソーラー・セルの仕向地別輸出額推移(2009年~2014年)
0
5,000,000
10,000,000
15,000,000
20,000,000
25,000,000
2009 2010 2011 2012 2013 2014
World
Japan
EU28
United States
India
Australia
Canada
2012年9月 EUがAD/CVD調査開始
2011年11月 米国がAD/CVD調査開始
2014年11月 米国がAD/CVD
調査開始
2012年11月 インドがAD調査開始
2014年5月 豪州がAD調査開始 2014年12月
カナダがAD調査開始
出典:Global Trade Atlas (HS854140.20)
単位:千ドル
10
その他の太陽光パネルを巡る貿易紛争 ①インドによる中国、台湾、米国、マレーシア産太陽光パネルへのAD課税決定(2014年5月※現在まで課税せず) ②豪州による中国産太陽光パネルへのAD調査開始(2014年5月) ③カナダにより中国産太陽光パネルへのAD調査開始(2014年12月 暫定課税中) ④米国によるインドの太陽電池及び太陽電池モジュールに関する措置(DS456)<2014年4月 パネル設置> ⑤日本、EUによるカナダ・オンタリオ州再生可能エネルギーによる発電に関する措置(DS412,426)<2013年5月WTO上級委員会報告書採択>
11
2011年12月 調査開始 2012年 5月 暫定課税開始 AD税率:31.14~249.96% CVD税率:2.90~3.61% 2012年12月 課税決定 AD税率: 18.32~249.96% CVD税率:14.78~15.97% 2014年 1月 台湾産セル使用中国産太陽光パネルへのAD/CVD及び台湾産太陽光パネルに対するAD調査開始 2014年 6月 暫定相殺関税課税開始 CVD税率:18.56~35.21% 2014年 7月 暫定AD税課税開始 AD税率:中国26.33~165.04%、台湾27.59%~44.18% 2015年 2月 課税決定 AD税率:中国26.71~165.04%、台湾11.45%~27.55% ※中国で組み立てられた第三国産セルを含む CVD税率:27.64~49.74%
2012年 9月 調査開始 2013年 6月 暫定課税開始 AD税率: 6~8月11.8%、8月以降 37.3%~67.9% 2013年 8月 価格約束締結 (約7割の輸出者と締結。具体的価格、数量については対外秘。) 2013年12月 最終決定 AD税率:27.3%~64.9% CVD税率:0~11.5% ※この他、2013年2月より中国産太陽光発電用ガラスに対するAD調査を実施中。2013年11月より暫定課税。
対EU 2012年11月 ①EU(独、伊、西)産太陽光パネル用多結晶シリコンへのAD調査開始 →2014年5月 課税開始 AD税率:42%、CVD税率:1.2% 独・Wacker Chemie AGのみ3月に価格約束締結 ②EUの再生可能エネルギー固定価格買取制度についてWTO紛争解決手続きに付託(DS452) 2013年7月 EU産ワインへのAD/CVD調査開始 →2014年3月 EUと中国で民間ベースのMOU締結。調査中止へ。
対米国 2012年11月 米国産太陽光パネル用多結晶シリコンへのAD/CVD調査開始 2013年7月 暫定課税開始 AD税:53.3%~57%、CVD税:0~6% 2014年1月 最終決定 AD税:53.3%~57%、CVD税:課税せず
中国産太陽光パネルに対するAD/CVD措置 中国産太陽光パネルに対するAD
/CVD措置
2011年の中国からの
対象製品輸出額:€210億(中国の対EU輸出の約7%)
中国の生産能力: 世界需要の150% (2012年)
2011年の中国から
の対象製品輸出額:$31億(中国の対米輸出の約0.8%)