太陽光発電:そのしくみと力、可能性ksakurai.nwr.jp/r/slides/kougi/20081208-niigata-web.pdf2008/12/08...
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太陽光発電そのしくみと力可能性産業技術総合研究所 太陽光発電研究セ タ産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター
櫻井 啓一郎
新潟大学工学部機能材料工学科 特別講義資料
20081217 web公開版httpksakurainwrjpRslidesKougi
産総研 太陽光発電研究センター概要
場所場所茨城県つくば市
チーム構成bull結晶シリコンbull薄膜シリコンbull薄膜シリコンbull化合物薄膜bull評価システムbull有機新材料bull産業化戦略人員構成人員構成bull研究員bullポスドク学生 院生(連携大学院)bull学生院生(連携大学院)bullテクニカルスタッフbull企業企業bulletc 百数十名httpunitaistgojprcpv
京都育ち
櫻井略歴京都育ち子供の頃から機械好き10歳からハンダゴテとパソコンを仕込まれる子供の頃からなんとなくハカセになろうと思っていた子供の頃からなんとなく カセになろうと思って た1985年のつくば万博の頃には科学少年にそのまま工学部に入学
まま 学 カ 道そのまま工学ハカセの道へ7年前に万博の街へ面白そうなので太陽電池のお仕事を始める面白そうなので太陽電池のお仕事を始めるそのままハマって現在に至る
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
背景1エネルギー自給の必要性原油価格の推移 ウラン価格の推移
60
50
ラン
1ポ
ンド
)
原油価格の推移 ウラン価格の推移
データ出典米エネルギー情報局(EIA)
100
120
140
レル
)
Source Energy Information Administration(All Countries Spot Price FOB Weighted by Estimated Export Volume)
40
30
米ド
ル
酸化
ウラ
60
80
100
格(米
ドル
バ
レ
20
10
0
ウラ
ン価
格(米
0
20
40
原油
価格
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい 長期的には値上がり基調の予測
0
20082006200420022000199819961994年
0
年
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい長期的には値上がり基調の予測 [EIA]原油価格が10$bbl上がると貿易収支が約16兆円悪化する(larrrarr日本の貿易黒字年間10兆円前後)今年の夏は火力発電の燃料代も約20円kWh以上にまた今後は排出権の影響も無視できない
原子力の場合はコストへの影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化している原子力の場合は ト の影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化して る
石油やウランの価格が時々上がるのも問題だが変 が読 な が経済的 きな変動が読めないのが経済的に大きなリスク
(債権で言えばジャンク債に相当)
エネルギー供給面のリスク
化石燃料の価格変動のリスクは大きい年間平均10USDbblの上昇=約16兆円の損失年間平均 の 昇 約 兆円の損失rarr2008年だけで何兆円の損失になる国の競争力 経済力が削がれる国の競争力経済力が削がれる
質の低下 採掘コストの上昇 争奪戦のリスク質の低下採掘コストの上昇争奪戦のリスク安価で持続的なエネルギー源が不足
枯渇性燃料の利用には政治的地理的リスクも伴う枯渇性燃料 利用 政治的 地 的リ クも伴うそもそも国内にないものを無理矢理取ってくるのに社会はどれだけのコストを支払っている社会はどれだけのコストを支払っている
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
産総研 太陽光発電研究センター概要
場所場所茨城県つくば市
チーム構成bull結晶シリコンbull薄膜シリコンbull薄膜シリコンbull化合物薄膜bull評価システムbull有機新材料bull産業化戦略人員構成人員構成bull研究員bullポスドク学生 院生(連携大学院)bull学生院生(連携大学院)bullテクニカルスタッフbull企業企業bulletc 百数十名httpunitaistgojprcpv
京都育ち
櫻井略歴京都育ち子供の頃から機械好き10歳からハンダゴテとパソコンを仕込まれる子供の頃からなんとなくハカセになろうと思っていた子供の頃からなんとなく カセになろうと思って た1985年のつくば万博の頃には科学少年にそのまま工学部に入学
まま 学 カ 道そのまま工学ハカセの道へ7年前に万博の街へ面白そうなので太陽電池のお仕事を始める面白そうなので太陽電池のお仕事を始めるそのままハマって現在に至る
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
背景1エネルギー自給の必要性原油価格の推移 ウラン価格の推移
60
50
ラン
1ポ
ンド
)
原油価格の推移 ウラン価格の推移
データ出典米エネルギー情報局(EIA)
100
120
140
レル
)
Source Energy Information Administration(All Countries Spot Price FOB Weighted by Estimated Export Volume)
40
30
米ド
ル
酸化
ウラ
60
80
100
格(米
ドル
バ
レ
20
10
0
ウラ
ン価
格(米
0
20
40
原油
価格
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい 長期的には値上がり基調の予測
0
20082006200420022000199819961994年
0
年
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい長期的には値上がり基調の予測 [EIA]原油価格が10$bbl上がると貿易収支が約16兆円悪化する(larrrarr日本の貿易黒字年間10兆円前後)今年の夏は火力発電の燃料代も約20円kWh以上にまた今後は排出権の影響も無視できない
原子力の場合はコストへの影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化している原子力の場合は ト の影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化して る
石油やウランの価格が時々上がるのも問題だが変 が読 な が経済的 きな変動が読めないのが経済的に大きなリスク
(債権で言えばジャンク債に相当)
エネルギー供給面のリスク
化石燃料の価格変動のリスクは大きい年間平均10USDbblの上昇=約16兆円の損失年間平均 の 昇 約 兆円の損失rarr2008年だけで何兆円の損失になる国の競争力 経済力が削がれる国の競争力経済力が削がれる
質の低下 採掘コストの上昇 争奪戦のリスク質の低下採掘コストの上昇争奪戦のリスク安価で持続的なエネルギー源が不足
枯渇性燃料の利用には政治的地理的リスクも伴う枯渇性燃料 利用 政治的 地 的リ クも伴うそもそも国内にないものを無理矢理取ってくるのに社会はどれだけのコストを支払っている社会はどれだけのコストを支払っている
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
京都育ち
櫻井略歴京都育ち子供の頃から機械好き10歳からハンダゴテとパソコンを仕込まれる子供の頃からなんとなくハカセになろうと思っていた子供の頃からなんとなく カセになろうと思って た1985年のつくば万博の頃には科学少年にそのまま工学部に入学
まま 学 カ 道そのまま工学ハカセの道へ7年前に万博の街へ面白そうなので太陽電池のお仕事を始める面白そうなので太陽電池のお仕事を始めるそのままハマって現在に至る
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
背景1エネルギー自給の必要性原油価格の推移 ウラン価格の推移
60
50
ラン
1ポ
ンド
)
原油価格の推移 ウラン価格の推移
データ出典米エネルギー情報局(EIA)
100
120
140
レル
)
Source Energy Information Administration(All Countries Spot Price FOB Weighted by Estimated Export Volume)
40
30
米ド
ル
酸化
ウラ
60
80
100
格(米
ドル
バ
レ
20
10
0
ウラ
ン価
格(米
0
20
40
原油
価格
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい 長期的には値上がり基調の予測
0
20082006200420022000199819961994年
0
年
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい長期的には値上がり基調の予測 [EIA]原油価格が10$bbl上がると貿易収支が約16兆円悪化する(larrrarr日本の貿易黒字年間10兆円前後)今年の夏は火力発電の燃料代も約20円kWh以上にまた今後は排出権の影響も無視できない
原子力の場合はコストへの影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化している原子力の場合は ト の影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化して る
石油やウランの価格が時々上がるのも問題だが変 が読 な が経済的 きな変動が読めないのが経済的に大きなリスク
(債権で言えばジャンク債に相当)
エネルギー供給面のリスク
化石燃料の価格変動のリスクは大きい年間平均10USDbblの上昇=約16兆円の損失年間平均 の 昇 約 兆円の損失rarr2008年だけで何兆円の損失になる国の競争力 経済力が削がれる国の競争力経済力が削がれる
質の低下 採掘コストの上昇 争奪戦のリスク質の低下採掘コストの上昇争奪戦のリスク安価で持続的なエネルギー源が不足
枯渇性燃料の利用には政治的地理的リスクも伴う枯渇性燃料 利用 政治的 地 的リ クも伴うそもそも国内にないものを無理矢理取ってくるのに社会はどれだけのコストを支払っている社会はどれだけのコストを支払っている
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
背景1エネルギー自給の必要性原油価格の推移 ウラン価格の推移
60
50
ラン
1ポ
ンド
)
原油価格の推移 ウラン価格の推移
データ出典米エネルギー情報局(EIA)
100
120
140
レル
)
Source Energy Information Administration(All Countries Spot Price FOB Weighted by Estimated Export Volume)
40
30
米ド
ル
酸化
ウラ
60
80
100
格(米
ドル
バ
レ
20
10
0
ウラ
ン価
格(米
0
20
40
原油
価格
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい 長期的には値上がり基調の予測
0
20082006200420022000199819961994年
0
年
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい長期的には値上がり基調の予測 [EIA]原油価格が10$bbl上がると貿易収支が約16兆円悪化する(larrrarr日本の貿易黒字年間10兆円前後)今年の夏は火力発電の燃料代も約20円kWh以上にまた今後は排出権の影響も無視できない
原子力の場合はコストへの影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化している原子力の場合は ト の影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化して る
石油やウランの価格が時々上がるのも問題だが変 が読 な が経済的 きな変動が読めないのが経済的に大きなリスク
(債権で言えばジャンク債に相当)
エネルギー供給面のリスク
化石燃料の価格変動のリスクは大きい年間平均10USDbblの上昇=約16兆円の損失年間平均 の 昇 約 兆円の損失rarr2008年だけで何兆円の損失になる国の競争力 経済力が削がれる国の競争力経済力が削がれる
質の低下 採掘コストの上昇 争奪戦のリスク質の低下採掘コストの上昇争奪戦のリスク安価で持続的なエネルギー源が不足
枯渇性燃料の利用には政治的地理的リスクも伴う枯渇性燃料 利用 政治的 地 的リ クも伴うそもそも国内にないものを無理矢理取ってくるのに社会はどれだけのコストを支払っている社会はどれだけのコストを支払っている
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
背景1エネルギー自給の必要性原油価格の推移 ウラン価格の推移
60
50
ラン
1ポ
ンド
)
原油価格の推移 ウラン価格の推移
データ出典米エネルギー情報局(EIA)
100
120
140
レル
)
Source Energy Information Administration(All Countries Spot Price FOB Weighted by Estimated Export Volume)
40
30
米ド
ル
酸化
ウラ
60
80
100
格(米
ドル
バ
レ
20
10
0
ウラ
ン価
格(米
0
20
40
原油
価格
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい 長期的には値上がり基調の予測
0
20082006200420022000199819961994年
0
年
枯渇性燃料の価格変動の影響は大きい長期的には値上がり基調の予測 [EIA]原油価格が10$bbl上がると貿易収支が約16兆円悪化する(larrrarr日本の貿易黒字年間10兆円前後)今年の夏は火力発電の燃料代も約20円kWh以上にまた今後は排出権の影響も無視できない
原子力の場合はコストへの影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化している原子力の場合は ト の影響は比較的小幅しかしウランの争奪戦は激化して る
石油やウランの価格が時々上がるのも問題だが変 が読 な が経済的 きな変動が読めないのが経済的に大きなリスク
(債権で言えばジャンク債に相当)
エネルギー供給面のリスク
化石燃料の価格変動のリスクは大きい年間平均10USDbblの上昇=約16兆円の損失年間平均 の 昇 約 兆円の損失rarr2008年だけで何兆円の損失になる国の競争力 経済力が削がれる国の競争力経済力が削がれる
質の低下 採掘コストの上昇 争奪戦のリスク質の低下採掘コストの上昇争奪戦のリスク安価で持続的なエネルギー源が不足
枯渇性燃料の利用には政治的地理的リスクも伴う枯渇性燃料 利用 政治的 地 的リ クも伴うそもそも国内にないものを無理矢理取ってくるのに社会はどれだけのコストを支払っている社会はどれだけのコストを支払っている
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
エネルギー供給面のリスク
化石燃料の価格変動のリスクは大きい年間平均10USDbblの上昇=約16兆円の損失年間平均 の 昇 約 兆円の損失rarr2008年だけで何兆円の損失になる国の競争力 経済力が削がれる国の競争力経済力が削がれる
質の低下 採掘コストの上昇 争奪戦のリスク質の低下採掘コストの上昇争奪戦のリスク安価で持続的なエネルギー源が不足
枯渇性燃料の利用には政治的地理的リスクも伴う枯渇性燃料 利用 政治的 地 的リ クも伴うそもそも国内にないものを無理矢理取ってくるのに社会はどれだけのコストを支払っている社会はどれだけのコストを支払っている
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
背景2地球温暖化の危険性対策が足りない場合の予測結果は 極めて厳しいものです
シナリオ別の平均気温上昇量の予測温暖化ガス排出の想定シナリオ
対策が足りない場合の予測結果は極めて厳しいものです
(IPCC AR4 SYR Fig31より引用)
(世界大戦なみの被害が想定されるシナリオ)想定されるシナリオ)
CO2やメタンなどの排出量を思い切 て減らすと このように影響も小さくなります
引用IPCC AR4 WG1 SPM TS
CO2やメタンなどの排出量を思い切って減らすとこのように影響も小さくなります温暖化を充分に抑え込むには 2050年までに温暖化ガスの排出量を1990年の半分以下に減らさなければいけないと考えられています
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
経済からみた温暖化のリスク
地球温暖化は確かに危険そうだが不確実性もある(あくまでも「予測 なので 「100確実 はありえない)(あくまでも「予測」なので「100確実」はありえない)
rarr経済的リスクの見極めがその分むずかしい(本当はそれ自体もリスク)
でもビジネスから見ると影響はもっと確実切迫対策を進めていないと ペナルティが課されそう対策を進めていないとペナルティが課されそう
(排出権炭素税関税政治的不利hellip)対策にお金がかかる対策にお金がかかる
= 市場も巨大(経済の一部に)
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
温暖化懐疑論への対処医者かどうかぐらいは見分ける医者かどうかぐらいは見分ける
(厳しいこと言うけど 低限の自衛)
一次情報の信頼性確認重大事項はScience Nature PNAS あたりに重大事項はScienceNaturePNAS あたりに載ってないとおかしいそれ 外 掲載論文は 能性が高まるそれ以外の掲載論文はphishingの可能性が高まる論文や学会をでっち上げる輩も居る論文もない「専門家」なぞrdquoオレオレ詐欺rdquo同然
荒らし行為としての対処荒らし行為としての対処論点と関係ない個人攻撃データや論拠のねつ造屁理屈 論点すりかえ 重箱の隅 議論引き延ばし屁理屈論点すりかえ重箱の隅議論引き延ばしなどが出たら彼らの敗北宣言無視or排除
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽光発電が必要な理由ネ ギ 源としエネルギー源として
今後10年ほどで も安い電源の1つになりそう(今はク 高 けど ペ なら他 電源より安くなる)(今はクソ高いけどこのペースなら他の電源より安くなる)
持続的に利用可能(設備もリサイク 可能 放射性廃棄物も出さな )(設備もリサイクル可能放射性廃棄物も出さない)
量が膨大( れを使わないと世界の ネ ギ 需要はまかなえない)(これを使わないと世界のエネルギー需要はまかなえない)
温暖化対策として温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)温暖化ガスの排出量が少ない(化石燃料の数程度)
産業として競争力維持 国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争力維持rarr国内分自給+毎年数兆円輸出+波及効果競争敗退rarr累計数十兆円を輸入国の経済をも左右し得る規模の影響力国の経済をも左右し得る規模の影響力
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
地球に降り注ぐ太陽エネルギー
太陽
総放射エネルギー38times1026W
地球の大気圏に到達するエネルギー約 17約18times1017W = 180PW(1PW(ペタワット) = 1000TW(テラワット) = 106GW(ギガワット) = 109MW(メガワット) = 1012kW(キロワット))
(写真気象庁提供)
人類が消費するエネルギー
地表面に到達するエネルギー約85times1016W = 85PW
約13TW(テラワット)= 0013PW(ペタワット)
実際に人類が地上で収集可能な太陽エネルギー約1times1015W = 1PW (世界のエネルギー需要量の数十倍)約1times10 W 1PW (世界のエネルギ 需要量の数十倍)(BSorensen Energy Policy (1991) 386‐391)
ゴビ砂漠の面積で世界のエネルギー需要と同量を発電可能
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽エネルギーの使われ方(12)光光
(植物の光合成)rarr農林業バイオマスほぼあらゆる生物のエネルギー源
オゾン層の形成rarr紫外線を遮断オ 層 形成 紫外線を遮断採光太陽光発電殺菌浄化(日光浴)rarrビタミンD形成(日光浴)rarrビタミンD形成日時計
熱熱(大気の循環)rarr風力波力(水の循環) 水力 潮力(水の循環)rarr水力潮力暖房乾燥太陽熱温水器太陽熱発電
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽エネルギーの使われ方(22)
太陽熱利用 集熱器
温水暖房など
変換効率が高い蓄熱できる
照明家電
太陽光発電(太陽熱発電) 太陽電池など
家電
通信
( 太陽熱発電)
冷房
動力用途が広い(価値が高い)
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
そもそも太陽電池ってなんでしょう
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池とは一言で言うと太陽電池とは一言で言うと
光ー
電力
太陽電池(半導体を利用)
+(半導体を利用)
光のエネルギーを電力に変える半導体素子光の ネルギ を電力に変える半導体素子
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽光にあたるとhellip
普通の物の場合 太陽電池の場合普通の物の場合 太陽電池の場合
熱
光
熱
光光 光ー
電力
通常の物質 太陽電池(半導体を利用)
+
太陽光のエネルギーが熱に変わる
電力に変わる
太陽光のエネルギ が熱に変わる
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池のはじまりご先祖セレン光電池
セレンにごく薄い金をコーティングしたもので1883年に米国で発明当時の効率は1ほどでも原理は不明だった不明だけど光を当てると電気ができる現象=光電効果として照度測定などに使われた( 近までカメラの露出計などにも使われていた)( 近までカメラの露出計などにも使われていた)
原理の理論付けアインシュタインの「光量子仮説」1905年ごろ アインシュタインが光電効果を 量子論を用いて理論付け1905年ごろアインシュタインが光電効果を量子論を用いて理論付けここから現代科学の基礎「量子力学」や「相対性理論」が発達「半導体」についての理解も進展
初の現代的「太陽電池」ベル研究所のSolar Battery1954年 初の結晶シリコン太陽電池(効率6)
初の太陽電池付き人工衛星 バンガード衛星1958年打ち上げ以後灯台や宇宙用に使われるように
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
「光」ってなんなの電界
光は波(電磁波)の 種
電界
光は波(電磁波)の一種つまり「波」の性質を持つ
磁界
ところが電子や原子の大きさで見ると電 原 大 見 光は無数の小さな粒子のように振る舞うこのrdquo光の粒rdquoは「光子」と呼ばれる
補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念で補足「光子」(光量子)はアインシュタインが提唱した概念でその後の「量子論」の基礎ノーベル賞の受賞理由にもなった
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
光が物に当たると何が起こる
光を当てると光子が物の中の「電子」にぶつかる電子はあちこち動き回る
電子のエネルギーは終的に熱になる終的に熱になる(原子の振動)
‐‐‐ ‐
物質(金属木 ‐
‐
‐‐ ‐‐ ‐
(金属 木プラスチックなど) ‐
電子物質の中にた~くさんありマイナスの電荷を帯びている
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池以外の物の場合(イメージ)(イメージ)
光(光子)
‐ 熱や光を放出
安定な状態に戻るネルギ を電子(マイナスの電荷)
‐
安定な状態に戻るエネルギーを電子が吸収(不安定になる)‐
+ + +
原子核その他の電子
熱になる(暖まる)その他の電子
(全体はプラスの電荷)(暖まる)
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
そもそも「電力」ってなに
電子
負荷(電球モーターヒーターなど)
電力=電圧times電流 =電気的なエネルギー電圧=電子を押し流そうとする力
‐‐
電子
導線(銅 アルミなど)
電圧=電子を押し流そうとする力電流=単位時間あたりに電子が流れる量
(ただし定義上「電流の向き」と「実際に電子が流れる向き」は逆)(銅アルミなど) 「実際に電子が流れる向き」は逆)
電力量=電力times時間 =電気的なエネルギー量(「電流」の向き)
水に例えるならば電圧=水圧
負荷(水車)
電圧=水圧電流=流量(単位時間あたりに流れる量)電力=水圧times流量(水車の出力に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)電力量=水圧times流量times時間(水車にさせた仕事量に対応)
のような概念
電力とは電子を抵抗に逆らって押し流すエネルギー
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
光が太陽電池に当たると何が起こる太陽電池では電子が一方向に流れるこれに電線をつないで流すとldquo電力rdquoとして使える
‐
‐‐
‐
‐ ‐‐
‐
太陽電池(2種類の半導体を ‐ ‐‐
‐‐
‐重ねた構造)
水色原子と結びついて動かない電子 (「価電子」)オレンジ色 光子にぶつかられてエネルギ を持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)オレンジ色光子にぶつかられてエネルギーを持った電子 (「自由電子」または「伝導電子」)
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の場合(イメージ)
光(光子)
エネルギーを吸収して自由電子になる
‐光(光子)
電子を誘導する「坂」で
‐‐‐
電子を誘導する「坂」で外に押し出す(半導体を利用)
‐
‐外部の電気回路で
電子の持つエネルギー
気仕事をする(エネルギーを放出)
++
原子核その他の電子(全体はプラスの電荷を帯びた
「正孔」になる)
元のエネルギー準位に戻る
電子を押し流す力(電力)に変わる「正孔」になる) 電子を押し流す力(電力)に変わる
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
専門的解説資料少々専門的解説資料少(大学の専門課程レベル
興味ない人は「太陽電池の性質 まで興味ない人は「太陽電池の性質」まで飛ばして下さい)飛ばして下さい)
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
基礎知識半導体
‐
+ +
‐
伝導帯(電子が動きやす
ギー
ー
ギー
(電子が動きやすいエネルギー帯)
伝導電子(ーに帯電)
光(光子)
‐ ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
価電子帯 ‐ ‐‐つエ
ネル
ギ
禁制帯(電子が存在しにくい)
+
光(光子)
電子
の持
つ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
電子
の持
つ +正孔(電子が不足している場所
+に帯電)
電 電帯電)
光や熱によって価電子が励起され伝導電子(自由電子)になる
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
基礎知識導体絶縁体半導体(2)導体 絶縁体 半導体導体 絶縁体 半導体
伝導帯(電子が動きやすい
ー エネルギー帯)
エネ
ルギ
ー
禁制帯‐
の持
つエ
禁制帯(電子が存在しにくい
エネルギー帯)‐
エネルギー(光熱など)
‐ ‐ ‐‐ 価電子帯(電子が動きにくい
エネルギー帯)
‐ ‐ ‐
電子 ‐ ‐ ‐
ギ ギエネルギ 帯)
室温の熱エネルギーだけで電子が動ける(金属伝導)
かなり大きなエネルギーがないと電子が動けない(電流が流れにくい)
ある程度のエネルギーで電子が動けるようになる
「禁制帯」があるかどうかで導体とそれ以外が分かれる禁制帯の幅は「価電子がどれだけ簡単に伝導電子になれるか」に影響する禁制帯の広さで半導体と絶縁体を区別(明確な境界は無い)
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
基礎知識n型とp型の半導体pー ー
エネ
ルギ
ー
エネ
ルギ
ー
‐ ‐
子の
持つ
エ
++ 子の
持つ
エ
電子 ++
電子
p型半導体 わずかに正孔が過剰 n型半導体 わずかに伝導電子が過剰
SiSi
PSi
SiSi
BSi
SiSi
Si SiSi Si
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
専門的な説明(14)
n型半導体p型半導体動きやすい電子(伝導電子)が多い
p電子の足りない場所(正孔)
が多いp型とn型の半導体を
-
-
+
+
-
-
+
+
接合したもの=いわゆる「ダイオード」
-+ -+
接合する
帯電する
接合領域(空乏層)
-
-
+
+
-
-
+
+
+
+
-
-(空乏層)
-+ -+
+
+-
電荷が打ち消し合う 反発して追い返される
電界
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
型半導体型半導体
専門的な説明(24)
+
n型半導体p型半導体
接合領域(空乏層)
---
+
+
+
ギー
内蔵電場によって追い返される
伝導帯
つエ
ネル
ギ
-+
価電子帯
禁制帯
電子
の持
つ電
位差
) +-
価電子帯
電 (電
互いに結びついて動けない電子と正孔
接合部分に電界が出来て安定する
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
光
専門的な説明(34)光
p n-+
電子
-
ネル
ギー
伝導帯
光(光子)持つ
エネ
禁制帯
+
正孔電子
の
価電子帯帯
接合領域から伝導電子が叩き出される
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
‐専門的な説明(44)
p ni
---
+
+
+
-+
‐
ー
電子が押し出される(起電力が発生)
-
エネ
ルギ
ー (起電力が発生)
‐
+
子の
持つ
エ
(外部の電気回路)
‐電界に押されて流れ出る
電子
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の動作(まとめ)
電子が光から
エネルギーを吸収した電子を外に押し出す
光
電子が光からエネルギーを受け取る
外に押し出す
外の電気回路で
‐
外の電気回路で仕事をする(エネルギーを放出)
‐ ‐+
‐‐‐
‐
薄くて広~いダイオード( 型と 型の半導体を積層)
+ + ++ ++
(p型とn型の半導体を積層)
体 ギ半導体を利用して光エネルギーを電力に直接的に変換する
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の性質
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
科学技術の固まり太陽電池
太陽電池に関連する学問太陽電池に関連する学問数学全般電子物性工学光物性工学電磁気学半導体工学光工学量子力学電気工学 電力工学 制御工学 情報工学電気工学電力工学制御工学情報工学
単純 ど奥がみかけは単純だけど奥が深い(ハマる)
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の基本構造
pn接合型太陽電池 色素増感太陽電池
光-
- +
+
n型半導体
p型半導体
+
+
半導体 電解質色素
多くの太陽電池がこの型式です
半導体(TiO2)
電解質色素
どちらも光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換しますが基本的な構造は異なります
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の分類(材料別)現在の主な太陽電池の材料による分類 単結晶シリコン
シリコン系
結晶シリコン
アモルファス
多結晶シリコン
微結晶シリコン (薄膜シリ )
太陽電池
アモルファスシリコン
微結晶シリコン
III‐V族多接合
(薄膜シリコン)
多接合型III V族多接合(GaAsなど)
CIGS系
ヘテロ接合(HIT)型
化合物系CIGS系
CdTe mc‐Si
有機系
色素増感
有機系
有機半導体
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の分類(形態別)厚みによる分類
結晶シリコン太陽電池 素子の厚み50~300μmぐらい現在の主流です
薄膜太陽電池
現在の主流です
素子の厚み数ミクロン以下省資源でフレキシブルなものも造れます今後普及が進む見込みです
接合数による分類
単接合型太陽電池 市販品の多くがこの型です単接合型太陽電池
多接合型太陽電池
市販品の多くがこの型です
特性の違う太陽電池を複数重ねて性能を高めた型です性能を高めた型です
動作原理による分類
pn接合型太陽電池
色素増感太陽電池
殆どの太陽電池はこの型です
これだけはちょっと動作原理が色素増感太陽電池 これだけはちょっと動作原理が違います
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
各種太陽電池の特徴
変換効率 省資源性 フレキシブル化 価格低下余地単結晶シリコン times 単結晶シリコン times 多結晶シリコン ~ times 薄膜シリコン 薄膜シリ ン HIT times CIGS
CdTe 色素増感 有機半導体 有機半導体 III‐V属多接合
それぞれ特徴がある(得意とする応用分野も異なる)
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
結晶シリコン太陽電池
モジュール
高純度シリコン
現在 も普及している太陽電池
純度
現在 も普及している太陽電池変換効率
単結晶20~22多結晶15~18
セル(15cm角 多結晶15 18
将来25LSIなどの半導体に使われるより
純度の低いシリコンを使用
(15cm角200μm厚ぐらい)
純度 低 を使用
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
結晶シリコン太陽電池の構造例
光
電極
高濃度ドープn型領域(n+)
反射防止膜光閉じこめ用
電極 反射防止膜times2
n型シリコン酸化膜
テクスチャ構造
n型シリコンp型シリコン
酸化膜厚み150~200μm
高濃度ドープp型領域(p+)裏面電極
厚み015mmほどのシリコン結晶ウエハから造る見た目は単純な黒っぽい板だが 中身は 新技術の塊見た目は単純な黒っぽい板だが中身は 新技術の塊
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
モジュール(パネル)の構造
電線(バスバー電極)
太陽電池(セル)
必要な電圧を得るため
セル(結晶シリコン太陽電池)一辺10~20cmほどの大きさ
必要な電圧を得るため複数のセルを直列接続します
辺10 20cmほどの大きさ
強化白板ガラス樹脂(EVA)
バックシート(樹脂など)
フレーム(金属枠)(金属枠)
モジュール(パネル)ガラスなどでセルや電極を保護します
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
ストリングアレイ
モジュールを何枚か接続したものを
ストリング( i )ストリング(string)と呼びます
直流で数十~数百ボルトの電圧を発生します
ストリングをいくつも並べたものを
アレイ( ) びますアレイ(array)と呼びます
発生した電力はパワーコンディショナーで家庭など 使 する交流 変換 ます家庭などで使用する交流に変換します接続箱
(直流数百ボルト)
(交流)
パワーコンディショナー
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
ヘテロ接合シリコン型(HIT型)太陽電池 構造例太陽電池の構造例
光 +電極導電膜
光閉じこめ用微細テクスチャ構造(両面とも)
p型i型a‐Si
n型c‐Si厚み85~200μm
i型n型a‐Si
導電膜
厚み85 200μm
-電極
光
結晶シリコンだけの場合より変換効率が高く温度特性も良い使 量も減ら るシリコンの使用量も減らせる
両面から受光して周りからの散乱光も利用できる
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
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温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
薄膜シリコン太陽電池
多接合型の応用例(提供富士アドバンストテクノロジー株式会社)
近シェアを伸ばしています高温に強い薄くて省資源大きめの面積が要るけど安価フレキシブルにもできる
変換変換効率単接合6~8多接合10~12将来 15以上将来15以上屋外用アモルファスシリコンモジュール
(提供三菱重工業株式会社)
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
薄膜シリコン太陽電池の基本構成光
基板(ガラスプラスチックなど)
透明電極
光
SnO2透明電極p型アモルファスシリコン
i型アモルファスシリコン(ドーピングされていない
純粋なアモルファスシリコン)
1μm未満純粋なアモルファスシリコン)
n型アモルファスシリコンアルミ電極
アモルファスシリコン太陽電池の構造例
光
基板
SnO2透明電極p型層
型層アモルファスシリコン太陽電池
i型層
n型層
p型層バッファ層
i型層 2~3μm
ァ リ 太陽電池(青色や緑色の光を利用)
微結晶シリコン太陽電池
電極
多接合型薄膜シリコン太陽電池の構造例
n型層
i型層 2 3μm(オレンジ色や赤色の光を利用)
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
薄膜シリコンの製法(プラズマCVD法)
アノード(電極)
CVD = Chemical Vapor Deposition(化学気相成長法)
原料ガスのプラズマ
基板製膜容器
ホルダー(支持金具)
製膜容
原料ガス(SiH4H2)
排気カソード(電極)
基板にプラズマ状にした原料ガスを照射してシリコンを堆積させます大きな面積の基板にも連続的に製膜できます
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
薄膜太陽電池モジュールの構造EVAやガラスで保護すると「モジュール」(パネル)になります
バックシートでなく 基板のガラスが薄膜太陽電池の場合いくつものセルが直列接続された大きな素子を一度に造ることができますこの太陽電池がむき出しの状態の素子は
ブ ば
バックシ トでなく基板のガラスが裏面材料を兼ねることもあります
「サブモジュール」や「サーキット」と呼ばれます
光吸収層(CIGSなど)
バッファ層(ZnS InSなど)
透明電極(ZnO)
裏面電極(Moなど)
光吸収層(CIGSなど)
+ -+
基板(青板ガラスプラスチック金属箔など)
2~4μm
0 05~2mm
CIGS系太陽電池モジュールの構造例
005~2mmぐらい
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
薄膜太陽電池の製造手順例基板の上に半導体薄膜を積み重ねながら同時に直列接続構造も造りこみます
基板
裏面電極製膜スパッタ法などを
す
切り分け(スクライビング)直列接続の構造を造るため
ザ 物 を す
(ガラスプラスチックセラミックス金属箔など)
用います レーザや刃物でセルを切り分けます
スクライビング光吸収層(半導体)製膜スパッタ気相成長(PVD)
透明電極等製膜(スパッタ法など)気 長( )
化学気相成長(CVD)などを用います 近は印刷の様な手法を用いる製品もあります
( ッタ法な )
(ひとつのセル)
スクライビング電極取り付け
あります (ひとつのセル)
larr(この図では3つのセルが直列接続になっています)
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
薄膜だと何が嬉しい直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制 高性能 高信頼性化)直列接続構造を造りやすい (製造コスト抑制高性能高信頼性化)
薄くて軽い (省資源フレキシブル可)
大面積基板を使った量産が可能任意形状に対応可能(コストダウンデザイン性向上)
helliphelliphellip
数m
角
helliphelliphellip
数
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
フレキシブルだと何が嬉しい
「曲がる」ことは実はさほど重要ではないもっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)もっとも大きな利点は「軽い」ことである(ガラスや金属枠がない)
体育館やスレート葺きなど強度のない屋根 人工衛星強度のない屋根 人工衛星
移動体
高速道路の防音壁マンションのベランダマンションのベランダ
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
アモルファスシリコンでの実例
スレート建材に貼り付けたモジュール
フレキシブルモジ ルフレキシブルモジュール
(提供富士電機アドバンストテクノロジー社)
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
CIGS太陽電池
軽量フレキシブルCIGS太陽電池(当センタ 作製 フレキシブルな
CIGSS太陽電池モジュール(ガラス基板上に形成)
(当センター作製フレキシブルなセラミックス基板などの上に太陽電池を形成)変換効率17以上
(ガラス基板上に形成)(提供昭和シェルソーラー株式会社)
いろんな長所を併せ持つ新型の太陽電池これから普及が見込まれています
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
CIGS太陽電池の製法
(加熱)
同時蒸着法( も高性能)
原料粒子塗布
印刷法( も安価)
基板
原料粒子塗布
原料蒸発源
基板
(加熱)
セレン化(硫化)法(中間的な性能と価格)
基板 (加熱)
セレン(硫黄)源金属(CuInGa)スパ タ源
セ ン(硫黄)源スパッタ源
低価格品から高性能品まで様々な製法があります
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
色素増感太陽電池
透明電極
半導体 電解質色素
透明電極
半導体(TiO2)
電解質色素製造が簡単でカラフルな太陽電池変換効率と耐久性の向上が目下の焦点です
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
有機薄膜太陽電池
p型とn型の有機半導体を混ぜ合わせて塗布したもの
基板+電極
太陽電池
電極
近研究が始まった太陽電池が構造が単純で「塗る」だけでも製造できる
カラフルフレキシブル軽量変換効率はまだ数程度だけど
玩具などから実用化が始まりそう玩具などから実用化が始まりそう(Konarka社など)
将来の超低コスト太陽電池の候補
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
多接合型太陽電池利用する光の色が異なる太陽電池を積層(スタック)して太陽光をより効率よく変換する
透明導電膜n型バッファ
CuGaSe (Eg~1 7eV)
n+InGaAsn+AlInPSin+InGaPSip InGaPZn
InGaPトップセル 透明導電膜
基板(ガラス)トップセル
CuGaSe2 (Eg 17eV)
CuAlO2 など
n型バッファCuInGaSe2 (Eg~1 1eV)
p InGaPZnp AlInPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+AlInPSin+InGaAsSip InGaAsZnp+ InGaPZn
トップセル
InGaAsミドルセル
トンネル接合
透明導電膜バッファp a‐Si
n a‐Sii a‐Si
p μ‐Siバッファ
アモルファスSiトップセル
ボトムセルCuInGaSe2 (Eg 11eV)
裏面電極
基板(青板ガラス箔ポリマー等)
p InGaPZnp++ AlGaAsCn++InGaPSin+InGaAsSi
n+Gep Ge基板
Geボトムセル
トンネル接合バッファ
p μ‐Si
n μ‐Si
i μ‐Si
透明導電膜電極
微結晶Siトップセル
ボトムセル
Si系スタックセル積層型ハイブリッド型等とも呼ばれます
III‐V族化合物系スタックセル桁違いに高価だけど高性能
CIS系スタックセル研究段階です
フレキシブルな製品などが販売されています
(i の表記はドーピングしていないことを示しますnとpの中間的な性質を持つ半導体層です)
宇宙用集光型システムなどで利用
(n+ p+ などの表記はドーピング濃度の違い電気的特性を微妙に変えてあることを示します)
Si系より性能が良くなりそう
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
集光型モジュール
光光
レンズで数百倍に集光集光
比較的高性能な太陽電池比較的高性能な太陽電池(ハイブリッド型シリコン太陽電池や化合物多接合型太陽電池など)
高性能な太陽電池にレンズで集光した強い光を当てて発電直射日光さえ豊富ならば普通の平板型モジュールよりコストパフォーマンスが良い常に太陽を追尾させて使用(直射日光専門)
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
集光式システム
(提供大同特殊鋼大同メタルシャープ)
太陽を追尾し 直射日光を集光して発電する太陽を追尾し直射日光を集光して発電する
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
量子ドット太陽電池
n型層
量子ド ト
中間層
量子ドット(大きさ数nm~数十nm)
周囲と性質の違う半導体を規則正しく並べる
p型層
基本的にはpn接合の太陽電池ですが入ってきた光を効率良く電力に変換するために量子ドットと呼ばれる構造を入れますこれには現在の半導体に用いられる微細加工技術をさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められますさらに高度化する必要があり 先端の技術開発が求められます
これはまだ基礎研究の段階ですしかし将来的には現在の太陽電池( 高約40)より高い60以上の変換効率やさらなるコストダウンを実現させるかも知れません以 の変換効率やさらなる トダウンを実現させるかも知れません
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
各種太陽電池の性能向上
(多接合の超高性能品(多接合の超高性能品はこの図に入っていない)
新型の太陽電池の性能が続々と実用域に
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
各種太陽電池のシェア推移予測
100新技術 有機系 新
太陽電池の技術別シェアの予測例
新技術(有機系新型多接合量子ドット利
用など)
50
薄膜シリコンCIGS CdTeなど
場シ
ェア
結晶シリコン
市場
0
10 (IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig115より再作成)
2005 2010 2020 2030 2040 2050
年
結 が 体 がこれまでは結晶シリコンが主体だったが今後は様々な種類のものが共存
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽電池の性質(再掲)
光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)光を直接(回転運動とか熱とか蒸気を介さずに)電力に変換
rarr 音や振動がない排ガスもないrarr 信頼性が高い ほとんどメンテいらずrarr 信頼性が高いほとんどメンテいらずrarr 燃料いらない
入射している光のエネルギー量に応じて発電入射している光のエネルギ 量に応じて発電rarr 蓄電機能はない
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽光発電システムのライフサイクル
発電用の燃料不要排ガスも騒音も燃料価格変動もなしCO2排出は製造などの過程だけ発電中はなし
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
温暖化ガスの排出量
水力
バイオマス火力(森林)
11
全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は稼働期間30年で計算波力と海洋温度差のデ タは古く これよりも向上が予想される
26~62
風力発電(寿命20年)
地熱
水力
再生可能エネルギ
11
15
25~34
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術)エネルギー17~31
31~48
~132 大幅削減(多くは数まで減少)
原子力発電
波力
海洋温度差
枯渇性ギ
132
~91
10~29 519~975
0 200 400 600 800 1000
化石燃料火力発電エネルギー 519~975
0 200 400 600 800 1000 発電量あたりの温暖化ガス排出量 (g‐CO2kWh)
温暖化ガス(CO2)の排出量を数以下に削減できる
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
エネルギーペイバックタイム(EPT)( )
水力
バイオマス火力(森林)
太陽熱温水器等(参考) 13~23
19~53
太陽光発電(最新技術)
風力発電(寿命20年)地熱
水力 060
097056~079
0 96~1 9
再生可能エネルギー
波力
海洋温度差
太陽光発電(旧来技術)
太陽光発電(最新技術) 096~19
14~26 ~60
~375
原子力(運転用燃料除く)
化石燃料火力
原子力
波力
040~131 4~5 0
(ペイバックしない)
枯渇性エネルギ
0 2 4 6 8 10
化石燃料火力(運転用燃料除く)
ギ バ タ 年
14~50 エネルギー
エネルギーペイバックタイム(EPT)(年)
集計 AIST RCPV 2008全て日本国内での見積もり出典は当センターwebページ参照風力は設計寿命の20年他は30年
エネルギー源としての性能も十分実用的
波力と海洋温度差のデータは古くこれよりも向上が予想される
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
システム構成
直流バッテリ(充電して使用する場合)
パワーコン
送電網へ逆潮流(売電)パワ コン
ディショナー(インバータ)
直流 交流
モジュールアレイ
(売電)
送電網から買電直流 交流
100V 設置した建物内で使用
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
家庭での太陽光発電の利用法昼間余剰電力を売電余剰電力を売電
太田市「パルタウン城西の杜」(太田市土地開発公社 bペ ジより引用)
夜間 雨天
(太田市土地開発公社webページより引用)
夜間雨天系統から買電
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
どこにでも設置できる
人工衛星移動体
家庭家庭事業所街路灯信号灯
壁でも屋根でも壁でも屋根でも冷却水がいらない騒音や排ガスもないメンテナンスも基本的に不要で 高信頼性メンテナンスも基本的に不要で高信頼性規模を選ばない(効率変わらない)
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
使用例
電卓 駐車券販売機 建物の屋根
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
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ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
建材一体型
駐車場の屋根材に使用した例採光窓に用いた例
バス停の屋根に用いた例
太陽電池は建物の屋根や壁採光窓など様々なところに取り付けることができます
半透過型太陽電池のアップ
特にこのような建材一体型の太陽光発電はBIPV (Building‐Integrated Photovoltaics)と呼ばれ関連市場がこれから大きく拡大すると予測されています
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
事故や災害に強い
小規模分散型の発電集中型の発電
影響量小短期間
小規模分散型の発電影響量大長期間
集中型の発電
短期間
弱点想定外のトラブルで止まりやすい影響範囲が広く大きい
長所システムが単純で止まりにくい個々のトラブルの影響範囲が狭くて小さい
復帰するまでの期間が長い 復帰するまでの期間が短い
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
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08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
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irrad
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e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
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油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
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格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
エネルギー自給率を高める
再生可能エネルギーは資源を持続的に国内で調達でき日本のエネルギー供給のリスクを低減します
枯渇性エネルギーの利用には将来のリスク(コスト)が伴います
本 供給 リ クを低減 す
風力発電風力発電
バイオマス太陽光発電
bull輸入価格の変動政治的なbull政治的なリスクbull温室効果ガスの大量排出bull核燃料利用のリスクなど
地熱マイクロ水力海洋温度差発電
など
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
昼間の需要ピークの補助に 適
電力需要
昼間の需要ピーク時だけ発電rarr余らない
が がらなrarrコストが上がらない
太陽光発電時間帯
発電出力
原発など余剰電力
時間帯
(負荷追従した場合)稼働率が下がる余剰電力の処理が必要
発電出力
余剰電力の処理が必要rarr設備が増えるほど高コストに
時間帯
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
分散配置によるならし効果
雲
helliphellip
雲
個々の設備の出力急変す
広い範囲に分散したくさ 備
足りない分は他方式の=急変する
力 力たくさんの設備の出力=なめらかに変化
足りない分は他方式の発電所でフォロー可能
出力
出力
時間 時間
分散してたくさん配置すれば変動しても充分実用になる
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
05
irrad
ianc
e [k ST007
ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
02
03i ST035ST009ST099ST095ST043ST008
実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
変動とならし効果の実例
0 8
09
1 ST062ST079ST063ST057ST055
東京電力管内 約20箇所における一日の出力推移の例
中央の赤線が平均 雲の通過で個々の出力は激しく変動
06
07
08
kWm
2]
ST055ST026ST082ST046ST034
激しく変動
数km以上離れると互いに打ち消し合う
0 3
04
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irrad
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ST015ST037ST030ST035
互いに打ち消し合うrarr合計ではずっと小さな
割合の変動に
01
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実際には数十万数百万箇所に導入されるrarrこれよりずっと滑らかに
0Time [min]
ST008total
rarrこれよりずっと滑らかに
時間
速い出力変動は送電網全体では大幅に均される
(注局所的な変動は別に検討対策の余地あり)
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
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太陽電池モジュール
原油700
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な太
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400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
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設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
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毎年
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入量
600
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世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
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各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
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発電
量(PW
再生可能エネル
10
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界の
年間
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その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
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)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
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015
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0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
導入の効果
あ を排
電力需要
電力
火力発電 1kWhあたり519~975gのCO2を排出(平均約690g‐CO2kWh)
太陽光発電 1kWhあたり17~48gのCO2を排出太陽光
差し引き1kWhあたり 471~958gのCO2を削減(平均約660g‐CO2kWh)
需要にぴったり追従できるわけではないので火力の発電所自体が減るわけではありません火力発電の燃料消費量を減らすことで 温暖化ガスの排出量を減らします
0 12 24時刻
火力発電の燃料消費量を減らすことで温暖化ガスの排出量を減らします火力発電の発電量は特に昼間に多いので太陽光発電が削減手段として適しています
実際の削減効果はその時の電力需要や今後の電力構成の推移などによっても変化しますが大雑把な計算ならば660g‐CO2kWhが削減効果の目安になります例えば100GWp(日本の年間発電量の約1割分)を導入したとしますと年間の排出削減量は約66Mt‐CO2年になり
日本の事業用電力由来のCO2排出量の約2割を削減できる日本全体のCO2排出量の約5を削減できる
ことになります
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
温暖化ガスの排出を減らす手法省エネルギー省エネルギ
建物の断熱車の燃費機器の省電力化
低排出なエネルギー源に切り替える太陽光風力バイオマス原子力太陽光風力バイオマス原子力
二酸化炭素を捕まえる(固定する)酸化炭素を捕まえる(固定する)森林の育成保全二酸化炭素回収貯留(CCS)酸化炭素回収貯留(CCS)
生活様式の工夫生活様式の工夫車をやめて電車バス自転車
1つの手法だけでは無理いろんな対策を使う必要あり
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
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総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
本日の構成
なぜ今太陽光発電か
太陽電池の原理太陽電池の原理
太陽電池 種類と製造法太陽電池の種類と製造法
太陽電池の性能と使いかた
太陽電池の現状と将来太陽電池 現状 将来
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
日本における太陽電池モジュールと原油の価格変化
モジュール(パネル)価格の推移
900
格(円
W
) 80
70
原油
(出典 IEA IEA-PVPS)
太陽電池モジ ル800
700ール
の価
格60
50
油輸
入価
格
太陽電池モジュール
原油700
600
電池
モジ
ュ 50
40
格(米
ドル
500
型的
な太
陽 30
20
バレ
ル)
400
典型
20062004200220001998199619941992年典 年出典
Indicative module prices in national currencies per watt in reporting countries IEA‐PVPSAverage Crude Oil Import Costs IEA
どちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらに頼る方が経済的なリスクが少ないどちらが産業としてより成長が見込める
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
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政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
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地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
太陽光価格低減の余地
コストを下げる技術は既に山のようにある(あとは普及させるだけという技術多数)rarr 技術自体はもう問題じゃなくて大量生産販売でコストを下げないとダメ
太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
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太陽光発電の市場予測
太陽光発電の導入量予測(累計)100倍以上
太陽光発電の市場予測例
1200
1000GW
p)250
300
量(GWp)
太陽光発電の市場予測例
出典EPIA Solar Generation V 2008
800
600導入
設備
量(G
(世界の電力総需要量の5~7を供給できる設備量)
100
150
200
毎年
の導
入量
600
400
200
世界
の累
計導
世界の累計導入量(出典EPIA 2008年)
2007 2010 2020 20300
50
世界
の毎
200
0
20302025202020152010
市場規模~2000億ユーロ
市場規模~300億ユーロ
現在Advanced Scenario 24 69 56 281
Moderate Scenario 24 53 35 105
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなう とも可能
20302025202020152010年
20年ほどで世界の電力の1割以上をまかなうことも可能
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
追加
設備
40
20
総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
000
2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
世界の発電量に占めるシェア各発電方式の発電量の予測( )
50
60
Wh)
各発電方式の発電量の予測(IEA)
30
40
50
発電
量(PW
再生可能エネル
10
20
界の
年間
発
その他の再生可能エネル
ギー
再生可能 ネルギー
0世界 太陽光太陽熱
風力
バイオマス
水力
出典IEA Energy Technology Perspectives Sep 2008 Fig215
ギ2050年までに発電量の半分を再生可能エネルギーにする必要性が指摘されている(挑戦的だが実現可能)
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
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追加
設備
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総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
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2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
ご静聴有難う御座いました御
光(光子)光(光子)
‐ 電子
+
参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
世界の状況1500
(出典PV News)
1000
1250
)
日本
ヨーロッパ
アメリカ
750
産量(MWp その他
250
500
年間生産
0
250
1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
米国 (Nellis空軍基地15MW)
(出典Wikipedia) 年(出典Wikipedia)
日本以外の地域は急速に増加中(多くは「フィードインタリフ制」を活用)
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
025
日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
80
太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
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0 15備容
量(G
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総設
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風力目標
風力 太陽光
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2008200620042002200019981996
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(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
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参考資料いろいろ太陽光発電全般
産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
日本の状況日本における太陽光発電設備の年間導入量日本における太陽光発電と風力発電の
030
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日本における太陽光発電設備の年間導入量
100
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太陽光目標 50~100GWp検討中
日本における太陽光発電と風力発電の2006年までの導入実績および目標
0 5
020
0 15備容
量(G
Wp)
80
60
量(G
Wp)
015
010
0 05
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設備
40
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総設
備容
風力目標
風力 太陽光
005
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2008200620042002200019981996
20
0
(3GWp)
darr導入実績
2008200620042002200019981996年
出典 IEA‐PVPS Trends in photovoltaic applications
Survey report of selected IEA countries between 1992 and 2006日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)
20302020201020001990年
注GWp = ギガワットピーク50~100GWp分の太陽光発電設備は日本の年間総発電量の約5~10分に相当 日本における風力発電導入量の推移(NEDO 20073)日本の年間総発電量の約5 10分に相当
2005年まで新エネルギー財団による助成で順調に拡大助成制度が無くなって減速助成制度 無くな 減速
目標達成には全く足りないペース(技術はあっても政策で負けている)
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
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産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
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「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
日本で導入可能な量住宅(戸建て集合)
公共施設
産業施設
未利用地など
合計集合) 設 設 地など
標準ケース
62 10 10 19 102 ス
技術開発前倒し 75 14 53 60 202前倒しケース
5 53 6
潜在量 207 14 291 7473 7984潜在量 207 14 291 7473 7984単位GWp 出典NEDO 平成17年度版 新エネルギー関連データ集
(ギガワットピーク)(200GWpは国内電力総需要の約2割を供給できる設備量)
(ギガ ワットピ ク)る設備量)
日本の全電力需要量の2割を供給できる晴れ 午前後な 殆ど を賄う も き晴れた日の正午前後なら殆どの電力需要を賄うこともできる置く場所はもっとあるけれどそれ以上は昼間の電力が余るので当面は不要
日本の今後の課題温暖化の危険性の認識
もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
温暖化への対処方法を知る省エネ再生可能エネルギー原子力CCSなどたくさんの手法の長所を組み合わせて対処する必要あり手間とお金をかける覚悟が必要
新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
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太陽電池の現状未来と教材化(PDF) hellip 中高の理科教員の方々へ向けた講演で使用した資料ですhttpksakurainwrjpRslidesPV4Education‐20071212pdf
政策的状況の簡単な整理記事政策 状況 簡単な 記事httppremiumnikkeibpcojpemcolumntoichi30indexshtml
「フィードインタリフ制度」(固定価格買取制度)に関する櫻井の分析と私見httpksakurainwrjpRslidesWhyFIT
温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
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もう逃げていられない(デマに振り回されないこと)
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新しい市場ルールの構築石油の使用量ではなく「二酸化炭素の排出量」が市場の基準になる変化を促す政策が必要
慌てず急げ
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
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環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
対策指針日本低炭素社会のシナリオ 二酸化炭素70削減の道筋httpwwwmizuho‐ircojpbook0806_lowcarbonhtml
まとめ太陽光発電は重要なエネルギー源である
技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギーを供給できる技術的には太陽電池だけでも全世界に充分なエネルギ を供給できる温暖化対策やエネルギー確保で困ったら人類には太陽光がある
太陽光発電は重要な産業である自動車産業並の規模になり経済の一部となるもちろん景気対策としても有効 地域経済にも貢献するもちろん景気対策としても有効地域経済にも貢献する
他の産業への波及効果も考えると恐ろしく影響が大きい(しかも国の肩入れが公認されている)(しかも国の肩入れが公認されている)
太陽電池の原理を完全に理解するには大学の専門課程の教育が必要勉強しましょうね(はぁと)
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入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
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産総研 太陽光発電研究センターの解説「太陽光発電とは」httpunitaistgojprcpvciabout_pvindexhtml
入門書「トコトンやさしい太陽電池の本」 hellip後半部から読んで下さい(汗入門書 ンやさ 太陽電池 本」 後半部 ら読 下さ (汗httppubnikkancojpcgi‐binhtmlcgii=ISBN978‐4‐526‐05795‐3
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温暖化問題全般ココが知りたい温暖化(国立環境研究所) httpwww‐cgerniesgojpqaqa_index‐jhtml
環境省パンフレット「STOP THE 温暖化 2008」httpwwwenvgojpearthondankastop2008indexhtml
地球温暖化への懐疑論に関する考察httpwebsfckeioacjp~masudakopublgeoscikaigironhtml
図解雑学 地球温暖化のしくみhttpwwwamazoncojpoASIN4816345140
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