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53 参考6 省エネルギーアンケート結果 その1:県内事業所アンケート

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参考6 省エネルギーアンケート結果 その1:県内事業所アンケート

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事業所における省エネルギーへの取組みに

関 す る ア ン ケ ー ト 1.回答事業所の概要 1-1 回答事業所の業種

1-2 従業員数

問1 1-2 従業員数

172

83

93

139

36

34

16

0 40 80 120 160 200(人)

25人未満

25人以上50人未満

50人以上100人未満

100人以上300人未満

300人以上500人未満

500人以上1,000人未満

1,000人以上

N=608

N=608

問1 1-1 業種

8

16

2

209

35

26

16

101

29

166

0 50 100 150 200 250

農林水産業 

建設業 

鉱 業 

製造業 

電気・ガス・水道業 

運輸業 

卸小売業

サービス業 

廃棄物処理業

その他 

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1-3 回答事業所のエネルギー管理上の法的な指定

2.エネルギー使用の状況 2-2 最近におけるエネルギー使用量の動向

平成7年度(1995年度)の使用量を100とした場合の、平成12年度(2000年度)における使用量の水準については、次に示すとおりとなった。

①電力については、370事業所が回答しているが、大きな変化がなかった事業所が多いということができる。但し、10%以上増加している事業所も多く、20%以上のところも目立っている。

問1 1-5エネルギー管理上の法的な指定

第一種エネルギー管理指定工場

16%

第二種エネルギー管理指定工場

6%

無 回 答78%

回答全体583件

91件

35件

電力

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

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②原油については3事業所が回答しているが、大きく減少したところが2事業所、増加したところが1事業所であった。

③重油については224事業所が回答している。大きく減少した事業所も多いが、大きく増加したところも多い。

④軽油については93事業所が回答している。10%未満の増加、20%以上の増加、および20%以上の減少という事業所が目立っている。

原油

0

0.5

1

1.5

2

2.5

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

重油

0

10

20

30

40

50

60

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

軽油

0

5

10

15

20

25

30

35

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

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⑤灯油についても93事業所が回答しているが、10%未満の増加という回答が最も多く、次いで20%以上の減少という事業所が多い。

⑥ガソリンについては91事業所が回答している。10%未満の増加という事業所が目立って多い。

⑦LPGについては97事業所が回答している。10%未満の増加という事業所が最も多く、次いで20%以上の増加というところが多い。次いで、20%以上の減少が続いている。

灯油

0

5

10

15

20

25

30

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

ガソリン

0

5

10

15

20

25

30

35

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

LPG

0

5

10

15

20

25

30

35

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

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⑧都市ガスについては54事業所が回答している。10%未満の増加、及び20%以上の減少という自治体が多い。

3.省エネルギーへの取組み体制と計画状況 3-1 今後の省エネルギーに関する計画の有無

省エネルギーへの取組みに関する計画を策定しているかどうかをたずねた結果は次の

とおりである。 ・「現在省エネルギーに関する計画を策定している」及び「策定中または策定の予定があ

る」事業所をあわせると、全回答数の約54%にあたる300事業所である。 ・一方、4割以上の事業所は、省エネに向けた計画を策定する動きがみられない。

都市ガス

0

2

4

6

8

10

12

14

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

問3 3-1 今後の省エネルギーに関する計画の有無

173

156

253

26

0 50 100 150 200 250 300

策定している

策定中または策定予定あり

策定していないし、今後も策定の予定はない

無 回 答 

N=608

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3-2 計画策定の理由

省エネルギー計画策定の理由たずねた結果は次に示すとおりである。

・ 計画策定の理由として「経営コストの削減や製品・販売原価などの低減のため」と回答した

事業所が多く、省エネルギーに関する計画を策定している事業所のうちの約7割に達している。 ・ その次に多かった回答は、「資源・エネルギーなど地球環境問題に対する社会的要請に応え

るため」であり、半数以上がこう回答している。 ・ 一方、「将来の安定的なエネルギー確保に不安を感じたため」という回答は少なく、1 割以下となっている。

3-3 計画策定レベル 省エネルギーに関する計画が策定されているレベルについては、次ぎのとおりである。

・ 「事業所レベル」という回答が最も多く、約 45%を占めている。次に多かった回答は「全社レベル」であり、約3分の1を占めている。 ・このように、基本的には、事業所単位、会社単位で組織的に省エネルギーへの取り組みが進

んでいるということができる。

問3 3-2 計画策定の理由

102

60

27

233

119

178

109

9

2

0 50 100 150 200 250

法制度によって計画作成が義務づけられたため 

業界団体、産業団体の指針や指導があったため 

将来の安定的なエネルギーの確保に不安を感じたため

経営コストの削減や製品・販売原価などの低減のため

ISO14000シリーズなど国際標準への対応の一環として

資源・エネルギーなど地球環境問題に対する社会的要請に応える為

地球環境問題の解決に積極的に貢献したい 

その他 

無 回 答 

(複数回答)

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3-4 定量的目標値の有無とその内容 ①定量的目標値の設定の有無について

その計画の中で、省エネルギーについての定量的目標値を設定してるかどうかについて

たずねた結果は、次のとおりである。

・「目標値を設定している」または「目標値を設定中ないしその予定がある」事業所は、

省エネに関する計画を策定している事業所のうちの約75%にあたる235ヶ所であった。

・一方、計画策定企業のおよそ 25%については、目標値を持たない計画となっている。

問3 3-3 計画策定レベル

143

7

5

11

17

109

37

0 20 40 60 80 100 120 140 160

事業所の各担当部署レベル

事業所レベル

全社レベル 

関連会社・グループ企業・下請け企業全体 

業界全体

その他 

無 回 答 

問3 3-4 ① 定量的目標値の設定の有無について

123

120

67

19

0 20 40 60 80 100 120 140

設定している

現在設定中または設定予定あり

設定していないし、設定する予定もない

無 回 答 

N=329

N=329

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②定量的目標値の内容について 省エネルギー計画の目標値について、平成 12 年度(2000 年度)のエネルギー使用量を

100とした場合の目標水準については、まれに目標時点2010年で70%という目標値もあるが、概ね2005年時点を目標に95%という水準が多い。

3-5 省エネルギーへの取組み体制

①省エネルギー専任担当者の有無 省エネルギー担当部局に専任の担当者がいるかどうかをたずねた結果は、次ぎのとおり

である。

電力

0

10

20

30

40

50

60

70

80未満 80以上90未満 90以上100未満 100以上110未満 110以上120未満 120以上

問3 3-5 ② 省エネルギー専任担当者の有無

14

362

99

133

0 50 100 150 200 250 300 350 400

省エネルギー推進のための専任担当者がいる

他の業務と兼任している 

その他 

無 回 答 

N=608

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・ 省エネルギー担当部局については、「他の業務と兼任している」という回答が大多数を占め

ている。

・ 逆に「省エネルギー推進のための専任担当者がいる」という回答は少なく、担当者はいるも

のの、そのうちの大部分が他の業務との兼任であることがうかがえる。

4 省エネルギーに向けた課題 4-1 エネルギー使用に関する問題点

事業所における近年のエネルギー使用の状況から、どのような点に問題点や改善すべき

点があるかについて、選択肢から選んで回答してもらった結果は次のとおりである。

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問4 4-1 エネルギー使用に関する問題点

16

26

19

29

25

31

23

52

32

45

21

97

97

148

96

96

184

119

253

145

85

130

190

197

165

196

200

170

137

194

188

56

62

66

41

51

58

18

39

57

59

249

210

245

246

172

236

148

198

238

210

183

172

42

226

0 50 100 150 200 250 300

1生産工程における加工機器など生産設備の エネルギー効率が低い

2工場のボイラー、炉などの燃焼効率が低い

3電動機、ポンプ、ファン、補機類などの エネルギー効率が低い

4生産設備の能力増強などによるエネルギー 使用量の増大

5生産量の拡大によりエネルギー使用量が 増大している

6工場、事務所の照明、空調、保冷等の エネルギー効率が低い

7排ガス利用、廃熱、蒸気利用などの二次的 利用が弱い

8工場、事務所等の節電行動やエネルギー 管理活動が不十分

9計測、記録等エネルギー管理の基礎となる 体制が不十分

10そもそも製品の性質としてエネルギー投入 量が大きい

11断熱等の面で工場建屋やオフィスその物 のエネルギー効率が低い

大きな課題  一応の課題  課題ではない わからない  無 回 答 

(複数回答)

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・ エネルギー使用に関する問題点としては「1.生産工程における加工機器など生産設備のエ

ネルギー効率が悪い」、「2.工場のボイラー、炉などの燃焼効率が悪い」、「5.生産量の拡

大によりエネルギー使用量が増大している」などについては、「課題ではない」とする回答

が比較的多い。 ・ 一方、「6.工場、事務所の照明、空調、保冷、エレベーターなどのエネルギー効率が低い」、

「8.工場、事務所などにおける節電行動やエネルギー管理活動が不十分である」という点

を課題とする回答が比較的多い。 ・ 上記の傾向から、全般的に生産の設備や工程など生産そのものに関連する部分よりも、空調

や節電行動など生産に関連のない部分を課題としてあげている事業所が多いことがうかが

える。 4-2 エネルギー使用に関する改善方策

以上の4-1で掲げた問題点や改善が必要な点について、その具体的な内容と、現時点

ではどのような改善策を進めているか、ないし検討しているかについて記述してもらった

結果を、代表的な事例とともに整理すると、次のとおりである。 1.生産工程における加工機器などの生産設備のエネルギー効率が低い

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

工場内のエアー漏れによりコンプレッサーの

稼動が非効率

エアー漏れ対策の実施

製造工程に使用する機器が非効率な種類であ

高効率の機器に更新し効率を上げる

工場全体が老朽化しており加工機器等の効率

が劣る

効率の劣るものから順次転換し、効率を高め

省エネを目的として買いかえることにはメリ

ットがない

新設や更新時に省エネ機器を積極採用

・各企業とも生産設備のエネルギー効率向上の為に様々な具体的な対策を検討、実施してお

り、成果を上げている企業も見られた。 ・一方、工場、機械の老朽化または最新機器との技術格差を問題点に上げる企業も多い。 ・その対策としては、機器の更新、工場の改築を検討している企業もあるが、省エネを目的

に機器を買いかえる企業は少なく、設備計画において機器のリニューアル時に省エネ機器

導入を検討している企業が多いようにみえる。

2.工場のボイラー、炉などの燃焼効率が低い

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

ボイラーが旧式で非効率 効率の高いボイラーに転換

燃料の種類による問題

・暖房用・温水用ボイラーが重油式である。

・LPGそのものの燃料効率の問題

・ 環境の影響等を考慮しガソリン式への転換

・ 都市ガス(LNG)への切り替えによる燃焼効

率の向上。

ボイラーの熱効率が悪い 配管に断熱材を巻く

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生産ラインの負荷変動が一定でない為(大き

く変化する)効率が悪い

負荷変動してもボイラー効率が下がらないよ

う小型ボイラーを検討中

・ 生産設備の問題点と同様に様々な対策が検討、実施されているが、ここでも旧式、老朽化を

問題点とする意見が多く見られる。

・ この他には燃焼効率、地球環境を問題として、重油→ガソリン、LPG→都市ガスなどの使用

する燃料の転換を行う企業や、大型化または小型化するなど現在の状況に見合ったボイラー

に転換することを検討している企業もある。

・ 全体的に感じることは、ボイラーなどの機器は使用可能年数も長く、頻繁に設備更新もでき

ないため、機器周辺の改良等を行うことにより現行の機器での高効率化を目指していると思

われることである。

3.電動機、ポンプ、ファン、補機類などのエネルギー使用量が増大している

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

旧式機器の効率の悪さ 高効率機器に更新、インバーター化の推進

設備の老朽化によるもの 工場全体の設備を調査し、計画的に改善を実

機器の非生産時の運転による動力ロス 節電回路の設置、1サイクル運転等による非生

産時の運転ロスの削減

・ ほとんどの企業で機器の老朽化、高効率化が問題点とされており、その対策としてインバー

ター機器導入による高効率化が検討されている。

・ その他の問題点としては、コンプレッサーの空気漏れやファンの非生産時の回転などがあり、

それぞれ対策が検討されていた。

4.生産設備の能力増強などによってエネルギー使用量が増大している

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

生産設備の能力増強によるエネルギー使用量

の増大

・エネルギー使用の合理化を図り、エネルギー

原単位を改善する

・効率的な設備を導入しエネルギーの使用量

を削減する

増・新・改築による電気使用量の増大

・ 環境対策設備導入によるエネルギー使用量

アップ

・移転新築に伴う工場面積拡大

・コージェネの導入

・ 新増設設備及び環境対策設備は省エネ性の

高いものを導入する

・ 設備は最新であるが管理が不十分

・ 運転マニュアルを整備し、運転(停止)管

理の徹底

受注のバラツキによる稼働率の低下(50%位) 能力100%スケールで運転するよう勤める

・ 設備の増設を行い使用エネルギー量が増加する場合の問題点としては、環境問題、エネルギ

ー効率をあげる企業が多く見られる。

・ その対策としては、コージェネレーション設備等の高効率設備を導入することで、可能な限

りエネルギー使用量を削減し、エネルギーの合理的使用をはかることなどがあげられている。

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・ また、生産、運用プロセスを再構築し、システム面からのエネルギーの合理的使用をはかる

企業も見られる。

・ しかしながら、管理不十分を問題点にする企業もあり、管理を徹底できるシステムづくりを

行うこと必要だと思われる。

5.生産量の拡大によりエネルギー使用量が増大している

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

生産量(需要量)の増加(に伴う電力使用量

の増加)

・ 燃料原単位・電力原単位向上に向けた運転

方法の見直し(トラブル防止・安全操業)

・ 効率的な設備の導入

移転新築に伴う面積の拡大 設備は最新であるが管理不充分→管理徹底

新規設備導入による電力使用量・設備使用量

の増大

新設備に対する省エネ化

・ 効率的な運転マニュアルの整備

・ 運転(停止)の管理を十分に

・ エネルギー使用の合理化→エネルギー原単

位改善

発電効率の向上 エネルギー効率の高い燃料の使用

所内動力の削減

・ 生産量の拡大に伴うエネルギー使用量の増大に関する具体的な問題として、主に電力の使用

量が増大していることがあげられる。

・ また、生産量の増大に対応するため、新規の生産設備を導入することによっても、エネルギ

ーの使用量(これも主に電力)が増加している。これに対する対応策として、エネルギー原

単位(主に電力原単位)の向上を目的とした、運転マニュアル・生産工程の改善などによる

エネルギー使用量の合理化、エネルギー効率の高い燃料の使用などの努力が図られている。

・ また新規設備導入時には省エネタイプのよい設備を導入したり、所内の電力使用を最小限に

したり対策委員会を設置するなど、人為的な努力も図られているようである。

6.工場、事務所の照明、空調、保冷、エレベーターなどのエネルギー効率が低い

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

施設・設備が旧式で非効率 ・ 新規設備の導入(効率の高い設備への転換)

→導入時には省エネ設備を導入することを

考慮する企業も

・ 温度設定・時間設定を設ける

現在ある設備を効率良く使用する(定期的な

補修・改善を行う)

施設の構造上の問題(建物の老朽化・部屋が

広い、など)

建替えなど

設備の老朽化 修繕など

二次的利用が弱い コージェネの導入、廃熱利用

使用しない部屋の照明・空調の電源を入れる 社員、業者に対する指導(不用分の電源OFF、

時間制限等)

設備使用時の電力が大きい 新規省エネ発電設備(太陽発電など)の導入、

夜間電力の使用など

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・ 工場、事務所の照明、空調、保冷、エレベーターなどのエネルギー効率が低いことに関する

具体的な問題としては、主に空調に関する意見が多く見られ、その内容としては、施設・設

備が旧式・老朽化しており、効率が悪いというものであった。

・ それに対する対応策としては、新規の設備を導入(インバータの導入等)することや、現状

の施設・設備の定期的な点検・補修などがある。また新規設備導入時には省エネ機器を導入

するなどの努力も払われている。

・ しかし、新規設備導入には費用がかかるため、その費用をどう確保するかが問題となる(支

援策などによる自治体からのバックアップが必要か)。

・ その他に施設自体の構造上の問題、設備の使用電力が多いなどの問題があるが、それぞれに

対して施設を建替える、設備を最適に配置することや、新規省エネ発電設備(太陽光発電等)

の導入などが図られている。

・ また、二次的なエネルギーの利用率が悪いことに対しては、コージェネ設備の導入などがあ

る。

・ その他、使用していない部屋の照明・空調の電源が入れられているなどの人為的な問題点な

どがあるが、これに対してはこまめに電源を切る、使用時間の制限などにより対策をしてい

る。

7.排ガス利用、廃熱、蒸気利用などの二次的利用が弱い

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

排ガスを大気へそのまま放出 ・ 廃熱回収による空調費の削減

・ 廃熱ボイラーの設置

工場全体が老朽化し非効率 機械設備のリニューアル(その際に二次利用

の計画も考慮)

設備の効率が悪い ・コージェネの導入、新規設備の導入

・運転形態の見直し

二次的利用の用途がない ・新規設備導入により二次的利用を可能にする

・運転形態の見直し

運転形態による非効率化(制御安定化による

代償等)

運転形態全域における効率的な運転の見直し

・ 排ガス、廃熱、蒸気利用などの二次的利用が弱いことに関する点が問題点となっている。こ

の背景としては、施設・設備が老朽化しており効率が悪いこと、また二次的利用の用途がな

いことなどが最も多くあげられている。

・ これらに対する対策としては、新規の設備を導入することで効率を上げたり、二次的利用を

可能にするなどの処置がとられたり、現在の運転状態を見直すことで効率を良くし、二次的

利用を可能とするなどの対策が取られているようである。

・ しかし、新規設備導入に関してはコストが多くかかり、これをいかに解消するかが問題とな

ってくる。また施設の構造上の問題もある。

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68

8.工場、事務所などにおける節電行動やエネルギー管理活動が不十分である

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

従業員の省エネに対する意識が低い ・ 職員への節電意識の徹底(啓蒙)

・ 昼休みの消灯、コピー枚数の低減など

・ 勉強会等

・ ISO14001 活動による目標設定→意識の高

揚・醸成

・ エコオフィス実践プラン

・ 節電シール等の作成

照明器具、電子機器等の節電 ・ 職員への節電意識の徹底

・ 休息時には照明を切る(こまめなチェック、

管理者を置く等)

・ 照明、空調の稼働時間、温度の設定

データ解析をしていない データの解析、その結果をもとに職員に呼び

かけ

管理標準がはっきりしないものがある 設備のエネルギー管理標準を整備

・ 工場、事務所における節電行動やエネルギー管理活動が不充分であるという項目に関する問

題点としては、やはり主には職員の節電活動に対する意識が重要となってくる。そのため、

事業所側としても勉強会などを開き、職員に対して節電行動を徹底するよう呼びかけている

ようである。

・ 実際には、昼休みの消灯やコピー枚数の低減、節電シール等の作成など具体的な行動を図っ

たり、照明器具・電子機器等の節電のため、こまめなチェックを行ったり、管理者を置く、

照明・空調の稼働時間・温度の設定、データ解析などの処置をしている。

・ また、ISO14001の活動やエネルギー管理標準の設定など制度の面からも、節電意識を高める

活動を行っていることがうかがえる。

9.計測、記録などエネルギー管理の基礎となる体制が不十分である

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

計測器が設置されておらず実態が掴めない ・ 計測器の設置(計画的に)による効率的な

電気の使用管理

各設備・各室毎に電力使用量を計測できない 計測器を設置し節約行動への数値目標を設定

現状の使用量が適切かわからない(管理基準

がはっきりしない)

・ 記録・データ化することでバラツキ要因を

解析

・ エネルギー管理標準を整備

工場毎のエネルギー使用量が把握できず改善

できない

工場毎の使用量の把握を可能とする(計測器

の設置)

機器設備関係の専任の管理者が不在 先任者を決める

・ 計測、記録などエネルギー管理の基礎となる体制が不十分であるという項目に関しての問題

点は、主として計測器が設置されていないことである。これに対しては計測器を設置するこ

とでエネルギー使用量を把握し、その管理を行うことができる。

・ しかし、一度に全ての設備に計測器を設置することは金銭的に無理があるので、計画的に設

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置していくことになる。

・ 使用量の計測を各設備、各室毎に計測できないこと、計測値が各工場毎になってしまうなど

の問題もあるが、これらも上記の方法で解消される。

・ 他の問題として管理基準がはっきりとせず、現在の使用量が適切かどうか把握できないとい

うこともある。これに対しては、計測器の設置後、使用量を記録・データ化することでエネ

ルギー管理基準を整備することが考えられる。

・また、担当責任者を置くという方法も考えられている。

10.そもそも製品の性質としてエネルギー投入量が大きい

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

作業の内容上使用頻度の高い、エネルギー使

用量の多い機器がある

生産計画・加工生産性の改善

一時休止機器の管理徹底

エネルギーロス防止

製品の改良、新規開発

良質な原料の使用

ユーザー要求品質への対応 生産計画の見直し、ロス低減化

職種上エネルギー使用量が多くなる(宿泊施

設など)

効率の良い設備への改修

空調のコンピュータ制御(時間設定等)

電力使用量の把握が出来ていない 電力計を設置

・ 製品の性質としてエネルギー投入量が大きいことに対する問題としては、まずその作業の内

容上使用頻度が高い、またはエネルギー使用量の多い機器があることがあげられる。これに

対しては、生産計画や加工生産性の改善を図ることでエネルギーロスを防止したり、良質な

原料を用いて生産を行うこと、製品自体の改良や新規開発を行うことでその対策を行ってい

る。

・ また宿泊施設・娯楽施設のようなサービスを提供する職種は顧客の満足に答える結果(快適

な空調温度、照明、風呂など)エネルギー使用量が増加せざるを得ないものもある。これら

は効率の良い設備に改修・導入をすることで改善を図っている。

11.断熱などの面で工場建屋やオフィスそのもののエネルギー効率が低い

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

夏場の熱源の遮熱対策がされていない 熱源の見直し

建物の老朽化(断熱面等のエネルギー効率

劣化)

改修・改築の検討

建物の構造上の問題 間仕切り等

・ 工場建屋やオフィスそのもののエネルギー効率が低いという問題点の具体的内容は、主に建

物の老朽化に伴ったエネルギー効率の悪さである。

・ また建物に吹き抜けが多い、工場内の施設が散在している、建物が広すぎるなどの構造上の

問題などもある。

・ これらに対して考えられている対策は、建物の改修・改築工事である。しかし、それを検討

している事業所もある一方、費用の負担が大きいことから、実際にはそのような対策を講じ

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70

ることができないのが現状のようである。

12.その他

問題点に対する具体的内容 推進ないし検討中の改善策

患者の病状及びニードにより変化があり、サ

ービスの低下につながりやすい

不明

少量多品種生産では空運転部分や切り替えロ

スが増える。

設備の分割小型化

障害者の入所施設である為、火を使わない為の

代替エネルギーとして電力の需要が高い

改善策は現在みつからず。

生産に不必要と思われる機器を使用している 使用を止めても問題ないか検討中

生産量の減少により空調、圧空、生産設備等

の固定エネルギーの割合が増加

空調、生産設備の適正化運転。圧空の漏洩に

よるロス防止等の実施

店舗(館内に自販が多い)、閉店後も電力使用 お客様へのサービスもあり厳しい

メーカにより省エネタイプの自販機

・以上の1~11にあてはまらなかった具体的な問題点としては、特殊な状況下におけるエネ

ルギー使用が目立つ。それぞれ対策は講じているようであるが、病院などの医療施設、障害

者入所施設などは、その職務の性質上、省エネ対策を行うことは困難であるようだ。

総括

・ 全体的な流れとして、全ての項目は完全に独立して存在するわけではなく、それぞれに繋が

りがある。したがって、一つ一つの項目に対して省エネ対策を講じるのではなく、事業所全

体(施設・設備・職員の意識等)が統合的な省エネ対策を行っていかなければならないとい

うことができる。

・ 具体的には、まず現状の老朽化・省エネ対策の施されていない施設に対し、設備の改修また

は新規導入することで、事業所施設として省エネ体制を整備する。また、その際には排ガス・

廃熱・蒸気などの二次的利用可能なものがないか検討をし、あるようであればコージェネな

どを念頭に置いた設備配置を考える。次に現行の生産・加工工程においてエネルギーロスな

どがないか、エネルギー使用量測定のための計測器を設置することで現在のエネルギー使用

量を把握し、ロスがあるようであれば現行の生産・加工工程のプログラム見直しなどを行う

必要がある。

・ しかし、結局それを扱う人間が省エネに対し、意識を持って取り組まなければ意味がない。

そこで、事業所内で勉強会を行うなどして職員の啓蒙を図ったり、具体的にまめな消灯、コ

ピー枚数の低減を実施したり、ISO14001に参加することで具体的なプログラムを作成するな

どによって、職員の意識改革を行っていかなければならない。

・ 現実に以上に述べたような意識を持った事業所が多く存在するが、実際省エネに対して行動

を起こすとなると、莫大な費用がかかることは否めない。これらの負担軽減のため、自治体

などが支援策の設定、税金の縮小などの対策を講じたり、国の支援事業の導入を支援するこ

とによって、事務所による省エネ活動は更に活発になることが期待できるのではないだろう

か。

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4-3 低公害車・低排気ガス・低燃費車の導入について ①導入に関する計画状況

バス、トラック、乗用車、作業用車両に低公害車・低燃費車を導入することについてど

のような状況にあるかをたずねた結果は、次のとおりである。

・ 低公害車・低排気ガス・低燃費車の導入に関する計画状況は、「低公害車・低燃費車につい

ては何も検討してない」という回答が最も多く、約半数を占める。 ・ 次に多いのは「検討はしているが今のところ具体的な計画はない」という回答であり、実際

に導入あるいは具体的な計画を立てている事業者はごく少数である。 4-4 ESCO事業の導入について

①検討状況 工場、店舗、オフィス、その他の様々な事業所の省エネルギーを実施するための手法とし

て国も進めようとしている「ESCO事業」の導入については、次のような状況となって

いる。

問4 4-3 ① 導入に関する計画状況

25

18

168

36

117

244

0 50 100 150 200 250 300

既に低公害車・低燃費車への切り替えを進めつつある

現在、低公害車・低燃費車への切り替えや導入を計画している

検討はしているが今のところ具体的な計画はない

低公害車・低燃費車については何も検討していない 

その他 

無 回 答 

N=608

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・ ESCO事業の導入については、「現在のところ、考えていない」とする企業が大多数を占

めている。

・ 導入を検討している事業所はごく少数であり、大部分がESCO事業の導入は考えていない

ことがうかがえる。

問4 4-4 ① 検討状況

9

18

355

23

116

87

0 50 100 150 200 250 300 350 400

以前から着目しており、その導入に向けて計画・検討中である

以前から着目しており、その導入について検討したいと考えている

現在のところ、ESCO事業の導入は考えていない

将来、他の方法とあわせてその導入を検討する可能性

その他 

無 回 答 

N=608

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5.省エネルギー推進のための課題 5-1 省エネルギーを推進するための課題

事業所の省エネルギー化を進めるに当たって課題なっている阻害要因についてたずね

た結果は、次のとおりである。

・ 省エネルギーを推進するための課題に関しては各項目とも重要であるとの回答が多い。 ・ 特に、「1.従業員の意識の醸成」、「2.経営者のイニシアティブ」を「かなり重要」とす

る回答が多くみられ、「人」的な要素が大きな比重を占めていることがわかる。

問5 5-1 省エネルギーを推進するための課題

332

279

109

209

132

140

75

123

178

175

332

176

261

273

245

10

14

27

47

51

26

56

8

23

33

59

43

43

62

72

80

117

107

117

121

126

129

135

286

33

0 50 100 150 200 250 300 350

1 従業員の意識の醸成

2 経営者のイニシアティブ

3 省エネ技術、機器に関する一般的情報

4 省エネのための投資資金

5 省エネを進める社内の人材

6 省エネの必要性・可能性そのものの評価

7 省エネのための支援制度に関する情報

8 省エネのための総合的マネジメント体制

かなり重要  一応重要 重要でない  わからない  無 回 答 (複数回答)

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5-2 省エネルギー技術、機器等に関する情報の入手について 省エネルギーに向けて必要となる技術や機器、ノウハウ、及び省エネの可能性・必要性

そのものに関する評価・診断実施手法などに関する情報の入手先について、現状と今後の

気体についてたずねた結果は、次に示すとおりである。

・ 現状における情報入手源については、「10.一般的な新聞・雑誌」、「9.業界紙など専門

的な新聞・雑誌」が1位、2位を占め、多数の事業所が新聞・雑誌から情報を入手していることがうかがえる。 ・ 今後期待する情報入手源としては、「5.省エネルギーセンターなどの全国的な公的機関」、

「1.県行政の担当部局」、「3.県の産業技術支援機関」などが上位を占め、公共機関や行

政への期待がうかがえる。

問5 5-2 省エネルギー技術、機器等に関する情報の入手について

107

73

37

60

149

32

176

179

207

214

24

166

129

154

128

189

106

123

96

68

9

236137

131

0 50 100 150 200 250

1 県行政の担当部局

2 市町村の担当部局

3 県の産業技術支援機関

4 国の出先機関

5 省エネルギーセンターなどの全国的な公的機関 

6 商工会議所、商工会等の地域の産業・経済団体 

7 自己の属する業界の団体・機関

8 省エネルギー関連事業を行っている企業

9 業界紙など専門的な新聞・雑誌

10 一般的な新聞・雑誌 

11 その他 

無 回 答 

現在における情報入手源 今後期待する情報入手源 (複数回答)

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6.省エネルギーの推進のための支援制度への期待 6-1 支援制度に関する認識

省エネルギーのための支援制度に関する認知度については、次のような状況がみられる。

・ 「支援制度については意識していなかった」という回答が半数近くに及んでいる。 ・ 「情報が不足している」という回答が約4割を占めており、「十分な情報を得ている」とする事業所は1割に満たない。 ・ このように、一部の大規模事業所を除くと、省エネ制度に対する認知度がそもそも低いこと

が指摘できる。 6-2 期待する支援制度

省エネルギーのための支援制度について、「新エネルギー等、環境都市整備関連補助事

業一覧(民間企業)」を示して、事業所として期待するものをたずねたところ、上位から

「7.氷蓄熱式空調システム普及促進事業」、「4.エネルギー使用合理化事業者支援事業」、

「6.クリーンエネルギー自動車普及事業」の順であった。

問6 6-1 支援制度に関する認識

46

217

259

9

77

0 50 100 150 200 250 300

十分な情報を得ている

情報が不足している 

支援制度については意識していなかった

その他 

無 回 答 

N=608

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問6 6-2 期待する支援制度

68

48

43

35

32

25

24

23

22

21

18

16

16

14

11

11

10

10

10

8

7

7

5

2

10

11

0 10 20 30 40 50 60 70 80

7 氷畜熱式空調システム普及促進事業

4 エネルギー使用合理化事業者支援事業 

6 クリーンエネルギー自動車普及事業

5 環境調和型エネルギーコミュニティ事業

3 先進的省エネルギー技術導入アドバイザリー事業

1 エネルギー需要最適化マネジメント推進事業

25 低公害車、低燃費車に係る自動車取得税の特例措置 

19 産業部門省エネルギー推進事業

15 地球にやさしい環境づくり融資事業

23 エネルギー需給構造改革投資促進税制(国税) 

17 中小企業金融公庫の省エネルギー資金 

2 住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業

24 最新排ガス規制適合車を早期に取得した場合の特例措置 

9 高効率エネルギー利用型建築物改修モデル事業 

8 既築中小建築物個別分散ガス冷房導入促進事業 

18 国民生活金融公庫の環境対策貸付 

27 低公害車に係る自動車取得税の軽減措置(地方税) 

12 低公害自動車普及基盤整備事業(低公害石油ガス自動車)

14 農林水産業環境対策補助事業 

16 環境低負荷型建築物整備事業 

20 民生部門省エネルギー推進事業

21 建築物省エネルギー推進事業 

11 低公害自動車普及基盤整備事業(LPガス自動車) 

26 低公害自動車の燃料等供給設備に係る特例措置 

22 農林水産業環境対策低利融資事業 

10 環境調和型地域開発促進事業調査費補助

(複数回答)

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6-3 支援制度の課題 これまで省エネルギーのための支援制度を導入することによって省エネルギーを進めようと

する場合について、支援制度の内容面や導入手続きなどにおける問題点、課題など、自由

に記述してもらったところ、次のような回答があった。 (代表例)

・ 支援制度に対する情報不足(内容、窓口はどこか等)→最新情報が詳しく迅速に欲しい

(国、県の HPを利用)

・ 内容が把握できない、手続きが難しい→しっかりとした説明を!

・ 工場独自の制度導入が図れない(本社環境対策室の指示による)

・ 省エネ推進策による大きなコストアップ(設備投資等)→行政による助成対策を

・ 先導的な技術でないと補助が受けられない制度のため補助の対象となりにくい(技術が

マッチングしない)

・ 支援制度の募集や内定時期によっては応募が制限される

・ 経済的問題から実行に踏み切れない(経済性の良い省エネ投資のみとなってしまう)→

これに対し補助金制度がない(税制上の優遇等の検討)

・ NEDO申請手続きのための地方支局の設置

・ 支援制度に関するわかりやすい説明会の実施(内容や導入手続きに関する情報)

・ 投資回収が 1年で出来る程度の融資内容であること

・ 支援制度が単年度への限定→年末に工事中断を要求されることも

《総括》

・ 省エネ対策は必要であるという認識はどこも持ってはいるが、それに対してかかる設備投資

などの費用の負担が大き過ぎて、踏み込めない状況があることがわかる。こうしたことから、

行政からの支援制度(特に金銭面)の強化が最重要課題といえる。

・ 省エネを阻害する要因としては、事業所単独の省エネ化が難しい(イニシアチブを持つのは

本社)など、受け入れ側の体制面の問題もあるといえよう。

・ また支援制度の内容の把握が困難であること、応募内容による制限(募集・内定の時期等)、

支援制度の事業期間が単年度等の制度内容の問題や、手続きが難しい、受付支局が地方に無

いなど行政が絡むと起こる慢性的な事務面の負担の解消も要検討課題ということができよ

う。

・ こうしたことからも、支援制度のわかりやすい説明会を開くなどの積極的なきめこまかい県

からの働きかけが必要であると考えられる。

・ また同時に、これらの問題に対する対策として、税金面の優遇、官主導の事業による新しい

技術の導入、手続き資料の簡素化・支援決定までの期間短縮等、随時迅速に対応できるシス

テムの確立が必要であると考えられる。

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7.行政に対する要望・意見

7-1 行政に対する要望

今後の省エネルギーの推進に関して、行政に望む事項を選択肢から選んで回答してもら

った結果は、次のとおりとなった。

・ 行政に対する要望として、「省エネ技術、省エネ機器などに関する情報の提供」、「設備投資

等への補助金・低利融資・税の減免など支援措置の充実」の2意見が多い。

・ このように、情報面と資金面の支援に対する期待が強いが、公的機関による技術的なアドバ

イスや、従業員の意識の醸成なども、行政に期待されている分野であるといえる。

問7 7-1 行政に対する要望

245

114

13

88

4

190

224

134

91

0 50 100 150 200 250 300

技術的な研究開発と成果の企業等への還元 

省エネ技術、省エネ機器などに関する情報の提供

公的な機関による技術的なアドバイスや診断の充実  

設備投資等への補助金・低利融資・税の減免など支援措置の充実 

従業員の意識改革を推進するための環境学習機会の提供 

複数企業が共同して行う取組みへの支援

業界全体に対する支援、指導 

その他 

無 回 答 

(複数回答)

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7-2 自由意見

省エネルギーの推進方策や山口県省エネルギービジョンの内容等について、県に対する

意見を自由に記述してもらった結果は、次のとおりである。 (代表例) ・ 行政の推進指導等は知っているが、現状(企業の存続等)として時間が取れない

・ 県の推進している内容の情報が中小事業所まで達しているか?→広い情報提供をすべき

・ 県の取り組みがどの程度なのかわからない→もっとアピールを(行政の積極的な関与)

・ 税制面の支援策など活用できる制度があるならもっとアピールをしてほしい

・ 省エネ対策による弊害をなくす(例:企業による上水使用量の削減→使用量低下による

料金値上げ→支出の増加)

・ 国道 2号線の渋滞緩和→運輸部門での省エネに寄与

・ 大工場が持つ余剰エネルギーの小事業所に対する効率的な分配→必要とされているエネ

ルギーの場所・種類・量等の情報提供

・ 廃棄物の処理方法、リサイクル・焼却による熱の二次的利用に対する技術や設備投資に

関する情報の提供

・ 省エネ機器・設備は高額(省エネで回収した費用以上に設置費がかかることも)

・ 非省エネ機器による省エネの実施は無理がある

・ 産学官共同研究の積極的な導入

・ 設備投資への全額補助制度

・ 産廃使用を定量的に評価し、省エネとして評価する指標の設置

・ 太陽光熱による温水利用と発電利用の推進(企業・住宅新築時の増税・減税策等)

・ 省エネ関連法の改正により産業部門への効果は期待できるが、民生部門への効果は低い

のでは?(現状として民生・運輸部門のエネルギー消費量の増加比率が高い)→この点

への対策も重要(住民のマイカーを燃費効率の良い車へ買い替える等の支援措置など)

・ 国と県の両方による省エネ推進のための事務的な二重負担の解消

・ 国レベルと県レベルの省エネ推進の差異を明確化して欲しい

・ 県民 1人 1人の省エネに対する努力が必要(人のライフスタイルを省エネ型へ)

《総括》

・ 行政が行っている省エネに対する取り組み(情報提供・支援策)などを行政が積極的にアピ

ールすることが求められている。

・ また省エネ対策は機器や設備が高額であるので、1事業所単位で取り組むには負担が大きい

ようであり、金銭面の支援策の充実も必要である。

・ 全体的な印象として、県が先頭に立って強い指導力を発揮することにより、事業所だけでな

く、県民の個人レベルまでの意識改革を進めることが必要ではないかと考えられる。

以上

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