運用報告書（全体版）2016年12月期（2016年１月１日～2016年12月31日）

ｉシェアーズ ゴールド・トラスト

iShares Gold Trust

米ドル建／オープンエンド契約型外国投資信託

米国デラウェア籍法定トラスト

受益者のみなさまへ

毎々、格別のご愛顧にあずかり厚くお礼申し上げます。

さて、ｉシェアーズ ゴールド・トラスト（以下「ファンド」といいます。）の受益証券は、このたび、

2016年12月期の決算を行いました。ここに、運用状況をご報告申し上げます。

今後とも一層のお引立てを賜りますよう、お願い申し上げます。

トラスト：

ｉシェアーズ・トラスト

＜ファンドの仕組み＞

ファンド形態 米ドル建／オープンエンド契約型外国投資信託

米国ニューヨーク州籍法定トラスト

信託期間 ファンドは2045年４月19日に償還されます。

運用方針 ファンドは、金価格の変動に概ね連動することを目指します。ファンドのインデッ

クスは、ICEベンチマーク・アドミニストレーションがロンドン金市場の各営業日の

午後（ロンドン現地時間）に開催するオークションにて決定され、ロンドン金市場

協会によりその後に公表される金価格（以下「インデックス」といいます。）です。

主要投資対象 ファンドの資産は主に、保管会社が保有する金によって構成されます。

運用方法 受益証券は、ファンドの資産によって裏付けられています。受託会社と保管会社の

取り決めにより、各営業日の終了時点で信託口座に非特定の形態の金が存在しない

ことが想定されています。ファンドによる金保有は現物金により表章され、保管会

社におけるファンドのための帳簿上で特定され、ニューヨーク、トロント、ロンド

ンおよび将来許可されるその他の場所における保管会社により保有されます。

投資制限 該当なし。

分配方針 翌月のファンドの費用の支払いに必要となる現金を上回る現金がファンドにおいて

保有されているとスポンサーおよび受託会社が判断した場合、受託会社は、かかる

余剰金を証券振替機関に分配します。

ファンドが金または現金以外の資産を受領した場合、受託会社は、かかる資産を、

適法、公正かつ実行可能と自らが判断する方法により証券振替機関に分配します。

かかる方法により分配を行なうことができない場合、受託会社は、かかる資産を売

却し、現金と同様の方法により純手取り金を分配します。

ファンドの登録保有者は、保有するファンドの受益証券数の割合に応じてかかる分

配を受けることができます。

－ 1 －

Ⅰ．計算期間中における運用の経過および運用状況の推移

（１）運用の経過

① １口当たり純資産価格の推移等

2015年12月末日現在の１口当たり純資産価格：10.25米ドル

2016年12月末日現在の１口当たり純資産価格：11.16米ドル

（１口当たり分配金額：該当事項はありません。）

トータルリターン：8.88％

（注１）上記のグラフは、 終営業日ベースで作成しており、財務書類の数値と異なる場合があります。

（注２）分配金再投資１口当たり純資産価格は、税引前の分配金を分配時にファンドへ再投資したとみなして算出したもので、ファ

ンド運用の実質的なパフォーマンスを示すものです。

（注３）インデックスおよび分配金再投資１口当たり純資産価格は、2015年12月期末の１口当たり純資産価格を起点として計算して

います。

（注４）分配金再投資１口当たり純資産価格は、各投資者の購入状況などにより課税条件が異なるため、分配金に対する税金を考慮

しておりません。そのため、 終的な税引後の結果を示すものではありません。

（注５）１口当たり分配金額は、税引前の分配金額を記載しています。以下同じです。

0

40

80

120

160

0

4

8

12

16

2016年12月末日

2016年9月末日

2016年6月末日

2016年3月末日

2015年12月末日

(米ドル) (億米ドル)

純資産総額（右軸）分配金再投資１口当たり純資産価格（左軸） １口当たり純資産価格（左軸） インデックス（左軸）

－ 2 －

② 分配金について

該当事項はありません。

－ 3 －

③ １口当たり純資産価格の主な変動要因、投資環境およびポートフォリオについて

運用の経過（運用会社の報告）

本記載は、本報告書中の財務書類および財務書類に対する注記と共に読まれるべきものです。以下の記述

や分析には、将来の事象やパフォーマンスに関係する記載を含むことがあります。場合によっては、そう

した見通しの記述は、「可能性がある」、「と思われる」、「あり得る」、「期待する」、「予定である」、

「予想する」、「考える」、「推定する」、「予測する」、「潜在的な」などの用語やそれらの否定形、

またはその他類似の用語により特定することができます。開示に関する適用法で要求される場合を除き、

ｉシェアーズ デラウェア・トラスト・スポンサー・エルエルシー（以下「スポンサー」）もその他いず

れの者も、見通しの記述の正確性や完全性に対する責任を負っていません。ｉシェアーズ ゴールド・ト

ラスト（以下「トラスト」）もスポンサーも、見通しの記述を実際の結果またはスポンサーの予想や予測

の変更に合わせて更新する義務はありません。

序

トラストは、ニューヨーク州の法律の下に設定されたグランター・トラストです。トラストには、役員、

取締役または従業員のいずれも存在しません。トラストは、ザ・バンク・オブ・ニューヨーク・メロン（以

下「受託会社」）とスポンサーとの間の第三修正・再録信託証書（以下「信託証書」）に従い受託会社と

して行為する受託会社により運営されます。トラストは、純資産に対する非分割部分受益権を表す受益証

券を発行します。トラストの資産は主に、受託会社に対してのみ責任を負うJPモルガン・チェース・バン

ク・エヌ・エイのロンドン支店（以下「カストディアン」）がトラストの代理人として保有する金地金か

ら成ります。

トラストは、パッシブな投資ビークルであり、金価格の収益率を概ね反映することを目指しています。ト

ラストは、トラストの費用および負債支払前のかかる収益率を反映することを目指しています。トラスト

は、金の価格の変動から利益を得ること、または金の価格の変動から生じた損失を補填することを目的と

した活動に従事しません。

トラストは、金との交換で、受益証券50,000口のバスケットまたはその整数倍を単位として、指定参加者

との取引による場合に限り、受益証券の発行および償還を行います。

トラストの受益証券は、NYSE Arca, Inc.（以下「NYSE Arca」）において「IAU」のシンボルで取引されて

います。

－ 4 －

金の評価；純資産価額の計算

各営業日に、ニューヨーク時間午後４時以降可能な限り速やかに、受託会社はトラストが保有する金の評

価を行い、トラストの純資産価額および基準価額（以下「NAV」）を決定します。受託会社は、当該日のLBMA

金価格PM（訳者注：財務書類注記２Ｂを参照してください。以下同様）を利用して、トラストが保有する

金を評価します。営業日においてLBMA金価格PMの公表がなかった場合、受託会社は当該日におけるLBMA金

価格AM（訳者注：財務書類注記２Ｃを参照してください。以下同様）を利用することが認められています。

トラストが保有する金の評価後、受託会社は、トラストのすべての未払報酬、費用およびその他の負債を

トラストの金の価値およびその他の資産価値から控除します。その結果がトラストの純資産価額です。受

託会社は、トラストの純資産価額を計算日における発行済受益証券口数で除すことにより、NAVを計算しま

す。

流動性

トラストは、流動性の必要性が大幅に変わることが合理的に予想される傾向、需要、状況または事象を認

識していません。報酬を受け取ることと引き換えに、スポンサーは、トラストに発生する費用のほとんど

を負担することに合意しています。その結果、本報告書の該当期間におけるトラストの唯一の経常費用は、

スポンサー報酬でした。トラストの流動性の唯一のソースは、金の売却です。

重要な会計方針

財務書類およびその注記は、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成されてい

ます。財務書類の作成は、トラストの財政状態や運用結果に影響する見積りおよび仮定に依拠しています。

こうした見積りや仮定は、トラストの会計方針の適用に影響します。以下に、運用結果および財政状態を

理解するのに重要であると思われる重要な会計方針である、金地金の評価について説明します。さらに、

トラストの会計方針に関する詳細は、本報告書中の財務書類に対する注記２を参照してください。

金地金の評価

金地金の公正価値はLBMA金価格PMに基づいています。営業日においてLBMA金価格PMの公表がなかった場合、

受託会社は直近に公表されたLBMA金価格AMを利用することが認められています。2015年３月20日より前に、

金地金の公正価値は、ロンドン・フィックスにより各営業日（ロンドン現地時間）に設定される金価格に

基づいていました。

トラストが選択したものとは異なる金地金の価値の指標もあります。LBMA金価格AMおよびLBMA金価格PMは、

金の価格の指標として米国金市場で一般的に利用されており、信託証書において利用することが許可され

ているため、トラストは当該指標を利用しています。LBMA金価格AMおよびLBMA金価格PM以外の金地金の価

格指標を利用すると、トラストが保有する金の公正価値評価が大きく異なる結果となる可能性があります。

－ 5 －

以下のグラフは、2011年12月から2016年12月までの期間におけるロンドンPMフィックスまたはLBMA金価格

の日々の価格（時期により異なる）を示しています（ａ）。

$2,000

$1,900

$1,800

$1,700

$1,600

$1,500

$1,400

$1,300

$1,200

$1,100

$1,000

$900

$800

$700

1オ

ンス

当たり

の価

格（

米ド

ル）

12 月 3 月 6 月 9 月 12 月 3 月 6 月 9 月 12 月 3 月 6 月 9 月 12 月 3 月 6 月 9 月 12 月 3 月 6 月 9 月 12 月

2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年

金価格（2011年12月－2016年12月）

$2,000

$1,900

$1,800

$1,700

$1,500

2012年

$1,600

$1,400

$1,300

$1,200

$1,100

$1,000

$900

$800

$700

１オンス

当たり

の価格

（米ド

ル）

2011年 2013年 2014年 2015年 2016年

12月 ３月 ６月 ９月 12月 ３月 ６月 ９月 12月 ３月 ６月 ９月 12月 ３月 ６月 ９月 12月 ３月 ６月 ９月 12月

（ａ）ロンドンPMフィックスは2015年３月19日に終了し、その後、当該日からLBMA金価格に置き換えられま

した。これは、上記の表に反映されています。

運用の結果

2016年12月31日終了会計年度

トラストの純資産価額は、2015年12月31日現在の5,209,802,846米ドルから2016年12月31日現在の

7,310,131,020米ドルに増加し、40.31％の上昇となりました。トラストの純資産価額の増加は、発行済受

益証券口数が、当会計年度に314,850,000口（6,297バスケット）設定され、167,950,000口（3,359バスケ

ット）償還された結果、2015年12月31日現在の508,100,000口から2016年12月31日現在の655,000,000口へ

と増加したことが主な要因でした。トラストの純資産価額は、2015年12月31日現在の1,062.25米ドルから

2016年12月31日現在の1,159.10米ドルに上昇したLBMA金価格AMの上昇による恩恵も受けました。

トラストのNAVが2015年12月31日現在の10.25米ドルから2016年12月31日現在の11.16米ドルへと8.88％上

昇したことは、金価格が9.12％上昇したことに直接関連しています。

－ 6 －

トラストのNAVの上昇がパーセンテージ基準で金の価格よりもわずかに低いのは、スポンサー報酬のためで

す。当会計年度のスポンサー報酬は20,312,154米ドルで、これは当会計年度のトラストの加重平均資産額

8,130,808,581米ドルの0.25％に当たります。2016年７月６日現在のNAV13.17米ドルは当会計年度中の 高

値であり、 安値は2016年１月５日現在の10.40米ドルでした。

2016年12月31日終了会計年度の運用による純資産の純増加額は、308,743,920米ドルでした。これは、金地

金への投資に係る未実現利益303,987,270米ドル、受益証券償還のために分配された金に係る実現純利益

24,436,649米ドルおよび費用支払のための金地金への投資の売却による実現純利益632,155米ドルと、投資

純損失20,312,154米ドルの相殺によるものです。当会計年度中におけるトラストの費用は、スポンサー報

酬20,312,154米ドル以外はありませんでした。

2015年12月31日終了会計年度

トラストの純資産価額は、2014年12月31日現在の6,213,387,199米ドルから2015年12月31日現在の

5,209,802,846米ドルに減少し、当会計年度に16.15％の減少となりました。トラストの純資産価額の減少

は、1,199.25米ドル（2014年12月31日現在のロンドンAMフィックス）から1,062.25米ドル（2015年12月31

日現在のLBMA金価格AM）へ金価格が下落したことが主な要因でした。トラストの純資産価額は、発行済受

益証券口数が、当会計年度に72,050,000口（1,441バスケット）設定され、99,350,000口（1,987バスケッ

ト）償還された結果、2014年12月31日現在の535,400,000口から2015年12月31日現在の508,100,000口へと

減少したことによる影響も受けました。

トラストのNAVが2014年12月31日現在の11.61米ドルから2015年12月31日現在の10.25米ドルへと11.71％下

落したことは、金価格が11.42％下落したことに直接関連しています。

トラストのNAVの下落がパーセンテージ基準で金の価格よりもわずかに大きいのは、スポンサー報酬のため

です。当会計年度のスポンサー報酬は15,245,766米ドルで、これは当会計年度のトラストの加重平均資産

額6,095,485,424米ドルの0.25％に当たります。2015年１月22日現在のNAV12.54米ドルは当会計年度中の

高値であり、 安値は2015年12月17日現在の10.13米ドルでした。

2015年12月31日終了会計年度の運用による純資産の純減少額は、762,115,999米ドルでした。これは、投資

純損失15,245,766米ドル、費用支払のための金地金への投資の売却による実現純損失611,193米ドル、受益

証券償還のために分配された金に係る実現純損失87,180,988米ドル、ならびに金地金への投資に係る未実

現損失659,078,052米ドルによるものです。2015年12月31日終了会計年度におけるトラストの費用は、スポ

ンサー報酬15,245,766米ドル以外はありませんでした。

－ 7 －

2014年12月31日終了会計年度

トラストの純資産価額は、2013年12月31日現在の6,271,029,069米ドルから2014年12月31日現在の

6,213,387,199米ドルに減少し、当会計年度に0.92％の減少となりました。トラストの純資産価額の減少は、

発行済受益証券口数が、当会計年度に48,100,000口（962バスケット）設定され、50,700,000口（1,014バ

スケット）償還された結果、2013年12月31日現在の538,000,000口から2014年12月31日現在の535,400,000

口へと減少したことが主な要因でした。トラストの純資産価額は、ロンドン・フィックス価格が2013年12

月31日現在の1,201.50米ドルから2014年12月31日現在の1,199.25米ドルに下落したことによる影響も受け

ました。

トラストのNAVが2013年12月31日現在の11.66米ドルから2014年12月31日現在の11.61米ドルへと0.43％下

落したことは、ロンドン・フィックス価格が0.19％下落したことに直接関連しています。

トラストのNAVの下落がパーセンテージ基準で金の価格よりもわずかに大きいのは、スポンサー報酬のため

です。当会計年度のスポンサー報酬は16,627,675米ドルで、これは当会計年度のトラストの加重平均資産

額6,650,903,454米ドルの0.25％に当たります。2014年３月14日現在のNAV13.43米ドルは当会計年度中の

高値であり、 安値は2014年11月５日現在の11.06米ドルでした。

2014年12月31日終了会計年度の運用による純資産の純減少額は、42,416,645米ドルでした。これは、投資

純損失16,627,675米ドル、費用支払のための金地金への投資の売却による実現純利益698,688米ドル、受益

証券償還のために分配された金地金に係る実現純利益13,670,054米ドル、ならびに金地金への投資に係る

未実現損失40,157,712米ドルによるものです。2014年12月31日終了会計年度におけるトラストの費用は、

スポンサー報酬16,627,675米ドル以外はありませんでした。

－ 8 －

（２）今後の運用方針

引き続き、インデックスのパフォーマンスと密接に連動した投資成果を提供することを目指し、ファンド

の運用を行う予定です。

（３）費用の明細

項目 項目の概要

スポンサー報酬 平均日次純資産総額の年率0.25％ ファンドのスポンサーサービスにかかる業務の

対価

その他の費用 0％ 該当なし

－ 9 －

Ⅱ．運用実績

① 純資産の推移

純資産総額 基準価額

（米ドル） （日本円） （米ドル） （日本円）

2007年12月末日終了の会計年度 1,481,289,446 172,555,407,565 8.25 961

2008年12月末日終了の会計年度 1,896,304,989 220,900,568,169 8.70 1,013

2009年12月末日終了の会計年度 2,792,233,089 325,267,232,538 10.74 1,251

2010年12月末日終了の会計年度 5,315,950,285 619,255,048,700 13.74 1,601

2011年12月末日終了の会計年度 8,416,800,552 980,473,096,302 14.93 1,739

2012年12月末日終了の会計年度 11,645,298,468 1,356,560,818,537 16.18 1,885

2013年12月末日終了の会計年度 6,271,029,069 730,512,176,287 11.66 1,358

2014年12月末日終了の会計年度 6,213,387,199 723,797,474,812 11.61 1,352

2015年12月末日終了の会計年度 5,209,802,846 606,889,933,531 10.25 1,194

2016年12月末日終了の会計年度 7,310,131,020 851,557,162,520 11.16 1,300

2016年１月末日 5,948,490,697 692,939,681,328 10.73 1,250

2016年２月末日 7,519,179,291 875,909,195,568 11.92 1,388

2016年３月末日 7,408,643,377 863,032,867,041 11.93 1,390

2016年４月末日 7,763,565,527 904,377,748,244 12.40 1,444

2016年５月末日 7,696,513,764 896,566,888,387 11.69 1,362

2016年６月末日 8,838,060,245 1,029,545,637,982 12.73 1,483

2016年７月末日 9,455,062,295 1,101,420,206,760 12.94 1,507

2016年８月末日 9,487,290,664 1,105,174,489,444 12.62 1,470

2016年９月末日 9,636,128,359 1,122,512,592,498 12.74 1,484

2016年10月末日 9,446,314,696 1,100,401,198,937 12.25 1,427

2016年11月末日 7,664,136,709 892,795,285,276 11.35 1,322

2016年12月末日 7,310,131,020 851,557,162,520 11.16 1,300

（注１）アメリカ合衆国ドル（以下「米ドル」という。）の円貨換算は、2016年12月30日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買

相場の仲値（１米ドル＝116.49円）によります。以下同じです。

（注２）2010年６月23日に行われた受益証券１口当たり10口の割合での分割を、過去に遡って調整済みです。

－ 10 －

② 分配の推移

該当事項はありません。

③ 投資資産（2016年12月末日現在）

後記「Ⅳ．投資商品の主な種類」を参照ください。

－ 11 －

Ⅲ．純資産計算書

2016年12月末日現在

（千米ドル）（ｄ，ｅを除く） （千円）（ｄ，ｅを除く）

ａ 資産総額 7,311,675 851,737,003

ｂ 負債総額 1,544 179,841

ｃ 純資産総額（ａ－ｂ） 7,310,131 851,557,163

ｄ 発行済口数 655,000,000口

ｅ 基準価額（ｃ／ｄ） 11.16米ドル 1,300円

Ⅳ. 投資商品の主な種類

i シェアーズ ゴールド・トラスト

投資明細表

2016 年および 2015 年 12 月 31 日現在

2016 年 12 月 31 日

種類 オンス数 取得原価 公正価値

金地金 6,308,062 $ 7,706,923,343 $ 7,311,674,849

投資合計-100.02％ 7,311,674,849

負債控除-(0.02)％ (1,543,829)

純資産-100.00％ $ 7,310,131,020

2015 年 12 月 31 日

種類 オンス数 取得原価 公正価値

金地金 4,905,568 $ 5,910,175,908 $ 5,210,940,144

投資合計-100.02％ 5,210,940,144

負債控除-(0.02)％ (1,137,298)

純資産-100.00％ $ 5,209,802,846

財務書類に対する注記を参照してください。

－ 12 －

－ 13 －

Ⅴ．ファンドの経理状況

独立登録会計事務所の監査報告書

ｉシェアーズ・ゴールド・トラストのスポンサー、受託者および受益者 各位

我々の意見では、添付の資産負債計算書（投資明細表を含む。）、損益計算書、純資産変動計算書およびキ

ャッシュ・フロー計算書は、すべての重要な点において、ｉシェアーズ・ゴールド・トラスト（以下「トラ

スト」という。）の2015年12月31日および2016年12月31日現在の財務状態ならびに2016年12月31日前３計算

期間の各損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書を、米国において一般に公正妥当と認められている会

計原則に準拠して適正に表示している。また、我々の意見では、トラストは、すべての重要な点において、

2016年12月31日現在、トレッドウェイ委員会組織委員会(COSO)が公表した「内部統制-統合フレームワーク」

(2013年)の基準に基づき、財務報告に係る有効な内部統制を維持している。スポンサーの経営陣は、これら

の財務諸表、財務報告に係る有効な内部統制の維持および第9A項に基づく財務報告に係る内部統制に関する

経営者報告書に含まれる財務報告に係る内部統制の有効性の評価について、責任を負う。我々の責任は、我々

の総合監査に基づき本財務書類およびトラストの財務報告に係る内部統制に対する意見を表明することであ

る。我々は、公開会社会計監督委員会（PCAOB）（米国）の基準に基づき、監査を実施した。かかる基準は、

本財務書類に重大な虚偽表示が含まれていないかおよび財務報告に係る有効な内部統制がすべての重要な点

において維持されているかについて合理的な保証を得るために、我々が監査を計画、実施することを要求し

ている。我々の財務諸表監査では、試査による本財務書類に含まれる金額および開示内容を裏付ける証拠の

検証、使用された会計原則および経営陣による重大な見積もりの検討、ならびに本財務書類の全般的な表示

の評価が含まれる。我々の財務報告に係る内部統制監査には、財務報告に係る内部統制の理解、重要な欠陥

が存在するリスクの評価および評価されたリスクに基づく内部統制の整備状況及び運用状況の有効性の試験

及び評価が含まれる。我々の監査は、状況に応じて必要と判断したその他の手続の実施も含んでいる。我々

は、我々の監査が、我々の監査意見の合理的な根拠を提供するものと考える。

財務報告に係る投資信託の内部統制は、一般に公正妥当と認められる会計原則に従い、財務報告の信頼性お

よび外部向けの財務諸表の作成に関して合理的な保証を提供することを目的としたプロセスである。財務報

告に係る投資信託の内部統制には、(i)投資信託の資産の取引および処分を合理的に詳細な程度に正確かつ公

正に反映する記録の維持、(ii)一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠した財務諸表の作成を可能にす

るために取引が記録されていること、ならびに、投資信託の収入および支出が投資信託の管理会社および受

託会社の承認に基づいてのみ行われていることの合理的な保証の提供、ならびに(iii)財務諸表に重要な影響

を及ぼし得る信託財産の不正な取得、使用または処分の防止または適時の発見に関する合理的な保証の提供、

に係る方針および手続が含まれる。

財務報告に係る内部統制は、その固有の限界のため、虚偽表示を防止または発見できないことがある。また、

将来の期間に対する有効性評価の予測は、状況の変化によりコントロールが不十分となるリスク、または、

方針や手続きの遵守度が低下するリスクにさらされる。

プライスウォーターハウスクーパースLLP

カリフォルニア州、サンフランシスコ

2017年２月24日

i シェアーズ ゴールド・トラスト

資産負債計算書

2016 年および 2015 年 12 月 31 日現在

2016 年 12 月 31 日 2015 年 12 月 31 日

米ドル 日本円 米ドル 日本円

資産

金地金への投資－公正価値(a) 7,311,674,849 851,737,003,160 5,210,940,144 607,022,417,375

資産合計 7,311,674,849 851,737,003,160 5,210,940,144 607,022,417,375

負債

未払スポンサー報酬 1,543,829 179,840,640 1,137,298 132,483,844

負債合計 1,543,829 179,840,640 1,137,298 132,483,844

契約債務および偶発債務（注記 6） － － － －

純資産 7,310,131,020 851,557,162,520 5,209,802,846 606,889,933,531

発行済受益証券口数(b) 655,000,000 口 508,100,000 口

基準価額（注記 2C） 11.16 1,300 10.25 1,194 (a) 金地金への投資の取得原価：それぞれ 7,706,923,343 米ドルおよび 5,910,175,908 米ドル。 (b) 無額面、授権口数は無制限です。

財務書類に対する注記を参照してください。

－ 14 －

i シェアーズ ゴールド・トラスト

損益計算書

2016 年、2015 年および 2014 年 12 月 31 日終了会計年度

2016 年 12 月 31 日

終了会計年度

2015 年 12 月 31 日

終了会計年度

2014 年 12 月 31 日

終了会計年度

米ドル 日本円 米ドル 日本円 米ドル 日本円

費用

スポンサー報酬 20,312,154 2,366,162,819 15,245,766 1,775,979,281 16,627,675 1,936,957,861

費用合計 20,312,154 2,366,162,819 15,245,766 1,775,979,281 16,627,675 1,936,957,861

投資純損失 (20,312,154) (2,366,162,819) (15,245,766) (1,775,979,281) (16,627,675) (1,936,957,861)

実現および未実現純利

益（損失）

以下に係る実現純利益

（損失）：

費用支払のための金

地金の売却 632,155 73,639,736 (611,193) (71,197,873) 698,688 81,390,165

受益証券償還のため

に分配された金地金 24,436,649 2,846,625,242 (87,180,988) (10,155,713,292) 13,670,054 1,592,424,590

実現純利益（損失） 25,068,804 2,920,264,978 (87,792,181) (10,226,911,165) 14,368,742 1,673,814,756

未実現評価損益の純変

動 303,987,270 35,411,477,082 (659,078,052) (76,776,002,277) (40,157,712) (4,677,971,871)

実現および未実現純利益

（損失） 329,056,074 38,331,742,060 (746,870,233) (87,002,913,442) (25,788,970) (3,004,157,115)

運用による純資産の純増

加（減少）額 308,743,920 35,965,579,241 (762,115,999) (88,778,892,724) (42,416,645) (4,941,114,976)

受益証券 1口当たり純資

産の純増加（減少）額 0.46 54 (1.40) (163) (0.08) (9)

財務書類に対する注記を参照してください。

－ 15 －

i シェアーズ ゴールド・トラスト

純資産変動計算書

2016 年、2015 年および 2014 年 12 月 31 日終了会計年度

2016年12月31日

終了会計年度

2015年12月31日

終了会計年度

2014年12月31日

終了会計年度

米ドル 日本円 米ドル 日本円 米ドル 日本円

純資産、期首 5,209,802,846 606,889,933,531 6,213,387,199 723,797,474,812 6,271,029,069 730,512,176,248

運用：

投資純損失 (20,312,154) (2,366,162,819) (15,245,766) (1,775,979,281) (16,627,675) (1,936,957,861)

実現純利益（損失） 25,068,804 2,920,264,978 (87,792,181) (10,226,911,165) 14,368,742 1,673,814,756

未実現評価損益の純

変動 303,987,270 35,411,477,082 (659,078,052) (76,776,002,277) (40,157,712) (4,677,971,871)

運用による純資産

の純増加（減少）額 308,743,920 35,965,579,241 (762,115,999) (88,778,892,724) (42,416,645) (4,941,114,976)

資本受益証券の取引：

受益証券発行のため

の払込額 3,784,339,342 440,837,689,950 830,130,993 96,701,959,375 590,756,513 68,817,226,199

受益証券償還のため

の分配額 (1,992,755,088) (232,136,040,201) (1,071,599,347) (124,830,607,932) (605,981,738) (70,590,812,660)

資本受益証券の取

引による純資産の

純増加（減少）額

1,791,584,254 208,701,649,748 (241,468,354) (28,128,648,557) (15,225,225) (1,773,586,460)

純資産の増加

（減少） 2,100,328,174 244,667,228,989 (1,003,584,353) (116,907,541,281) (57,641,870) (6,714,701,436)

純資産、期末 7,310,131,020 851,557,162,520 5,209,802,846 606,889,933,531 6,213,387,199 723,797,474,812

発行および償還済受

益証券

受益証券発行 314,850,000 口 72,050,000 口 48,100,000 口

受益証券償還 (167,950,000)口 (99,350,000)口 (50,700,000)口

発行済受益証券口数

の純増加（減少） 146,900,000 口 (27,300,000)口 (2,600,000)口

財務書類に対する注記を参照してください。

－ 16 －

i シェアーズ ゴールド・トラスト

キャッシュフロー計算書

2016 年、2015 年および 2014 年 12 月 31 日終了会計年度

2016 年 12 月 31 日

終了会計年度

2015 年 12 月 31 日

終了会計年度

2014 年 12 月 31 日

終了会計年度

米ドル 日本円 米ドル 日本円 米ドル 日本円

運用活動からのキャッ

シュフロー

費用支払のための金地金

の売却収入 19,905,623 2,318,806,023 15,431,681 1,797,636,520 16,697,643 1,945,108,433

費用－スポンサー報酬支

払額 (19,905,623) (2,318,806,023) (15,431,681) (1,797,636,520) (16,697,643) (1,945,108,433)

運用活動で得られた現金

（純額） － － － － － －

現金の増加（減少） － － － － － －

現金、期首残高 － － － － － －

現金、期末残高 － － － － － －

運用による純資産の純増

加（減少）から運用活動で

得られた（使用した）現金

（純額）への調整：

運用による純資産の純増

加（減少） 308,743,920 35,965,579,241 (762,115,999) (88,778,892,724) (42,416,645) (4,941,114,976)

運用による純資産の純増

加（減少）から運用活動で

得られた（使用した）現金

（純額）への調整額：

費用支払のための金地金

の売却収入 19,905,623 2,318,806,023 15,431,681 1,797,636,520 16,697,643 1,945,108,433

実現純利益（損失） (25,068,804) (2,920,264,978) 87,792,181 10,226,911,165 (14,368,742) (1,673,814,756)

未実現評価損益の純変動 (303,987,270) (35,411,477,082) 659,078,052 76,776,002,277 40,157,712 4,677,971,871

運用資産および負債の変

動：

未払スポンサー報酬 406,531 47,356,796 (185,915) (21,657,238) (69,968) (8,150,572)

運用活動で得られた（使用

した）現金（純額） － － － － － －

非現金情報の補足開示：

受益証券発行のために払

込まれた金地金 3,784,339,342 440,837,689,950 830,130,993 96,701,959,375 590,756,513 68,817,226,199

受益証券償還のために分

配された金地金 (1,992,755,088) (232,136,040,201) (1,071,599,347)(124,830,607,932) (605,981,738) (70,590,812,660)

財務書類に対する注記を参照してください。

－ 17 －

i シェアーズ ゴールド・トラスト

財務書類に対する注記

2016 年 12 月 31 日現在

1. 構成

iシェアーズ ゴールド・トラスト（以下｢トラスト｣）は、2005 年 1 月 21 日付で、ニューヨーク州トラスト

として設立されました。受託会社はザ・バンク・オブ・ニューヨーク・メロン（以下｢受託会社｣）であり、

同社がトラストの日常的な管理の責任を負っています。トラストのスポンサーは、デラウェア州の有限責任

会社である i シェアーズ デラウェア・トラスト・スポンサー・エルエルシー（以下｢スポンサー｣）です。

トラストは、受託会社とスポンサーによって 2016 年 12 月 22 日付で作成された第四修正・再録信託証書（以

下｢信託証書｣）に準拠します。トラストは、トラストの純資産に対する非分割部分受益権を表す受益権ユニッ

ト、すなわち｢受益証券｣の発行を行います。

トラストは、金価格の収益率を概ね反映することを目指しています。トラストは、トラストの費用および負

債支払前のかかる収益率を反映することを目指しています。トラストは、投資家に対して金への投資と同様

の投資を行う手段を提供するように設計されています。

トラストは、2014 年 1 月 1 日付で、他の目的ではなく会計上の目的に限定した投資会社として適格となり、

財務会計基準審議会会計基準成文化 トピック 946「金融サービス－投資会社」の会計および報告に係る指

針を遵守していますが、1940 年投資会社法（その修正を含む）に基づく投資会社として登録はなされておら

ず、また、この登録は要求されていません。

2. 重要な会計方針の要約

A. 会計の基準 トラストは、以下の重要な会計方針を、米国で一般に公正妥当と認められた会計原則（以下「米国 GAAP」）

に準拠した財務書類の作成にあたって、一貫して適用しています。米国 GAAP に準拠した財務書類の作成にあ

たり、マネジメントは当該財務書類日現在の資産および負債の計上額ならびに偶発資産および負債の開示内

容、ならびに当該報告期間における収益および費用の計上額に影響を及ぼす一定の見積りや仮定を行うこと

が要求されています。実際の結果は、こうした見積りとは異なる可能性があります。

過年度の財務書類の一部の記載および項目は、当年度の財務書類の表示に合わせて変更されています。

B. 金地金 JP モルガン・チェース・バンク・エヌ・エイのロンドン支店（以下｢カストディアン｣）は、トラストが保有

する金地金の保護預かりの責任を負っています。

金地金の公正価値は、ICE ベンチマーク・アドミニストレーション（以下「IBA」）が、ロンドン金市場の各

営業日の午後（ロンドン現地時間）に開催するオークションにて決定し、ロンドン金市場協会がその直後に

公表する金価格（以下、かかる価格を「LBMA 金価格 PM」と呼びます）に基づきます。営業日において LBMA

金価格 PM の公表がない場合、受託会社は、評価がなされる当該日の午前中（ロンドン現地時間）に IBA が開

催するオークションにて決定された、直近の公表金価格（かかる価格を「LBMA 金価格 AM」と呼びます）を利

用することが認められています。2015 年 3 月 20 日より前に、金地金の公正価値は、ロンドン・ゴールド・

マーケット・フィクシング・リミテッドにより各営業日の午後（ロンドン現地時間）に設定される価格（以

下、「ロンドン PM フィックス」とします）に基づいていました。ロンドン PM フィックスの公表がなかった場

合、受託会社は、評価がなされた当該日の午前中（ロンドン現地時間）におけるロンドン・ゴールド・マー

ケット・フィクシング・リミテッドにより設定された直近の公表価格（以下、「ロンドン AM フィックス」と

します）を利用することが認められています。

金地金の売却に係る損益は、平均原価法を用いた取引日ベースで計算されます。

－ 18 －

下記の表は、2016 年、2015 年および 2014 年 12 月 31 日終了会計年度における金地金の増減を要約したもの

です。

2016 年 12 月 31 日

オンス 平均原価

（米ドル）

公正価値

（米ドル）

実現利益

（損失）

（米ドル）

期首残高 4,905,568 5,910,175,908 5,210,940,144 －

金地金の払込 3,036,655 3,784,339,342 3,784,339,342 －

金地金の分配 (1,618,237) (1,968,318,439) (1,992,755,088) 24,436,649

費用支払のための金地金の売却 (15,924) (19,273,468) (19,905,623) 632,155

実現純利益 － － 25,068,804 －

未実現評価損益の純変動 － － 303,987,270 －

期末残高 6,308,062 7,706,923,343 7,311,674,849 25,068,804

2015 年 12 月 31 日

オンス 平均原価

（米ドル）

公正価値

（米ドル）

実現利益

（損失）

（米ドル）

期首残高 5,182,164 6,254,868,124 6,214,710,412 －

金地金の払込 696,554 830,130,993 830,130,993 －

金地金の分配 (959,873) (1,158,780,335) (1,071,599,347) (87,180,988)

費用支払のための金地金の売却 (13,277) (16,042,874) (15,431,681) (611,193)

実現純損失 － － (87,792,181) －

未実現評価損益の純変動 － － (659,078,052) －

期末残高 4,905,568 5,910,175,908 5,210,940,144 (87,792,181)

2014 年 12 月 31 日

オンス 平均原価

（米ドル）

公正価値

（米ドル）

実現利益

（損失）

（米ドル）

期首残高 5,220,493 6,272,422,250 6,272,422,250 －

金地金の払込 466,018 590,756,513 590,756,513 －

金地金の分配 (491,071) (592,311,684) (605,981,738) 13,670,054

費用支払のための金地金の売却 (13,276) (15,998,955) (16,697,643) 698,688

実現純利益 － － 14,368,742 －

未実現評価損益の純変動 － － (40,157,712) －

期末残高 5,182,164 6,254,868,124 6,214,710,412 14,368,742

C. 純資産価額の計算 各営業日に、ニューヨーク時間午後 4 時以降可能な限り速やかに、トラストのすべての未払報酬、費用およ

びその他の負債をトラストが保有する金およびその他の資産の公正価値から控除することによりトラストの

純資産価額が計算されます。受託会社は、トラストの純資産価額を計算日における発行済受益証券口数で除

すことにより、基準価額を計算します。

D. 受益証券の販売 トラストの受益証券の発行と償還は、現金ではなく金地金を対価として 50,000 口単位で継続的に行われます。

個人投資家は、トラストとの直接取引により受益証券の購入または償還を行うことはできません。トラスト

は、デポジトリー・トラスト・カンパニーの振替決済ファシリティを通じて証券取引の決済を行う資格を有

し、また、数ある事項の中でも設定および償還について規定する契約をトラストおよびスポンサーと締結し

た登録ブローカー・ディーラー（かかる承認されたブローカー・ディーラーを｢指定参加者｣と呼びます）と

のみ取引を行います。トラストの受益証券の保有者は、任意の時点において、指定参加者を介して、指定さ

れた 50,000 口単位でその受益証券を償還することができます。ただし、この受益証券の償還は、NYSE Arca

での通常取引が一時停止ないしは制限されているか、あるいは金の引渡し、売却、評価が合理的に実行不可

－ 19 －

能となるような緊急事態が存在する期間においては、一時的に停止される可能性があります。

受益証券の購入または償還の対価となる金の受益証券 1 口当たりの金額は、そのすべての負債を考慮に入れ

た後の、トラストが保有している金の受益証券 1 口当たりの金額に相当します。受託会社は LBMA 金価格 PM

を使用して、トラストのすべての負債に対する金の金額を日次で計算します。営業日において LBMA 金価格

PMの公表がない場合、受託会社は直近に公表された LBMA 金価格 AMを利用することが認められています。2015

年 3 月 20 日より前に、受託会社はすべての負債に対する金の金額の計算にロンドン PM フィックスの価格を

利用していました。営業日においてロンドン PM フィックスの公表がなかった場合、受託会社は直近に公表さ

れたロンドン AM フィックスを利用することが認められています。

償還の決済において金地金が交換される場合、これは会計上、金地金の売却とみなされます。

2016 年、2015 年および 2014 年 12 月 31 日終了会計年度の受益証券の増減は以下の通りです。

2016 年 12 月 31 日 2015 年 12 月 31 日 2014 年 12 月 31 日

受益証券口

数

（口）

金額

（米ドル）

受益証券

口数

（口）

金額

（米ドル）

受益証券

口数

（口）

金額

（米ドル）

受益証券の発行 314,850,000 3,784,339,342 72,050,000 830,130,993 48,100,000 590,756,513

受益証券の償還 (167,950,000) (1,992,755,088) (99,350,000) (1,071,599,347) (50,700,000) (605,981,738)

純増加（減少） 146,900,000 1,791,584,254 (27,300,000) (241,468,354) (2,600,000) (15,225,225)

E. 連邦所得税 トラストは、連邦所得税上、｢グランター・トラスト｣として扱われているため、連邦所得税に係る引当金の

計上は要求されていません。すべての利息、費用、利益および損失はトラストの受益証券保有者に｢パスス

ルー｣されます。

スポンサーは 2016 年 12 月 31 日現在の税務ポジションの見直しを行い、トラストの財務書類に所得税に対す

る引当金を計上する必要はないと判断しました。

3. トラスト費用

トラストでは、トラストの純資産価額の年率換算で 0.25％に相当するスポンサー報酬が日次で発生し、スポ

ンサーには月次の後払いで支払が行われます。以下に挙げるトラストの管理および広告宣伝の費用に関して

は、スポンサーが負担することに合意しています。受託会社の報酬、カストディアンの報酬、NYSE Arca の

上場手数料、SEC の登録手数料、印刷および配布費用、監査報酬および費用、そして年間で 大 100,000 米

ドルまでの法務費用および経費。

4. 関連当事者

スポンサーおよび受託会社はトラストの関連当事者であるとみなされます。受託会社の報酬はスポンサーに

よって支払われるもので、トラストの別項目の経費ではありません。

5. 補償

スポンサーおよびその株主、取締役、役員、従業員、関係者（その修正を含む 1933 年証券法の下での用語の

定義による）、ならびに子会社は、信託証書の下での義務の履行、あるいは信託証書での規定に従ったすべて

の行動により生じた、あるいはこれらとの関連で生じたいかなる種類の損失、負債または費用に関しても、

それらがかかる者の（1）過失、不誠実、故意の違法行為、または（2）信託証書の下でのかかる者の義務に

対する認識ある過失により発生したものでない場合、トラストによる補償を受ける権利を有し、免責される

ものとします。

トラストは、カストディアンの過失、詐欺行為および故意の不履行による損失を除き、カストディアン契約

に関連して発生したすべての損失についてカストディアンに補償することに同意しています。

－ 20 －

6. 契約債務および偶発債務

通常の事業の過程において、トラストはサービスの提供事業者と、一般補償条項のある契約を締結する場合

があります。これらの契約では、トラストに対してまだ行われていない請求が将来において行われる可能性

が伴うため、これらの契約の下でのトラストの 大のエクスポージャーは不明です。

7. 集中リスク

トラストの実質的な全資産は金地金の保有であり、これにより金価格の変動に関連する集中リスクが生じま

す。したがって、金価格の下落は、トラストの受益証券の価値に悪影響を与えます。金価格の下落を引き起

こす影響があると考えられる要因には、公的セクター（政府、中央銀行および関連機関）による大量の売却、

産金事業者によるヘッジ活動の増大、投機家、投資家およびその他の市場参加者の金に対する姿勢の変化な

どが含まれます。

8. 財務ハイライト

2016 年、2015 年および 2014 年 12 月 31 日終了会計年度における発行済受益証券に関する投資実績と運用に

関連する財務ハイライトは以下の通りです。

（米ドル）

2016 年 12 月 31 日 2015 年 12 月 31 日 2014 年 12 月 31 日

期首における基準価額 10.25 11.61 11.66

投資純損失(a) (0.03) (0.03) (0.03)

実現および未実現純利益（損失）(b) 0.94 (1.33) (0.02)

運用による純資産の純増加（減少） 0.91 (1.36) (0.05)

期末における基準価額 11.16 10.25 11.61

トータル・リターン（純資産価額による）(c) 8.88 ％ (11.71)％ (0.43)％

平均純資産に対する割合：

投資純損失 (0.25)％ (0.25)％ (0.25)％

経費 0.25 ％ 0.25 ％ 0.25 ％

(a) 期中の平均発行済受益証券口数に基づいています。 (b) 発行済受益証券に関する計上額は、トラストの投資対象の公正価値変動に関連するトラストの受益証券取引時期によ

り、該当期間における投資に係る総損益の変動と一致していない場合があります。 (c) 期中の受益証券の純資産価額の変動に基づいています。

9. 投資有価証券の評価

米国 GAAP では、公正価値の定義を、トラストが測定日における市場参加者間の秩序ある取引において資産を

売却するために受け取るまたは負債を移転するために支払うであろう価格としています。公正価値で投資有

価証券を評価することがトラストの方針です。

資産および負債の公正価値の決定において、様々なインプットが利用されます。インプットは独立した市場

データ（以下「観測可能なインプット」）に基づく場合もあれば、内部的に設定されるもの（以下「観測不能

なインプット」）もあります。これらインプットは、財務報告目的のための 3つの広範なレベルからなる開示

上の階層に分類されます。資産および負債について決定される価値の公正価値階層のレベルは、公正価値測

定全体にとって重要であるインプットのうち も低いレベルに基づきます。公正価値階層の 3 つのレベルは

以下の通りです。

レベル 1 －同一資産または負債の活発な市場における調整前市場価格。

レベル 2 －レベル 1に含まれる市場価格以外のインプットで、資産または負債について直接的もしくは間

接的に観測可能であるもの。これに含まれるのは、活発な市場における類似資産または負債の

市場価格、活発でないと見なされる市場における同一あるいは類似の資産または負債の市場価

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格、資産または負債について観測可能である市場価格以外のインプット、ならびに主に相関係

数またはその他の方法による観測可能な市場データから派生した、またはそれらによって裏付

けられたインプット。

レベル 3 －投資の公正価値の決定に利用されるトラストの仮定を含めた、資産または負債について観測不

能なインプット。

2016 年 12 月 31 日および 2015 年 12 月 31 日現在、トラストが保有する金地金の価額はレベル 1 に区分され

ています。

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－ 23 －

本報告書に記載の「③１口当たり純資産価格の主な変動要因、投資環境およびポートフォリオ

について」、「Ⅳ．投資商品の主な種類」および「Ⅴ．ファンドの経理状況」は、ファンドの

アニュアル・レポートの該当部分の翻訳であり、本報告書と原文（英文）との間に相違がある

場合には、原文（英文）の内容に従うことになります。なお、原文（英文）の記載のうち、フ

ァンドに関係しない部分を省略する場合があります。また、本報告書の円換算額表記にあたっ

て、円未満は四捨五入してありますので、表中の個々の数字の合計が合計欄の値とは一致しな

いことがあります。