平成31年度大分野別出願動向調査－ 一般分野 －

ニーズ即応型の技術動向調査

テーマ名：超音波画像診断技術

1

2

超音波画像診断技術 – 技術テーマ概要 -

技術テーマの概要画像診断技術分野では、AI応用や小型化などの新しいトレンドが見られる。昨年度のニー

ズ即応型特許出願技術動向調査では、分析診断という広範な技術分野についてAI応用技術の調査をしたが、本格的なAI応用期に入っていることから、AI応用の成果が数多く報告されている画像診断技術分野で深掘りしていく必要がある。それに加え、今年度の調査対象である超音波診断機器では小型化技術の調査も重要である。

技術区分

【特許調査条件】対象国（出願先）：日本、米国、欧州、中国、韓国、台湾、ブラジル、ロシア、インド、カナダ、ASEAN及びPCT

出願年（優先権主張年）： 2005年～2017年使用DB： Derwent Innovation検索日： 2020年3月10日

技術テーマ名： 超音波画像診断技術

大分類 中分類 小分類 技術区分番号

超音波画像診断装置

Ia_画像診断へのAI応用 I-a

①画質向上、ノイズ低減 I-a-①②領域認識、セグメンテーション I-a-②③異常部位検知、病変部位検知 I-a-③

B_ポータブル超音波診断装置 I-bC_CMUTベースの超音波診断装置 I-c

血管内超音波（IVUS)装置

IIa_画像診断へのAI応用 II-a

②領域認識、セグメンテーション II-a-②

(1)日本における医療へのAI適用に関する政策【医療分野におけるAIの活用に向けた政策】厚生労働省、内閣府が医療分野におけるAIの活用を目的と

して各種の政策を打ち出している。①保健医療分野におけるAI活用推進懇談会（厚労省）②保健医療分野AI開発加速コンソーシアム政府（厚労省）③ AI戦略2019（内閣府）④画像診断支援装置の製品評価指標（内閣府）⑤AIホスピタル（内閣府）

【 AI支援ツールを用いた場合の診断責任】AI支援ツールを用いた場合の診断責任について、厚生労

働省は2017年に、確定診断そのものをAIが行うことを否定している。ただし、2019年6月には、「人間とAIの協働などに関する他の分野での議論や技術的進展を見ながら、今後も（このような建前を継続するべきかについて）継続的な議論が必要」とされている。

(2) 米国におけるAIの研究開発に関する政策【AIイニシャティブ】

米国政府は「AI研究開発への投資」「AI資源の開放」「AIガバナンス基準の設定」「AI労働力の構築」「国際的な関与とAIの優位性の保護」の5つを指針として掲げている。

【2021年度予算】トランプ政権は2021年度におけるAI領域への研究開発投

資を、2020年度の9.73億ドルから約20億ドルへ大幅に増額することを議会に要求している

超音波画像診断技術 – 市場・政策動向 -

市場動向 政策動向

(1)超音波画像診断装置の世界市場の推移

3

(2) 業界相関図

企業間で吸収合併が行われている。

最近では、2019年12月に日立製作所の画像診断機器事業が富士フイルムに譲渡された。

富士フイルム

日立メディコ

日立製作所画像診断機器事業

東芝メディカルシステムズキヤノンメディカル

システムズ

横河メディカルシステムズ GE横河メディカルシステムズ

Vingmed(米)

GEヘルスケアバイオサイエンスGEヘルスケア

ジャパン

GEヘルスケア(米)Diasonic Vingmed(イスラエル)

Kretztechnik(オーストリア)

持田製薬 持田メディカルシステム持田シーメンス

メディカルシステムシーメンス・ジャパン

シーメンス(独)Quantum(米) シーメンスウルトラサウンド(独)

Acuson(米)

Zonare(米) Mindray(中)

ヒューレットパッカード(米)Agilent Technologies(米)

医療機器部門

フィリップス(オランダ)

ボルケーノ(米)

ATL(米)

パナソニックヘルスケア超音波事業部 コニカミノルタ

日本無線 アロカ 日立アロカメディカル

Sonosite(米)

1950年独立

2016年買収

2011年子会社化

2011年買収

2016年吸収合併

2019年買収

2013年買収

2011年買収

1994年GEが70%出資

2009年合併

1998年買収

2001年買収

2003年分社化

2004年シーメンスより超音波診断装置の事業譲渡 2013年

吸収

1994年買収

1991年買収

2000年買収

吸収

1999年スピンアウト2013年買収

1999年分社化

2001年買収

1999年買収

2014年買収

2017年日本における経腟用超音波画像診断装置

の販売事業を譲渡

カテーテル超音波装置大手

Medison(韓) 三星電子(韓)

2011年買収

出典)富士キメラ総研「メディカルソリューション市場調査総覧2018」を基に作成

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023

(実績) (見込) (予測) (予測) (予測) (予測) (予測)

金額（百万円）

数量（台）

年

数量(台) 金額(百万円)

超音波画像診断技術 –特許出願件数推移 -

出願先国別の推移と比率出願人国籍別の推移と比率

各国・地域への出願を見ると、年間出願件数は2008年から緩やかに増加し、2014年で5,681件のピークを示し、その後は減少傾向に転じている。出願人国籍別にみると、2008年までは米国籍出願人による出願件数が最多であったが、その後は、2015年まで日本国籍出願人による出願件数が最多であった。 出願先国別の出願件数は、米国への出願が2005年から20016年までの期間を通して最多である。日本への出願件数は2014年まで2番目に多かったが、2015年以降は中国への出願件数がそれを上回っている。

4

4 597 4,277 4,208 4,107 4,264

4,598 4,839

5,505 5,302

5,681

5,100 4,797

3 094

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

合計出願件数

出願人国籍(

地域)

別出願件数

出願年(優先権主張年)

日本国籍 米国籍 欧州国籍 中国籍 韓国籍 その他 合計出願人

国籍(地域)合計

60,369件

優先権主張2005～2017年

(a) 全体推移

注） 2016年以降は、データベース収録の遅れ、PCT出願の各国移行のずれなどで、全出願データを反映していない可能性がある。

(c) 比率

日本国籍17,137件

28.4%

米国籍16,146件

26.7%

欧州国籍13,298件

22.0%

中国籍4,089件

6.8%

韓国籍5,595件

9.3%

台湾籍645件

1.1%

伯国籍23件

0.0%

露国籍1,133件

1.9%

印国籍150件

0.2%

加国籍851件

1.4%

ASEAN76件

0.1%

その他1 226件

2.0%

合計60,369件

優先権主張: 2005～2017年

4,597 4,277 4,208 4,107 4,264

4,598 4,839

5,505 5,302

5,681

5 100 4,797

3 094

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

合計出願件数

出願先国(

地域)

別出願件数

出願年(優先権主張年)

日本 米国 欧州 中国 韓国 その他 合計出願先

国(地域)合計

60,369件

優先権主張2005～2017年

(a) 全体推移

注） 2016年以降は、データベース収録の遅れ、PCT出願の各国移行のずれなどで、全出願データを反映していない可能性がある。

(c) 比率

日本13,261件

22.0%

米国18,074件

29.9%

欧州9,763件

16.2%

中国9,521件

15.8%

韓国3,642件

6.0%

台湾483件

0.8%

伯国638件

1.1%

露国1,656件

2.7%

印国1,450件

2.4%

加国1,634件

2.7%

ASEAN247件

0.4%

合計60,369件

優先権主張: 2005～2017年

超音波画像診断技術 – 主要国(地域)間の出願件数収支 -

いずれの国籍・地域においても、自国・地域以外への出願が積極的に行われている。

特に欧州国籍の出願人は欧州域内への出願件数（4,207件）の2倍以上（9,091件）を地域外に出願している。日本国籍出願人は中国への出願件数が欧州への件数を上回っている。

5

日本国籍

2,156件

22.6%

米国籍

1,501件

15.8%

欧州国籍

1,747件

18.3%

中国籍

3,479件

36.5%

韓国籍

337件

3.5%

台伯露印加

ASEAN国籍

182件

1.9% その他

119件

1.2%

日本国籍

170件

4.7% 米国籍

557件

15.3%

欧州国籍

320件

8.8%

中国籍

29件

0.8%

韓国籍

2,511件

68.9%

台伯露印加

ASEAN国籍

32件

0.9%

その他

23件

0.6%

日本国籍

1,542件

15.8%

米国籍

2,580件

26.4%欧州国籍

4,207件

43.1%

中国籍

111件

1.1%

韓国籍

896件

9.2%

台伯露印加

ASEAN国籍

184件

1.9%

その他

243件

2.5%

日本国籍

8,953件

67.5%

米国籍

2,003件

15.1%

欧州国籍

1,686件

12.7%

中国籍

41件

0.3%

韓国籍

396件

3.0%

台伯露印加

ASEAN国籍

93件

0.7% その他

89件

0.7%

日本国籍

4,091件

22.6%

米国籍

7,615件

42.1%

欧州国籍

3,440件

19.0%

中国籍

338件

1.9%

韓国籍

1,396件

7.7%

台伯露印加

ASEAN国籍

619件

3.4% その他

575件

3.2%

日本国籍

225件

3.7%

米国籍

1,890件

30.9%

欧州国籍

1,898件

31.1%

中国籍

91件

1.5%

韓国籍

59件

1.0%

台伯露印加

ASEAN国籍

1,768件

28.9%

その他

177件

2.9%

中国への出願9,521件

韓国への出願3,642件

欧州への出願9,763件

日本への出願13,261件

米国への出願18,074件

557件

2,003件

2,580件

1,501件

1,396件

396件

896件

337件

4,091件

170件

1,542件

2,156件

3,440件

320件

1 686件

1,747件

338件

29件

41件

111件

優先権主張2005年-2017年

台伯露印加ASEANへの出願6,108件

225件

1,890件

1,898件

91件

59件

93件

619件

184件

182件 32件

超音波画像診断技術 – 出願人別出願ランキング -

【出願全体】出願人別の出願件数はフィリップス（オランダ）の6,232件、キヤノンの5,563件、三星電子（韓国）の4,117件の順である。

6

出願人別出願ランキング

順位 出願人 出願件数 順位 出願人 出願件数

1 フィリップス(オランダ) 6,232 11 バイオセンス・ウェブスター(米国) 664

2 キヤノン 5,563 12 メドトロニック(米国) 642

3 三星電子(韓国) 4,117 13 ボストン・サイエンティフィック(米国) 465

4 日立製作所 2,764 14 シンセン・マインドレー・バイオメディカル・エレクトロニクス(中国) 465

5 ゼネラル・エレクトリック(米国) 2,547 15 パナソニック 345

6 富士フイルム 2,070 15 バタフライ・ネットワーク(米国) 327

7 シーメンス(ドイツ) 1,819 17 テルモ 326

8 オリンパス 1,471 18 セント・ジュード・メディカル(米国) 301

9 コニカミノルタ 1,058 19 Bracco(イタリア) 274

10 セイコーエプソン 888 20 ハートフロー(米国) 239

出願人別出願ランキング（出願全体）

超音波画像診断技術 – 出願人別出願ランキング（出願先国・地域別） -

7

出願人別出願ランキング（出願先国・地域別）

出願先: 日本 出願先: 米国 出願先: 欧州

順位

出願人名 出願件数 順位 出願人名 出願件数 順位 出願人名出願件数

1 キヤノン 2,890 1 フィリップス(オランダ) 1,489 1 フィリップス(オランダ) 1,310

2 日立製作所 1,636 2 キヤノン 1,466 2 三星電子(韓国) 792

3フィリップス(オランダ)

1,101 3 三星電子(韓国) 1,154 3 シーメンス(ドイツ) 572

4 富士フイルム 942 4ゼネラル・エレクトリック(米国)

922 4 キヤノン 332

5ゼネラル・エレクトリック(米国)

689 5 シーメンス(ドイツ) 696 5ゼネラル・エレクトリック(米国)

325

出願先: 中国 出願先: 韓国

順位

出願人名出願件数

順位

出願人名出願件数

1 フィリップス(オランダ) 1,028 1 三星電子(韓国) 1,540

2 キヤノン 772 2 シーメンス(ドイツ) 137

3ゼネラル・エレクトリック(米国)

378 3ゼネラル・エレクトリック(米国)

126

4 日立製作所 348 4ALPINION Medical Systems(韓国)

109

5

シンセン・マインドレー・バイオメディカル・エレクトロニクス(中国)

302 5 西江大学校(韓国) 85

出願先: PCT

順位

出願人名出願件数

1フィリップス(オランダ)

1,439

2日立製作所

536

3キヤノン

462

4富士フイルム

380

5オリンパス

325

フィリップス（オランダ）、キヤノン、ゼネラル・エレクトリック（米国）が日本、米国、欧州、中国のいずれでも5位以内となっている。

超音波画像診断技術 – 技術区分別の特許出願動向 -

8

技術区分別の出願件数

超音波画像診断装置全体の出願件数は60,369件で、そのうち、ポータブル超音波診断装置に関するものが2,138件、CMUTベースの超音波診断装置に関するものが691件、血管内超音波（IVUS）装置に関するものが1,802件であった。AIの応用に関するものは超音波画像診断装置全体で715件（1.2%）、血管内超音波（IVUS）装置に関するもので27件（1.5%）であった。

60,369

715

59

209

145

2,138

691

1,802

27

8

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000

I_超音波画像診断装置

I-a_画像診断へのAI応用

I-a-①画質向上、ノイズ低減

I-a-②領域認識、セグメンテーション

I-a-③異常部位検知、病変部位検知

I-b_ポータブル超音波診断装置

I-c_CMUTベースの超音波診断装置

II_血管内超音波（IVUS）装置

II-a_画像診断へのAI応用

II-a-②領域認識、セグメンテーション

出願件数

技術区分

技術区分別の出願件数

超音波画像診断技術 – 技術区分別出願件数推移 -

技術区分別-出願人国籍(地域)別の特許出願件数

9

17,137 16,146 13,298 4,089 5,595 645 23 1,133 150 851 76 1,226

87 246 221 41 61 20 3 10 12 2 12

2 29 8 6 10 1 3

23 71 57 12 32 3 6 3 2

25 59 29 4 18 5 3 2

602 556 308 115 464 18 1 4 32 38

224 259 141 13 49 5

311 544 797 27 25 9 34 55

2 3 22

1 7

I_超音波画像診断装置

I-a_画像診断へのAI応用

I-a-①画質向上、ノイズ低減

I-a-②領域認識、セグメンテーション

I-a-③異常部位検知、病変部位検知

I-b_ポータブル超音波診断装置

I-c_CMUTベースの超音波診断装置

II_血管内超音波（IVUS）装置

II-a_画像診断へのAI応用

II-a-②領域認識、セグメンテーション

日本 米国 欧州 中国 韓国 台湾 ブラジル ロシア インド カナダ ASEAN その他優先権主張

2005～2017年

出願人国籍・地域

技術区分

各技術区分間で概ね同様の件数比率分布となっている。ただし、AI応用に関しては、米国籍と欧州国籍の出願人がそれぞれ全体の30%強の出願を行っており、その多さが注目される。

順位 出願人 出願件数1 シーメンス(ドイツ) 93

2 フィリップス(オランダ) 52

3 三星電子(韓国) 40

4 ウォーターズ(米国) 39

5 キヤノン 31

出願人別の出願件数(I-a_画像診断へのAI応用)

出願人としては、シーメンス（ドイツ）の93件、フィリップス（オランダ）の52件、三星電子（韓国）の40件、ウォーターズ（米国）の39件、キヤノンの31件の順である。

超音波画像診断技術 – 技術区分別出願件数推移 -

いずれの装置も2012年～2014年にピークを示したのち、減少傾向にあることが観測される。この中で、AI応用に関する出願は、2015年以降に増加を示している。

10

技術区分別出願件数推移

4,597 4,277 4,208 4,107 4,264 4,598 4,839 5,505 5,302 5,681 5,100 4,797 3,094

13 21 29 60 24 19 27 45 60 57 120 109 131

5 4 1 1 3 1 1 19 16 8

10 7 10 12 8 10 14 17 27 38 27 29

1 5 2 7 5 8 18 9 11 41 11 27

42 51 86 111 94 109 133 265 263 222 302 286 174

60 39 44 23 29 79 32 87 65 85 70 45 33

125 66 108 65 130 159 82 261 206 209 136 175 80

1 1 7 3 9 4 2

1 6 1

I_超音波画像診断装置

I-a_画像診断へのAI応用

I-a-①画質向上、ノイズ低減

I-a-②領域認識、セグメンテーション

I-a-③異常部位検知、病変部位検知

I-b_ポータブル超音波診断装置

I-c_CMUTベースの超音波診断装置

II_血管内超音波（IVUS）装置

II-a_画像診断へのAI応用

II-a-②領域認識、セグメンテーション

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

出願年（優先権主張年）

技術区分

注） 2016年以降は、データベース収録の遅れ、PCT出願の各国移行のずれなどで、全出願データを反映していない可能性がある。

技術区分別出願件数推移

超音波画像診断技術 – 指定出願人の特許出願動向 -

・画像診断へのAI応用ではシーメンス（ドイツ）が、他の出願人をリードしている。・ポータブル超音波診断装置では、ゼネラル・エレクトリック（米国）と日立製作所、バタフライ・ネットワーク（米国）が高い出願件数比率を示している。・CMUTベースの超音波診断装置では、バタフライ・ネットワーク（米国）が高い出願件数比

率を示している。・血管内超音波（IVUS）装置ではフィリップス（オランダ）の出願件数の多いことが注目される。

11

指定出願人の技術区分別出願件数

シーメンス(ドイツ)

ゼネラル・エレクトリック(米国)

フィリップス(オランダ)

キヤノン

日立製作所

コニカミノルタ

富士フイルム

シンセン・マインドレー・バイオメディカル・エレクトロニクス(中国)

メドトロニック(米国)

ボストン・サイエンティフィック(米国)

バタフライ・ネットワーク(米国)

バイオセンス・ウェブスター(米国)

I: 超音波画像診断装置; I-a: 画像診断へのAI応用; I-a-①: 画質向上、ノイズ低減

I-a-②: 領域認識、セグメンテーション; I-a-③: 異常部位検知、病変部位検知

I-b: ポータブル超音波診断装置; I-c: CMUTベースの超音波診断装置

II: 血管内超音波（IVUS）装置; II-a: 画像診断へのAI応用; II-a-②: 領域認識、セグメンテーション

出願人

1,819 93 6 14 9 13 44 9

2,547 21 6 5 1 183 26 23

6,232 52 1 18 9 157 126 597 7 7

5,563 31 2 6 10 64 53 18

2,764 2 1 112 79 14

1,058 12 9 8 29 8

2,070 76 49 26

465 2 2 11

642 1 24

465 2 10 66

327 10 52 63 4

664 5 88

I I-a I-a-① I-a-② I-a-③ I-b I-c II II-a II-a-②

優先権主張

2005～2017年技術区分

超音波画像診断技術 – 指定出願人の特許出願動向 -

12

指定出願人の出願先国別出願件数

指定出願人別の特許出願件数推移

・欧州の出願人（シーメンス（ドイツ）とフィリップス（オランダ））は欧州域内での出願を上回る件数を米国に出願している。特に、フィリップス（オランダ）は日本、中国へも地域内と比肩する件数を出願し、ロシアやインドへも相当数を出願している。

・バイオセンス・ウェブスター（米国）は欧州への出願が自国への件数を上回り、日本と中国へも自国への出願と比肩する件数を出願している。

118 696 572 280 137 5 10 1

689 922 325 378 126 5 11 3 69 12 7

1,101 1,489 1,310 1,028 39 22 218 332 594 73 26

2,890 1,466 332 772 64 3 12 13 11

1,636 487 276 348 8 4 5

615 266 57 100 8 2 10

942 601 230 247 16 11 2 3 17 1

150 12 302 1

65 289 136 73 9 1 5 2 10 51 1

82 187 109 33 3 2 1 3 45

27 111 30 27 25 47 23 37

94 109 143 103 38 38 3 42 94

日本 米国 欧州 中国 韓国 台湾 ブラジル ロシア インド カナダ ASEAN

出願先国

優先権主張

2005～2017年

シーメンス(ドイツ)

ゼネラル・エレクトリック(米国)

フィリップス(オランダ)

キヤノン

日立製作所

コニカミノルタ

富士フイルム

シンセン・マインドレー・バイオメディカル・エレクトロニクス(中国)

メドトロニック(米国)

ボストン・サイエンティフィック(米国)

バタフライ・ネットワーク(米国)

バイオセンス・ウェブスター(米国)

309 170 114 132 104 94 114 115 114 146 169 133 105

253 251 379 157 191 240 226 230 152 173 81 105 109

384 564 301 314 420 397 482 799 570 805 546 485 165

241 260 388 454 441 535 596 655 531 485 331 357 289

240 287 269 236 253 322 172 222 164 200 167 129 103

29 59 48 94 124 100 102 67 104 59 74 99 99

102 106 104 165 132 175 332 261 165 155 159 165 49

32 42 74 27 43 38 25 20 51 30 38 18 27

17 32 53 103 36 43 45 107 34 56 28 55 33

84 34 29 54 46 32 35 24 32 10 36 35 14

19 44 68 60 96 40

151 94 104 37 10 31 25 21 37 28 57 69

出願年（優先権主張年）

注）2016年以降はデータベース収録の遅れ、 PCT出願の各国以降のずれ等で

全出願データを反映していない可能性がある。

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

シーメンス(ドイツ)

ゼネラル・エレクトリック(米国)

フィリップス(オランダ)

キヤノン

日立製作所

コニカミノルタ

富士フイルム

シンセン・マインドレー・バイオメディカル・エレクトロニクス(中国)

メドトロニック(米国)

ボストン・サイエンティフィック(米国)

バタフライ・ネットワーク(米国)

バイオセンス・ウェブスター(米国)

超音波画像診断技術 – 論文動向 -

・超音波画像診断装置へのAI応用として抽出された論文の総件数は130であった。

・論文の年別発表件数は2017年から急増を示し、2016年の6件から2019年には35件に達している。

【論文発表件数推移】

調査対象DB: Web of Science調査対象年: 2005年～2019年(発行年)検索日:2020年3月10日 13

順位

著者所属機関 発表件数

1 Seoul National Univ (韓国) 6

2 Shenzhen Univ (中国) 5

2 Univ College Hospital (英国) 5

4 Fudan Univ (中国) 4

4 Zhejiang Univ (中国) 4

6 Shanghai Univ (中国) 3

6 Johns Hopkins Univ (米国) 3

6 Univ Ulsan (韓国) 3

6 Univ Pennsylvania (米国) 3

順位 著者所属機関 発表件数

1 Jurkovic, Davor (英国) 5

2 Wu, Fa (中国) 3

2 Zhou, Shichong (中国) 3

2 Ma, Jinlian (中国) 3

2 Shi, Jun (中国) 3

2 Kong, Dexing (中国) 3

【研究者所属機関別論文発表件数】

【研究者別論文発表件数】

1 12

13 3

54

21

5

2

67

3

76

15

21

35

0

5

10

15

20

25

30

35

40

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019

論文件数

論文発行年

注）2019年の論文件数はデータベースへの収録遅れなどで全数が反映されていない可能性がある。

超音波画像診断技術 – まとめ -

• 医療へのAI技術の応用促進に向けて、日本、米国で政策がすすめられている。

• 全体の出願件数は調査期間（出願年：2005～2017年）において、2014年をピークとして、その後減少傾向にある。

• 出願人としては、フィリップス（オランダ）、キヤノン、ゼネラル・エレクトリック（米国）が日本、米国、欧州、中国のいずれの国（地域）でも出願件数が上位（5位以内）に位置づけられる。

• AI応用に関する出願は、母体に対する比率は1%強であるが、2015年以降増加を示している。シーメンス（ドイツ）の出願件数が、他の出願人をリードしている。（AI応用技術や小型化技術は話題になっているものの、特許出願数で見ると大きな割合を占めているわけではない。）

• ポータブル超音波診断装置では、ゼネラル・エレクトリック（米国）と日立製作所、バタフライ・ネットワーク（米国）が高い出願件数比率を示している。

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