はじめまして、中外製薬です。 ·...
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私たちは、戸塚区戸塚町 / 上倉田町に横浜研究拠点の建設を計画しています。地域にお住まいの皆さまのご意見・ご質問をお聞かせください。
はじめまして、中外製薬です。
今回の計画は、その規模要件から「横浜市環境影響評価条例」の第1分類事業(自然科学研究所の建設)に該当します。そのため、同条例に基づき、事業の計画段階の各プロセスにおいて、説明資料を作成・公開します。この説明資料をもとに説明会を随時開催し、皆さまのお声をうかがいながら、よりよい計画となることをめざしています。
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ごあいさつ
健康に貢献する製薬企業として。
地域の皆さまの安全・安心を第一に考え、
真摯に、誠実に、
建設計画の策定・実施に取り組んでまいります。
すべての革新は患者さんのために──。この事業哲学のもと私たち中外製薬は、革新的な医薬品とサービスの提供により、世界の医療と人々の健康に貢献することをめざしています。その実践に向けて、新しい医薬品を生み出すための先端的な研究を展開する横浜研究拠点を横浜市戸塚区に建設することを計画しています。
建設予定地としてこの街を選定した理由は2つあります。
1つめは、計画地とその周辺地域が、「戸塚のまちづくり 横浜市都市計画・戸塚区プラン」における都市づくりの目標として、「柏尾川周辺活力創造ゾーン」における「産業集積地区」に位置づけられていることです。「産業集積地区」は、現在の生産・研究開発機能を維持しながら、さらに高度化や先端技術の集積を図る地区とされています。この都市計画の実現に、先端的な研究を行う横浜研究拠点が寄与するのではないかと考えています。
2つめは、横浜や東京に近く、交通の利便性が高い一方で自然環境にも恵まれており、国内外の研究者にとって魅力的な地域であることです。優秀な人財を受け入れることのできる立地・環境と最先端の設備を擁することのできる横浜研究拠点を起点に、真に患者さんや医療現場で必要とされる革新的な医薬品を創出することにつながると信じています。
今後、地域の皆さまのお声に耳を傾けながら、人々の健康に貢献する製薬企業として真摯かつ誠実に取り組み、よりよい計画となるよう努めてまいります。
●計画の事業者 : ●事業の名称 : ●事業の種類 :●敷地面積 : ●計画区域 : ●研究内容 : ●施設配置計画 :
●安全・環境に関 : わる主な計画
中外製薬株式会社 代表取締役 永山治 東京都北区浮間5-5-1中外製薬株式会社 横浜研究拠点自然科学研究所の建設(第1分類事業)約16.9ha (河川横断部を除く)横浜市戸塚区戸塚町字三ノ区216-1 ほか新薬を生み出すための創薬研究、開発研究等周辺の街並みとの調和を図るとともに、地域の皆さまにご利用いただける公園・緑地などを確保するなど、街の魅力向上にも寄与する計画とします。排水計画、排気計画、廃棄物処理計画などについては、周辺の環境に影響を与えないよう、対策の実施や適正な処理の実施などを行います。また、安全・セキュリティ計画については、セキュリティカードによる入退室管理や薬品等の適切かつ厳重な管理を徹底します。
建設計画の概要
※研究内容、施設配置計画、安全・環境に関わる主な計画の詳細はP6~をご覧ください。
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私たち中外製薬は、1925(大正14)年に創業しました。以来、がん領域をはじめ、骨粗しょう症、関節リウマチといった骨・関節領域、腎性貧血などの腎領域など、病院で処方される幅広い分野のくすりを開発・製造し、提供しています。なかでも、がん領域のくすりと抗体医薬品※に強みを持ち、国内トップクラスの製品群を持っています。研究開発においては、国産初の抗体医薬品を創製・開発した実績を背景に、抗体医薬品の分野をけん引しています。今後は、私たちの強みである個別化医療(最大の効果、最小の副作用となるよう、一人ひとりに合ったくすりを開発すること)にもさらに力を注ぎ、世界中の患者さんに貢献したいと考えています。
中外製薬グループは、ステークホルダーの多様な期待に応える企業像を実現し、企業の社会責任を果たすべく、自らの存在意義(Mission)、価値観(Core Values)、目指す姿(Envisioned Future)をミッションステートメント(=企業理念)として掲げ、事業哲学「すべての革新は患者さんのために」のもと事業経営を展開しています。
1920年代~1950年代1925年: 中外製薬の前身である 中外新薬商会設立1932年: 日本ロシュ設立1956年:東京証券取引所に上場(中外製薬)1960年代~1970年代1966年: 医療用医薬品中心の事業構造改革を実施(中外製薬)1967年: 安定成長に向けた「企業三原則(経済性、社会性、人間性)」 発表(中外製薬)1972年: 日本ロシュ研究所設立(日本ロシュ)1980年代~1990年代1983年: アメリカのベンチャー企業と共同研究を開始し、1990年に 初のバイオ医薬品「エポジン」発売(中外製薬)1984年: 世界で初めてヒト顆粒球コロニー形成刺激因子(G-CSF) の純化に成功した後、1991年に「ノイトロジン」発売 (中外製薬)2000年代前半2002年: 中外製薬と日本ロシュが経営統合、 ロシュ・グループの一員に2000年代後半2005年: 国産初の抗体医薬品「アクテムラ」発売2009年: トップ製薬企業像を設定2010年代~2010年: 独自の革新的な抗体改変技術を発表2012年: 中外ファーマボディ・リサーチを シンガポールに開設2013年: 中期経営計画ACCEL 15スタート2016年:新中期経営計画IBI 18スタート 横浜市戸塚区に事業用地購入の不動産売買契約を締結 (2018年末引き渡し)
※細菌やウイルスなどの異物から体を守る「免疫」において重要な役割を果たしている「抗体」の特徴を活かした医薬品。
幅広い領域の医療用医薬品を研究開発・製造し、提供。抗体医薬品や個別化医療に強みを持っています。
中外製薬について
中外製薬のあゆみ ミッションステートメント (=企業理念)
●患者・消費者を最優先に考えて行動します。●生命関連企業として、常に高い倫理・道徳観に基づいて行動します。●深い専門性と広い視野を持ち、失敗を恐れない革新的・挑戦的な社員を重んじます。
●良き企業市民として、世界の人 ・々文化の多様な価値観を理解し、尊重します。
●一人ひとりの個性・能力とチームワークを尊重する自由闊達な風土を大切にします。●地球環境に配慮します。●株主を始めとしたステークホルダーの要請に応え、適正利潤を追求すると同時に適時適切な情報開示を行います。
価値観(Core Values)
革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献します。
存在意義(Mission)
ロシュ・グループの最重要メンバーとして、国内外において革新的な新薬を継続的に提供する、日本のトップ製薬企業となります。
目指す姿(Envisioned Future)
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中外製薬が取り組む「医薬品」とは?
くすり(医薬品)には、医療用医薬品と一般用医薬品があります。医療用医薬品は、医師が患者さん個々の病気や体の状態にあわせて処方するもので、中外製薬はこの医療用医薬品を研究開発・製造し、提供しています。一般用医薬品は薬局やドラッグストアで購入できる医薬品のことで、薬局のカウンター越しに購入できることから「OTC(Over The Counter)医薬品」とも呼ばれます。
治療法が確立していない病気がいまだに数多くあるのが現状。いまも待望される「医療用医薬品」の研究開発を推進しています。「医療用医薬品」を研究開発・製造し、提供。
医療用医薬品は、バイオ医薬品と、化学合成医薬品に大別できます。中外製薬では、このうちバイオ医薬品の売上が70%近くを占めています。さらに、バイオ医薬品の中でも抗体医薬品の占める割合が高く、製品全体から見ると57%
が抗体医薬品となっています。バイオ医薬品は、がんや関節リウマチ、感染症など、いまも有効な治療法が確立されていない病気の治療に効果が期待できます。
バイオ医薬品、なかでも抗体医薬品の開発・提供に注力。
中外製薬が提供する医薬品 (%は2016年度製商品売上高構成比概算)
医療用医薬品
一般用医薬品(OTC医薬品)
医薬品
一般用医薬品
医療用医薬品
バイオ医薬品
化学合成医薬品
抗体医薬品
抗体医薬品以外の医薬品
100%
33%
67%
57%
10%
バイオテクノロジー※を活用してつくられる注射剤
ヒトが本来持っている免疫機能を利用したくすり
化学合成によりつくられる錠剤やカプセル剤、注射剤など
がん(肺がん、大腸がん、胃がん、乳がん等)関節リウマチ
がん(肺がん、大腸がん、胃がん、乳がん等)骨粗しょう症、インフルエンザ、B型・C型肝炎
腎臓病に伴う貧血、B型・C型肝炎、膝関節症
※遺伝子組換えや細胞培養などの生物学的技術
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※日本製薬工業協会「てきすとぶっく製薬産業 2016-2017」
新しい医薬品の発売までには長い年月が必要。地道に一歩ずつ研究に取り組んでいます。
新しい医薬品(新薬)は、基礎研究から非臨床試験・臨床試験(治験)まで、各種の研究・試験を繰り返して有効性・安全性を検討します。その後、国の審査・承認を得てはじめて患者さんに処方できる医薬品が誕生します。新薬の研究開発と承認までの期間は9年から16年にも及びます。また、くすりの候補として選ばれたひとつの物質が新薬として世に出る確率は2万4,000分の1といわれています※。このように新薬の開発には長い歳月と多くの資源が必要ですが、それに挑み、世界の医療と人々の健康に貢献することが私たち中外製薬の存在価値だと考えています。
●新薬発売の成功確率は2万4,000分の1。
●研究開発する医薬品
■バイオ医薬品とは、タンパク質などの複雑な構造をした医薬品を遺伝子工学を応用した方法で微生物や動物細胞につくらせたものです。抗体医薬品はその一例です。
CH3
CO2H
OO
バイオ医薬品
■抗体を利用したがんの治療では、正常な細胞にほとんど影響することなくがん細胞を攻撃できるので、副作用が少なく、高い効果が期待できます。
抗体医薬品の特徴
化学合成医薬品の特徴
大腸菌
インターフェロン産生遺伝子
インターフェロン産生
抗原インターフェロン
がん細胞に結合して破壊
正常な細胞への影響が少ない
抗体は免疫グロブリン(lg)というタンパク質 がん細胞増殖 抽出・精製
抗体とは?
■抗体は、異物から体を守る役割を果たしています。 抗体医薬品は、その力を利用して病気の原因となる特有の分子(抗原)の働きを止めます。この抗体医薬品は、例えば、がん細胞を選択的に攻撃し、治療効果を発揮することができます。
抗体医薬品
●がんや自己免疫疾患など有効な治療法がない難病の治療に期待ができる●副作用が少なく高い治療効果が期待できる●抗体医薬品は最新のバイオ技術を駆使してつくられる
■化学合成技術やコンピュータを使った最新技術を駆使して、効果が強く副作用の少ない医薬品を提供します。
●患者さんが服用しやすい錠剤やカプセル剤として提供できる●最新のロボットを使って迅速にくすりのもとを見つけ、コンピュータ技術を使ってくすりを設計する
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横浜研究拠点で行う研究の内容
医薬品の研究開発工程
横浜研究拠点では、以下の研究を、いずれも安全と環境に配慮しながら実施します。
研究を推進し、新薬の開発につなげるために、先端的技術と設備を用いた研究・実験を行います。
病気の原因となる遺伝子やタンパク質を調べて、くすりの標的を見つける実験を行います。
■探索研究医薬品の候補物質の治療効果を細胞や実験用の動物などを使って確認する実験を行います。
■薬理研究
遺伝子工学技術を使って、細胞培養によりさまざまな形の抗体をつくる実験を行います。
■バイオ研究
■化学研究化学反応技術を利用して、くすりの原型となる物質をつくる実験を行います。
研究開始から医薬品を患者さんに届けるまで長い年月を要します。新研究所では、主に最初の2つの工程の研究(①、②)を行う予定です。
①創薬研究 ②開発研究 ③臨床試 験「治験」
病気を引き起こす体内物質の理解
くすりの元となる新規物質の創製
新規物質の有効性・安全性を細胞や動物で評価
ヒトを対象にした安全性・有効性の確認
複数の医薬品候補の選定 医薬品候補の選定
創薬研究
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■化学合成実験化学反応を駆使して、目的の化合物をつくる実験。目的の物質をつくるために、反応を段階的に進める実験を行います。■遺伝子組換え実験抗体などをつくり出す遺伝子(DNA)を、動物の細胞や大腸菌などの微生物に導入して、人工的に抗体などをつくり出す実験を行います。■動物実験くすりの候補になった化合物や抗体などを人に投与する前に、実験用の動物で効果や安全性を確認する実験を行います。■RI(放射性同位体)実験RIが壊れて発するごく微量な放射線を検出し、物質の量を測定するなどの生化学実験に使用します。本研究所では、タンパク質や化学物質の一部分をRIで標識(ラベル)することによって化学反応の詳細を調べたり、細胞の中での物質の挙動を調べたりするなどの実験に利用します。RIを使用することで、他の方法では調べられないごく微量の反応を検出することができます。なお、実験者や環境への安全に十分配慮しながらRIを実験に使用します。また、RIを代替できるような技術も進んできており、代替可能な実験はRIを使用せず、新しい技術に置き換えていきます。
医薬品の候補物質の安全性を実験用の動物で確認する実験を行います。
■前臨床研究患者さんとくすりにとって最も適した剤型(錠剤、注射剤等)にする実験を行います。
■製剤研究
実施予定の主な実験
③臨床試 験「治験」 ④承認申請&審査 ⑤製造販売後調査・試験(市販後)
厚生労働省への承認申請と専門家による審査
更なる効果・使用法・安全性の確認
医薬品として認可
開発研究 臨床試験へ
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横浜研究拠点の概要
【西側敷地】●建物は、住宅等が近接することを考慮し、ひとつながりの長大な壁面とならないよう形態を工夫することで、周辺との調和を図ります。●敷地西側に緑地を確保します。また、近隣の皆さまにもご利用いただける公園の配置を検討します。●建物の最大の高さは、地上より約31mです。(東側敷地とも)
■建設計画地戸塚区戸塚町の西側敷地と戸塚区上倉田町の東側敷地を横浜研究拠点の建設計画地としています。
■施設配置計画の概要【東側敷地】●敷地北側には、近隣の皆さまにもご利用いただける公園の配置を検討します。●敷地西側に緑地を確保します。●敷地南側にグラウンド等を設置し、地域の皆さまに開放する計画です。●「研究施設予定地」には将来、研究施設を建設する予定です。
柏尾川をはさんで西側敷地と東側敷地を建設計画地に。周辺との調和・地域への貢献を考慮しています。景観に溶け込む建物外観や、皆さまにご利用いただける公園やグラウンドの配置を計画。
■敷地西側から見たイメージ
東
西
北
JR線
西側敷地
戸塚駅方向
東側敷地
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S=1:2000
345
5 3
348
4
0 50 100m
50 100m0
1 : 2,000
■建設計画地戸塚区戸塚町の西側敷地と戸塚区上倉田町の東側敷地を横浜研究拠点の建設計画地としています。
■施設配置計画の概要
■横浜研究拠点 建設計画地
■敷地内配置計画図
南
大船駅方向
西側敷地
東側敷地
柏尾川
戸塚税務署
戸塚駅
ハローワーク戸塚
戸塚小学校ONE FOR ALL 横浜
戸塚共立第1病院
戸塚区役所戸塚区民文化センター さくらプラザ
平成横浜病院南戸塚小学校
戸塚中学校
男女共同参画センター横浜
東側敷地
西側敷地
戸塚駅方向大船駅方向
注)本計画は、計画中につき、今後の検討・協議により、変更する可能性があります。
10
私たちは地域の皆さまと共生する企業市民として、排水、排気、廃棄物処理、安全・セキュリティ、防災の5つを柱に施設を計画します。
安全対策、環境保全に十分に配慮。安全・安心を第一に考えた計画の策定・実施をめざしています。
排水計画
●生活系排水は、公共下水道に放流する計画です。●実験系排水は、排水処理設備にて処理の上、下水道の放流基準以下として公共下水道へ放流します。
●廃棄薬品は専門の廃棄物処理委託会社による引き取りを実施します。●省資源の観点から、雨水を植栽などへの水やりに有効利用するなど検討します。
一般住宅と同様に、公共下水道に流します。生活系排水(飲用・手洗い・トイレ排水など)
●薬品は排水に流さず、専用タンクで回収。専門の廃棄物処理委託会社による引取りを実施、処分します。●実験室からの排水は、手洗いや器具洗浄水であり、建物内の排水処理施設へ送り、公共下水道基準で決められた値以下となるように処理した後に、公共下水道へ流します。●RI実験室排水は、専用の処理設備を設置します。●排水処理する前の配管は、地中埋設は行わず、露出配管とすることで状態を確認できる方式とします。
実験系排水
公共下水道
生活系排水
敷地内の雨水は、そのまま道路や公共下水道に流しません。雨水抑制槽に集め、公共下水道配管があふれないように、少しずつ流します。植栽に使うなど有効活用も検討します。
雨水排水
少しずつ流します
雨水
生物処理滅菌処理 バックアップ槽
公共下水道排水処理施設
RI実験室排水
RI専用処理設備
RI :放射性同位体
実験室排水
露出配管で状態確認
排水
貯留槽
希釈槽
モニター槽
安全・環境に関わる主な計画
道路敷地
公共下水道
道路敷地
道路敷地
水質監視中和処理
雨水抑制槽
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私たちは地域の皆さまと共生する企業市民として、排水、排気、廃棄物処理、安全・セキュリティ、防災の5つを柱に施設を計画します。
排気計画
●微生物・化学物質を取り扱う実験室や、臭気が発生する可能性のある実験室・動物飼育室などの排気の対策は、目的に応じてHEPAフィルタ※、脱臭装置や化学物質も除去する排気洗浄装置(スクラバー)等を設置する計画です。
●熱源機器を低公害・省エネルギー型とすることで、窒素酸化物・二酸化炭素の発生を抑制し、大気汚染防止に努めます。
RI実験室にはRI専用のフィルタを2 重に設置し、機能が停止しないようにバックアップを設けます。
RI(放射性同位体)実験室
実験は、高性能(HEPA)フィルタを設置した安全キャビネット内で実施するため、実験室内には飛散することはありません。
※ HEPAフィルタは、空気中から細菌やウイルスなどの病原体や微粒子を除去するためのフィルタ
空気中に微生物が飛散しやすい実験を行う場合
排気
室内の空気
安全な空気
HEPAフィルタ
高性能(HEPA、活性炭)フィルタや化学物質を除去する排気洗浄装置(スクラバー)を通して排気します。
化学薬品や動物飼育など臭気・粉じんを伴う場合
高性能フィルタやスクラバー
排気
安全キャビネット
室内の空気
専用の排気システムを有する装置
RI機械室
排気
C FC F
RI前室RI実験室
RI排気ファンRIフィルタユニット
廊下など
線量管理
排気の線量モニタリング
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■動物の管理方法●飼育室あるいは実験室から建物の外に通じる通路には3つ以上の扉を設け、近接する扉が同時に開かないように工夫します。●動物の飼育・実験エリアへは、教育訓練を受け許可された者のみがセキュリティカードで入退室できるよう管理します。●実験用の動物を入荷する際に数をチェックし、施設内での飼育中も数を確認します。
■細菌・ウイルスの管理方法●感染症法※1で許可や届出が必要な一種~三種病原体は当施設では取り扱いません。●許可や届出の必要がなく、基準の遵守が必要な四種病原体を施設内で取り扱う場合は、利用できるエリアを定め、病原体を保管する冷凍・冷蔵庫には施錠し、そのエリアの実験室も施錠管理します。そのエリアへは教育訓練を受け許可された者のみがセキュリティカードで入退室できるよう管理します。
■RI(放射性同位体)の管理●放射線障害防止法※2に基づき、これらを使用するエリアを管理区域と定め、教育訓練を受け許可された者のみがこの管理区域内で実験に使用し、随時、使用量を記録し、管理します。このエリアへの入退室もセキュリティカードで管理します。 ●管理区域内に設置するRI貯蔵室はさらに施錠管理することに加えて、出入口を監視するTVカメラも設置します。
安全・環境に関わる主な計画
廃棄物処理計画
●施設から出る廃棄物は、敷地内では焼却や処分は行いません。●廃棄物は屋内で分別保管し、専門の廃棄物運搬・処理会社に依頼して、法律に則り処分します。●廃棄物は最終処分されるまで、弊社に排出者責任があります。廃棄物運搬・処理会社の視察、最終処分状況も含めて、管理します。
安全・セキュリティ計画
■建物セキュリティ●建物内は、社員証やゲスト専用などのセキュリティカードを使用し、その許可レベルに応じたエリアへの入室を許可します。(地域開放エリアを除く)●カード操作による個人の操作状況を記録するほか、両敷地出入口には24時間365日警備員が常駐、建物への各入館部にはTVカメラを設置します。
■薬品の管理方法●薬品を取り扱う実験エリアへは許可された者のみがセキュリティカードで入退室できるよう管理します。●法令に基づき、施錠管理の必要な薬品については、さらにセキュリティカードで入退室しなければならない部屋に設置した施錠管理できるロッカーに薬品を収納し、使用記録を保管し、使用量の確認も行います。 ※1感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
※2放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
セキュリティイメージ
敷地(警備、門、TVカメラ)
建物入口(カード、TVカメラ)
建物共用部(カード、ゲート)
居室・実験室(カード)
ハイセキュリティエリア
施錠管理できる薬品ロッカーの一例
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防災計画
●建物、敷地には災害対策を講じます。また災害時には、地域の皆さまにもご利用いただけるよう計画しています。
<建物対策> <地域への対応>
地震
豪雨洪水
停電
火災
●主要建物の免震化
●敷地かさ上げ●建物内雨水抑制槽による 排水調整
●会議棟(免震)の地域開放●地域向け防災備蓄●飲料水、トイレの確保
●自家発電設備の設置
●最新の防災設備●消火用水源の確保●自衛消防隊の設置
●消火用水源の提供
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S=1:2000
345
5 3
348
4
0 50 100m
50 100m0
1 : 2,000
東側敷地の南側にグラウンドを整備します。地域の方にもご利用いただけるようにします。
■グラウンド●サッカー●ラグビー
■テニスコート■クラブハウス●ミーティングルーム●備品庫●休憩室
■駐車場
地域の皆さまとともに
横浜研究拠点では、景観に溶け込むように十分配慮した建物の建設を考えています。また、緑地・公園や道路拡幅など近隣の皆さまのお役に立てる施設の整備や活動を行うことで、地域共生・地域貢献の一助となることをめざしています。
緑道から、公園・グラウンドまで。さまざまな設備・施設や活動で地域への貢献をめざしています。
横浜研究拠点では、次のような施設、活動を検討しています。●緑道計画●公園設置(横浜市の事業)●社外貸出にも対応するグラウンド等施設整備●近隣の方が使用可能な駐車場(時間貸し駐車場)また、以下について現在検討中です。●災害用備品の整備・備蓄、近隣受け入れ可能な避難場所(屋内外)
地域貢献をめざした施設・活動
グラウンド
敷地周囲の道路は、歩道を含めて12mに拡幅します。※ の部分
道路拡幅 西側敷地
RUGBY
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S=1:2000
345
5 3
348
4
0 50 100m
50 100m0
1 : 2,000
西側・東側の両方の敷地に、地域の皆さまにご利用いただける提供公園を配置します。横浜市基準に則り施設・遊具・植栽などを設け、横浜市によって管理されます。
公園西側敷地西側一帯の緑地を緑道とし、日中は遊歩道としてどなたもご利用可能な施設とします。
緑道
東側敷地
提供公園提供公園
提供公園提供公園
時間貸し駐車場時間貸し駐車場
緑地緑地
概要説明会
環境影響評価手続
開発関連手続
中高層建築物建築手続
工事
今後のスケジュール(予定)皆さまのお声をうかがいながら、よりよい計画となるよう努めてまいります。
2017 2018 2022202120202019 2023
工事
条例関連手続
配慮書提出※1▼
方法書提出※2▼
準備書提出※3▼
開発事業計画書提出▼
標識設置▼
見解書提出※4▼
評価書提出※5▼
環境アセスメントを経て
行政の承認が下りた場合
2017年4月 住民説明会
2017年秋頃(予定)方法書に関する説明会
2017年8月 開発事業に関する説明会
2019年頃 中高層建築物条例に基づく説明会
2018年春頃(予定)準備書に関する説明会
ご意見、ご不明点などはコールセンターにて承ります。中外製薬株式会社 横浜研究拠点コールセンター
フリーダイヤル受付時間 9:00~17:30(土日・祝日を除く)
0120-522-157
注)今後の検討・行政協議等で計画・予定が変更になる場合があります。
都計法関連手続
■中外製薬株式会社 横浜研究拠点 ホームページhttps://www.chugai-pharm.co.jp/yokohama/
※1:事業計画及び環境配慮内容の提示※2:環境影響評価を行う項目とその調査・予測手法等の提示※3:調査・予測・評価の結果の提示※4:準備書に係るご意見に対する見解の提示※5:最終的なとりまとめの提示
※各種手続の根拠法令:環境影響評価手続「横浜市環境影響評価条例」、開発関連手続「横浜市開発事業の調整等に関する条例」「都市計画法」、中高層建築物建築手続「横浜市中高層建築物等の建築及び開発事業に係る住環境の保全等に関する条例」
事後調査環境影響評価手続
標識設置 ▼