平成23年度農林水産省補助事業 農作業安全推進体制緊急整備事業

「農作業事故の対面調査事業」結果報告書

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全国農業機械士協議会（協力） 一般社団法人 日本農村医学会

目 次

はじめに １

第１章 結果の概要 ３

１．調査対象者の選定と概要

２．事故事例の概要

第２章 調査から得られた問題と課題 ７

はじめに

Ⅰ．環境 ８

１．作業環境の改善なくして、事故はなくならない

２．高齢者にやさしい農村づくりを

３．危険が増す、風化・崩落した畦や農道

４．公道に関わる農作業事故

Ⅱ．機械・用手具等 １１

１．防護具

２．機械の課題

３．用具・手具の課題

Ⅲ．人間 １６

１．焦りを生む構造業種の農業

２．安全管理に未成熟な組織をどう育てるか

３．事例から見えてきた課題

Ⅳ．ミスマッチ １９

１．大型化する機械、以前のままの施設や道路

２．高齢者と環境、機械のミスマッチ

Ⅴ．救命・治療に関わる課題 ２０

１．緊急連絡課題 －携帯電話の携帯は必須－

２．農作業事故には救急車の出動が多い

３．緊急時に役立つ農地マップの作成、共有

４．休日に多く発生する事故、休日医療の充実が課題

５．ロータリーの刃は抜かずに持参

６．切断した指は氷で冷やして、水に漬けないように持参

７．転院、転送が多い農作業事故 －第１線の救急隊員の的確な判断が重

８．救出方法の課題、農機担当者との連係を

９．血液サラサラ薬の服用、ＲＨ－の血液などの問題

１０．高齢者の骨粗鬆症

１１．止血などの救急処置を学ぶ

１２．保険の利用は当然の権利

１３．その他

第３章 農作業事故、個別事例報告 ２９

＜農業機械による事故＞

Ⅰ．農機一般

１．草刈機 ３１

（１）傾斜地で作業姿勢が不安定等で起こった事故

（２）エンジンを切らずに、他の行動・作業をしたために起こった事

（３）草丈が高く、地面の状況・環境条件がよく分からず起こった事

（４）顔面保護や身体防護が不十分で眼などに異物が飛散した事例

（５）作業手順の誤りにより受傷した事例

（６）その他の事例

＜草刈機の事故をなくするために＞

２．コンバイン ４２

（１）籾の確認のために手を入れて、指を受傷

（２）移動中、コンバイン転倒、本人投げ出される

（３）コンバイン運搬のため、トラック等に積みこむ際の事故

（４）大豆収穫中の事故

（５）その他の事故

＜コンバイン事故をなくするために＞

３．トラクター ５３

（１）トラクターもろともに転落

（２）トラクターの昇降、その周辺での移動中、転倒した事例

（３）傾斜地などに駐車中、自然に動き出して起こった事故

（４）作業機の取替中に起こった事故

（５）その他の事例

＜トラクターの事故をなくするために＞

４．耕耘機 ６６

（１）バックにおける事故

（２）硬い土を耕耘時の事故

（３）運搬のためのトラック等への積み降ろし時の事故

（４）その他の事例

＜耕耘機事故をなくするために＞

５．動散・動噴 ７２

（１）動散

（２）動噴

６．チェーンソー ７６

７．田植機 ７９

８．軽トラック ８３

９．トラック・ダンプ ８４

１０．フォークリフト ８６

１１．乾燥機 ８９

１２．管理機 ９２

１３．運搬車 ９５

１４．藁カッター ９６

１５．電動ノコ・カンナ ９７

１６．米選別機 ９９

１７．ライムソワー ９９

１８．除雪機 １００

Ⅱ．果樹関係

１．モノレール １０１

２．ＳＳ（スピードスプレヤー） １０４

３．柿へた取り機 １０５

４．リフト １０６

Ⅲ．酪農・畜産関係

１．マニアスプレッダー １０７

２．ワンマンハーベスター １０９

３．スキャトローダー １１１

４．タイヤショベル １１２

５．トレーラー １１２

Ⅳ．大規模畑作関係

１．タマネギハーベスター １１４

２．ポテトプランター １１５

＜農業機械以外による事故＞ １１６

Ⅰ．用具・手具関係

１．三脚・脚立 １１７

２．はしご １２６

３．カケヤ １２９

Ⅱ．特になし

１．歩行 １３０

２．火傷 １３２

３．木のぼり １３４

４．運搬 １３６

５．階段 １３７

６．草むしり １３９

７．手作業 １４０

Ⅲ．生き物（牛による事故） １４１

資料 調査結果一覧表 １４７

おわりに １８２

- 31 -

NO2 NO3

2.7m

50

50cm 30cm

7cm

- 32 -

- 33 -

- 34 -

- 35 -

1m

- 36 -

10m,50

1.9m

50m

8.0m

- 37 -

- 38 -

- 39 -

- 40 -

- 41 -

- 66 -

４．耕耘機事例は10例である。耕耘機事例（１）～（２）にその概要を示した。

（１）バックにおける事故

耕耘機事例 NO1、NO2、NO3は、耕耘機をバックで使用していて巻き込まれたり、押し倒

された事例である。

NO1（ 6月、男・69歳）

図のような耕耘機（管理機）で大豆の土寄せのため、

斜度8°で硬い土をバックで耕耘中、突然、キックバック

し機械が跳ね上がりバランスを崩し左足関節を強打した。

当該機のロータリーは、左側面から見て右回転してお

り、もともとキックバックしやすい使い方である。

NO2（ 9月、男・59歳）

NO2は、小型耕耘機で川に直角に作った畝を耕耘中、川を背にしてバックで下がり耕耘

機のハンドルがせり上がり、そのまま押し出されるようにして、4ｍ下の川に耕耘機もろ

とも転落した。川と農地境には、わずか40ｃｍ幅の道しか確保されておらず、後に余裕が

なかった。現在、畝は川に平行に変えている。

携帯電話で家人に連絡を取り、救急車を呼んでもらい、さらにレスキュー隊員に20分後

に救出された。

NO3（11月、男・58歳）

歩行型カルチで玉葱苗床畝の造成作業中に、方向

転換し圃場端で畦を背にした状態で、機械のギアを

後進から前進に切り替えたところ、なぜか機械が後

進したため、機械と畦に挟み込まれることとなり、

バックで下がり

４ｍ下の川に耕耘機もろとも転落

- 67 -

機械のロータリーで右足を負傷した。

事故直後、ズボンが耕耘機のロータリーに巻こまれ身動きが出

来なかったため、携帯電話で親類を呼んだところ、5分程で来てく

れた。親族が救急車を呼び、10分程で救急車が到着。その間、応

急処置の知識もなく、とくに何もせず待っていた。救急車で20分

ほど離れた県立病院（総合病院）に搬送され、入院。皮膚移植を

行った。１年あまり経ったが現在も大きく傷跡が残ったままであ

る。

＊耕耘機のバックは、とにかく注意

耕耘機の事故は、バック時に圧倒的に多い。後の障害物、例えば畦、格納庫、立木、石、

土塊、草等々ありとあらゆるものが転倒、押しつけ、巻き込みの原因となる。

さらに今回の事例NO2のごとく、全く障害物がなく、崖っぷちというのも危険である。

また、事例NO1のように、後の障害物や自然の環境の問題だけでなく、キックバックに

より、機械そのものがいきなり押し倒してくる場合もある。とにかく、バックするときに

は注意が必要である。

（２）硬い土を耕耘時の事故

NO4、NO5は硬い土を耕耘中でのハンドルの突然の飛びはね、ダッシングによる事故であ

る。また、先の項のバック時の事例のNO1も硬い土での事故である。

NO4（ 3月、男・62歳）

野菜ハウスの耕耘をするため、午後からの本格作業前に、午前中に試運転で耕耘作業を

行なっていた。土壌が乾いていて硬いことは解っていたので、ギアを最低にしてエンジン

は6～7割程度で耕耘作業を始めたが、ハンドルが跳ね上がり、耕耘機の刃が左足ヒザの下

を直撃し、肉に刃が突き刺さった。

家までは100ｍ。ハウスの近くの隣人に家人に連絡してもらい自力で家に歩いて帰った。

長靴の中は血で一杯だった。

とにかく、土が硬いのが分かっていて注意していたつもりであったが、本人は、「何と

かなるだろう」と思っての事故であった。「何とかなるだろう」と思ったときは「何かが

起こる」前兆である。

NO5（ 4月、男・45歳）

NO5は、以前の耕耘機を更新して試運転のつもりで、畑を耕耘作業を行い、土が硬く、

耕耘機が前に急発進（ダッシング）してしまった。慌てて止めようとして、ハンドルを押

- 68 -

さえ、足を踏ん張った。その拍子に足が滑り、

ロータリーの刃が左足脛骨を貫通した。

事故発生時、父親が近くにいたので、ネジ

を外して刃を足から抜いた。妻が、病院へ電

話連絡し、車で病院へ向った。休日であった

が、当直医が整形外科医だったので、直ちに

手術を行い、術後2ヶ月入院した。なお、医

師から「刃は、抜くと大出血や他の部分を傷

つけることがあるので、抜かずにつけたまま

来るように」と言われた。３年経つが冷たい

風に当たると現在も足が痛む。

＊硬い土の耕起

硬い土の耕起は、とにかく飛びはね、ダッシング、キックバックを起こしやすく、これ

までも多くの事例が報告されている。

散水したり、一気に深く力任せに耕さない等、これまでも多くの安全マニュアルにある

事項を遵守することが重要である。また、最近はダッシングしにくい機械も開発されてお

り、常にこの硬い土を耕起する条件のところでは、このような機械での対応も考慮すべき

である。

（３）運搬のためのトラック等への積み降ろし時の事故

NO6、NO7は、耕耘機を別の場所まで移動するため、距離があるためトラック等に積み降

ろし時の事故である。

貫通した、ロータリーの刃

- 69 -

NO6（ 6月、男・80歳）

レタス畑で収穫が終わったので、畝立

てをしようと準備に入った。自宅の庭で、

畝立て機を軽トラックに乗せようとして

腰を痛めた。約25ｋｇだったので、持っ

ているアルミの歩み板を使わずに無理を

した。ロータリーのカバーは外されてい

た。小屋の外に、桟橋は立てかけてあっ

たが使用しなかった。

この事例の場合、年齢はすでに80歳で

あったが、若いときと同じように、軽い

から大丈夫と思って持ち上げたが無理であった。

人間の年齢は、一気に80歳になるわけではなく、体力の境目も次第に下降線をたどる。

また、その日の体調如何では昨日できたことでもできないことがある。「節目、節目の年

齢で意識して、作業のやり方、慎重レベルをギアチェンジしていく」ことも重要である。

もちろん、リタイアするのではなく、この方のように、事故以後、20kg以上の肥料などは、

農協の人に運んでもらうように変えた、などの対応もひとつの方法である。

NO7（10月、男・84歳）

自宅庭の傾斜6°のところに1.25ｔトラ

ックを停め、耕耘機を歩み板を使って降ろ

す際、バックギアの入っていると思ったら、

ニュートラルになっており、そのままズル

ズルと落ち、その反動で、本人は４ｍ飛ば

され、自宅の壁にぶつかり、尻もちをつい

た。

耕耘機は、前のスタンドが下りていたの

で、歩み板の一部に引っかかり、手前に落

ち、人に被害はなかった。耕耘機はハンド

ルを下げたとき、地面から110ｃｍ、前のスタンドが効いているとき上げると125ｃｍ、

スタンドを外すとハンドルは135ｃｍまで上がる。

使う人の身長とハンドルの高さが合わない。機械と人とのミスマッチである。

この事例では、バックでトラックから降車しているが、もともとバックで降りるとハン

ドルが上がり危険がともなう。前進で降りるべきであるが、積みこんだ時の方向にもより、

前進が出来ない場合もある。

- 70 -

（４）その他の事例

①耕起中、反転のためハンドルが高く指を捻った

NO8（ 3月、男・83歳）

借用畑で耕耘をしていて、端に達したので回転

しようとハンドルを持ち上げたとき、ハンドルの

部分に指が挟まり、捻挫した。ハンドルは、可変

出来ないようにビスで固定されており、一番下げ

たときは110ｃｍであったが、あげると130ｃｍに

なり、操作が難しい。操作レバーはさらに高く13

5ｃｍであった。本人の身長は156ｃｍであり、ハ

ンドルの高さもビスで止めてあり変えられず、機

械と人のミスマッチの面もある。

②惰性で動き出した耕耘機を追いかけて転倒

NO9（ 3月、女・78歳）

管理機でハウスの土起こしをバックで耕耘していて、残り４ｍやれば終わると思い、「嫌

だなあ」と思いながら、耕耘を続け、管理機の前の車輪が少し傾斜になっていたハウスの

ドアから外れ、斜度16.8°のところを約５ｍほど下に惰性で落ちていった。管理機から手

を離せば良かったが、１週間前に修理して戻ってきたばかりだったので、停めようとして

離せなかった。結局、下までついていく状

態で、右に横倒しになった管理機の上に覆

い被さるように倒れた。ギアはバックに入

っていたが、作動レバーが切られていたた

めに惰性で動く程度であった。また、ロー

タリーの回転ギアは切られていたため、回

転はしていなかった。倒れたとき、右足が

ロータリーの刃の上にあった。

管理機のタイヤの幅は40ｃｍで、狭いと

ころを耕すには便利だが、簡単に横倒しに

なる。

刃が足に

当たった

- 71 -

痛みも切り傷もなかったので、右足は切れなかったが、内出血で真っ青になった。血が

死んでナスのような色になった。写真のように、今でもその後がロータリーの刃の形に残

っている。

③畑の中にあった有刺鉄線をロータリーに巻き込んで受傷

NO10（ 9月、女・54歳）

昭和52年の事故であるが、現在も起こりうる事故である。ぶどう園の隣り休閑地に草が

生えており、平らにしようと、10馬力の耕耘機で耕耘していて、突然、足をすくわれる

ようにロータリーに右足大腿まで巻き込まれた。一瞬の出来事であり、失神。有刺鉄線

に杭がついたものがロータリーに巻き付いていた。

幸い、付近にグループの人が大勢いて、救急処置はすばやく適切におこなわれた。

右足はロータリーに完全に巻き込まれ、太ももにロータリー爪が突き刺さっており、

救急車に乗せることは出来ず、近くの農機整備工場から借りたガス溶接機で耕耘機とロ

ータリーを切断して、ロータリーをつけたまま、病院に搬送。この処置は結果的には出

血を最小限に抑えることが出来た。

この事例のごとく、いつも「見慣れている所でも、草などが生えていると別世界」であ

り、異邦人と同様であり、現場探検、現場確認が必須である。

＜耕耘機事故をなくするために＞

以上、耕耘機事故の発生状況別分類をしたが、個々の事例は分類した項目以外に、複層

的に要因が絡んでいてほとんど単一要因のものははない。

今回の事例を下記のとおり事故様態を分類した。

①バックにおける事故

②硬い土を耕耘する時の事故

③耕耘機を運搬のため、トラックに積み降ろし時の事故

④その他

個々の事例は、これらの要因、さらには別の要因なども絡んで発生している。

耕耘機は、小さいため、高齢者も使うことが多い。しかし、過去の体力の記憶が残って

いて、ついつい、「何とかなるだろう」、「この程度なら」と作業を続け、事故に遭ってい

るケースが多い。

過去の実績にかかわらず、「『何とかなるだろう』と思った瞬間が、事故発生直前のサ

イン」と思うことが大切である。

年月

時

11富 山 県

167

2 0 0 96

1 1水田

道路

管理

用水路の斜面を草刈していたらＵ字溝を踏

み外して足を滑らせる。その時は、滑りや

すい水田長靴を履いていた。当日、雨が

降っており滑り易かった。年４回ぐらい草

刈する。労災には入っていた。

傾斜角が強い法面の

下部で狭いＵ字溝に

乗った状態で、不安

定であった。

Ｕ字溝に、板などを敷

いて、足場を確保する

等の工夫が必要

近くに止めていた軽

トラで自宅にたどり

着く

右アキレス腱

断裂

1

22富 山 県

176

2 0 0 67

7畦

管理

田んぼのくろの傾斜が40度以上ある所で草

刈中、草刈機のエンジン部分が、後ろの立

木に当たって、その反動で、斜面より転落

し、用水の一番深い所に落ちる

急斜面での草刈り

で、足下や前だけに

注意が集中し、草刈

機など、身体より後

ろに突き出るものに

注意が向かなかった

その後、自家製の小段

を設けた

携帯電話をもってお

らず、連絡がとれな

かったので、100m以

上ある畦を這いずっ

て行った

右踵骨骨折

1

33滋 賀 県

161

2 0 0 87

1 0道の

法面

管理

動力草刈り機で約6m、斜度40°の法面の草

刈中、下から約4mの所を足場を固めながら

刈っていて、約１時間した頃、足下が滑っ

て４ｍ下に尻と背中が滑るように滑落。草

刈機は、しっかり握っていたので、切創な

どもなく、背中と尻で滑ったので、身体的

創は無かった。

急斜面での草刈り

で、足場や姿勢を安

定にする事が困難な

ため

・小段を設ける

・スパイク付きの履き

物の着用

・シートで法面を覆う

　現在は、一部コンク

リートで固めた

なし

4

44滋 賀 県

157

2 0 1 04

1 1道の

法面

管理

竿式の動力草刈り機を肩掛けせずに、約

2.5m、斜度50°の法面の草刈中、いつもは

しているスパイクを着用せず草刈をしてい

て道路下90cmに滑った。転倒はしなかった

が、草刈機のマフラーに触れてやけどをし

た。

・いつもはしている

スパイクをしておら

ず、滑りやすかった

・マフラーカバー

は、オイルが付着し

て汚れるので、外し

ていた

・スパイクの着用

・様々な場面で使用で

きる様々なスパイクの

開発

右手首軽度

熱傷、

医療機

関に行かず

4

55栃 木 県

163

2 0 1 08

7 : 3 0

県道の歩

道と畦の

境水稲

田の畦

畔の草刈を

始めたが

空き

缶など畦に

あったので

取り

除こうと、エンジンをかけ

たま

ま、道路の

縁石に、

刃の手前の

操作

棹部を

載せておいた。後ろを向いて

ゴミを

取っている間に刈

刃が回転しながら路面を

移動してきて

刃が

左足に当たった。

草刈り機のエンジン

を掛けた

まま、道路

に置いた

こと。ス

ロットルレバーを

戻しても

刃の回転が止

まらなかった

こと。

エンジンを止める

こと

の徹

底。古い草刈り機

でも、手を離せば

刃の

回転が止

まるよう改

良。

事故直後、500m離れ

た内科

医院へ自力で

軽トラを運転して行

き、そ

こから救急車

で外科病院へ行った

左足首切

傷

2

受傷

年月

等地 区 名

医療情報

発生

場所

農業

種類

事故状況

＜農機事例＞　Ⅰ．農機一般

１．草刈機

入院

１

通院

２

死亡

３

通院

せず

４

不明

－

連続 NO

傷病名

性 別年 齢

機種 NO

主要な原因

提案・改善策

農機

一般

・1.草

刈機

1

年月

時

受傷

年月

等地 区 名

医療情報

発生

場所

農業

種類

事故状況

１．草刈機

入院

１

通院

２

死亡

３

通院

せず

４

不明

－

連続 NO

傷病名

性 別年 齢

機種 NO

主要な原因

提案・改善策

66長 野 県

176

2 0 1 19

1 1畦

水稲

土手の草刈り中、手でヨケの草を

取ろうと

して、エンジンを止めずに下に

置いた草刈

り機の

刃に

左足が触れて受

傷した。

草刈り機のエンジン

を止めずに他の

作業

をして、一瞬忘れ

た。

草刈り機の改良。ス

ターター。アイドリン

グ時の

刃回転停止など

太ももを

ロープで縛

り、自車で病院受

診。「運転禁止」と

いわれたが少し休ん

で運転して帰宅

左下肢切創

2

77新 潟 県

169

2 0 1 08

1 6 : 0 0

畦管理

左手で

刃に巻きついたつるを掃おうとして

いたとき、草刈機の

刃が土手に接触し、

刃が跳ね返り、

左手の甲に

刃が当たり怪我し

た。

エンジンのかかった

まま、草刈り機のつ

るを

取り

除こうとし

た。

草刈り機のエンジン停

止。エンジンのかかり

やすい機種の検討。

携帯電話で娘に連

絡、娘が救急車要

請、現場に直行。そ

れまで

左手を上げ、

傷口を押さえてい

た。

左手筋損

傷

1.2

88兵 庫 県

166

1 9 8 87

1 6畦

管理

背負い式の草刈機で草刈り中、刈

刃周辺に

草の塊ができ、詰

まりかけたので、

左足で

草をはねのけようとして、回転

刃で足の親

指を切った。

エンジンを切らず

に、

刃に絡んだ草を

取ろうとした

・回転

刃はエンジンを

止めて

作業

自車で病院受診

左足親指先端

挫減受創

2

99新 潟 県

173

2 0 1 09

1 6 : 0 0

水田の畦

水稲

水田の畦の草刈中に、動力草刈機が木の古

株に当たり、その反動で草刈機が跳ね返

り、エンジン部分が

左の腰にぶち当たっ

た。

草丈が高く、エンジ

ン全開での

作業のた

め反動が大きかっ

た。

年に数回の草刈り

作業

を計画的にお

こなう

ことの指導が必要。

携帯電話圏外、自車

で帰宅、救急車要

請、血液サラサラ薬

を飲んでいたので、

打撲の後の内出血が

ひどかった

腰打撲

2

1010富 山 県

135

2 0 0 86

7河川の法

面管理

25人くらいで、河川敷約200mの草刈中。草

が蔓が多いのでヒモのものでは刈れないの

でチ

ップソーを使って急斜面、35°で

石が

跳ねて、足に当たった。草丈が1m20～30cm

以上と高く地面の様子が良く分からず、と

にかく

石はパンパン跳ねてはいた。長靴は

滑るのでスニーカーを履いていた。お互い

は、とにかく離れて離れて刈っていた。

河川敷に

石が多いの

は分かっていたが、

勢いで

石を跳ねてし

まった

新しい場所、久しぶり

に刈る場所での草刈

作業では現場の事前確認

をする

作業中は気がはって

いて気がつかなかっ

たが、

作業を続けて

いた。翌日受診、Ｘ

線撮影、異常なく湿

布程度で終わる

左足下肢打撲

2

農機

一般

・1.草

刈機

2

年月

時

受傷

年月

等地 区 名

医療情報

発生

場所

農業

種類

事故状況

１．草刈機

入院

１

通院

２

死亡

３

通院

せず

４

不明

－

連続 NO

傷病名

性 別年 齢

機種 NO

主要な原因

提案・改善策

1111富 山 県

156

2 0 0 88

1 1道

管理

お盆が近く、20年近く草刈をしていない自

宅の裏の約１ｍくらいの草丈の草刈中、穴

に落ちた。この地域は地滑り地帯で、20年

くらい前の工事の際に、排水溝として1.5

ｍくらいの穴が設けてあったが、蓋がされ

ておらず、草丈の事もあり、まさかそんな

所に穴が空いているとは思わず、落下した

穴が空いている事

は、目視だけでは確

認出来なかった

地滑りの対策工事の際

に、排水溝に当然蓋を

すべき、また新しい

所、久しぶりに行う草

刈現場は、事前に環境

確認を行う

家のすぐ近くだった

ので、携帯電話を

もっておらず、約4m

の斜面を這い上がる

のに、30分以上か

かって、家人の助け

を求める

左アキレス腱

断裂

1

1212富 山 県

126

2 0 0 86

1 6倉庫跡

管理

草刈中、草むらの中で番線をはじき安全靴

を貫いて、足の甲を貫通した

公用地であり、草丈

80cm位で、草むらに

なにがあるか分から

ず、誰かが番線を捨

てていったらしい

初めて作業する現場

で、かつ草丈の高いと

ころは、現場確認を事

前にする

近くの診療所で、番

線を脱いでもらった右足背部裂創

2

1313富 山 県

257

2 0 0 88

1 7農道

管理

いつもは、ゴーグルをして草刈をするのだ

が、その日に限って、「少しの時間だか

ら」とゴーグルをせずに草刈り中、チップ

ソーが目に飛び込む

防護の不備、また草

刈機の安全カバー

は、草が絡むと言う

ことで外してあった

防護の徹

底軽トラで帰宅、近医

受診、翌日総合病院

紹介、入院

右眼眼内異物

右眼角膜裂傷

1

1414富 山 県

168

2 0 0 97

1 5道の

法面

管理

法面、約10m、斜度が50～60度で草刈り作

業中、汗がでたので、エンジンを止めず、

防護眼鏡をはずし、操作桿を地面に置いて

汗を拭こうとして、回転していた刈刃が小

石にあたり、それが左目を直撃

エンジンを止めずに

ゴーグルを外した

エンジンを止めるべき

であるが、急斜面であ

り、再度作業を再開す

るには、斜面がきつす

ぎ、セルモーターで不

安定な場所でもエンジ

ンをかける事が出来る

構造の草刈機の開発も

必要

当日は、痛いと思っ

たが放置、２日後の

朝突然、目の前が

真っ暗、近医を受

診、総合病院に転

院、手術

左眼眼球内異

物 眼内炎

外傷性白内障

網膜裂孔

1

1515滋 賀 県

276

1 9 9 67

1 3畦

管理

動力草刈り機で夏暑くて見えにくいので保

護めがねをせずに草刈り中、瓦の破片が飛

んできて眼に刺さった。

防護の不備、また草

刈機の安全カバー

は、草が絡むと言う

ことで外してあった

・夏の暑いときにも快

適に出来る防護装備の

開発・安全カバーも草が絡

まない仕組みのものの

開発を

近医を受診するも、

対応できず、大津日

赤へ転送、事故後2

時間

虹彩前部の前

眼房刺傷、

眼房水破水、

2針縫合

1

農機

一般

・1.草

刈機

3

年月

時

受傷

年月

等地 区 名

医療情報

発生

場所

農業

種類

事故状況

１．草刈機

入院

１

通院

２

死亡

３

通院

せず

４

不明

－

連続 NO

傷病名

性 別年 齢

機種 NO

主要な原因

提案・改善策

1616栃 木 県

171

2 0 1 18

1 1 : 0 0

田の畦

水稲

田の畦草刈中、畦の平場を刈り、次に30ｃ

ｍ程度の斜面の草を刈り上げていた。作業

姿勢は左足を法面中段に置き、右足は後方

に置いた。刈刃が右畦畔下に戻した時ｷｯｸ

ﾊﾞｯｸし、刃が左側に跳ね上がった。その

時、長靴を履いていた左足親指まで刈刃が

到達。

右から刈り上げると

きの草刈り機の操作

手順の間違い。

右からの草刈り作業で

は、右下の石や杭、木

の幹などでキックバッ

クすることが多いこと

の体験学習。

その場で長靴を脱

ぎ、妻に手ぬぐいで

縛ってもらい、自力

で病院へ

左足第１趾切

傷

2

1717滋 賀 県

269

1 9 7 8 ？

7川渡り中

管理

圃場へ行く途中の川を渡っているとき、石

の上で滑って転倒し、草刈り機刈り刃で負

傷、エンジンを駆けていなかったが、剥き

出しの刃で手を受傷

滑りやすい川を、草

刈機をもってわたっ

ていた

・草刈機を運搬する際

の、刈刃を覆う安全カ

バーを、草刈機のグッ

ツとしてセットで販売

を検討

事故直後、痛くてし

ばらく動けず、自力

で帰宅、自車にて地

元病院を受診

右手第4指基

節骨切傷、筋

断裂

2

1818佐 賀 県

163

2 0 0 58

1 6畦

管理

回転刃の草刈機で畦草を刈っていて、約３

時間作業して終わりに近づいた頃、畦横の

側溝に刃を接触させ、反動で足を負傷。草

刈機のベルトは背中で交差するタイプで強

い反動が帰って来た。

回転刃で、コンク

リートがすぐ横にあ

る場所で草刈をして

おり、常に接触の危

険をはらんでおり、

また長時間連続で作

業をしており、疲労

があり集中力が欠け

ていた

コンクリートなどがあ

る場合は、極力ヒモの

草刈機の使用を、休憩

を適切に取る

自分でタオルで止血

し、500m離れた自宅

まで自力で軽トラで

帰宅、119番通報、

５分位で到着、救急

隊員の判断でドク

ターへり要請、久留

米医大病院へ、10分

後到着

左足人差し指

裂傷（10針縫

合）

1

1919富 山 県

152

2 0 0 88

9町内

林道

管理

町内草刈に出役し、10数人で作業中に右手

指をすずめ蜂に刺された。

草刈機が何台も動い

ており、スズメバチ

が驚いて攻撃してき

たのか。当日、スズ

メバチが攻撃しやす

い黒い服装、黒っぽ

い手袋をしていた。

・白っぽい服装で草刈

をする

・スズメバチの場合、

巣をいきなり攻撃する

と、一斉に蜂が攻撃し

てくるが、事前に働き

蜂が警戒行動で飛び回

るので、そのサインを

見逃さない

ｱﾅﾌﾗｷｼｰを起こし、

呼吸困難になった。

周辺にいた人達が、

救急車を呼び搬送

スズメバチ刺

傷

2

農機

一般

・1.草

刈機

4