複数の計測機器による点群データを基とする 3次元地形モデ …lp データ...
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助成番号2015‐6複数の計測機器による点群データを基とする3次元地形モデルの表示および作成手法
に関する研究
研究背景
• 社会基盤施設の3次元モデルの基礎となる地形データは点群データにより3次元で取得されているが、その表記が定義されていない
• 取得した地形データを3次元モデルで表記するための描画とビューのガイドラインが必要である
• 現況地形をLP、MMS、地上設置型レーザスキャナ、UAV搭載カメラ等によって計測して得られる点群データをCADソフトに3次元で表示し描画するための方法を検討する
点密度による表示の整理
本研究の目的
LPデータ(オリジナル)
LPデータ(グラウンド)
地上設置型レーザスキャナデータ
MMSデータ UAVデータ(空中写真測量)
計測コスト(時間)
△(大型.飛行申請等準備に手間)
×
(人手によるノイズ除去が必要)
○(可搬の手間)
◎(走行するだけで周囲を計測でき
る)
◎(小型.ただし,天候と風速
に考慮する必要)
測距範囲×
(狭域)△
(やや広域)△
(やや広域)
計測可能範囲(可視領域)
△(設置可能な箇所から可視化
できる範囲)
×(堤防周辺など限定的)
○(飛行可能なエリア全域を
計測可能)
計測不可能範囲(不可視領域)
△構造物の上面等の計測は困
難
△構造物や看板の裏面など道路から見えない領域は計測できない
△オーバーハング箇所は計
測できない測距精度(理論値)
誤差:数mm 誤差:約1~2cm ソフトウェアに依存
点の密度◎
(非常に高い)◎
(非常に高い)○
(高い)
測距点の分布×
(非一様分布.近距離ほど密度が高い)
△(非一様分布.対象物との角度
に応じて変化)
△(ソフトウェアに依存)
地面に対する計測角
10~90°程度 20~90° 90°程度
エッジの計測○
(計測されている場合)◎
(点群密度が高い)×
(エッジが曖昧になる)
地表面の計測○
(ノイズを含む)◎
(地表面のみ)○
(ノイズを含む)
△(走行可能な範囲から見える領
域に限定)
○(ノイズを含む)
構造物の計測△
(上面のみ)
×(手動で除去されている)
○(側面を計測できる)
○(路面のすべてを計測できる)
◎(全てのエリアを計測でき
る)
構造物・植生・移動体等のノイズ
×(有り)
◎(地表面以外の点群座標データ
が無い)
×(有り)
×(有り)
×(有り)
取得可能な情報○
(ローカル座標系のXYZ座標値,反射強度,輝度値)
△(平面直角座標系のXYZ座標値)
○(基準点指定することで平面直角座標系のXYZ座標
値,輝度値)
△(平面直角座標系のXYZ座標値)
90°程度
○(計測されている場合)
○(飛行可能なエリア全域を計測可
能)
○(広域)
△オーバーハング箇所や構造物の
側面は計測できない垂直誤差:±15cm水平誤差:±25cm
△(普通)
○(一様)
計測機器の特性の整理研究の流れ
• 道路土工の出来形管理を対象に、点群データの点密度を変えることによる精度の違いを検証し、出来形管理に必要な点密度を検討した
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関西大学 環境都市工学部准教授 窪田 諭
• 出来形管理においては、点密度を100点/㎡以上にすることが望ましい
点密度による表示の整理
UAV(カメラα6000) 地上設置型レーザスキャナ(RIEGL)
複数計測機器のデータ融合のための留意点
• 点群データ• 基本的にある時点にそのポイントに何かがあったという情報を保持している
• データ融合のための留意点• 点群データの精度や密度に加え、その点の「判読」情報と、どの程度に形状化したいのか、という要求
が必要である
• 形状データ作成のための点群密度は、人間の「判読」を踏まえた図化方法をもとに実際に対象物を設定して実験を重ねる
• 点群データは高密度であれば、形状の構成要素となる境界を求めやすいが、膨大な点群データは作業効率の低下要因となる
• 形状データの構成要素となる境界、特に形状変化のあるエッジ部分のみ高密度な点群データとなるよう計測を行うという計測方法の工夫が考えられる
3次元地形表示・作成ガイドライン
• 目次構成1. 総則
1‐1 概要1‐2 適用1‐3 3次元モデル地形の表示・描画における考え方1‐4 用語の定義
2. 次元の考え方3. 適合性クラス4. 3次元地形モデルの表示レベル5. 座標系6. 管理情報7. 3次元地形モデルの表示に係わる一般事項8. アノテーションの表示9. 点の表示・作成10.線の表示・作成11.面の表示・作成12.対象地物