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1 求職者に対する キャリア・コンサルティング マニュアル

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Page 1: 求職者に対する キャリア・コンサルティング マ …...8 従業員の主体的なキャリア形成を支 援するために n平成13年 厚生労働省 「キャリア・コンサルティング技法等に関

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求職者に対する

キャリア・コンサルティングマニュアル

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キャリアとは

n キャリアとは、「経歴」、「経験」、「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続性を持った概念。

n キャリア形成とは、「キャリア」の概念を前提として、個人が職業能力を作り上げていくこと。

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キャリア形成が問題となる背景(最近の動き)

n 経済のグローバル化、顧客ニーズの急激な変化や商品サイクルの短縮化

n 技術革新の急激な進展や経済社会のニーズの変化

n 高齢化による職業生涯の長期化、労働移動の活発化

n 職業能力における専門性や問題発見・解決能力の重視

n 若年離職者、フリーターの急増による、職業意識の希薄化、能力蓄積機会の欠如

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キャリア形成が問題となる背景(構造的変化)

n ピラミッド型の組織での、昇進昇格

n 企業に入ってからのOJT

n 集団的なシステムから個人に配慮する新たなシステムの構築

これまで

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キャリアのあり方(キャリア・コンサルティング)

n これまでは、先輩や同僚が職業生活についてアドバイス

n 個人が主体的キャリアを選択する時代  

能力主義、成果主義の時代

指導・助言ができる専門家

キャリアコンサルタント活躍の場

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キャリア・コンサルティングの概要

n 労働者にとって、企業内外における様々な変化に対応できる職業能力開発及び向上が重要

n 従業員が自らのキャリア形成の方向やその実現のための具体的手段・方向を支援することが必要(キャリア・コンサルティング)

n 企業は、「個人のキャリア形成のニーズ」、「企業が従業員に求めるニーズ」との調和を図るための組織的、計画的な雇用管理の実施

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キャリア・コンサルティングの位置づけ

n 職業生活の各段階における労働者の職業能力・職業経験の棚卸し、適正な職業能力評価

n 職業能力と労働者の適性・希望・職業能力との照合

キャリア形成と職業能力開発方針の明確化

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従業員の主体的なキャリア形成を支援するために

n 平成13年 厚生労働省「キャリア・コンサルティング技法等に関する調査研究報告書」(労働者のキャリア形成支援のためのキャリア・コンサルティング・マニュアルを作成)n キャリア・コンサルティングの実施に向けて(キャリア形成のための6ステップ)

n キャリア・コンサルティングの実践(キャリアシートの記入と相談)

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キャリア・コンサルティングの実施に向けて(キャリア形成のための6ステップ)

① 自己理解② 仕事理解

③ 啓発的経験④ キャリア選択に係る意思決定⑤ 方策の実行

⑥ 仕事への適応

n キャリア形成は基本的に下記の6ステップ

キャリア形成の流

れとキャリア・コ

ンサルティング

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キャリア形成の流れとキャリア・コンサルティング1

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キャリア形成の流れとキャリア・コンサルティング2

平成13年 厚生労働省「キャリア・コンサルティング技法等に関する調査研究報告書」より

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生涯を通じたキャリア形成

n 職業生涯の節目節目でキャリア選択の6ステップを実施し範囲が広がること。

n 年齢とともに、労働者のキャリアが広がっていく様子を表している。

長期的なキャリア形成のスパイラルイメージ

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長期的なキャリア形成の       スパイラルイメージ

平成13年 厚生労働省「キャリア・コンサルティング技法等に関する調査研究報告書」より

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よりよいキャリア・コンサルティングを行うための留意点

n 労働者の主体性を重視したキャリア形成についての援助プロセス。

① 「育てるための相談」

② 具体的な目標決定を重視する③ 相談やキャリア選択のシステマティック

な進行

④ 広く社会的な資源の活用

⑤ 職業に係る相談知識の他、カウンセリングの基本的知識が必要

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よりよい相談を行うには

n まず、人の話が聞けること=「傾聴」① 心理的な関係(ラポート)の確立② 労働者の期待についての認識

③ 労働者の感情についての認識

④ 労働者自身がキャリア・コンサルティングの過程に責任を持つ

⑤ 相談の過程を不必要に延ばさない

⑥ 相談の成果を評価する

⑦ プライバシーを保持する

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キャリア・コンサルティングの実践(キャリアシートの記入と相談)

n キャリアシートは、労働者の自己理解、経歴等を記載するとともに、職業興味や職業能力等に係る各種のテスト結果について情報を集約するものであり、① 情報の保存、キャリア・アドバイザーとの面

談における情報の活用② 相談者自身が、キャリアシートを記述する中

で、自らを見つめ直すこと等を目的とする。

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キャリアシート概要キャリアシートの項目

nキャリアシートの項目① 本人の属性に係る部分 I:氏名、性別、生年月日・年齢、現住所、最終学歴、勤務先② 自己理解に係る部分  Ⅱ:キャリア指向性・自己認識  Ⅲ-A:職務歴・その他特記すべき事項  Ⅲ-B:代表的職務  Ⅳ:学習歴・その他特記すべき事項  Ⅴ:資格・免許、著作権・特許  Ⅵ:職業能力のまとめ ③ 意思決定に係る部分  Ⅶ:今後の目標 ④ その他 

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キャリアシート概要キャリアシートの記入、保存

nキャリアシートの記入キャリアシートの記入は、本人が行う  

nキャリアシートの保存キャリアシートの保存は、本人が行う。必要に応じて追記する  

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キャリアシートⅠ  (本人の属性)

氏名、性別、生年月日・年齢、現住所、最終学歴、勤務先

整理番号

初回作成日

ふりがな 生年月日すず き た ろう

年氏 名 鈴 木 太 郎 ・女 1969年10月1日生 齢 32○男

〒231-****現 住 所 ○○市中央区********

TEL045(***)****最終学歴 勤務先名・所属・職名

大学(経済学部経済学科)92年3月 ○○工業株式会社管理部 総務課 経理係○卒 ・中退

Ⅰ プロフィール

現在の状況を記入する。

n 現在の氏名、性別、生年月日・年齢、現住所、最終学歴、勤務先を記入する。

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キャリアシートⅡ   (自己理解)

キャリア指向性・自己認識

記入年月日 キャリア指向性・自己認識等。2000年12月10日 ◇自分の技能を発揮して挑戦できる仕事に携わることに幸せを感じる

また、今後スキルアップをして、機会があれば新規事業を興したいという希望もあるので、そのためには、経営者的な視点で企業や業界全体の動向が見られるようにしたいと思う。◇キャリア指向性に係るチェックをしたことがあり、私が重要視する点としては、自由・自立、創業的な面であることの結果であった。◇○○検査を○○センターにて実施したことがある。

興味尺度は、現実的尺度、研究的尺度、社会的尺度に対する興味が、 、 、 。強く 社会的威信 地位 名誉に対する関心が強いという結果が出た

Ⅱ キャリアの指向性・自己認識キャリアの指向性(仕事・職業から見た人生・価値の方向性 ・自己認識等につい)

て記入する。◆ 相談者が思う、相談者自身◆ 職業や生活全般に関して相談者が重要だと思うこと◆ VPI(職業興味検査)などの検査結果等を想い浮かべながら記入する。

自分の興味・価値観を自己認識することによって、自分にあった職業・職務の選択を容易にする。

n 「キャリア指向性」に関しての結果や自己紹介文の自己分析等に関する内容について記入する。

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キャリアシートⅢ-A  (自己理解)

職務歴・その他特記すべき事項

職務歴・その他特記すべき事項年 月 企業名

~ 職務の内容 特記すべき事項年 月 所属・職名

1992年 4月 福利厚生○○運輸株式会社(22歳) 安全衛生管理部 庶務課

~ 庶務係 用度品管理1995年 1月 会社都合により退職1995年 4月 物品及び備品 再就職○○運輸株式会社(25歳) 等の購買 ◆ 98年10月QC活動社長賞を受賞(チ管理部 総務課

~ 経理係 ーム3名、主に統計データの作成を担当)1999年 3月 法人関係税務 ◆ 税務処理のシステム化を担当し成功し

処理 た。この際、独学で行っていたコンピュータに関する知識が大変役立った。

Ⅲ-A 過去の経験Ⅲ-Aでは、今まで経験した仕事について、従事した期間、企業名、所属・職名、職

務の内容を時系列で記入する。◆Ⅲ-Bと、どちらかのシート、または、両方のシートを選択しても構わない。

仕事の概要、仕事の結果、仕事に対する自身の評価(例えば、満足した、成功したと思う、困難に感じた等々 、アピールできる事項や理由、昇進、表彰、向き、不向)き、周りの環境等を記入する。

n 職務経歴を時系列にまとめて記入する。

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キャリアシートⅢ-B  (自己理解)

代表的職務

代 表 的 職 務職務分野・領域 内 容経理・財務 経営分析用データの作成

管理者用の経営分析用データの作成を担当し、作成したデータを基に独自に原因分析を行い、改善案を提案して採用された。この件については大変やりがいを感じ、満足した。

資金計画及び資金調達計画の原案作成短期及び長期の事業計画を基にした資金計画や資金調達計画についてその原案作成を担当した、特に支払利息等のリスク面には常に注意を払いながら行った。

予算編成企画案の作成各部から要求される予算を基に年間の予算編成企画を担当し、企

。画案作成だけでなく部間の調整等についても補佐的役割を果した関連書類及び帳簿に関する業務

Ⅲ-B 過去の経験Ⅲ-Bでは、今まで携わってきた職務について、職務別に記入する。これまでに経験

してきた仕事のうち最もアピールしたい職務や自信のある職務から順番に、その職務の内容や具体的な事例、実績、貢献した内容等について記述する。

一般に職業経験が比較的長く専門的業務に携わっている人の場合には、Ⅲ-Bの形式の方が自分のアピールできる項目が明確になる。

n 職務経歴を職務別にまとめて記入する。

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キャリアシートⅣ  (自己理解)

学習歴・その他特記すべき事項

学習歴・その他特記すべき事項受講時期 期間 コース名 内 容 実施機関

1999年 4月 6ヶ月 簿記2級コース 通信講座(簿記) ○○簿記学院

1995年 4月 1年 簿記1級コース 通信講座(簿記) ○○簿記学院

1997年 9月 2ヶ月 法的所有権に関 通信講座 ○○大学学校法人する法務コース

○○商工研究所2000年 5月 3ヶ月 ビジネス実務法務 通信講座

今まで、行ってきた学習・能力開発について整理する。

Ⅳ 学習歴会社からの指示での能力開発したものだけではなく、勤務時間以外で自ら能力開

発を行ったものも含めて時系列に記入する。

n 学習歴や能力開発に関して特記すべきものについて、時系列に記入する。ただし、趣味は記入しない。

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キャリアシートⅤ  (自己理解)

資格・免許、著作権・特許

資格・免許 著作権・特許取得年月日 名称 取得年月日 名称

1990年 7月 1日 普通自動車第1種免許1992年 8月 実用英語技能検定2級1995年 6月 1日 簿記2級(商業・工業)1997年 9月 ビジネス・キャリア制度

Ⅴ 資格・免許等取得歴今まで、取得した資格・免許や、著作権・特許について、時系列に記入する。

これまで取得した資格・免許・著作権・特許ついて整理する。

n 今までに取得した資格・免許や著作権・特許等について取得した順番に時系列に記入する(学生時代に取得したものも含む)。

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キャリアシートⅥ  (自己理解)

職業能力のまとめ

職業能力のまとめ職業(職務) 内 容 備 考

経理・財務分野 (1) これまでの経験から①予算編成、②資金運用、 SCOPEにてチェ③経営分析について自信(強み)がある。 ック

1998年 5月法務 (1) 通信講座「法的所有権に関する法務コース」修了 ビジネス・キャリア制

し、修了認定試験を受験し、法務部門・中級・知 度認定的所有権に関する法務の認定を受けた。 1998年11月

(2) 通信講座「ビジネス実務法務」を修了し、庶務・ 職業能力自己評渉外実務、施設管理実務、株式、法務実務に関す 価システムにてチェックる実務)中級レベルである。 2000年 1月

これまでの職務歴・学習歴等から、あなたの有する職業能力についてまとめを行うことによって自己理解を深め、アピールポイントのピックアップを容易にする。

Ⅵ 職業能力のまとめアピールしたい職務について具体的な内容や次のような具体的な評価(レベル)

等について記入する。◆ 技能検定、ビジネス・キャリア制度、社内検定、その他

n 労働省編職業適性検査や現有の職業能力の程度を計る技能検定、ビジネスキャリア制度等各種の職業能力評価の結果について、時系列に記入する。 

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キャリアシートⅧその他

記入年月日 そ の 他(自由記述)2000年12月10日 ◆ 現在○○市に居住しているが、自分の両親と妻の両親の住居にも

近く環境も気に入っている。将来的にもこの地域を生活の中心としたい。転勤の可能性もあるが、今の住まいから通勤できる範囲を希望している。また、40歳までには自分の住宅を購入したいと考えている。

◆ 自分の両親は現在のところ健康であるが、老後の面倒は長男である自分が見ることになる。

◆ 現在、子供は1人いるが、2人は欲しい。

今後仕事を選択する上でどのような諸条件があるのかを整理することによって、自分のおかれている環境を認識する。

Ⅷ その他その他、Ⅰ~Ⅶまでの欄に記入することのできなかった事柄について、自由に記入

する。

n 個人を取り巻く諸条件」に関する内容を記入する。 

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意思決定の方法

① 選択肢の作成(3つ程度)② 選択肢の吟味③ 意思決定④ キャリア計画書の作成

キャリア選択にかかる意思決定

①選択肢の作成 ②選択肢の吟味 ③意思決定 ④キャリア計画

の作成

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意思決定-留意点

n これだけは譲れないというものは何か。

n たとえ後でその選択を変更することになっても良い。現時点でのベストの選択をすること。

n 一回の選択で職業人生のすべての選択をする訳ではない。

n キャリアは、生涯を通じて継続的に作り上げられるもの。節目節目で決定した目標を見直し、状況に応じて変更することも当然必要。

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意思決定-選択肢の吟味1

例)1 仕事の内容に着目した場合仕事の吟味 適 職 仕 ラ

性 興 価 業 事 スイ・ 値 指 経 タフ ・ ・

仕事 能 味 観 向 験 イの内容 力 性 ル仕事1 A B A ・ ・ ・仕事2 A C B ・ ・ ・仕事3 C A B ・ ・ ・

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意思決定-選択肢の吟味2

例)2 具体的事業所や部署に着目した場合事業所等 労 勤 就 経 企

の吟味 働 務 業 営 業条 形 環 方 将 ・ ・ ・

事業所 件 態 境 針 来・部署 性事業所・部署1 A B A ・ ・ ・事業所・部署2 A C B ・ ・ ・事業所・部署3 C A B ・ ・ ・

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今 後 の 目 標記入年月日 具体的な内容(希望する職務・学習内容等) 備 考

<中長期的目標>将来的には、経理・財務に係る専門性を有しつつ企業経営に積極的に参画できるような人材となりたい。したがって、人事・労務、マーケテイング、情報管理について実際に経験を積みたい。<短期的目標>中小企業診断士資格等関係分野の資格について取得を目指したいと考えている。<具体的な計画内容>中小企業診断士受験のための通信講座を受講する。1年目

学校法人○○大学の通信講座を2001年5月から受講する。 (10ケ月間)2年目

経営情報システム、新規事業開発、中小企業経営・中小企業政策・助言理論については引き続き勉強する。(当面3年目での合格を目指して頑張る )。

、 、 「 」 。ここは あなたが あなた自身に対して 約束する 部分である今後無理なく実行することのできる内容を、記入する。

Ⅶ 今後の目標今後3年程度の目標を掲げ、目標を達成させるための具体的な手段や方法などの

計画を作成する。

キャリアシートⅦ   (意思決定)

今後の目標

n 今後の目標について、達成したい中・長期的目標、短期的目標を記入する。具体的な手段や方法(学習内容等)。

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仕事理解のための情報源

情報源の種類 ① 印刷物・出版物情報 ② 視聴覚情報 ③ コンピュータ支援システムによる情報 ④ 実際に従事している方への面接、実等に よる情報

 ⑤ 職業情報ネットワーク(機関及び人的 ネットワーク)による情報

 ⑥ インターネット上のホームページによる情報

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情報提供ツールの紹介   (自己理解)

 自己理解に関する情報については、・VPI職業興味検査(大学生、成人用)・職業レディネス・テスト(中・高生用)・キャリア・インサイト(20歳から30歳の若年求職者)

・職業ハンドブックOHBY等があります。

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情報提供ツールの紹介   (仕事理解)

 仕事理解に関する情報については、・仕事に関する情報は、その仕事を実際にしている人からの情報

・生涯職業能力開発促進センターの生涯職業能力開発体系図情報、キャリアパターン

・日本労働研究機構の職業データベース、職業ハンドブック

等があります。

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情報提供ツールの紹介(資格)

 資格に関する情報については、・生涯職業能力開発促進センターの能力開発・教育コース情報

・各種資格検定のインターネット情報等があります。

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問い合わせ先

・VPI職業興味検査・職業レディネス・テストについては(社)雇用問題研究会へ

・キャリア・インサイト・職業ハンドブックOHBYについては独立行政法人労働政策研究・研修機構(旧日本労働研究機構-JIL)へ

お問い合わせ下さい。