高校クリスマス礼拝

神戸聖ミカエル教会 2019.12.16（１・３年生）

2019.12.17（２年生）

キリスト教にとって、イースター（ご復活）と並んで最も大切な行事であるクリスマス（ご降誕）。高校生徒を対象に、本校の母教会・神戸聖ミカエル教会で礼拝が行なわれました。それぞれの学年のためにお話をするメッセンジャーが与えられ、クリスマスの喜びを分かち合いました。

１年生・初めてのクリスマス礼拝

福祉施設への献金を通して、プレゼントをもらって嬉しいクリスマスから、与える喜びへの変化を体験しました。

１年生へのメッセンジャー：瀬山会治 司祭（日本聖公会 神戸昇天教会 牧師）

真っ赤なお鼻のトナカイさんの歌はロバート・メイによる物語が元になっている。トナカイ・ルド

ルフの赤い鼻はみんなから笑われるコンプレックス。世界中の子どもにプレゼントを配りに出

かけるサンタクロースは霧に悩まされた。行く手を照らす光が欲しい。この時にこそ、赤い鼻

が放つ光が役に立つのであった。

コンプレックスも含めて神様がひとりひとりを大切にお造りになったのだから、きっと幸せにな

れるというクリスマスメッセージが、小道具を用いた独り芝居を通してユーモラスかつハート

フルに語られ、生徒たちは大喜びでした。

２年生・大好きな聖歌を元気に熱唱

普段の学年礼拝においても、率先して賛美をリードする生徒がいる中、クリスマスの喜びを味わいました。

２年生へのメッセンジャー：大野至 先生（日本キリスト教団 西神戸教会 伝道師）

ケンドリック・ラマーのヒップホップ音楽では、自分たちは大丈夫という言葉が繰り返し歌われ

る。上から目線で無責任に大丈夫と言うのではない。ともに苦境を歩む中で、現実を踏まえ

た希望を歌っているのだ。イエスを身ごもったマリア、それを知ったヨセフに対して、神様は

恐れるな、大丈夫と語る。その約束を信じ切ったマリアとヨセフ。そしてイエスは、私たちに対

して、わたしは世の終わりまであなたたちとともにいる、と約束されるのであった。

実際のヒップホップ音源を用いたお話は、とても興味深く考えさせられるものでした。

３年生・卒業までのカウントダウン

２学期の成績も概ね決まり、残り限られた登校日を大切にする３年生。メッセージに頷く眼差しが印象的でした。

３年生へのメッセンジャー：大和慎吾教諭（本学院チャペル委員/高校英語教諭）

キリスト教主義で文化活動が盛んな学校に勤めたいと祈ったら、キリスト教でもスポーツ強豪校から

招かれた。応じたくない理由を探すべくネット検索したら、楽しく踊る広報動画に見入って、ここに決

めた。祈ったことと反対になった。その結果、野球が好きになり、自分でも何か運動をと、本校有志・

六甲縦走の常連となった。着任４年目、君たちと出会った年は甲子園出場。最初に祈った学校の

吹奏楽部・チアリーディング部と本校吹奏楽部の合同演奏が、ぼくの編曲・指揮によって実現した。

君の祈り願ったことが、直ちにその通りにならなかったとしても、神様のタイミングで、最善の形で実を

結ぶ。神のなさることは、すべて時にかなって美しい（コヘレト 3:11）。神様は、上からぼくらを見てい

るだけではない。ともに、また苦しい時にはぼくらを背負って歩んでくださる。神様の最も美しいタイミン

グともいえるクリスマスは、このことの確かな証拠。君たちとの美しい出会いに、ぼくは本校に来て本

当によかったと思っているから、君らもここに来て本当によかったと思って卒業してほしい。

ほぼ全クラス３年間、時には担任、英語の授業、吹奏楽部のいずれかで、ともに過ごしたメンバーと

一緒にささげた礼拝。お話の直後、生徒たちの温かい拍手に感謝！

Und die Hirten kehrten wieder um, priesen und lobten Gott für alles, was sie gehört und gesehen hatten, wie denn zu ihnen gesagt war. (Johann Sebastian Bach,

Weihnachtsoratorium / Lukas, 2:20)

羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話のとおりだった

ので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。

（バッハ『クリスマス・オラトリオ』 / ルカ２：２０） Reported by Shingo Sebastian Yamato