母親のスポーツ実施率向上を目指して母親のスポーツ実施率向上を目指して...
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母親のスポーツ実施率向上を目指して~保育園の休園日を活用した新規事業の提案~
亜細亜大学 石黒ゼミ A
〇西山 大輝 市川 彩花 小笠原愛海 佐藤 碩哉 横濵 美香
2018年10月27日28日
経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科スポーツ・ホスピタリティ・コース
背景(社会的・女性とスポーツ)
研究方法・結果及び考察
提言・まとめ
2
背景(社会的・女性とスポーツ)
研究方法・結果及び考察
提言・まとめ
3
背景
54.3%
49.9%
46.4%
45.5%
56.0%
71.1%
53.4%
60.5%
71.5%
50.2%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%
20~29歳
30~39歳
40~49歳
50~59歳
60~69歳
70~79歳
全体
男性 女性 出典:スポーツの実施状況等に関する世論調査(平成29年度)
世代別週1回以上のスポーツ実施率
女性20代〜50代のスポーツ実施率が低い
4
スポーツ実施率の向上
国民の誰もがそれぞれの年代や関心、適正等に応じて
日常的にスポーツに親しむ機会を充実する。
ビジネスパーソン・無関心層へのアプローチ
ビジネスパーソン、女性、障害者やこれまでスポーツに
関わってこなかった人が気軽にスポーツを親しめるような
スポーツのスタイルを提案する。
女性の活躍促進
女性の「する」「みる」「ささえる」スポーツへの参加を促進するための環境を整備することにより、スポーツを通じた女性の社会参画・活躍を
促進する。
背景第2期スポーツ基本計画
5
1163 1354 15481834 2048 2140 2229 2329 2347 2357 2406 2436 2474 2531
36463971
43134835
5263 5356 5393 5463 5508 5504 5553 5595 5640 572932.0%34.1%
35.9%37.9% 38.9% 40.0% 41.3% 42.6% 42.7% 42.8% 43.3% 43.5% 43.9%44.2%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
7000
昭和50 55 60 平成2 7 12 17 22 23 24 25 26 27 28
雇用者数の推移
女性雇用者数 雇用者数 女性の割合
背景(万人)
(出典)総務省統計局「労働力調査」(平成29年)
女性の雇用者が年々上昇しており女性が働くというのは珍しくない社会になっている。
6
42%54%
59%66%70%70%71%
58%46%
41%34%30%30%29%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
0歳
1
2
3
4
5
6
末子の年齢階級別にみた母の仕事の状況
仕事あり 仕事なし
背景
半数以上の母親が子どもを持ちながら仕事を行なっている。
7
労働力調査女性の雇用割合
44.2%
背景
スポーツ実施率女性20代〜50代
が低い
国民生活基礎調査半数以上の母親は仕事をしている
第2期スポーツ基本計画スポーツ実施率の向上
女性の活躍促進ビジネスパーソン・無関心
層へのアプローチ
母親のスポーツ実施率向上
社会的背景 女性とスポーツの背景
8
女性のスポーツ実施率
54.3%
49.9%
46.4%
45.5%
56.0%
71.1%
53.4%
60.5%
71.5%
50.2%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%
20~29歳
30~39歳
40~49歳
50~59歳
60~69歳
70~79歳
全体
男性 女性
出典:スポーツの実施状況等に関する世論調査(平成29年度)
世代別週1回以上スポーツ実施率の比較
背景
9
スポーツの阻害要因(女性)
年代(女性)
20代 30代 40代 50代
割合(15項目)
19.0(4位)
32.0(3位)
13.5(3位)
1.1(15位)
運動・スポーツの実施阻害要因 Q19.子供に手がかかるから
20代〜40代までの女性が高い割合で回答しているため、女性がスポーツを実施できない大きな要因の1つになっている。つまり、子供を持つ母親がスポーツを行えていない。また、最も子どもに手がかかる時期は乳児期・幼児期であると考えた。
出典:スポーツ実施状況等に関する世論調査
背景
10
乳児・幼児を持つ母親
保育園 幼稚園
母親に向けた新たなスポーツ環境を創出する必要がある
背景
11
背景
保育園児をもつ母親のニーズをアンケート調査し、
その結果に基づいて母親に向けたスポーツ活動を促進するための新規事業を提案する
本研究の目的
12
背景(社会的・女性とスポーツ)
研究方法・結果及び考察
提言・まとめ
13
研究方法
女性のスポーツ実施率の現状と阻害要因を把握するため
M市調査データの二次分析
母親の現状と希望する日時や種目などのニーズを明らかにするため
母親の現状・ニーズ調査
アンケート調査
先行研究
新規事業を提案する際の種目や運営体制の参考にするため
14
身近なコミュニティで
気軽にできる機会
一緒に行う仲間や
友人がいない体力に自信がない
ア. 育児期女性の運動・スポーツ実施を阻害する要因(宮崎,2002)
先行研究
15
イ.幼児をもつ母親の子育てによる心理的行動的変化(森下,2016)
先行研究
子供を預けられて低価格
自分の為に費やす
時間がない
自分の為に使う
お金がない
16
アンケート調査概要
M市調査データの二次分析
目的女性のスポーツ実施率の現状と阻害要因を把握
方法18歳以上のM市民を住民台帳から無作為に抽出
回収数 721(回収率:45.1%)
17
M市調査データの二次分析
①女性のスポーツ実施率
7.1%38.6%
36.3%
21.1%
18%
26.7%
22.6%
11.1%
7.1%11.4%
23.8%
20.2%
6.3%
2%
2.4%
0%
0 10 20 30 40 50 60 70
19歳以下
20〜29歳
30〜39歳
40〜49歳
50〜59歳
60〜69歳
70〜79歳
80歳以上ほとんどしない
年に数回程度 N=552 18
(%)
M市調査データの二次分析②M市20〜40代女性のスポーツ実施阻害要因(上位5つ)
26.0%
13.3%
8.7%
7.7%
7.0%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0%
仕事や家事、育児、介護、勉強など…
きっかけや機会がないから
スポーツが苦手だから
けがや病気などで運動ができないから
一緒にする仲間がいないから
仕事や家事、育児、介護
勉強などで忙しくて時間がないから
19N=225
20〜40代スポーツ実施率
低い阻害要因
仕事・育児
M市調査データの二次分析のまとめ
20
アンケート調査概要M市内の保育園児をもつ母親の現状・ニーズ調査
目的母親のスポーツに関する現状と希望する日時や種目などのニーズを把握
期間 2018年9月5日〜2018年9月14日
対象依頼数:21園M市内の公立保育園4園・私立保育園2園計6園
回収数 167(回収率:32.8%)21
①スポーツを行いたいと思いますか?
母親の現状・ニーズ調査
2.4%
14.6%
74.4%
8.5%
今も運動・スポーツを十分にできている
今も運動・スポーツを十分にしてるができればもっとしたい
今は運動・スポーツをしていないができればしたい
今は運動・スポーツをしていないし、これからもしたいとは思わない N=16422
②スポーツができない理由は何ですか?(上位5つ)
母親の現状・ニーズ調査
43.7%
14.4%
7.6%
6.5%
6.5%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 45.0% 50.0%
仕事や家事、育児、
介護、勉強などで忙しい
きっかけや機会が無い
スポーツ施設の開放日、開放時間が
自分の都合と合わないから
お金がかかる
一緒にする仲間がいないN=150 23
③スポーツを行うなら平日と休日のどちらが良いか?
母親の現状・ニーズ調査
27.0%
45.3%
27.7%
平日 休日 どちらともいえない N=159 24
④休日にスポーツをするなら子供と一緒が良いか、一人が良いか?
18.9%
54.1%
27.0%
子どもと一緒に 一人で どちらでもよい N=37 25
母親の現状・ニーズ調査
母親の現状・ニーズ調査
⑤休日にどのような種目を行いたいですか?
27.8%
13.0%
13.0%
13.0%
11.1%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0%
ヨガ
ピラティス
水泳
ランニング
筋力トレーニングN=54
26
子供と一緒ではなく
1人でスポーツ実施日
休日種目
気軽に
母親の現状・ニーズ調査のまとめ
スポーツを
行いたい
阻害要因
家事・育児きっかけ・場所・
お金・仲間
27
考察 ①実施率
M市調査データの二次分析
母親の現状・ニーズ調査
ターゲットは保育園ママ
ほとんどしない・年に数回程度
• 20~29歳 50.0% 30~39歳 60.1% 40~49歳 41.3%
• 今は運動・スポーツをしていないができればしたい 74.4%
• 今も運動・スポーツが十分にできている 2.4%
28
考察 ②阻害要因
• 同年代女性に比べて、スポーツを実施するのは難しい• 休日を望んでいる人が多い
1位 仕事、家事、育児で忙しい
2位 きっかけ
• 身近な場所で開催することで参加が見込まれる
29
休日に身近な場所で
考察③一人で参加したい
• 自分の時間がない
30
M市調査データの二次分析
母親の現状・ニーズ調査
• 子どもと一緒にではなく一人で行いたい
自分の時間でスポーツがしたい
考察②
• 休日に• 身近な場所で
考察のまとめ
31
考察①母親はやりたくてもできない人が多い
考察③
子どもと一緒ではなく一人で
背景(社会的・女性とスポーツ)
研究方法・結果及び考察
提言・まとめ
32
SportS Mama Sunday
政策提言
運動する ママの 日曜日!
33
提言のポイント
①日曜日
②保育園開催
・母親は休日なら平日に比べて忙しくない
・土曜保育のところがある
34
・最も身近な場所である
・保育園は日曜日稼働していないため有効活用
提言のポイント
③1人で参加・子供のことを考えずに安心してスポーツできる
35
・自分のための時間
・プログラム中の託児
M市内の公立保育園(4園)
毎週日曜日
政策提言
開催場所
曜日
36
室内ではヨガ園庭ではピラティス
政策提言
・ニーズ調査当事者の人気1位、2位
・気軽に取り組める
・母親は忙しいため普段の疲れを取り除きリラックスできる空間を作ることができる
種目
37
保育園児をもつ母親とその子供
子供が通っている園以外でも参加可(普段市立保育園に通っている方など)
政策提言
対象
38
期待される効果
Sports Mama Sunday
3つの効果39
40
子育て世代のスポーツ実施率向上
期待される効果①
41
地域の母親同士が交流
期待される効果②
ママさんバレーボールチーム地域のスポーツイベント
持続的なスポーツ実施につながる
42
期待される効果③
身近な保育園で開催
運動する場所・環境ができる
スポーツ実施率の向上
43
効果①
まとめ
母親同士の交流が活性化効果②
運動する場所と環境の確保効果③
参考文献• 厚生労働省(2017)「国民生活基礎調査」
• スポーツ庁(2017)「スポーツの実施状況等に関する世論調査(平成29年11〜12月調・査)」
• スポーツ庁(2017)「第二期スポーツ基本計画」
• スポーツ庁健康スポーツ課(2016)「スポーツの実施状況等に関する世論調査」
• 総務省統計局(2017)「労働力調査」
• 東京都(2017)「スポーツ実施率向上に向けた世代別のスポーツ振興施策について」
• 濱田 翔吾(2011)「スポーツ実施に関連する促進・阻害要因 ―20-30 歳代に着目して―」
• 宮崎千枝(2002)「育児期女性の運動・スポーツ実施を阻害する要因」
• 武蔵野市教育委員会(2015)「武蔵野市スポーツについてのアンケート調査報告書」
• 森下順子(2006)「幼児をもつ母親の子育てによる心理的行動的変化」
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ご清聴ありがとうございました
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