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19
1 電子情報セミナーII 前田研究室:光通信用半導体の光物性の測定と解析水曜 2 限) 【概要】光通信に用いられている半導体の光物性について学び、実際に赤外発 光特性や赤外反射スペクトルの測定を行う。結果を考察し,発光過程の物理や 赤外線とフォノンの相互作用(フォノン・ポラリトン)について学ぶ。 【実験内容】 ①フーリエ変換型赤外分光器(FTIR)の実習(2F,4F) 試料準備,セット,真空排気,測定プログラム操作,データ保存、スペクト ルの表示,反射スペクトルの解析(クラマース・クロニッヒ(KK)変換). ②赤外フォトルミネッセンス(PL)測定装置の取り扱いと測定原理 PLスペクトルの解析実習.(2F,4F) 【シラバス(4 週分)】 1.研究室の概要(2,3,4F 前田研) 半導体の光学特性と発光特性,光と物質の相互作用などの基礎事項を学ぶ。 2.FTIR の測定原理について学び、半導体の赤外反射スペクトルを測定し,そ れを解析して光学定数や誘電関数を求める。(2,4F 前田研) 3.PL スペクトルの測定を行い,スペクトルの解析を行い,発光特性を調べる. (2,4F 前田研) 4.学んだ内容と実習結果から半導体の光物性についての発表と質疑応答を行 う。(3F前田研) 【キーワード】 赤外線、格子振動、反射スペクトル、フーリエ変換光学、フォトルミネッセ ンス必要技術及び知識:光学に関する基礎知識、半導体に関する基礎知識. ・グループ 3 名程度・1 グループで実習.A,Bグループ. ・TA (連絡先) Aグループ:大学院修士 2 年生 岩本([email protected]Bグループ:大学院修士 1 年生 野口 ([email protected]) このほか前田研究室の学生も適宜指導します.

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  • 1

    電子情報セミナーII

    前田研究室:光通信用半導体の光物性の測定と解析(水曜 2限)

    【概要】光通信に用いられている半導体の光物性について学び、実際に赤外発

    光特性や赤外反射スペクトルの測定を行う。結果を考察し,発光過程の物理や

    赤外線とフォノンの相互作用(フォノン・ポラリトン)について学ぶ。

    【実験内容】

    ①フーリエ変換型赤外分光器(FTIR)の実習(2F,4F)

    試料準備,セット,真空排気,測定プログラム操作,データ保存、スペクト

    ルの表示,反射スペクトルの解析(クラマース・クロニッヒ(KK)変換).

    ②赤外フォトルミネッセンス(PL)測定装置の取り扱いと測定原理

    PLスペクトルの解析実習.(2F,4F)

    【シラバス(4週分)】

    1.研究室の概要(2,3,4F 前田研)

    半導体の光学特性と発光特性,光と物質の相互作用などの基礎事項を学ぶ。

    2.FTIR の測定原理について学び、半導体の赤外反射スペクトルを測定し,そ

    れを解析して光学定数や誘電関数を求める。(2,4F 前田研)

    3.PLスペクトルの測定を行い,スペクトルの解析を行い,発光特性を調べる.

    (2,4F 前田研)

    4.学んだ内容と実習結果から半導体の光物性についての発表と質疑応答を行

    う。(3F前田研)

    【キーワード】

    赤外線、格子振動、反射スペクトル、フーリエ変換光学、フォトルミネッセ

    ンス必要技術及び知識:光学に関する基礎知識、半導体に関する基礎知識.

    ・グループ

    3名程度・1グループで実習.A,Bグループ.

    ・TA (連絡先)

    Aグループ:大学院修士 2年生 岩本([email protected]

    Bグループ:大学院修士 1年生 野口 ([email protected])

    このほか前田研究室の学生も適宜指導します.

  • 2

    電子情報セミナーII

    光通信用半導体の光物性の測定と解析

    水曜 2限

    担当:前田教授

    2013年版

  • 3

    半導体の光物性-物質と光の相互作用

    【目 的】

    光物性とは,物質の光学的な応答から,物質の性質,とくに電子状態や格子構造やその

    動的な性質を微視的な視点から解明する物性物理学の分野である.本実験では,現在の光

    通信の主役である化合物半導体の光物性について実験を行い,光物性の基礎知識,光物性

    の基本定数である複素屈折率、複素誘電率を求める、光学測定から複素誘電率(誘電応答

    関数)を求める方法を修得する。

    【III-V 族化合物半導体の物性】

    GaAs

    注意:毒性 接触しない 割らない

    粉吸わない(マスク着用)

    諸物性

    結晶構造 閃亜鉛構造 単位胞

    格子定数 a=5.65325Å(300K)

    バンドギャップ

    直接 Eg=1.424 eV (300 K)

    用途:半導体レーザ 発光素子 高速トランジスタ(HEMT) 超格子など

    発光材料

    【課題】GaAs,InGaAs結晶の物性や用途について調べなさい.

  • 4

    光ファイバー通信

    半導体レーザの基本構造

    【課題】分布帰還型(DFB)レーザについて構造と特長,用途について調べなさい.

  • 5

    基礎知識

    ・格子振動の量子=フォノン (phonon) エネルギー 2/1 nE

    遠赤外 波長>~10μm エネルギーE<室温程度 26meV

    ・遠赤外波長での光学応答

    遠赤外線は固体のフォノンと強い相互作用(エネルギーのやりとりを)して連成波にな

    る.このようにフォノンと結合した状態をフォノンポラリトン(分極波の量子)という.

    ・誘電関数 ε(ω,k)=ε(ω)

    静誘電率 )0( ,高周波誘電率 2)( n :光の周波数領域で成立

    縦光学フォノンLO、横光学フォノンTO

    ・ライダン・ザックス・テーラ(LST)の関係式

    22

    )(

    )0(

    TO

    LO

    TO

    LO

    (立方晶のみ)

    ・反射率

    2

    1

    1)(

    N

    NR , N:複素屈折率 inN

    ・クラマース・クロニッヒ関係式(KK変換);反射スペクトル⇔吸収スペクトル

    (詳細:C.キッテル:固体物理学入門,丸善)

    ・分散関係:周波数ωと光の波数 K の関係

    ・波数k=2π/λ,λ:光の波長

    ・真空中の光(電磁波)の分散関係 cK ,c:光の速度

    ・固体中の分散関係

    静誘電率:ε(0),高周波誘電率:ε(∞)

    )()0(

    ,

    )(,

    )0(K

    cK

    c 次頁の図参照.

    ・光の周波数THzでは誘電率:ε~ε(∞)

    屈折率nとの関係: )( n

    ・ポラリトンギャップ:TO,LOフォノンのk=0での周波数の差 TOLOLT

  • 6

    ωTO

    ωLO

  • 7

    【実 習 I 】

    注意:実験室でのマナーを守りましょう.TAの指示に従うこと.

    4F:PC内に用意した以下のデータを用いて以下の課題を行え.

    ・GaAs結晶の赤外反射スペクトルR

    ・RをKK変換した屈折率 n と消衰係数κスペクトル

    1. 角周波数 )10( 13Hz と波数 )( 1cm の関係式を光の速度 c(=2.99×1010 cm/s)と

    して示しなさい.

    2. 測定した反射スペクトル R と,屈折率 n と消衰係数 のスペクトルを図示し

    て,それぞれの特徴を説明しなさい.

    3. 以下の関係式を用いて ,n から複素誘電率 を求め、その実部 ' と虚部 " の

    スペクトルをそれぞれ図示せよ.

    nni 2"'"' 22

    4. 物質の電気伝導率 4/"4/2 nk で与えられる.電気伝導度 のスペク

    トルを図示しなさい.

    5. 0' となる波数から縦光学フォノン LO を求めよ.

    6. " スペクトルのピークから横光学フォノン TO を求めよ.

    エネルギー損失関数:)(

    21Im

    22

    n

    nのスペクトルを示せ.

    7. エネルギー損失関数のピークが LO であることを確認し,その物理的意味を考察しなさ

    い.

    8. GaAs のポラリトンギャップ TOLOLT を波数の差で求めよ.

    9. このポラリトンギャップでは反射率が大きい.これをレストストラーレン反射という.

    このことを測定した反射スペクトルから確認しなさい.

    10. LSTの関係式,LO,TOフォノンの波数 LO , TO を用いてGaAsの静誘電率ε

    (0)を求めなさい.ただし,光の周波数でのGaAsの屈折率n=3.3 として高周波誘電

    率ε(∞)=n2としなさい.(GaAsの屈折率:資料参照)

    11. 真空/試料(GaAs)の反射率Rは吸収がなければ以下の式で与えられる.

    2

    1

    1

    n

    nR

    反射率を計算して,測定した高波数(~650cm-1)での反射率と比較しなさい.

  • 8

    実習【ステップ1】遠赤外FTIRによってGaAs結晶の反射スペクトルを測定.

    0

    20

    40

    60

    80

    100

    150 200 250 300 350 400 450

    Reflective spectrum GaAs

    R(%)

    Wavenumber (cm-1)

    遠赤外波長(波数)での GaAs 結晶の反射スペクトル(入射角:5°)

    【理解のポイント】

    TO,LOフォノンによる遠赤外線の反射スペクトル(フォノンポラリトンの反射).波

    数~280cm-1 付近で反射率が高くなる(レストストラーレン反射).これが単一のフォノ

    ンポラリトンによる光学応答である.したがって,この反射スペクトルを解析すればT

    O,LOフォノンの周波数(波数),静誘電率:ε(0),高周波誘電率:ε(∞)を求

    めることができる.(実習の目的)

  • 9

    実習【ステップ2】

    反射スペクトルのクラマース・クロニッヒ(KK)変換

    →複素屈折率N=n-iκの屈折率nと消衰係数κスペクトルを求める.

    0

    2

    4

    6

    8

    10

    12

    150 200 250 300 350 400 450

    KK transf n GaAs

    n

    Wavenumber (cm-1)

    0

    2

    4

    6

    8

    10

    12

    150 200 250 300 350 400 450

    KK transf k GaAs

    k

    Wavenumber (cm-1)

    κ

  • 10

    実習【ステップ3】

    (n,κ)から複素誘電率ε=ε ’+iε”を計算する.ε’,ε”のスペクトルを求める.

    nni 2"'"' 22

    -100

    -50

    0

    50

    100

    150 200 250 300 350 400 450

    Re{episiron}

    e1

    Wavenumber (cm-1)

    0

    50

    100

    150

    200

    150 200 250 300 350 400 450

    Im{epsilon}

    e2

    Wavenumber (cm-1)

    ε“

    ε‘

  • 11

    実習【ステップ4】

    (n,κ)からエネルギー損失関数:)(

    21Im

    22

    n

    nのスペクトルを求める.

    【理解のポイント】ピークの波数はLOフォノンの波数 )( 1cmLO に一致する.

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    0.6

    0.7

    150 200 250 300 350 400 450

    -Im{1/}

    -Im(

    1/)

    Wavenumber (cm-1)

  • 12

    実習【ステップ5】

    物質の電気伝導率 4/"4/2 nk .電気伝導度 のスペクトル求める.

    0

    2 1013

    4 1013

    6 1013

    8 1013

    1 1014

    1.2 1014

    150 200 250 300 350 400 450

    Wavenumber (cm-1)

    【理解のポイント】ピークの波数は TOフォノンの波数 )( 1cmTO に一致する.

  • 13

    参考資料【GaAs の屈折率】

    波長

    (µm) 屈折率

    波長

    (µm) 屈折率

    波長

    (µm) 屈折率

    波長

    (µm) 屈折率

    2.6 3.3239 5.4 3.2991 8.2 3.2868 11.0 3.2725

    2.8 3.3204 5.6 3.2982 8.4 3.2859 11.2 3.2713

    3.0 3.3169 5.8 3.2972 8.6 3.2849 11.4 3.2701

    3.2 3.3149 6.0 3.2963 8.8 3.2840 11.6 3.2690

    3.4 3.3129 6.2 3.2955 9.0 3.2830 11.8 3.2678

    3.6 3.3109 6.4 3.2947 9.2 3.2818 12.0 3.2666

    3.8 3.3089 6.6 3.2939 9.4 3.2806 12.2 3.2651

    4.0 3.6069 6.8 3.2931 9.6 3.2794 12.4 3.2635

    4.2 3.3057 7.0 3.2923 9.8 3.2782 12.6 3.2620

    4.4 3.3045 7.2 3.2914 10.0 3.2770 12.8 3.2604

    4.6 3.3034 7.4 3.2905 10.2 3.2761 13.0 3.2589

    4.8 3.3022 7.6 3.2896 10.4 3.2752 13.2 3.2573

    5.0 3.3010 7.8 3.2887 10.6 3.2743 13.4 3.2557

    5.2 3.3001 8.0 3.2878 10.8 3.2734 13.6 3.2541

  • 14

    フーリエ変換型赤外分光光度計(FTIR)

    【課題】以下のHPからFTIRの装置の構造と測定原理を調べよ.

    http://www.jasco.co.jp/jpn/technique/internet-seminar/ftir/index.html

  • 15

    【実 習 II 】

    赤外フォトルミネッセンス(PL)

    (1)測定装置の取り扱い・構成と測定原理の理解(2F)

    (2)PLスペクトルの解析実習.(4F)

    基礎知識

    物質に外部からエネルギーを与えると電子が励起状態になり,一定の時間(寿命)たつと

    基底状態(またはそれに近い状態)の戻る.与えられたエネルギーは光の放出(発光)ま

    たは熱(非発光)によって消費される.フォトルミネッセンス(蛍光:photoluminescence,

    PL)とは,光照射によって物質を励起したときに観察できる発光現象である.物質の発光

    の基本過程である.半導体の研究では,PL 測定は発光過程の解明,含まれる不純物や欠陥

    の分析などに用いられる.工学的にはレーザー材料など発光材料の開発に有力である.

    半導体における基本的な光吸収による電子(価電子)の励起と励起状態から伝導帯への

    熱緩和および電子―正孔の再結合による発光過程を上の図に示している.

    励起状態は,発光した光のエネルギーよりも大きなエネルギーをもつ光を吸収させてつ

    くる.したがって,PL測定では,物質に照射する光(励起光)のエネルギーEex とPLの

    エネルギーEPLの関係は, PLex EE , 波長の関係は, PLex -------(1)である.

    したがって,物質の発光波長は,励起に用いた光の波長より長いことになる.励起と発

    光のエネルギーの差は,物質内部で熱として消費される(熱緩和).

    基底状態

    電子

    正孔

    発光

    電子の励起 発光過程電子―正孔の再結合

    光吸収

    半導体における光吸収による励起と電子―正孔再結合による発光過程

  • 16

    【実習 1】測定可能スペクトル

    前田研究室に設置されている装置の励起光源は半導体レーザーであり,発振波長は 641

    nm(赤色光)である.式(1)の関係を確認しなさい.この装置で測定できるPLの波

    長範囲について考えなさい.

    【実習2】PL測定装置の構成

    以下の図は前田研究室に設置されているPL測定装置の構造をプロック図で示したもの

    である.前田研究室のPL測定装置を実際に見学して,それぞれの部分の機能や役割をT

    Aの説明から聞き取り,記録し,理解しなさい.また,この装置は光通信用光半導体から

    の 1.5μm帯域の赤外線発光の研究に用いられている.どの光学部品・装置が,赤外線測定

    に特化したものか考えなさい.

    半導体レーザー:Laser Diode (LD),TMP:ターボ分子ポンプ(2次ポンプ),RP:油回転ポン

    プ(1次ポンプ),ハイパスフィルター:特定の波長以上の光を透過するフィルタ,光チョ

    ッパー:連続光を特定の周波数の交流光にする装置,分光器:回折格子によって特定の波

    長の光を透過するスペクトル測定装置,Ge検出器:赤外光(波長>1μm)に感度をも

    ち,光入力を電流出力として検出する装置.ロックインアンプ:特定の周波数の交流信号

    の振幅と位相を検出して増幅する機能をもつ増幅器(アンプ),GPIB: General Purpose

    Interface Bus (IEEE488規格)の略号.PCと機器間の通信に用いられる代表的

    なパラレルインターフェス.

    PL装置の基本構造

    励起光源(半導体レーザー)

    光チョッパー(交流化)

    減光フィルター(ND)

    ミラー

    クライオスタット低温冷凍機(T>8K)

    集光レンズ自動ステージ

    分光器 ハイパスフィルター

    光検出器Ge検出器

    波長駆動装置

    励起光

    PL

    PCLabVIEW®PL

    信号

    ロックインアンプ

    f(参照信号)

    参照信号

    出力

    波長(nm)

    PL強度

    PC制御A B

    A

    B

    真空ポンプ(TMP,RP)

    液体窒素

    GPIB

    GPIB

  • 17

    【実習3】PLスペクトルの解析

    前田研究室で研究している半導体β―FeSi2は赤外PLを示す.TAの指導に従って,4

    FのPCに保存されているPLスペクトル(縦軸:PL強度,横軸:光子のエネルギー(eV))

    を解析して,PLスペクトルのピーク分離を行い,ピークエネルギーを特定しなさい.半

    導体β―FeSi2の赤外PLは主にAバンドとCバンドという2つのPLスペクトルが重なっ

    ている.エクセルワークシートを用いた解析スペクトルの解析をしなさい.

    0

    0.01

    0.02

    0.03

    0.04

    0.05

    0.06

    0.07

    0.65 0.7 0.75 0.8 0.85 0.9 0.95 1

    PL Intensity (V) A bandC bandFitting

    PL

    In

    ten

    sit

    y (

    V)

    Photon Energy (eV)

    c5=0.0628157*(0.036549/2)^ 2/((0.8028-c1)^ 2+(0.036549/2)^ 2)

    c6=0.013706*exp(-(c1-0.77024)^ 2/2/0.017988^ 2)

    c7=c5+c6

    測定したPLスペクトルを2つのバンドスペクトルに分離した例.Aバンド,Cバンドの

    強度 IA(E),Ic(E)の解析式は以下である.Cはオフセット値である.

    2

    2

    '

    2

    2

    2

    0

    2exp)(,

    2

    2)(

    p

    CC

    p

    A

    EEIEI

    EE

    I

    EI

    全スペクトル強度は CEIEIEI cA )()()( になる.

  • 18

    【実習4】発光ピークの温度依存性

    実習3で求めた半導体β―FeSi2のAバンドPLのピークエネルギーEp(eV)は温度によっ

    て変化する.以下の経験式(Vashniの経験則)に従うことを示しなさい.

    T

    TETE Lp

    2

    )(

    ここで, )(TE p は温度TでのAバンドPLのピークエネルギー, LE は最低温T(ここでは

    8K)でのPLのピークエネルギー,α:係数(eV/K),β:係数(K)である.αおよび

    βは半導体β―FeSi2の発光過程で電子と格子との相互作用の程度を表すパラメータである.

    0.78

    0.785

    0.79

    0.795

    0.8

    0.805

    0 50 100 150 200 250

    Ep(T

    ) (e

    V)

    Temperature (K)

    y = m1 - m2 *10^-4* M0^2/(m3...

    エラー値0.000145420.80392m1

    0.702473.0136m2 129.73385.82m3

    NA8.7962e-07カイ2乗NA0.99893R

    82.38510013.3

    8039.0)(24

    T

    TTEp

  • 19

    【参考】

    ・光子のエネルギー)(

    1234)(

    nmheVE ph

    a

    b, c b

    c

    SiFe

    (a) (b)

    Si

    Fe

    半導体β -FeSi2の結晶構造(単位胞).(a) (010),(001)面,(b) (100)面

    a

    b, c b

    c

    SiFe

    (a) (b)

    Si

    Fe

    半導体β -FeSi2の結晶構造(単位胞).(a) (010),(001)面,(b) (100)面

    【参考文献】

    ・国府田隆夫ら,「物理工学実験13 光物性測定技術」,東京大学出版会.